JP2731616B2 - 無菌充填包装機のセクション遮断装置 - Google Patents

無菌充填包装機のセクション遮断装置

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JP2731616B2 JP2016747A JP1674790A JP2731616B2 JP 2731616 B2 JP2731616 B2 JP 2731616B2 JP 2016747 A JP2016747 A JP 2016747A JP 1674790 A JP1674790 A JP 1674790A JP 2731616 B2 JP2731616 B2 JP 2731616B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、長期保存可能な無菌の飲食品を充填する無
菌充填包装機における容器の殺菌部、乾燥部を、各セク
ション毎に分割する機能をもった搬送装置に関するもの
である。
(従来の技術) 従来、無菌充填機には、特開昭56-113530号、特開昭5
8-112927号公報、特開昭62-287833号公報で示されたよ
うなものがある。
特開昭56-113530号のものは、包装機の全体を効率よ
く殺菌できるよう殺菌部分を独立して設けるとともに、
殺菌剤塗布後、紫外線を照射するようにしたものであ
る。
特開昭58-112927号公報のものは、無菌室と外部との
遮断を熱水槽で行うとともに、容器が熱水槽内を通るこ
とによって殺菌が行われるものである。
また、特開昭62-287833号公報のものは、容器をガイ
ドレールに懸吊させて搬送する間に、容器の殺菌部分と
乾燥部分及び充填部分を設けて、容器供給から充填排出
を行うもので、板状搬送体を用いて容器を1個づつ遮断
しながら搬送するものである。
(発明が解決しようとする課題) 包装材の搬送装置によっては、殺菌材が他の部分へ混
入し易く、殺菌剤による充填物の変質を避ける必要があ
る。
したがって包装材は他の包装材と確実に遮断されると
ともに、各殺菌、乾燥、充填の処理部分が確実に遮断さ
れる必要がある。
ところで、特開昭56-113530号公報のものでは、各処
理部分の遮断を無菌空気の陽圧にたよらざるを得なく、
これに反し、搬送工程に貫通する開口部がある以上、確
実に陽圧を保つことには疑問が残る。
また、特開昭58-112927号公報のものでは、容器が熱
水槽内を通過するため、容器の浮力を抑えて熱水槽内を
通過させる搬送装置が必要であるが、その解決手段が不
明であるので、ボトル型容器の搬送には採用できない。
更に又、特開昭62-287833号公報のものは、容器の隔
離が、各処理部分ごとに行えてよいが、搬送装置が容器
供給部分から充填排出部分までおよぶため、その搬送装
置の構造から装置が全体的に大きくなってしまい、設備
費用がかかる。
したがって、本発明はボトル型容器であっても殺菌、
乾燥、充填の処理部分が確実に遮断される、しかも装置
全体を小さくできる無菌充填包装機のセクション遮断装
置をうることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、以上のような目的を達成するために、次の
ような無菌充填包装機のセクション遮断装置を提供する
ものである。
すなわち、帯状無端体に被搬送物の外形幅と等しいか
又は外形幅以上の伸縮自在もしくは中途より折り曲がり
自在である仕切板を立設し、該仕切板で被搬送物を区画
することを特徴とする無菌充填包装機のセクション遮断
装置である。なお、仕切板を設けた帯状無端体で被搬送
物を搬送しないときには、これとは別に被搬送物の搬送
装置を設ける。
そして、仕切板を設けた帯状無端体が、被搬送物を懸
吊支持するガイドレールの上下にそれぞれ同期回転する
ように設けてあって、かつ該帯状無端体の仕切板で被搬
送物を区画するその搬送工程内に、被搬送物を殺菌処理
する殺菌処理設備を設けてなる無菌充填包装機のセクシ
ョン遮断装置である。
また、帯状無端体に設けた仕切板で被搬送物を区画し
搬送する装置において、該装置を容器が誘導されるガイ
ドレールの上部に設け、かつ被搬送物の外部を殺菌処理
する殺菌処理設備をもガイドレールの上部に設けて被搬
送物の上部のみを殺菌処理できるように無菌充填包装機
のセクション遮断装置を構成してもよい。
また、帯状無端体に設けた仕切板で被搬送物を区画し
搬送する装置を、殺菌、乾燥、充填を行う境界部分に配
設し、かつ無菌空気による被搬送物の洗浄または遮断装
置の微小空隙からの殺菌剤リーク、外気侵入の防止等を
行うための無菌空気の供給、排出口を、該装置の工程間
の全て又は一部に必要に応じて設けた無菌充填包装機の
セクション遮断装置である。
(作用) 本発明のセクション遮断装置は、仕切板が遮断板とな
り、それ自身の搬送機能の他に、他の搬送装置を用いて
仕切板間の被搬送物を搬送し、その搬送工程内で殺菌処
理する。また、本装置を各処理設備の区画装置としても
使用する。
(実施例) 以下、図面に示す実施例について説明する。
まず、本発明にかかる無菌充填包装機のセクション遮
断装置に主として用いられるボトル型容器について、第
6図をもとにして説明すると、(1)はボトル型容器
(a)の胴体であり、(2)は容器の頸部で、この頸部
に、これより径の大きいフランジ部(3)が切り取り自
在又は着脱自在に形成されていて、工程の後に取り除か
れるようになっている。
(4)は、頸部に形成されたキャップ装着用のネジ
山、(5)は封止頭である。
以上のような容器は、内部的に殺菌され、封止的に閉
鎖されているが、一般的にプラスチック樹脂を2つ割り
型内へ供給しつつ、無菌空気又は無菌窒素ガス等でブロ
ー成型し、頸部を溶封することにより得られる。
そして、フランジ部(3)は、2つのレール(6)
(6)の間に懸架されて、容器は懸吊状態で搬送される
もので、例えば、矢印の如きボックスモーションをなす
櫛歯型搬送装置(8)の搬送アーム(9)で搬送される
ものである。
次に、本発明装置を第1図のものについて説明する
と、これはボトル型容器(a)を懸吊支持するカイドレ
ール(6)(6)の上下に、本発明装置が用いられてい
るものを示している。ガイドレール(6)(6)の下方
では、ローラー(10)(11)間に張設された帯状無端体
(12)に、ボトル型容器の外形幅と等しいか又は外形幅
以上の仕切板(13)が立設されたものが示されており、
ガイドレール(6)(6)の上方でもローラー(14)
(15)間に、帯状無端体(16)が張設されていて、同様
な仕切板(17)が上下共に間隔(W)となるように立設
されたものが示されている。
以上のような帯状無端体(12)(16)は同期回転する
もので、しかもボトル型容器を搬送する機能を有するも
のであるが、第6図に示すような他の搬送装置(8)を
用いてもよいものである。
ボトル型容器(a)は、1個づつ仕切板(13)(17)
で区画されて搬送されるものであるため、容器の殺菌、
乾燥部分を確実に遮断できるものであり、図示のように
セクション遮断装置を上下に設けたことにより、ボトル
型容器の上下を確実に殺菌、乾燥できる。
しかも容器の形状がある程度変化しても、頸部の大き
さを同一のものとすると、同じ充填機で処理することが
可能であり、容器の変更によって充填機を変更するとい
う必要がない。
仕切板(13)及び(17)には、ガイドレール(6)
(6)間の隙間に相当する突起部(18)を設けて、セク
ション間の遮断をより完全にしている。突起部(18)は
仕切板(13)(17)の帰り部分等で不要のときは伸縮自
在にすることもできる。また、突起部(18)を有してい
ない仕切板(13)(17)では、端部を軟質材とすると、
ガイドレール(6)(6)間の隙間を埋めることができ
て好ましい。
また、仕切板(13)(17)の端部を、一部直角に断面
L字状に折り曲げて、ガイドレール(6)(6)との接
触面を大きくとることで、前後区画の遮断をより確実な
ものとすることができ、相互の干渉を小さくできる。
仕切板(13)(17)を伸縮自在又は中途より折り曲げ
自在に構成すると、レール(6)(6)に接触するとき
は伸長させることができ、レール(6)(6)に接触し
ない帰り部分を縮小でき、装置をコンパクトに構成でき
る。
第2図に示すものは、仕切板(13)(17)が伸縮自在
なものを示すが、帯状無端体(12)(16)に取り付けら
れた本体(13a)に対して、可動仕切板(13b)が、バネ
(13c)で伸長するようになっていて、収縮はバネの力
に抗して可動仕切板(13b)を下降せしめるためのカム
とカム溝を、図示しない側壁に設けて行うの他、仕切板
(13)に対応して設けられる第3図のような底板(2
1)、又は仕切板(17)に対応して設けられる天板(21
a)の形状によって、収縮せしめることもできる。
これに反し、仕切板(13)(17)を折り曲げ自在に構
成するものは、折り曲げ部分の大きさによって前後の仕
切板の間隔に制限をもたらすので好ましくない。この場
合の折り曲げ構造も、カムとカム溝を設けて起伏自在に
構成できるが、仕切板をボトル型容器の上下からでなく
胴体の横方向の一方もしくは両方から第5図(イ)
(ロ)の如く区画できる構成のものであれば、設備スペ
ースを節約できる有効手段となる。
以上のようなセクション遮断装置は、その移送する工
程内で殺菌処理を行う場合、セクション遮断装置の外部
に殺菌処理設備を配置することになる。
また、セクション遮断装置は、ガイドレール(6)
(6)の上部のみに設けた場合、殺菌処理設備を上部に
設けて殺菌処理を上部にのみ行うこともできる。
次に、本発明にかかるセクション遮断装置を無菌充填
包装機に用いた第3図について説明する。図示のもの
は、殺菌乾燥部に本発明のセクション遮断装置を設けた
もので、レール(6)(6)に射出成形機でブロー成型
された、しかも内部が無菌的に保持されている密封ブロ
ー容器(a)を、無菌チャンバー(18)に供給すると、
セクション遮断装置の仕切板(13)(17)で右方向に向
かって搬送される。
搬送の途中で、まず殺菌剤気化装置(19)で、殺菌剤
ミストが発生されて、容器の頸部表面に付着される。殺
菌処理を経た容器は、熱風供給ダクト(20)によって加
熱部による殺菌剤を乾燥除去させる。
したがって、セクション遮断装置の搬送工程中で殺菌
乾燥が行われるものであるが、以後の搬送は、櫛歯型搬
送装置(31)で充填等が行われる。
すなわち、乾燥殺菌された容器(a)は、トリミング
機(22)で容器の頸部が刃物と回転ホルダーによりトリ
ミングカットされる。カットされたものはバキュームノ
ズル装置(22b)により吸引されて排出される。
以上のようにして開口された容器(a)は、充填装置
(23)で無菌飲食品が充填される。
次に、キャップ(蓋)は、キャップ供給装置(24)か
らキャップ殺菌装置(25)に運ばれて殺菌される。殺菌
されたキャップは、キャップ取付部(26)で容器にキャ
ッピングされ、ヒートシール部(27)でヒートシールさ
れ、フランジ切り取り装置又は取り外し装置(28)で、
フランジ部(3)が容器(a)から取り除かれて排出さ
れる。(30)は容器(a)の昇降機であって、その上昇
でフランジ切り取り装置又は取り外し装置(28)へ容器
を供給し、容器を確実に保持するものであり、フランジ
切り取り装置又は取り外し装置(28)によってフランジ
部が除かれると、昇降機(30)の下降で、容器(a)は
搬送装置(29)に移送される。
以上の如く、外気から封止的に隔離されたチャンバー
(18)内において、2本のレール(6)(6)間にフラ
ンジ部(3)を懸吊させて搬送しながら容器外部の殺菌
乾燥を行った後、容器頸部の一部を切り取り、無菌充填
物としての無菌飲食品を充填し、キャップを取り付けた
後、外気中に排出されるものである。
第3図のものによれば、仕切板(13)(17)を有する
帯状無端体(12)(16)で、容器の殺菌乾燥部分を構成
し、それ以降の充填部分は、櫛歯状の搬送装置(31)で
搬送するものが示されていて、被搬送物を搬送する工程
内で殺菌処理を行っているものである。
なお、図中(21)は、仕切板(13)を縮小せしめるた
めの底板、(21a)は、仕切板(17)を縮小せしめるた
めの天板を示す。
以上の如く、本発明セクション遮断装置は、被搬送物
を搬送する工程内で殺菌処理を行ってもよいが、第4図
の如く各処理設備の区画装置として使用しても構わな
い。第4図中の符号は第3図と同一部分には同一の符号
を附してある。
図中(32)(33)は、セクション遮断装置の間に配設
された櫛歯型搬送装置である。また、(14)(14a)(1
4b)、(15)(15a)(15b)はローラー、(16)(16
a)(16b)は帯状無端体、(17)(17a)(17b)は仕切
板を示す。
以上の如く、セクション遮断装置を被搬送物の殺菌処
理部分と他の部分を区画する部分に用いた場合、該装置
の工程内、例えば仕切板(17b)(17b)間内で、無菌空
気による被搬送物の洗浄を行うように無菌空気の供給、
排出口を設けて、区画部分の空気の置換をするのがよ
い。かく構成すれば、殺菌処理部分の殺菌剤が他の充填
部分へ流入しない。
以上の如く、本発明セクション遮断装置の仕切板は、
容器1個づつ区画して、殺菌乾燥を行うことができるも
のであり、また被搬送物の搬送機能を有するものである
が、他の搬送装置と併用して使用することがあり、各処
理設備の区画装置としても使用しうるものである。
(発明の効果) 本発明セクション遮断装置の請求項第1項のものによ
れば、容器1個づつを区画できるため、容器の殺菌、乾
燥部分を確実に遮断できるとともに、該搬送装置を殺
菌、乾燥部分のみとし、これ以降の充填部分は、従来技
術による櫛歯状搬送装置などによることとして、装置全
体を小さくできるし、仕切板の帰り部分を小さく構成で
きて装置をコンパクトにできる。また、仕切板をセクシ
ョン遮断装置の区画板として専用に使用できる。
請求項第2項のものによれば、セクション遮断装置を
上下に設けたことにより、ボトル型容器のような場合に
おいても、上下を確実に殺菌乾燥できるし、容器の形状
に、ある程度変化が生じても同じ充填機で処理すること
が可能で、容器の形状変化によって充填機を変更すると
いう必要がなく、汎用性の高いものがえられる。
請求項第3項のものによれば、被搬送物の上部のみを
殺菌することができて、殺菌処理スペースを小さく構成
でき、殺菌剤の使用を節減できる。
請求項第4項のものによれば、殺菌処理部分の殺菌剤
が他の充填部分に流入しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の斜視図、 第2図は伸縮自在な仕切板の断面図、 第3図は本発明装置を用いた無菌充填包装機の全体図、 第4図は第3図と異なる実施例にかかる無菌充填包装機
の全体図、 第5図(イ)(ロ)はセクション遮断装置の異なる使用
例にかかる説明図、 第6図はボトル型容器にかかる斜視図である。 (a)……ボトル型容器 (1)……容器胴部 (2)……容器頸部 (3)……容器フランジ部 (6)……レール (8)……櫛歯型搬送装置 (10)……ローラー (11)……ローラー (12)……帯状無端体 (13)……仕切板 (14)……ローラー (15)……ローラー (16)……帯状無端体 (17)……仕切板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−287833(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状無端体に被搬送物の外形幅と等しいか
    又は外形幅以上の伸縮自在もしくは中途より折り曲がり
    自在である仕切板を立設し、該仕切板で被搬送物を区画
    することを特徴とする無菌充填包装機のセクション遮断
    装置。
  2. 【請求項2】仕切板を設けた帯状無端体が、被搬送物を
    懸吊支持するガイドレールの上下にそれぞれ同期するよ
    うに設けてあって、かつ該帯状無端体の仕切板で被搬送
    物を区画するその搬送工程内に、被搬送物を殺菌処理す
    る殺菌処理設備を設けてなる請求項(1)に記載の無菌
    充填包装機のセクション遮断装置。
  3. 【請求項3】帯状無端体に設けた仕切板で被搬送物を区
    画し搬送する装置において、該装置を容器が誘導される
    ガイドレールの上部に設け、かつ被搬送物の外部を殺菌
    処理する殺菌処理設備をもガイドレールの上部に設け
    て、被搬送物の上部のみを殺菌処理できるように構成し
    た請求項(1)に記載の無菌充填包装機のセクション遮
    断装置。
  4. 【請求項4】帯状無端体に設けた仕切板で被搬送物を区
    画し搬送する装置を、殺菌、乾燥、充填を行う境界部分
    に配設してあって、かつ無菌空気の供給、排出口を、該
    装置の工程間の全て又は一部に設けた請求項(1)に記
    載の無菌充填包装機のセクション遮断装置。
JP2016747A 1990-01-26 1990-01-26 無菌充填包装機のセクション遮断装置 Expired - Lifetime JP2731616B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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