JP2943300B2 - 窒化アルミニウム焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体の製造方法

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JP2943300B2
JP2943300B2 JP2259535A JP25953590A JP2943300B2 JP 2943300 B2 JP2943300 B2 JP 2943300B2 JP 2259535 A JP2259535 A JP 2259535A JP 25953590 A JP25953590 A JP 25953590A JP 2943300 B2 JP2943300 B2 JP 2943300B2
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雅也 三宅
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、窒化アルミニウム焼結体およびその製造方
法に関し、特にIC基板材料,パッケージ材料をはじめと
する電子材料や高温窓材料、光フィルターなどの光学材
料などに使用される、耐薬品性に優れた窒化アルミニウ
ム焼結体の製造方法に関するものである。
[従来の技術] 最近のLSIの進歩はめざましく、ゲート数の増大等に
起因する集積度の向上とICチップサイズの大型化にとも
なって、パッケージ当りの発熱量が増大している。この
ため、基板材料の放熱性が重要視されるようになってき
た。また、従来IC基板として広く用いられてきたアルミ
ナ焼結体の熱伝導率では放熱性が十分ではなく、ICCチ
ップの発熱量の増大に対応できなくなりつつある。この
ため、アルミナに代わる高熱伝導性を有するIC基板材料
について現在研究が進められている。熱伝導率の理論値
が200W/m・Kと最も高いダイアモンドやそれに次ぐ立方
晶窒化硼素は、高温高圧を要するため大型品の製作が困
難である。また、炭化珪素は、熱伝導性に優れてはいる
ものの、誘電率が高いことや電気的には半導性を有する
ため電気絶縁性に問題がある。また、ベリリアは毒性が
強く取扱いが難しいという欠点がある。
窒化アルミニウム(以下「AlN」と略記する)焼結体
は本来、材質的に高熱伝導性、高絶縁性を有し、毒性も
ないため、半導体工業において回路基材材料あるいはパ
ッケージ材料として注目を集めている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、AlN焼結体は、アルミナ焼結体と比較
して化学的に不安定であり、たとえば高温水蒸気に触れ
たり、アルカリ性水溶液中に浸漬するとアルミニウムの
水酸課物に分解することが知られている。たとえば「Al
Nセラミクスの水分による表面変質で電気絶縁性」(栗
原ら)の報告にもあるように、AlNの分解にともない焼
結体表面に設けた回路の配線間における絶縁性は低下す
るという問題がある。
さらに、大気中の水分とともに徐々に反応し、それに
よって生じた焼結体表面の変質層とAlN焼結体の熱膨張
差によりAlN焼結体中にクラックが生じるため、AlN焼結
体表面に設けたメタライズ層の接合強度が低下したり、
薄膜回路の抵抗値増大や断線が生じるという問題があ
る。これらの事情により、信頼性の要求される製品にAl
N焼結体を用いるためには、AlNの化学的安定性を向上さ
せることが不可欠であった。
しかし、化学的安定性を向上せしめたAlN焼結体につ
いてはこれまで検討がなされていなかった。ただ、メタ
ライズ層との密着性向上を目的として、AlN焼結体表面
にα−Al2O3層などの化学的に安定な酸化物を形成せし
めると(特開昭61−119094号公報,特開昭62−197373号
公報,特開昭62−297286号公報など)、その結果的な副
次的作用として、化学的安定性を向上せしめることが可
能であるが、同時にAlN焼結体の低熱伝導率化が避けら
れない。
上記従来の問題に鑑み、本発明は、高い熱伝導率を維
持しつつ、化学的安定性の向上を図ったAlN焼結体の製
造方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段およびその作用] AlN焼結体表面に設けた回路の配線間における絶縁性
の低下や、大気中の水分とも徐々に反応して生じる焼結
体表面の変質層の生成について、本発明者らは鋭意検討
を重ねた結果、いずれもAlNが加水分解して生じたアル
ミニウム水酸化物が原因であることが明らかとなった。
すなわち、アルミニウム水酸化物は電気伝導性を有して
いるために、AlNの加水分解によりAlN焼結体表面にアル
ミニウム水酸化物が生じることにより、焼結体表面に設
けた回路の配線間における絶縁性が低下することが明ら
かとなった。さらに、大気中の水分とも徐々に反応して
生成する焼結体表面の変質層も、AlNが加水分解して生
じたアルミニウム水酸化物もしくはそれが脱水して生じ
るアルミニウム酸化物であることが明らかとなった。さ
らに、AlNの加水分解反応は常温では極めて遅いが、高
温水蒸気中やアルカリ水溶液中では休息に進行すること
が明らかとなった。そこで本発明者らは、AlN焼結体の
加水分解反応抑制について種々検討を重ねた結果、AlN
にB2O3もしくは焼成時にB2O3を生じるB化合物、周期律
表II a,III a族元素化合物とを特定量添加して、非酸化
性雰囲気中で焼成することや、あるいは、AlNに周期律
表II a,III a族元素化合物を特定量添加して、B2O3の存
在する非酸化性雰囲気中で焼成することにより、化学的
安定性に優れたAlN焼結体を得ることができることを発
見した。
本発明の第1の発明は、AlNにB2O3もしくは焼成時にB
2O3を生じるB化合物、周期律表II a,III a族元素化合
物とを特定量添加して、非酸化性雰囲気中において焼成
して得られる化学的安定性の向上したAlN焼結体、およ
びその焼結体上に導体層および/または薄膜による回路
を形成した窒化アルミニウム回路基板である。
本発明の第2の発明は、AlNに周期律表II a,III a族
元素化合物を特定量添加して、B2O3の存在する非酸化性
雰囲気中において焼成して得られる化学的安定性の向上
したAlN焼結体、およびその焼結体上に導体層および/
または薄膜による回路を形成した窒化アルミニウム回路
基板である。
本発明の第3の発明は、AlNにB2O3もしくは焼成時にB
2O3を生じるB化合物、周期律表II a,III a族元素化合
物、Cもしくは焼成時にCを遊離する化合物とを特定量
添加して、非酸化性雰囲気中において焼成して得られる
化学的安定性の向上したAlN焼結体、およびその焼結体
上に導体層および/または薄膜による回路を形成した窒
化アルミニウム回路基板である。特に本発明において
は、Cもしくは焼成時にCを遊離する化合物を添加し焼
成することにより、AlN中に含まれる不純物酸素を系外
に除去すると同時に粒界相の組成物をY−Al−O−Nに
制御する等のAlN焼結体の熱伝導率向上の作用も働くの
で、化学的安定性に優れ、同時に高熱伝導性を有するAl
N焼結体およびその回路基板を得ることができる点に特
徴がある。
本発明の第4の発明は、AlNに周期律表II a,III a族
元素化合物、Cもしくは焼成時にCを遊離する化合物と
を特定量添加して、B2O3の存在する非酸化性雰囲気中に
おいて焼成して得られる化学的安定性の向上したAlN焼
結体、およびその焼結体上に導体層および/または薄膜
による回路を形成した窒化アルミニウム回路基板であ
る。特に本発明においては、Cもしくは焼成時にCを遊
離する化合物を添加して焼成することにより、AlN中に
含まれる不純物酸素を系外に除去すると同時に粒界相の
組成物をY−Al−O−Nに制御する等のAlN焼結体の熱
伝導率向上の作用も働くので、化学的安定性に優れ、同
時に高熱伝導性を有するAlN焼結体および回路基板を得
ることができる点に特徴がある。
本発明の第5の発明は、AlNにB2O3もしくは焼成時にB
2O3を生じるB化合物、周期律表II a,III a族元素化合
物、Cもしくは焼成時にCを遊離する化合物とを特定量
添加して、一酸化炭素を含有する非酸化性雰囲気中にお
いて焼成して得られる化学的安定性の向上したAlN焼結
体、およびその焼結体上に導体層および/または薄膜に
よる回路を形成した窒化アルミニウム回路基板である。
特に本発明においては、雰囲気中にCOを含有させること
により、AlN中に含まれる不純物酸素とCによる反応が
抑制され、これにより化学的安定性に優れ、同時に平滑
な表面を有するAlN焼結体を得ることができる点に特徴
がある。
本発明の第6の発明は、AlNに周期律表II a,III a族
元素化合物、Cもしくは焼成時にCを遊離する化合物を
特定量添加して、一酸化炭素を含有するB2O3の存在する
非酸化性雰囲気中において焼成して得られる化学的安定
性の向上したAlN焼結体、およびその焼結体上に導体層
および/または薄膜による回路を形成した窒化アルミニ
ウム回路基板である。特に本発明においては、雰囲気中
にCOを含有させることにより、AlN中に含まれる不純物
酸素とCによる反応が抑制され、これにより化学的安定
性に優れ、同時に平滑な表面を有するAlN焼結体を得る
ことができる点に特徴がある。
本発明の第7の発明は、AlNにB2O3もしくは焼成時にB
2O3を生じるB化合物、CaOもしくは焼成時にCaOを生じ
るCa化合物、Y2O3もしくは焼成時にY2O3を生じるY化合
物とを特定量添加して、非酸化性雰囲気中において焼成
して得られる化学的安定性の向上したAlN焼結体、およ
びその焼結体上に導体層および/または薄膜による回路
を形成した窒化アルミニウム回路基板である。特に本発
明においては、CaOとY2O3の添加量を限定することによ
り、従来より低い焼成温度において緻密なAlN焼結体を
得ることができる点に特徴がある。
本発明の第8の発明は、AlNにCaOもしくは焼成時にCa
Oを生じるCa化合物、Y2O3もしくは焼成時にY2O3を生じ
るY化合物とを特定量添加して、B2O3の存在する非酸化
性雰囲気中において焼成して得られる化学的安定性の向
上したAlN焼結体、およびその焼結体上に導体層および
/または薄膜による回路を形成した窒化アルミニウム回
路基板である。特に本発明においては、CaOとY2O3の添
加量を限定することにより、従来より低い焼成温度で緻
密なAlN焼結体を得ることができる点に特徴がある。
本発明によるAlN焼結体は、70℃,4規定の水酸化ナト
リウム水溶液に浸漬したときの重量変化が10mg/cm2以下
と化学的安定性に優れ、同時に熱伝導率が70W/m・K
と、熱伝導性にも優れているものである。
本発明によるAlN回路基板は、70℃,4規定の水酸化ナ
トリウム水溶液に浸漬後の、焼結体表面回路の配線間に
おける絶縁抵抗値が108Ω以上となり、絶縁性にも優れ
ているものである。
原料に用いるAlN粉末は、平均粒径5μm以下、さら
には3μm以下とすることが、焼結性などを考慮して好
ましい。特に、平均粒径0.8μm以下の微粉末を用いる
と、焼結温度の低下が期待できるので好ましい。また、
粗大粒が存在していると、AlNの焼結性を阻害すると同
時に、焼結体の表面粗度が大きくなる要因となるので、
粗大粒の含有量は少ない方が好ましい。特に、粒径が10
μm以上の粗大粒の含有量はAlN粉末中において1重量
%以下であることが好ましい。また、AlN粉末中の多量
の酸素の含有は、焼結体の熱伝導率低下の大きな要因と
なり得るので、5重量%以下、さらには3重量%以下の
ものを用いることが好ましい。焼結性の向上を目的とし
て、AlN粉末中にCaを100ppm以上含有させることが好ま
しい。また、金属不純物の含有は熱伝導の阻害要因とな
るため、金属不純物は少ない方が好ましく、特に、遷移
金属不純物総量が1重量%以下、さらには0.5重量%以
下であることが好ましい。また、得られる焼結体の可視
透光性や赤外透光性について考慮する場合には、金属不
純物含有量は極力少ないことが望ましく、特に遷移金属
不純物総量が0.1重量%以下の粉末を用いると、波長6
μmの赤外吸収係数が50cm-1以下の優れた赤外透光性を
有する焼結体を得ることが可能である。
原料に用いるAlN粉末の製法としては、金属アルミニ
ウムを窒素やアンモニアなどにより窒化させる直接窒化
法やアルミナを窒素もしくはアンモニア、炭素と還元窒
化させる還元窒化法や、アルミナの代わりに水酸化アル
ミニウムや乳酸アルミニウム等のアルミニウム化合物、
あるいは炭素の代わりにポリアクリルニトリル等の高分
子化合物やメラニン等の有機化合物を用いる等の還元窒
化反応を利用した製法、塩化アルミニウム等のハロゲン
化アルミニウムをアンモニア等と反応させる気相合成法
等、製法の如何を問わない。
添加に用いるB化合物は焼成時にB2O3を生じるもので
あれば特く限定されるものではなく、H3BO3(硼酸)やH
BO2(メタ硼酸),(NH4・5B2O3・8H2O(硼酸アン
モニウム)等の硼酸塩,B(OCH3(トリメトキシボロ
ン),B(OC2H5トリエトキシボロン,B(O−i−C3H
7トリイソプロポキボロン,B(O−n−C3H7
リノルマルプロポキボロン等のアルコキシド等が好まし
い。また、B2O3もしくは焼成時にB2O3を生じるB化合物
の添加量は、B2O3換算で0.01〜5重量%が好ましい。こ
の範囲より少ない場合、化学的安定性向上の効果が顕著
ではない。逆にこの範囲より多い場合、B2O3による緻密
化阻害効果が顕著となるため、緻密なAlN焼結体を得る
のは困難である。また、焼結体の特性として熱伝導性を
重視する場合、B2O3もしくは焼成時にB2O3を生じるB化
合物の添加量はB2O3換算で0.01〜3重量%が好ましい。
さらに高熱伝導性を重視して、150W/m・Kを得るために
は、同じくB2O3換算で0.01〜1重量%が好ましい。
B2O3もしくは焼成時にB2O3を生じるB化合物の添加、
あるいは焼結雰囲気中にB2O3の存在によるAlN焼結体の
化学的安定性のメカニズムは未だ十分な解明がなされて
いない。本発明者らはそのメカニズムについて以下のよ
うに推測している。すなわち、B2O3を添加して焼成する
と、イオン半径が小さくAlN結晶中に固溶しやすいBはA
lN結晶のAlサイトに置換固溶し、その固溶したBがアル
カリ分解もしくは加水分解のバリアとなって、その結果
AlN焼結体の化学的安定性が向上するものと考えられ
る。AlN結晶中に酸素が置換固溶する場合、Nが3価で
あるに対してOが2価であるので、電気的中性を保つた
めにAlが離脱して空孔を生じる。この空孔とAlの質量差
は大きく、AlN結晶中で熱伝導を担うフォノンが散乱さ
れるため、熱伝導率が低下するものと考えられている。
ところが、BとAlはともに3価と価数が同じてあるた
め、BがAlサイトに置換固溶しても空孔が生じない。さ
らに、BとAlの質量差は、空孔とAlの質量差と比較して
小さいので、Bの置換固溶による熱伝導率低下は少ない
ものと考えられる。さらに、焼結助剤成分である周期律
表II a,III a族元素化合物の添加量が多いほど、B2O3
しくは焼成時にB2O3を生じるB化合物の添加、あるいは
焼結雰囲気中でのB2O3の存在によって得られるAlN焼結
体の化学的安定性向上に対する効果が増大する傾向があ
る。したがって、B2O3やB化合物と周期律表II a,III a
族元素化合物との間に何らかの作用があり、これによっ
て結果的にAlN焼結体の化学的安定性が向上したものと
推測される。
非酸化性雰囲気中に酸化硼素雰囲気を導入するために
は、Bのアルコキシドや、H3BO3のアルコール溶液など
に窒素やアンモニア,アルゴン等のキャリアガスをバブ
リングさせて焼結炉内に導入することによって達成され
るが、B2O3をバインダーとして用いた立方晶BN焼結体
や、水分を含んだ立方晶BNを焼結炉内に置くことによっ
ても達成される。
酸化性雰囲気中においてAlNを焼成すると、AlNが酸化
され、アルミニウム−Al2O3や、アルミニウム酸化物とA
lNにより生成したALの酸室化物(Al(8/3+X/3)
4−XNX),スピネル(Al9O3N7)等を生成するため、
たとえ焼結体が緻密であっても熱伝導率を大幅に低下さ
せる。そのため、焼成雰囲気が非酸化性雰囲気であるこ
とが好ましく、中でも、窒素,ネオン,アルゴン等の中
性ガスや、水素,アンモニア,メタン,エタン,エチレ
ン,アセチレン,プロパン,ブタンなどの還元性ガスお
よびこれらの混合ガスを用いることができる。特に、雰
囲気の還元性を制御するために、還元性の度合の異なる
2種のガスを混合して用いることや、還元性雰囲気ガス
を窒素などの中性雰囲気ガスにより希釈して用いること
は好ましい。
添加に用いる周期律表II a,III a族元素化合物は、従
来よりAlNの緻密化に有効なものであればその添加効果
に代わりはないが、特にCa,Sr,Ba,Sc,Y,La,Ceの酸化
物,水酸化物,酸フッ化物,フッ化物、窒素物,酸室化
物,炭化物,硝酸塩,炭酸塩,蓚酸塩,ラウリン酸塩,
ステアリン酸塩,アルミン酸塩,アルコキシドよりなる
群より選択される1種以上が好ましく、さらには、これ
らの酸化物,フッ化物,,硝酸塩,炭酸塩,蓚酸塩,ステ
アリン酸塩よりなる群より選択される1種以上が好まし
い。さらに、焼成時にCaOを生じるCa化合物とY2O3を生
じるY化合物の添加量を限定することにより、従来より
低い焼成温度において緻密なAlN焼結体を得ることがで
きる。乾式混合する場合や湿式混合に用いる溶媒にこれ
らの周期律表II a,III a族元素化合物が溶解しにくい場
合には、平均粒径50μm以下の微粉末を用いることは好
ましい。さらには平均粒径が10μm以下のものが好まし
く、特に粒度の細かい表面活性のものを用いると、焼結
温度の低下が期待できるのでさらに好ましい。周期律表
II a,III a族元素化合物の添加量は酸化物換算で0.1〜1
0重量%が好ましい。この範囲より少ない場合、AlNの緻
密化効果が不十分で、緻密なAlN焼結体を得るのに長時
間の焼成時間を要するなどの経済性の低下を招くためで
ある。周期律表II a,III a族元素化合物はAlN焼結体中
において粒界相を形成するのであるが、逆にこの範囲よ
り多い場合、粒界相組成物が熱伝導性の阻害要因として
作用することにより焼結体の熱伝導率が低下するなどの
特性上の問題が生じるので好ましくない。
Cもしくは焼成時にCを生じる化合物を添加すると、
焼成仮定においてAlN中に含まれる不純物酸素と反応す
ることにより系外に除去すると同時に粒界相の生物をY
−Al−O−Nに制御することができるので、AlN焼結体
の高熱伝導化に有効である。さらに、CはB2O3とは反応
しないため、B2O3や焼成時にB2O3を生じるB化合物の添
加もしくはB2O3の雰囲気中への導入によるAlN焼結体の
化学的安定性向上の作用に対して何ら損なうことはな
い。このため、化学的安定性に優れていると同時に高熱
伝導性を有するAlN焼結体を得ることができる。
ここで用いられるCは、カーボンブラックやコーク
ス,グラファイト粉末,ダイアモンド粉末などが用いら
れる。また、AlN未焼結体中に均一に分散させることな
どを目的として、ある特定粒度,特定比表面積,特定P
H,特定揮発分等に限定して使用することが望ましく、特
にBET値が200m2/g以上の微粉カーボンブラックを用いる
と効果的である。また、不純物のAlN焼結体中への混入
を抑制するために、灰分等の不純物は少ない方が好まし
く、特に灰分が0.1重量%以下の高純度のものが好まし
い。また、焼成時にCを生じる化合物としては、脂肪酸
化合物,芳香族化合物をはじめとする有機化合物や、ビ
ニール樹脂、スチレン樹脂,アクリル樹脂,フェノール
樹脂,ウレタン樹脂をはじめとする高分子化合物等を挙
げることができる。その中でも、C生成量の多い化合物
であることのほか、不純物、特に金属不純物の含有の少
ないものであることが好ましく、ポリアクリロニトリ
ル,ポリビニルアルコール,ポリビニルブチラール,ポ
リエチレンテレフタレート,グルコース,フルクトー
ス,サッカロース等を用いることが好ましい。
また、本発明者らは、AlNにB2O3もしくは焼成時にB2O
3を生じるB化合物,周期律表II a,III a族元素化合物,
Cもしくは焼成時にCを遊離する化合物等を特定量添加
して、COを含有する非酸化性雰囲気中において焼成する
と、あるいは、AlNに周期律表II a,III a族元素化合物,
Cもしくは焼成時にCを遊離する化合物等を特定量添加
して、COを含有するB2O3の存在する非酸化性雰囲気中に
おいて焼成することにより、表面の平滑な焼結体を得る
ことができことを発見した。そのメカニズムについては
必ずしも明らかではない。しかしながら、前述のよう
に、添加したCもしくは焼成により生じたCがAlN中に
含まれる不純物酸素と反応してCOを生じることから判断
して、雰囲気中にCOを導入ことにより、このCOの生成反
応を抑制し、その結果として表面の平滑な焼結体が得ら
れるものと推測される。
また、本発明のAlN焼結体に厚膜および/または薄膜
によって回路を形成することによって、本発明のAlN回
路形成を得ることができる。また、導体層の主成分にタ
ングステンを用いる場合には、AlN未焼結体にタングス
テンペーストを塗布した後、AlNとタングステンの焼結
を同時に行なういわゆる同時焼成によっても得ることが
できる。
回路の形成方法は、厚膜については、導体金属を含有
するペーストをスクリーン印刷法やドッティング方等を
用いることができ、一般的には、これらのペーストによ
り回路を形成した後に、窒素などの雰囲気中において焼
成を行なう。さらに、必要に応じて、Auなどのめっきを
行なう。また、薄膜については、蒸着法やスパッタ法、
イオンプレーティング法などの気相法や、めっき法など
の公知の手法を用いることができる。また、導体層に用
いる導電性物質としては、導電性を有する物質であれ
ば、本発明の回路基板に対する効果に代わりはない。こ
の導体層に用いる導電性物質としては、W,Mo−Mn,Au,P
t,Ag−Pd,Cu,Ni,Cr,Al等の貴金属,卑金属やTiB2,ZrB2
等の導電性化合物,導電性ポリマー等を挙げることがで
きる。その中でも、W,Mo−Mn,Au,Pt,Ag−Pd,Cu,Ni等の
貴金属,卑金属は体積固有抵抗が小さいため微細配線に
適しており、実用上の点で好ましい。
[実施例] (実施例1) AlN粉末にY2O3粉末を5重量%,B2O3粉末を1重量%そ
れぞれ添加混合した。用いたAlN粉末は、平均粒径1.0μ
m,酸素量が1.05重量%,不純物として、Caを70ppm,Agを
2ppm,Crを10ppm,Feを10ppm,Siを32ppm,Niを10ppm,Cを0.
06重量%含有し、粒径10μm以上の粗大粒を0.2重量%
含有するものである。用いたY2O3粉末は、平均粒径0.9
μm純度99.9%以上のものである。用いたB2O3粉末は40
メッシュアンダーの微粉末で純度99.9%以上のものであ
る。これにさらにバインダーとしてパラフィン6.5重量
%,ステアリン酸0.5重量%を加えて混合したものを、
成形圧1t/cm2でプレス成形した。
次に、得られた成形体を850℃で脱バインダーした
後、グラファイトカーボンの発熱体・断熱材を用いた焼
結炉で、1900℃,3時間の条件で1気圧の窒素雰囲気中に
おいて常圧焼成した。このとき用いた窒素ガスの酸素濃
度は15ppmであった、得られた焼結体はわずかに黄色味
を帯びた乳白色であり、アルキメデス法により密度を測
定したところ、3.29g/cm3であった。
さらに、焼結体を3mm厚になるように800番ダイアモン
ド砥石を用いて研削した後、焼結体の上下面に金を蒸着
し、その上にカーボンスプレーを塗布して熱伝導率測定
用試料を作成した。25℃においてYAGレーザーを用いた
1次元レーザーフラッシュ法により熱拡散率を測定し、
熱伝導を算出したところ、175W/m・Kであり、優れた熱
伝導性を有していることが判明した。
焼き上がりの焼結体の表面粗度(Ra)を表面粗さ計を
用いて測定した。その結果、5.5μmであり、焼結体表
面は平滑であることが明らかとなった。
紫外線直線透過率測定用試料を作製するため、800番
ダイアモンド砥石を用いて研削した後、1500番ダイアモ
ンド砥石を用いて焼結体を1.0mm厚になるように仕上げ
研削をした。UV−VISを用いて波長100nmの紫外線直線透
過率を測定したところ、0.05%であり、優れた紫外遮光
性を有していることが判明した。
可視直線透過率測定用試料を作製するため、800番ダ
イアモンド砥石を用いて研削した後、1500番ダイアモン
ド砥石を用いて焼結体を0.5mm厚になるように仕上げ研
削をした。UV−VISを用いて波長600nmの可視光線に対す
る可視直線透過率を測定したとろ0.1%であった。
赤外吸収係数測定用試料を作製するため、800番ダイ
アモンド砥石を用いて研削した後、1500番ダイアモンド
砥石を用いて焼結体を0.5mm厚および1.0mm厚になるよう
に仕上げ研削をした。この2種の試料の反射率を同一と
仮定して、FT−IRを用いて波長6μmの赤外線に対する
赤外吸収係数を測定したところ、25cm-1であり、優れた
赤外透光性を有していることが判明した。
AlN焼結体の化学的安定性試験としては、加速試験と
して70℃,4NのNaOH水溶液中に100mm角,5mm厚のAlN焼結
体を1時間浸漬した。その単位表面積あたりの重量変化
は、6.5mg/cm2の重量減少であり、優れた化学的安定性
を有していることが明らかとなった。
AlN中のAlN結晶のC軸格子定数を測定するために、Cu
Kαを用いたX線回折分析を行ない、その結果からc軸
格子定数を算出したところ、498.00pmであり、AlN焼結
体中において空孔の含有が少ないことが判明した。
AlN焼結体中のAlN結晶の平均粒径を測定するために、
AlNの破面を走査型電子顕微鏡により観察し、粒界破壊
したAlN結晶30個について粒子サイズを測定し、その平
均粒子サイズをもってAlN結晶の平均粒径とした。これ
によりAlN結晶の平均粒径は、5.6μmであり、十分に粒
成長していることが明らかとなった。
(実施例2) 実施例1で用いたAln粉末,Y2O3粉末およびB2O3粉末
を、第1表に示す組成で配合し、実施例1に記載した方
法AlN焼結体を作製した。
得られた焼結体の密度,熱伝導率,表面粗度(Ra),
紫外線直線透過率,赤外吸収係数,70℃,4NのNaOH水溶液
中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間浸漬したときの
単位表面積あたりの重量変化を実施例1記載の方法で測
定し、その結果を第1表に示す。これにより、B2O3添加
量の多いほど、70℃,4NのNaOH水溶液中に1時間浸漬し
たときの単位表面積あたりの重量変化が少ないこと、す
なわち化学的安定性に優れているとが明らかとなった。
(実施例3) 実施例1において得られた成形体をタングステンの発
熱体および断熱材を用いた焼結炉で実施例1と同様の条
件下で常圧焼成した。
得られた焼結体は、実施例1で得られた焼結体よりご
くわずかに淡い黄色味を帯びた乳白色であった。
さらに、この焼結体の密度,熱伝導率,表面粗度(R
a),紫外線直線透過率,可視吸収係数,赤外吸収係数,
70℃,4NのNaOH水溶液中に100mm角5mm厚のAlN焼結体を1
時間浸漬した後の単位表面積あたりの重量変化を実施例
1記載の方法で測定した。
その結果、密度は3.30g/cm3,熱伝導率は165W/m・K,表
面粗度(Ra)は5.8μm,紫外線直線透過率は0.05%,可
視直線透過率は0.1%,赤外線吸収係数は18cm-1,70℃,4
NのNaOH水溶液中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間
浸漬したときの単位表面積あたりの重量変化は6.8mg/cm
2の重量減少であり、いずれの特性値にも大差はなかっ
た。
(実施例4) 実施例1で用いたAlN粉末に周期律表II a,III a族元
素化合物粉末を酸化物換算で5重量%,次1で用いたB2
O3粉末を1重量とを第2表に示す組成で配合し、実施例
1記載の方法でAlN焼結体を作製した。
得られた焼結体の密度,熱伝導率,表面粗度(Ra),
紫外線直線透過率,赤外吸収係数,70℃,4NのNaOH水溶液
中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間浸漬した後の単
位表面積あたりの重量変化を実施例1記載の方法で測定
し、その結果を第2表に示す。これにより、AlN焼結体
の化学的安定性には、粒界相を構成すると考えられる周
期律表II a,III a族元素化合物の種類による影響が少な
いと考えられる。
(実施例5) 実施例1で用いたAlN粉末,Y2O3粉末を5重量%,焼成
時にB2O3を生じるB化合物をB2O3換算で1重量%を第3
表に示す組成で配合し、実施例1記載の方法でAlN焼結
体を作製した。
得られた焼結体の密度,熱伝導率,表面粗度(Ra),
紫外線直線透過率,赤外線吸収係数,70℃,4NのNaOH水溶
液中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間浸漬した後の
単位表面積あたりの重量変化を実施例1記載の方法で測
定し、その結果を第3表に示す。これにより、AlN焼結
体の化学的安定性には、B化合物の種類による影響があ
り、特にアルコキシド添加で良好な結果が得られた。そ
の原因は、アルコキシドを添加すると、成形体において
Bが均一に分散したためと考えられる。
(実施例6) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物粉末を酸化物換算で5重量%を第4表に示す組
成で配合し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダー
を行なった後、グラファイトカーボンの発熱体・断熱材
を1900℃,3時間の条件で1気圧の窒素雰囲気中で常圧焼
成した。焼成雰囲気中にB2O3を存在させるために、トリ
メトキシボロンの10重量%エチルアルコール溶液中に窒
素ガスをバブリングさせ、窒素カスをキャリアガスとし
て炉内に導入させた。
得られた焼結体の密度,熱伝導率,表面粗度(Ra),
紫外線直線透過率,赤外吸収係数,70℃,4NのNaOH水溶液
中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間浸漬したときの
単位表面積あたりの重量変化を実施例1記載の方法で測
定し、その結果を第4表に示す。この結果より、雰囲気
中にBを存在させることにより、成形体にBを添加する
のと同じ効果が得られることが明らかとなった。
(実施例7) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物粉末を酸化物換算で5重量%を第5表に示す組
成で配合し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダー
を行なった後、グラファイトカーボンの発熱体・断熱材
を1900℃,3時間の条件で1気圧の窒素雰囲気中で常圧焼
成した。焼成雰囲気中にB2O3を存在させるために、炉内
の焼結ケース内にB2O3を添加したh−BNホットプレス体
を敷いた。
得られた焼結体の密度,熱伝導率,表面粗度(Ra),
紫外線直線透過率,赤外吸収係数,70年,4NのNaOH水溶液
中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間浸漬したときの
単位表面積あたりの重量変化を実施例1記載の方法で測
定し、その結果を第5表に示す。この結果より、雰囲気
中にBを存在させることにより、成形体にBを添加する
のと同じ効果が得られることが明らかとなった。
(実施例8) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物として実施例1で用いたY2O3粉末を5重量%,
さらに実施例1で用いたB2O3粉末とC粉末を第6表に示
す組成で配合し、実施例1記載の方法で成形,脱バイン
ダーを行なった。C粉末は、BET値が250m2/gのカーボン
ブラックを用いた。
さらに実施例1記載の方法で常圧焼成を行ない、AlN
焼結体を作製した。得られた焼結体の密度,熱伝導率,
表面粗度(Ra),紫外線直線透過率,赤外吸収係数,70
℃,4NのNaOH水溶液中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1
時間浸漬したときの単位表面積あたりの重量変化を実施
例1記載の方法で測定し、その結果を第6表に示す。こ
れにより、Cを添加することにより、AlN焼結体の化学
的安定性は損なわれることなく、高熱伝導性を有するAl
N焼結体が得られることが明らかとなった。
(実施例9) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物として実施例1で用いたY2O3粉末を5重量%さ
らに実施例8で用いたC粉末を第7表に示す組成で配合
し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダーを行なっ
た。さらに実施例6記載の方法で常圧焼成を行ない、Al
N焼結体を作製した。
得られた焼結体の密度,熱伝導率,表面粗度(Ra),
紫外線直線透過率,赤外吸収係数,70℃,4NのNaOH水溶液
中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間浸漬したときの
単位表面積あたりの重量変化を実施例1記載の方法で測
定し、その結果を第7表に示す。これにより、Cを添加
することによりAlN焼結体の化学的安定性は損なわれる
ことなく、高熱伝導性を有するAlN焼結体が得られるこ
とが明らかとなった。この結果より、Cを添加すること
によりAlN焼結体の化学的安定性は損なわれることな
く、高熱伝導性を有するAlN焼結体が得られることが明
らかとなった。
(実施例10) 実施例1で用いたAlN粉末、周期律表II a,III a族元
素化合物として実施例1で用いたY2O3を5重量%,さら
に実施例8で用いたC粉末を第8表に示す組成で配合
し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダーを行なっ
た。
さらに実施例7記載の方法で常圧焼成を行ない、AlN
焼結体を作製した。
得られた焼結体の密度,熱伝導率,表面粗度(Ra),
紫外線直線透過率,赤外吸収係数,70℃,4NのNaOH水溶液
中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間浸漬したときの
単位表面積あたりの重量変化を実施例1記載の方法で測
定し、その結果を第8表に示す。この結果より、Cを添
加することによりAlN焼結体の化学的安定性は損なわれ
ることなく、高熱伝導性を有するAlN焼結体が得られる
ことが明らかとなった。
(実施例11) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物として実施例1で用いたY2O3粉末を第9表に示
す組成でさらに実施例で用いたB2O3粉末を1重量%と実
施例8で用いたC粉末を0.5重量%配合し、実施例1記
載の方法で成形,脱バインダーを行なった。
さらに実施例1記載の焼成炉内にCOガスを導入し、CO
の各設定濃度で常圧焼成を行ない、AlN焼結体を作製し
た。
得られた焼結体の密度,熱伝導率、表面粗度(Ra),
紫外線直線透過率,赤外吸収係数,70℃,4NのNaOH水溶液
中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間浸漬したときの
単位表面積あたりの重量変化を実施例1記載の方法で測
定し、その結果を第9表に示す。この結果より、COを焼
成雰囲気中に含有せしめることにより、平滑な表面を有
するAlN焼結体が得られることが明らかとなった。
(実施例12) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物として実施例1で用いたY2O3粉末を第9表に示
す組成で、さらに実施例8で用いたC粉末を0.5重量%
配合し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダーを行
なった。
さらに実施例7記載の方法で焼成雰囲気中にB2O3を存
在させ、同時に焼成炉内にCOガスを導入し、COの各設定
濃度で常圧焼成を行ない、AlN焼結体を作製した。
得られた焼結体の密度,熱伝導率,表面粗度(Ra),
紫外線直線透過率,赤外吸収係数,70℃,4NのNaOH水溶液
中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間浸漬したときの
単位表面積あたりの重量変化を実施例1記載の方法で焼
成し、その結果を第10表に示す。この結果より、COを焼
成雰囲気中に含有せしめることにより、平滑な表面を有
するAlN焼結体が得られることが明らかとなった。
(実施例13) 実施例で用いたAlN粉末,実施例1で用いたY2O3粉末
を1重量%とCaCO3粉末とをCaO換算で第11表に示す組成
で、さらに実施例1で用いたB2O3粉末を1重量%配合
し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダ,常圧焼成
を行なった。
得られた焼結体の密度,熱伝導率、表面粗度(Ra),
紫外線直線透過率,赤外吸収係数,70℃,4NのNaOH水溶液
中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間浸漬したときの
単位表面積あたりの重量変化を実施例1記載の方法で測
定し、その結果を第11表に示す。
(実施例14) 実施例1で用いたAlN粉末,実施例1で用いたY2O3
末を5重量%とCaCO3粉末とをCaO換算で第12表に示す組
成で、さらに実施例1で用いたB2O3粉末を1重量%配合
し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダー,常圧焼
成を行なった。
得られた焼結体の密度,熱伝導率、表面粗度(Ra),
紫外線直線透過率,赤外吸収係数,70℃,4NのNaOH水溶液
中に100mm角,5mm厚のAlN焼結体を1時間浸漬したときの
単位表面積あたりの重量変化を実施例1記載の方法で測
定し、その結果を第12表に示す。
(実施例15) エチルセルロースをα−テルピネオール溶媒中に溶解
させ、ビヒクルを作製した。しかるのちに、平均粒径1.
7μmのタングステン粉末とを重量比で80:20で混合し、
タングステンペーストを作製した。
このタングステンペーストを実施例1で作製したAlN
焼結体上にスクリーン印刷により塗布し、乾燥後、窒素
雰囲気中1750℃で焼成した。さらに電解ニッケルめっき
を施した後、電解金めっきを施した。
さらに絶縁抵抗を測定するため、60%RH、25℃に管理
されたシールドボックス中に設置し、長さ15mm、幅0.5m
m、スペース0.3mmの電極間に100VDCを印加し、絶縁抵抗
計を用いて測定した。その結果、1013Ω以上ときわめて
絶縁性に優れていることが判明した。さらにこの回路基
板を70℃、4NのNaOH水溶液中に1時間浸漬した後、20℃
のイオン交換水により洗浄し、40℃にて乾燥し、絶縁抵
抗を測定したところ1.3×1010Ωと絶縁性に優れている
ことが判明した。
(実施例16) 実施例1で用いたAlN粉末に周期律表II a,III a族元
素化合物粉末を酸化物換算で5重量%,実施例1で用い
たB2O3粉末を1重量%とを第14表に示す組成で配合し、
実施例1記載の方法でAlN焼結体を作製した。
得られた焼結体上に実施例15記載の方法で、回路形成
を行ない、絶縁抵抗を測定し、その結果を第14表に示し
た。
(実施例17) 実施例1で用いたAlN粉末,Y2O3粉末を5重量%,焼成
時にB2O3を生じるB化合物をB2O3換算で1重量%を第15
表に示す組成で配合し、実施例1記載の方法でAlN焼結
体を作製した。
得られた焼結体上に、実施例15記載の方法で、回路形
成を行ない、絶縁抵抗を測定し、その結果を第15表に示
した。
(実施例18) 実施例1で用いたAlN粉末,周期率表II a,III a族元
素化合物粉末を酸化物換算で5重量%を第16表に示す組
成で配合し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダー
を行なった後、実施例6記載の方法で焼結を行ない、Al
N焼結体を作製した。
得られた焼結体上に、実施例15記載の方法により回路
形成を行ない、絶縁抵抗を測定し、その結果を第16表に
示した。
(実施例19) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物粉末を酸化物換算で5重量%を第17表に示す組
成で配合し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダー
を行なった後、実施例7記載の方法で焼結を行ない、Al
N焼結体を作製した。
得られた焼結体上に、実施例15記載の方法により回路
形成を行ない、絶縁抵抗を測定し、その欠を第17表に示
した。
(実施例20) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物粉末として実施例1で用いたY2O3粉末を5重量
%,さらに実施例1で用いたB2O3粉末と実施例8で用い
たC粉末を第18表に示す組成で配合し、実施例1記載の
方法で成形,脱バインダー,焼結を行ない、AlN焼結体
を作製した。
得られた焼結体上に、実施例15記載の方法により回路
形成を行ない、絶縁抵抗を測定し、その結果を第18表に
示した。
(実施例21) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物粉末として実施例1で用いたY2O3粉末を5重量
%,さらに実施例8で用いたC粉末を第19表に示す組成
で配合し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダーを
行なった後、実施例6記載の方法により焼結を行ない、
AlN焼結体を作製した。
得られた焼結体上に、実施例15記載の方法により回路
形成を行ない、絶縁抵抗を測定し、その結果を第9表に
示した。
(実施例22) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物粉末として実施例1で用いたY2O3粉末を5重量
%,さらに実施例8で用いたC粉末を第20表に示す組成
で配合し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダーを
行なった後、実施例7記載の方法により焼結を行ない、
AlN焼結体を作製した。
得られた焼結体上に、実施例15記載の方法により回路
形成を行ない、絶縁抵抗を測定し、その結果を第20表に
示した。
(実施例23) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物として実施例1で用いたY2O3粉末を第21表に示
す組成で、さらに実施例1で用いたB2O3粉末を1重量%
と実施例8で用いたC粉末を0.5重量%配合し、実施例
1記載の方法で成形,脱バインダーを行なった。
さらに実施例11記載の方法により、COの各設定濃度で
常圧焼成を行ない、AlN焼結体を作製した。
得られた焼結体上に、実施例15記載の方法により回路
形成を行ない、絶縁抵抗を測定し、その結果を第21表に
示した。
(実施例24) 実施例1で用いたAlN粉末,周期律表II a,III a族元
素化合物として実施例1で用いたY2O3粉末を第22表に示
す組成で、さらに実施例8で用いたC粉末を0.5重量%
配合し、実施例1記載の方法で成形,脱バインダーを行
なった。
さらに実施例7記載の方法で焼成雰囲気中にB2O3を存
在させ、同時に焼成炉内にCOガスを導入し、COの各設定
濃度で常圧焼成を行ない、AlN焼結体を作製した。
得られた焼結体上に、実施例15記載の方法により回路
形成を行ない、絶縁抵抗を測定し、その結果を第22表に
示した。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、最終生成物である
窒化アルミニウム焼結体中に所定量の硼素を含有させる
ことにより、高い熱伝導性を有するとともに、耐食性に
優れた窒化アルミニウム焼結体を得ることができる。
したがって、このような窒化アルミニウム焼結体上に
厚膜および/または薄膜の回路を形成することにより、
化学的安定性に優れるとともに、高熱伝導性を有する窒
化アルミニウム回路基板を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 雅也 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 山川 晃 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 平2−275765(JP,A) 特開 平2−275770(JP,A) 特開 平2−275769(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/581

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化硼素もくしは焼成
    時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜5重量%、
    周期律表II a,III a族元素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上を酸化物換算で0.1〜10重量%添加して、
    均一に混合し、混合粉末を得る工程と、 非酸化性雰囲気中において1600〜2100℃で焼成する工程
    と を備えた窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、化合物よりなる群より
    選択される1種以上の化合物を酸化物換算で0.1〜10重
    量%添加して、均一に混合し、混合粉末を得る工程と、 酸化硼素の存在する非酸化性雰囲気中において、1600〜
    2100℃で焼成する工程と、 を備えた窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化硼素もしくは焼成
    時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜1重量%、
    周期律表II a,III a族元素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.1〜10重量%、
    炭素もしくは焼成時に炭素を遊離する化合物よりなる群
    より選択される1種以上の化合物を炭素換算量で0.01〜
    1.0重量%を添加して、均一に混合し、混合粉末を得る
    工程と、 非酸化性雰囲気中において、1600〜2100℃で焼成する工
    程と を備えた窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化硼素もしくは焼成
    時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜1重量%、
    周期律表II a,III a族元素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.1〜10重量%、
    炭素もしくは焼成時に炭素を遊離する化合物よりなる群
    より選択される1種以上の化合物を炭素換算量で0.01〜
    1.0重量%添加して、均一に混合し、混合粉末を得る工
    程と、 酸化硼素の存在する非酸化性雰囲気中において、1600〜
    2100℃で焼成する工程と を備えた窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  5. 【請求項5】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化硼素もしくは焼成
    時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜1重量%、
    周期律表II a,III a族元素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.1〜10重量%、
    炭素もしくは焼成時に炭素を遊離する化合物よりなる群
    より選択される1種以上の化合物を炭素換算量で0.01〜
    1.0重量%添加して、均一に混合し、混合粉末を得る工
    程と、 一酸化炭素を50ppm以上含有する非酸化性雰囲気中にお
    いて、1600〜2100℃で焼成する工程と を備えた窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  6. 【請求項6】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化硼素もしくは焼成
    時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜1重量%、
    周期律表II a,III a族元素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.1〜10重量%、
    炭素もしくは焼成時に炭素を遊離する化合物よりなる群
    より選択される1種以上の化合物を炭素換算量で0.01〜
    1.0重量%を添加して、均一に混合し、混合粉末を得る
    工程と、 一酸化炭素を50ppm以上含有する酸化硼素存在する非酸
    化性雰囲気中において、1600〜2100℃で焼成する工程と を備えた窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  7. 【請求項7】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウム焼結体の粉末に、酸化硼素もしく
    は焼成時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より
    選択される1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜1重
    量%、酸化カルシウムもしくは焼成時に酸化カルシウム
    を生じるカルシウム化合物よりなる群より選択される1
    種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜1.0重量%、酸化
    イットリウムもしくは焼成時に酸化イットリウムを生じ
    るイットリウム化合物よりなる群より選択される1種以
    上の化合物を酸化物換算で0.1〜10重量%、酸化イット
    リウムの酸化カルシウムに対する重量比が0.5〜10とな
    るように添加して、均一に混合し、混合粉末を得る工程
    と、 非酸化性雰囲気中において、1600〜2100℃で焼成する工
    程と を備えた窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  8. 【請求項8】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化カルシウムもしく
    は焼成時に酸化カルシウムを生じるカルシウム化合物よ
    りなる群より選択される1種以上の化合物を酸化物換算
    で0.01〜1.0重量%、酸化イットリウムもしくは焼成時
    に酸化イットリウムを生じるイットリウム化合物よりな
    る群より選択される1種以上の化合物を酸化物換算で0.
    1〜10重量%、酸化イットリウムの酸化カルシウムに対
    する重量比が0.5〜10となるように添加して、均一に混
    合し、混合粉末を得る工程と、 酸化硼素の存在する非酸化性雰囲気中において、1600〜
    2100℃で焼成する工程と を備えた窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  9. 【請求項9】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化硼素もしくは焼成
    時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜5重量%、
    周期律表II a,III a族元素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.1〜10重量%添
    加して、均一に混合し、混合粉末を得る工程と、 非酸化性雰囲気中において、1600〜2100℃で焼成する工
    程と、 この焼成によって得られた窒化アルミニウム焼結体上
    に、厚膜および/または薄膜による回路を形成する工程
    と を備えた窒化アルミニウム回路基板の製造方法。
  10. 【請求項10】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、周期律表II a,III a族
    元素化合物よりなる群より選択される1種以上の化合物
    を酸化物換算で0.1〜10重量%添加して均一に混合し、
    混合粉末を得る工程と、 酸化硼素の存在する非酸化性雰囲気中において、1600〜
    2100℃で前記混合粉末を焼成する工程と、 この焼成によって得られた窒化アルミニウム焼結体上に
    厚膜および/または薄膜による回路を形成する工程と を備えた窒化アルミニウム基板の製造方法
  11. 【請求項11】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化硼素もしくは焼成
    時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜1重量%、
    周期律表II a,III a族元素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.1〜10重量%、
    炭素もしくは焼成時に炭素を遊離する化合物よりなる群
    より選択される1種以上の化合物を炭素換算量で0.01〜
    1.0重量%添加して、均一に混合し、混合粉末を得る工
    程と、 非酸化性雰囲気中において、1600〜2100℃で前記混合粉
    末を焼成する工程と、 この焼成により得られた窒化アルミニウム焼結体上に、
    厚膜および/または薄膜による回路を形成する工程と を備えた窒化アルミニウム回路基板の製造方法。
  12. 【請求項12】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化硼素もしくは焼成
    時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜1重量%、
    周期律表II a,III a族元素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.1〜10重量%、
    炭素もしくは焼成時に炭素を遊離する化合物よりなる群
    より選択される1種以上の化合物を炭素換算量で0.01〜
    1.0重量%添加して、均一に混合し、混合粉末を得る工
    程と、 酸化硼素の存在する非酸化性雰囲気中において、1600〜
    2100℃で前記混合粉末を焼成する工程と、 この焼成により得られる窒化アルミニウム焼結体上に、
    厚膜および/または薄膜の回路を形成する工程と を備えた窒化アルミニウム回路基板の製造方法。
  13. 【請求項13】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化硼素もしくは焼成
    時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜1重量%、
    周期律表II a,III a族元素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.1〜10重量%、
    炭素もくしは焼成時に炭素を遊離する化合物よりなる群
    より選択される1種以上の化合物を炭素換算量で0.01〜
    1.0重量%添加して、均一に混合し、混合粉末を得る工
    程と、 一酸化炭素を50ppm以上含有する非酸化性雰囲気中にお
    いて、1600〜2100℃で前記混合粉末を焼成する工程と、 この焼成により得られる窒化アルミニウム焼結体上に、
    厚膜および/または薄膜による回路を形成する工程と を備えた窒化アルミニウム回路基板の製造方法。
  14. 【請求項14】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化硼素もくしは焼成
    時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜1重量%、
    周期律表II a,III a族元素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.1〜10重量%、
    炭素もしくは焼成時に炭素を遊離する化合物よりなる群
    より選択される1種以上を炭素換算量で0.01〜1.0重量
    %添加して、均一に混合し、混合粉末を得る工程と、 一酸化炭素を50ppm含有する酸化硼素の存在する非酸化
    性雰囲気中において、1600〜2100℃で前記混合粉末を焼
    成する工程と、 この焼成により得られた窒化アルミニウム焼結体上に、
    厚膜および/または薄膜による回路を形成する工程と を備えた窒化アルミニウム回路基板の製造方法。
  15. 【請求項15】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化硼素もしくは焼成
    時に酸化硼素を生じる硼素化合物よりなる群より選択さ
    れる1種以上の化合物を酸化物換算で0.01〜1重量%、
    酸化カルシウムもしくは焼成時に酸化カルシウムを生じ
    るカルシウム化合物よりなる群より選択される1種以上
    の化合物を酸化物換算で0.01〜1.0重量%、酸化イット
    リウムもしくは焼成時に酸化イットリウムを生じるイッ
    トリウム化合物よりなる群より選択される1種以上を酸
    化物換算で0.1〜10重量%酸化イットリウムの酸化カル
    シウムに対する重量比が0.5〜10となるように添加し
    て、均一に混合し、混合粉末を得る工程と、 非酸化性雰囲気中において、1600〜2100℃で前記混合粉
    末を焼成する工程と、 この焼成により得られた窒化アルミニウム焼結体上に、
    厚膜および/または薄膜による回路を形成する工程と を備えた窒化アルミニウム回路基板の製造方法。
  16. 【請求項16】窒化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 前記窒化アルミニウムの粉末に、酸化カルシウムもしく
    は焼成時に酸化カルシウムを生じるカルシウム化合物よ
    りなる群より選択される1種以上の化合物を酸化物換算
    で0.01〜1.0重量%、酸化イットリウムもしくは焼成時
    に酸化イットリウムを生じるイットリウム化合物よりな
    る群より選択される1種以上の化合物を酸化物換算で0.
    1〜10重量%、酸化イットリウムの酸化カルシウムに対
    する重量比が0.5〜10となるように添加して、均一に混
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