JP2730988B2 - 自動販売機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動販売機に関し、詳細には、たばこ等の商
品の取出口を、取り出し容易な高い位置に設けるととも
に、商品の昇降手段を備えた自動販売機に関する。

〔従来の技術〕

一般に、たばこ等を商品とする自動販売機は、自動販
売機本体の幅よりやや小さな幅で横長に開孔した取出口
が、本体の低い位置に設けられている。

このように、取出口が低い位置に設けられた自動販売
機では、利用者は腰をかがめて商品を取り出す必要があ
り、また、取出口中の商品の位置が解かりにくいため、
腰をかがめた窮屈な姿勢のままで、商品を目で確認した
り手探りで捜す必要がある。

そこで、商品の取り出しが容易な高い位置に取出口を
設けた自動販売機が各種提案されている。

この種の自動販売機には、商品の繰出部から繰り出さ
れた商品を低い位置で受け取り、その商品を取出口の高
さまで持ち上げる昇降手段を備えたものが存在する。

例えば、特開昭63−298687号公報に示されている自動
販売機は、チェーンとスプロケットとを組み合わせた昇
降手段を備えている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、従来の取出口が高い位置に設けられた
自動販売機では、商品の取り出しを楽に行なうことはで
きるが、取出口のどこに商品があるのかは、目で確認し
たり手探りで捜す必要があることに変わりはなく、使い
勝手が悪い。

従って、取出口に搬送された商品を捜す手間が省け、
使い勝手が優れ、商品の取り出しまでの時間が短くてす
む自動販売機が望まれていた。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の上記した課題を解決するための手段は、次の
通りである。

第１に、商品の取出口が取り出し容易な高い位置に設
けられ、前方側より後方側が高い傾斜板を有する昇降体
を駆動部で昇降させる昇降手段と、昇降体の前方側に立
設された商品飛出防止用の押板と、商品の繰出部から繰
り出される商品を昇降体の傾斜板上へ搬送する搬送シュ
ートと、入口側から出口側へと幅が徐々に狭められ、出
口側が取出口の上部側に位置する取出シュートとを備え
た自動販売機である。

第２に、第１の自動販売機について、昇降体にチェー
ンを介して重錘を取り付けた自動販売機である。

〔作用〕

商品の繰出部から繰り出された商品は、搬送シュート
を通って昇降体の傾斜板上に落下する。

傾斜板上に商品が落下すると、押板によって商品の前
方への飛び出しが防止されつつ、昇降体が駆動部により
上昇して上限位置で停止し、傾斜板上の商品は傾斜によ
り自然に前方に滑り落ちる。

前方に落ちた商品は、取出シュートを通って商品の取
出口へと導かれる。

この際、取出シュートの幅が徐々に挟められているの
で、商品は取出口の一定箇所に導かれる。

また、傾斜板上から商品が滑り落ちると、昇降体は駆
動部により下降し、下限位置で停止する。

なお、昇降体にチェーンを介して重錘を取り付けたも
のは、重錘を自然落下させることにより昇降体を上昇さ
せるので、昇降体の上昇速度を早めることができる。

〔実施例〕

以下、図面を参照しながら本発明の一実施例をを説明
する。

第１図は本発明の自動販売機の構造を示す図、第２図
は同側面図である。

自動販売機は、本体１に扉２が取り付けられ、該扉２
には商品Ａ（たばこ）の取り出しが容易な高い位置に、
自動販売機の本体幅より小さな幅の商品Ａの取出口３が
設けられている。

該自動販売機は、押出片41を有する商品の繰出部４
と、該繰出部４から繰り出された商品の搬送路である搬
送シュート５の他、該搬送シュート５から搬送された商
品Ａを持ち上げる昇降手段と、該昇降手段により持ち上
げられた商品を取出口３へ導く取出シュート６とを備え
ている。

昇降手段は、前方（扉側）より後方が高く傾斜した傾
斜板71を商品載置台とした昇降体７と、昇降体７の昇降
を行なう駆動部であるモータ８とを備えている。

該昇降体７の前方側には、商品飛出防止用の押板72が
立設されている。

昇降体７の上部左右２箇所には、チェーン９がそれぞ
れ接続され、該チェーン９には重錘10がそれぞれ取り付
けられており、片方のチェーン９の他端はモータ８を介
して昇降体７の下部中央に接続されている。

該重錘10は、昇降体７の重さとバランスがとれたもの
で、昇降体７が下限に位置する際に、上限側に位置する
ように取り付けられている。

取出シュート６は、その入口側が上限位置にある昇降
体７の傾斜板71の前方側端より下に位置し、出口側が取
出口の上部側に位置するもので、該取出シュート６の側
壁は、入口側から出口側に向けて商品の滑り落ち方向に
幅が徐々に狭くなるように間隔が挟められている。

第１図中、11はチェーン９の途中に位置するスプロケ
ット、12aは昇降体７の下がり過ぎを防止する下限スト
ッパ、12bは昇降体７の上り過ぎを防止する上限ストッ
パ、13aは昇降体７の下限位置における商品の有無を検
出する下位センサ、13bは昇降体７の上限位置における
商品の有無を検出する上位センサ、14は下限リミットス
イッチを示す。

なお、図示は省略するが、昇降体の昇降を確実にする
ために、例えば、昇降体の両側壁に組み合うガイド部材
を立設してもよい。

また、押板はスリット状若しくは棒状部材を複数立設
したものでもよい。

次に、作用について説明する。

通常は、昇降体７は下限位置で、重錘10は上限位置
で、それぞれ保持されている。

自動販売機の利用者が選択ボタンを押すと、繰出部４
において、最下部の商品Ａが押出片41によって前方ある
いは後方へ押し出される。

なお、押出片41は昇降体７が下限位置にある時に限り
作動する。

押し出された商品Ａは、搬送シュート５を通り、下限
位置にある昇降体７の傾斜板71上に落下する。

落下した商品Ａは、押板72によって前方への飛び出し
が防止される。

昇降体７の傾斜板71上に商品Ａが落下すると、下位セ
ンサ13aによって商品Ａが検出され、下位センサ13aから
の信号により、上限位置で支持されている重錘10の支持
が開放される。

重錘10の支持が開放されると、該重錘10は下限位置ま
で一気に落下し、同時に、昇降体７が上限位置に素早く
達する。

上限位置に達した昇降体７は、傾斜板71の前方側端が
押板72より上方に位置することになるので、傾斜板71上
の商品は取出シュート６へ自然に滑り落ちる。

取出シュート６を滑り落ちる商品Ａは、該取出シュー
ト６の側壁が入口側から出口側へと徐々に幅が狭められ
ているので、出口側では一定箇所に導かれ、取出口３の
ほぼ定位置に送り出される。

傾斜板71上の商品が滑り落ちると、上位センサ13bに
よって昇降体７に商品がないことが検出され、該上位セ
ンサ13bからの信号により、モータ８が作動して、重錘1
0を上昇させると同時に、昇降体７を下降させる。

昇降体７が下限位置に達すると、下限リミットスイッ
チ14によりモータ８の回転が停止し、重錘10は上限位置
で、昇降体７は下限位置で、それぞれ保持される。

〔発明の効果〕

本発明は以上説明した通りなので、次のような効果を
得ることができる。

取出口が、取り出し容易な高い位置に設けられている
ので、利用者は腰をかがめなくても商品を取り出すこと
ができる。

また、商品が取出口の一定箇所に導びかれるので、取
出口のどこに商品があるのかを、目で確認したり手探り
で捜したりする必要がなく、すぐに取り出すことがで
き、使い勝手に優れ、商品の取り出しまでの時間が短く
てすむ。

さらに、重錘を用いたものは、昇降体の上昇速度が早
く、商品が取出口に搬送されるまでの時間が短くなる。

また、昇降手段の商品載置台に傾斜板を用いているの
で、自動販売機の奥行きを小さくすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の自動販売機の構造を示す図、第２図は
同側面図である。 １……本体、２……扉 ３……取出口、４……繰出部 ５……搬送シュート、６……取出シュート ７……昇降体、71……傾斜板 72……押板、10……重錘

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】商品の取出口が取り出し容易な高い位置に
   設けられ、 前方側より後方側が高い傾斜板を有する昇降体を駆動部
   で昇降させる昇降手段と、 昇降体の前方側に立設された商品飛出防止用の押板と、 商品の繰出部から繰り出される商品を昇降体の傾斜板上
   へ搬送する搬送シュートと、 入口側から出口側へと幅が徐々に狭められ、出口側が取
   出口の上部側に位置する取出シュートとを備えた自動販
   売機。
2. 【請求項２】昇降体にチェーンを介して重錘を取り付け
   た請求項１記載の自動販売機。