JP2729727B2 - 底つき容器の製造方法 - Google Patents

底つき容器の製造方法

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JP2729727B2
JP2729727B2 JP4194719A JP19471992A JP2729727B2 JP 2729727 B2 JP2729727 B2 JP 2729727B2 JP 4194719 A JP4194719 A JP 4194719A JP 19471992 A JP19471992 A JP 19471992A JP 2729727 B2 JP2729727 B2 JP 2729727B2
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大八郎 櫻井
三津男 南
道太郎 菅
博人 今村
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠心鋳造方法を適用し
た金属の底つき容器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、溶融金属の鋳造による底つき容
器の製造方法は、図2および図3に示すように鋳型4の
内部に中子3を設置し、その後予め成分および温度等を
調整した溶融金属6を前記鋳型4に注入し製造してい
る。なお、図2および図3において2は押し湯、5は余
肉、7は上型、8は下型、9は湯口、10は湯道であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような金属の底
つき容器の製造方法では、下記のような問題点がある。
すなわち製造する容器の内部に相当する部分に中子を必
要とし、鋳造前に中子を製作した後に該中子の鋳型への
取付作業、鋳造後の中子の取出し作業等製造工程が煩雑
であり、このため製造期間が多く必要であり製造コスト
も高かった。また、対象とする金属の種類によっては、
凝固時の収縮が大きいものがありその場合、凝固後の金
属の内部に介在する気泡等のガス欠陥を防止するため、
および図3に示す押し湯2や上部の凝固を遅らせて
押し湯からの湯の通りをよくするための余肉5が必要と
なり、その分歩留が悪くなり製造コストの上昇となって
いた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するものであって、溶融金属を垂直軸の回りに回転する
鋳型に注入し、該溶融金属の一部により所定の肉厚の円
筒部を形成凝固させ、その後鋳型の回転を停止または停
止に近い状態まで回転を落とすことにより未凝固の金属
を底部に集めて凝固させ、底部を形成することを特徴と
する。
【0005】
【作用】本発明においては垂直軸の回りに回転する鋳型
に溶融金属を注入し、遠心力により円筒状の鋳型の壁に
集まった該溶融金属の一部により円筒部を形成凝固さ
せ、その直後に鋳型の回転を停止し、残存溶融金属によ
り底部を形成する。このため製造する容器の内部に相当
する部分の中子が不要となる。また、容器の側部にあた
る部分は、溶湯注入後、凝固するまでに遠心力にて鋳型
の外側に押されるため緻密な鋳造組織でガス欠陥が発生
せず、押し湯や余肉が不要となる。さらに、一度の注湯
により側部と底部の形成が可能である。なお円筒部を形
成凝固させた後の鋳型の回転は完全に停止させなくても
遠心力の作用が働かなくなる程度まで、すなわち停止に
近い状態まで回転を落としても同様である。
【0006】本発明の底つき容器の製造方法において、
所定の円筒肉厚を得るための時間つまり、溶融金属を回
転する鋳型に注入の後、鋳型の回転を停止または、停止
に近い状態にするまでの時間は、一般的に遠心鋳造法で
行なわれている次の式をベースに設定するとよい。
【0007】
【数1】
【0008】R:製造する底つき容器の円筒部肉厚 a:鋳型の材料、鋳型への塗型材料、塗型厚み、製造す
る容器の金属材料等から定まる定数 t:所定円筒部の凝固肉厚を得るための溶融金属鋳込み
後の所要経過時間
【0009】また、所定の肉厚の円筒部を形成凝固させ
た後の鋳型の回転において停止に近い状態とは、主とし
て、使用する溶融金属の粘性、鋳型の回転数、鋳型の内
径等により求められる溶湯へ作用する遠心力に抗して残
存する溶湯が底部に落ちるような鋳型の回転数のことで
あり、概略次の式でGNOを20以内となるように設定す
るとよい。
【0010】
【数2】
【0011】N:鋳型の回転数(rpm) GNO:重力の倍数で表示した遠心力 D:鋳型の内径(cm)
【0012】
【実施例】
実施例1 図1および表1の番号1、2に示す形状、寸法の廃棄物
収納用の容器を次の条件にて製造した。すなわち、材質
はSCS5で、鋳込み温度は1580℃で、鋳型は金型
である。なお図1において、1は製品の底つき容器、1
1は鋳型、12は上金枠、13は下金枠、14は鉄板、
15は砂、16は鋳型回転設備である。
【0013】製造した結果、円筒側部の一部に目標とし
た円筒部の凝固肉厚20mmに対し±2mmの箇所があ
ったものの、懸念された円筒側部と底部との境界部溶着
状況は良好であり、また容器全面において有害は引け
巣、クラック等の鋳造欠陥は無かった。
【0014】
【表1】
【0015】本実施例1の番号1(表1)において、溶
融金属鋳込み後の所要経過時間は数1にもとづき下記の
通り設定、実施した。すなわち、Rは20mm目標で、
aは金型(鋼製)、塗型(ジルコン系塗型(厚み3m
m))および溶融金属(SCS5)で決まる定数とし、
上記R、aから計算により求められたtは約140秒間
である。本実施例では、溶融金属を鋳込みから鋳型を回
転停止または停止に近い状態にするまでの時間Tは、底
部用の溶湯により円筒側部の溶湯の凝固速度が若干遅く
なるため、前記計算によって求められたt約140秒よ
り10秒間長くした。
【0016】表2に従来の方法と対比して実施例1の方
法による効果を示す。表から明らかなように、本発明の
方法によると大幅な製造工程短縮と歩留向上となった。
工程「鋳込み〜型出し」において、実施例1と従来法と
の時間的な差異は以下の理由による。すなわち、実施例
1は鋳型が金型であり、そのため冷却速度が速く底つき
容器の凝固完了までの所要時間および型出し可能温度
(作業上、人が近づける温度で約200℃)までの所要
時間が短い。これに対して、従来法では、鋳型が一般に
砂型であるため溶融金属の冷却速度が遅くなり、前記の
各所要時間が長くなるためである。
【0017】
【表2】
【0018】実施例2 実施例2として、実施例1と溶融金属の材質をかえて、
実施例1と同様な図1および表1の番号3、4に示す形
状、寸法の廃棄物収納用の容器を次の条件にて製造し
た。すなわち、材質はFCD370で、鋳込み温度は1
310℃で、鋳型は金型である。製造した結果、円筒側
部の一部に目標とした円筒部の凝固肉厚20mmに対し
±2mmの箇所があったものの、懸念された円筒側部と
底部との境界部溶着状況は良好であり、また容器全面に
おいて有害は引け巣、クラック等の鋳造欠陥は無かっ
た。なお、前記実施例1および実施例2の円筒容器は、
いずれも鋳造後内面を機械加工し、機能を満足する製品
を製造した。
【0019】本実施例2の番号3において、溶融金属鋳
込み後の所要経過時間は数1にもとづき下記の通り設
定、実施した。すなわち、Rは20mm目標で、aは金
型(鋼製)、塗型(ジルコン系塗型(厚み3mm))お
よび溶融金属(FCD370)で決まる定数とし、tは
約120秒間と求められた。これに対し、実施例1の場
合と同様の考え方により、Tとして125秒間に設定し
た。
【0020】
【発明の効果】溶融金属を用いた底つき容器の製造にお
いて、本発明の方法によれば従来の中子が不要なため製
造工程が簡略となり、製造期間が大幅に短縮される。ま
た、押し湯が不要なため歩留が高く、鋳造組織が微細で
ガス欠陥の少ない高品質の底つき容器の製造が可能とな
った。また、製品となる容器に要求される容器内面の寸
法、表面粗さが比較的きびしくない場合には、本発明の
方法により鋳造後即製品とすることも可能で、大幅な製
造工期短縮となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の底つき容器の製造方法の概要を示す図
【図2】従来の中子を使用した鋳造方法で上注ぎ法を示
す図
【図3】従来の中子を使用した鋳造方法で下注ぎ法を示
す図
【符号の説明】
1 底つき容器 9 湯口 11 鋳型 12 上金枠 13 下金枠 14 鉄板 15 砂 16 鋳型回転設備
フロントページの続き (72)発明者 菅 道太郎 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新日本製鐵株式会社 機械・プラント事 業部内 (72)発明者 今村 博人 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新日本製鐵株式会社 機械・プラント事 業部内 (56)参考文献 特開 昭60−27464(JP,A) 特開 昭59−78764(JP,A) 特公 昭45−27221(JP,B1) 特公 昭62−15305(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心力による鋳物の鋳造方法において、
    製造すべき円筒状底つき容器に必要な量の溶融金属を垂
    直軸の回りに回転する鋳型に注入後、下記(1)式によ
    り算出されるtの時間鋳型を継続的に回転せしめ、該溶
    融金属の一部により所定の肉厚の円筒部を形成凝固さ
    せ、その後鋳型の回転を停止または下記(2)式により
    算出されるG NO を20以内の停止に近い状態まで回転
    を落とすことにより未凝固の金属を底部に集めて凝固さ
    せ、底部を形成することを特徴とする底つき容器の製造
    方法。 【数3】 R:製造する底つき容器の円筒部肉厚 a:鋳型の材料、鋳型への塗型材料、塗型厚み、製造す
    る容器の金属材料等から定まる定数 t:所定円筒部の凝固肉厚を得るための溶融金属鋳込み
    後の所要経過時間 【数4】 N:鋳型の回転数(rpm) GNO:重力の倍数で表示した遠心力 D:鋳型の内径(cm)
JP4194719A 1992-06-30 1992-06-30 底つき容器の製造方法 Expired - Lifetime JP2729727B2 (ja)

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JPH0615427A JPH0615427A (ja) 1994-01-25
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6027464A (ja) * 1983-07-25 1985-02-12 Kubota Ltd 竪型遠心力鋳造用鋳型

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