JP2735645B2 - 黒色窒化アルミニウム焼結体 - Google Patents

黒色窒化アルミニウム焼結体

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、主に電子部品基板等に用いられる黒色化さ
れた窒化アルミニウム(以下、AlNと略称する)焼結体
に関する。
(従来の技術) AlN焼結体は、高絶縁性、高熱伝導性且つ低誘電性で
あることから、高集積化された半導体パッケージの基板
として注目され実用化されるようになった。斯かるAlN
の焼結体は、AlN粉末に少量の焼結助剤を加え、非酸化
性雰囲気下高温で焼結して得られる。このAlN焼結体
は、それ自体半透光性で灰色乃至茶色の色相を呈する。
而して、半導体パッケージ等の基板として応用される
場合、製造時の取扱上或いは素子に対し悪影響を及ぼす
光等を遮断することを目的として黒色化することが要求
されている。この要求に対し、従来から遷移金属の酸化
物等を添加し、非酸化性雰囲気で焼結することによって
この酸化物を還元して発色・黒色化する試みがなされて
いた。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記黒色化剤の添加量を多くすると熱伝導率
が急激に低下することが見出された。これは、例えば遷
移金属の酸化物を黒色化剤として用いた場合を例に採る
と、非酸化性雰囲気中での焼結の際、酸化物から金属へ
と還元される過程で遊離した酸素がAlNの結晶中に拡散
固溶して結晶内の酸素濃度が増大し、フォノン拡散が生
じる為と推察される。
(発明の目的) 本発明者等は、高熱伝導性及び高絶縁性を維持しつつ
AlN焼結体を黒色化することについて鋭意研究した結
果、焼結助剤としてIIa族化合物及び/若しくはIIIa族
化合物を、黒色化剤として珪化物を用いれば、低温焼結
でも高密度且つ高熱伝導性の黒色化したAlN焼結体が得
られることを知見し、ここに本発明を提供せんとするも
のである。
(課題を解決する為の手段) 本発明の黒色AlN焼結体は、黒色化剤としての周期律
表第IVa族、Va族、VIa族若しくはVIII族の元素の珪化物
を0.01〜10重量%と、焼結助剤としての周期律表第IIa
族化合物及び/若しくは第IIIa化合物を酸化物換算で0.
5〜10重量%含有し、残部が窒化アルミニウムであっ
て、且つ、高絶縁性で高熱伝導性である黒色窒化アルミ
ニウム焼結体とするもので、特に、黒色化剤として0.1
〜3重量%、焼結助剤の合量が1.0〜8重量%であるこ
とが望ましい。
本発明に用いられる黒色化剤は、周期律表第IVa族、V
a、VIa若しくはVIII族元素の珪化物であるが、具体的に
は、Ti5Si3、Ta3Si、Nb5Si3、MoSi2、WSi2及びCoSi等が
挙げられる。本発明の焼結体中の該黒色化剤の含有量を
上記の如く特定したのは、0.01重量%未満の場合は均一
な黒色化が難しく色ムラの原因となる。一方10重量%を
超えるとAlNの粒界が重厚となる為熱伝導性が低下し且
つ電気抵抗値も低下するからである。
亦、本発明に用いられる焼結助剤は、IIa族化合物及
び/若しくはIIIa族化合物であるが、出発物質としては
IIa族元素若しくはIIIa族元素の酸化物が用いられる。
具体的には、Er2O3、Yb2O3、La2O3、Sm2O3、Pr6O11、Nb
2O3、Ce2O3、Y2O3、CaO、BaO及びSrO等が挙げられる。
本発明の焼結体中の該焼結助剤の含有量は、黒色化剤で
ある前記金属珪化物を配合する場合において特に重要で
ある。一般に珪素を含有するAlN成形体を1850℃以上の
温度で焼成すると、珪素がAlN結晶内に拡散固溶し、Si
−Al−O−Nを形成し、焼結体の熱伝導率を下げるが、
本発明によれば金属酸化物として配合すると同時にIIa
及び/若しくはIIIa族化合物を添加することにより、焼
成温度を1850℃以下に下げることができることにより、
珪化物中の珪素がAlN中に固溶するのを抑制することが
出来る。よって、焼結助剤の含有量が0.5重量%未満で
は、焼成温度を高くしないと高密度の焼結体が得られず
その為上記黒色化剤中のSiがAlNの結晶粒中に固溶し熱
伝導性が低下する傾向となり、一方10重量%を超えると
熱伝導性が低下しまた色ムラが生じたりするからであ
る。尚、これらIIa並びにIIIa族元素は、例えば酸化物
で添加した場合には、最終焼結体中でAlN原料中に含ま
れる不純物酸素(Al2O3として存在)との反応によっ
て、CaAl2O3、YAlO3、YCaAlO4、Y2Al2O7等のアルミニウ
ム化合物として存在する。
本発明の窒化アルミニウム焼結体は、公知の方法で製
造することが出来る。具体的には、前述した割合でAlN
粉末、焼結助剤並びに黒色化剤を配合して混合した後、
公知の成形方法、例えばプレス成形、射出成形、ドクタ
ーブレード法等で成形し、焼成する。焼成は、窒素を含
む非酸化性雰囲気中で常圧焼成、ホットプレス焼成、ガ
ス加圧焼成、HIP焼成等で行なわれる。本発明では、系
中に珪化物を含むことから前述の理由により焼成温度を
高くすることが避けるべきであり、1600〜1850℃、特に
1650〜1800℃の範囲で焼成することが望ましい。
また、用いるAlN原料粉末としては、不純物酸素量2.5
重量%以下、平均粒径1.5〜2.5μm、陽イオン不純物0.
1重量%以下のものが適当で、焼結助剤並びに黒色化剤
は平均粒径が0.5〜5.0μmのものが適当である。
(作用) 上記構成の黒色AlN焼結体中には、上記珪化物が規定
量存在するから、その着色作用により均一な黒色を呈す
る。亦、規定量のIIa族化合物及び/若しくはIIIa族化
合物の存在下で焼結されたものであるから、比較的低温
で焼結されたものでも極めて高密度であり、従って、上
記珪化物中のSiのAlN結晶粒中への固溶がなくAlN結晶粒
子間に微小な粒子として存在する為、AlN焼結体の高熱
伝導性及び高絶縁性が維持される。(実施例) 次に実施例により本発明を更に詳述する。
(a)不純物酸素量1.2重量%以下、平均粒径1.5μm、
アルミニウムを除く陽イオン不純物0.1重量%以下のAlN
粉末、平均粒径0.5〜5μmの焼結助剤(酸化物)粉末
及び黒色化剤粉末を第1表の配合となるよう秤量混合
し、これを造粒し、プレス成形した後第1表の条件で焼
成して焼結体のテストピースを得た。尚、第1表中焼結
助剤及び黒色化剤以外の残部が全てAlNである。
(b)上記で得た焼結体のテストピースについて、黒色
化度を目視判定し、熱伝導率をレーザフラッシュ法によ
り、体積抵抗値を円板を用いて測定した。これらの結果
を組成比等と共に第1表に示す。
第1表の結果から、試料No.1乃至5、8乃至16及び20
乃至23は、いずれも良好な黒色を呈し、また熱伝導性に
優れ、且つ半導体パッケージ等の基板として好適な体積
抵抗値を示すことがわかる。これらに比べ、試料No.6は
黒色化剤の量が多い為に体積抵抗値が低くなり、試料N
o.7は焼成温度が高い為にSiのAlN結晶粒中への固溶が促
進され熱伝導性及び体積抵抗値が低下している。また、
試料No.17は焼結助剤の量が少なく、試料No.18は焼結助
剤の量が多い為に、いずれも熱伝導性が低下している。
特に試料No.17は焼結不良気味であり、緻密性に欠け
る。更に、試料No.19は黒色化剤の量が極端に少ない
為、灰色にしか呈色していないことが理解される。
(発明の効果) 叙上の如く、本発明の黒色AlN焼結体は、焼結助剤と
して周期律表第IIa族化合物及び/若しくはIIIa族化合
物を、また黒色化剤として周期律表第IVa、Va、VIa若し
くはVIII族元素の珪化物を含み、且つこれらの添加量が
特定されたことにより、AlN焼結体が本来有する優れた
熱伝導性及び絶縁性が低下することなく黒色化され、高
集積化された半導体パッケージ等の基板として優れた適
性を有するものである。
このように特筆すべき性能を有する本発明黒色AlN焼
結体の有用価値は極めて大である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】黒色化剤としての周期律表第IVa族、Va
    族、VIa族若しくはVIII族の元素の珪化物を0.01〜10重
    量%と、焼結助剤としての周期律表第IIa族化合物及び
    /若しくは第IIIa化合物を酸化物換算で0.5〜10重量%
    含有し、残部が窒化アルミニウムであって、且つ、高絶
    縁性で高熱伝導性であることを特徴とする黒色窒化アル
    ミニウム焼結体。
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