JP2734542B2 - 内燃機関のアイドル回転速度制御装置 - Google Patents

内燃機関のアイドル回転速度制御装置

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JP2734542B2 JP63191245A JP19124588A JP2734542B2 JP 2734542 B2 JP2734542 B2 JP 2734542B2 JP 63191245 A JP63191245 A JP 63191245A JP 19124588 A JP19124588 A JP 19124588A JP 2734542 B2 JP2734542 B2 JP 2734542B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、自動車等の内燃機関のアイドリング時にお
ける回転速度を制御する内燃機関のアイドル回転速度制
御装置に関する。
[従来の技術] 一般に、内燃機関のアイドル回転速度制御装置では、
内燃機関のスロットルバルブを迂回するバイパス通路を
形成し、このバイパス通路に制御弁(いわゆるISCV:Idl
e Speed Control Valve)を設け、このISCVの開度を調
整することでスロットルバルブとは独立して内燃機関へ
の吸入空気量を制御し、アイドル回転速度を制御してい
る。
ところで、こうしたアイドル回転速度制御装置では、
内燃機関の冷却水温が所定値以上に上昇してフィードバ
ック制御開始条件が成立した後に、内燃機関の回転速度
が目標回転速度となるようにISCVの制御値をフィードバ
ック制御している。また、このフィードバック制御と併
用して、学習制御を実行するようなものもある。この学
習制御は、前記フィードバック制御の実行により定めら
れたISCVの制御値を学習値として記憶するものであり、
この学習値を、次回の機関運転における暖機中のアイド
ル期間のオープンループ制御の初期設定値として利用す
ることで、フィードバック制御と併用して、内燃機関の
アイドル時の吸入空気量を適切に制御している。
さらに、特開昭58-170839号公報に示すように、前記
フィードバック制御の実行により定められたISCVの制御
値に、例えば前記学習制御により記憶された学習値に基
づいて定めた下限値を設定する構成も提案されている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、前記従来のアイドル回転速度制御装置で
は、暖機の完了時を冷却水温が所定値以上に上昇したか
否かから検知して、その後フィードバック制御を実行す
るように構成されているが、こうした冷却水温が所定値
以上となった状態であっても、内燃機関やトルクコンバ
ータ等の油温が充分に上昇していないような不完全暖機
状態の場合があり、こうした場合には、内燃機関やトル
クコンバータ等のオイルの粘性が高く、摩擦損失が大き
いことから、内燃機関にかかる負荷が大きなものになっ
ていた。
このために、以下に示すような運転操作等がなされる
と、内燃機関回転速度に大きなアンダーシュートが発生
し、内燃機関がストールに至る問題点があった。
即ち、アイドルスイッチオン状態でアクセルペダルを
少し開くと、目標回転速度が実回転速度より低く設定さ
れて、前記フィードバック制御により、ISCVの制御値が
低くなり前記下限値に達することがあるが、この状態で
アクセルペダルを戻し、更に、例えばパワーステアリン
グを据え切る等の過渡的な負荷をかけると、前記不完全
暖機状態に起因する負荷の増大と重なって、この負荷の
急増に対して前記フィードバック制御が追随することが
できず、内燃機関の吸入空気量は要求吸入空気量に比較
して大幅に不足する。この結果、内燃機関回転速度に大
きなアンダーシュートが生じ、内燃機関はストールに至
ることがあった。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたもので、不完
全暖機状態のアイドル時において、内燃機関に急激な負
荷をかけるような運転操作がなされた場合に発生する回
転速度のアンダーシュートを小さく抑えて、内燃機関の
ストールを回避する優れた内燃機関のアイドル回転速度
制御装置を提供することを目的とする。
発明の構成 [課題を解決するための手段] かかる目的を達成するために、課題を解決するための
手段として、本発明は以下に示す構成を取った。即ち、
本発明の内燃機関のアイドル回転速度制御装置は、第1
図に例示するように、 内燃機関M1のスロットルバルブM2を迂回するバイパス
通路M3に設けられ、該バイパス通路M3を通過する空気量
を制御する制御弁M4と、 前記内燃機関M1が暖機後のアイドル状態にあるか否か
を判断する判断手段M8と、該判断手段M8により前記内燃
機関M1が暖機後のアイドル状態にあると判断されると、
前記内燃機関M1の回転速度を目標回転速度とするための
前記制御弁M4の制御値のフィードバック制御を開始する
フィードバック制御手段M5と、 該フィードバック制御手段M5のフィードバック制御に
より定まる前記制御弁M4の開度に、所定の下限値を設定
する開度下限値設定手段M6と、 を備えた内燃機関のアイドル回転速度制御装置におい
て、 前記フィードバック制御手段M5にてフィードバック制
御が開始されてからの経過時間を算出する経過時間算出
手段M7を設けるとともに、 前記開度下限値設定手段M6は、 その設定する開度の下限値を、前記経過時間算出手段
M7にて算出された経過時間に応じて徐々に低下させるよ
うに構成したことを特徴としている。
[作用] 以上のように構成された本発明の内燃機関のアイドル
回転速度制御装置は、判断手段M8により内燃機関1が暖
機後のアイドル状態にあると判断されると、フィードバ
ック制御手段M5がフィードバック制御を開始する。詳し
くは、フィードバック制御手段M5は、バイパス通路M3に
設けられた制御弁M4の制御値をフィードバック制御し、
アイドル回転速度を所定の目標回転速度に維持する。そ
して、そのフィードバック制御手段M5のフィードバック
制御により定まる制御弁M4の開度を、開度下限値設定手
段M6によって、所定の下限値を下回らないようにし、し
かも、その設定される開度の下限値を、経過時間算出手
段M7にて算出されたフィードバック制御が開始されてか
らの経過時間に応じて徐々に低下させるように働いてい
る。
したがって、例えば冷却水温が所定値以上となって、
判断手段M8により内燃機関M1が暖機後のアイドル状態に
あると判断されても、いまだ内燃機関M1やトルクコンバ
ータ等の油温が充分に上昇していないような不完全暖機
時には、開度下限値設定手段M6により設定される前記下
限値が比較的高めに設定される。この結果、その不完全
暖機状態時に発生する内燃機関回転速度のアンダーシュ
ートを小さく抑え、アンダーシュートに起因するストー
ルを防止する。
[実施例] 次に本発明の好適な一実施例を図面を用いて詳細に説
明する。
第2図は、本発明の一実施例であるアイドル回転速度
制御装置を搭載した車両用の内燃機関1およびその周辺
装置を表す概略構成図である。
同図に示すように、内燃機関1の吸気通路10中には、
スロットルバルブ12が設けられており、スロットルバル
ブ12の開度制御によって内燃機関1への吸入空気量が制
御されている。このスロットルバルブ12の介挿された吸
気通路10を迂回するようにバイパス通路14が形成されて
おり、このバイパス通路14には、アイドルスピードコン
トロールバルブ(以下、ISCVと呼ぶ。)16が介挿されて
いる。ISCV16は、バイパス通路14を通過する空気流量を
調整するために、開閉を繰り返す弁体16aと、その弁体1
6aを駆動するソレノイド16bとからなり、弁体16aの全閉
と全開との時間比に相当するデューティ比を有するデュ
ーティ信号をソレノイド16bに出力することにより、空
気流量を制御するように構成されている。そして、この
デューティ比とバイパス通路14を流れるバイパス空気流
量との関係は、ほぼリニアな関係に設定されている。
さらに吸気通路10には、内燃機関1の各気筒毎に燃料
を噴射する燃料噴射弁20が設けられている。
また、内燃機関1には、点火に必要な電圧を出力する
イグナイタ22、内燃機関のクランク24に連動してイグナ
イタ22で発生した交流電圧を各気筒の点火プラグ26に分
配供給するディストリビュータ28を有する。
さらに内燃機関1には、吸気通路10に配設されて吸気
温度を検出する吸気温センサ30、シリンダブロックに配
設されて冷却水温度THWを検出する水温センサ32、スロ
ットルバルブ12の開度を検出すると共にスロットルバル
ブ12の全閉状態を検出するアイドルスイッチを内蔵した
スロットルポジションセンサ34、ディストリビュータ28
のカムシャフトの1/24回転毎に、すなわちクランク角度
0°から30°の整数倍毎に回転角信号を出力する回転速
度センサ36、排気通路38に配設されて排気中の酸素濃度
を検出する02センサ40および吸気通路10の空気取入れ口
側に設けられ内燃機関1の吸入空気量を検出するエアフ
ロメータ42等が備えられている。
さらに、内燃機関1の出力軸36には、パワーステアリ
ング50の油圧ポンプ52がベルト54を介して接続されてお
り、内燃機関1の出力を動力源としてパワーステアリン
グ50が動作する。また、出力軸36には、エアコンのコン
プレッサ56が同じくベルト54を介して接続されており、
内燃機関1の出力を動力源としてエアコンが動作する。
なお、57は、エアコンの動作スイッチである。
また前記各センサやスイッチの他に、スピードメータ
等に設置され車速Vを検出する車速センサ58等を備えて
いる。
前述した各センサやスイッチ等の検出信号は電子制御
回路60に入力され、その電子制御回路60は、ISCV16、燃
料噴射弁20、イグナイタ22等を駆動制御する。
電子制御回路60は、第3図に示すように、CPU60a、RO
M60b、RAM60cおよびバックアップRAM60dを中心に論理演
算回路として構成され、コモンバス60eを介して、A/D変
換器等を備えた入力部60f、出力回路を備えた出力部60g
に接続されて外部との入出力を行う。
次に、電子制御回路60により実行されるアイドル回転
速度制御処理を第4図ないし第7図のフローチャートに
基づいて説明する。
第4図は、そのアイドル回転速度制御処理のメインル
ーチンであるISC計算ルーチンを示すフローチャートで
ある。同図に示すように、処理が開始されると、まずス
テップ100では、ISCV16のソレノイド16bに出力するデュ
ーティ比Duty算出ルーチンを実行する。このDuty算出ル
ーチンは、第5図に示すサブルーチンにて実行される
が、続いてこのサブルーチンについて詳しく説明する。
第5図に示すように、本ルーチンに処理が移ると、ま
ず、ステップ110からステップ130までの判断処理で、内
燃機関1が暖機後のアイドル状態にあるか否かを判断す
る。詳しくは、ステップ110で、スロットルバルブ12が
全閉状態にあるか否かをスロットルポジションセンサ34
に内蔵されたアイドルスイッチの検出結果から判断す
る。ここで、アイドルスイッチがオン状態、すなわちス
ロットルバルブ12が全閉状態にあると判断されると、続
くステップ120で、車速センサ58の検出結果から、車速
Vが0km/hであるか否かの判断を行う。車速が0km/hと判
断されると、続くステップ130では、水温センサ32で検
出された冷却水温度THWが所定値T0、本実施例では70℃
以上か否かを判断する。この判断は、内燃機関1が暖機
されているか否かを判断するものであって、THW≧70℃
のときにのみ次のステップ140へ進む。すなわち、スロ
ットルバルブ12が全閉状態にあり、車速Vが0km/hであ
り、しかも、冷却水温度が70℃以上であるときに、内燃
機関1が暖機後のアイドル状態にあると判断され、処理
はステップ140に進むことになる。
ステップ140からステップ142までの処理は、アイドル
回転速度制御のフィードバック補正値DIを算出する処理
を示すもので、フィードバック制御手段M5として働くも
のである。ステップ140では、回転速度センサ36より検
出した内燃機関1の回転速度NEを入力して、そのアイド
ル時の回転速度NEと目標とするアイドル回転速度NTとの
比較を行なう。この目標回転速度NTは、図示しないステ
ップで、電気負荷およびオートマチックトランスミッシ
ョンのシフト位置に応じて予め決定されている。ステッ
プ140で、アイドル回転速度NEが目標回転速度NTの許容
誤差Aを含んだ値NT-Aより小さいと判断された場合に
は、処理はステップ141に進み、フィードバック補正値D
Iを所定値tDDIだけ加算した値とする。また、アイドル
回転速度NEが値NT+A以上であると判断された場合に
は、処理はステップ142に進み、フィードバック補正値D
Iを所定値tDDIだけ減算した値とする。一方、アイドル
回転速度NEが、NT-A以上でかつNT+Aより小さいと判断
された場合には、フィードバック補正値DIはそのままの
値で、ステップ140から142のフィードバック補正値算出
処理を抜ける。
その後、処理はステップ150に進み、エアコン動作ス
イッチ57がオン状態か否かを判断する。ここで、エアコ
ン動作スイッチ57がオン状態であると判断されると、処
理はステップ160に進み、前記算出したフィードバック
補正値DIにエアコンの負荷に見合うだけの見込み補正値
DEを加えてデューティ比Dutyを算出する。一方、エアコ
ン動作スイッチ57がオフ状態であると判断されると、処
理はステップ170に進み、フィードバック補正値DIをそ
のままデューティ比Dutyとする。その後、処理は「RETU
RN」に抜ける。
なお、ステップ110で、アイドルスイッチがオフ状態
にあると判断された場合、またはステップ120で、車速
Vが0km/hでないと判断された場合には、処理は「RETUR
N」に抜ける。一方、ステップ130で、冷却水温度THWが7
0℃より小さいと判断された場合には、アイドル状態で
はあるが未だ暖機状態になっていないものとして、処理
はステップ180に進み、オープンループ制御時のデュー
ティ比Dytyを算出する処理を実行する。この算出処理
は、詳しくは、第8図に示すマップAを用いて冷却水温
度THWに基づく冷間時見込み値DE6を求め、初期設定値DG
0にその冷間時見込み値DE6を加算して、デューティ比Du
tyを算出するものである。前記初期設定値DG0とは、前
回のフィードバック制御を抜けたときに記憶された学習
値DGそのものであり、後述するステップ500,510で求め
られる。したがって、その初期設定値DG0と冷間時見込
み値DE6とを加算した値からオープンループ時のデュー
ティ比Dutyを算出することで、そのテューティ比Duty
は、前回のフィードバック制御時に学習した値に基づく
最適な値に制御される。なおステップ180の実行後、処
理は「RETURN」に抜ける。
第5図のDuty算出ルーチンにおいて処理が「RETURN」
に抜けると、処理は、第4図のステップ200に進む。
ステップ200からステップ300は、ISCVの学習値DGを、
既述したDuty算出ルーチンで算出されたフィードバック
補正値DIに追従させて更新するDG更新ルーチンであり、
以下順を追って詳しく説明する。
ステップ200ないしステップ220は、ステップ110ない
しステップ130と同じ処理で、内燃機関1が暖機後のア
イドル状態にあるか否かを判断している。即ち、スロッ
トルバルブ12が全閉状態にあり、車速Vが0km/hであ
り、しかも、冷却水温度が70℃以上であるときに、内燃
機関1が暖機後のアイドル状態にあると判断され、処理
はステップ230に進むことになる。
ステップ230では、ステップ140と同様に、アイドル時
の回転速度NEと目標回転速度NTとの比較を行なう。ここ
で、アイドル回転速度NEが値NT-A(許容誤差)より小さ
いと判断された場合には、処理はステップ240に進む。
ステップ240では、学習値DGがフィードバック補正値DI
より小さいか否かを判断し、DG<DIと判断された場合
に、学習値DGを所定値Bだけ加算する(ステップ25
0)。また、ステップ230で、アイドル回転速度NEが、NT
-A以上でかつNT+Aより小さいと判断された場合には、
処理はステップ260に進む。ステップ260では、学習値DG
とフィードバック補正値DIとの比較を行い、ここで、DG
<DIと判断されると、学習値DGを所定値Bだけ加算し
(ステップ270)、また、DG<DIと判断されると、学習
値DGを所定値Bだけ減算する(ステップ280)。なお、
ステップ260でDG=DIと判断されると、ステップ270,280
を読み飛ばして続くステップに処理は抜ける。
一方、アイドル回転速度NEが値NT-A(許容誤差)より
大きいと判断された場合には、処理はステップ290に進
む。ステップ290では、学習値DGがフィードバック補正
値DIより大きいか否かを判断し、DG>DIと判断された場
合に、学習値DGを所定値Bだけ減算する(ステップ30
0)。
続くステップ310および320は、前記DG更新ルーチンで
算出された学習値DGの上限を制御するDG上限ガードチェ
ックルーチン(ステップ310,320)である。詳しくは、
ステップ310で、前記学習値DGが、既述した初期設定値D
G0に所定値αを加算した値より大きいか否かを判断し、
大きいと判断された場合に、初期設定値DG0に所定値α
を加算した値を学習値DGの値とする(ステップ320)。
ステップ320の実行後、またはステップ310で否定判断
されると、処理はステップ400に進み、前記DG更新ルー
チンで算出された学習値DGの下限を制限するDG下限ガー
ドチェックルーチンを実行する。このDG下限ガードチェ
ックルーチンは、第6図に示すサブルーチンにて実行さ
れるが、続いてこのサブルーチンについて詳しく説明す
る。
第6図に示すように、本ルーチンに処理が移ると、ま
ず、処理はステップ410に進み、冷却水温度THWが70℃以
上になってからの経過時間を示すカウンタCDGに基づい
て、第9図に示すようなマップBを用いて下限補正値β
を算出する。
なお、前記カウンタCDGは、所定時間毎の割込にて実
行される別ルーチン(時間経過算出手段M7として働く)
にて算出されるカウンタ値であるが、続いてこの別ルー
チンであるCDGカウントルーチンについて説明する。第
7図に示すように、冷却水温度THWが所定値T0(本実施
例の場合70℃)以上となると(ステップ411)、カウン
タCDGを値1だけインクリメントし(ステップ412)、そ
のカウンタCDGがオーバフローしないようにその値をチ
ェックし(ステップ413)、本ルーチンを一旦終了す
る。一方、冷却水温度THWが70℃より低い場合には、そ
のカウンタ値CDGをゼロクリアして(ステップ414)、本
ルーチンを一旦終了する。
即ち、ステップ410によれば、第7図に示すCDGカウン
トルーチンで算出されたカウンタ値CDGの示す冷却水温
度THWが70℃以上になってからの経過時間から、下限補
正値βが算出されることになるが、マップBから分かる
ように、下限補正値βは、その経過時間が2分の間は一
定の値を取り、その後、経過時間が8分となるまで次第
に大きな値を取り、経過時間が8分以降は一定の値をと
る。
ステップ410の実行後、処理はステップ420に進み、初
期設定値DG0から前記ステップ410で算出した下限補正値
βの値を減算した値を変数DGlimに転送する(ステップ4
20)。ついで、処理はステップ430に進み、学習値DGが
そのDGlimより小さいか否かを判断する。ここで、DGがD
Glimより小さいと判断された場合には、学習値DGにその
DGlimを転送し(ステップ440)、また、ステップ430
で、DGがDGlim以上と判断された場合には、ステップ440
の処理を読み飛ばす。したがって、ステップ430および4
40の処理によって、学習値DGの下限がDGlim、即ち初期
設定値DG0から下限補正値βを減算した値に設定され
る。
その後、処理はステップ450に進み、フィードバック
補正値DIがその学習値DGから所定値γを減算した値より
小さいか否かを判断する。ここで、DGがDG−γより小さ
いと判断された場合には、フィードバック補正値DIにDG
−γの値を転送し(ステップ450)、また、DGがDG−γ
以上と判断された場合には、ステップ460の処理を読み
飛ばす。即ち、ステップ450および460の処理によって、
フィードバック補正値DIの下限がDG−γに設定される。
その後、処理は「RETURN」に抜けて、第4図のステッ
プ500に進む。
ステップ500では、車速Vが0km/hより大きいか否かの
判断を行う。ここで、Vが0km/hより大きいと判断され
ると、そのときの学習値DGの値を既述してきた初期設定
値DG0として求め(ステップ510)、一方、Vが0km/hで
あると判断されると、ステップ510の処理を読み飛ば
す。その後、処理は「RETURN」に抜けて、一旦終了す
る。
したがって、本実施例では、冷却水温度THWが70℃以
上となる暖機後のアイドリング時に、現在の内燃機関1
の回転速度NEと目標回転速度NTとを比較して、その回転
速度NEが目標回転速度NTとなるようにISCVのフィードバ
ック補正値DIの増減を行い(ステップ140〜142)、その
算出されたフィードバック補正値DIにエアコン等の負荷
に見合う各種見込み補正値DEを加えて、ISCV16のソレノ
イド16bに出力するデューティ比Dutyを求めている(ス
テップ150〜170)。また、その暖機後のアイドリング時
には、前記フィードバック補正値DIに若干の遅れをとも
なって追従するように、学習値DGの増減を行っており
(ステップ230〜300)、その学習値DGに基づいて前記フ
ィードバック補正値DIの下限値が設定されている(ステ
ップ450,460)。そして、その後、車速Vが0km/hより大
きくなったときには、そのときの学習値DGを初期設定値
DG0として記憶している(ステップ500〜510)。ところ
で、前記学習値DGは、その上限値として、前記初期設定
値DG0に基づいて定まる一定値(DG0+α)が設定されて
いる(ステップ310〜320)。また、その下限値として、
前記初期設定値DG0を基準として冷却水温度THWが70℃以
上になってからの経過時間、即ちISCVのフィードバック
制御が開始されてからの経過時間に応じて徐々に低下す
るような値(DGlim:DG0−β)が設定されている(ステ
ップ410〜440)。なお、冷却水温度THWが未だ70℃以上
となっていない暖機中のアイドル時には、ISCVのオープ
ンループ制御は実行されるが、この時のISCV16のデュー
ティ比Dutyとしては、前記初期設定値DG0を冷間時見込
み値DE6で補正した値(DG0+DE6)が設定されている。
次に、以上のように構成した本実施例の作用、効果
を、第10図のタイミングチャートを用いて説明する。
第10図に示すように、アイドリング時(このときアク
セル開度は全閉)で、冷却水温度THWが未だ70℃以上と
なっていない暖機中においては、ISCVのオープンループ
制御が実行されるが、このときのISCV16のデューティ比
Dutyは、冷間時見込み補正値DE6に応じて、時間経過と
ともに次第に減少する。その後、冷却水温度THWが70℃
以上となって暖機が終了すると(時刻t1)、ISCVのフィ
ードバック制御が開始されて、Dutyは次第に減少し、内
燃機関1の回転速度NEは目標回転速度NTとなる。なお、
時刻t2における学習値DGは、初期設定値DG0と等しくな
っている。次いで、アイドルスイッチオン状態でアクセ
ルペダルを少し開く操作がなされると(時刻t3:この操
作をLLオン内レーシングと言う。)、目標回転速度NTが
実回転速度NEより低く設定されて、フィードバック制御
によりフィードバック補正値DIが小さくなり、Dutyは更
に低下し始める。このとき、Dutyは、学習値DGがフィー
ドバック制御開始時からの経過時間に応じて次第に減少
する下限値DGlimに達するような値となると、その後、
その値に保持される(時刻t4)。なお、従来装置におい
ては、下限値は、経過時間が充分に経過した後のDGlim
の値(図中、破線L1で示す値)に相当することから、Du
tyは、本実施例の下限より小さい値に達する。次いで、
前記LLオン内レーシング状態からアクセルペダルを戻
し、更に、パワーステアリング50を据え切って過渡的な
負荷をかける(時刻t5)。
ところで、こうした制御中においては、冷却水温度TH
Wは70℃以上となっているが内燃機関1やトルクコンバ
ータ等の油温が充分に上昇していない不完全暖機状態の
場合があり、こうした場合には、内燃機関1にかかる負
荷が大きくなるために、前記過渡的な負荷に対してフィ
ードバック制御が追随できず、従来装置では、内燃機関
回転速度NEに大きなアンダーシュートが生じ、内燃機関
1はストールに至った。これに対して、本実施例の場合
には、内燃機関1やトルクコンバータ等の油温が充分に
上昇していないとき程、Dutyの下限が高い側に設定され
ているために、過渡的な負荷をかけても、発生するアン
ダーシュートUSは比較的小さなものとなり、フィードバ
ック補正により回転速度NEは上昇し安定した状態に復帰
し、内燃機関1のストールは防止される。
また、本実施例においては、その学習値DGに、比較的
高い値の下限値が設定されているために、一旦、車速V
が0km/hより大きくなってフィードバック制御が解除さ
れた後に再度フィードバック制御が開始されたときに、
そのフィードバック補正値DIが比較的大きな値から開始
され、この結果、前記のような不完全暖機時における内
燃機関1のストールをより一層防止することができる。
なお、前記実施例では、開度下限値設定手段M6とし
て、デューティ比Dutyを決定するフィードバック補正値
DIに、学習値DGに基づく下限値を設定し、その学習値DG
に、初期設定値DG0を基準としてフィードバック制御が
開始されてからの経過時間に応じて徐々に低下するよう
な下限値DG0−βを設定する構成が取られ、結果として
フィードバック補正値DIに下限値が設定されるようにな
されているが、これに替わり、フィードバック補正値DI
に、初期設定値DG0を基準としてフィードバック制御が
開始されてからの経過時間に応じて徐々に低下するよう
な下限値を直接、設定するように構成してもよい。
発明の効果 以上詳述したように本発明の内燃機関のアイドル回転
速度制御装置によれば、内燃機関やトルクコンバータ等
のオイルの粘性が低い不完全暖機状態のアイドル時にお
いて、内燃機関に急激な負荷をかけるような運転操作が
なされても、内燃機関回転速度をアンダーシュートは低
く抑えられて、内燃機関のストールを回避することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成を例示するブロック図、第
2図は本発明の一実施例であるアイドル回転速度制御装
置を搭載した車両用の内燃機関およびその周辺装置を表
す概略構成図、第3図はその実施例の電子制御回路の構
成を説明するためのブロック図、第4図はその電子制御
回路で実行されるISC計算ルーチンを示すフローチャー
ト、第5図はそのISC計算ルーチンに対するサブルーチ
ンであるDuty算出ルーチンを示すフローチャート、第6
図は同じくサブルーチンであるDG下限ガードチェックル
ーチンを示すフローチャート、第7図は同じく電子制御
回路で実行されるCDGカウントルーチンを示すフローチ
ャート、第8図は冷却水温度と冷間時見込み値DE6との
関係を示すグラフ、第9図はカウンタCDGと下限補正値
との関係を示すグラフ、第10図はその実施例の作用、効
果を説明するタイミングチャートである。 M1……内燃機関、M2……スロットルバルブ M3……バイパス通路、M4……制御弁 M5……フィードバック制御手段 M6……開度下限値設定手段 M7……経過時間算出手段 1……内燃機関 10……吸気通路、12……スロットルバルブ 14……バイパス通路 16……アイドルスピードコントロールバルブ(ISCV) 32……水温センサ、60……電子制御回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のスロットルバルブを迂回するバ
    イパス通路に設けられ、該バイパス通路を通過する空気
    量を制御する制御弁と、 前記内燃機関が暖機後のアイドル状態にあるか否かを判
    断する判断手段と、 該判断手段により前記内燃機関が暖機後のアイドル状態
    にあると判断されると、 前記内燃機関の回転速度を目標回転速度とするための前
    記制御弁の制御値のフィードバック制御を開始するフィ
    ードバック制御手段と、 該フィードバック制御手段のフィードバック制御により
    定まる前記制御弁の開度に、所定の下限値を設定する開
    度下限値設定手段と、 を備えた内燃機関のアイドル回転速度制御装置におい
    て、 前記フィードバック制御手段にてフィードバック制御が
    開始されてからの経過時間を算出する経過時間算出手段
    を設けるとともに、 前記開度下限値設定手段は、 その設定する開度の下限値を、前記経過時間算出手段に
    て算出された経過時間に応じて徐々に低下させるように
    構成したことを特徴とする内燃機関のアイドル回転速度
    制御装置。
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