JP2858994B2 - 窒化アルミニウム質焼結体の製造方法 - Google Patents
窒化アルミニウム質焼結体の製造方法Info
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Description
結体の製造方法に関し、詳細には高熱伝導性を有すると
ともに外観の良好な、例えば回路基板等に適した焼結体
の製造方法に関するものである。
近時、常温か高温まで高い強度を有し、電気絶縁性が高
く、高熱伝導性であり、熱膨張係数がアルミナに比較し
てシリコン単結晶に近いなどの優れた特性を有すること
から、半導体集積回路素子等の半導体用部品や各種の電
子部品用の基板等への応用が進められている。
窒化アルミニウム原料粉末に焼結助剤としてY2 O3 等
の希土類元素酸化物や、CaO等のアルカリ土類元素酸
化物等を添加した成形体を、例えば窒素を含有する非酸
化性雰囲気中で1500〜2000℃の温度で焼成する
ことにより得られている。
雰囲気中で焼成する方法によれば、焼結体の表面に焼結
助剤の偏析等が発生しシミが発生しやすくなるという問
題がある。また、焼結助剤添加系において熱伝導性が極
端に低下するという問題があった。
属化合物を添加することにより焼結体を黒色化すること
が提案されている。しかしながら、この黒色化に際して
も色ムラが発生しやすく均一な発色が得られにくく外観
上の不良となることがある。
り焼結体の電気特性に影響を及ぼす場合があるが、前記
黒色化剤のうち第8族遷移金属は比較的電気特性に優れ
た焼結体が得やすいものの、発色性が悪く黒色化剤とし
て使用することが難しいという問題がある。
題点に対して検討を重ねた結果、窒化アルミニウムを主
成分とする成形体を非酸化性雰囲気中で焼成するに際
し、雰囲気中で一酸化炭素を混入することにより、焼結
体の表面のシミの発生が低減され、また特に各種の黒色
化材を含有する系においてはその発色性が良好となり、
色ムラなどの発生がなく、しかも熱伝導率も向上するこ
とを見出し本発明に至った。
の製造方法は、窒化アルミニウムを主成分とし、希土類
元素化合物あるいはアルカリ土類元素化合物を合計で1
5重量%以下と、遷移金属の酸化物、炭化物、窒化物な
どの黒色化剤を金属当たり0.05〜5重量%の割合で
添加してなる成形体を、体積比率で0.1乃至1000
ppmの一酸化炭素を含む雰囲気中で焼成することを特
徴とするものである。
法によれば、まず、窒化アルミニウムを主成分とする成
形体を作成する。この成形体は従来より周知の方法によ
って得られるもので、具体的には窒化アルミニウム原料
粉末に対して焼結助剤としてY2 O3 、Er2 O3 Yb
2 O3 、Ho2 O3 などの希土類元素化合物や、Ca
O、CaF2 等のアルカリ土類元素化合物等をその合計
量で15重量%以下の割合で混合する。用いられる窒化
アルミニウム原料としては、酸素量2重量%以下、平均
粒径5μm 以下、その他の金属不純物量が0.5重量%
以下のものが好適に使用される。
形、シート成形、押出成形等の公知の成形手段により所
望の形状に成形する。
焼成する。この時の雰囲気は窒素、アルゴン、水素等の
雰囲気から構成されるが、本発明によれば、この雰囲気
中に一酸化炭素を0.1〜1000ppm、特に5〜8
00ppmの割合で混合する。この一酸化炭素は、例え
ば雰囲気に直接一酸化炭素ガスを導入するか、または雰
囲気中に適量の酸素ガスや二酸化炭素ガスを混入させ、
カーボン炉等の炭素物質に接触させることによりガスと
炭素を反応させ、一酸化炭素を生成する方法が採用でき
る。なお、一酸化炭素量を上記の範囲に限定したのは、
0.1ppm未満ではでは、焼結体のシミや色ムラの発
生が防止できず、1000ppmを越えると雰囲気より
成形体中に炭素が混入し系の焼結性を低下させるためで
ある。
℃、特に1550〜1900℃が適当であり、雰囲気は
常圧あるいは1.5気圧以上のガス加圧のいずれでもよ
い。
を含む系ではその効果が顕著であり、用いられる黒色化
材としてはTi、Zr、Nb、V、Ta、W、Mo、F
e、Co,Ni等の遷移金属元素が挙げられ、これらは
酸化物、炭化物、窒化物などの形態で添加され、還元作
用により発色するもので、焼結体中には金属当たり0.
05〜5重量%程度の割合で添加される。
ニウム質焼結体は、焼成中の一酸化炭素の存在により焼
結体中の酸素量が低減されるが、特に焼結助剤より混入
する酸素以外の不純物酸素量が1.5重量%以下である
ことが望ましく、さらに焼結体中の炭素量も焼結性に影
響ししかも遊離炭素として残存すると焼結体の特性に悪
影響を及ぼすために0.1重量%以下であることが望ま
しい。
所定量混入させることにより、特に焼結助剤を含む系に
おいて顕著に観察されるシミの発生を防止することがで
きる。また、特に黒色化材を含む系において遷移金属化
合物の還元作用を助長しその発色性を良好なものとする
ことができ、焼結体表面での色ムラの発生等を防止する
ことができる。また、還元作用により焼結体中の窒化ア
ルミニウム結晶中に存在する不純物酸素を除去でき、こ
れにより焼結体の熱伝導率を高める作用をなす。
89重量%、平均粒径1.6μm、陽イオン不純物量が
0.5重量%以下のものを用い、これに表1に示す各種
の焼結助剤、および黒色化材として、TiO2 、W
O3 、Nb2 O5 、V2 O5 、NiO、Co3 O4 を添
加混合し、プレス成形したものを表1に示す条件で焼成
した。
をアルキメデス法に基づき算出し、焼結体の外観を目視
及び実体双眼顕微鏡にて観察しシミの発生、黒色性につ
いて観察した。また、焼結体中の酸素量および炭素量を
測定するとともにレーザーフラッシュ法により焼結体の
熱伝導率を測定した。結果は表1に示した。
気中に所定のCOガスを混入したものは、COガス濃度
が低いもの(試料No.1,8)に比較していずれもシミ
や色ムラの発生がほとんどなかった。
ミニウム質焼結体によれば、焼結助剤添加系におけるシ
ミの発生を防止するとともに黒色化材添加系において発
色性を助長することにより色ムラの発生を防止するとと
もに、熱伝導率の高い焼結体を得ることができる。
ートシンク、その他の配線層が形成される回路基板等の
製造に際し、特性と外観の安定性に優れ、製品の量産に
対して優れた効果を発揮することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】窒化アルミニウムを主成分とし、希土類元
素化合物あるいはアルカリ土類元素化合物を合計で15
重量%以下と、遷移金属の酸化物、炭化物、窒化物など
の黒色化剤を金属当たり0.05〜5重量%の割合で添
加してなる成形体を、体積比率で0.1乃至1000p
pmの一酸化炭素を含む雰囲気中で焼成することを特徴
とする窒化アルミニウム質焼結体の製造方法。 - 【請求項2】焼成後の炭素量が0.1重量%以下である
請求項1記載の窒化アルミニウム質焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3127741A JP2858994B2 (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 窒化アルミニウム質焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3127741A JP2858994B2 (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 窒化アルミニウム質焼結体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04357171A JPH04357171A (ja) | 1992-12-10 |
JP2858994B2 true JP2858994B2 (ja) | 1999-02-17 |
Family
ID=14967537
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3127741A Expired - Lifetime JP2858994B2 (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 窒化アルミニウム質焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2858994B2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-30 JP JP3127741A patent/JP2858994B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04357171A (ja) | 1992-12-10 |
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