JP2729686B2 - ２サイクル内燃機関のクランク室構造 - Google Patents
２サイクル内燃機関のクランク室構造Info
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、船舶推進機等に用いて好適な２サイクル内
燃機関のクランク室構造に関する。
燃機関のクランク室構造に関する。
［従来の技術］ 従来、複数気筒の２サイクル内燃機関において、隣接
する気筒間で、クランク軸のクランクピンに隣接配置さ
れるクランクウェブを互いに共用するとともに、該クラ
ンクウェブまわりの全周に機関本体とのシール部材を配
置し、機関本体と上記シール部材とによりクランク軸ま
わりにクランク室を区画形成してなるものがある。
する気筒間で、クランク軸のクランクピンに隣接配置さ
れるクランクウェブを互いに共用するとともに、該クラ
ンクウェブまわりの全周に機関本体とのシール部材を配
置し、機関本体と上記シール部材とによりクランク軸ま
わりにクランク室を区画形成してなるものがある。
そして、上記内燃機関にあっては、クランク室に吸気
通路を接続し、クランク室と吸気通路との間に該クラン
ク室への流入のみを許容する逆止弁を設け、機関本体が
形成する気筒の下部にクランク室と連通する掃気通路の
入口部を設けることとし、クランク室予圧縮型の２サイ
クル内燃機関を形成するものである。
通路を接続し、クランク室と吸気通路との間に該クラン
ク室への流入のみを許容する逆止弁を設け、機関本体が
形成する気筒の下部にクランク室と連通する掃気通路の
入口部を設けることとし、クランク室予圧縮型の２サイ
クル内燃機関を形成するものである。
然るに、上記内燃機関によれば、各気筒のクランク室
の密閉性を、シール部材の存在により確保し、結果とし
て、各クランク室の一次圧縮比を上げることにより、吸
気効率を向上し、出力性能を向上できる。
の密閉性を、シール部材の存在により確保し、結果とし
て、各クランク室の一次圧縮比を上げることにより、吸
気効率を向上し、出力性能を向上できる。
これを単気筒２サイクル内燃機関に応用し、クランク
ピンに隣接配置されるクランクウェブのうち、少なくと
も１つのまわりの全周に機関本体のシール部材を配置す
ることにより、クランク室の一次圧縮比を上げ、出力性
能向上を図ることも可能である。
ピンに隣接配置されるクランクウェブのうち、少なくと
も１つのまわりの全周に機関本体のシール部材を配置す
ることにより、クランク室の一次圧縮比を上げ、出力性
能向上を図ることも可能である。
［発明が解決しようとする課題］ 然しながら、上記従来の２サイクル内燃機関のクラン
ク室構造において、或いはこれを単気筒２サイクル内燃
機関に仮に採用した場合において、クランク軸まわりに
区画形成されるクランク室は、クランク軸のクランクピ
ンに隣接されるクランクウェブの側面によってその側壁
を限定され、機関本体におけるクランク軸まわりに位置
するクランク室壁形成部によりその周壁を限定され、結
果としてそれら側壁と周壁により限定されて究めて狭溢
である。
ク室構造において、或いはこれを単気筒２サイクル内燃
機関に仮に採用した場合において、クランク軸まわりに
区画形成されるクランク室は、クランク軸のクランクピ
ンに隣接されるクランクウェブの側面によってその側壁
を限定され、機関本体におけるクランク軸まわりに位置
するクランク室壁形成部によりその周壁を限定され、結
果としてそれら側壁と周壁により限定されて究めて狭溢
である。
このため、吸気通路のクランク室への接続部から気筒
下部の掃気通路入口部までの新気の通路が、コンロッド
まわりの外周の究めて狭溢な領域のみとなり、十分な通
路が確保できない。このことは、気筒への吸気流量の増
大を困難とし、出力性能の向上が困難となることを意味
する。
下部の掃気通路入口部までの新気の通路が、コンロッド
まわりの外周の究めて狭溢な領域のみとなり、十分な通
路が確保できない。このことは、気筒への吸気流量の増
大を困難とし、出力性能の向上が困難となることを意味
する。
本発明は、一次圧縮比の増大と、吸気通路から掃気通
路に至る新気の通路を十分確保し、出力性能を向上する
ことを目的とする。
路に至る新気の通路を十分確保し、出力性能を向上する
ことを目的とする。
［課題を解決するための手段］ 本発明は、機関本体にクランク軸を支持し、クランク
軸のクランクピンにコンロッドの大端部を回動自在に結
合し、クランク軸のクランクピンに隣接配置されるクラ
ンクウエブまわりの全周に機関本体とのシール部材を配
置し、機関本体と上記シール部材とによりクランク軸ま
わりにクランク室を区画形成し、クランク室に吸気通路
を接続し、クランク室と吸気通路との間に該クランク室
への流入のみを許容する逆止弁を設け、機関本体が形成
する気筒の下部にクランク室と連通する掃気通路の入口
部を設けてなる２サイクル内燃機関のクランク室構造に
おいて、機関本体における、クランクウエブまわりに位
置するクランク室壁形成部を該クランクウエブの外径よ
り外方にまで拡張したクランク室側壁形成部とし、この
クランク室側壁形成部に、吸気通路の接続部側領域と、
気筒の下部領域とを結ぶ溝状通路を設けたものである。
軸のクランクピンにコンロッドの大端部を回動自在に結
合し、クランク軸のクランクピンに隣接配置されるクラ
ンクウエブまわりの全周に機関本体とのシール部材を配
置し、機関本体と上記シール部材とによりクランク軸ま
わりにクランク室を区画形成し、クランク室に吸気通路
を接続し、クランク室と吸気通路との間に該クランク室
への流入のみを許容する逆止弁を設け、機関本体が形成
する気筒の下部にクランク室と連通する掃気通路の入口
部を設けてなる２サイクル内燃機関のクランク室構造に
おいて、機関本体における、クランクウエブまわりに位
置するクランク室壁形成部を該クランクウエブの外径よ
り外方にまで拡張したクランク室側壁形成部とし、この
クランク室側壁形成部に、吸気通路の接続部側領域と、
気筒の下部領域とを結ぶ溝状通路を設けたものである。
［作用］ 本発明によれば、下記、の作用がある。
クランク室が、クランク軸のクランクピンに隣接配置
されるクランクウェブまわりの全周と、機関本体との間
に配置されるシール部材によりシールされる。従って、
新気を予圧縮するに際し、クランク室での一次圧縮比を
増大することができる。これにより、吸気効率を向上
し、出力性能を向上できる。
されるクランクウェブまわりの全周と、機関本体との間
に配置されるシール部材によりシールされる。従って、
新気を予圧縮するに際し、クランク室での一次圧縮比を
増大することができる。これにより、吸気効率を向上
し、出力性能を向上できる。
クランク室は、クランク軸のクランクピンに隣接配置
されるクランクウェブの側面、及び機関本体におけるク
ランク室壁形成部のうちのクランク室側壁形成部によっ
てその側壁を限定され、機関本体におけるクランク軸ま
わりに位置するクランク室壁形成部によりその周壁を限
定される。そして、上記クランク室側壁形成部には、吸
気通路の接続部側領域と気筒の下部領域とを結ぶ溝状通
路が設けられる。従って、クランク室は、機関本体のク
ランク室側壁形成部を設けたことによる拡張分と、該ク
ランク室側壁形成部に設けた溝状通路の容積分だけ、従
来より拡張せしめられることになる。このため、吸気通
路から掃気通路に至る新気の通路を、上記クランク室内
にて十分確保できる。このことは、気筒への吸気通路を
増大せしめ出力性能を向上できることを意味する。
されるクランクウェブの側面、及び機関本体におけるク
ランク室壁形成部のうちのクランク室側壁形成部によっ
てその側壁を限定され、機関本体におけるクランク軸ま
わりに位置するクランク室壁形成部によりその周壁を限
定される。そして、上記クランク室側壁形成部には、吸
気通路の接続部側領域と気筒の下部領域とを結ぶ溝状通
路が設けられる。従って、クランク室は、機関本体のク
ランク室側壁形成部を設けたことによる拡張分と、該ク
ランク室側壁形成部に設けた溝状通路の容積分だけ、従
来より拡張せしめられることになる。このため、吸気通
路から掃気通路に至る新気の通路を、上記クランク室内
にて十分確保できる。このことは、気筒への吸気通路を
増大せしめ出力性能を向上できることを意味する。
［実施例］ 第１図は本発明が適用された船外機を示す側面図、第
２図は船外機の内燃機関を一部破断して示す側面図、第
３図は第２図のIII−III線に沿う断面図、第４図は第３
図のIV−IV線に沿う断面図である。
２図は船外機の内燃機関を一部破断して示す側面図、第
３図は第２図のIII−III線に沿う断面図、第４図は第３
図のIV−IV線に沿う断面図である。
船外機10は、第１図に示す如く、船対11にクランプブ
ラケット12を固定し、クランプブラケット12にチルト軸
13を介してスイベルブラケット14を傾動可能に支持し、
スイベルブラッケット14に不図示の転舵軸を介して推進
ユニット15を転舵可能に支持している。推進ユニット15
は、６気筒Ｖバンク２サイクル内燃機関16を搭載し、内
燃機関16の出力のドライブ軸17を介してプロペラ18に伝
える。19はカウリングである。
ラケット12を固定し、クランプブラケット12にチルト軸
13を介してスイベルブラケット14を傾動可能に支持し、
スイベルブラッケット14に不図示の転舵軸を介して推進
ユニット15を転舵可能に支持している。推進ユニット15
は、６気筒Ｖバンク２サイクル内燃機関16を搭載し、内
燃機関16の出力のドライブ軸17を介してプロペラ18に伝
える。19はカウリングである。
内燃機関16は、第２図、第３図に示す如く、シリンダ
ブロック21、クランクケース22、シリンダヘッド23、ヘ
ッドカバー24により機関本体を形成している。シリンダ
ブロック21とクランクケース22はそれらの合面部間にク
ランク軸25を縦置き支持している。クランク軸25のクラ
ンクピン26には、平面より見てＶ字状に延びる左右各バ
ンクの気筒100に応じて、コンロッド27の大端部27Aが回
動自在に連結される。コンロッド27の小端部27Bには、
ピストン28が連結される。ピストン28は各気筒100に摺
動自在に挿入され、ピストン28の移動により後述するク
ランク室29から新気（混合気）を各気筒内燃焼室101側
に導入する掃気通路30出口側を開閉する。31は点火プラ
グ、32は排気通路である。
ブロック21、クランクケース22、シリンダヘッド23、ヘ
ッドカバー24により機関本体を形成している。シリンダ
ブロック21とクランクケース22はそれらの合面部間にク
ランク軸25を縦置き支持している。クランク軸25のクラ
ンクピン26には、平面より見てＶ字状に延びる左右各バ
ンクの気筒100に応じて、コンロッド27の大端部27Aが回
動自在に連結される。コンロッド27の小端部27Bには、
ピストン28が連結される。ピストン28は各気筒100に摺
動自在に挿入され、ピストン28の移動により後述するク
ランク室29から新気（混合気）を各気筒内燃焼室101側
に導入する掃気通路30出口側を開閉する。31は点火プラ
グ、32は排気通路である。
内燃機関16は、クランク軸25のクランクピン28に隣接
するクランクウェブ33を隣接する気筒間で共用とし、こ
のクランクウェブ33の全周にシリンダブロック21、クラ
ンクケース22とのリング状シール部材34を配置してい
る。そして、内燃機関16は、シリンダブロック21、クラ
ンクケース22と上記シール部材34とにより、クランク軸
25まわりに、各気筒100毎に対応する前述のクランク室2
9を区画形成している。
するクランクウェブ33を隣接する気筒間で共用とし、こ
のクランクウェブ33の全周にシリンダブロック21、クラ
ンクケース22とのリング状シール部材34を配置してい
る。そして、内燃機関16は、シリンダブロック21、クラ
ンクケース22と上記シール部材34とにより、クランク軸
25まわりに、各気筒100毎に対応する前述のクランク室2
9を区画形成している。
内燃機関16は、各気筒100のクランク室29に吸気通路3
6と気化器37を接続し、クランク室29と吸気通路36との
間に該クランク室29への流入のみを許容する逆止弁38を
設けている。この時、内燃機関16は、Ｖ字の各バンク毎
に独立に気化器37を設けてある。即ち、第３図に示す如
く、左右各バンクの一方の気筒100に対しては、その吸
気通路36と気化器37がその気筒と略同一軸線上に配置さ
れる。又、左右各バンクの他方の気筒100に対しては、
その吸気通路36と気化器37がその気筒と略同一軸線上に
配置される。
6と気化器37を接続し、クランク室29と吸気通路36との
間に該クランク室29への流入のみを許容する逆止弁38を
設けている。この時、内燃機関16は、Ｖ字の各バンク毎
に独立に気化器37を設けてある。即ち、第３図に示す如
く、左右各バンクの一方の気筒100に対しては、その吸
気通路36と気化器37がその気筒と略同一軸線上に配置さ
れる。又、左右各バンクの他方の気筒100に対しては、
その吸気通路36と気化器37がその気筒と略同一軸線上に
配置される。
内燃機関16は、シリンダブロック21が形成する各気筒
100の下部に、対応するクランク室29と連通する掃気通
路30の入口部を設けている。
100の下部に、対応するクランク室29と連通する掃気通
路30の入口部を設けている。
然るに、上記実施例にあっては、シリンダブロック2
1、クランクケース22における、各クランクウェブ33ま
わりに位置するクランク室壁形成部41を該クランクウェ
ブ33の外径Ｄ（第３図参照）より外方にまで拡張したク
ランク室側壁形成部41Aとしている。
1、クランクケース22における、各クランクウェブ33ま
わりに位置するクランク室壁形成部41を該クランクウェ
ブ33の外径Ｄ（第３図参照）より外方にまで拡張したク
ランク室側壁形成部41Aとしている。
更に、このクランク室側壁形成部41Aに、吸気通路36
の接続部側領域と、気筒100の下部領域とを結ぶ溝状通
路42を設けている。溝状通路42は、クランク軸25まわり
の全周に連続するようにクランクケース22及びシリンダ
ブロック21に設けられている。
の接続部側領域と、気筒100の下部領域とを結ぶ溝状通
路42を設けている。溝状通路42は、クランク軸25まわり
の全周に連続するようにクランクケース22及びシリンダ
ブロック21に設けられている。
尚、内燃機関16は、クランク軸25の上下軸方向に沿う
上中下３位置に、左右の各バンクを備えている。この
時、上中下の各位置において上側に位置する右バンク
（第３図参照）では、クランクピン28を挟む上下のクラ
ンク室側壁形成部41Aの両方に上記溝状通路42を設けて
いる。そして、下側に位置する左バンクでは、そのクラ
ンクピン26を挟む上下のクランク室側壁形成部41Aのう
ち下側の側壁形成部41Aにのみ上記溝状通路42を設けて
いる。左右の両バンクで共用されるクランクウェブ33ま
わりに設けられるクランク室側壁形成部41Aの肉圧が、
該側壁形成部41Aの上下両面に上記溝状通路42を設ける
には不足がある時、後述する実施例の作用にて記載の
如く、クランクピン26の下方に位置することとなる該側
壁形成部41Aにのみ上記溝状通路42を設けるのが良いた
めである。この側壁形成部41Aの肉厚を厚くして、該側
壁形成部41Aの上下両面に上記溝状通路42を設けても良
いことはもちろんである。
上中下３位置に、左右の各バンクを備えている。この
時、上中下の各位置において上側に位置する右バンク
（第３図参照）では、クランクピン28を挟む上下のクラ
ンク室側壁形成部41Aの両方に上記溝状通路42を設けて
いる。そして、下側に位置する左バンクでは、そのクラ
ンクピン26を挟む上下のクランク室側壁形成部41Aのう
ち下側の側壁形成部41Aにのみ上記溝状通路42を設けて
いる。左右の両バンクで共用されるクランクウェブ33ま
わりに設けられるクランク室側壁形成部41Aの肉圧が、
該側壁形成部41Aの上下両面に上記溝状通路42を設ける
には不足がある時、後述する実施例の作用にて記載の
如く、クランクピン26の下方に位置することとなる該側
壁形成部41Aにのみ上記溝状通路42を設けるのが良いた
めである。この側壁形成部41Aの肉厚を厚くして、該側
壁形成部41Aの上下両面に上記溝状通路42を設けても良
いことはもちろんである。
次に、上記実施例の作用について説明する。
クランク室29が、クランク軸25のクランクピン26に隣
接配置されるクランクウェブ33まわりの全周と、シリン
ダブロック21、クランクケース22との間に配置されるシ
ール部材34によりシールされる。従って、新気を予圧縮
するに際し、クランク室29での一次圧縮比を増大するこ
とができる。これにより、吸気効率を向上し、出力性能
を向上できる。
接配置されるクランクウェブ33まわりの全周と、シリン
ダブロック21、クランクケース22との間に配置されるシ
ール部材34によりシールされる。従って、新気を予圧縮
するに際し、クランク室29での一次圧縮比を増大するこ
とができる。これにより、吸気効率を向上し、出力性能
を向上できる。
クランク室29は、クランク室側壁形成部41Aを設けた
ことによる拡張分と、該側壁形成部41Aに設けた溝状通
路42の容積分だけ、従来より拡張せしめられることとな
る。このため、吸気通路36から掃気通路30に至る新気の
通路を、上記クランク室29内にて十分確保できる。この
ことは、気筒100への吸気流量を増大せしめ、出力性能
を向上できることを意味する。
ことによる拡張分と、該側壁形成部41Aに設けた溝状通
路42の容積分だけ、従来より拡張せしめられることとな
る。このため、吸気通路36から掃気通路30に至る新気の
通路を、上記クランク室29内にて十分確保できる。この
ことは、気筒100への吸気流量を増大せしめ、出力性能
を向上できることを意味する。
クランク軸25の縦置配置した内燃機関16において、ク
ランクピン26挟む上下のクランク室側壁形成部41Aのう
ち、少なくとも下方の側壁形成部41A溝状通路42を設け
てある。このため、完全に霧化していない燃料をこの溝
状通路42に一時的にためることができ、この燃料が液化
状態のまま各気筒100の燃焼室に入るのを防止できる。
溝状通路42に一時的にためられた上記燃料は、クランク
ピン26の回転に伴う風で霧化される。このことは、特に
低速での回転安定化に寄与する。
ランクピン26挟む上下のクランク室側壁形成部41Aのう
ち、少なくとも下方の側壁形成部41A溝状通路42を設け
てある。このため、完全に霧化していない燃料をこの溝
状通路42に一時的にためることができ、この燃料が液化
状態のまま各気筒100の燃焼室に入るのを防止できる。
溝状通路42に一時的にためられた上記燃料は、クランク
ピン26の回転に伴う風で霧化される。このことは、特に
低速での回転安定化に寄与する。
クランク室側壁形成部41Aに設けられた溝状通路42
は、クランク室29の表面積を増大化し、完全に霧化して
いない燃料をクランク室29の表面に付着させて各気筒10
0の燃焼室へ送り込ませないチャンスを多とする。この
ことは、推進ユニット15をチルト軸13のまわりにトリム
アップする航走時、特に低速での回転安定化に寄与す
る。尚、溝状通路42に付着した上記燃料は、上記クラン
クピン26の回転に伴う風で霧化される。
は、クランク室29の表面積を増大化し、完全に霧化して
いない燃料をクランク室29の表面に付着させて各気筒10
0の燃焼室へ送り込ませないチャンスを多とする。この
ことは、推進ユニット15をチルト軸13のまわりにトリム
アップする航走時、特に低速での回転安定化に寄与す
る。尚、溝状通路42に付着した上記燃料は、上記クラン
クピン26の回転に伴う風で霧化される。
内燃機関16は、隣接する気筒間でクランクウェブ33を
共用したから、各気筒のピッチを小さくでき、機関全長
を短くできる。
共用したから、各気筒のピッチを小さくでき、機関全長
を短くできる。
尚、上記実施例では、クランク軸25まわりの全周に溝
状通路42を設けたが、この溝状通路42は第３図におい
て、クランク軸25まわりのうちで、少なくとも、吸気通
路36から掃気通路30の入口部に向かう方向がクランクピ
ン26の回転方向（Ｎ）に一致する側（第３図の略下半部
の側）に設けるのが良い。クランク室29内における新気
の流れが、クランクピン26の回転に伴う風の向きに一致
し、吸気効率が向上するからである。
状通路42を設けたが、この溝状通路42は第３図におい
て、クランク軸25まわりのうちで、少なくとも、吸気通
路36から掃気通路30の入口部に向かう方向がクランクピ
ン26の回転方向（Ｎ）に一致する側（第３図の略下半部
の側）に設けるのが良い。クランク室29内における新気
の流れが、クランクピン26の回転に伴う風の向きに一致
し、吸気効率が向上するからである。
本発明は、単気筒内燃機関にも適用できる。
［発明の効果］ 以上のように本発明によれば、一次圧縮比の増大と、
吸気通路から掃気通路に至る新気の通路を十分確保し、
出力性能を向上できる。
吸気通路から掃気通路に至る新気の通路を十分確保し、
出力性能を向上できる。
第１図は本発明が適用された船外機を示す側面図、第２
図は船外機の内燃機関を一部破断して示す側面図、第３
図は第２図のIII−III線に沿う断面図、第４図は第３図
のIV−IV線に沿う断面図である。 16……内燃機関、 21……シリンダブロック、 22……クランクケース、 25……クランク軸、 26……クランクピン、 27……コンロッド、 27A……大端部、 29……クランク室、 30……掃気通路、 33……クランクウェブ、 34……シール部材、 36……吸気通路、 38……逆止弁、 41……クランク室壁形成部、 41A……クランク室側壁形成部、 42……溝状通路、 100……気筒。
図は船外機の内燃機関を一部破断して示す側面図、第３
図は第２図のIII−III線に沿う断面図、第４図は第３図
のIV−IV線に沿う断面図である。 16……内燃機関、 21……シリンダブロック、 22……クランクケース、 25……クランク軸、 26……クランクピン、 27……コンロッド、 27A……大端部、 29……クランク室、 30……掃気通路、 33……クランクウェブ、 34……シール部材、 36……吸気通路、 38……逆止弁、 41……クランク室壁形成部、 41A……クランク室側壁形成部、 42……溝状通路、 100……気筒。
Claims (1)
- 【請求項１】機関本体にクランク軸を支持し、クランク
軸のクランクピンにコンロッドの大端部を回動自在に結
合し、クランク軸のクランクピンに隣接配置されるクラ
ンクウエブまわりの全周に機関本体とのシール部材を配
置し、機関本体と上記シール部材とによりクランク軸ま
わりにクランク室を区画形成し、クランク室に吸気通路
を接続し、クランク室と吸気通路との間に該クランク室
への流入のみを許容する逆止弁を設け、機関本体が形成
する気筒の下部にクランク室と連通する掃気通路の入口
部を設けてなる２サイクル内燃機関のクランク室構造に
おいて、機関本体における、クランクウエブまわりに位
置するクランク室壁形成部を該クランクウエブの外径よ
り外方にまで拡張したクランク室側壁形成部とし、この
クランク室側壁形成部に、吸気通路の接続部側領域と、
気筒の下部領域とを結ぶ溝状通路を設けたことを特徴と
する２サイクル内燃機関のクランク室構造。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1301906A JP2729686B2 (ja) | 1989-11-22 | 1989-11-22 | ２サイクル内燃機関のクランク室構造 |
| US07/615,979 US5085180A (en) | 1989-11-22 | 1990-11-20 | Crank chamber structure for two cycle internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1301906A JP2729686B2 (ja) | 1989-11-22 | 1989-11-22 | ２サイクル内燃機関のクランク室構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03164524A JPH03164524A (ja) | 1991-07-16 |
| JP2729686B2 true JP2729686B2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=17902540
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1301906A Expired - Fee Related JP2729686B2 (ja) | 1989-11-22 | 1989-11-22 | ２サイクル内燃機関のクランク室構造 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5085180A (ja) |
| JP (1) | JP2729686B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0559961A (ja) * | 1991-08-28 | 1993-03-09 | Sanshin Ind Co Ltd | 燃料噴射式ｖ型２サイクル内燃機関 |
| JP3720402B2 (ja) * | 1995-02-17 | 2005-11-30 | ヤマハマリン株式会社 | 燃料噴射式船外機 |
| JPH09242552A (ja) * | 1996-03-01 | 1997-09-16 | Kioritz Corp | ２サイクル内燃エンジン |
| US7174871B2 (en) * | 2005-06-07 | 2007-02-13 | Tecumseh Products Company | Mechanical compression and vacuum release mechanism |
Family Cites Families (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3014471A (en) * | 1959-12-14 | 1961-12-26 | Pierce Governor Company Inc | Automatic choke for 2-cycle engine |
| US3810450A (en) * | 1972-08-29 | 1974-05-14 | Deike R | Stuffer for two-cycle engines |
| JPS5355008U (ja) * | 1976-10-13 | 1978-05-11 | ||
| US4266514A (en) * | 1979-08-06 | 1981-05-12 | Brunswick Corporation | Intake manifold system for a two-cycle V-engine |
| JPS57159918A (en) * | 1981-03-25 | 1982-10-02 | Sanshin Ind Co Ltd | Two-cycle engine with pressurized crankcase |
| US4947807A (en) * | 1983-06-29 | 1990-08-14 | Outboard Marine Corporation | Internal combustion engine |
| US4777913A (en) * | 1987-06-09 | 1988-10-18 | Brunswick Corporation | Auxiliary fuel supply system |
| US4779581A (en) * | 1987-10-26 | 1988-10-25 | Outboard Marine Corporation | Dual fuel injection system for two stroke internal combustion engine |
| JP2613625B2 (ja) * | 1988-06-03 | 1997-05-28 | 三信工業株式会社 | 船舶推進機用エンジンの吸気装置 |
-
1989
- 1989-11-22 JP JP1301906A patent/JP2729686B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1990
- 1990-11-20 US US07/615,979 patent/US5085180A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03164524A (ja) | 1991-07-16 |
| US5085180A (en) | 1992-02-04 |
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|---|---|---|---|
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