JP2735617B2

JP2735617B2 - ディスク再生装置

Info

Publication number: JP2735617B2
Application number: JP12854289A
Authority: JP
Inventors: 敦黒沢; 俊之木元; 整大西; 清人梶原
Original assignee: PAIONIA KK
Current assignee: PAIONIA KK
Priority date: 1989-05-22
Filing date: 1989-05-22
Publication date: 1998-04-02
Anticipated expiration: 2013-04-02
Also published as: JPH02308468A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、複数のディスクをマガジン内に収納し、所
望のディスクをマガジンから送り出すようにしてディス
ク上の情報を再生するようにしたディスク再生装置に関
する。

〔従来の技術〕

最近、複数のコンパクトディスクをマガジン内に積層
状態で積層し、前記コンパクトディスクを保持したトレ
ーをマガジン内から送り出してコンパクトディスク上の
情報を再生するようにしたディスク再生装置が出現して
いる。

かかるディスク再生装置70は、第６図に示すように、
複数のコンパクトディスクを積層状態で収納するための
マガジンＭを挿入するマガジン収納部71を有し、このマ
ガジン収納部71に隣接して、前記マガジンＭ内から送り
出されたトレーｔに保持されたコンパクトディスクｄ上
の情報を再生するための情報再生部72が設けられてい
る。前記マガジン収納部71と情報再生部72の隣接部分の
図上左側には前記マガジンＭ内のトレーｔを回動させて
コンパクトディスクｄを情報再生部内に送ったり、そこ
からマガジンＭ内に収納したりするためのトレー回動部
材73が設けられ、このトレー回動部材73は互いに直角方
向に伸びる二つの腕を有し、これらの腕がマガジンＭの
隅部において互いに直行する２辺に対向配置されてい
る。このトレー回動部材73は前記情報再生部72の図上の
左側に設けられたトレー回動機構74によって回動自在と
されている。

前記トレー回動機構74は、第７図に示すように可逆駆
動モータ80を有し、この駆動モータ80の駆動力がギア機
構81を介して回転ギヤ82に伝達される。この回転ギア82
にはアーム83が設けられ、このアーム83の先端はピン83
aを介して第１レバー84に連結されている。前記ピン83a
は第１レバー84に形成された長穴85に係合し、この第１
レバー84の裏側にはピン89が設けられ、このピン89は第
２レバー86に形成された長穴90内に係合している。前記
第１レバー84と第２レバー86間には引張ばね91が設けら
れている。前記第２レバー86の先端にはピン87が設けら
れ、このピン87は前記トレー回動部材73の長穴88に係合
している。このトレー回動部材73の第１腕73aの裏側に
はピン73cが設けられ、その第２腕73bの裏側にはピン73
dが設けられている。前記ピン73cは図示しないフレーム
に設けられた長穴92に係合し、前記ピン73dは長穴93に
それぞれ係合している。

前記駆動モータ80が回転すると回転ギア82が回転し、
この回転ギア82の回転に伴って前記アーム83が所定範囲
において回動する。このアーム83の所定範囲における往
復揺動運動によって前記第１レバーおよび第２レバーが
図上上下に往復動する。この第１および第２レバー84,8
6の往復動に伴って前記トレー回動部材73が90度の範囲
に亘って時計方向および反時計方向に回動する。このト
レー回動部材73の図上反時計方向の回動によってマガジ
ンＭ内のトレーｔが前記情報再生部72に送り出され、一
方トレー回動部材73の図上反時計方向の回動によって情
報再生部72内に送り出されたトレーｔがマガジンＭ内に
収納される。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述のトレー回動機構74において、マガジンＭ内の所
望のトレーｔを送り出す当初において、マガジンＭとト
レーｔとの枢着点94に設けられたクリック機構を作動さ
せてそれからトレーｔを解放するためには比較的大きな
力を必要とし、そのときに駆動モータ80に大きな負荷が
かかる。また、送り出されたトレーｔが所定位置まで回
動してストッパに当接するとそのストッパからの反力は
トレーおよびトレー回動部材73を介して前記第２レバー
86に伝達され、これによって前記引張スプリング91が伸
ばされる。すなわち、この引張スプリング91はトレーｔ
が所定位置に到達したときのトレーｔに加わる反力を吸
収する。前記トレーｔが情報再生部72内に完全に送り出
された後においてもその後トレーｔが外部振動等の影響
により動かぬよう予圧するため引張スプリング91が伸ば
されるので、このときには再度駆動モータ80にトレーｔ
の回動範囲における中間位置における負荷よりも大きな
負荷が加えられる。

すなわち、マガジンＭ内の所望のトレーｔを情報再生
部72に送り出すときの当初の位置と最後の位置において
駆動モータ80にトレーｔの回動位置における中間位置よ
りも大きな負荷が加わることとなり、したがって駆動モ
ータ80を大型なものとしなければならないばかりでな
く、トレー回動部材73の回動もスムースではないという
問題があった。

本発明は、かかる点に鑑み、トレー回動機構の駆動源
たる駆動モータを小型に出来るとともにトレーのマガジ
ンからの出入れがスムースに行うことができるようなデ
ィスク再生装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

そこで、本発明は複数のディスクを積層状態で収納し
たマガジンをマガジン収納部内に挿入し、所望のディス
クを保持したトレーをトレー回動機構によりマガジン内
からピックアップ等が設けられた情報再生部に送り込む
ようにし、前記トレー回動機構はマガジンの隅部に回動
自在に設けられ、トレーを出入させるトレー回動部材を
備えたディスク再生装置において、前記トレー回動機構
は駆動モータによって回転されるカムギアを備え、この
カムギアに前記トレー回動部材を回動させるリンクをカ
ムギアに形成したカム溝を介して接続し、このリンクに
よってカムギアの回転運動を往復運動に変換し、前記カ
ム溝をマガジン内からトレーをクリックを外して蹴り出
す当初はトレー回動部材を低速で回転し、その後、トレ
ーは回動部材を高速で回動し、トレーが所定位置に送り
出される手前において再びトレー回動部材を低速で回動
させるような形に形成した。

〔作用〕

駆動モータとトレー回動部材間に、カムギアとリンク
を設け、前記カムギアに、トレーをマガジンから送り出
す最初と最後はトレーの回動速度を遅くし、トレーの回
動範囲における中間位置においてはトレーの回動を高速
で行うような形状のカム溝を形成した。これによってト
レーが送り出されるときにその回動範囲の全範囲に亘っ
てほぼ平均した負荷が駆動モータに加えられ、したがっ
て駆動モータを小型にできるばかりでなくスムースにト
レーを回動させることができる。

〔実施例〕

以下、図面を参照して本発明の一実施例について説明
する。

第１図および第２図において、本発明のディスク再生
装置１はマガジンＭを収納するためのマガジン収納部２
を有し、このマガジン収納部２に隣接して情報再生部３
が設けられている。前記マガジンＭには第２図に示すよ
うに積層状態で複数のトレーｔが収納され、このトレー
ｔの中央部分にコンパクトディスクｄが収納されてい
る。前記情報再生部３はその中央部分にスピンドルモー
タ４を有し、このスピンドルモータ４に隣接してピック
アップ５が設けられ、このピックアップ５は駆動モータ
６によってコンパクトディスクｄの半径方向に摺動し、
情報再生部72内に挿入されたコンパクトディスクｄの情
報を読取る。前記情報再生部３の二つの直行する２辺に
沿ってトレー回動機構10が設けられ、このトレー回動機
構10は前記情報再生部３の隅部に設けられた大径のカム
ギア11を有している。この大径カムギア11の周辺にはギ
アが形成され、このギアにはギア機構10を介して可逆駆
動モータ17が連結されている。前記ギア機構10は第１ギ
ア12を有し、この第１ギア12が前記カムギア11の外周に
形成されたギアに噛合し、更にこの第１ギア12は第２ギ
ア13に噛合している。第２ギア13は第３ギア14と一体的
に回動し、また第３ギア14はウォームギア15に噛合し、
このウォームギア15は前記駆動モータ17の回転軸に取付
けられている。また、前記駆動モータ17は可逆モータで
あり、この駆動モータ17は前記カムギア11を時計方向お
よび反時計方向に回動せしめる。前記カムギア11の裏側
にはカム溝18が形成され、このカム溝18にはアーム19の
一端がピンP₁を介して係合している。このアーム19はフ
レームに取付けられた軸20を中心として回動可能であ
り、その他端部分にピンP₂が設けられている。このアー
ム19は前記ピンP₂を介してリンク機構Ｌの一部をなす第
１レバー21に連結され、前記ピンP₂は第１レバー21の前
端に形成された横方向に伸びる長溝21aに係合してい
る。

前記第１レバー21の上側には第２レバー22の前端部分
が重ねられ、この第２レバー22の前端部分には長穴22a
が形成され、この長穴22aに前記第１レバーの上側に取
付けられたピン21aが係合している。また、上側に第２
レバー22とその下側に重ねられて設けられている第１レ
バー21間には引張ばね23が設けられ、この引張ばね23の
前端部分が前記第２レバーの側面に突出形成されたピン
25に取付けられ、一方、引張ばね23の後端は下側に重ね
られている第１レバー21の側面に突出形成されたピン24
に取付けられている。したがって、前記第２レバー22は
引張ばね23によって図上矢印Ａ方向に引張られている。
前記第２レバー22の後端部分にはその上下方向に伸びる
ピン25が設けられ、このピン25の上部はフレーム26に設
けられた長穴26aに係合してガイドされ、前記ピン25の
下部はマガジン収納部２内に収納されたマガジンＭの前
方左隅部に沿って設けられたトレー回動部材27の長穴33
に係合している。このトレー回動部材27は鎌形をなし、
マガジンＭの側面に沿って伸びる腕27aとマガジンＭの
前面に沿って伸びる腕27bとを有している。

前記トレー回動部材の腕27aは第２図に示すようにマ
ガジンＭの側面前端部分に形成された開口部分から突出
しているトレーｔの一部分に対向し、前記腕27bはマガ
ジンＭ内に積層状態で配設されたトレーの前面に対向し
ている。この腕27aからは下方にピン31が突出するとと
もに前記腕27bからはピン32が突出しており、前記ピン3
1はフレーム28に形成された円弧状穴29に係合してお
り、前記ピン32は円弧状穴30に係合している。前記トレ
ー回動部材27は90度の範囲に亘って回動自在とされ、こ
の回動範囲は前記円弧状穴29,30によって規制され、前
記トレー回動部材27が図上反時計方向に回動すると腕27
aに対向しているトレーｔがマガジンＭの隅部に取付け
られた枢軸60を中心として回動し、トレーｔが情報再生
部３の所定位置まで送り出されたときにトレーｔは停止
され、前記トレー回動部材27が図上時計方向に回動する
と情報再生装置３内に送り出されたトレーｔがマガジン
Ｍ内に回動して戻される。

前記枢軸60の近傍には第３図に示すようなクリック機
構Ｃが設けられている。すなわち、マガジンＭの外壁お
よび仕切壁50間にトレーｔが回動自在に収納されてお
り、このトレーｔおよび仕切壁50の開口内にボールｂが
上下に連続状態で収納され、所望のトレーｔを回動させ
るときにはそれに対応して設けられたボールｂをそのト
レーｔの開口部分から他の部分に排除し、このようにし
てトレーｔの一つのみがマガジンＭから送り出されるよ
うになっている。

さらにマガジンＭには、図示しないバネによるクリッ
ク機構も備えられており、マガジンＭからトレーｔがわ
ずかに出た状態で止まることのないようトレーｔを収納
方向に付勢している。

また、前記トレー回動部材27が第１図に示す状態から
90度回転し、所望のトレーｔが情報再生部の所定位置ま
で回動したときには、第４図に示すようにそのトレーｔ
が図示しないストッパに停止され、このストッパからの
反力は前記トレー回動部材27の腕27aを介して第２レバ
ー22に伝達される。トレーｔがストッパに当接した後
も、その後トレーｔが外部振動等の影響により動かぬよ
う付勢するため、トレー回動機構は更に回動し、第１レ
バー21を第４図において矢印Ａ方向に僅かに移動させ前
記引張ばね23を伸ばした状態で停止する。

すなわち、マガジンＭ内のトレーｔが初期状態から第
３図に示すクリック機構Ｃ及び図示しないクリックバネ
から解放される角度θ_１の範囲および所望のトレーｔが
情報再生部３内の所定位置に停止する前後の角度θ_３の
範囲内においてはトレーｔを回動させるためにはその中
間の角度θ_２の範囲に比べて比較的大きな力を必要とす
る。

そこで、本発明においては、前記カムギア11の裏側に
第５図に示すような特殊形状のカム溝18が形成されてい
る。このカム溝18は三つの区域に区分され、この区域は
比較的カムギア11の中心に近い区域R₁、カムギア11の中
心近傍からカムギア11の外周近くにまで伸びる区域R₂お
よびこの区域R₂に連結され、カムギア11の外周近傍にそ
の外周にほぼ沿って伸びる長い区域R₃からなっている。
前記区域R₁は第４図の角度θ_１に、前記区域R₂は角度θ
_２に、および前記区域R₃は角度θ_３にそれぞれ相当して
いる。すなわち、前記アーム19のピンR₁が前記区域R₁に
沿って動いているときにはリンクＬは矢印Ａ方向にゆっ
くりと移動し（第１図）、前記ピンR₁が区域R₂に沿って
移動するときにはリンクＬは矢印Ａ方向に高速で移動
し、前記ピンR₁が区域R₃に沿って移動するときにはリン
クＬは矢印Ａ方向にゆっくりと移動する。このリンクＬ
の矢印Ａ方向の運動に伴って前記トレー回動部材27も回
動し、トレーｔは前記クリック機構Ｃ及び図示しないク
リックバネから解放されるときには比較的ゆっくりと回
動し、クリック機構から解放された後は高速で回動し、
更にトレーｔの回動の最終段階においては再びゆっくり
と回動する。このように、トレーｔ、トレー回動部材27
およびリンクＬを動作せしめれば前記駆動モータ17に加
えられる負荷はトレーの回動全範囲に亘ってほぼ平均化
され、しかもトレーｔの中間の回動角度θ_２においては
高速に回転されるのでトレーｔの全体の回動時間も長く
なることはない。

〔発明の効果〕

本発明は、以上のように構成したので、マガジンＭ内
のトレーｔを情報再生部に送り出すときにその送り出す
操作がスムースになるとともにその送り出しに長時間を
要することなく、トレーの全回動範囲に亘って駆動モー
タに加わる負荷を均一にすることができ、したがって、
駆動モータの寿命を長くすることができるとともに駆動
モータを小型化できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のディスク再生装置の概略斜視図、第２
図はマガジンとトレー回動部材との位置関係説明図、第
３図はマガジンのクリック機構の断面図、第４図はトレ
ーの回動範囲とトレー回動機構との関係説明図、第５図
はカムギアの平面図、第６図は従来のディスク再生装置
の平面図、第７図は従来のディスク再生装置のトレー回
動機構の構成図である。１……ディスク再生装置、２……マガジン収納部、３…
…情報再生部、10……トレー回動機構、11……カムギ
ア、18……カム溝、19……アーム、21……第１レバー、
22……第２レバー、23……引張ばね、27……トレー回動
部材、29,30……円弧状穴。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】複数のディスクを積層状態で収納したマガ
ジンをマガジン収納部内に挿入し、所望のディスクを保
持したトレーをトレー回動機構によりマガジン内からピ
ックアップ等が設けられた情報再生部に送り込むように
し、前記トレー回動機構はマガジンの隅部に回動自在に
設けられ、トレーを出入させるトレー回動部材を備えた
ディスク再生装置において、前記トレー回動機構は駆動
モータによって回転されるカムギアを備え、このカムギ
アに前記トレー回動部材を回動させるリンクをカムギア
に形成したカム溝を介して接続し、このリンクによって
カムギアの回転運動を往復運動に変換し、前記カム溝は
マガジン内からトレーをクリックを外して蹴り出す当初
はトレー回動部材を低速で回転し、その後、トレー回動
部材を高速で回動し、トレーが所定位置に送り出される
手前において再びトレー回動部材を低速で回動させるよ
うな形に形成されていることを特徴とするディスク再生
装置。