JP2731913B2 - フェニルエタノールアミノテトラリン類の製造方法 - Google Patents

フェニルエタノールアミノテトラリン類の製造方法

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JP2731913B2 JP63202622A JP20262288A JP2731913B2 JP 2731913 B2 JP2731913 B2 JP 2731913B2 JP 63202622 A JP63202622 A JP 63202622A JP 20262288 A JP20262288 A JP 20262288A JP 2731913 B2 JP2731913 B2 JP 2731913B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C233/00Carboxylic acid amides
    • C07C233/01Carboxylic acid amides having carbon atoms of carboxamide groups bound to hydrogen atoms or to acyclic carbon atoms
    • C07C233/12Carboxylic acid amides having carbon atoms of carboxamide groups bound to hydrogen atoms or to acyclic carbon atoms having the nitrogen atom of at least one of the carboxamide groups bound to a carbon atom of a hydrocarbon radical substituted by halogen atoms or by nitro or nitroso groups

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はフェニルエタノールアミノテトラリン類の製
造方法、より詳しくは、マンデル酸をアミノテトラリン
でアミド化し、且つ還元することによる製造方法、及び
該方法において使用される中間体を提供する。
欧州特許第211721号明細書には、下記の一般式 〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメ
チル基又は低級アルキル基を表わし、Rは水素原子を表
わすか、又は置換基として、炭素数3〜7のシクロアル
キル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、カルボキシ
基又は低級カルバルコキシ基を有することのある低級ア
ルキル基又は炭素数3〜7のシクロアルキル基又は低級
アルカノイル基を表わす。〕 で表わされるフェニルエタノールアミノテトラリン類及
びその薬学的に許容される塩が開示されている。
前記明細書によれば、一般式(A)で表わされる化合
物及びその薬学的に許容される塩は薬理学的に興味深い
性質を有し、また、OR置換基をテトラリン環の7位に有
する化合物は、特に顕著な脂肪分解活性を示した。
本明細書中の記載において、 −「低級アルキル基」なる語は、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基又はn−ブチル基のよう
な、炭素数1〜4の飽和炭化水素の1価の遊離基を示
す。
−「低級カルバルコキシ基」なる語は、前記のように定
義した低級アルキル基でエステル化したカルボキシル基
を示す。
−「ハロゲン原子」なる語は、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子の4種のハロゲン原子を含み、こ
のうち最初の3種が特に好ましい。
−「テトラリン」及び「テトラロン」なる語は、1,2,3,
4−テトラヒドロナフタレンを示す。
前記の欧州特許明細書によれば、一般式(A)で表わ
される生成物は種々の製造方法によって製造され、それ
ら製造方法は常に、2−アミノテトラリン又は2オキソ
テトラリンと −フェニルエタノールアミノ又は −エポキシスチレン又は −フェニルグリオキサール又は −α−ハロアセトフェノン との反応を含んでいる。
前記の一般式(A)で表わされる生成物の製造方法の
うち、O−アルキル化による方法は以下のように記載さ
れている。即ち、2−〔(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ〕−1−フェニル
エタノール又は2−〔(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テ
トラヒドロ−2−ナフチル)アミノ〕−1−(3−クロ
ロフェニル)エタノールを原料として、ブロモ酢酸エチ
ルと反応させることにより、2−〔(7−カルベトキシ
メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)−
アミノ〕−1−フェニルエタノール又は、2−〔(7−
カルベトキシメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−アミノ〕−1−(3−クロロフェニル)エ
タノールを生成する。該反応は、目的物の収率が極めて
低く、実際上良好な結果が得られない。
更に、前記の欧州特許明細書によれば、一般式(A)
で表わされる化合物は、1種或いは2種の原料化合物を
光学的に活性な形態で使用することにより、ジアステレ
オマー又は光学的に純粋な立体異性体として製造でき
る。しかしながら、光学的に活性な立体異性体を得るた
めには、一般に目的物を更に結晶化させる必要があり、
その結果目的物の収率が低下し、特に、実用化するのが
難しい。
2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリンをマンデル酸
と反応させることにより、アミノがラセミ体の混合物と
して得られ、その際これらラセミ体は相互にジアステレ
オ異性体関係にあり、容易に分離できることが今回発見
された。
フェニルエタノールアミノテトラリン類を、その立体
化学に対して全く干渉せずに得るために、前記で得られ
たアミノを還元できることが発見された。
更に、ラセミ体のアミノテトラリン及び光学的に活性
なマンデル酸を原料とすることにより、或いはその逆の
場合によって、アミノがジアステレオマーの混合物とし
て得られ、該ジアステレオマーは、クロマトグラフィー
に供することにより、容易に検出且つ分割することがで
き、分割した後、還元により光学的に純粋なフェニルエ
タノールアミノテトラリン類が得られることが、発見さ
れた。
最後に、マンデル酸を2−アミノ−7−ヒドロキシテ
トラリンと反応させることにより製造されるアミノ類
は、低級アルキルハロアセテートにより非常に高い収率
でO−アルキル化することができ、対応するO−カルバ
ルコキシメチルフェニルエタノールアミノテトラリン
を、欧州特許第211721号明細書に記載のO−アルキル化
によるものよりも、全体として高い収率で製造するため
に、前記で得られたO−アルキル化生成物を還元できる
ことが発見された。
かくして、本発明は、一般式 〔式中、Xは前記に同じであり、R0は水素原子を表わす
か、或いは置換基として、カルボキシ基又は低級カルバ
ルコキシ基を有することのあるメチル基を表わす。〕 で表わされるフェニルエタノールアミノテトラリン類及
びその薬学的に許容される塩の製造方法を提供し、該方
法は、一般式 〔式中、Xは前記に同じ。〕 で表わされるマンデル酸の官能性誘導体と一般式 で表わされるアミノテトラリンとの反応を含む製造方法
であり、このようにして得られた一般式 〔式中、Xは前記に同じ。〕 で表わされるマンデルアミンを、還元によりアミド基を
メチレンアミノ基に変換するか、或いは、塩基性縮合剤
の存在下で低級アルキルハロアセテートにより処理す
る。その際使用するハロゲン化酢酸塩はブロモー,クロ
ロー又はヨード酢酸塩である。この第2の場合において
は、結果として得られた生成物を、還元することにより
アミド基をメチレンアミノ基に変換し、また、該還元の
以前又は以後に必要に応じてけん化により低級カルバル
コキシ基をカルボキシ基に変換する。上記いずれの場合
にも、更に必要に応じてこのようにして得られた生成物
を、その薬学的に許容される塩の1つに変換することが
できる。
本発明方法に従って製造される化合物のうち、一般式
(I)において、Xが前記に同じであり、R0が水素原子
又はカルベトキシメチル基を表わすような化合物が特に
好ましい。
塩化物、無水物、混合無水物、活性エステル又は遊離
酸は、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド又はベ
ンゾトリアゾリル−N−オキシトリス−(ジメチルアミ
ノ)ホスホニウムのヘキサフルオロホスフェート(BO
P)で適宜活性化され、官能性誘導体として使用され
る。マンデル酸をBOPのような縮合剤により活性化し
て、原料として使用することがより好ましい。
マンデル酸の官能性誘導体と、前記の一般式(III)
で表わされる2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリンの
反応は必要に応じてトリエチルアミンのようなプロトン
受容体の存在下で、塩化メチレンのような有機溶媒中に
おいて行われる。
原料と反応させる化合物としては当モル量のマンデル
酸、BOP及びアミノテトラリンを使用するのがより好ま
しい。
このようにして、一般式(IV)で表わされる対応する
マンデルアミドが得られ、単離されて、必要に応じてそ
のジアステレオマーに分解される。分割は、クロマトグ
ラフィーに供することにより行われ、分割された各立体
異性体は、以下の工程で使用される。
かくして、ラセミ体のマンデル酸(一般式II)及びラ
セミ体の2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン(一般
式III)を原料として、マンデルアミドジアステレオマ
ーの混合物が得られ、該混合物を分割することにより、
1対のRR,SS及びRS,SRジアステレオマーを得る。
例えば、光学的に活性なマンデル酸及びラセミ体のア
ミノテトラリン(一般式III)を原料として、一般式(I
V)で表わされるマンデルアミドが1対の(RR+RS)又
は(SS+SR)ジアステレオマーとして得られ、分割する
ことによって(RR)及び(RS)又は(SS)及び(SR)の
純粋な鏡像異性体を得る。
(R)−マンデル酸は原料物質として使用するのに有
利であり、(R)−3−クロロマンデル酸がより好まし
い。ラセミ体の3−クロロマンデル酸も原料物質として
使用することができる。
原料マンデル酸がラセミ体である場合、一般式(II
I)で表わされるアミノテトラリンは光学的に活性な形
態で使用されるのがより好ましい。
特に好ましいアミノテトラリン類は(R)−2−アミ
ノ−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレ
ン及び(S)−2−アミノ−7−ヒドロキシ−1,2,3,4
−テトラヒドロナフタレンである。
ラセミ体の2−アミノ−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロナフタレンもまた使用することができる。
一般式(IV)で表わされるマンデルアミドは、直接的
に還元されて、アミド基がメチルアミノ基に変換される
か、或いはマンデルアミンはアルカリ性媒質中におい
て、低級アミキルハロアセテートで処理される。O−ア
ルキル化反応は、低級アルキルクロロ酢酸塩、ブロモ酢
酸塩又はヨード酢酸塩、好ましくはブロモ酢酸塩を使用
することにより、公知の技術に従って行うことができ
る。アルカリ金属の水酸化物又は炭酸塩、例えば炭酸カ
リウムはアルカリ性の縮合剤として使用することがで
き、反応は、ヨウ化カリウムのような触媒剤の存在下で
行うことができる。一般式(IV)で表わされるアミドの
(低級カルバルコキシ)メチルエーテルは公知の技術に
よって、極めて高い収率で単離される。
このようにして得られた生成物は、直接還元すること
によってアミド基をメチレンアミノ基に変換するか、或
いは、低級カルバルコキシ基を公知の技術によって、そ
のままの、又は塩形成されたカルボキシ基に変換するた
めに、けん化される。
かくして、アミド基のメチレンアミノ基への還元は、
下記の一般式 〔式中、X及びR0は前記に同じ。〕 で表わされるマンデルアミドに対して行うことができ
る。
一般式(IV a)で表わされるマンデルアミドの還元工
程は、例えば、水素化アルミニウムリチウムのような水
素化物の作用によって、或いは、ジボランの作用、より
詳しくは、ボランとジメチルスルフィドの錯体(以下、
「ボラン−メチルスルフィド」と示す。)のようなジボ
ランを発生させる試薬の作用によって行われる。反応は
テトラヒドロフランのような有機溶媒中において行わ
れ、一般式(I)で表わされる化合物は、公知の技術に
よって単離される。
一般式(IV a)において、R0が、必要に応じて塩形成
されるカルボキシ基、より詳しくは低級カルバルコキシ
基で置換されたメチル基を表わすようなマンデルアミド
が還元される場合、該カルバルコキシ基もまた、アルコ
ールに還元しても良い。従って、この場合、アミド基を
選択還元するような還元試薬を使用することがより好ま
しい。いずれにせよ、より詳しくは、一般式(IV a)に
おいてR0がカルバルコキシ基で置換されたメチル基を表
わすようなマンデルアミドが還元される場合、一般式
(I)において、R0が対応する低級カルバルコキシ基で
置換されたメチル基を表わすような生成物及び下記の一
般式 〔式中、Xは前記に同じ。〕 で表わされるような生成物の混合物が得られる。
一般式(I a)で表わされる生成物は新規であり、腸
の自動運動性に対して良好な作用を有する。
ボラン−メチルスルフィドが還元剤として使用され、
反応が定温(15〜25℃)で行われる場合、アミド基はよ
り好ましく還元され、一般式(I)において、R0が低級
カルバルコキシ又はカルボキシ基で置換されたメチル基
を表わすような対応する化合物が、欧州特許第211721号
明細書に記載されたものよりも全体として高い収率で得
られる。
還元反応は一般式(IV a)で表わされるマンデルアミ
ドの立体化学に対して干渉せず、一般式(I)で表わさ
れる生成物は、適当なマンデルアミドを原料とすること
により、ラセミ混合物として、又はジアステレオマー又
は光学的に純粋な異性体として、前記のように得られ
る。
一般式(III)て表わされる2−アミノ−7−ヒドロ
キシテトラリンは、下記の一般式 で表わされる対応するメトキシテトラロンを原料とし
て、ベンジルアミンと反応させ、その結果得られるベン
ジルイミンを水素化ホウ素ナトリウムにより還元し、接
触水素化により脱ベンジル化し、48%水素化ホウ素酸に
より脱メチル化することにより製造される。
一般式(III)で表わされるアミノテトラリンの2種
の光学的に活性な形態は、公知の方法、例えば、光学的
に活性な酸、より好ましくは、マンデル酸で塩形成する
ことにより、ラセミ化合物を分割することによって製造
される。
前記の一般式(IV a)で表わされるマンデルアミド類
は、新規であり、本発明方法における重要な中間体であ
る。
従って、本発明の他の目的は、一般式(IV a)で表わ
される化合物を、ラセミ体またはその分割された立体異
性体の形態で提供することである。
以下の実施例は、本発明を、その範囲を限定すること
なく例証する。特定の旋光性を示す符号として、〔α〕
を用いたが、これは▲〔α〕20 D▼を意味する。
製造例I 2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン 臭化水素酸
塩、SR58518Aの製造。
(a)8gの7−メトキシ−2−テトラロン、4.8gのベン
ジルアミン、150mlの無水トルエン及び100mgのp−トル
エンスルホン酸の混合物を加熱還流する。残留した油状
物を蒸発乾固し、100mlのメタノールに溶解した後、得
られた溶液に、0〜5℃で8.5gの水素化ホウ素ナトリウ
ムを注意深く加える。混合物を撹拌下、室温で一晩放置
した後、50mlの水を加える。得られた溶液を撹拌下、30
分間放置し、溶媒を蒸発させて、残渣を30mlの水及び10
mlの濃水酸化アンモニウムの溶液に溶解する。生成物を
200mlの酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸ナトリウム
で乾燥し、過して蒸発乾固する。黒色状の油状物が得
られ、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/メ
タノールの割合が95/5の混合物で溶離)に供することに
より、精製する。このようにして得られた塩基を40mlの
イソプロパノールに溶解し、且つ、塩化水素で飽和した
イソプロパノールを加えることにより、塩酸塩に変換す
る。かくして、11.4gの7−メトキシ−2−ベンジルア
ミノ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン塩酸塩を得
る。その融点は265〜267℃(dec.)であった。
(b)上記の生成物を200mlのメタノールと100mlの水の
混合物に溶解し、得られた溶液に1.2gの10%パラジウム
黒(palladium charcoal)の存在下、大気圧中45〜50℃
で水素添加する。4時間後、混合物を過し、蒸発乾固
した後、無水エタノールに溶解し、且つ、蒸発乾固する
ことを2回繰り返す。白色状の固体が得られ、該生成物
を70mlのイソプロパノールに保温下で溶解する。冷却す
ることによって、得られた懸濁液は沈澱し、7.8gの2−
アミノ−7−メトキシテトラリンヒドロクロライドを得
る。その融点は214〜216℃である。
(c)上記の生成物6.6gを80mlの48%臭化水素酸に懸濁
し、得られた混合物を2時間加熱還流する。溶液を蒸発
乾固した後、残渣を無水エタノールに溶解し、且つ蒸発
乾固することを2回繰り返す。このようにして油状物が
得られ、該油状物を20mlのイソプロパノールに保温下で
溶解する。溶液に30mlのエチルエーテルを加えることに
より、6.8gの結晶性の2−アミノ−7−ヒドロキシテト
ラリン臭化水素酸塩を得る。その融点は171〜173℃であ
る。
製造例II R(+)−2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリンの1
水和物、SR58554の製造 対応する塩酸塩(製造例I(b))を、10%の水酸化
ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出し、溶媒を蒸発
除去することにより、原料塩基として得られた50gの2
−アミノ−7−メトキシテトラリンの無水エタノール55
0ml溶液に、無水エタノール550ml中に(+)マンデル酸
43gを含む溶液を加える。室温で一晩放置した後、生成
した沈澱物を過して、無水エタノールから晶出させる
ことを2回繰り返す。その際各回ごとに晶出生成物を室
温で一晩放置した後に回収する。このようにして、
(+)マンデル酸の(+)−2−アミノ−7−メトキシ
テトラリンとの純粋な塩34.2g(74%)を得る。その融
点は190〜192℃である。最初の晶出の母液を分離し、下
記の製造例IIIにおいて使用する。このようにして得ら
れた塩34gを300mlの水に懸濁し、反応混合物を1規定の
水酸化ナトリウムでアルカリ性にする。塩化を酢酸エチ
ルで抽出し、溶液を蒸発乾固し、残渣を260mlの48%臭
化水素酸に溶解する。反応混合物を3時間加熱還流し、
減圧下で蒸発乾固し、得られた残渣を70mlの水に溶解す
る。水溶液を濃水酸化アンモニウムでアルカリ性にし
て、一晩冷却した後過する。かくして、17gのR
(+)−2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリンを1水
和物、SR58554として得る。その融点は143〜144℃であ
り、〔α〕=+85.1゜(メタノール、c=0.5%)であ
る。
該生成物の塩酸塩は、文献(モレキュラー ファーマ
コロジー(Molecular Pharmacology)1982、22、281〜2
89)に記載のものに相当する旋光性(rotatory power)
を有する。
製造例III S(−)−2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリンの1
水和物、SR58555の製造 生成物SR58554(製造例II)の分離された最初の晶出
の母液を蒸発乾固し、得られた残渣を300mlの水に懸濁
し、混合物を1規定の水酸化ナトリウムでアルカリ性に
する。塩基を酢酸エチルで抽出する。このようにして得
られた塩基及び(−)マンデル酸を原料物質として、製
造例IIに記載されたような操作を行うことにより、
(−)マンデル酸の(−)−2−アミノ−7−メトキシ
テトラリン(融点189〜191℃)との塩が得られ、該生成
物を1規定の水酸化ナトリウムで処理することにより、
17gのS(−)−2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリ
ンを1水和物、SR58555として得る。その融点は143〜14
4℃であり、〔α〕=−86.9゜(メタノール、c=0.5
%)であった。
該生成物の塩酸塩は文献(モレキュラー ファーマコ
ロジー(Molecular Pharmacology)1982、22、281〜28
9)に記載のものに相当する旋光性を有する。
実 施 例 以下に実施例を示し、本発明の特徴とするところをよ
り一層明らかにする。
実施例1 (a)N−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ
−2−ナフチル)−3−クロロマンデルアミド:SR58534
(ジアステレオマーの混合物) 塩化メチレン120ml中に2−アミノ−7−ヒドロキシ
テトラリン ヒドロブロマイド(製造例Ic)6.5g、3−
クロロマンデル酸4.98gおよびベンゾトリアゾリル−N
−オキシトリス−(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘ
キサフルオロホスフェート(BOP)10.69gを含む懸濁液
にトリエチルアミン7.44mlをゆっくりと加え、得られた
反応混合物を室温で撹拌下に放置して反応させる。3時
間後に、飽和塩化ナトリウム溶液100mlを加え、混合物
を室温で撹拌下に30分間放置する。酢酸エチル200mlを
加えて、2つの相を分離させる。有機相を2N塩酸溶液で
洗浄し、次いで炭酸水素ナトリウム飽和溶液で洗浄し、
さらに塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄する。有機相を硫
酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。かくして
茶色の不純な油分が得られるので、これを薄層クロマト
グラフィー(TLC)により分析する。油分をフラッシュ
クロマトグラフィー(酢酸エチル/シクロヘキサン=6/
4の混合物で溶離)により精製し、全フラクションを集
める。かくして、クロマトグラフィー(TLC)的に純粋
な淡黄色の油分7.5g(収率84%)が得られ、これをポン
プで固化し、エーテルとともに磨砕する。
(b)(RS,SR)−N−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テ
トラヒドロナフタ−2−イル)−3−クロロマンデルア
ミド:SR58535(極性のより低いジアステレオマー) 上記で得たジアステレオマーの混合物(SR58534)6g
を温エチルエーテル80mlに溶解する。冷蔵庫に一晩保持
した後、析出物を濾過する。TLC(酢酸エチル/シクロ
ヘキサン=1/1の混合物で溶離)で得られた白色の固体
1.4gは、混合物SR58534の2つのスポットのより極性の
低いスポットに対応する。母液をフラッシュ クロマト
グラフィー(酢酸エチル/シクロヘキサン=1/1の混合
物で溶離)に供する。より極性の低いスポットに対応す
る固形生成物1.2g、混合物1.8gおよびより極性の高いス
ポットに対応する生成物1.9gが得られる。より極性の低
い異性体に対応する固形分2.6gを酢酸エチル60ml中で結
晶化させて、第1の精製異性体2.1gを得る;融点172〜1
74℃。
(c)(RR,SS)−N−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テ
トラヒドロ−2−ナフチル)−3−クロロマンデルアミ
ド,SR58536(極性のより高いジアステレオマー) 上記(b)で得られたより極性の高い異性体、SR5853
6は、白色の油分であって、TCLにおいて、下記の実施例
20で述べる(RR)異性体、SR58533と同じシフトを有し
ている。かくして得られた油分1.9gを酢酸エチル15mlと
エチルエーテル5mlとの混合物に溶解させ、室温で48時
間放置し、結晶状のSR58536を得る;融点136〜138℃。
実施例2 N−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−4−クロロマンデルアミド 塩化メチレン50ml中に2−アミノ−7−ヒドロキシテ
トラリン ヒドロブロマイド(製造例I c)3.2g、4−
クロロマンデル酸2.4gおよびベンゾトリアゾリル−N−
オキシトリス−(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキ
サフルオロホスフェート5.2gを含む混合物にトリエチル
アミン3.6mlを加える。得られた溶液を室温で撹拌下に
3時間放置して反応させ、次いで飽和塩化ナトリウム溶
液を加え、混合物を30分間撹拌する。分離する有機相を
蒸発乾燥させ、得られた油分を酢酸エチル200mlに溶解
させる。得られた溶液を2N塩酸40mlにより2回洗浄し、
飽和炭酸水素ナトリウム溶液により2回洗浄し、次い
で、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナ
トリウム上で乾燥し、濾過し、蒸発乾燥させる。得られ
た油分をクロマトグラフィーに供し(酢酸エチル/シク
ロヘキサン=1/1の混合物で溶離)、全フラクションを
集める。ジアステレオマー性の混合物として、N−(7
−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル)−4−クロロマンデルアミド 2.7g(収率63%)を
得る;融点約170℃(融解間隔大であるが、さらに反応
を行うに十分な純度)。この混合物においては、(RS,S
R)および(RR,SS)ジアステレオマーは、クロマトグラ
フィーにより、明確に検知される。両者は、分離容易で
あり、精製物として収得可能である。
実施例3 (a)立体異性体N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,
3,4−テトラヒドロ2−ナフチル〕−(R)−マンデル
アミドおよびN−〔(2−S)−7−ヒドロキシ−1,2,
3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(R)−マンデ
ルアミドの混合物,SR58542 無水塩化メチレン200ml中に2−アミノ−7−ヒドロ
キシテトラリン ヒドロブロマイド(製造例I c)10g、
(R)−マンデル酸6.3gおよびBOP16gを含む溶液にトリ
メチルアミン8.1mlをゆっくりと加え、得られた溶液を
室温で3時間撹拌する。次いで飽和塩化ナトリウム溶液
100mlを加え、反応混合物を室温で30分間撹拌し、次い
で酢酸エチル400mlを添加する。相分離を生ずるので、
水相を除去する。有機相を2N塩酸50mlにより2回洗浄
し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム溶液により2回洗浄
した後、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、蒸発乾燥
させる。得られた油分をフラッシュ クロマトグラフィ
ーにより精製し、(酢酸エチル/シクロヘキサン=6/4
の混合物で溶離)、全フラクションを集める。マンデル
アミド(SR58542)10.5g(収率88%)が濃いオイルとし
て得られる。これは、TCLにおいて、2つのジアステレ
オマーにより構成されているように観察されるが、両者
のパーセンテージは、未だ決定されていない。
(b)N−〔(2Rまたは2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,
4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(R)−マンデル
アミド、SR58543、極性のより低い異性体 上記で得たジアステレオマーの混合物10.5gを約3gず
つの3つのポーションに分割する。各ポーションをフラ
ッシュ クロマトグラフィーに供する(酢酸エチル/シ
クロヘキサン=1/1の混合物で溶離)。3回のクロマト
グラフィーで得られた各フラクションを集めて、より極
性の低いスポットに対応する油分3.1g、より極性の高い
スポットに対応する固形分3.2gおよび両者の混合物2gが
得られる。より極性の低い異性体に対応する生成物3.1g
をメカニカルポンプにより処理して、融点未確認のガラ
ス状固形分を得る;〔α〕=−107゜(メタノール,c=
0.5%)。混合物の分離率:30%。室温で24時間後、ガラ
ス状固形分は、結晶化する。これをエチルエーテルにと
り、濾過する;融点157〜159℃。〔α〕は、変わらな
い。
(c)N−〔(2Sまたは2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,
4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(R)−マンデル
アミド、SR58544、極性のより高い異性体 上記(b)で得られたより活性の高い異性体に対応す
る白色の固形分3.2gを酢酸エチル20mlから結晶化させ
て、SR58544 2.8gを得る;融点145〜147℃; 〔α〕=+26゜(メタノール、c=1%)。
実施例4 無水テトラヒドロフラン20ml中に水素化リチウムアル
ミニウム0.9gを含む懸濁液に、テトラヒドロフラン30ml
中に実施例1(a)で述べたN−(7−ヒドロキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)−3−クロロマ
ンデルアミド(SR58534)1.8gを含む溶液をゆっくりと
加える。反応混合物を還流下に4時間加熱し、氷水浴で
冷却し、水2ml、水酸化ナトリウム高濃度溶液2mlおよび
再度水10mlで処理する。混合物を室温で20分間撹拌し、
酢酸エチル50mlを加える。エマルジョンを破壊するため
に、セライト(“CELITE"商標名)で濾過する。分離す
る有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、蒸発乾
燥させる。油分1.2gが得られるので、これをフラッシュ
クロマトグラフィーにより生成する(塩化メチレン/
メタノール=9/1の混合物により溶離)。精製された塩
基を酢酸エチル10mlに溶解し、冷却することにより、SR
58339塩基0.35gを得る;融点133〜138℃;パーセンテー
ジ未確定のジアステレオマーである。この混合物におい
て、(RS,SR)および(RR,SS)ジアステレオマーは、ク
ロマトグラフィーによっては、検知され得ず、他の手段
によってのみ分離され得る。
このものの塩酸塩、58339Aは、ヨーロッパ特許第2117
21号の実施例8に記載されている。
実施例5 (RS,SR)−N−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトロヒ
ドロ−2−ナフチル)−2−(3−クロロフェニル)−
2−ヒドロキシエタナミド、SR58523 無水テトラヒドロフラン60ml中に実施例1(b)で得
られたSR58535 6gを含む溶液に、窒素流入下且つ還流下
に無水テトラヒドロフラン2ml中に希釈されたボランー
メチルサルファイド錯体の10M溶液4.5mlを20分間かけて
加える。さらに、メタノール40mlを滴下した後、混合物
を還流下に30分間加熱し、蒸発乾固し、水30ml、濃水酸
化アンモニウム5mlおよび酢酸エチル200mlに加える。有
機相が分離するので、硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発
乾燥させる。残渣をフラッシュ クロマトグラフィーに
供する(塩化メチレン/メタノール=9/1の混合物によ
り溶離)。酢酸エチル50ml中で固形残渣を結晶化させる
ことにより、融点180〜184℃の生成物1.2gが得られ、こ
れを酢酸エチル60mlから再結晶させることにより、純粋
のSR58523を得る;融点184〜186℃。
実施例6 (RR,RS)−2−〔(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトロ
ヒドロ−2−ナフチル)アミノ〕−2−(3−クロロフ
ェニル)−2−ヒドロキシエタナミド、SR58524 実施例1(c)と同様にして得たSR58536 4gを出発原
料とし、実施例5と同様にして、イソプロパノールから
の結晶化により、精製されたSR58524 2.4gを得る;融点
143〜145℃。
実施例7 N−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトロヒドロ−2−
ナフチル)−2−(4−クロロフェニル)−2−ヒドロ
キシエタナミド、 SR58521、ジアステレオマーの混合物 無水テトラヒドロフラン20ml中に水素化リチウムアル
ミニウム0,9gを含む懸濁液に、無水テトラヒドロフラン
30ml中に実施例2で述べたN−(7−ヒドロキシ−1,2,
3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−クロロマン
デルアミドのジアステレオマー性混合物2.2gを含む溶液
を窒素流入下に10分間かけて加える。反応混合物を還流
下に3時間加熱し、次いで水素化リチウムアルミニウム
0.45gを加え、かくして得られた混合物を還流下に90分
間加熱する。5℃に冷却された混合物にエチルエーテル
50mlを加え、次いで水20mlを滴下する。溶液を酢酸エチ
ル100mlで抽出し、有機相を分離し、硫酸ナトリウム上
で乾燥し、濾過し、蒸発乾燥させる。得られた油分をフ
ラッシュ クロマトグラフィーにより精製する(塩化メ
チレン/メタノール=85/15の混合物により溶離)。固
形分が得られるので、これを酢酸エチル20mlから結晶化
させて、ジアステレオマー性の混合物としてSR58521を
得る;融点152〜156℃(収率33%)。この混合物におい
ては、(RS,SR)および(RR,SS)ジアステレオマーは、
クロマトグラフィーでは検知不可能であり、他の方法に
よってはじめて分離される。
実施例8 (a)無水塩化メチレン200ml中にR(+)−2−アミ
ノ−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレ
ン モノハイドレート(製造例II)7g、ラセミ性の3−
クロロマンデル酸7.2gおよびBOP16gを含む溶液にトリエ
チルアミン3.9gをゆっくりと加え、得られた溶液を室温
で3時間撹拌し、さらに飽和塩化ナトリウム溶液100ml
を加える。次いで、混合物を室温で30分間撹拌し、酢酸
エチル400mlを加える。かくして、相分離が生ずるの
で、水相を除去する。有機相を2N塩酸で2回および飽和
炭酸水素ナトリウム溶液で2回洗浄し、硫酸ナトリウム
上で乾燥し、濾過し、蒸発乾燥する。かくして、得られ
た生成物をフラッシュ クロマトグロフィーにより精製
し(酢酸エチル/シクロヘキサン=6/4の混合物により
溶離)、全フラクションを集め、ジアステレオマー性の
混合物として、N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,
4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(RS)−3−クロ
ロマンデルアミドを得る。
(b)上記で得たジアステレオマー性の混合物15gをフ
ラッシュ クロマトグラフィーに供する(酢酸エチル/
シクロヘキサン=1/1の混合物により溶離)。より極性
の低いスポットに対応する生成物4.5g、より極性の高い
スポットに対応する生成物5gおよび両者の混合物3gが得
られる。より極性の低い異性体4.5gを機械的ポンプによ
り処理して、N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4
−テトロヒドロ−2−ナフチル)〕−(S)−3−クロ
ロマンデルアミド(SR58588)を不確定の融点を有する
固形物として得る;〔α〕=+92.5゜(メタノール,c=
1%)。
(c)上記(b)で得たより極性の高い異性体に対応す
る白色の固形分5gを酢酸エチル20mlから結晶化させて、
N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトロヒド
ロ−2−ナフチル)〕−(R)−3−クロロマンデルア
ミド(SR58533)4.3gを得る;融点143〜147℃;〔α〕
=+35.1゜(メタノール,c=1%)。
実施例9 R(+)−2−アミノ−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロナフタレン モノハイドレートに代えてS
(−)−2−アミノ−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テト
ラヒドロナフタレン モノハイドレート(製造例III)
を使用して、実施例8と同様の操作を行なうことによ
り、下記の化合物を得た: (a)ジアステレオマーの混合物として、N−〔(2S)
−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフ
チル)〕−(RS)−3−クロロマンデルアミド。
(b)N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)〕−(R)−3−クロロマン
デルアミド(SR58587);極性のより低い異性体;融点
不確定;〔α〕=−95゜(メタノール,c=1%)。
(c)N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)〕−(S)−3−クロロマン
デルアミド(SR58574);極性のより高い異性体;融点1
45〜146℃;〔α〕=−34.2゜(メタノール,c=1
%)。
実施例10 (a)無水塩化メチレン200ml中にR(+)−2−アミ
ノ−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレ
ン モノハイドレート(製造例II)7g、ラセミ性のマン
デル酸5.8gおよびBOP13.5gを含む溶液にトリエチルアミ
ン3.9gをゆっくりと加え、得られた溶液を室温で3時間
撹拌し、さらに飽和塩化ナトリウム溶液100mlを加え
る。次いで、混合物を室温で30分間撹拌し、酢酸エチル
400mlを加える。かくして、相分離が生ずるので、水相
を除去する。有機相を2N塩酸50mlで2回および飽和炭酸
水素ナトリウム溶液で2回洗浄し、硫酸ナトリウム上で
乾燥し、濾過し、蒸発乾燥する。かくして、得られた生
成物をフラッシュ クロマトグラフィーにより精製し
(酢酸エチル/シクロヘキサン=6/4の混合物により溶
離)、全フラクションを集め、ジアステレオマー性の混
合物として、N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4
−テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(RS)−マンデル
アミドを得る。
(b)上記で得たジアステレオマー性の混合物12gをフ
ラッシュ クロマトグラフィーに供した(酢酸エチル/
シクロヘキサン=1/1の混合物により溶離)。より極性
の低いスポットに対応する生成物4g、より極性の高いス
ポットに対応する生成物4.5gおよび両者の混合物2gが得
られる。より極性の低い異性体4gを機械的ポンプにより
処理して、N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(SまたはR)−マ
ンデルアミド(SR58561)を得る;融点159〜160℃;
〔α〕=+110゜(メタノール,c=0.5%)。
(c)上記(b)で得たより極性の高い異性体に対応す
る白色の固形分4.5gを酢酸エチル20mlから結晶化させ
て、N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル)〕−(RまたはS)−マンデル
アミド3.9gを得る;融点145〜147℃;〔α〕=+26゜
(メタノール,c=1%)。これは、実施例3(c)で得
たものと同一である。
実施例11 R(+)−2−アミノ−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロナフタレン モノハイドレートに代えてS
(−)−2−アミノ−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テト
ラヒドロナフタレン モノハイドレート(製造例III)
を使用して、実施例10と同様の操作を行なうことことに
より、下記の化合物を得る: (a)ジアステレオマーの混合物として、N−〔(2R)
−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフ
チル)〕−(RS)−マンデルアミド。
(b)N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)〕−(RまたはS)−マンデ
ルアミド;融点157〜159℃;〔α〕=−107゜(メタノ
ール,c=0.5%)。これは、実施例3(b)の生成物、S
R58543と同一である。
(c)N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)〕−(SまたはR)−マンデ
ルアミド(SR58559);融点147〜148℃;〔α〕=−27.
5゜(メタノール,c=0.5%)。
実施例12 無水テトラヒドロフラン40ml中に実施例8(b)で述
べたN−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル)〕−(S)−3−クロロマンデ
ルアミド(SR58588)3gを含む溶液に、窒素流入下に加
熱ししつ、テトラヒドロフラン20ml中のボラン−メチル
サルファイドの10M溶液2.7mlを加え、さらに4時間還流
を継続する。室温に冷却した溶液にメタノール25mlを加
え、まず室温で30分間撹拌下に放置し、次いで還流温度
に30分間保持する。溶液を減圧下に濃縮し、濾過後、生
成物をイソプロパノールから2回結晶化する。N−
〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−
2−ナフチル)〕−(2S)−2−(3−クロロフェニ
ル)−2−ヒドロキシエタナミン(SR58590)2.1g(収
率73%)を得る;融点186〜188℃;〔α〕=+76゜(メ
タノール,c=0.5%)。
実施例13 実施例8(c)で得られたSR58533 4.7gを使用して、
実施例12と同様の操作を行なうことにより、残留油分と
して塩基を生成させ、これをフラッシュ クロマトグラ
フィーにより精製する(塩化メチレン/メタノール=95
/5の混合物により溶離)。精製された塩基をアセトンに
溶解し、溶液を濾過し、これに塩化水素のイソプロパノ
ール飽和溶液を加える。濾過後、生成物をイソプロパノ
ールから2回結晶化させる。生成物を冷却し、濾過し、
イソプロパノールで洗浄し、次いでアセトンで洗浄す
る。N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル)〕−(2R)−2−(3−クロロ
フェニル)−2−ヒドロキシエタナミン 塩酸塩(SR58
572A)3.2gを得る;融点203〜205℃;〔α〕=+36.4゜
(メタノール,c=1%)。
実施例14 実施例9(b)で述べたSR58587 2.5gを使用して、実
施例12と同様の操作を行なうことことにより、N−
〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−
2−ナフチル)〕−(2R)−2−(3−クロロフェニ
ル)−2−ヒドロキシエタナミン(SR58589)1.6gを得
る;融点185〜187℃;〔α〕=−78.5゜(メタノール,c
=0.5%)。
実施例15 実施例9(c)で得られたSR58574 3.44gを使用し
て、実施例12と同様の操作を行なうことにより、残留油
分として塩基を生成させ、これをフラッシュ クロマト
グラフィーにより精製する(塩化メチレン/メタノール
=95/5の混合物により溶離)。精製された塩基をアセト
ンに溶解し、溶液を濾過し、これに塩化水素のイソプロ
パノール飽和溶液を加える。濾過後、生成物をイソプロ
パノールから2回結晶化させる。生成物を冷却し、濾過
し、イソプロパノールで洗浄し、次いでアセトンで洗浄
する。N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)〕−(2S)−2−(3−クロ
ロフェニル)−2−ヒドロキシエタナミン 塩酸塩(SR
58575A)1.2g(収率34%)を得る;融点203〜205℃;
〔α〕=−35.8゜(メタノール,c=1%)。
実施例16 テトラヒドロフラン100ml中に実施例10(c)で得ら
れたN−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロナフト−2−イル)〕−(SまたはR)−マンデ
ルアミド、すなわちSR58561 2.4gを含む溶液を水素化リ
チウムアルミニウム1.85gの存在下に16時間にわたって
還流加熱する。エタノール13ml中に水5mlを含む混合物
の添加後、溶液を15分間撹拌し、次いで濃水酸化アンモ
ニウム溶液を加える。得られた生成物を濾過し、エタノ
ールで洗浄する。蒸発乾燥後、残留物を酢酸エチルにと
る。得られた混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、
さらに蒸発乾燥させる。残留物をイソプロパノール15ml
から結晶化させた後、N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(2Sまた
は2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエタナミン(SR
58372)1g(収率44%)を得る;融点172〜174℃;
〔α〕=+77.6゜(DMF,c=1%)。
実施例17 実施例10(c)で得られたSR58544 2.3gを使用して、
実施例16と同様の操作を行なうことにより、塩基を得、
これをアセトン50mlに溶解し、該溶液を塩化水素のエタ
ノール飽和溶液により酸性化する。かくして得られた生
成物をイソプロパノール15mlに溶解し、エチルエーテル
15mlで析出させることにより、結晶化させる。N−
〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−
2−ナフチル)〕−(2Rまたは2S)−2−ヒドロキシ−
2−フェニルエタナミン 塩酸塩0.9g(収率36%)を得
る;融点178〜180℃;〔α〕=+40.3゜(エタノール/
水=1/1,c=2%)。この化合物は、ヨーロッパ特許211
721号の実施例22の生成物SR58375Aに相当する。
実施例18 実施例11(b)で得られたSR58543 2.7gを使用して、
実施例16と同様の操作を行なうことにより、N−〔(2
S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナ
フチル)〕−(2Rまたは2S)−2−ヒドロキシ−2−フ
ェニルエタナミン(SR58374)1g(収率40%)を得る;
融点173〜174℃;〔α〕=−78.3゜(DMF,c=1%)。
実施例19 実施例11(c)で得られたSR585993gを使用して、実
施例16と同様の操作を行なうことにより、塩基を得、こ
れをアセトン20mlに溶解し、該溶液を塩化水素のイソプ
ロパノール飽和溶液により酸性化する。かくして得られ
た生成物をイソプロパノール8mlに溶解し、エチルエー
テル8mlで析出させることにより、結晶化させる。N−
〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−
2−ナフチル)〕−(2Sまたは2R)−2−ヒドロキシ−
2−フェニルエタナミン 塩酸塩1.55g(収率49%)を
得る;融点179〜180℃;〔α〕=−41.5゜(エタノール
/水=1/1,c=2%)。この化合物は、ヨーロッパ特許2
11721号の実施例23の生成物SR58373Aに相当する。
実施例20 無水塩化メチレン60ml中に(R)−2−アミノ−7−
ヒドロキシテトラリン ヒドロクロライ(製造例II)2.
6g、(R)−3−クロロマンデル酸(Bull.Soc.Chim.F
r.,1973,12,3330)2.4gおよびBOP5.2gを含む懸濁液にト
リエチルアミン3.6mlをゆっくりと加え、得られた溶液
を室温で3時間撹拌する。飽和塩化ナトリウム溶液50ml
を加えた後、反応混合物を室温で30分間撹拌し、酢酸エ
チル200mlを加えて、2つの相に分離させる。有機相を2
N塩酸溶液30mlで洗浄し、次いで塩化ナトリウム飽和溶
液30mlで2回洗浄する。有効相を硫酸ナトリウム上で乾
燥し、濾過し、蒸発乾燥させる。かくして油分が得られ
るので、これをフラッシュ クロマトグラフィー(酢酸
エチル/シクロヘキサン=54/45の混合物で溶離)によ
り精製する。かくして、ダウ状の固形物が得られるの
で、これをエチルエーテル20mlにとり、結晶化させる。
シクロヘキサン10mlを添加した後、溶液を濾過し、シク
ロヘキサン/エチルエーテル=2/1の混合物により洗浄
し、減圧下50℃で乾燥することにより、立体異性体2.4g
(収率55%)を得る。このものは、13C RMN(60MHz)に
よれば、純品である;融点132〜134℃;〔α〕=+24.9
゜(メタノール,c=1%)。TCLにおいて、この生成物
は、実施例1(c)の生成物{SR58536(RR,SR)}と同
じシフトを有しており、実施例1(b)(酢酸エチル/
シクロヘキサン=1/1の混合物で溶離)のSR58535(RS,S
S)のRfに対応する不純物を含まない。クロマトグラフ
ィーでさらに精製することにより、鏡像異性的且つ化学
的に純粋なN−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル)〕(R)−3−クロラマ
ンデルアミドを得る。:融点143〜147℃、〔α〕=+3
5.1゜(エタノール,c=1%)。この生成物は、実施例
8(c)の化合物SR58533と同一であり、かくしてその
(R,R)配置が確認された。
実施例21 (R)−3−クロラマンデル酸に代えてS(−)−3
−クロラマンデル酸(Bull.Soc.Chim.Fr.,1973,12,333
0)を使用して、実施例20と同様の操作を行なうことに
より、固形物として、N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(S)−
3−クロロマンデルアミドを得る;融点不確定;〔α〕
=+92.5゜(メタノール,c=1%)。この生成物は、実
施例8(b)の化合物SR58588と同一であり、かくして
その(R,S)配置が確認された。
実施例22 無水塩化メチレン60ml中にS(−)−2−アミノ−7
−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン モ
ノハイドレート(製造例III)3.5g、(R)−3−クロ
ロマンデル酸3.6gおよびBOP7.7gを含む混合物に窒素流
入下にトリメチルアミン2.7mlをと加え、得られた溶液
を室温で5時間撹拌する。酢酸エチル400mlを加えた
後、有機相を洗浄し、分離し、蒸発乾燥させる。得られ
た残留物を1N水酸化ナトリウム150mlにより処理し、エ
チルエーテルで抽出す。有機相を取り除く。水相を濃塩
酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出する。有機相を水洗
し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、蒸発乾燥させ
る。かくして油分が得られるので、これをフラッシュ
クロマトグラフィー(酢酸エチル/シクロヘキサン=70
/30の混合物で溶離)により精製する。かくして、高粘
度の白色油分として、N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(R)−
3−クロロマンデルアミド 4g(収率63%)が得られる
ので、これを石油エーテルで処理する。融点不確定の固
形分が得られる;〔α〕=−95゜(メタノール,c=1
%)。この生成物は、実施例9(b)の化合物SR58587
と同一であり、かくしてその(S,R)配置が確認され
た。
実施例23 (R)−3−クロロマンデル酸に代えて(S)−3−
クロロマンデル酸を使用して、実施例22と同様の操作を
行なうことにより、N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(S)−3
−クロロマンデルアミドを得る;融点145〜146℃;
〔α〕=−34.2゜(メタノール,c=1%)。この生成物
は、実施例9(c)の化合物SR58574と同一であり、か
くしてその(S,S)配置が確認された。
実施例24 (R)−3−クロロマンデル酸に代えて当量の(R)
−マンデル酸を使用して、実施例22と同様の操作を行な
うことにより、N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,
4−テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(R)−マンデ
ルアミドを得る;融点159〜160℃;〔α〕=−113゜
(メタノール,c=0.5%)。この生成物は、実施例3
(b)および実施例11(b)の化合物SR58543と同一で
あり、かくしてその(S,R)配置が確認された。
実施例25 (R)−3−クロロマンデル酸に代えて当量の(R)
−マンデル酸を使用して、実施例22と同様の操作を行な
うことにより、N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,
4−テトラヒドロ−2−イル)〕−(S)−マンデルア
ミドを得る;融点147〜148℃; 〔α〕=−27.5゜(メタノール,c=0.5%)。この生成
物は、実施例11(c)の化合物SR58559と同一であり、
かくしてこれを(S,S)配置であると判定した。
実施例26 (R)−3−クロロマンデル酸に代えて当量の(R)
−マンデル酸を使用し且つS(−)−2−アミノ−7−
ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン モノ
ハイドレートに代えてR(+)−2−アミノ−7−ヒド
ロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン モノハイ
ドレートを使用して、実施例22と同様の操作を行なうこ
とにより、N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(R)−マンデルア
ミドを得る;融点145〜147℃;〔α〕=+26゜(メタノ
ール,c=1%)。この生成物は、実施例3(c)および
実施例10(c)の化合物SR58544と同一であり、かくし
てこれを(R,R)配置であると判定した。
実施例27 (R)−3−クロロマンデル酸に代えて当量の(S)
−マンデル酸を使用し且つS(−)−2−アミノ−7−
ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン モノ
ハイドレートに代えてR(+)−2−アミノ−7−ヒド
ロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン モノハイ
ドレートを使用して、実施例22と同様の操作を行なうこ
とにより、N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(S)−マンデルアミ
ドを得る;融点159〜160℃;〔α〕=+110゜(メタノ
ール,c=0.5%)。この生成物は、実施例10(b)の化
合物SR58561と同一であり、かくしてこれを(R,S)配置
であると判定した。
実施例28〜31 実施例20〜23の生成物を実施例12と同様にしてボラン
−メチルサルファイドによる還元に供することにより、
下記の生成物を得る: 一実施例28:N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2R)−2−(3−ク
ロロフェニル)−2−ヒドロキシエタナミン ハイドロ
クロライド、実施例13の化合物SR58572Aと同一であり、
その(R,R)配置が確認された。
一実施例29:N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2S)−2−(3−ク
ロロフェニル)−2−ヒドロキシエタナミン、実施例12
の化合物SR58590と同一であり、その(R,S)配置が確認
された。
一実施例30:N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2R)−2−(3−ク
ロロフェニル)−2−ヒドロキシエタナミン、実施例14
の化合物SR58589と同一であり、その(S,R)配置が確認
された。
一実施例31:N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2S)−2−(3−ク
ロロフェニル)−2−ヒドロキシエタナミン ハイドロ
クロライド、実施例15の化合物SR58575Aと同一であり、
その(S,S)配置が確認された。
実施例32〜35 実施例24〜27の生成物を実施例16と同様にして、水素
化リチウムアルミニウムによる還元に供することによ
り、下記の生成物を得る: 一実施例32:N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2R)−2−ヒドロキ
シ−2−フェニルエタナミン、実施例18の化合物SR5837
4と同一であり、その(S,R)配置が確認された。
一実施例33:N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2S)−2−ヒドロキ
シ−2−フェニルエタナミン、実施例17の化合物SR5837
5と同一であり、その(R,S)配置が確認された。
一実施例34:N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(2S)−2−ヒドロ
キシ−2−フェニルエタナミン ハイドロクロライド、
実施例19の化合物SR58373Aと同一であり、その(S,S)
配置が確認された。
一実施例35:N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2S)−2−ヒドロキ
シ−2−フェニルエタナミン、実施例16の化合物SR5837
2と同一であり、その(R,S)配置が確認された。
実施例36 無水アセトン600ml中に実施例3(b)で得られたN
−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ
−2−ナフチル〕−(R)−マンデルアミド 15.8g、
エチル ブロモアセテート7.1ml、無水炭酸カリウム 2
2gおよびヨウ化カリウム1gを含む混合物を還流下且つ撹
拌下に5時間半加熱する。反応混合物を濾過し、蒸発乾
燥し、分離してくる油分を放置して結晶化させる。得ら
れた固形分をフラッシュ クロマトグラフィー(酢酸エ
チル/シクロヘキサン=1/1の混合物により溶離)によ
り、精製する。カラム上の固形物をとり、エチルエーテ
ル20mlで処理し、濾過し、酢酸エチルから結晶化させ
て、N−〔(2S)−7−カルベトキシメトキシ−1,2,3,
4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(R)−マンデル
アミド(SR58638)11.5gを得る。融点115〜117℃; 〔α〕=−98.3゜(メタノール、c=1%);収率57
%。
実施例37 無水テトラヒドロフラン50ml中に実施例36で得られた
N−〔(2S)−7−カルベトキシメトキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(R)−マンデルア
ミド 5gを含む溶液に窒素流入下に0℃で10分間かけて
無水テトラヒドロフラン10ml中にボラン−メチルサルフ
ァイド10Mを含む溶液2.6mlを滴下する。反応混合物を室
温で一晩放置する。無水エタノール30mlを注意深く添加
し、還流下に30分間加熱することにより、未反応のボラ
ン−メチルサルファイドを分解する。溶液を蒸発乾燥
し、フラッシュ クロマトグラフィー(酢酸エチル/メ
タノール=85/15の混合物により溶離)に供する。2種
の生成物が得られ、これをエチルエーテルにとる。
極性のより低い生成物からは、酢酸エチルからの結晶
化後、N−〔(2S)−7−カルベトキシメトキシ−1,2,
3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2R)−2−ヒ
ドロキシ−フェニルエタナミン(SR58639)1.2gが得ら
れる。融点;108〜111℃;〔α〕=−78.65゜(メタノー
ル、c=1%)。
N−〔(2S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル)〕−(R)−マンデルアミドを基
準とする全SR58639の収率は、14.36%である。
極性のより高い生成物からは、酢酸エチルからの結晶
化後、N−〔(2S)−7−(2−ヒドロキシエトキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(2R)−
2−ヒドロキシ−フェニルエタナミン(SR58640)0.5g
が得られる。融点;94〜96℃;〔α〕=−83.68゜(メタ
ノール、c=1%)。
実施例38 還流による加熱を3時間とし、同一量の反応材料を使
用して、実施例37と同様に操作することにより、下記の
化合物を得た: − N−〔(2S)−7−カルベトキシメトキシ−1,2,3,4
−テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(2R)−2−ヒド
ロキシ−フェニルエタナミン(SR58639)0.8g、 − N−〔(2S)−7−(2−ヒドロキシエトキシ−1,2,
3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)〕−(2R)−2−
ヒドロキシ−フェニルエタナミン(SR58640)1.8g、こ
のものは、実施例37の化合物と同一である。
後者のSR58640は、ラットの分離された結腸テストに
おいて腸運動性に対し高度の活性を有する(ヨーロッパ
特許225,415)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−23847(JP,A) 特開 昭62−63549(JP,A) 特開 昭64−66152(JP,A) 特開 平2−196760(JP,A) 欧州公開273017(EP,A2) 西独国公開2803582(DE,A)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメ
    チル基又は低級アルキル基を表わし、R0は水素原子を表
    わす。〕 で表わされるフェニルエタノールアミノテトラリン類及
    びその薬学的に許容される塩の製造方法において、一般
    〔式中、Xは前記に同じ。〕 で表わされるマンデル酸の官能性誘導体を一般式 で表わされるアミノテトラリンで処理し、このようにし
    て得られた一般式 〔式中、Xは前記に同じ。〕 で表わされるマンデルアミンを還元することによりアミ
    ド基をメチレンアミノ基に変換し、必要に応じて、この
    ようにして得られた生成物をその薬学的に許容される塩
    の1つに変換する製造方法。
  2. 【請求項2】一般式 〔式中、Xは請求項1に同じ。R0は置換基として低級カ
    ルバルコキシ基を有することのあるメチル基を表わ
    す。〕 で表わされるフェニルエタノールアミノテトラリン類及
    びその薬学的に許容される塩の製造方法において、一般
    〔式中、Xは前記に同じ。〕 で表わされるマンデル酸の官能性誘導体を一般式 で表わされるアミノテトラリンで処理し、このようにし
    て得られた一般式 〔式中、Xは前記に同じ。〕 で表わされるマンデルアミンを塩基性縮合剤の存在下で
    低級アルキルハロアセテートにより処理し、得られた生
    成物を還元することによりアミド基をメチレンアミノ基
    に変換し、必要に応じて、このようにして得られた生成
    物をその薬学的に許容される塩の1つに変換する製造方
    法。
  3. 【請求項3】一般式 〔式中、Xは請求項1に同じ。R0は置換基としてカルボ
    キシ基を有することのあるメチル基を表わす。〕 で表わされるフェニルエタノールアミノテトラリン類及
    びその薬学的に許容される塩の製造方法において、一般
    〔式中、Xは前記に同じ。〕 で表わされるマンデル酸の官能性誘導体を一般式 で表わされるアミノテトラリンで処理し、このようにし
    て得られた一般式 〔式中、Xは前記に同じ。〕 で表わされるマンデルアミンを塩基性縮合剤の存在下で
    低級アルキルハロアセテートにより処理し、得られた生
    成物を還元することによりアミド基をメチレンアミノ基
    に変換し、得られた生成物を還元する以前或いは以後に
    けん化により低級カルバルコキシ基をカルボキシ基に変
    換し、必要に応じて、このようにして得られた生成物を
    その薬学的に許容される塩の1つに変換する製造方法。
  4. 【請求項4】原料物質として立体配置が(R)であるマ
    ンデル酸を使用する請求項1から3のいずれかに記載の
    製造方法。
  5. 【請求項5】原料物質として(R)−3−クロロマンデ
    ル酸を使用する請求項1から3のいずれかに記載の製造
    方法。
  6. 【請求項6】原料物質としてラセミ体の3−クロロマン
    デル酸を使用する請求項1から3のいずれかに記載の製
    造方法。
  7. 【請求項7】原料マンデル酸の官能誘導体として、ベン
    ゾトリアゾリル−N−オキシトリス(ジメチルアミノ)
    ホスホニウムのヘキサフルオロホスフェートにより活性
    化された遊離酸を使用する請求項1から6のいずれかに
    記載の製造方法。
  8. 【請求項8】原料アミノテトラリンとして、ラセミ体の
    2−アミノ−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ
    ナフタレンを使用する請求項1から7のいずれかに記載
    の製造方法。
  9. 【請求項9】原料アミノテトラリンとして、(S)−2
    −アミノ−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナ
    フタレンを使用する請求項1から8のいずれかに記載の
    製造方法。
  10. 【請求項10】下記の一般式 〔式中、Xは請求項1に同じ。R0は水素原子を表すか、
    或いは置換基として、カルボキシ基又は低級カルバルコ
    キシ基を有することのあるメチル基を表す。〕 で表されるマンデルアミド。
  11. 【請求項11】N−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テト
    ラヒドロ−2−ナフチル)−3−クロロマンデルアミ
    ド。
  12. 【請求項12】(RR,SS)−N−(7−ヒドロキシ−1,
    2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)−3−クロロマ
    ンデルアミド。
  13. 【請求項13】(RS,SR)−N−(7−ヒドロキシ−1,
    2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)−3−クロロマ
    ンデルアミド。
  14. 【請求項14】N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,
    4−テトラヒドロ−2−ナフチル−(R)−3−クロロ
    マンデルアミド。
  15. 【請求項15】N−〔(2R)−7−ヒドロキシ−1,2,3,
    4−テトラヒドロ−2−ナフチル−(R)−3−クロロ
    マンデルアミド。
  16. 【請求項16】N−〔(2S)−7−カルベトキシメトキ
    シ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル−(R)−
    マンデルアミド。
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