JP2731378B2 - トランジスタとその製造方法 - Google Patents

トランジスタとその製造方法

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JP2731378B2
JP2731378B2 JP3363996A JP3363996A JP2731378B2 JP 2731378 B2 JP2731378 B2 JP 2731378B2 JP 3363996 A JP3363996 A JP 3363996A JP 3363996 A JP3363996 A JP 3363996A JP 2731378 B2 JP2731378 B2 JP 2731378B2
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民九 韓
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランジスタとそ
の製造方法に関し、特にMOS形の薄膜トランジスタと
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通信の新世紀が展望されるにつれて、高
精細度システム(HDS:High DefinitionSystem)の開発事
業に関心が集中している実情にある。HDSは、情報の
捕捉、処理及び送信、受信及び反映等の膨大な分野を包
括する。そしてこのHDSに随伴する先端技術は、連鎖
的に宇宙航空、軍事、教育、医学等の諸分野において、
新しい高付加価値商品の開発・制作に再活用される兆し
である。
【0003】ディスプレイ分野の開発事業は、HDSの
求心点の1つをなしている。そしてその先端技術は、携
帯用コンピュータ、ワークステーション、HDTV(高
品位テレビ)に直結されるため、市場展望の明るい分野
となっている。ディスプレイ技術の主流は、薄膜回路内
のトランジスタと液晶の特性を利用した薄膜トランジス
タ(TFT:Thin Film Transistor)−LCD(Liquid Crysta
l Display)に焦点が絞られる傾向にある。すでに日本
は、非晶質シリコン薄膜トランジスタ(AmorphousSilico
n TFT) を利用したTFT−LCDの技術開発を達成し
て量産段階に突入する情勢にあり、最近行われたシャー
プ(SHARP)社及びアメリカのIBM社間の協商が
これを端的に表している。韓国内の関連会社でも、非晶
質TFT工程技術を導入して展開しつつあり、ラップト
ップやノートブックコンピュータ等の携帯用コンピュー
タのフラットパネルディスプレイに非晶質TFT工程技
術を優先的に適用しながら、併せてHDTV用のディス
プレイに要する技術を蓄積して行く趨勢にある。
【0004】この一方で、非晶質シリコンTFTに比べ
て優位な性能を多く有する多結晶シリコン薄膜トランジ
スタ(Poly-silicon TFT)への関心も増しているが、その
開発は遅れがちである。即ち、ポリシリコンTFTは特
に、CMOS工程による集積駆動回路の工程を達成でき
るので、ディスプレイパネルの製造工程数の減少につな
がるうえに工程の収率を向上させ、システムの組立単価
を落とすことができる点や、また、高速動作と高移動度
に伴う豊富な電流量により、グレー−スケール・フルカ
ラー(Grey-Scale Full Color) 映像が提供でき、ディス
プレイ画質を向上させる点等、非晶質シリコンTFTよ
りも優位性を多くもつ。このような各種優位性をもつに
も拘わらず開発が遅れているのは、非晶質シリコンTF
Tに比べて設備投資が大きいためである。しかしなが
ら、ポリシリコンTFTの本質的な長所のため、素子構
造に対する研究と設備投資は今後ますます増えていく実
情にあると思われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】高い移動度及びオン電
流特性を示すポリシリコンTFTにおいてその構造上、
ゲート絶縁膜の厚さは一般的なMOSトランジスタに比
べて非常に薄くなっているので、それによる動作上の問
題が生じることが知られている。即ち、オフ状態でソー
ス−ドレイン領域間を流れる漏洩電流(Leakage Curren
t) が大きいことである。これについて図面を用いて説
明する。
【0006】図1に示すのは、ノンオフセットゲート(N
on-Offset Gated)構造を有する薄膜トランジスタの断面
図であり、漏洩電流は、この図1のようなノンオフセッ
トゲート構造で顕著に現われる。即ち図1に示す薄膜ト
ランジスタは、ソース及びドレイン領域10b,cがゲ
ート領域14を用いた自己整合(Self-Align)で形成さ
れ、チャネル領域10aとゲート領域14の長さが一致
する構造である。
【0007】具体的には、基板100上にポリシリコン
の活性層10が設けられ、この活性層10の上部にゲー
ト絶縁膜12とゲート領域14が形成されている。基板
100は、ガラスや石英等を用いたウェーハ層102の
上部に熱的に成長させて熱酸化膜101を形成すること
で構成されている。活性層10は、その領域中のゲート
領域14下の部分がトランジスタのオンにおけるチャネ
ル領域10aとなり、その左右の部分が、イオン注入工
程によりソース領域10b及びドレイン領域10cとし
て用いられる。これらソース領域10b及びドレイン領
域10cの形成位置は、ゲート領域14をマスクとして
イオン注入を実行するため自動的に定まる、いわゆる自
己整合で決定される。形成されたゲート領域14、ソー
ス領域10b、及びドレイン領域10cは、それぞれゲ
ート電極、ソース電極、及びドレイン電極と接続され、
ゲート電極及びソース電極は、予め設定された電圧を受
ける。尚、ソース領域10b及びドレイン領域10cは
便宜上区別するもので、この説明ではN形を例としてい
るが、例えばソース領域10bはP形トランジスタであ
ればドレイン領域なることは勿論のことである。
【0008】このような自己整合によるノンオフセット
ゲート構造においては、ソース及びドレイン領域10
b,cに隣接するチャネル領域10aがゲート領域14
と同じ長さなので、ゲート電圧より低いソース電圧が印
加されるオン状態でのオン電流損失は小さくてすむが、
ゲート電圧より高いソース電圧が印加されるオフ状態で
は漏洩電流が大きくなる。即ち、オフ状態においてソー
ス領域10b又はドレイン領域10cに印加される所定
の電圧は、ゲート領域14に印加されるターンオフ電圧
より高いので、ソース領域10b又はドレイン領域10
cからゲート領域14にかけて垂直電界が発生する。こ
の電界は、ソース領域10bとチャネル領域10aの
間、又は、ドレイン領域10cとチャネル領域10aの
間に形成された空乏層内にある捕獲キャリアを励起させ
る。そしてその励起エネルギーを受けたキャリアが空乏
層から離脱する結果、ソース領域10b−ドレイン領域
10c間に漏洩電流が発生することになる。従って、ゲ
ート領域14とソース及びドレイン領域10b,cが近
接していると、漏洩電流が多くなる。
【0009】この図1におけるノンオフセットゲート構
造の漏洩電流改善策として提案されている薄膜トランジ
スタの構造を図2に示している。即ち、オフセットゲー
ト(Offset Gated)構造の薄膜トランジスタで、図2はそ
の断面図である。尚、図1と同じ部分には共通符号を付
してある。
【0010】この薄膜トランジスタでは、ソース領域1
0bとドレイン領域10cとの間のドーピングされてい
ない活性層10の長さが、ゲート領域14よりも長い構
造としてある。即ち、オフ状態において発生する漏洩電
流を減少させるために、チャネル領域10Aは、その両
側にゲート領域14をはみ出したオフセット領域10
d,eを有する構造としてある。これらオフセット領域
10d,eによって生成されるオフセット抵抗がオフ状
態における上述の垂直電界作用を弱めるため、ソース領
域10b−ドレイン領域10c間の漏洩電流を減少させ
る効果がある。
【0011】しかし一方で、この図2のオフセットゲー
ト構造を有する薄膜トランジスタはチャネル領域10A
に余分のオフセット領域10d,eを有するがために、
図1のノンオフセットゲート構造のものに比べてオン電
流のゲート駆動能力で劣ることになる。即ち、オフセッ
ト領域10d,eにより生成されるオフセット抵抗が追
加直列抵抗となるので、ターンオン電流はノンオフセッ
トゲート構造の薄膜トランジスタよりも減少してしま
う。
【0012】これら図1、図2に示す他にも漏洩電流を
制限する構造は各種提案されているが、それら薄膜トラ
ンジスタの構造は、かなり大がかりな追加工程が発生す
る等の解決課題があり、また、漏洩電流はある程度減少
されるものの、一方でオフセット領域による追加直列抵
抗に起因してオン電流が減少するという一長一短をも
つ。
【0013】このような従来技術に鑑みるに、オフ状態
においてはオフセットゲート構造の特性を現し、オン状
態においてはノンオフセットゲート構造の特性を現すよ
うな薄膜トランジスタの構造があれば、非常に好ましい
ということになる。そこで本発明では、オフ状態におい
てはオフセットゲート構造の特性をち、オン状態におい
てはノンオフセットゲート構造の特性をもつような薄膜
トランジスタとその製造方法の提供を目的とする。ま
た、追加工程をほとんど要することなくオフ状態での漏
洩電流を効果的に減少させることができる薄膜トランジ
スタ及びその製造方法の提供を目的とする。
【0014】更に、本発明では、オン電流量をノンオフ
セットゲート構造の薄膜トランジスタのオン電流量より
低下させることなく、且つオフ状態での漏洩電流量を、
オフセットゲート構造の薄膜トランジスタの漏洩電流量
よりもいっそう減少させることができるポリシリコン薄
膜トランジスタを提供することを目的とする。或いは、
オン状態においては十分なゲート駆動能力を有するよう
にオフセット領域が自動的に解消され、オフ状態におい
ては漏洩電流を抑制するようにオフセット領域が自動的
に形成されるような動的ノンオフセットゲート構造のポ
リシリコン薄膜トランジスタを提供することを目的とす
る。或いはまた、一般的なノンオフセット構造のポリシ
リコン薄膜トランジスタの製造工程と互換性を有しなが
ら動作特性改善が可能な薄膜トランジスタ及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
【0016】本発明によれば、上記課題を解決する薄膜
トランジスタとして、チャネル領域を間にして形成され
たソース及びドレイン領域と、ゲート絶縁膜を介してチ
ャネル領域上に伸延するゲート領域と、を有してなり、
ゲート領域は、ゲート電圧がオン電圧であればチャネル
領域上の全域がそのオン電圧となり、ゲート電圧がオフ
電圧であればチャネル領域上の中央部分がそのオフ電圧
となると共に該中央部分を挟んで両端部分がソース電圧
となるようにしてあることを特徴とする薄膜トランジス
タを提供する。或いは、チャネル領域を間にして形成さ
れたソース及びドレイン領域と、ゲート絶縁膜を介して
チャネル領域上に伸延するゲート領域と、を有してな
り、ゲート領域は、ゲート電圧がオン電圧であればチャ
ネル領域上の全域がそのオン電圧となり、ゲート電圧が
オフ電圧であればチャネル領域上の中央部分がそのオフ
電圧となると共に該中央部分を挟んで両端部分がソース
電圧となるようにしてあることを特徴とするMOSトラ
ンジスタを提供する。また、本発明では、チャネル領域
を間にして形成されたソース及びドレイン領域と、ゲー
ト絶縁膜を介してチャネル領域上に伸延するゲート領域
と、を有してなり、ゲート領域は、ゲート電圧を受ける
メインゲートと、チャネル領域上でメインゲートと整流
性接合する接合ゲートと、この接合ゲートと整流性接合
し且つソース電圧を受けるサブゲートと、から構成され
ることを特徴とする薄膜トランジスタを提供する。或い
は、チャネル領域を間にして形成されたソース及びドレ
イン領域と、ゲート絶縁膜を介してチャネル領域上に伸
延するゲート領域と、を有してなり、ゲート領域は、ゲ
ート電圧を受けるメインゲートと、チャネル領域上でメ
インゲートと整流性接合する接合ゲートと、この接合ゲ
ートと整流性接合し且つソース電圧を受けるサブゲート
と、から構成されることを特徴とするMOSトランジス
タを提供する。このときのサブゲートは、金属配線を通
してソース領域とオーミックコンタクトさせておけばよ
い。
【0017】より具体的には、ポリシリコンのチャネル
領域を間にして形成されたソース及びドレイン領域と、
ゲート絶縁膜を介してチャネル領域上に伸延するゲート
領域と、を有してなり、ゲート領域は、ゲート電圧を受
けるP形のメインゲートと、チャネル領域上でメインゲ
ートと接合するN形の接合ゲートと、この接合ゲートと
接合し且つソース電圧を受けるP形のサブゲートと、か
らなるPNP接合形であることを特徴とするN形ポリシ
リコン薄膜トランジスタを提供する。また、ポリシリコ
ンのチャネル領域を間にして形成されたソース及びドレ
イン領域と、ゲート絶縁膜を介してチャネル領域上に伸
延するゲート領域と、を有してなり、ゲート領域は、ゲ
ート電圧を受けるN形のメインゲートと、チャネル領域
上でメインゲートと接合するP形の接合ゲートと、この
接合ゲートと接合し且つソース電圧を受けるN形のサブ
ゲートと、からなるNPN接合形であることを特徴とす
るP形ポリシリコン薄膜トランジスタを提供する。更
に、チャネル領域を間にして形成されたソース及びドレ
イン領域と、ゲート絶縁膜を介してチャネル領域上に伸
延するゲート領域と、を有してなり、ゲート領域は、ゲ
ート電圧を受けるP形のメインゲートと、チャネル領域
上でメインゲートと接合するN形の接合ゲートと、この
接合ゲートと接合し且つソース電圧を受けるP形のサブ
ゲートと、からなるPNP接合形であることを特徴とす
るN形アモルファスシリコン薄膜トランジスタを提供す
る。
【0018】このようなトランジスタの製造方法として
本発明では、活性層上にゲート絶縁膜及びゲート領域を
形成する工程と、異なるパターンのマスクを用いて異な
る導電形の不純物注入を実施し、その一方の導電形不純
物注入で接合ゲートを前記ゲート領域に形成すると共に
該接合ゲートと同じ導電形のソース及びドレイン領域を
前記活性層に自己整合で形成し、また他方の導電形不純
物注入で同じ導電形のメインゲート及びサブゲートを前
記接合ゲートとそれぞれ整流性接合をなすようにして前
記ゲート領域に形成する工程と、前記サブゲート及びソ
ース領域を電気的に接続する工程と、を含むことを特徴
とする製造方法を提供する。
【0019】また、基板上に形成した活性層にゲート絶
縁膜を形成する工程と、そのゲート絶縁膜上にゲート領
域を形成する工程と、該ゲート領域におけるメインゲー
ト及びサブゲートの形成部分に第1フォトレジストパタ
ーンを形成する工程と、該第1フォトレジストパターン
形成後に前記活性層及びゲート領域へ第1導電形イオン
を注入してソース及びドレイン領域と接合ゲートを形成
する工程と、前記第1フォトレジストパターンを除去す
る工程と、前記第1導電形イオンを注入した部分に第2
フォトレジストパターンを形成する工程と、該第2フォ
トレジストパターン形成後に前記ゲート領域へ第2導電
形イオンを注入してメインゲート及びサブゲートを形成
する工程と、前記第2フォトレジストパターンを除去す
る工程と、を含むことを特徴とする薄膜トランジスタの
製造方法を提供する。この場合、ソース領域に対するコ
ンタクトエッチングを施して該ソース領域とサブゲート
を金属配線する工程を更に実施してオーミックコンタク
トをとるようにできる。より具体的には、基板上に形成
した活性層にゲート絶縁膜を形成する工程と、そのゲー
ト絶縁膜上にゲート領域を形成する工程と、該ゲート領
域におけるメインゲート及びサブゲートの形成部分に第
1フォトレジストパターンを形成する工程と、該第1フ
ォトレジストパターン形成後に前記活性層及びゲート領
域へN形不純物を注入してソース及びドレイン領域と接
合ゲートを形成する工程と、前記第1フォトレジストパ
ターンを除去する工程と、前記N形不純物を注入した部
分に第2フォトレジストパターンを形成する工程と、該
第2フォトレジストパターン形成後に前記ゲート領域へ
P形不純物を注入してメインゲート及びサブゲートを形
成する工程と、前記第2フォトレジストパターンを除去
する工程と、を含むことを特徴とするN形ポリシリコン
薄膜トランジスタの製造方法を提供する。
【0020】更に、酸化膜を有する基板に形成した活性
層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、そのゲート絶縁
膜上にゲート領域を形成する工程と、該ゲート領域にお
けるメインゲート及びサブゲートの形成部分にフォトマ
スキングをして前記活性層及びゲート領域へ第1導電形
イオンを注入し、ソース及びドレイン領域と接合ゲート
を形成する工程と、該第1導電形イオンを注入した部分
にフォトマスキングをして前記ゲート領域へ第2導電形
イオンを注入し、メインゲート及びサブゲートを形成す
る工程と、該第2導電形イオンの注入工程後に絶縁酸化
膜を形成してコンタクトエッチングし電極形成を行う工
程と、を含むことを特徴とする薄膜トランジスタの製造
方法を提供する。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を説明す
る。尚、図中の共通部分あるいは同じ機能をもつ部分に
は、同じか又は類似の参照符号を付して説明する。
【0022】以下の説明においては特定詳細を掲げて詳
しく説明するが、当該技術分野で通常の知識を有する者
であれば、そのような特定事項に限らずとも本発明の実
施が可能であることは容易に理解できる。また、本分野
でよく知られた素子の基本的な物性や接合の特性、動作
等は適宜説明を略するものとする。
【0023】本発明のトランジスタ素子には、非晶質シ
リコン又は多結晶シリコンの両方をその材料として使用
することができ、また、本発明は薄膜トランジスタだけ
でなく、比較的短チャネルを有する一般的なMOSトラ
ンジスタにも適用可能である。また、不純物イオンの注
入によってN形トランジスタやP形トランジスタを選択
的に製造することも、1基板上にN形及びP形トランジ
スタを同時に形成するCMOS構造にも適用することが
できる。本実施形態では一例として、N形の薄膜トラン
ジスタについて説明する。
【0024】図3A,Bには、この実施形態における薄
膜トランジスタの平面及び断面構造図を示してある。図
3Aの平面図を参照すると、メインゲート14c、接合
ゲート14a,b、そしてサブゲート14dが、ゲート
絶縁膜12(図3B)上に同一層として形成されてい
る。メインゲート14cは平面的にT字状を呈し、また
サブゲート14dは平面的に長方形状を呈する。接合ゲ
ート14a,bは平面的にU字状を呈して互いにつなが
っている。但し、接合ゲート14a,bは平面的に正方
形状を呈するようにも形成可能である。サブゲート14
dは、金属配線を通じてソース領域10bと非整流性接
触、即ちオーミックコンタクト(Ohmic Contact) されて
いる。
【0025】このゲート絶縁膜12上に形成されたゲー
ト領域14は、サブゲート14d、メインゲート14
c、そして、メインゲート14cとサブゲート14dと
の間で整流性接合を作る接合ゲート14a,bを含むこ
とが分かる。つまり本実施形態の場合、メインゲート1
4c及びサブゲート14dがP形に、接合ゲート14
a,bがN形にそれぞれドーピングされているので、メ
インゲート14c−接合ゲート14a,b−サブゲート
14dの順でP−N−Pの整流性接合層となっている。
【0026】ソース領域10b及びドレイン領域10
c、メインゲート14c及び接合ゲート14a,bの断
面構造は、図3A中の断面線(一点鎖線)に沿ってみた
図3Bに現れている。図3Bを参照すると、活性層10
は、チャネル領域の両側にソース領域10b及びドレイ
ン領域10cがそれぞれ形成され、そのチャネル領域上
部にゲート絶縁膜12が形成されている。ゲート絶縁膜
12の上部には、同一層に形成されたメインゲート14
c及びその両側の接合ゲート14a,bが位置してい
る。活性層10に形成されるチャネル長は、オン状態で
ゲート長L2と等しくなる。そして、オフ状態では、ゲ
ート長L2からメインゲート14cのゲート長L1を引
いた残り、即ち接合ゲート14a,bのゲート長L2−
L1がオフセット領域を形成する。つまり、オフ状態に
おけるチャネル長はL1で、オン状態におけるチャネル
長はL2である。
【0027】これについて具体的に説明する。まず、図
3から分かるように一番大きな特徴は、チャネル領域上
のゲート部分がNPN接合の分割構造になっていること
にある。即ち、このゲート部分において、N+ドーピン
グした接合ゲート(N+ゲート)14a,bは、ソース
及びドレイン領域10b,cに近接した両端部に形成さ
れている。そして、接合ゲート14a,14bに挟まれ
たメインゲート14cはP+ドーピングしたP+ゲート
であり、また、サブゲート14dもP+ゲートである。
このゲート領域構造では、メインゲート14cにゲート
電圧が提供され、サブゲート14dにはソース電圧が提
供される。
【0028】ソース電圧がゲート電圧より高くなるオフ
状態(Vs>Vg)においては、サブゲート14dと接
合ゲート14a,bのPN接合が順方向バイアスされる
ので、ソース電圧は接合ゲート14a,bまで伝わるこ
とになる。と同時に、接合ゲート14a,bとメインゲ
ート14cのPN接合は逆方向バイアスされることにな
るので、ソース電圧がメインゲート14cまで伝わるこ
とはない。即ち、整流性接合では一方向に抵抗性が小さ
ければその逆方向では抵抗性が非常に大きくなる。
【0029】このように、ゲート電圧がオフ電圧となり
トランジスタがオフ状態になるときには逆方向バイアス
されたPN接合によって、メインゲート14cはオフ電
圧となる一方、その両端の接合ゲート14a,bはほぼ
ソース電圧を受けることになるので、ソース領域10b
又はドレイン領域10cとゲート領域14との垂直電界
は格段に減少する。従って、キャリアに対する励起エネ
ルギーは非常に小さくなるので、漏洩電流をほぼ抑制す
ることができる。つまり、漏洩電流を抑制するために、
オフ状態においては自動的に前述の図2同様のオフセッ
トゲート構造が設定されるのである。このときのオフセ
ット領域は、ソース及びドレイン両側合わせて接合ゲー
ト14a,bのゲート長L2−L1であり、片側に(L
2−L1)/2ずつの範囲で設定される。
【0030】ゲート電圧がソース電圧より高くなるオン
状態(Vg>Vs)においては、メインゲート14cと
接合ゲート14a,bのPN接合が順方向バイアスされ
ることになるので、ゲート電圧が接合ゲート14a,b
まで伝わることになる。同時に、接合ゲート14a,b
とサブゲート14dのPN接合は逆方向バイアスになる
ので、ゲート電圧がサブゲート14dへ伝わることはな
い。従って、オフ状態で生成されたオフセット領域は自
動的に解消されてチャネル領域上のゲート部分はすべて
オン電圧となり、前述の図1同様のノンオフセットゲー
ト構造が設定される。即ち、オフセット領域による追加
直列抵抗は解消され、駆動能力が格段に高まることにな
る。
【0031】図4A,B,Cに、本実施形態の薄膜トラ
ンジスタ製造工程を順に示す。また図5A,Bに、図4
の工程で使用するフォトレジストのパターンを示してあ
る。ここに示す製造工程は、低温プロセスを利用して2
ミクロンの接合ゲートを有するTFTをポリシリコン薄
膜で製造する例である。その工程は、ゲート用のN+及
びP+イオン注入のフォトリソグラフィプロセスを除い
ては、従来のノンオフセットゲート構造をもつ素子の製
造工程と共通である。
【0032】図4Aに示す工程は、成長酸化膜を有する
基板上の活性層10にゲート絶縁膜12を形成し、その
ゲート絶縁膜12上にゲート領域14を形成する工程で
ある。尚、図示を省略しているが、活性層10の下部に
は前述の図1と同じような基板100があるのは勿論で
ある。基板100としては例えば、非晶質、単結晶又は
多結晶のシリコンウェーハ層102を用い、該ウェーハ
層102の上部に熱的成長させた酸化膜101を形成し
て使用可能である。本実施形態では、5000Åの熱的
成長酸化膜を形成したシリコンウェーハを試作基板とし
て使用し、その基板上に、1000Åでノンドーピング
の非晶質シリコン層を550℃のLPCVDで形成し活
性層10としている。
【0033】非晶質シリコンの活性層10は、600℃
でアニールをかけることにより結晶化し、多結晶シリコ
ンに変化する。そして、このシリコン層とした活性層1
0の上に、1000Åの同じ厚さでゲート絶縁膜12及
びポリシリコンのゲート領域14の各層を形成した後に
パターニングする。これにより、図4Aに図示の構造が
得られる。つまり、図4Aの工程におけるゲートパター
ニングまでの工程は既存のノンオフセットゲート構造を
もつ素子の工程順と同じであり、互換性があることが分
かる。尚、活性層10としては、この他にも非晶質シリ
コンに水素添加したものを用いたりすることが勿論可能
である。
【0034】図4Bの工程は、接合ゲート14a,b
と、ソース領域10b及びドレイン領域10cを作成す
るために、ゲート領域14におけるメインゲート14c
とサブゲート14dを作成する部分にフォトレジストパ
ターン40を形成した後、N形イオンを高濃度注入する
工程である。P形の薄膜トランジスタを製造する場合に
は、この工程でP形イオンを高濃度注入することになる
(図中カッコ内)。このときのフォトレジストパターン
40の平面レイアウトについては図5Aに示してある。
図5Aにおいて、斜線領域がフォトレジストパターン4
0で、図3Aと同形状のメインゲート14c及びサブゲ
ート14dを覆っていることが分かる。
【0035】N形イオン注入後は、フォトレジストパタ
ーン40が除去工程により除去されて図4Bの工程が終
了し、接合ゲート14a,bとソース領域10b及びド
レイン領域10cが完成している。この工程においてソ
ース領域10b及びソース領域10cは、前述の図1の
場合同様にして、ゲート領域14の長さに従う自己整合
で形成される。
【0036】図4Cの工程では、ゲート領域14におけ
るメインゲート14cとサブゲート14dを作成するた
めに、図4Bの工程によるN+イオン注入部分をフォト
レジストパターン41で保護した後、P形イオンを高濃
度注入する。P形の薄膜トランジスタを製造する場合に
は、この工程でN形イオンが高濃度注入される(図中カ
ッコ内)。このときのフォトレジストパターン41の平
面レイアウトについては図5Bに示してある。図5Bに
おいて、斜線領域がフォトレジストパターン41で、図
3Aと同形状の接合ゲート14a,b、ソース領域10
b及びドレイン領域10cを覆っていることが分かる。
【0037】P形イオン注入後は、フォトレジストパタ
ーン41が除去工程により除去されて図4Cの工程が終
了し、メインゲート14c及びサブゲート14dが完成
する。
【0038】このN形、P形つまり第1、第2導電形イ
オンを注入するために第1、2フォトレジストパターン
40,41を形成する各工程等としては、フォトマスキ
ング作業も使用可能である。
【0039】図4Cの工程以降には、露出領域保護のた
めの絶縁酸化層を形成し、600℃で20時間、ドーパ
ント・アクチベーション・アニールを実施して注入イオ
ンを活性化させた後、コンタクトエッチングとアルミニ
ウム電極配線を遂行する。これら工程も、既存の薄膜ト
ランジスタの工程と同様である。但し、本実施形態にお
いては、電極等の形成時にソース領域10bとサブゲー
ト14dとの接続を行う。
【0040】図4に示す製造工程による図3の薄膜トラ
ンジスタは、ノンオフセットゲート構造を有する。この
ようなポリシリコン薄膜トランジスタは、ターンオン動
作では十分なゲート駆動能力を有するようにオフセット
領域が自動的に解消する一方、ターンオフ動作では漏洩
電流を抑制するようにオフセット領域が自動的に生成さ
れる。
【0041】次に図6〜9に示すグラフを参照して、本
実施形態の薄膜トランジスタの各種特性を説明する。
【0042】図6は、オン及びオフ状態においてゲート
領域14内の電荷分布をシミュレーションしたグラフ
で、上側がオン状態のグラフであり、下側がオフ状態の
グラフである。このシミュレーション結果から、ゲート
電圧がオン電圧の場合には接合ゲート14a,bまでそ
のオン電圧が伝わる一方、オフ電圧の場合にはメインゲ
ート14cのみがそのオフ電圧となることが確認でき
る。結果的に、接合ゲート14a,bがオフ状態におい
てゲート長を減少させ、これに対応するチャネル領域の
部分がオフセット領域として動作することが示されてい
る。
【0043】図7は、縦軸を電界とし、横軸をチャネル
領域の長さとしたグラフを示し、実線で示すのが従来の
ノンオフセットゲート構造TFTのグラフで、点線で示
すのが本実施形態における接合ゲート構造TFTのグラ
フである。本実施形態の薄膜トランジスタにおいては、
オフ状態の最大電界が従来の半分以下になっていること
が示されており、従って、本実施形態による薄膜トラン
ジスタの漏洩電流は従来のノンオフセットゲート構造の
場合よりも格段に減少することが分かる。
【0044】図8を参照すると、オン状態での電流特性
が分かるように、チャネル長−電子密度の関係を示すグ
ラフが図示されており、実線が本実施形態のTFTで、
点線が従来のオフセットゲート構造TFTである。この
図8中の例えば1E18は1×1018を表している。本
実施形態の薄膜トランジスタにおけるオン状態でのチャ
ネル周りの電子密度は、従来のオフセットゲート構造に
比べて2等級上がっており、これは即ち100倍程多い
ことを示し、ノンオフセット構造におけるオン特性に匹
敵している。つまり、本実施形態の薄膜トランジスタの
オン電流は、ノンオフセットゲート構造のオン電流に匹
敵することになる。
【0045】図9は、縦軸にドレイン電流を、横軸にゲ
ート電圧をとったグラフであり、実線が本実施形態のT
FT、点線がノンオフセットゲート構造TFTを示す。
このグラフで分かるように、本実施形態の薄膜トランジ
スタにおけるオン電流は、ノンオフセットゲート構造の
オン電流に匹敵していることがドレイン電流から明確に
把握できる。一方で、ゲート電圧がオフ電圧となる場合
には、N形MOSトランジスタでみると、本実施形態に
おける方がノンオフセットゲート構造に比べて格段に漏
洩電流が少ないことが分かる。即ち、本実施形態におけ
る漏洩電流は、−20ボルトのオフ電圧においてノンオ
フセットゲート構造の漏洩電流よりも100倍少ない。
また、P形MOSトランジスタでみると、本実施形態に
おける漏洩電流はオフ電圧全般において増加しないこと
が分かる。即ち、本実施形態の構造によれば、P形MO
S素子における5ボルト程度のドレイン電圧では、正孔
の低移動度の故に漏洩電流を増加させるに至らない。こ
のように、オン/オフ電流比特性において、従来より格
段に向上している。
【0046】上記実施形態では添付図面を参照して本発
明の一例を説明したが、本発明の技術的思想の範囲内に
おいてその他にも多様な形態が可能であることは、特に
説明するまでもなく明らかである。例えば、材質面では
非晶質シリコンや多結晶シリコンを使用することがで
き、また、薄膜トランジスタだけでなく比較的短チャネ
ルの一般的なMOSトランジスタにも適用することがで
きる。或いは、不純物イオンの注入によってN形とP形
のトランジスタを選択的に製造可能であるし、1基板上
にN形及びP形トランジスタを同時に形成するCMOS
構造にも適用することができる。更に、ゲート領域の形
状やチャネル長、そして製造工程順は場合に応じて適宜
多様に変更することができる。例えば、メインゲートと
接合ゲートは、漏洩電流を抑制する目的を考えれば、チ
ャネル領域上でメインゲートの片側に接合ゲートを接続
した構造等とすることも可能であり、また、図4Bと図
4Cの工程は逆順にしてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、オフ状態においてはオ
フセットゲート構造の特性をもち且つオン状態において
はノンオフセットゲート構造の特性をもつ薄膜トランジ
スタが提供される。即ち、PN接合ゲートを有する本発
明の薄膜トランジスタは、オン電流がノンオフセットゲ
ート構造におけるオン電流に匹敵する一方で、漏洩電流
はほとんど流さないという効果をもち、オン/オフ電流
比特性が格段に向上している。しかも、その製造工程
は、一般的なノンオフセットゲート構造をもつ薄膜トラ
ンジスタの製造工程と互換性があり、パターンの全く異
なるような新たなマスクの追加を必要とせずにすむの
で、コスト的に非常に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノンオフセットゲート構造をもつ薄膜トランジ
スタの断面図。
【図2】オフセットゲート構造をもつ薄膜トランジスタ
の断面図。
【図3】分図Aは本発明の実施形態における薄膜トラン
ジスタの平面図、分図Bは分図Aに示す薄膜トランジス
タの要部断面図。
【図4】図3に示す薄膜トランジスタの製造工程を説明
する工程図。
【図5】図4の製造工程で使用するフォトレジストパタ
ーンの形状を示す平面面。
【図6】本発明の実施形態における薄膜トランジスタの
特性を示す、縦軸を電位、横軸をゲート長としたグラ
フ。
【図7】本発明の実施形態における薄膜トランジスタの
特性を示す、縦軸を電界、横軸をチャネル長としたグラ
フ。
【図8】本発明の実施形態における薄膜トランジスタの
特性を示す、縦軸を電子密度、横軸をチャネル長とした
グラフ。
【図9】本発明の実施形態における薄膜トランジスタの
特性を示す、縦軸をドレイン電流、横軸をゲート電圧と
したグラフ。
【符号の説明】
10 活性層 10b ソース領域(ドレイン領域) 10c ドレイン領域(ソース領域) 12 ゲート絶縁膜 14 ゲート領域 14a,b 接合ゲート(N+ゲート) 14c メインゲート(P+ゲート) 14d サブゲート(P+ゲート)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−246160(JP,A) 特開 平4−111469(JP,A) 特開 昭58−7871(JP,A) 特開 平1−276766(JP,A)

Claims (52)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャネル領域を間にして形成されたソー
    ス及びドレイン領域と、ゲート絶縁膜を介してチャネル
    領域上に伸延するゲート領域と、を有してなり、ゲート
    領域は、ゲート電圧を受けるメインゲートと、チャネル
    領域上でメインゲートと整流性接合する接合ゲートと、
    この接合ゲートと整流性接合し且つソース電圧を受ける
    サブゲートと、から構成されることを特徴とする薄膜ト
    ランジスタ。
  2. 【請求項2】 当該薄膜トランジスタがNMOS形であ
    り、メインゲート−接合ゲート−サブゲートの整流性接
    合がP−N−P接合となる請求項1記載の薄膜トランジ
    スタ。
  3. 【請求項3】 当該薄膜トランジスタがPMOS形であ
    り、メインゲート−接合ゲート−サブゲートの整流性接
    合がN−P−N接合となる請求項1記載の薄膜トランジ
    スタ。
  4. 【請求項4】 サブゲートは、金属配線を通してソース
    領域とオーミックコンタクトする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の薄膜トランジスタ。
  5. 【請求項5】 チャネル領域に非晶質シリコンが用いら
    れる請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜トランジ
    スタ。
  6. 【請求項6】 チャネル領域に、非晶質シリコンをアニ
    ールすることにより形成した多結晶シリコンが用いられ
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜トランジス
    タ。
  7. 【請求項7】 成長酸化膜を有する基板上に形成した非
    晶質シリコンをアニールした多結晶シリコンを用いる請
    求項6記載の薄膜トランジスタ。
  8. 【請求項8】 オン状態でのチャネル長がチャネル領域
    上のゲート領域のゲート長に等しい請求項1〜7のいず
    れか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  9. 【請求項9】 オフ状態においてチャネル領域上の接合
    ゲートのゲート長に従いオフセット領域が設定される請
    求項8記載の薄膜トランジスタ。
  10. 【請求項10】 メインゲートとサブゲートは同じ導電
    形である請求項1記載の薄膜トランジスタ。
  11. 【請求項11】 接合ゲートの導電形はソース領域の導
    電形と同じである請求項1又は請求項10記載の薄膜ト
    ランジスタ。
  12. 【請求項12】 接合ゲートの導電形はドレイン領域の
    導電形と同じである請求項1又は請求項10記載の薄膜
    トランジスタ。
  13. 【請求項13】 サブゲートは接合ゲートによってメイ
    ンゲートと離隔形成されている請求項1記載の薄膜トラ
    ンジスタ。
  14. 【請求項14】 メインゲート、接合ゲート、及びサブ
    ゲートはゲート絶縁膜上に同一層として形成されている
    請求項13記載の薄膜トランジスタ。
  15. 【請求項15】 サブゲートは長方形状の平面形状を呈
    する請求項14記載の薄膜トランジスタ。
  16. 【請求項16】 接合ゲートはU字状の平面形状を呈す
    る請求項15記載の薄膜トランジスタ。
  17. 【請求項17】 接合ゲートは正方形状の平面形状を呈
    する請求項15記載の薄膜トランジスタ。
  18. 【請求項18】 メインゲートはT字状の平面形状を呈
    する請求項14〜17のいずれか1項に記載の薄膜トラ
    ンジスタ。
  19. 【請求項19】 接合ゲートは、N形イオンを高濃度注
    入して形成されている請求項13〜18のいずれか1項
    に記載の薄膜トランジスタ。
  20. 【請求項20】 接合ゲートは、P形イオンを高濃度注
    入して形成されている請求項13〜18のいずれか1項
    に記載の薄膜トランジスタ。
  21. 【請求項21】 基板上に形成した活性層にゲート絶縁
    膜を形成する工程と、そのゲート絶縁膜上にゲート領域
    を形成する工程と、該ゲート領域におけるメインゲート
    及びサブゲートの形成部分に第1フォトレジストパター
    ンを形成する工程と、該第1フォトレジストパターン形
    成後に前記活性層及びゲート領域へ第1導電形イオンを
    注入してソース及びドレイン領域と接合ゲートを形成す
    る工程と、前記第1フォトレジストパターンを除去する
    工程と、前記第1導電形イオンを注入した部分に第2フ
    ォトレジストパターンを形成する工程と、該第2フォト
    レジストパターン形成後に前記ゲート領域へ第2導電形
    イオンを注入してメインゲート及びサブゲートを形成す
    る工程と、前記第2フォトレジストパターンを除去する
    工程と、を含むことを特徴とする薄膜トランジスタの製
    造方法。
  22. 【請求項22】 第1導電形イオンがN形不純物イオン
    である請求項21記載の製造方法。
  23. 【請求項23】 第2導電形イオンがP形不純物イオン
    である請求項22記載の製造方法。
  24. 【請求項24】 第1導電形イオンがP形不純物イオン
    である請求項21記載の製造方法。
  25. 【請求項25】 第2導電形イオンがN形不純物イオン
    である請求項24記載の製造方法。
  26. 【請求項26】 ソース領域に対するコンタクトエッチ
    ングを施して該ソース領域とサブゲートを金属配線する
    工程を更に実施する請求項21記載の製造方法。
  27. 【請求項27】 基板上に非晶質シリコンを形成した後
    にアニールして多結晶シリコンとすることで活性層を形
    成する請求項21〜26のいずれか1項に記載の製造方
    法。
  28. 【請求項28】 第1導電形イオンの注入工程による接
    合ゲートは、第2導電形イオンの注入工程によるメイン
    ゲートとサブゲートとの間に位置して整流性接合を形成
    する請求項21記載の製造方法。
  29. 【請求項29】 製造される薄膜トランジスタがNMO
    S形で、整流性接合がPNP接合となる請求項28記載
    の製造方法。
  30. 【請求項30】 製造される薄膜トランジスタがPMO
    S形で、整流性接合がNPN接合となる請求項28記載
    の製造方法。
  31. 【請求項31】 ポリシリコンのチャネル領域を間にし
    て形成されたソース及びドレイン領域と、ゲート絶縁膜
    を介してチャネル領域上に伸延するゲート領域と、を有
    してなり、ゲート領域は、ゲート電圧を受けるP形のメ
    インゲートと、チャネル領域上でメインゲートと接合す
    るN形の接合ゲートと、この接合ゲートと接合し且つソ
    ース電圧を受けるP形のサブゲートと、からなるPNP
    接合形であることを特徴とするN形ポリシリコン薄膜ト
    ランジスタ。
  32. 【請求項32】 ポリシリコンのチャネル領域を間にし
    て形成されたソース及びドレイン領域と、ゲート絶縁膜
    を介してチャネル領域上に伸延するゲート領域と、を有
    してなり、ゲート領域は、ゲート電圧を受けるN形のメ
    インゲートと、チャネル領域上でメインゲートと接合す
    るP形の接合ゲートと、この接合ゲートと接合し且つソ
    ース電圧を受けるN形のサブゲートと、からなるNPN
    接合形であることを特徴とするP形ポリシリコン薄膜ト
    ランジスタ。
  33. 【請求項33】 チャネル領域を間にして形成されたソ
    ース及びドレイン領域と、ゲート絶縁膜を介してチャネ
    ル領域上に伸延するゲート領域と、を有してなり、ゲー
    ト領域は、ゲート電圧を受けるP形のメインゲートと、
    チャネル領域上でメインゲートと接合するN形の接合ゲ
    ートと、この接合ゲートと接合し且つソース電圧を受け
    るP形のサブゲートと、からなるPNP接合形であるこ
    とを特徴とするN形アモルファスシリコン薄膜トランジ
    スタ。
  34. 【請求項34】 チャネル領域を間にして形成されたソ
    ース及びドレイン領域と、ゲート絶縁膜を介してチャネ
    ル領域上に伸延するゲート領域と、を有してなり、ゲー
    ト領域は、ゲート電圧を受けるメインゲートと、チャネ
    ル領域上でメインゲートと整流性接合する接合ゲート
    と、この接合ゲートと整流性接合し且つソース電圧を受
    けるサブゲートと、から構成されることを特徴とするM
    OSトランジスタ。
  35. 【請求項35】 当該MOSトランジスタがNMOS形
    であり、メインゲート−接合ゲート−サブゲートの整流
    性接合がP−N−P接合となる請求項34記載のMOS
    トランジスタ。
  36. 【請求項36】 当該MOSトランジスタがPMOS形
    であり、メインゲート−接合ゲート−サブゲートの整流
    性接合がN−P−N接合となる請求項34記載のMOS
    トランジスタ。
  37. 【請求項37】 サブゲートは、金属配線によりソース
    領域とオーミックコンタクトする請求項34〜36のい
    ずれか1項に記載のMOSトランジスタ。
  38. 【請求項38】 オン状態でのチャネル長がチャネル領
    域上のゲート領域のゲート長に等しい請求項34〜37
    のいずれか1項に記載のMOSトランジスタ。
  39. 【請求項39】 オフ状態においてチャネル領域上の接
    合ゲートのゲート長に従いオフセット領域が設定される
    請求項38記載のMOSトランジスタ。
  40. 【請求項40】 メインゲートとサブゲートは同じ導電
    形である請求項34記載のMOSトランジスタ。
  41. 【請求項41】 基板上に形成した活性層にゲート絶縁
    膜を形成する工程と、そのゲート絶縁膜上にゲート領域
    を形成する工程と、該ゲート領域におけるメインゲート
    及びサブゲートの形成部分に第1フォトレジストパター
    ンを形成する工程と、該第1フォトレジストパターン形
    成後に前記活性層及びゲート領域へN形不純物を注入し
    てソース及びドレイン領域と接合ゲートを形成する工程
    と、前記第1フォトレジストパターンを除去する工程
    と、前記N形不純物を注入した部分に第2フォトレジス
    トパターンを形成する工程と、該第2フォトレジストパ
    ターン形成後に前記ゲート領域へP形不純物を注入して
    メインゲート及びサブゲートを形成する工程と、前記第
    2フォトレジストパターンを除去する工程と、を含むこ
    とを特徴とするN形ポリシリコン薄膜トランジスタの製
    造方法。
  42. 【請求項42】 ソース領域に対するコンタクトエッチ
    ングを施して該ソース領域とサブゲートを金属配線する
    工程を更に実施する請求項41記載の製造方法。
  43. 【請求項43】 基板上にアモルファスシリコンを形成
    した後にアニールしてポリシリコンとすることで活性層
    を形成する請求項41又は請求項42記載の製造方法。
  44. 【請求項44】 N形不純物の注入工程による接合ゲー
    トは、P形不純物の注入工程によるメインゲートとサブ
    ゲートとの間に位置してPNP接合を形成する請求項4
    1〜43のいずれか1項に記載の製造方法。
  45. 【請求項45】 5000Å厚の酸化膜を上部に形成し
    た基板を用いる請求項41〜44のいずれか1項に記載
    の製造方法。
  46. 【請求項46】 活性層を1000Å厚で形成する請求
    項45記載の製造方法。
  47. 【請求項47】 ゲート絶縁膜を1000Å厚で形成す
    る請求項46記載の製造方法。
  48. 【請求項48】 酸化膜を有する基板に形成した活性層
    上にゲート絶縁膜を形成する工程と、そのゲート絶縁膜
    上にゲート領域を形成する工程と、該ゲート領域におけ
    るメインゲート及びサブゲートの形成部分にフォトマス
    キングをして前記活性層及びゲート領域へ第1導電形イ
    オンを注入し、ソース及びドレイン領域と接合ゲートを
    形成する工程と、該第1導電形イオンを注入した部分に
    フォトマスキングをして前記ゲート領域へ第2導電形イ
    オンを注入し、メインゲート及びサブゲートを形成する
    工程と、該第2導電形イオンの注入工程後に絶縁酸化膜
    を形成してコンタクトエッチングし電極形成を行う工程
    と、を含むことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方
    法。
  49. 【請求項49】 電極形成を行う工程でソース領域とサ
    ブゲートを配線する請求項48記載の製造方法。
  50. 【請求項50】 活性層上にゲート絶縁膜及びゲート領
    域を形成する工程と、異なるパターンのマスクを用いて
    異なる導電形の不純物注入を実施し、一方の導電形不純
    物注入で接合ゲートを前記ゲート領域に形成すると共に
    該接合ゲートと同じ導電形のソース及びドレイン領域を
    前記活性層に自己整合で形成し、また他方の導電形不純
    物注入で同じ導電形のメインゲート及びサブゲートを前
    記接合ゲートとそれぞれ整流性接合をなすようにして前
    記ゲート領域に形成する工程と、前記サブゲート及びソ
    ース領域を電気的に接続する工程と、を含むことを特徴
    とする薄膜トランジスタの製造方法。
  51. 【請求項51】 チャネル領域を間にして形成されたソ
    ース及びドレイン領域と、ゲート絶縁膜を介してチャネ
    ル領域上に伸延するゲート領域と、を有してなり、ゲー
    ト領域は、ゲート電圧がオン電圧であればチャネル領域
    上の全域がそのオン電圧となり、ゲート電圧がオフ電圧
    であればチャネル領域上の中央部分がそのオフ電圧とな
    ると共に該中央部分を挟んで両端部分がソース電圧とな
    るようにしてあることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  52. 【請求項52】 チャネル領域を間にして形成されたソ
    ース及びドレイン領域と、ゲート絶縁膜を介してチャネ
    ル領域上に伸延するゲート領域と、を有してなり、ゲー
    ト領域は、ゲート電圧がオン電圧であればチャネル領域
    上の全域がそのオン電圧となり、ゲート電圧がオフ電圧
    であればチャネル領域上の中央部分がそのオフ電圧とな
    ると共に該中央部分を挟んで両端部分がソース電圧とな
    るようにしてあることを特徴とするMOSトランジス
    タ。
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