JP2735818B2 - フッ素樹脂系成形体、ロールおよびこれらの製造方法 - Google Patents

フッ素樹脂系成形体、ロールおよびこれらの製造方法

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JP2735818B2
JP2735818B2 JP7224269A JP22426995A JP2735818B2 JP 2735818 B2 JP2735818 B2 JP 2735818B2 JP 7224269 A JP7224269 A JP 7224269A JP 22426995 A JP22426995 A JP 22426995A JP 2735818 B2 JP2735818 B2 JP 2735818B2
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    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、フッ素樹脂系フィルム、
シート、チューブ等のフッ素樹脂系成形体及びロールに
関し、さらに詳しくは、フッ素樹脂本来の特性である非
粘着性、耐熱性、耐摩耗性、特に非粘着性を保持しつ
つ、摩擦特性にも優れたフッ素樹脂系フィルム、シー
ト、チューブ等の成形体およびロールに関する。
【0002】また本発明は、上記のようなフッ素樹脂系
成形体およびロールの製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】搬送用ロール、特に複写機(PPC)に
使用される加熱ロールには、従来より耐熱性、トナーの
離型性、紙に対する耐摩耗性が求められてきた。
【0004】特に、電子写真方式のPPC、LBP、F
AX等における画像定着装置では、コピー紙上に転写さ
れたトナーは、定着部にて加熱定着されるが、このトナ
ーの加熱定着は、加熱ロールと加圧定着ロールとの間に
コピー紙を通過させることによって行われている。
【0005】そして、加熱ロールでは、トナーを溶融さ
せる際に、150℃〜200℃の高温となるために、上
記加熱ロールと加圧定着ロールの表面は、高温に耐える
ことが必要であり、また溶融したトナーが付着すること
のないように離型性を有することが必要であり、そのた
めにフッ素樹脂でコーティングされたロールが使用され
ていた。
【0006】このような加熱ロールとしては、例えば、
特公平1-24311号公報(特開昭57-89785号
公報)に示されるように、金属ローラの外面に、フッ素
ゴムまたはシリコーンゴムからなる弾性体層と、さらこ
の弾性体層の上にフッ素樹脂分散液を塗布、焼成するこ
とにより、0.1〜50μmの厚さにフッ素樹脂を被覆
したことを特徴とするトナー像を溶融定着させるための
定着ローラ(加熱ロール)が挙げられる。この公報で
は、定着ローラ表面を構成するフッ素樹脂としては、四
フッ化エチレン(PTFE)、四フッ化エチレン-パー
フロロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、四フッ
化エチレン-六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)
が挙げられている。
【0007】しかしながら、この定着ローラ(または加
熱ロール)では、その表面がPFA等のフッ素樹脂から
形成されているため、離型特性には優れるものの、コピ
ー紙の送り特性の点においては、PFA等のフッ素樹脂
では滑りやすく、ロール間へのコピー紙等の食い込み性
に劣るという問題点があった。
【0008】このため、溶融したトナーの離型性のみな
らず、特に紙送り特性が改善されるなどロールの摩擦特
性の向上も強く望まれていた。本発明者らはこのような
問題点を解決すべく、鋭意研究したところ、加熱ロール
等の表面を、熱溶融性フッ素樹脂とフッ素ゴム系エラス
トマーとを含有し、該フッ素ゴム系熱可塑性エラストマ
ーはエラストマー鎖セグメントと非エラストマー鎖セグ
メントとを含み、しかも該フッ素ゴム系エラストマーが
特定の量で含まれているいるフッ素樹脂系組成物からな
るフッ素樹脂系チューブにて被覆してなるフッ素樹脂系
ロールでは、熱溶融性フッ素樹脂本来の特性である非粘
着性、耐熱性、耐摩耗性、特に非粘着性が保持され、し
かも摩擦特性にも優れていることなどを見出し本発明を
完成するに至った。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、熱溶融性フッ
素樹脂本来の特性である非粘着性、耐熱性、耐摩耗性、
特に非粘着性を保持しつつ、摩擦特性にも優れており、
ロールの表面材などとして好適に用いられ搬送性に優れ
るようなフッ素樹脂系フィルム、シート、チューブ等の
成形体を提供することを目的としている。
【0010】また本発明は、上記のようなフッ素樹脂系
フィルム、シート、あるいはチューブ等の成形体にて表
面が被覆され、搬送性に優れたフッ素樹脂系ロールを提
供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】本発明に係るフッ素樹脂系成形体は、熱
溶融性フッ素樹脂好ましくはPFAと、フッ素ゴム系エ
ラストマー好ましくはフッ素ゴム系熱可塑性エラストマ
ーとを含有し、該フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーは
エラストマー鎖セグメントと非エラストマー鎖セグメン
トとを含み、該フッ素ゴム系エラストマーが、熱溶融性
フッ素樹脂とフッ素ゴム系エラストマーとの合計100
重量%中に、1〜20重量%の量で存在しているフッ素
樹脂系組成物からなることを特徴としている。このよう
な成形体としては、フィルム、シート、チューブ等が挙
げられる。
【0012】本発明に係るフッ素樹脂系ロールは、芯材
の外周面にゴム層とフッ素樹脂系表面層とがこの順序で
断面同心円状に積層されており、該フッ素樹脂系表面層
が、熱溶融性フッ素樹脂好ましくはPFAと、フッ素ゴ
ム系エラストマー好ましくはフッ素ゴム系熱可塑性エラ
ストマーとを含有し、該フッ素ゴム系熱可塑性エラスト
マーはエラストマー鎖セグメントと非エラストマー鎖セ
グメントとを含み、該フッ素ゴム系エラストマーが、熱
溶融性フッ素樹脂とフッ素ゴム系エラストマーとの合計
100重量%中に、1〜20重量%の量で存在している
フッ素樹脂系組成物からなることを特徴としている。
【0013】本発明のフッ素樹脂系ロールは、前記ゴム
層がフッ素系ゴムあるいはシリコーン系ゴムにて形成さ
れていることが好ましい。本発明に係る第1のフッ素樹
脂系ロールの製造方法では、芯材の外周面にゴム層とフ
ッ素樹脂系表面層とがこの順序で断面同心円状に積層さ
れたフッ素樹脂系ロールを製造するに際して、芯材の外
周面にゴム層を形成した後、このゴム層の表面に接着剤
層を設け、次いで、この接着剤層の表面を、下記のよう
なフッ素樹脂系チューブにて被覆することを特徴として
いる。
【0014】このフッ素樹脂系チューブは、熱溶融性フ
ッ素樹脂好ましくはPFAと、フッ素ゴム系エラストマ
ー好ましくはフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーとを含
有し、該フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーはエラスト
マー鎖セグメントと非エラストマー鎖セグメントとを含
み、該フッ素ゴム系エラストマーが、熱溶融性フッ素樹
脂とフッ素ゴム系エラストマーとの合計100重量%中
に、1〜20重量%の量で存在しているフッ素樹脂系組
成物からなり、そのチューブ内周面は好ましくは表面処
理される。この表面処理手段としては、好ましくはNH
−Na液(A)、または金属ナトリウムをナフタリン
のテトラヒドロフラン溶液に加えてできる錯化合物溶液
(B)、コロナ放電、プラズマ、または紫外線(UV)
照射などによる方法が採用される。
【0015】本発明に係る第2のフッ素樹脂系ロールの
製造方法では、芯材の外周面にゴム層とフッ素樹脂系表
面層とがこの順序で断面同心円状に積層されたフッ素樹
脂系ロールを製造するに際して、円柱状空間を有する金
型に、金型内径よりやや小さい径を有するチューブであ
って、該チューブ内面に表面接着処理が施されており、
該チューブは、熱溶融性フッ素樹脂好ましくはPFA
と、フッ素ゴム系エラストマー好ましくはフッ素ゴム系
熱可塑性エラストマーとを含有し、該フッ素ゴム系熱可
塑性エラストマーはエラストマー鎖セグメントと非エラ
ストマー鎖セグメントとを含み、該フッ素ゴム系エラス
トマーが、熱溶融性フッ素樹脂とフッ素ゴム系エラスト
マーとの合計100重量%中に、1〜20重量%の量で
存在しているフッ素樹脂系組成物からなるフッ素樹脂系
チューブを挿入するとともにチューブ内にロール芯体を
挿入し、次いでチューブとロール芯体との間にゴムを注
入充填した後硬化させることを特徴としている。この第
2の方法においても好ましくは上記と同様のチューブ内
周面処理手段が採用される。
【0016】本発明に係るフッ素樹脂系チューブは、熱
溶融性フッ素樹脂本来の特性である非粘着性、耐熱性、
耐摩耗性、特に非粘着性を保持しつつ、摩擦特性にも優
れており、ロールの表面材として好適に用いられ、搬送
性に優れている。
【0017】また本発明に係るフッ素樹脂系ロールは、
上記のようなフッ素樹脂系チューブにて表面が被覆され
搬送性に優れており、特に、複写機用定着ローラ、食品
工業で使用されるローラ(例:パン生地の圧延・搬送用
ローラ)、プラスチックの圧延・成形・搬送用ローラ等
に好適に使用される。
【0018】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るフッ素樹脂系
成形体、ロール並びにこれらの製造方法について具体的
に説明する。
【0019】[フッ素樹脂系成形体およびびロール] 本発明に係るフッ素樹脂系成形体は、熱溶融性フッ素樹
脂とフッ素ゴム系エラストマーとを含有し、該フッ素ゴ
ム系熱可塑性エラストマーはエラストマー鎖セグメント
と非エラストマー鎖セグメントとを含み、該フッ素ゴム
系エラストマーが、熱溶融性フッ素樹脂とフッ素ゴム系
エラストマーとの合計100重量%中に、1〜20重量
の量で存在しているフッ素樹脂系組成物からなってい
る。このような成形体としては、フィルム、シート、チ
ューブ等各種形状のものを挙げることができ、その形状
は特に限定されない。
【0020】本発明に係るフッ素樹脂系ロールは、芯材
の外周面に、ゴム層と上記フッ素樹脂系チューブよりな
る表面層(フッ素樹脂系表面層)とがこの順序で断面同
心円状に積層されている。
【0021】以下このようなフッ素樹脂系チューブ等の
フッ素樹脂系成形体あるいはフッ素樹脂系ロールの表面
層を形成する際に用いられる熱溶融性フッ素樹脂並びに
フッ素ゴム系エラストマーについて説明する。熱溶融性フッ素樹脂 熱溶融性フッ素樹脂としては、従来より公知のものを用
いることができ、具体的には、例えば、FEP(四フッ
化エチレン-六フッ化プロピレン共重合樹脂)、PFA
(四フッ化エチレン-パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合樹脂)、ETFE(四フッ化エチレン-エチ
レン共重合樹脂)、PVDF(フッ化ビニリデン樹
脂)、E-CTFE(三フッ化塩化エチレン-エチレン共
重合樹脂)、CTFE、PVF(ポリフッ化ビニル)等
を挙げることができ、好ましくはPFAが用いられる。
【0022】このPFAとしては、四フッ化エチレン
(i)とパーフルオロアルキルビニルエーテル(ii)との共
重合比((i)/(ii)モル比)が、99.6〜96.0/
0.4〜4.0であり、その分子量が1×105〜1×
106程度のものが好ましく用いられ、例えば、三井デ
ュポンフロロケミカル社よりテフロン(350ーJ)な
る商品名で発売されているものが挙げられる。
【0023】[フッ素ゴム系エラストマー]フッ素ゴム
系エラストマーとしては、非熱可塑性のエラストマーと
熱可塑性エラストマー(架橋可能なものも含む)が挙げ
られ、好ましくはフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーが
用いられる。
【0024】非熱可塑タイプのエラストマー(フッ素ゴ
ム)としては、例えば、フッ化ビニリデン系ゴム、フル
オロシリコーン系ゴム、テトラフルオロエチレン-プロ
ピレン系ゴム、フルオロホスファゼン系ゴム、テトラフ
ルオロエチレン-パーフルオロビニルエーテル系ゴムな
どが挙げられる。
【0025】フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーは、室
温付近の温度では、加硫してゴム弾性を示し、加熱によ
り塑性流動を示し、エラストマー性ポリマー鎖セグメン
トと非エラストマー性ポリマー鎖セグメントとを含み、
これらの内で、少なくとも一方が、含フッ素ポリマー鎖
セグメントのものである。
【0026】このようなフッ素ゴム系熱可塑性エラスト
マーの内では、エラストマ−性ポリマー鎖セグメント
(i)と非エラストマー性ポリマー鎖セグメント(ii)との
比率は、重量比((i)/(ii))で40〜95/60〜
5、望ましくは70〜90/30〜10(但し、(i)+
(ii)=100重量部とする)であることが好ましい。
【0027】このフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーの
具体的構造は、上記のエラストマー性ポリマー鎖セグメ
ント(i)と非エラストマー性ポリマー鎖セグメント(ii)
とからなる連鎖と、この連鎖の一端に存在するヨウ素原
子と、該連鎖の他端に存在するアイオダイド化合物から
少なくとも1個のヨウ素原子を除いた残基とからなって
いる。
【0028】エラストマー性ポリマー鎖セグメント(i)
は、(1):フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピ
レンまたはペンタフルオロプロピレン/テトラフルオロ
エチレン(モル比40〜90/5〜50/0〜35)の
共重合体、あるいは(2):パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル/テトラフルオロエチレン/フッ化ビニリデ
ン(モル比15〜75/0〜85/0〜85)の共重合
体であって、分子量は、30,000(3万)〜1,2
00,000(120万)である。
【0029】また非エラストマー性ポリマー鎖セグメン
ト(ii)は、(3):フッ化ビニリデン/テトラフルオロ
エチレン(モル比0〜100/0〜100)の共重合
体、あるいは(4):エチレン/テトラフルオロエチレ
ン/[ヘキサフルオロプロピレン、3,3,3-トリフ
ルオロプロピレン-1、2-トリフルオロメチル-3,
3,3−トリフルオロプロピレン-1またはパーフルオ
ロアルキルビニルエーテル](モル比40〜60/60
〜40/0〜30)の共重合体であって、分子量は3,
000〜400,000(40万)である。但し、各共
重合体における各成分のモル数の総和は何れも100モ
ルとする。このようなフッ素ゴム系熱可塑性エラストマ
ーの内では、上記(1)のエラストマー性ポリマー鎖セ
グメントと、(4)の非エラストマー性ポリマー鎖セグ
メントとからなるものが好ましく用いられる。
【0030】このようなフッ素ゴム系熱可塑性エラスト
マーに関する詳細は、特開昭53-3495号公報、特
公平6-53823号公報に記載されており、このよう
なエラストマーとしては、例えば、ダイキン工業(株)
よりダイエルなる商品名で発売されているものが挙げら
れる。
【0031】また、本発明においては、フッ素ゴム系非
熱可塑性エラストマーとして、特開昭56-16625
1号公報に記載のものを用いることができ、具体的に
は、テトラフルオロエチレンとパーフルオロメチルパー
フルオロビニルエーテルの内の何れか1種または2種
と、パーフルオロ(4-シアノブチルビニルエーテ
ル)、パーフルオロ(4-カーボメトキシブチルビニル
エーテル)、パーフルオロ(2-フェノキシプロピルビ
ニルエーテル)、パーフルオロ(3-フェノキシプロピ
ルビニルエーテル)、パーフルオロ(6-シアノ-5-メ
チル-3,6-ジオキサ-1-オクテン)の内の何れか1種
または2種以上とからなっているものを用いることがで
きる。
【0032】このフッ素ゴム系非熱可塑性エラストマー
の内では、好ましくは、テトラフルオロエチレンとパー
フルオロメチルパーフルオロビニルエーテとからなる部
位と、パーフルオロ(2-フェノキシプロピルビニルエ
ーテル)からなる部位(硬化部位、あるいは架橋サイ
ト)とからなっているものを用いることができる。
【0033】このようなフッ素ゴム系非熱可塑性エラス
トマーとしては、上記テトラフルオロエチレン(a)とパ
ーフルオロメチルパーフルオロビニルエーテル(b)と硬
化部位(c)とが、モル比((a)/(b)/(c))で、53〜7
9.8/20〜45/0.2〜2(但し合計を100モ
ルとする)であるものが望ましい。
【0034】本発明に係るフッ素樹脂系チューブを形成
する際には、フッ素樹脂系組成物として、フッ素ゴム系
エラストマーは、上記熱溶融性フッ素樹脂とフッ素ゴム
系エラストマーとの合計100重量%中に、1〜20重
量%、好ましくは5〜20重量%の量で存在しているも
のを用いることが望ましい。
【0035】なお、本明細書において、熱溶融性フッ素
樹脂と、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーとの区別
は、例えば、ASTM D 883(1985)の定義に
よることができる。
【0036】次に、上記のような本発明に係るフッ素樹
脂系成形体の内で、特に、チューブ状のものについて詳
細に説明するが、他の形状の成形体、例えばフィルム、
シート等の成形体についてもこれに準じて製造しうる。[フッ素樹脂系チューブの製造 ]このような熱溶融性フ
ッ素樹脂とフッ素ゴム系エラストマーとを含有するフッ
素樹脂系組成物からフッ素樹脂系チューブを製造するに
は、常法に従えばよく、例えば、この熱溶融性フッ素樹
脂(例:PFA)とフッ素ゴム系エラストマー{例:フ
ッ素ゴム系熱可塑性エラストマー[エラストマー性ポリ
マー鎖セグメント(i)が、(イ)フッ化ビニリデン/(ロ)ヘ
キサフルオロプロピレン/(ハ)テトラフルオロエチレン
とからなり、そのモル比((イ)/(ロ)/(ハ))が40〜90
/5〜50/0〜35(合計100モル)であり、分子
量が30,000(3万)〜1,200,000(12
0万)であり、非エラストマー性ポリマー鎖セグメント
(ii)が、(チ)エチレン/(リ)テトラフルオロエチレン/
(ヌ)ヘキサフルオロプリピレンからなり、そのモル比
((チ)/(リ)/(ヌ))が40〜60/60〜40/0〜30
(合計100モル)であり、分子量が3,000〜40
0,000(40万)であり、両セグメントの重量比
((i)/(ii))が40〜95/60〜5(合計100重
量部)であるもの]}とを、両者(熱溶融性フッ素樹脂
とフッ素ゴム系エラストマー)の融点以上から分解温度
以下の温度、例えば320〜390℃、好ましくは36
0〜390℃の温度で、10〜30分間程度混練して、
内径1.0〜10.0cmφ、肉厚30〜200μm程
度のチューブ状に押出せばよい。この際、押出成形機等
を用いることができる。
【0037】このようにして得られたフッ素樹脂系チュ
ーブは、ロール被覆材などにそのまま用いることができ
るが、必要により該チューブを電離性放射線処理しても
よく、このような電離性放射線処理法としては、例え
ば、特公平6-53823号公報に示されているよう
に、酸素またはオゾンあるいはこれらの混合ガスが例え
ば、1.5容量%以下となるような雰囲気下で1〜50
Mradの電離性放射線(例:X線、γ線、電子線、陽
子線、重陽子線、α線、β線)を該チューブに照射して
フッ素ゴム系エラストマーを架橋硬化する方法が挙げら
れる。また、フッ素樹脂系組成物には、熱溶融性フッ素
樹脂とフッ素ゴム系エラストマー(フッ素ゴム系熱可塑
性エラストマーまたはフッ素ゴム系非熱可塑性エラスト
マー)の他に、必要により架橋剤(例:硫黄、ポリオー
ル、パーオキサイド等の加硫剤)、充填剤、架橋助剤、
補強剤、可塑剤、加工助剤、老化防止剤、スコーチ防止
剤などのゴム薬品あるいは充填剤などが含まれていても
よく、このようなフッ素樹脂系組成物を常法に従い、加
硫(フッ素ゴム系エラストマーの加硫(架橋))を行っ
てもよい。ゴム薬品等 本発明では上記フッ素樹脂系組成物には、上述したよう
に、必要により架橋剤、共架橋剤、架橋助剤、補強剤、
加工助剤、老化防止剤、スコーチ防止剤等のゴム薬品、
充填材などが含有される。
【0038】本発明で用いられる上記架橋剤としては、
硫黄系架橋剤、過酸化物系架橋剤、共架橋剤など通常ゴ
ムに使用される架橋剤が挙げられる。これらは、単独で
あるいは組み合わせて使用することができる。
【0039】硫黄系架橋剤としては、具体的には粉末硫
黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫
黄、塩化硫黄などを挙げることができる。過酸化物系架
橋剤としては、具体的に、1,3-ビス(tert-ブチルパー
オキシイソプロピル)ベンゼン、tert-ブチルヒドロパ
ーオキシド、1,4-ビス(tert-ブチルパーオキシイソプ
ロピル)ベンゼン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒド
ロパーオキシド、ジクミルパーオキシド、2,5-ジメチル
-2,5- ビス(tert-ブチルパーオキシ)ヘキサン、tert-
ブチルクミルパーオキシド、2,5-ジメチル-2,5-tert--
ブチルパーオキシヘキシン-3、1,1-ビス(tert-ブチル
パーオキシ)シクロドデカン、2,2-ビス(tert-ブチル
パーオキシ)オクタン、1,1-ビス(tert-ブチルパーオ
キシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,
4-ビス(tert-ブチルパーオキシ)バレレート、tert-ブ
チルパーオキシベンゾエート、tert-ブチルパーオキシ
イソプロピルカーボネート、過酸化亜鉛などが挙げられ
る。
【0040】共架橋剤としては、具体的にトリメチロー
ルプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、3 クロロ 2 ヒドロキシプロピル
メタクリレート、ジンクメタクリレート、トリアリルシ
アヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ダイマー2,
4 トルエンジイソシアネート、トリアリルトリメリテー
ト、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデートなど
を挙げることができる。
【0041】このような架橋剤は、フッ素樹脂系組成物
100重量部に対して、通常、0.1 〜10重量部、好
ましくは0.3〜8重量部の量で用いられる。混練に際
しては、架橋剤とともに、本発明の目的を損なわない範
囲で、下記のようなゴム薬品を添加してもよい。
【0042】このようなゴム薬品としては、上記架橋剤
の他に、架橋助剤、補強剤、可塑剤、加工助剤、老化防
止剤、スコーチ防止剤などを挙げることができる。架橋
助剤としては、グアニジン系化合物、スルフェンアミド
系化合物、チウラム系化合物、ジチオカルバメート系化
合物、アルデヒドアミン系化合物、チオ尿素系化合物、
キサンテート系化合物などを挙げることができる。
【0043】このような架橋助剤は、フッ素樹脂系組成
物100重量部に対して、通常、0. 5〜10重量部の
量で用いることができる。またこれらの架橋助剤は、架
橋剤として用いることもできる。
【0044】ゴム補強剤は充填剤としての機能も果たす
が、このようなゴム補強剤(充填剤)としては、カーボ
ンブラック、シリカ、クレー、ケイ酸塩、アルミナ、水
酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸などを挙げ
ることができる。
【0045】ゴム補強剤(充填剤)は、フッ素樹脂系組
成物100重量部に対して、通常、5〜150重量部の
量で用いることができる。可塑剤としては、プロセス
油、DOP(ジオクチルフタレート)、DOS(ジオク
チルセバケート)、植物油、ファクチスなどを挙げるこ
とができる。
【0046】このような可塑剤は、フッ素樹脂系組成物
100重量部に対して、通常、5〜50重量部の量で用
いることができる。加工助剤としては、酸化亜鉛、ステ
アリン酸、ポリエチレングリコールなどを挙げることが
できる。
【0047】加工助剤は、フッ素樹脂系組成物100重
量部に対して、通常、0.5〜6重量 部の量で用いるこ
とができる。老化防止剤としては、2,6-ジ-tert-ブチル
-4-メチルフェノール、N-イソプロピル-N'-フェニル-p-
フェニレンジアミン、ポリ(2,2,4-トリメチル-1,2-ジ
ヒドロキノリン)、2 メルカプトベンゾイミダゾール、
特殊ワックスなどを挙げることができる。
【0048】老化防止剤は、フッ素樹脂系組成物100
重量部に対して、通常、0.5〜3重 量部の量で用いる
ことができる。本発明で用いられるフッ素樹脂系組成物
は、上記のような成分の外に、必要に応じて二硫化モリ
ブデン、導電性カーボンを含有していてもよい。 [フッ素樹脂系ロールの製造]また、このようなフッ素
樹脂系チューブを用いて、芯材の外周面にゴム層とフッ
素樹脂系表面層とがこの順序で断面同心円状に積層され
た本発明に係るフッ素樹脂系ロールを製造するには、芯
材の表面にシリコーンゴム、フッ素ゴム等からなるゴム
層を形成した後、このゴム層の表面に接着剤層を設け、
次いで、この接着剤層の表面を、上記フッ素樹脂系チュ
ーブにて被覆すればよい。
【0049】詳説すると、まず、金属等からなる芯材の
表面に、例えば、シリコーンゴム層を形成するには、金
型内中央部にアルミ製の芯金(芯材)をセットし、その
芯金外周面を被覆するように芯金の周りに加硫剤や充填
剤などを配合したシリコン系の生ゴムを配置し加熱加圧
して、芯金の外周面に加硫シリコーンゴム層を形成す
る。次いで、このシリコーンゴム層外周面に接着層を形
成する。次いで、上記接着層表面はフッ素樹脂チューブ
にて被覆され、所望のフッ素樹脂系ロールが得られる。
この際用いられるフッ素樹脂系チューブの内周面は、N
3-Na液等を用いて表面処理されていることが好まし
い。
【0050】このようにフッ素樹脂系チューブの内周面
のみの表面処理を行うには、従来より公知の方法を適宜
採用することができ、例えば、予め外表面がマスキング
されたフッ素樹脂系チューブ内に、上記表面処理液を流
下させる方法、あるいは、このように外表面がマスキン
グされたフッ素樹脂系チューブを上記表面処理液に浸漬
させる方法、本願出願人の特許出願に係る特開平5-5
9195号公報(特願平3-172041号)に記載の
方法などを利用すればよい。
【0051】この特開平5-59195号公報記載の方
法では、一対のピンチロール、ピンチボード等で挟持す
ることにより閉塞部を設けたフッ素樹脂系チューブに、
チューブの開口端から表面処理液を注入して閉塞部より
上部の位置に該表面処理液を貯留させ、該チューブの長
手方向に対するこの閉塞部の相対的位置を移動させるこ
とにより、フッ素樹脂系チューブ内周面と表面処理液と
の接触部位を移動させて、フッ素樹脂系チューブの内周
面のみを処理することができる。なお、上記のように該
チューブの長手方向に対するこの閉塞部の相対的位置を
移動させるには、例えばチューブを固定しておき、閉塞
部をチューブに沿って上下方向に移動させるか、あるい
は、閉塞部を固定しておき、チューブを上下方向に移動
させればよい。
【0052】上記表面処理液としては、例えば「ナトリ
ウム・液体アンモニア溶液法」で用いられる、ナトリウ
ム等のアルカリ金属の液体アンモニア溶液(a)、「テト
ラエッチ法」で用いられる、アルカリ金属の電子供与型
錯体(例:媒体のナフタレンにナトリウムを分散させて
なる比較的融点の高いナトリウム分散体)溶液(b)等を
挙げることができ、好ましくは均一かつ効率的な表面処
理(接着処理)効果に優れたアルカリ金属の液体アンモ
ニア溶液(a)が用いられる。なお、チューブの表面(内
周面)処理は、上記のような薬液処理法以外に、紫外線
(UV)、レーザー、プラズマなどのエネルギー線照射
によっても行うことができる。
【0053】また、本発明においては、芯材の外周面に
ゴム層とフッ素樹脂系表面層とがこの順序で断面同心円
状に積層されたフッ素樹脂系ロールを製造するに際し
て、下記のような方法を採用してもよい。
【0054】すなわち、円柱状空間を有する金型に、金
型内径よりやや小さい径を有するチューブであって、該
チューブ内面には表面接着処理が施されており、上記と
同様のフッ素樹脂系組成物からなるチューブを挿入する
とともにチューブ内にロール芯体を挿入し、次いでチュ
ーブとロール芯体との間にゴムを注入充填した後硬化さ
せてもよい(同時加硫接着)。この方法においても好ま
しくは上記と同様のチューブ内周面処理手段が採用され
る。また、チューブ内周面とロール芯体外周面の何れか
一方または両方には、前述したような接着剤層が形成さ
れていても良い。
【0055】このようにして得られたフッ素樹脂系ロー
ルは、その表面層が上記のような量で熱溶融性フッ素樹
脂と特定のフッ素ゴム系エラストマーとを含んでなって
いるため、熱溶融性フッ素樹脂本来の特性である非粘着
性、耐熱性、耐摩耗性、特に非粘着性を保持しつつ、摩
擦特性にも優れており、ロールとして紙等の搬送用に好
適に用いられる。このような本発明に係るフッ素樹脂系
ロールは、複写機の定着用ローラ、食品工業(例:製パ
ン業)で使用される原料あるいは加工物の圧延・成形・
搬送用ローラの他、プラスチックの圧延・成形・搬送用
ローラ等として各種用途に使用できる。
【0056】
【発明の効果】本発明に係るフッ素樹脂系チューブ等の
成形体は、上記のような量で熱溶融性フッ素樹脂と特定
フッ素ゴム系エラストマーとを含んでなっているた
め、熱溶融性フッ素樹脂本来の特性である非粘着性、耐
熱性、耐摩耗性、特に非粘着性を保持しつつ、摩擦特性
にも優れており、ロールの表面材として好適に用いられ
る。
【0057】本発明に係るフッ素樹脂系ロールは、その
表面層が上記のような量で熱溶融性フッ素樹脂と特定の
フッ素ゴム系エラストマーとを含むフッ素樹脂系組成物
よりなっているため、熱溶融性フッ素樹脂本来の特性で
ある非粘着性、耐熱性、耐摩耗性、特に非粘着性を保持
しつつ、摩擦特性にも優れており、ロールとして紙等の
搬送用に好適に用いられる。
【0058】
【実施例】以下、本発明について実施例によりさらに具
体的に説明するが、本発明は、かかる実施例により何ら
制限されるものではない。なお、表中、各成分量は、
「重量部」表示である。以下の実施例、比較例で用いた
試料の物性値等は以下のとおり。(1)PFA物性値: PFA中の四フッ化エチレン(i)とパ
ーフルオロアルキルビニルエーテル(ii)との共重合比
((i)/(ii)モル比)=99.6〜96.0/0.4〜
4.0,分子量1×105〜1×106,三井デュポンフ
ロロケミカル社製,商品名:テフロン350-J。(2)フッ素ゴム系エラストマー物性値: エラストマー性
ポリマー鎖セグメント(i)が、(イ)フッ化ビニリデン/
(ロ)ヘキサフルオロプロピレン/(ハ)テトラフルオロエチ
レンからなり、そのモル比((イ)/(ロ)/(ハ))が40〜9
0/5〜50/0〜35(合計100モル)であり、分
子量が3万〜120万であり、非エラストマー性ポリマ
ー鎖セグメント(ii)が、(チ)エチレン/(リ)テトラフルオ
ロエチレン/(ヌ)ヘキサフルオロプロピレンからなり、
そのモル比((チ)/(リ)/(ヌ))が40〜60/60〜40
/0〜30(合計100モル)であり、分子量が3万〜
40万であり、両セグメントの重量比((i)/(ii))が4
0〜95/60〜5(合計100重量部)のもの,ダイ
キン工業社製,商品名:ダイエルサーモプラスチックT
530。
【0059】
【実施例1〜3、比較例1】 (イ)フッ素樹脂系チューブの製造 PFA(三井デュポンフロロケミカル社製,テフロン3
50-J)とフッ素ゴム系熱可塑性エラストマー(ダイ
キン工業社製,ダイエルサーモプラスチックT530)
とを、表1に示すように、得られる組成物中における該
フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー量が各々5重量%
(実施例1)、10重量%(実施例2)、20重量%
(実施例3)、0重量%(比較例1)となるような量で
配合してボールミルタイプの攪拌機またはロッキングミ
キサーにて30分間混練りして均一に混合した後、押出
成形機に投入して、成形温度380℃にて肉厚50μm
の薄肉チューブを押し出した。
【0060】次いで、この薄肉チューブの内周面に、N
3-Na液にて表面処理を施した。すなわち、一対のピ
ンチロールで挟持することにより閉塞部を設けたチュー
ブに、表面処理液(NH3-Na液:液体アンモニア1リ
ットル中に0.3〜20.0gのナトリウムが溶解され
てなる溶液)を注入して、閉塞部より上部にこの表面処
理液を貯留させ、該チューブと相対的に閉塞部を下方に
20m/分の速度で移動させることにより、チューブ内
周面のみを処理した。
【0061】物性値を表1に示す。 (ロ)フッ素樹脂系ロールの製造 この薄肉チューブを定着ロールのカバーとして使用した
フッ素樹脂系ロールを以下のように製造した。
【0062】すなわち、芯金の外周面にシリコーンゴム
層が形成されたロールの外周面を、接着剤を介して上記
薄肉チューブにて一体に被覆し、フッ素樹脂系定着ロー
ルを製造した。詳説すると、金型内中央部に、アルミ製
の芯金(炭素鋼、径10mmφ×長さ25cm)をセッ
トし、この芯金の外周面を被覆するように芯金の周り
に、加硫剤や充填剤などが配合されたシリコーン系ゴム
を配置し、加熱(170℃×30分間)・加圧(100
kgf/cm2)して芯金の外周面に同心円状(等肉
厚)の加硫シリコーンゴム層を形成した。
【0063】次いで、このシリコーンゴム層の外周面に
シリコーン系プライマーを塗布して接着層を形成した。
次いで、この接着層表面を内周面処理された上記薄肉チ
ューブで被覆して、フッ素樹脂系ロールを製造した。
【0064】なお、下記表中の各測定法は以下の通り。 (*1)接触角(θ゜):協和界面科学(株)製,接触
角計 CA-A型を使用,液滴法,:純水,25℃。
【0065】(*2)摩擦係数:JIS K 7125に
準拠。但し摩擦速度600mm/分,摩擦力1600g
f(44gf/cm2)。
【0066】(*3)破断強度(kgf/mm2),伸
び(%):JIS K 6897に準拠。マイクロダンベ
ル使用,引張速度:200mm/分,チャック間距離:
20mm。
【0067】
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 15/02 C08L 15/02 27/18 27/18 // B29K 27:12 83:00 B29L 31:32 (72)発明者 高 橋 新 二 神奈川県厚木市棚沢232−1 日本バル カー工業株式会社内 (72)発明者 左 村 義 隆 大阪府八尾市安中町五丁目5番5号 日 本バルカー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−12816(JP,A) 特開 平9−11362(JP,A) 特開 平8−12767(JP,A) 特開 昭63−313411(JP,A) 特開 昭61−258727(JP,A) 特開 昭63−284713(JP,A)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱溶融性フッ素樹脂フッ素ゴム系熱可塑
    エラストマーとを含有し、該フッ素ゴム系熱可塑性エ
    ラストマーはエラストマー鎖セグメントと非エラストマ
    ー鎖セグメントとを含み、 該フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーが、熱溶融性フッ
    素樹脂とフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーとの合計1
    00重量%中に、1〜20重量%の量で存在しているフ
    ッ素樹脂系組成物からなることを特徴とするフッ素樹脂
    系成形体。
  2. 【請求項2】熱溶融性フッ素樹脂がPFAであることを
    特徴とする請求項1に記載のフッ素樹脂系成形体。
  3. 【請求項3】 上記フッ素樹脂系成形体の形状が、フィル
    ム、シート、チューブの何れかであることを特徴とする
    請求項1〜2の何れかに記載のフッ素樹脂系成形体。
  4. 【請求項4】 芯材の外周面にゴム層とフッ素樹脂系表面
    層とがこの順序で断面同心円状に積層されており、該フ
    ッ素樹脂系表面層が、熱溶融性フッ素樹脂とフッ素ゴム
    系熱可塑性エラストマーとを含有し、該フッ素ゴム系熱
    可塑性エラストマーはエラストマー鎖セグメントと非エ
    ラストマー鎖セグメントとを含み、 該フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーが、熱溶融性フッ
    素樹脂とフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーとの合計1
    00重量%中に、1〜20重量%の量で存在しているフ
    ッ素樹脂系組成物からなることを特徴とするフッ素樹脂
    系ロール。
  5. 【請求項5】 熱溶融性フッ素樹脂がPFAであることを
    特徴とする請求項4に記載のフッ素樹脂系ロール。
  6. 【請求項6】 前記ゴム層がシリコーン系ゴムにて形成さ
    れていることを特徴とする請求項4〜5の何れかに記載
    のフッ素樹脂系ロール。
  7. 【請求項7】 芯材の外周面にゴム層とフッ素樹脂系表面
    層とがこの順序で断面同心円状に積層されたフッ素樹脂
    系ロールを製造するに際して、 芯材の表面にゴム層を形成した後、このゴム層の表面に
    接着剤層を設け、 次いで、この接着剤層の表面を、 熱溶融性フッ素樹脂とフッ素ゴム系熱可塑性エラストマ
    ーとを含有し、該フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーは
    エラストマー鎖セグメントと非エラストマー鎖セグメン
    トとを含み、 該フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーが、熱溶融性フッ
    素樹脂とフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーとの合計1
    00重量%中に、1〜20重量%の量で存在しているフ
    ッ素樹脂系組成物からなり、内周面が表面処理されたフ
    ッ素樹脂系チューブにて被覆することを特徴とするフッ
    素樹脂系ロールの製造方法。
  8. 【請求項8】 熱溶融性フッ素樹脂がPFAであることを
    特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 フッ素樹脂系チューブの内周面が、NH
    −Na液(Λ)、または金属ナトリウムをナフタリンの
    テトラヒドロフラン溶液に加えてできる錯化合物溶液
    (B)で表面処理されることを特徴とする請求項7〜8
    の何れかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 フッ素樹脂系チューブの内周面を紫外線
    (UV)処理することを特徴とする請求項7〜9の何れ
    かに記載の方法。
  11. 【請求項11】 芯材の外周面にゴム層とフッ素樹脂系表
    面層とがこの順序で断面同心円状に積層されたフッ素樹
    脂系ロールを製造するに際して、 円柱状空間を有する金型に、 金型内径よりやや小さい径を有するチューブであって、
    該チューブ内面に表面接着処理が施されており、 該チューブは、熱溶融性フッ素樹脂とフッ素ゴム系熱可
    塑性エラストマーとを含有し、該フッ素ゴム系熱可塑性
    エラストマーはエラストマー鎖セグメントと非エラスト
    マー鎖セグメントとを含み、 該フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーが、熱溶融性フッ
    素樹脂とフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーとの合計1
    00重量%中に、1〜20重量%の量で存在しているフ
    ッ素樹脂系組成物からなるフッ素樹脂系チューブを挿入
    するとともにチューブ内にロール芯体を挿入し、 次いでチューブとロール芯体との間にゴムを注入充填し
    た後硬化させることを特徴とするフッ素樹脂系ロールの
    製造方法。
  12. 【請求項12】 熱溶融性フッ素樹脂がPFAであること
    を特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 フッ素樹脂系チューブの内周面が、NH
    −Na液(A)、または金属ナトリウムをナフタリン
    のテトラヒドロフラン溶液に加えてできる錯化合物溶液
    (B)で表面処理されることを特徴とする請求項11〜
    12の何れかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 フッ素樹脂系チューブの内周面を紫外線
    (UV)処理することを特徴とする請求項11〜13の
    何れかに記載の方法。
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