JP2013544102A - 液体クリーマー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

液体クリーマー及び液体クリーマーの製造方法が提供される。一般的な一実施形態において、本開示は、1)着色剤と、2)油と、3)着色剤を懸濁させるのに十分な量の、セルロース成分及びガム成分を含む親水コロイド安定化系と、4)液体クリーマーの乳化安定性を保持するのに十分な量の、乳化剤(複数可)及びタンパク質を含む乳化安定化系とを含む液体クリーマーを提供する。ガム成分は、κ−カラギーナンとι−カラギーナンとを重量比(κ−カラギーナン:ι−カラギーナン)約3:1〜約1:10で含む。セルロース成分、ガム成分、乳化剤及びタンパク質の重量比は、それぞれ約1:(0.005〜8):(0.05〜20):(0.025〜50)であることができる。
【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
[背景]
[0001]本開示は一般に、食品に関する。より詳しくは、本開示は、コーヒー及び茶(tea)などの食品用の液体クリーマーを対象とする。
[0002]クリーマーは、高温及び低温の飲料、例えば、コーヒー、ココア、茶などと共に白色化剤(whitening agent)として広く用いられている。クリーマーは普通、ミルク及び/又は乳クリーム(dairy cream)の代わりに使用する。クリーマーは、種々の風味を有することができ、口当たり、こく(body)及びより滑らかな質感を与えることもある。
[0003]クリーマーは液体又は粉末の形態であることができる。粉末の形態の一つの不利点としては、粉末の形態は一般に、伝統的な乳クリーマーの感じを与えないということを挙げることができる。粉末クリーマーを使用する別の不利点としては、コーヒーに加えた場合に溶解しにくいこと、及びさらに、飲料が不均質となる可能性を挙げることができる。
[0004]新鮮な又は冷蔵された液体の乳ホワイトナー(dairy whitener)は通常、良好な口当たりを与える。しかし、このような乳ホワイトナーは、乳製品不耐症(dairy intolerance)のある人々の場合には受け入れられない。このような乳ホワイトナーは、短期の保存能力のため、使いにくい。さらに、液体乳クリーマーは、冷蔵条件下であっても急速に劣化する。
[0005]コーヒーホワイトナーとしての非乳クリーマー(nondairy creamer)の市場は急速に成長しつつあり、米国はこの種の製品の市場リーダーである。望ましいホワイトナーは、貯蔵期間中は相分離、クリーム分離、ゲル化及び沈降分離を起こさずに保存安定性のあるものでなければならない。また、クリーマーは、一定の期間にわたって一定の粘度を保持しなければならない。コーヒー又は茶のような低温又は高温の飲料に加える場合、クリーマーは、急速に溶解し、良好な白色化能を示し、フェザリング及び/又は沈降分離を起こさずに安定であり続け、上質な味を提供することが必要である。
[0006]現在の消費者動向は、クリーマーを含め、減脂肪(reduced−fat)及び無脂肪の製品の消費の増加を示している。しかし、脂肪は白色化特性を示すので、脂肪を除去すると、クリーマーの白色化能を増加させることが必要となる。これは、白色化成分又は着色剤の添加によって達成されるが、白色化成分を溶解させ続けるのは難しい。したがって、従来の全脂肪クリーマーと比較して白色化能を低下させずに、さらにまた安定性を損なうことなく、低脂肪クリーマーを提供することは難しい。脂肪はまた、クリーマーに風味及びこく(body)を与えるので、全脂肪クリーマーと同じ満足感を保持する低脂肪クリーマーを調製することがさらなる課題である。
[0007]エマルジョン及び懸濁液が熱力学的に安定でないのは周知であり、真の課題は、油及び他の不溶性物質を含有する液体クリーマー、特に無菌液体クリーマーにおいて、長期貯蔵時間にわたる高温での物理化学的な不安定性の問題を克服することである。さらに、室温及び高温で貯蔵された液体飲料中のまだ目には見えないクリーム分離が、時間とともに、冷蔵時にボトル内でプラグを生じる可能性がある。他の問題としては、クリーマーを飲料に、特に高温で酸性の高カルシウム及び/又はマグネシウム鉄環境に加えた場合の、フェザリング及び他の飲料不安定化が挙げられる。
[0008]以前の考察に鑑みて、この種類のクリーマーには比較的低い粘度が必要とされるため、エマルジョンを破壊せず(特に、飲料製品を周囲条件で貯蔵後に少なくとも一晩保持した場合にプラグ形成を起こさず)且つ低脂肪液体クリーマーの沈降分離を起こさない、均質な無菌の保存安定性液体クリーマーを開発するには、多くの課題がある。したがって、白色化能が高く、物理化学的安定性が良好で、経時的に粘度が一定であり且つ口当たりが心地良い、無菌で保存安定性がある低脂肪液体クリーマーが必要である。望ましい低脂肪の液体クリーマーは、高温のコーヒー、茶などのような飲料に加える場合に、フェザリング、凝集、沈降分離及び他の相分離の問題を引き起こさずに、良好な口当たりを提供すべきである。
[概要]
[0009]本開示は、食品用の液体クリーマー及びそのような液体クリーマーの製造方法に関する。この液体クリーマーは保存安定性があり、無菌であることができる。この液体クリーマーは、低脂肪であってよく、高い白色化能及び心地良い口当たりを有することができる。この液体クリーマーは、液体クリーマーの保存寿命全体にわたって種々の貯蔵条件において相分離(例えば、クリーム分離、沈降分離、経時的ゲル化)を起こさずに、扱いやすい粘度において良好な物理化学的性質、特に乳化安定性及び懸濁安定性を保持できる。
[0010]一般的な一実施形態において、本開示は、1)着色剤と、2)油と、3)セルロース成分及びガム成分を含む親水コロイド安定化系と、4)乳化剤(複数可)及びタンパク質を含む乳化安定化系とを含む液体クリーマーを提供する。ガム成分は、κ−カラギーナンとι−カラギーナンとを重量比(κ−カラギーナン:ι−カラギーナン)約3:1〜約1:10で含む。セルロース成分、ガム成分、乳化剤(複数可)及びタンパク質の重量比は、それぞれ約1:(0.005〜8):(0.05〜20):(0.025〜50)である。液体クリーマーは、低脂肪の液体クリーマーであることができる。
[0011]本明細書中に記載した液体クリーマーの任意の実施形態において、液体クリーマーは、20℃において少なくとも9ヶ月間、30℃において少なくとも3ヶ月間、及び/又は38℃において少なくとも1ヶ月間、均質な状態に保持できる。着色剤は、二酸化チタンであって、液体クリーマーの約0.05〜約1重量%の量で存在し得る。
[0012]本明細書中に記載した液体クリーマーの任意の実施形態において、セルロース成分は、2種の異なるセルロース化合物のセルロースブレンドを含んでいてもよい。セルロース成分は、液体クリーマーの約0.1〜約2.0重量%の範囲であることができる。
[0013]本明細書中に記載した液体クリーマーの任意の実施形態において、セルロース成分は、微結晶セルロース(「MCC」)とカルボキシメチルセルロース(「CMC」)のセルロースブレンドを含んでいてもよい。セルロースブレンドは、セルロースブレンドの約25〜約90重量%の範囲のカルボキシメチルセルロースを含むことができる。
[0014]本明細書中に記載した液体クリーマーの任意の実施形態において、ガム成分は、液体クリーマーの約0.01〜約0.8重量%の範囲の量で存在できる。ガム成分は、λ−カラギーナンをさらに含んでいてもよい。
[0015]本明細書中に記載した液体クリーマーの任意の実施形態において、乳化剤は、液体クリーマーの約0.01〜約2.0重量%の範囲の1種又は複数の低分子量乳化剤を含むことができる。乳化剤としては、モノグリセリド、モノグリセリドのコハク酸エステル、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、ポリソルベート、ステアロイル乳酸ナトリウム又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定するものではない。
[0016]本明細書中に記載した液体クリーマーの任意の実施形態において、タンパク質は、液体クリーマーの約0.05〜約5重量%の範囲であることができる。タンパク質は、カゼイン、カゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸カリウム、カゼイン酸カルシウム、大豆タンパク質、エンドウタンパク質、ホエータンパク質、小麦タンパク質、卵白又はそれらの組み合わせのうちの1種又は複数であることができる。
[0017]本明細書中に記載した液体クリーマーの任意の実施形態において、油は、約0.5〜約3重量%の植物油を含むことができる。油は、ダイズ油、ココナッツ油、パーム油、パーム油画分、綿実油、カノラ油、オリーブ油、ヒマワリ油、高オレイン酸ヒマワリ油、ベニバナ油又はその組み合わせなどの植物油であることができる。
[0018]本明細書中に記載した液体クリーマーの任意の実施形態において、液体クリーマーは、香味料、甘味料又はそれらの組み合わせなどの1種又は複数の追加成分をさらに含むことができる。
[0019]別の実施形態において、本開示は、1)着色剤と、2)油と、3)液体クリーマーの約0.1〜約1.0重量%の範囲の量の緩衝剤と、4)セルロース成分及びガム成分を含む親水コロイド安定化系と、5)乳化剤(複数可)及びタンパク質を含む乳化安定化系とを含む安定な低脂肪液体クリーマーを提供する。ガム成分は、κ−カラギーナンとι−カラギーナンとを重量比(κ−カラギーナン:ι−カラギーナン)約3:1〜約1:10で含む。セルロース成分、ガム成分、乳化剤(複数可)及びタンパク質の重量比は、それぞれ約1:(0.005〜8):(0.05〜20):(0.025〜50)である。
[0020]本明細書中に記載した液体クリーマーの任意の実施形態において、緩衝剤は、一リン酸ナトリウム及び二リン酸ナトリウム、一リン酸カリウム及び二リン酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸水素カリウム又はそれらの組み合わせのうちの1種又は複数であることができる。
[0021]他の実施形態において、本開示は、安定な液体クリーマーの製造方法を提供する。この方法は、1)着色剤と、2)油と、3)セルロース成分及びガム成分を含む親水コロイド安定化系であって、ガム成分がκ−カラギーナンとι−カラギーナンとを重量比(κ−カラギーナン:ι−カラギーナン)約3:1〜約1:10で含む親水コロイド安定化系と、4)乳化剤(複数可)及びタンパク質を含む乳化安定化系との組み合わせであって、セルロース成分、ガム成分、乳化剤(複数可)及びタンパク質の重量比がそれぞれ約1:(0.005〜8):(0.05〜20):(0.025〜50)である組み合わせを水和させて、液体クリーマーを形成するステップを含む。この方法は、液体クリーマーを均質化するステップと、液体クリーマーを容器に無菌充填するステップをさらに含む。
[0022]一実施形態において、この方法は、容器に充填するステップの前に液体クリーマーを熱処理するステップを含む。この方法はまた、液体クリーマーを均質化するステップの前に、約0.1〜約1.0重量%の範囲の量の緩衝剤を液体クリーマーに添加するステップを含むことができる。緩衝剤としては、一リン酸ナトリウム及び二リン酸ナトリウム、一リン酸カリウム及び二リン酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸水素カリウム又はそれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定するものではない。
[0023]本開示の利点は、改善された低脂肪の液体クリーマーを提供することである。
[0024]本開示の別の利点は、低脂肪の高い白色化能を有する液体クリーマーを提供することである。
[0025]本開示のさらに別の利点は、長期貯蔵期間にわたって扱いやすい粘度を保持する保存安定性液体クリーマーを提供することである。
[0026]本開示のさらに別の利点は、貯蔵中に及び高温で飲料に加えた場合に脱油、凝集、フェザリング及び/又は沈降分離などの安定性の問題がない、液体クリーマーを提供することである。
[0027]本開示の別の利点は、良好な口当たり、こく、滑らかな質感及び異臭(off−note)のない良好な風味を有する液体クリーマーを提供することである。
[0028]さらなる特徴及び利点は、本明細書中に記載してあり、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
[詳細な説明]
[0029]本開示は、液体クリーマー及び液体クリーマーの製造方法に関する。この液体クリーマーは、飲料にクリーミング効果を与えるのに十分な量で、任意の適当な飲料に加えることができる。クリーミング効果は、クリーム又は乳製品に関連する品質、例えば、望ましい風味、質感、こく及び/又は色(例えば、淡色化又は白色化)を与える。他の実施形態において、液体クリーマーは、安定であり、冷蔵温度(例えば、約4℃)、室温(例えば、約20℃)及び高温(例えば、約30〜38℃)での貯蔵中の相分離の問題(例えば、クリーム分離、プラグ形成、ゲル化、シネレシス、沈降分離など)を克服している。安定な液体クリーマーは、保存寿命安定性、例えば、20℃で少なくとも9ヶ月間、30℃で少なくとも6ヶ月間及び38℃で少なくとも1ヶ月間の保存寿命安定性を有することができる。
[0030]本開示の実施形態における低脂肪液体クリーマーは、油(複数可)/脂肪、タンパク質(複数可)、炭水化物(複数可)、着色剤(複数可)並びに任意選択で香味料(複数可)の相互作用によって形成し、乳化剤(複数可)と親水コロイド(複数可)の組み合わせを含む複合系を用いて安定化させることができる。意外にも、セルロース成分、ガム成分、乳化剤及びタンパク質の特定の組み合わせが、特定の範囲及び重量比で、低脂肪液体クリーマーの物理化学的安定性を著しく改善したことが判明している。例えば、これらの成分の特定の組み合わせは、長期間にわたって種々の貯蔵条件において相分離を起こさずに良好な乳化安定性及び扱いやすい粘度を有する、安定な低脂肪液体クリーマーを提供する。さらに、安定化系の独特な組み合わせは、有利なことに、また、予想外なことに、クリーマーに高い白色化能力を与えること、並びに液体クリーマーを加えることによって得られる飲料に良好な口当たり、比較的薄い色、滑らかな質感及び心地良く、さわやかな味を与えることが判明した。
[0031]本明細書中で使用する用語「安定な(安定性)」は、長期間(例えば、少なくとも1ヶ月間)、相分離(例えば、クリーム分離、沈降分離、経時的ゲル化)が最小限である状態又は状況であり続けることを意味する。本開示の実施形態による安定な液体クリーマーは、少なくとも1ヶ月間保持された場合に安定であると認めるがことでき、一般には、2〜3ヶ月又はそれ以上にわたって安定であり、フェザリング、凝集、沈降分離の問題がない。
[0032]一般的な一実施形態において、本開示は、1)1種又は複数の着色剤と、2)1種又は複数の油と、3)着色剤を懸濁させるのに十分な量の、1種又は複数のセルロース成分及び1種又は複数のガム成分を含む親水コロイド安定化系と、4)液体クリーマーの乳化安定性を保持するのに十分な量の、1種又は複数の乳化剤及び1種又は複数のタンパク質を含む乳化安定化系とを含む液体クリーマーを提供する。ガム成分は、κ−カラギーナンとι−カラギーナンとを重量比(κ−カラギーナン:ι−カラギーナン)約3:1〜約1:10で含むことができる。
[0033]有利なことに、また、予想外なことに、開発された安定化系は、カラギーナン、セルロース(例えば、MCC/CMCブレンド)、乳化剤(例えば、低分子量乳化剤)及びタンパク質(例えば、カゼイン酸ナトリウム)の特定の組み合わせによって、望ましい機能性をもたらすことが判明した。一実施形態において、セルロース成分、ガム成分、乳化剤及びタンパク質の有利な重量比は、それぞれ約1:(0.005〜8):(0.05〜20):(0.025〜50)である。
[0034]セルロース成分及びガム成分を含む親水コロイド安定化系は、着色剤(例えば、白色化剤)の懸濁を安定させることができる。セルロース成分及びガム成分は、タンパク質の安定化をさらに助けることができる。乳化安定化系は、着色剤の乳化安定性をさらに助けることができる。親水コロイド安定化系及び乳化安定化系は、クリーマーが加えられる液体飲料中での着色剤の安定化をさらに助けることができる。
[0035]一実施形態において、液体クリーマーは、低脂肪の液体クリーマーである。液体クリーマーの脂肪/油含有量は、例えば、液体クリーマーの約0.5〜約3重量%の範囲であることができる。本明細書中で使用する用語「低脂肪」は、脂肪も油もほとんど含まない(例えば、脂肪又は油が3%未満、2%未満、1%未満などである)か、又は脂肪も油も全く含まないことを意味する。一実施形態において、液体クリーマーは、20℃において少なくとも9ヶ月間、4℃において少なくとも9ヶ月間、30℃において少なくとも3ヶ月間、及び38℃において少なくとも1ヶ月間、均質な状態に保持される。
[0036]一実施形態において、着色剤は、液体クリーマーを添加する水性媒体をさらに白色化するのに十分な量で白色化剤であってよい。例えば、白色化剤はTiOであってもよく、TiOは液体クリーマーの重量に基づき、約0.05〜約1重量%の量で存在できる。TiOは、約0.1〜約0.7ミクロンの範囲の粒径を有することができ、好ましい実施形態は0.4ミクロンの粒径を有する。TiOを補足的なホワイトナーとして用いる場合には、TiOは、液体クリーマーの保存寿命全体にわたって完全に分散した状態に保持できる。
[0037]別の実施形態において、白色化剤の粒子径(particulate size)は、0.3〜0.5ミクロンの範囲である。白色化剤の最適粒子径は、光散乱が最も濃い白色を発する場合に得られる。白色化剤の最適粒子径は、考慮する波長に関係し、全可視スペクトルについては、最適粒子径は平均波長の1/2又は約0.30ミクロンであろう。白色化剤の粒子径が小さいほど液体クリーマー自体は青味がかり、白色化剤の粒子径が大きいほど白色化力が低下していくと予想できる。
[0038]平均約0.30ミクロンの粒径の使用は、少なくとも2つの理由で有益なはずである。白色化力の増加は、同じ最終的な色に必要な白色化成分の減少につながり、コスト削減を可能にする。粒子は小さいほど懸濁も容易であり、懸濁状態が保持される。一般的に言えば、懸濁粒子は、沈降傾向をもたらす重力に関して、ストークスの法則の終端速度によって支配される。しかし、粒径約2.0ミクロン未満では、他の力がかなり大きくなり、それが沈降又は懸濁も制御する。粒径2.0ミクロン未満では、ブラウン運動が支配的であり、粒径の減少につれて、重力が次第に重要性を失っていき、その結果、小粒子の懸濁に有利となり、沈降もそれほど起こらないことは、よく知られている。
[0039]一実施形態において、セルロース成分は、2種の異なるセルロース化合物及び/又は当業界で知られている任意の他のセルロース化合物のセルロースブレンドを含む。一実施形態において、セルロース成分は、微結晶セルロースとカルボキシメチルセルロースのセルロースブレンドを含む。セルロースブレンドは、セルロースブレンドの約25〜約90重量%の範囲のカルボキシメチルセルロースを含むことができる。セルロース成分は、液体クリーマーの約0.1〜約2.0重量%の範囲であることができる。好ましい一実施形態において、セルロース成分は、液体クリーマーの約0.2〜約0.4重量%の範囲である。
[0040]一実施形態において、ガム成分は、液体クリーマーの約0.01〜約0.8重量%の範囲の量に存在する。好ましい一実施形態において、ガム成分は、液体クリーマーの約0.05〜約0.1重量%の範囲である。ガム成分は、λ−カラギーナンをさらに含んでいてもよい。ガム成分はまた、当業者に知られている任意の他の好適なガムであってもよい。
[0041]乳化安定化系は、指定された比でのタンパク質と低分子量乳化剤の組み合わせを含むことができる。一実施形態において、乳化剤は、液体クリーマーの約0.1〜約2.0重量%の範囲の低分子量乳化剤を含む。好ましい一実施形態において、乳化剤は、液体クリーマーの約0.2〜約0.6重量%の範囲である。乳化剤は、モノグリセリド、モノグリセリドのコハク酸エステル、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、ポリソルベート、ステアロイル乳酸ナトリウム又はそれらの組み合わせのうちの1種又は複数であることができる。
[0042]別の実施形態において、乳化安定化系は、指定された重量比での少なくとも2種の低分子量乳化剤の組み合わせを含むことができる。エマルジョンの型は、乳化剤によって制御でき、乳化剤は連続相に可溶であるべきである。
[0043]低分子量乳化剤としては、モノグリセリド、ジグリセリド、アセチル化モノグリセリド、ソルビタントリオレエート、グリセロールジオレエート、ソルビタントリステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、グリセロールモノオレエート及びモノステアレートを、単独で又は組み合わせとして挙げることができるが、これらに限定するものではない。さらに、乳化剤としては、ソルビタンモノオレエート、プロピレングリコールモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、カルシウムステアロキシル−2−ラクチレート、グリセロールソルビタンモノパルミテート、大豆レシチン及びモノグリセリドのジアセチル化酒石酸エステルを、単独で又は組み合わせとして挙げることができるが、これらに限定するものではない。
[0044]一実施形態において、タンパク質は、液体クリーマーの約0.05〜約5重量%の範囲である。好ましい一実施形態において、タンパク質は、液体クリーマーの約0.1〜約0.6重量%の範囲である。タンパク質は、カゼイン、カゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸カリウム、カゼイン酸カルシウム、大豆タンパク質、エンドウタンパク質、ホエータンパク質、小麦タンパク質、卵白又はそれらの組み合わせのうちの1種又は複数であることができる。
[0045]一実施形態において、油は、約0.5〜約3重量%の植物油を含む。油(複数可)は、クリーマーにクリーム性及び口当たりを与えることができる。油は、クリーマーの白色化効果に関与することもできる。油は、例えばダイズ油、ココナッツ油、パーム油、パーム油画分、綿実油、カノラ油、オリーブ油、ヒマワリ油、高オレイン酸ヒマワリ油、ベニバナ油又はそれらの組み合わせなどの植物油であり得る。ヒマワリ油は、高オレイン酸ヒマワリ油であってもよい。植物油(複数可)としては、部分水素化油又は完全水素化油を、単独又は組み合わせとして挙げることができる。
[0046]油は、任意の好適な量及び方法でブレンドして、最大酸化安定性を確実にすることができる。例えば、油は65%以下の飽和脂肪酸を含む植物油のブレンドを含むことができ、植物油のブレンドは1%以下のトランス脂肪酸を含む。
[0047]油は、エマルジョンの形態の分散相の主成分であり得る。一実施形態において、油滴の平均直径は、0.6ミクロン未満である。好ましくは、油滴は、約0.25ミクロン〜0.45ミクロンの範囲の直径を有する。この範囲の粒径のエマルジョンの油滴は、最適の白色化効果を提供する。
[0048]一実施形態において、液体クリーマーは、香味料、甘味料又はそれらの組み合わせなどの1種又は複数の追加成分をさらに含む。例えば、風味許容性を改善するために、液体クリーマーは、天然甘味料及び/若しくは人工甘味料又はそれらの組み合わせを含むがこれに限定されない甘味料を含有し得る。より具体的は、甘味料としては、例えば、スクロース、フルクトース、デキストロース、マルトース、デキストリン、レブロース、タガトース、ガラクトース、コーンシロップ固体及び他の天然甘味料又は人工甘味料を挙げることができる。シュガーレス甘味料としては、糖アルコール、例えば、マルチトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マンニトール、イソマルト、ラクチトール、水素化澱粉加水分解物などを、単独で又は組み合わせとして挙げることができるが、これらに限定するものではない。さらに、液体クリーマーは、フレンチバニラ、カラメル、ヘーゼルナッツ、イチゴ及び/又は他の果実香味料などの1種又は複数の香味料を、単独又は組み合わせとして含有することができる。
[0049]甘味料は、約0.1〜約50重量%の量で、別の実施形態においては約5〜35重量%の量で存在し得る。香味料及び甘味料の使用レベルは大きく変化でき、甘味料の強さ、生成物の所望の甘さ、使用する香味料のレベル及び型並びにコストの問題によって異なる。
[0050]別の実施形態において、本開示は、1)着色剤と、2)油と、3)液体クリーマーの約0.1〜約1.0重量%の範囲の量の緩衝剤と、4)着色剤を懸濁させるのに十分な量の、セルロース成分及びガム成分を含む親水コロイド安定化系と、5)液体クリーマーの乳化安定性を保持するのに十分な量の、乳化剤及びタンパク質を含む乳化安定化系とを含む、安定な低脂肪液体クリーマーを提供する。ガム成分は、κ−カラギーナンとι−カラギーナンとを重量比(κ−カラギーナン:ι−カラギーナン)約3:1〜約1:10で含むことができる。セルロース成分、ガム成分、乳化剤及びタンパク質の重量比は、それぞれ約1:(0.005〜8):(0.05〜20):(0.025〜50)であることができる。
[0051]緩衝剤は、コーヒーなどの高温酸性環境への添加時における液体クリーマーの不所望なクリーム分離又は沈殿を防止するのに使用できる。緩衝剤は、例えば、一リン酸ナトリウム及び二リン酸ナトリウム、一リン酸カリウム及び二リン酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸水素カリウム又はそれらの組み合わせであることができる。より詳しくは、好適な緩衝剤の非限定的な例は、塩、例えば、リン酸カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム及びトリポリリン酸ナトリウムである。緩衝剤はさらに、液体クリーマーの約0.5〜約1重量%の量で存在することができる。
[0052]本開示の実施形態における安定な低脂肪液体クリーマーは、コーヒーに容易に分散し、高温及び低温の酸性環境において安定であることができ、フェザリング、エマルジョンの破壊、脱油、凝集及び沈降分離を起こさない。コーヒー、茶、ココア又は他の液体製品に加える場合には、この液体クリーマーは、高い白色化能、良好な口当たり、十分なこく、滑らかな質感及びさらには、貯蔵期間中に異臭(off−flavor note)を発することがない良好な風味を提供できる。この液体クリーマーは、シリアルなどの他の種々の食品と共に、ベリー用のクリームとして、スープ用のクリーマーとして、及び多くの調理用途において使用できる。
[0053]他の実施形態において、本開示は、安定な液体クリーマーの製造方法を提供する。この方法は、1)着色剤と、2)油と、3)着色剤を懸濁させるのに十分な量の、セルロース成分及びガム成分を含む親水コロイド安定化系であって、ガム成分がκ−カラギーナンとι−カラギーナンとを重量比(κ−カラギーナン:ι−カラギーナン)約3:1〜約1:10で含む親水コロイド安定化系と、4)液体クリーマーの乳化安定性を保持するのに十分な量の、乳化剤及びタンパク質を含む乳化安定化系との組み合わせであって、セルロース成分、ガム成分、乳化剤及びタンパク質の重量比がそれぞれ約1:(0.005〜8):(0.05〜20):(0.025〜50)である組み合わせを水和させて、液体クリーマーを形成するステップを含む。この方法は、液体クリーマーを均質化するステップと、液体クリーマーを容器に無菌充填するステップとをさらに含む。
[0054]ガム、乳化剤、タンパク質、緩衝剤、甘味料及び/又は香味料の水和は、撹拌しながら水(例えば、40〜90℃)中で、溶かした油/脂肪を添加して実施し、その後、熱処理し(例えば、従来の超高温(「UHT」)処理を用いて混合物を滅菌し)、冷却し、無菌条件下で無菌容器に充填することができる。無菌熱処理は、直接的又は間接的なUHT法を使用できる。UHT法は、当業界で知られている。UHT法の例には、UHT滅菌及びUHT低温殺菌が含まれる。
[0055]直接的な熱処理は、エマルジョン中への水蒸気(steam water)の注入によって実施することができる。この場合には、例えば、フラッシュ蒸発による過剰な水の除去が必要なことがある。間接的な熱処理は、熱伝達界面をエマルジョンと接触させて実施することができる。均質化は、熱処理の前及び/又は後に実施できるであろう。エマルジョン中における熱伝達を改善することによって熱処理を改善するために、熱処理の前に均質化を行うことが魅力的な場合がある。熱処理後の均質化の実施は通常、エマルジョン中の油滴が確実に望ましい寸法を有するようにする。無菌充填は種々の出版物、例えば、L,Grimmによる論文、「Beverage Aseptic Cold Filling」(Fruit Processing,July 1998、262〜265頁)、R.Nicolasによる論文、「Aseptic Filling of UHT Dairy Products in HDPE Bottles」(Food Tech.Europe、March/April 1995、52〜58頁)、又は米国特許第6,536,188号(Taggart)に記載されており、これらを参照することによって本明細書中に組み入れる。
[0056]一実施形態において、この方法は、容器に充填するステップの前に液体クリーマーを熱処理するステップを含む。この方法はまた、液体クリーマーを均質化するステップの前に、約0.1〜約1.0重量%の範囲の量の緩衝剤を液体クリーマーに添加するステップを含むことができる。緩衝剤は、一リン酸ナトリウム及び二リン酸ナトリウム、一リン酸カリウム及び二リン酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸水素カリウム又はそれらの組み合わせのうちの1種又は複数であることができる。
[0057]無菌液体クリーマーは、飲料に加えると、良好な口当たり、及びこく、滑らかな質感、並びに悪臭のない心地良い味を有する、物理的に安定な均質の白色化ドリンクを生じる。液体クリーマーの使用は、コーヒーへの適用にのみ限定しない。例えば、クリーマーは、他の飲料、例えば、茶若しくはココアにも使用でき、又はシリアル若しくはベリーと共に、スープ用クリーマーとして、及び多くの調理用途においても使用できる。
[0058]要約すると、実施形態における液体クリーマーは、冷蔵温度(約4℃)、室温(例えば、20℃及び25℃)及び高温(例えば、30℃及び38℃)での貯蔵中における相分離問題(例えば、クリーム分離、目詰まり、ゲル化、シネレシス、沈降分離など)を克服し得る。液体クリーマーは、4℃及び20℃において少なくとも9ヶ月間、30℃において少なくとも3ヶ月間及び38℃において少なくとも1ヶ月間、保存寿命安定性を有することができる。液体クリーマーは、高い白色化能をもたらし、貯蔵期間にわたって扱いやすい粘度を保持し得る。高温で高酸性の高カルシウム/マグネシウム含有飲料に加える場合に、液体クリーマーは、脱油、凝集、フェザリング及び/又は沈降分離などの物理化学的不安定性の問題がなく、良好な口当たり、こく、滑らかな質感及び良好な風味をもたらし、それ自体に及び飲料、例えば、コーヒー又は茶などに加える場合に、異臭がない。
[実施例]
[0059]以下の例は、限定ではなく実例として、本開示の種々の実施形態の説明に役立つ。
例1
[0060]スクロース5000gとカラギーナン10g(比1:1)及びセルロース化合物20gとを混ぜ合わせることによって、κ−及びι−カラギーナンとスクロースとのドライブレンドを調製した。高撹拌下において、熱水(約75℃)58kgにドライブレンドを加えた。次いで、リン酸水素二カリウム500gを、連続撹拌下でタンクに加えた。
[0061]次に、カゼイン酸ナトリウム1000g、二酸化チタン300g及び香味料300gを混ぜ合わせることによって、他の粉末成分のドライブレンドを調製した。ドライブレンドを、高撹拌下で上記安定剤とともに熱水タンクに加えた。約10分間の混合後、乳化剤(Dimodan 50g及びPanodan 150g)を、連続高撹拌下でタンクに加えた。さらに、高撹拌下で油(約60℃で融解)2kgを加え、続いてスクロース25kgを加えた。少量の追加の水を加えて、総生成物量を100kgに調整した。
[0062]液体クリーマーを予熱し、143℃で5秒間UHT処理し、180/40バールで均質化し、冷却した。液体クリーマーをボトルに無菌充填した。得られた液体クリーマーは、任意の無菌容器、例えば、ジャー、ジャグ又はパウチ中などに無菌充填してもよい。液体クリーマーを、38℃で1ヶ月、30℃で3ヶ月、室温で9ヶ月貯蔵した。
[0063]クリーマー及び液体クリーマーを添加したコーヒー飲料の物理化学的安定性及び官能特性を、訓練を受けていないパネリストが判定した。貯蔵中に、相分離(クリーム分離、脱油、マーブリングなど)、ゲル化及び実質的な粘度変化は認められなかった。
[0064]意外にも、液体クリーマーは、良好な外観、口当たり、滑らかな質感及び「異」味のない良好な風味を有することが判明した。さらに、クリーマーは、コーヒーに加えた場合に、高い白色化能を示した。
例2
[0065]スクロース5000gとカラギーナン(比1:2)20g及びセルロース化合物20gとを混ぜ合わせることによって、κ−及びι−カラギーナンとスクロースとのドライブレンドを調製した。高撹拌下において、熱水(約75℃)58kgにドライブレンドを加えた。次いで、リン酸水素二カリウム500gを、連続撹拌下でタンクに加えた。
[0066]次に、カゼイン酸ナトリウム500g、二酸化チタン300g及び香味料300gを混ぜ合わせることによって、他の粉末成分のドライブレンドを調製した。ドライブレンドを、高撹拌下で上記安定剤とともに熱水タンクに加えた。約10分間の混合後、乳化剤(Dimodan 200g及びPanodan 200g)を、連続高撹拌下でタンクに加えた。さらに、高撹拌下で油(約60℃で融解)2kgを加え、続いてスクロース25kgを加えた。少量の追加の水を加えて、総生成物量を100kgに調整した。
[0067]液体を予熱し、143℃で5秒間UHT処理し、180/40バールで均質化し、冷却した。液体クリーマーをボトルに無菌充填した。得られた液体クリーマーは、任意の無菌容器(例えば、ジャー、ジャグ又はパウチ)中に無菌充填し得る。液体クリーマーを、38℃で1ヶ月、30℃で3ヶ月及び室温で9ヶ月貯蔵した。
[0068]クリーマー及び液体クリーマーを添加したコーヒー飲料の物理化学的安定性及び官能特性を、訓練を受けていないパネリストが判定した。貯蔵中に、相分離(クリーム分離、脱油、マーブリングなど)、ゲル化及び実質的な粘度変化は認められなかった。
[0069]意外にも、液体クリーマーは、良好な外観、口当たり、滑らかな質感及び「異」味のない良好な風味を有することが判明した。さらに、クリーマーは、コーヒーに加えた場合に、高い白色化能を示した。
例3
[0070]κ−カラギーナン及びι−カラギーナン(比1:10)180gを使用する以外は、例1と同様にして、コーヒーホワイトナーを調製した。液体クリーマー及び液体クリーマーを加えたコーヒー飲料の物理化学的安定性及び官能特性を、訓練を受けていないパネリストが判定した。30℃において2ヶ月間蔵後、官能評価はボトル中でひどいゲル化を示した。
例4
[0071]乳化剤500gを使用する以外は、例1と同様にして、コーヒーホワイトナーを調製した。液体クリーマー及び液体クリーマーを添加したコーヒー飲料の物理化学的安定性及び官能特性を、訓練を受けていないパネリストが判定した。20℃において3ヶ月間の貯蔵後、官能評価はボトル中のクリーム分離を示した。
例5
[0072]カゼイン酸ナトリウム260gを使用する以外は、例1と同様にして、コーヒーホワイトナーを調製した。液体クリーマー及び液体クリーマーを添加したコーヒー飲料の物理化学的安定性及び官能特性を、訓練を受けていないパネリストが判定した。20℃において3ヶ月間の貯蔵後、官能評価はボトル中の著しいクリーム分離及び凝集を示した。コーヒーに加えた場合には、作りたての液体クリーマーに比較して、白色化能の著しい減少が観察された。
[0073]本発明の好ましい実施形態の種々の変更及び修正は、当業者には明白であることを理解すべきである。このような変更及び修正は、本発明の主題の精神及び範囲から逸脱することなく、また、所期の利点を損なうことなく、実施できる。したがって、このような変更及び修正は添付の特許請求の範囲によって網羅されるよう意図する。

Claims (23)

  1. 着色剤と、
    油と、
    着色剤を懸濁させるのに十分な量の、セルロース成分及びガム成分を含む親水コロイド安定化系であって、ガム成分が、κ−カラギーナンとι−カラギーナンとを重量比(κ−カラギーナン:ι−カラギーナン)約3:1〜約1:10で含む親水コロイド安定化系と、
    液体クリーマーの乳化安定性を保持するのに十分な量の、乳化剤及びタンパク質を含む乳化安定化系と
    を含む液体クリーマーであって、セルロース成分、ガム成分、乳化剤及びタンパク質の重量比がそれぞれ約1:(0.005〜8):(0.05〜20):(0.025〜50)である、液体クリーマー。
  2. 低脂肪の液体クリーマーである、請求項1に記載の液体クリーマー。
  3. 4℃及び20℃において少なくとも9ヶ月間、30℃において少なくとも3ヶ月間、及び38℃において少なくとも1ヶ月間、均質な状態に保持される、請求項1に記載の液体クリーマー。
  4. 着色剤が、液体クリーマーの約0.05〜約1重量%の量で存在する二酸化チタンを含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  5. セルロース成分が2種の異なるセルロース化合物のセルロースブレンドを含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  6. セルロース成分が、液体クリーマーの約0.1〜約2.0重量%の範囲である、請求項1に記載の液体クリーマー。
  7. セルロース成分が、微結晶セルロースとカルボキシメチルセルロースのセルロースブレンドを含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  8. セルロースブレンドが、セルロースブレンドの約25〜約90重量%の範囲のカルボキシメチルセルロースを含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  9. ガム成分が、液体クリーマーの約0.01〜約0.8重量%の範囲の量で存在する、請求項1に記載の液体クリーマー。
  10. ガム成分がλ−カラギーナンをさらに含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  11. 乳化剤が、液体クリーマーの約0.1〜約2.0重量%の範囲の低分子量乳化剤を含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  12. 乳化剤が、モノグリセリド、モノグリセリドのコハク酸エステル、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、ポリソルベート、ステアロイル乳酸ナトリウム及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の液体クリーマー。
  13. タンパク質が、液体クリーマーの約0.05〜約5重量%の範囲である、請求項1に記載の液体クリーマー。
  14. タンパク質が、カゼイン、カゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸カリウム、カゼイン酸カルシウム、大豆タンパク質、エンドウタンパク質、ホエータンパク質、小麦タンパク質、卵白及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の液体クリーマー。
  15. 油が約0.5〜約3重量%の植物油を含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  16. 油が、大豆油、ココナッツ油、パーム油、パーム油画分、綿実油、キャノーラ油、オリーブ油、ヒマワリ油、高オレイン酸ヒマワリ油、ベニバナ油及びそれらの組み合わせからなる群から選択される植物油を含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  17. 香味料、甘味料及びそれらの組み合わせからなる群から選択される成分をさらに含む、請求項1に記載の液体クリーマー。
  18. 着色剤と、
    油と、
    液体クリーマーの約0.1〜約1.0重量%の範囲の量の緩衝剤と、
    着色剤を懸濁させるのに十分な量の、セルロース成分及びガム成分を含む親水コロイド安定化系であって、ガム成分がκ−カラギーナンとι−カラギーナンとを重量比(κ−カラギーナン:ι−カラギーナン)約3:1〜約1:10で含む親水コロイド安定化系と、
    液体クリーマーの乳化安定性を保持するのに十分な量の、乳化剤及びタンパク質を含む乳化安定化系と
    を含む安定な低脂肪液体クリーマーであって、セルロース成分、ガム成分、乳化剤及びタンパク質の重量比がそれぞれ約1:(0.005〜8):(0.05〜20):(0.025〜50)である、安定な低脂肪液体クリーマー。
  19. 緩衝剤が、一リン酸ナトリウム及び二リン酸ナトリウム、一リン酸カリウム及び二リン酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸水素カリウム並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項18に記載の安定な低脂肪液体クリーマー。
  20. 1)着色剤と、2)油と、3)着色剤を懸濁させるのに十分な量の、セルロース成分及びガム成分を含む親水コロイド安定化系であって、ガム成分がκ−カラギーナンとι−カラギーナンとを重量比(κ−カラギーナン:ι−カラギーナン)約3:1〜約1:10で含む親水コロイド安定化系と、4)液体クリーマーの乳化安定性を保持するのに十分な量の、乳化剤及びタンパク質を含む乳化安定化系との組み合わせであって、セルロース成分、ガム成分、乳化剤及びタンパク質の重量比がそれぞれ約1:(0.005〜8):(0.05〜20):(0.025〜50)である組み合わせを水和させて、液体クリーマーを形成するステップと、
    液体クリーマーを均質化するステップと、
    液体クリーマーを容器に無菌充填するステップと
    を含む、安定な液体クリーマーの製造方法。
  21. 容器に充填するステップの前に、液体クリーマーを熱処理するステップを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 液体クリーマーを均質化するステップの前に、約0.1〜約1.0重量%の範囲の量の緩衝剤を液体クリーマーに添加するステップを含む、請求項20に記載の方法。
  23. 緩衝剤が、一リン酸ナトリウム及び二リン酸ナトリウム、一リン酸カリウム及び二リン酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸水素カリウム並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
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