JP2734850B2 - 廃水中のフッ素を処理する方法 - Google Patents
廃水中のフッ素を処理する方法Info
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- JP2734850B2 JP2734850B2 JP3355005A JP35500591A JP2734850B2 JP 2734850 B2 JP2734850 B2 JP 2734850B2 JP 3355005 A JP3355005 A JP 3355005A JP 35500591 A JP35500591 A JP 35500591A JP 2734850 B2 JP2734850 B2 JP 2734850B2
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- wastewater
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- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、廃水中のフッ素を処理
する方法に関する。
する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の廃水中のフッ素を処理する方法と
しては、フッ素含有水に多量の消石灰（ｃａｌｃｉｕｍ
ｈｙｄｒｏｘｉｄｅ：Ｃａ（ＯＨ）２）を添加して、
フッ化カルシウム（ｃａｌｃｉｕｍ ｆｌｕｏｒｉｄ
ｅ：ＣａＦ２）を生成せしめ、凝集剤を用いてフッ化カ
ルシウムを凝集除去する方法（以降、フッ化カルシウム
法という）が知られている。
しては、フッ素含有水に多量の消石灰（ｃａｌｃｉｕｍ
ｈｙｄｒｏｘｉｄｅ：Ｃａ（ＯＨ）２）を添加して、
フッ化カルシウム（ｃａｌｃｉｕｍ ｆｌｕｏｒｉｄ
ｅ：ＣａＦ２）を生成せしめ、凝集剤を用いてフッ化カ
ルシウムを凝集除去する方法（以降、フッ化カルシウム
法という）が知られている。
【０００３】あるいは、フッ素含有廃水に予め混合した
アルミニウム可溶性塩類及びナトリウム可溶性塩類を添
加して、氷晶石（Ｃｒｙｏｌｉｔｅ：Ｎａ3ＡｌＦ6）を
生成せしめ、その結晶を除去する方法も考えられる（以
降、氷晶石法という）。
アルミニウム可溶性塩類及びナトリウム可溶性塩類を添
加して、氷晶石（Ｃｒｙｏｌｉｔｅ：Ｎａ3ＡｌＦ6）を
生成せしめ、その結晶を除去する方法も考えられる（以
降、氷晶石法という）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところが、フッ化カル
シウム法では、処理に必要とする薬剤添加量が多いだけ
ではなく、生成するフッ化カルシウムの量が大量であ
り、汚泥として排出されるフッ化カルシウムの量が膨大
であるという欠点がある。このため、高濃度のフッ素含
有廃水の処理には適していない。
シウム法では、処理に必要とする薬剤添加量が多いだけ
ではなく、生成するフッ化カルシウムの量が大量であ
り、汚泥として排出されるフッ化カルシウムの量が膨大
であるという欠点がある。このため、高濃度のフッ素含
有廃水の処理には適していない。
【０００５】氷晶石法では、氷晶石の溶解により１４０
ｐｐｍ前後のフッ素イオンが溶出するため、水質汚濁防
止法の排出基準（１５ｐｐｍ）を満たすことができない
という欠点がある。
ｐｐｍ前後のフッ素イオンが溶出するため、水質汚濁防
止法の排出基準（１５ｐｐｍ）を満たすことができない
という欠点がある。
【０００６】本発明の目的は、薬剤添加量及び汚泥量を
減少させ、かつ排出基準を満足するフッ素処理方法を提
供することにある。
減少させ、かつ排出基準を満足するフッ素処理方法を提
供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による廃水中のフッ素を処理する方法におい
ては、フッ素を含有する廃水中で氷晶石を生成せしめた
後、氷晶石を除去し、残留フッ素を含有する廃水中でフ
ッ化カルシウムを生成せしめる廃水中のフッ素処理方法
であって、氷晶石を生成せしめる方法は、廃水中のフッ
素に対して反応当量程度のアルミニウムとナトリウムの
可溶性塩類を予め混合し、フッ素含有水に添加して反応
させるものであり、フッ化カルシウムを生成せしめる方
法は、氷晶石除去後のフッ素含有廃水をアルカリ性に
し、残留フッ素に対して反応当量以上のカルシウム可溶
性塩類を添加して反応させるものである。
め、本発明による廃水中のフッ素を処理する方法におい
ては、フッ素を含有する廃水中で氷晶石を生成せしめた
後、氷晶石を除去し、残留フッ素を含有する廃水中でフ
ッ化カルシウムを生成せしめる廃水中のフッ素処理方法
であって、氷晶石を生成せしめる方法は、廃水中のフッ
素に対して反応当量程度のアルミニウムとナトリウムの
可溶性塩類を予め混合し、フッ素含有水に添加して反応
させるものであり、フッ化カルシウムを生成せしめる方
法は、氷晶石除去後のフッ素含有廃水をアルカリ性に
し、残留フッ素に対して反応当量以上のカルシウム可溶
性塩類を添加して反応させるものである。
【０００８】
【作用】フッ素を含有する廃水に、アルミニウムとナト
リウムの可溶性塩類の混合液を添加する。これにより、
３Ｎａ ＋ ＋Ａｌ３＋ ＋６Ｆ−⇔Ｎａ３ＡｌＦ６↓の反応
が起こり、氷晶石の結晶が沈殿する。氷晶石除去後の廃
水中に残留するフッ素イオン濃度は、氷晶石の溶解によ
り１４０ｐｐｍ前後である。氷晶石除去後の残留フッ素
を含有する廃水にカルシウムの可溶性塩類を添加する。
これにより、Ｃａ２＋ ＋２Ｆ−⇔ＣａＦ２↓の反応が起
こり、フッ化カルシウムの結晶が生成する。フッ化カル
シウムの結晶はコロイド状であり、廃水中で分散してい
るため、凝集剤を用いて凝集し、除去する。
リウムの可溶性塩類の混合液を添加する。これにより、
３Ｎａ ＋ ＋Ａｌ３＋ ＋６Ｆ−⇔Ｎａ３ＡｌＦ６↓の反応
が起こり、氷晶石の結晶が沈殿する。氷晶石除去後の廃
水中に残留するフッ素イオン濃度は、氷晶石の溶解によ
り１４０ｐｐｍ前後である。氷晶石除去後の残留フッ素
を含有する廃水にカルシウムの可溶性塩類を添加する。
これにより、Ｃａ２＋ ＋２Ｆ−⇔ＣａＦ２↓の反応が起
こり、フッ化カルシウムの結晶が生成する。フッ化カル
シウムの結晶はコロイド状であり、廃水中で分散してい
るため、凝集剤を用いて凝集し、除去する。
【０００９】しかし、フッ素を含有する廃水にアルミニ
ウムが共存すると、廃液中でアルミニウムとフッ素との
間に錯体を形成する。これがフッ化カルシウムの生成を
妨害する。フッ素とアルミニウムの錯体はｐＨ３〜４で
最も安定であり、アルカリ性に近づくほど分解する。
ウムが共存すると、廃液中でアルミニウムとフッ素との
間に錯体を形成する。これがフッ化カルシウムの生成を
妨害する。フッ素とアルミニウムの錯体はｐＨ３〜４で
最も安定であり、アルカリ性に近づくほど分解する。
【００１０】このため、フッ素を含有する廃水中で氷晶
石を生成せしめた後、氷晶石除去後のフッ素含有廃水を
アルカリ性に調整し、カルシウム可溶性塩類を添加し
て、フッ化カルシウムを生成せしめる。氷晶石除去後の
フッ素含有廃水をアルカリ性に調整することにより、フ
ッ素とアルミニウムの錯体が分解し、フッ化カルシウム
の生成を容易にする。
石を生成せしめた後、氷晶石除去後のフッ素含有廃水を
アルカリ性に調整し、カルシウム可溶性塩類を添加し
て、フッ化カルシウムを生成せしめる。氷晶石除去後の
フッ素含有廃水をアルカリ性に調整することにより、フ
ッ素とアルミニウムの錯体が分解し、フッ化カルシウム
の生成を容易にする。
【００１１】フッ素を含有する廃水中で氷晶石を生成し
た後、残留フッ素を含有する氷晶石除去後の廃水をアル
カリ性に調整して、残留フッ素に対して反応当量以上の
カルシウム可溶性塩類を添加してフッ化カルシウムを生
成すれば、残留フッ素イオン濃度は、排出基準を十分に
満足することができる。
た後、残留フッ素を含有する氷晶石除去後の廃水をアル
カリ性に調整して、残留フッ素に対して反応当量以上の
カルシウム可溶性塩類を添加してフッ化カルシウムを生
成すれば、残留フッ素イオン濃度は、排出基準を十分に
満足することができる。
【００１２】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。本実
施例においては、フッ素含有水中のフッ素イオン濃度
は、２０００ｐｐｍであった。このフッ素イオン溶液５
００ｍｌに対して反応当量の塩化アルミニウム（ＡｌＣ
ｌ3）の混合液を作成し、フッ素含有水に添加した。こ
れにより、ナトリウムイオン１２２０ｐｐｍ，アルミニ
ウムイオン４７５ｐｐｍ，フッ素イオン２０００ｐｐｍ
が共存した。この時ｐＨは２．０であった。
施例においては、フッ素含有水中のフッ素イオン濃度
は、２０００ｐｐｍであった。このフッ素イオン溶液５
００ｍｌに対して反応当量の塩化アルミニウム（ＡｌＣ
ｌ3）の混合液を作成し、フッ素含有水に添加した。こ
れにより、ナトリウムイオン１２２０ｐｐｍ，アルミニ
ウムイオン４７５ｐｐｍ，フッ素イオン２０００ｐｐｍ
が共存した。この時ｐＨは２．０であった。
【００１３】水酸化ナトリウムを追加してｐＨを３〜４
に調整した。この廃水を２時間撹拌後、常温，常圧で３
０分放置した後、沈殿を除去した。生成した白色の結晶
性沈殿は氷晶石であり、２５ｍｌ得られた。沈殿を除去
した後、イオン電極法によって廃水中のフッ素イオン濃
度を測定したところ、１１０ｐｐｍであった。以上よ
り、氷晶石を生成せしめる段階では、廃水中のフッ素を
９５％除去できることが確認できた。また、１ｋｇのフ
ッ素を除去する際に氷晶石として沈殿する汚泥量は、２
６リットルであると算出できる。
に調整した。この廃水を２時間撹拌後、常温，常圧で３
０分放置した後、沈殿を除去した。生成した白色の結晶
性沈殿は氷晶石であり、２５ｍｌ得られた。沈殿を除去
した後、イオン電極法によって廃水中のフッ素イオン濃
度を測定したところ、１１０ｐｐｍであった。以上よ
り、氷晶石を生成せしめる段階では、廃水中のフッ素を
９５％除去できることが確認できた。また、１ｋｇのフ
ッ素を除去する際に氷晶石として沈殿する汚泥量は、２
６リットルであると算出できる。
【００１４】氷晶石除去後のフッ素含有廃水に反応当量
の５倍のカルシウムイオン５８０ｐｐｍを共存させた。
その後、水酸化ナトリウムを追加してｐＨを１１に調整
した。この廃水を２時間撹拌後、凝集剤として硫酸バン
ド（Ａｌ2（ＳＯ4）3）を添加した。常温，常圧で３０
分放置したところ、２５ｍｌの沈殿が得られた。沈殿を
除去した後、イオン電極法によって廃水のフッ素イオン
濃度を測定したところ、３ｐｐｍであった。これより、
１ｋｇのフッ素を除去する際に発生する汚泥量は、４７
０リットルであると算出できる。
の５倍のカルシウムイオン５８０ｐｐｍを共存させた。
その後、水酸化ナトリウムを追加してｐＨを１１に調整
した。この廃水を２時間撹拌後、凝集剤として硫酸バン
ド（Ａｌ2（ＳＯ4）3）を添加した。常温，常圧で３０
分放置したところ、２５ｍｌの沈殿が得られた。沈殿を
除去した後、イオン電極法によって廃水のフッ素イオン
濃度を測定したところ、３ｐｐｍであった。これより、
１ｋｇのフッ素を除去する際に発生する汚泥量は、４７
０リットルであると算出できる。
【００１５】以上より、氷晶石を生成せしめる段階での
薬剤添加量は、従来のフッ化カルシウム法以下である。
また、氷晶石を生成せしめる段階での汚泥量は、従来の
フッ化カルシウム法の１８分の１以下である。
薬剤添加量は、従来のフッ化カルシウム法以下である。
また、氷晶石を生成せしめる段階での汚泥量は、従来の
フッ化カルシウム法の１８分の１以下である。
【００１６】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、フッ素
を含有する廃水中で廃水中のフッ素に対して反応当量ナ
トリウム及びアルミニウムの可溶性塩類の混合液を添加
し、氷晶石を生成せしめた後、氷晶石除去後のフッ素含
有廃水をアルカリ性に調整し、含有フッ素に対して反応
当量以上のカルシウム可溶性塩類を添加してフッ化カル
シウムを生成せしめて、薬剤添加量及び処理後の汚泥量
を従来以下及び１８分の１以下に減少させ、かつ処理水
は排出基準を満足することができる。
を含有する廃水中で廃水中のフッ素に対して反応当量ナ
トリウム及びアルミニウムの可溶性塩類の混合液を添加
し、氷晶石を生成せしめた後、氷晶石除去後のフッ素含
有廃水をアルカリ性に調整し、含有フッ素に対して反応
当量以上のカルシウム可溶性塩類を添加してフッ化カル
シウムを生成せしめて、薬剤添加量及び処理後の汚泥量
を従来以下及び１８分の１以下に減少させ、かつ処理水
は排出基準を満足することができる。
Claims (1)
- 【請求項１】 フッ素を含有する廃水中で氷晶石を生成
せしめた後、氷晶石を除去し、残留フッ素を含有する廃
水中でフッ化カルシウムを生成せしめる廃水中のフッ素
処理方法であって、 氷晶石を生成せしめる方法は、廃水中のフッ素に対して
反応当量程度のアルミニウムとナトリウムの可溶性塩類
を予め混合し、フッ素含有水に添加して反応させるもの
であり、 フッ化カルシウムを生成せしめる方法は、氷晶石除去後
のフッ素含有廃水をアルカリ性にし、残留フッ素に対し
て反応当量以上のカルシウム可溶性塩類を添加して反応
させるものであることを特徴とする廃水中のフッ素を処
理する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3355005A JP2734850B2 (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 廃水中のフッ素を処理する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3355005A JP2734850B2 (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 廃水中のフッ素を処理する方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06170381A JPH06170381A (ja) | 1994-06-21 |
| JP2734850B2 true JP2734850B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=18441331
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3355005A Expired - Lifetime JP2734850B2 (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 廃水中のフッ素を処理する方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2734850B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6285645B2 (ja) * | 2013-06-05 | 2018-02-28 | 野村マイクロ・サイエンス株式会社 | 排水処理方法及び排水処理装置 |
| JP6276281B2 (ja) * | 2013-09-18 | 2018-02-07 | 三和油化工業株式会社 | 混合溶液の処理方法 |
| CN113501599A (zh) * | 2021-08-11 | 2021-10-15 | 龙岩学院 | 一种含氟废水的处理方法 |
-
1991
- 1991-12-20 JP JP3355005A patent/JP2734850B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06170381A (ja) | 1994-06-21 |
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