JP2730385B2 - ジルコニウム合金管の製造方法 - Google Patents

ジルコニウム合金管の製造方法

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JP2730385B2
JP2730385B2 JP4056652A JP5665292A JP2730385B2 JP 2730385 B2 JP2730385 B2 JP 2730385B2 JP 4056652 A JP4056652 A JP 4056652A JP 5665292 A JP5665292 A JP 5665292A JP 2730385 B2 JP2730385 B2 JP 2730385B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として沸騰水型原子
炉の炉心部材に使用されるジルコニウム合金管の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉の炉心部材(核燃料被覆
管、ウォーターロッド、スペーサーセル管等)には、ジ
ルカロイ管と呼ばれるジルコニウム合金管が用いられて
いる。この合金管は、以前は、中実ビレットのβ焼入−
α鍛造−孔ぐり−熱間押出−焼鈍−冷間圧延および焼鈍
の繰り返しのプロセスにより製造されていたが、最近
は、耐食性の改善を目的として、中実ビレットの孔ぐり
−β焼入−熱間押出−焼鈍−冷間圧延および焼鈍の繰り
返しのプロセスにより製造されている。即ち、中空ビレ
ットをβ焼入してそのまま熱間押出に使用するのであ
る。
【0003】この製法によれば、金属間化合物が効果的
に微細化され、沸騰水型原子炉の炉心部材で問題となる
コブ状の白い腐食(ノジュラー腐食)に対する耐食性が
上がるとされている。また、このノジュラー腐食の防止
については、β焼入後の総入熱量の低減も有効とされて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ジルコ
ニウム合金管は、本質的に加工性が悪く、中空ビレット
をβ焼入してそのまま熱間押出に使用する製法では、そ
の加工性、特に押出管の冷間加工性が更に悪化する。そ
のため、後者の製法による場合は、冷間圧延での表面疵
を防ぐために、その加工度を特に抑える必要があった。
冷間圧延での加工度が制限されると、圧延回数が増加
し、生産性が低下する。また、冷間圧延に付随する焼鈍
の回数が増加して、β焼入後の総入熱量が増すために、
耐ノジュラー腐食性に悪影響が及ぶ。
【0005】本発明の目的は、中空ビレットをβ焼入し
てそのまま熱間押出に使用した場合の冷間圧延での表面
疵を防いで、高耐食性のジルコニウム合金管を効率よく
製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】熱間押出−冷間圧延のプ
ロセスで製造されるジルコニウム合金管の、冷間圧延で
の加工度は、冷間圧延での表面疵の発生によって制限さ
れる。そのため、冷間圧延で表面疵を防止すれば、その
加工度を上げることができる。本発明者らは、中空ビレ
ットをβ焼入して熱間押出した押出管の冷間圧延での表
面疵を防ぐために、種々の調査解析を行って、表面疵の
原因を明らかにした。
【0007】まず、中空ビレットをβ焼入して熱間押出
した押出管から、図1に示すように、管の半径方向、円
周方向、軸方向の3方向について円柱状の圧縮試験片を
採取し、各試験片に軸方向の圧縮力を加えて限界圧縮率
を求めた。限界圧縮率は、試験片が斜め破断したときの
圧縮率である。比較のために、冷間圧延での加工性が比
較的良好とされる従前の押出管、即ち、中実ビレットを
β焼入し、α鍛造後、孔ぐりして熱間押出に供した押出
管を用いた。結果を図2に示す。比較の結果、中空ビレ
ットをβ焼入してそのまま熱間押出に供した高耐食性の
押出管(新)は、従前の押出管(旧)に比して、円周方
向の圧縮変形能の劣ることが判明した。これは、高耐食
性の押出管がβ焼入後そのまま熱間押出されたため、押
出後もβ焼入の影響が残り、結晶粒の不均一をきたして
いるためと考えられる。
【0008】一方、種々の実操業結果から、冷間圧延で
の加工度が同じでも、変形履歴の違いによって表面疵が
生じる場合と生じない場合のあることを、本発明者らは
確認している。その例を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】Rdは冷間圧延での加工度であり、数式1
により表わされる。QE は数式2により規定され、言わ
ば円周方向の加工度に対する肉厚方向の加工度の比率で
ある。Dは圧延前の外径、dは圧延後の外径、Tは圧延
前の肉厚、tは圧延後の肉厚である。
【0011】
【数1】
【0012】
【数2】
【0013】表1に示す2つの変形履歴A,Bを塑性加
工理論に基づいて数値解析した結果を図3に示す。溝底
部とは、材料がキャリバーロールの溝底部に接する部分
であり、フランジ部とは、相対向する溝底部に挟まれた
部分である。また、Sは圧延開始点、Eは圧延終了点で
ある。
【0014】2つの変形履歴A,Bを比較すると、表面
疵が発生した履歴Aでは、圧延の全期間にわたって溝底
部、フランジ部とも大きな周方向圧縮を受けているのに
対し、表面疵が発生しなかった履歴Bでは、周方向圧縮
は小さく、溝底部は引張変形とさえなっている。この結
果は、図2の調査結果にも付合する。
【0015】本発明者らは、2つの履歴A,BにQE
大きな差があることに着目し、QEのコントロールによ
って表面疵の発生を防ぐことができると考え、表面疵の
発生に及ぼすQE の影響を調査した。その結果、図4に
示すように、初回の冷間圧延で加工度Rdに関連させて
E をコントロールすることにより、表面疵が防止さ
れ、加工度Rdが80%を超えるような苛酷な冷間圧延
も可能になることが知見された。
【0016】本発明は以上の調査研究からなされたもの
で、ジルコニウム合金からなる中空ビレットをβ焼入
後、熱間押出して得た押出管の初回の冷間圧延を、Rd
<56%の場合はQE ≧0.8なる条件で、またRd≧5
6%の場合はQE ≧(Rd−40)/20なる条件でそ
れぞれ行うことを特徴とするジルコニウム合金管の製造
方法を要旨とする。
【0017】
【作用】QE は、前述したように、円周方向の加工度に
対する肉厚方向の加工度の比率である。これが小さいこ
とは、図5(A)に示すように、肉厚の減少に対して縮
径の度合が大きいことを意味し、QE が大きいことは、
図5(B)に示すように、この逆の傾向を意味する。本
発明は初回の冷間圧延に後者の変形履歴を採用して、表
面疵を防ぐ。初回の冷間圧延で、Rd<56%の場合に
E <0.8、Rd≧56%の場合にQE <(Rd−4
0)/20であると、圧延中の材料に大きな周方向圧縮
変形が加わり、表面疵が生じる。なお、押出管に残った
β焼入組織は初回の冷間圧延で破壊されるので、2回目
以後の冷間圧延は、QE の規定を特に必要としない。各
冷間圧延には焼鈍が組み合わされる。
【0018】初回の冷間圧延における加工度Rdは、パ
ス回数の減少、β焼入後の総入熱の減少の点から大きい
ほうが望ましく、Rd≧56%、とりわけRd≧80%
がよい。加工度Rdを上げても、同時にQE を大きくす
れば、周方向の圧縮変形はそれほど大きくならず、表面
疵が防止される。しかし、加工度Rdが90%を超える
と、圧延機への負荷が過大となり、また、圧延管の品質
が不安定になるので、Rd≦90%とするのがよい。
【0019】QE の上限は特に規定しないが、QE が過
大になると、圧延後の管の肉厚が極端に薄くなって圧延
加工中に管端割れが発生し易いので、QE ≦20とする
のがよく、QE ≦5が一般的である。
【0020】素材としては所謂ジルカロイ−2が多用さ
れ、成分で表わせば、重量比でSn:0.5〜2.0%、F
e:0.05〜0.3%、Cr:0.01〜0.2%、Ni:0.
1%以下、Nb:1.5%以下、残:Zrおよび不可避不
純物が一般的である。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0022】表2に成分を示すジルカロイ−2(AST
M B353 R60802相当)の中実ビレット(外
径150mm)を、真空三重溶解、鍛造により製作し
た。このビレットを孔ぐりした後、β焼入(1050℃
加熱,塩水焼入)し、更に熱間押出により外径63.5m
m×肉厚10.9mmの押出管とした。この押出管を65
0℃で焼鈍した後、コールドピルガーにより種々のRd
およびQE で冷間圧延した。圧延後の管の表面疵の調査
結果を表3に示す。図4は表3の結果を図示したもので
ある。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】例えばNo. 8は、初回の冷間圧延での加工
度が85%に達しているにもかかわらず、表面疵の発生
がない。この圧延管の寸法は外径38.5mm×肉厚2.3
5mmであり、これにRd=61%、QE =9.4の条件
で2回目の冷間圧延を実施して外径34mm×肉厚1.0
mmの製品管を得た。2回の冷間圧延の各後には、58
0℃の真空焼鈍を実施した。製品管に表面疵は認められ
ず、ノジュラー腐食試験(410℃×8Hr−510℃
×16Hrオートクレーブ試験)でもノジュラー腐食は
認められず、腐食増量も40〜50mg/dm2 と良好
な結果を得た。
【0026】なお、外径63.5mm×肉厚10.9mmの
押出管から外径34mm×肉厚1.0mmの製品管を得る
場合、従来はQE =1.0程度が採用されていた。このQ
E では、1回目の冷間圧延における加工度Rdは60%
以下に制限され、冷間圧延の回数は3回を必要とした。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のジルコニウム合金管の製造方法は、中空ビレットにβ
焼入を実施した熱間押出素材を使用するので、高耐食性
の製品を製造できる。この素材を使用する場合に問題と
なる冷間圧延での表面疵を防いで、冷間圧延での加工度
を高めるので、圧延回数を低減でき、製造能率を高め
る。冷間圧延に付随する焼鈍の回数が減少することによ
り、ノジュラー腐食の面でも好都合となる。従って、高
品質のジルコニウム合金管を経済性よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が使用する押出管の圧縮変形能を調査す
るための圧縮試験の説明図である。
【図2】圧縮変形能の調査結果を示す図表である。
【図3】冷間圧延での変形履歴の違いを示す図表であ
る。
【図4】本発明の冷延圧延条件を示す図表である。
【図5】QE の相違を模式的に示す断面図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジルコニウム合金からなる中空ビレット
    をβ焼入後、熱間押出して得た押出管の初回の冷間圧延
    を、Rd<56%の場合はQE ≧0.8なる条件で、また
    Rd≧56%の場合はQE ≧(Rd−40)/20なる
    条件でそれぞれ行うことを特徴とするジルコニウム合金
    管の製造方法。
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