JP2734667B2 - 脱塩化水素方法 - Google Patents

脱塩化水素方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は炭素数2から4(以下C2〜C4と略称)の塩素
化飽和炭化水素の脱塩化水素方法に関するものである。
更に詳しくは、本発明は結晶性アルミノシリケートの一
種であるゼオライトから成る触媒とC2〜C4の塩素化飽和
炭化水素とを接触させ、該塩素化飽和炭化水素を脱塩化
水素する方法に関するものである。
[従来の技術] ハロゲン化飽和炭化水素の脱ハロゲン化水素反応、特
に塩素化飽和炭化水素の脱塩化水素反応は工業的に重要
な反応であり数種の工業化プロセスが採用されている。
中でも代表的な例として、1,2−ジクロロエタン(以下E
DCと略称)の熱分解による脱塩化水素により塩化ビニル
モノマー(以下VCMと略称)を製造する例がある。
この場合、脱塩化水素反応は通常500℃以上の温度及
び約50kg/cm2Gの圧力において実施される。しかし、こ
の方法はEDCの転化率が比較的低く、従って未反応物の
回収工程及び生成物の分離工程が複雑となり、また高温
条件が必要なために、多くのエネルギーを必要とする等
の問題を有している。このため当該業界では従来に代わ
る方法として経済的な脱塩化水素方法の開発が切望され
ている。
ハロゲン代飽和炭化水素の脱ハロゲン代水素方法にお
ける触媒としては、これまで種々のゼオライト触媒が提
案されている。例えばZSM−5、シリカライト等を触媒
として用いる方法(特開昭58−167526号公報)、Y型ゼ
オライトをルイス酸で処理あるいは反応させた触媒を用
いる方法(特開昭54−79209号公報)、希土類金属塩化
物をゼオライトに堆積させた触媒を用いる方法(特開昭
61−30号公報)、またオフレタイト−エリオナイト系ゼ
オライト(以下OE系ゼオライトと略称)、L型ゼオライ
トを触媒として用いる方法(特開昭60−252433号公報)
などである。
これらの引用例には、ハロゲン化飽和炭化水素の脱ハ
ロゲン化水素反応、例えばEDCの脱塩化水素反応は、熱
分解による脱塩化水素反応に比べてより低い反応温度で
実施できることが開示されている。しかし、これらの引
用例には触媒の寿命に関する具体的な記載はない。
一方、アルカリ処理を施したゼオライトを触媒として
用いる例として、アルカリ処理したL型ゼオライトを担
体として、これに白金等の貴金属を担持した触媒を用い
た炭化水素の改質方法が開示されている(例えば特開昭
59−80333号公報)。本引用例中ではアルカリ処理の及
ぼす作用として、L型ゼオライトからシリカが選択的に
脱離すること、不純物として含まれるゼオライトWが減
少すること、X線回折パターンの変化から、a軸方向の
格子定数18.342Aが0.12Aだけ膨脹すること等を上げてい
る。この中で不純物としてゼオライトWが共存し易いこ
と及びアルカリ処理によりこのゼオライトWが減少する
ことはL型ゼオライトに特定のこととされている。また
本引用例は触媒の失活の要因として、触媒上の貴金属の
凝集および/または触媒上でのコークスの形成を挙げて
いるが、アルカリ処理によって触媒の寿命が延びる理由
については触れられていない。また他の記載例として、
アルカリ処理したL型ゼオライトを用いたベンゼン誘導
体を液相ハロゲン化することによるハロゲン化ベンゼン
誘導体の製造方法が開示されている(特開昭62−108830
号公報)。本引用例では触媒のアルカリ処理の効果とし
て、生成物である2置換ハロゲン化ベンゼン誘導体中の
パラジハロゲン化ベンゼン誘導体の選択率が向上するこ
とが記載されているが触媒の寿命についての具体的な記
載はない。
[発明が解決しようとする課題] 塩素化飽和炭化水素の脱塩化水素方法においてゼオラ
イト触媒が有効に作用することは上記引例からも明らか
であるが、工業的見地に立てば、触媒の活性と併せて触
媒寿命が極めて重要な問題である。
一般にゼオライトを触媒として用い、種々の炭化水素
を反応させると、ゼオライト触媒上に炭素質が析出する
ことによる触媒活性の経時的な低下が認められることは
好く知られている。従ってゼオライト触媒を用いた塩素
化飽和炭化水素の脱塩化水素反応においても、当然触媒
上での炭素析出による活性低下現象が容易に推測され
る。事実、本発明者らは上記引例の中でも最も高い触媒
性能を示すOE系ゼオライトを用いて脱塩化水素反応を実
施したところ、炭素析出によると思われる触媒活性の経
時的な低下を観測した。炭素析出により活性の低下した
触媒は、空気流通下、高温で処理することにより、その
活性を回復させることが可能ではあるが、再生処理は繁
雑であり工業的見地からはなるべく炭素析出が少なく、
活性の経時的低下の小さい触媒が望まれる。
[課題を解決するための手段] 本発明者らはこのような状況に鑑み、脱塩化水素方法
について鋭意検討を行なった結果、OE系ゼオライトをア
ルカリ金属水酸化物溶液と接触(以下アルカリ処理と言
う)させた触媒を用いることで、ハロゲン化飽和炭化水
素の脱ハロゲン化水素反応、特に塩素化飽和炭化水素の
脱塩化水素反応に対して、OE系ゼオライト触媒の高い活
性および選択性を維持しつつ、触媒上への炭素質析出量
が少ないこと、従って、経時的な活性の低下が著しく小
さくなり、触媒寿命が長くなることを見出し本発明を完
成した。即ち、本発明は、交換可能な陽イオンが、アル
カリ金属からなる群から選ばれる1種以上の金属カチオ
ンであるオフレタイト−エリオナイト系ゼオライトをア
ルカリと接触させたものを触媒として用い、炭素数2か
ら4の塩素化飽和炭化水素をこれと接触させる事を特徴
とする塩素化飽和炭化水素の脱塩化水素方法を提供する
ものである。以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において、触媒として使用されるゼオライトは
OE系ゼオライトである。OE系ゼオライトとしてはオフレ
タイト、テトラメチルアンモニウム−オフレタイト、エ
リオナイト、更にオフレタイト構造及びエリオナイト構
造が混在するゼオライト、例えばゼオライトOEと略称さ
れるゼオライト(特開昭59−69420号公報参照)、更に
ゼオライトT、ZSM−34ゼオライト等を挙げることがで
きる。
OE系ゼオライトはその構造に特徴的な粉末X線回折パ
ターンを有し、そのパターンにより他のゼオライトと区
別することが可能である。
第1表には本発明において触媒として使用されるOE系
ゼオライトの銅Kα二重線による粉末X線回折パターン
を示す。また、OE系ゼオライトは、酸化物のモル比で表
して、一般的に下記のような組成を有している。
2/n0・Al2O3・(5〜10)SiO2 (Mは原子価nの陽イオンである) OE系ゼオライトの中には天然に存在するものもある
が、合成することも可能であり、本発明で使用されるOE
系ゼオライトは、不純物が少なく結晶化度の高い合成ゼ
オライトが好適である。
OE系ゼオライトの合成方法は公知である。例えば、テ
トラメチルアンモニウム−オフレタイトの合成方法の例
として特開昭58−135123号公報に開示された方法を挙げ
ることができ、エリオナイトの合成方法の例として特公
昭50−23400号公報に開示された方法を挙げることがで
きる。またオフレタイト構造およびエリオナイト構造の
混在しているOE系ゼオライトの合成方法、ゼオライトOE
の合成方法の例として特開昭59−69420号公報に開示さ
れた方法を、ゼオライトTの合成方法の例として特公昭
36−12569号公報に開示された方法を、そしてZSM−34ゼ
オライトの合成方法の例として特開昭53−58499号公報
に開示された方法をそれぞれ挙げることができる。
即ちこれらの方法は、シリカ源、アルミナ源、アルカ
リ源、カリウム源及び水を原料として用い、その酸化物
モル比を適宜決めて加熱結晶化する方法である。
ゼオライトは合成されたままでの状態では金属カチオ
ンとして通常Naイオン等の陽イオンを含有している。ゼ
オライトに含有される金属カチオンはイオン交換処理に
よって容易に他の陽イオンに交換できることは公知であ
る。
本発明においては、交換可能な陽イオンがアルカリ金
属からなる群から選ばれる1種以上のカチオンであり、
アルカリ金属カチオンとしてLi、Na、K、Rb、Csを挙げ
ることができ、その中でもK、Rb、Csが好ましい。アル
カリ金属カチオンは公知のイオン交換処理によって容易
にゼオライトに導入することができる。例えば、アルカ
リ金属カチオンの水に可溶な塩化物、硝酸塩等の無機
塩、あるいは酢酸塩、蓚酸塩等の有機塩を用いて、0.01
〜5mol/の水溶液を調製し、その水溶液にゼオライト
を加え、20〜100℃の温度0.5〜24時間イオン交換処理を
行なえば良い。通常、イオン交換処理後スラリーを濾過
し、得られた固体を80〜150℃で1〜24時間乾燥する。
以上の操作を数回繰返し行なっても良い。
イオン交換は他の方法、例えば当該ゼオライトからな
る固定床に当該金属カチオンを含む水溶液を循環して接
触させる方法等で実施しても良い。なお、合成されたゼ
オライトがテトラメチルアンモニウムのような有機カチ
オンを含む場合には交換するアルカリ金属カチオンのイ
オン交換率を高めるためにこの有機カチオンを予め除去
するのが良い。そのためには、イオン交換処理の前処理
としての予備焼成をすれば好く、この予備焼成処理は、
空気流通下、400〜700℃の温度で1〜10時間行なえば良
い。
本発明では、OE系ゼオライトをアルカリ処理したもの
を触媒として用いる。このゼオライトをアルカリ処理す
る方法は特に制限されるものではないが、ゼオライトお
よびアルカリ溶液、例えばアルカリ金属水酸化物溶液を
混合し、静置もしくは撹拌する方法、ヌッチェ等を用い
てゼオライトに前記溶液を接触させる方法などがある。
その後アルカリ処理したゼオライトは濾過等によりアル
カリ溶液と分離しゼオライトを洗浄する。この際、洗浄
液のpHが10以下になるまでアルカリ処理に使用した溶媒
を用いて洗浄する。得られたゼオライトは80〜150℃で
1〜24時間乾燥する。以上の操作を数回繰返し行なって
も良い。
アルカリ処理に用いるアルカリ金属水酸化物として
は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムを挙げることが
でき、中でも水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸
化セシウムが好ましい。アルカリ金属水酸化物は単独あ
るいは複数種を混合して用いても良い。
また、ゼオライトのアルカリ処理はゼオライト粉体を
用いても良く、成形されたゼオライト触媒を用いても良
い。
ゼオライトをアルカリ処理する条件は、処理方法、ア
ルカリ処理溶液のpH、処理温度および処理時間が互いに
関連し、処理結果に影響するため一義的に定めることは
困難である。しかし、一般的にはアルカリ処理を行なう
溶液のpHは11以上が好く、pH13〜15の範囲が好ましい。
溶液のpHが11より低いとアルカリ処理に必要とする処理
温度を高くするか、処理時間を長くする必要があり好ま
しくない。上記pH範囲内において処理温度は0〜100
℃、好ましくは20〜90℃、処理時間は0.5〜50時間、好
ましくは、3〜24時間である。また、アルカリ処理の溶
液量はゼオライトがスラリー状で存在するに足る量であ
れば特に制限はないが、ゼオライトの乾燥重量を基準と
して5〜100ml/g(ゼオライト)が好ましい。
本発明において、触媒の形状には特に制限はなく、成
形したものを使用すれば良いが、粉末のまま用いても差
し支えない。この際の成形方法は通常の方法で良く、例
えば圧縮成形法、押出成形法、噴霧乾燥造粒法等を用い
ることができる。また成形する場合、その機械的強度を
高める目的で本反応に対して不活性な物質を粘結剤ある
いは成形助剤として添加しても良い。例えばシリカ、ア
ルミナ、シリカ−アルミナ、粘度類、グラファイト、ス
テアリン酸、澱粉、ポリビニルアルコール等を0〜80wt
%、好ましくは2〜30wt%の範囲で添加できる。
以上のようにして得られた触媒は焼成処理をして使用
する。この焼成処理は空気流通下400〜700℃で1〜10時
間行えば良い。
本発明の方法において、塩素化飽和炭化水素の脱塩化
水素反応は、気相又は液相において実施可能であるが、
気相が好ましい。その際反応方法としては固定床流通
式、流動床方式等、従来から知られている反応方法を採
用することができる。
本発明の方法において、原料であるC2〜C4の塩素化飽
和炭化水素とは水素原子と塩素原子を1個以上含むC2
C4の飽和炭化水素であれば良く、中でもEDCが好適であ
る。
脱塩化水素反応の反応条件は反応方式等により変化
し、一律に規定することは困難であるが、反応温度は通
常150〜400℃の範囲が良く、200〜350℃の範囲が特に好
ましい。反応温度が150℃未満では十分な反応速度が得
られず、また400℃を越える場合にはエネルギー消費が
多くなり、経済的に不利になるばかりでなく、生成物の
重合反応等の副反応が進行する。また反応圧力について
は特に制限はなく、常圧、減圧あるいは加圧下で実施可
能である。脱塩化水素反応は塩素化飽和炭化水素単独で
も、不活性雰囲気中でも実施可能であり、不活性雰囲気
を得るためには窒素、ヘリウム等により原料を希釈すれ
ば良い。その場合、原料濃度に特に制限はなく、1〜99
%である。
本発明の方法において接触時間は、固定床流通反応方
式の場合を例にとると、ガス空間速度(GHSV)で10〜10
000hr-1が良く、50〜5000hr-1が好ましい。生成物は生
成系から常法によって分離することができ、未反応の塩
素化飽和炭化水素も回収して循環使用できる。
[発明の効果] 本発明の方法によれば、使用する触媒の脱塩化水素活
性が高く、また触媒上への炭素質の析出による触媒活性
の低下が小さく、触媒寿命が長く長時間の連続操業が可
能となる。従って本発明の方法は従来法に比べて工業的
に極めて有意義である。
[実施例] 以下に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではな
い。
なお、実施例中に示される転化率、選択率とはそれぞ
れ反応開始後2時間経過した時点での反応生成ガス組成
より、下記の式に従って計算された数値を表す。
また、炭素質析出量とは反応終了後の触媒を熱重量分
析したときの、300〜600℃における炭素質燃焼による重
量減を下記の式により計算した数値を表す。
実施例1 特開昭59−69420号公報記載の方法に基づいてOEゼオ
ライトを合成した。
純水701.2gに固形水酸化ナトリウム(NaOH:93wt%)2
3.6g、固形水酸化カリウム(KOH:85wt%)26.8g、アル
ミン酸ソーダ水溶液(Na2O:19.2wt%、Al2O3:20.7wt
%)51.4gを加え均一な溶液とし、次いで良く撹拌しな
がら非晶質固体シリカ(日本シリカ工業社製ホワイトカ
ーボン)142.9gを加え酸化物のモル比で次の組成の反応
混合物を得た。
3.9Na2O・1.83K2O・Al2O3・18.8SiO2・382H2O このものをオートクレーブに仕込み、250rpmで撹拌し
ながら150℃で40時間加熱した。得られたスラリーを固
液分離し、充分に水洗した後150℃で5時間乾燥し次の
組成の粉末を得た。
0.21Na2O・0.76K2O・Al2O3・7.4SiO2 このものの粉末X線回折パターンは第2表に示すとう
りゼオライトOEに一致するものであった。なお、粉末X
線回折は銅のKα二重線を用いて測定した。
このゼオライトOEにKイオン交換処理を施した。ゼオ
ライトOE35gを塩化カリウム水溶液(1mol/)250gに加
え、90℃で5時間撹拌しながらイオン交換処理を行なっ
た。その後、スラリーを濾過し得られた固体を充分に水
洗した後、120℃で16時間乾燥した。このKイオン交換
ゼオライトOE(以下K−O/Eと略称)の組成は、 0.011Na2O・0.99K2O・Al2O3・7.4SiO2 であった。
このK−O/Eにアルカリ処理を施した。K−O/E20gを
2規定(pH14.3)のKOH水溶液200mlに加え、90℃で5時
間撹拌しながらアルカリ処理を行なった。その後スラリ
ーを濾過し得られた固体を水洗し、洗液のpHが10以下に
なるまで水洗した後、120℃で16時間乾燥した。この2
規定アルカリ処理K−O/E(以下2N−K−O/Eと略称)の
組成は、 1.01K2O・Al2O3・7.1SiO2 であった。この2N−K−O/Eの粉末X線回折測定を行な
ったところ、その回折パターンはK−O/Eとほとんど変
らず、K−O/Eに対するピークの相対強度は1.03であっ
た。この2N−K−O/Eに、粘結剤としてシリカゾル(SiO
2:30wt%)を20wt%になるように添加し、適量の水を加
えた後撹拌しながら蒸発乾固し粉砕後グラファイトを5w
t%になるように添加し、5mmφ×2mmLに圧縮成型した。
この触媒を空気流通下、540℃で3時間焼成乾燥した。
この触媒を用いてEDCの脱塩化水素反応を実施した。
触媒10gをパイレックス製の反応管(20mmφ×500mmL)
に充填し、この触媒にEDC50vol%、窒素50vol%の原料
ガスを供給した。反応条件は、常圧下、300℃で2時間
反応後400℃に昇温し4時間反応を行った。このときGHS
Vは860hr-1であった。反応生成物の分析はガスクロマト
グラフィーにより行った。結果を第4表に示す。
実施例2 実施例1で得たK−O/E粉末にアルカリ処理を施し
た。K−O/E20gを4規定(pH14.6)のKOH水溶液200mlに
加え、90℃で5時間撹拌しながらアルカリ処理を行っ
た。その後、スラリーを濾過し、洗液のpHが10以下にな
るまで水洗した後、120℃で16時間乾燥した。この4規
定アルカリ処理K−O/E(以下4N−K−O/Eと略称)の組
成は、 1.02K2O・Al2O3・6.9SiO2 であった。この4N−K−O/Eの粉末X線回折測定を行っ
たところ、その回折パターンはK−O/Eとほとんど変わ
らず、K−O/Eに対するピークの相対強度は0.96であっ
た。この4N−K−O/Eに対して、実施例1と同様に触媒
成型処理を行った。
この触媒を用いて実施例1と同様にEDCの脱塩化水素
反応を行った。結果を第4表に示す。
比較例1 実施例1で得たK−O/Eに対して、実施例1と同様に
触媒成型処理を行った。
この触媒を用いて実施例1と同様にEDCの脱塩化水素
反応を行った。結果を第4表に示す。
実施例3 実施例1で得た2N−K−O/E粉末にCsイオン交換処理
を施した。2N−K−O/E20gを塩化セシウム水溶液(1.3m
ol/)500gに加え、90℃で5時間撹拌下、イオン交換
処理を行った。その後、スラリーを濾過し、得られた固
体を充分に水洗した後120℃で16時間乾燥した。このCs
イオン交換2N−K−O/E(以下2N−Cs−O/Eと略称)の組
成は、 0.25K2O・0.75Cs2O・Al2O3・7.1SiO2 であった。この2N−Cs−O/Eに実施例1と同様の触媒成
型処理を行い得られた触媒を用いて実施例1と同様にED
Cの脱塩化水素反応を行った。結果を第4表に示す。
実施例4 実施例2で得た4N−K−O/E粉末に実施例3と同様のC
sイオン交換処理を施した。このCsイオン交換4N−K−O
/E(以下4N−Cs−O/Eと略称)の組成は、 0.26K2O・0.76Cs2O・Al2O3・6.9SiO2 であった。この4N−Cs−O/Eに実施例1と同様の触媒成
型処理を行い得られた触媒を用いて実施例1と同様にED
Cの脱塩化水素反応を行った。結果を第4表に示す。
比較例2 実施例1で得たゼオライトOE粉末に実施例3と同様の
Csイオン交換処理を施した。このCsイオン交換ゼオライ
トOE(以下Cs−O/Eと略称)の組成は、 0.25K2O・0.75Cs2O・Al2O3・7.4SiO2 であった。このCs−O/Eに実施例1と同様の触媒成型処
理を行い得られた触媒を用いて実施例1と同様にEDCの
脱塩化水素反応を行った。結果を第4表に示す。
比較例3 市販のL型ゼオライト(東ソ−株式会社製)を用いて
触媒調製を行った。このゼオライトの組成は、 0.1Na2O・0.99K2O・Al2O3・6.2SiO2 であった。このゼオライトの粉末X線回折パターンを第
3表に示す。
このL型ゼオライト(以下K−Lと略称)に実施例1
と同様に触媒成型処理を行った。
この触媒を用いて実施例1と同様にEDCの脱塩化水素
反応を行った。結果を第4表に示す。
比較例4 K−Lにアルカリ処理を施した。ゼオライト20gを2
規定(pH14.3)のKOH水溶液200mlに加え、90℃で5時間
撹拌下、アルカリ処理を行なった。その後スラリーを濾
過し、洗液のpHがpH10以下になるまで水洗した後、120
℃で16時間乾燥した。この2規定アルカリ処理K−L
(以下2N−K−Lと略称)の組成は、 1.01K2O・Al2O3・5.8SiO2 であった。この2N−K−Lの粉末X線回折測定を行なっ
たところ、その回折パターンはK−Lとほとんど変わら
ず、K−Lに対するピークの相対強度は1.04であった。
この2N−K−Lに対して実施例1と同様に触媒成型処理
を行った。
この触媒を用いて実施例1と同様にEDCの脱塩化水素
反応を行った結果を第4表に示す。同表からも明らかな
ようにアルカリ処理による炭素質の析出抑制効果は確認
されなかった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交換可能な陽イオンが、アルカリ金属から
    なる群から選ばれる1種以上の金属カチオンであるオフ
    レタイト−エリオナイト系ゼオライトをアルカリと接触
    させたものを触媒として用い、炭素数2から4の塩素化
    飽和炭化水素をこれと接触させる事を特徴とする塩素化
    飽和炭化水素の脱塩化水素方法。
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