JP2729318B2 - 転動体を使用した相対移動装置 - Google Patents

転動体を使用した相対移動装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばリニアガイド装置の、転動体転動溝
を有する案内レールとこれに遊嵌され転動体の転動を介
して軸方向に自在に相対移動するスライダのように一対
の部材が転動体を介して相対移動する相対移動装置にお
いて、転動体が方向転換路内を円滑に転動できるように
した相対移動装置の改良に関する。
〔従来の技術〕
従来この種の転動体を使用した相対移動装置として
は、例えば実開昭63−171721号公報(以下、第1従来例
と称す)に記載されているものがある。
この第1従来例は、側面にボール転動溝を有して軸方
向に長く延びる案内レールと、該案内レール上に移動可
能に跨架されるとともにその両袖部の内側面に前記案内
レールのボール転動溝に対向するボール転動溝を有し且
つ袖部内に該ボール転動溝に平行するボール循環路を有
するスライダ本体と、該スライダ本体のボール循環路と
前記案内レールのボール転動溝とを連通させる湾曲ボー
ル溝(方向転換路)を有してスライダ本体の端部に接合
されるエンドキャップと、ボール転動溝とボール循環路
と湾曲ボール溝とに転動自在に挿入された多数のボール
とを備え、エンドキャップにはスライダ本体のボール循
環路との接合部において湾曲ボール溝の外周半円の終端
からその接線方向に延長して前記ボール循環路に滑らか
に接合するように構成された延長溝を有する嵌合凸部が
形成され、且つスライダ本体には前記嵌合凸部に対応す
る嵌合凹部が形成された構成とすることにより、エンド
キャップの湾曲ボール溝とスライダ本体のボール循環路
とを滑らかに連接させて、円滑なボールの転動を確保す
るようにしている。
ところで、エンドキャップの方向転換路を転動するボ
ールの中心公転半径Rは、スペースの制約のなかで、で
きるだけ大きくとるように選定するのが一般的であっ
た。
また、転動体としてころを使用するリニアガイド装置
としては、特開昭59−226714号公報(以下、第2従来例
と称す)に記載されているものがある。
この第2従来例は、直径と長さとが略等しい多数の円
筒状のころが、それぞれの回転軸心を90゜異にして直接
隣接して交互に配列され無限循環路上を無限循環する直
線運動用ころ軸受の無限循環路において、前記無限循環
路のうち直線路である負荷軌道と該負荷軌道と平行な直
線路であるリターン路との両直線路の両端間を連結する
半円弧状の方向転換路内に存しうるころの最大本数を
(偶数+0.5)本付近の範囲内となるように選定するこ
とにより、方向転換路内での互いに隣接することの総数
の変化、すなわち方向転換路上にあるころの出入り変化
量が微小となり、方向転換路内で転動中のころの脈動発
生を減少させてスティックスリップの発生を抑制するも
のである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記第1従来例にあっては、方向転換
路となるエンドキャップのボール転動溝のボール軌道公
転半径Rとボール直径Daとの比R/Daは、構造上の制約の
みによって選定するようにしており、方向転換路内で生
じるボールの循環における摩擦力に対しては何ら考慮さ
れていないので、より円滑な転動体の転動を確保するこ
とができない問題があった。
また、前記第2従来例にあっては、方向転換路内に存
在するころの最大本数を(偶数+0.5)本付近とするこ
とにより、ころの出入り変化量を少なくするようにして
いるが、上記第1従来例と同様に、方向転換路での循環
における摩擦力に対しては何ら考慮されておらず、方向
転換路での最適な転動体の転動を確保することができな
い問題があった。
そこで、本発明は、上記従来例の問題に着目してなさ
れたものであり、方向転換路での転動体の循環における
摩擦力を考慮して方向転換路の転動体軌道公転半径Rと
転動体直径Daとの比R/Daを所定の範囲に選定することに
より、上記従来例の問題を解決して方向転換路における
転動体のより円滑な転動を確保することが可能な転動体
を使用した相対移動装置を提供することを目的としてい
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明に係る転動体を使用
した相対移動装置は、相対移動する一対の部材の一方
に、他方の部材に形成された転動体転動路に対向する転
動体転動路を形成すると共に、該転動体転動路と平行な
転動体戻り通路を形成し、前記転導体転動路と転動体戻
り通路とをそれぞれの端末において連通させる半円弧状
の転動体方向転換路を設け、前記転動体転動路、転動体
戻り通路及び転動体方向転換路に多数の転動体を転動自
在に挿入した相対移動装置において、前記転動体方向転
換路は、転動体中心の軌道公転半径Rと転動体直径Daと
の比R/Daの値が転動体の循環に伴って発生する摩擦力の
変動幅をほぼ極小値とするように選定されていることを
特徴としている。
ここで、相対移動する一対の部材としては、リニアガ
イド装置の案内レール及びこれに遊嵌されて相対移動し
転動体を循環移動させるスライダや、転動体を循環移動
させるリニアボールベアリング及びこれに少なくとも軸
方向に摺動自在に遊嵌された摺動軸等の任意の相対移動
装置を適用し得る。
〔作用〕
相対移動する一方の部材に形成された転動体転動路内
の転動体が他方の部材に転接して移動し、この転動体転
動路と平行な転動体戻り通路との間に設けた一方の転動
体方向転換路を介して転動体戻り通路に移動し、他方の
転動体方向転換路を介して転動体転動路に戻って循環す
る。このとき、転動体方向転換路の転動体中心の公転半
径Rと転動体の直径Daとの比R/Daの値を転動体の循環に
伴って発生する摩擦による抵抗の変動A(θ)がほぼ極
小値となるような値に選定するので、方向転換路での転
動体のより円滑な転動を確保することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図及び第2図は、本発明をリニアガイド装置に適
用した場合の一実施例を示すものである。案内レール1
は横断面角型状をなし、その両外側面1bの対称位置に、
片側で1列の軸方向のボール転動溝3を有して軸方向に
延長されている。ボール転動溝3の横断面形状は、中心
の異なる2つの同一曲率の円弧面でV字状に形成した所
謂ゴシックアーチ状と溝とされている。
案内レール1には、軸方向に移動可能にスライド2が
跨架されている。このスライダ2は、案内レール1のボ
ール転動溝3に対向する転動体転動路としてのボール転
動溝4を内側面に、及びこれに平行するボール戻り通路
5を肉厚内にそれぞれ設けたスライダ本体6と、前記ボ
ール戻り通路5とボール転動溝3,4とを連通せしめる半
円弧状に湾曲した方向転換路8を備えてスライダ本体6
の両端部に接合されたエンドギャップ9a,9bと、上記ボ
ール転動溝3,4、ボール戻し通路5及び方向転換路8内
に転動自在に挿入された多数のボールBとを備えてい
る。
なお、10はスライダ2を案内レール1から外したとき
にボールBをボール転動溝4から脱落しないように保持
する保持器であり、案内レール1のボール転動溝3の溝
底には保持器10の逃げ溝3aが形成されている。また、11
はボール転動溝3を払拭しつつシールするワイパシー
ル、12はエンドキャップ9a,9bをスライダ本体6に固着
する取付けねじ、13はそのねじ穴、14は案内レール1を
基台に固定する取付けねじの挿通孔、15はスライダに被
可動体を固定する取付けねじのねじ穴である。
さらに、16は方向転換路8の内周面を形成するべくエ
ンドキャップ9a,9bの端面に嵌合され固定されている断
面半円状の案内部材である。
そして、エンドキャップ9a,9bの方向転換路8におけ
るボールBの公転半径RとボールBの直径Daとの比R/Da
は以下のように選定されている。
すなわち、エンドキャップ9bの左側の方向転換路8に
ついて考察すると、例えば、今、第3図に示すように、
中心O1がボール転動溝3,4の後端部に位置するボールB1
と、エンドキャップ9bの方向転換路8内にそれぞれ中心
O2〜O4が位置するボールB2〜B4と、中心O5がスライド本
体6のボール戻り通路5内に位置するボールB5とが互い
に接触しているものとする。このとき、各ボールB1〜B5
の直径をDa、ボール転動溝3,4内のボール中心の移動軌
跡をL1、方向転換路8内におけるボール中心の移動軌跡
をL2及びボール戻り通路5内のボール中心の移動軌跡を
L3とし、方向転換路8内における移動軌跡L2の半径即ち
案内部材16の中心Oを中心とする公転半径をRとし、ボ
ールB1の移動軌跡L1とボールB1及びB1の中心O1及びO2
結ぶ直線l1とのなす角をθ、この直線l1とボールB2
中心O2での移動軌跡L2に対する接線l2とのなす角を
θ、ボールB2,B3及びB4の中心O2,O3及びO4を結ぶ直線
l3,l4と移動軌跡L2上の各中心O2,O3及びO4での移動軌跡
L2に対する接線l2,l5及びl6とのなす角をθとし、移動
軌跡L2上のボールB4の中心O4での移動軌跡L2に対する接
線l6とボールB4及びB5の中心O4及びO5を結ぶ直線l7との
なす角をθ、ボールB5の移動軌跡L3と直線l7とのなす
角をθとし、方向転換路8内のボールB2及びB3、B3
びB4の中心が移動軌跡L2の中心Oを見込む角をα、ボー
ルB2の中心O2と移動軌跡L2の中心Oを通る直線と移動軌
跡L1及びL3と直角な境界線l8とのなす角をβとし、さら
に、ボールB1を移動させる際に加わる荷重をF1、ボール
B1及びB2の接触点にかかる荷重をF2、ボールB2及びB3
接触点にかかる荷重をF3、ボールB3及びB4の接触点にか
かる荷重をF4、ボールB4及びB5の接触点にかかる荷重を
F5、ボールB4とボールB5の釣合いのための荷重をF6
し、各ボールB1〜B5によって壁面に生じる抗力をf1〜f5
とし、壁面の摩擦係数をμ=tan φ(φは摩擦角)とす
る。
このときのボールB1〜B5の順に力の釣り合い式を求め
ると、ボールB1については、下記(1)式及び(2)式
の関係が得られることにより、ボールB1に作用する力の
比F1/F2は下記(3)式で表すことができる。
同様に、ボールB2〜B5に作用する力の比F2/F3、F3/
F4、F4/F5及びF5/F6は、下記(4)式〜(7)式で表す
ことができる。
したがって、方向転換路8の入口側のボールB1と出口
側のボールB5に作用する力の比F1/F6は、下記(8)式
で表すことができる。
この(8)式において、右辺のNは、ボールの移動に
よって変化する係数であり、以下のようにして算出する
ことができる。
中心が方向転換路8内となるボールBの数のパラメー
タをMとすると、このパラメータMは整数となるため、
切捨て整数化する関数をINTとすると、次式で表すこと
ができる。
すなわち、入口側方向転換路8内の最初の中心が境界
線l8とのなす角をβとすると、前記係数Nは、 180−β≧α・MのときN=M 180−β<α・MのときN=M−1 となる。したがって、第3図図示の状態では、N=2に
設定される。
また、角αは、sin(α/2)=Da/2Rであるので、 cos α=1−2sin2(α/2) =1−(Da2/2R2) となり、 となる。
さらに、角θは、 θ=sin-1{(R−Rcos β)/Da} …………(12) で表すことができる。
すなわち、角θを求めるにはボールB2の中心O2から
移動軌跡L1の延長線に対する垂線と移動軌跡L1の延長線
との交点をPとしたとき、ボールB1の中心O1、ボールB2
の中心O2及び交点Pを結んだ直角三角形を考えればよい
ことになる。
ここで、移動軌跡L2の中心Oと移動軌跡L1の終点即ち
移動軌跡L2の始点Q1を結ぶ直線をlとし、ボールB2の中
心O2を通り直線lに対する垂線と直線lとの交点をQ2
し、この交点Q2、ボールB2の中心O2及び移動軌跡L2の中
心Oを結んだ直角三角形を考えたとき、その底辺0Q2
長さはRcosβで表すことができ、しかも直線l上の線分
OQ1の長さは移動軌跡L2の半径Rであることから、線分Q
1Q2の長さはR−Rcosβとなる。
そして、前述したO1,2,Pを結ぶ直角三角形の線分
O2Pと線分Q1Q2とは長さが等しく、線分O1O2の長さはボ
ールの直径Daであることから、角θは前述した(12)
式で算出することができる。
さらに、角θは、 θ=β−θ …………(13) で表すことができ、角θは、角θと同様に、移動軌
跡L2の中心OとボールB4の中心O4とを結ぶ線l12と境界
線l11となす角をγ(γ=180−2φ−β)とすると、 で表すことができ、角θは、 θ=γ−θ …………(15) で表すことができ、さらに、角θは、 で表すことができる。
そして、前記(8)式におけるF1/F6は、方向転換路
8の出口側に摩擦による負荷が生じているとしたときの
出口側負荷に対する入口側負荷の比を表し、この負荷の
比F1/F6はボールB2〜B4の移動によって値が変化する。
角βは変数としてF1/F6を演算し、その最大値(F1/F6
MAXと最小値(F1/F6MINとの差をA(θ)とすると、
このA(θ)は摩擦による抵抗の変動を表すパラメータ
となる。
なお、Daが小さくなると移動軌跡L2内に入るボールの
数が多くなるが、一般にはF1/F2として、同様に求める
ことができる(Zは移動軌跡L2内に入るボールの数に1
を加えた数より大きく選んでおけば良い)。
そこで、材質、表面状態により摩擦係数μを与えると
共に、比R/Daを0.5〜2の範囲として、βを変数として
前記(8)式の演算を行い、その演算結果から最大値
(F1/F2MAXと最小値(F1/F6MINとの差でなる摩擦力
の変動A(θ)を求めた結果を第4図に示す。
この第4図から明らかなように、比R/Daの値を大きく
すれば、摩擦力の変動A(θ)が小さくなり、循環のと
きの摩擦力の変動幅が小さくなって望ましいが、このた
めにボールBの中心の公転半径Rを大きくするとスペー
スが大きくなり、一方ボールBの直径Daを小さくすると
負荷容量が小さくなり、設計上の制約から自由に選定す
ることはできない。しかしながら、摩擦力の変動A
(θ)が極小値をとる比R/Daの値は、約0.77、1.07、1.
38、1.69、2であり、負荷容量を重視する設計では、R/
Da=0.77近くの値を選定し、負荷容量は多少低下しても
作動性を良くしたいが、スペースも小さくしたいときに
は、R/Da=1.07近くの値を選定するのが好ましく、スペ
ースにゆとりがあるときに、R/Daの値を1.38、1.69又は
2に選定するのが好ましい。
このように、比R/Daの値を摩擦による抵抗の比(F1/F
2)の最大値及び最小値の差でなる摩擦力の変動A
(θ)を極小値に近い値に選定することにより、第4図
から明らかなように、摩擦係数μの値が殆ど影響しない
ことが分かり、材質の変更等をしても作動性が殆ど変化
しない設計が可能となり、設計の自由度が大幅に向上す
る。
また、実際に比R/Daを約0.57、0.76及び0.95に設定し
たモデルを作成し、各モデルの循環における抵抗の変動
を測定したところ、第5図(a)〜(c)に示す測定結
果が得られ、比R/Daが約0.57であるときには、摩擦によ
る抵抗の最大値と最小値との差が大きくなって変動幅が
大きく作動性が低下し、比R/Daが約0.76及び0.95である
ときには、摩擦による抵抗の変動幅が小さく作動性が良
好なことが確認された。
さらに、第5図で明らかなように、摩擦力の変動A
(θ)を小さくできれば、摩擦による抵抗(F1/F6)の
最大値も同時に小さくすることができる。
なお、比R/Daは設計によって寸法範囲が或る程度与え
られているときには、0.5〜2の範囲の全てについて計
算する必要はなく、与えられた比R/Daの近傍の値で摩擦
力の変動A(θ)がほぼ極小となるR/Daの値を採用すれ
ばよいものである。
このように構成されたリニアガイド装置の案内レール
1を基台に取付ける。一方、スライダ2に機械テーブル
を取付ける。機械テーブルの移動により、スライダ2は
案内レール1に沿い、その軸方向に移動する。この移動
に伴い、ボール転動溝3,4内に挿入されたボールBと、
スライダ2に対してスライダ2の移動方向と逆方向に転
動しつつ移動する。そして、ボール転動溝3,4の後側の
端部において、エンドキャップ9bの方向転換路8に沿っ
てUターンする。
続いてスライダ本体6のボール戻り通路5を経て反対
側のエンドギャップ9aの方向転換路8により再度Uター
ンされてボール転動溝3,4に戻り、転動を続行しつつ移
動する循環を繰り返す。
この循環において、ボールBは先に述べたように方向
転換路8を転動する際に、この方向転換路8のボール中
心公転半径RとボールBの直径Daとの比R/Daが摩擦力を
考慮して摩擦の変動A(θ)が極小値又はその近傍とな
る値に選定されているので、方向転換路8内に存在する
ボール数の変化による循環摩擦変動幅が小さくなり、円
滑な転動を確保することができる。
なお、上記実施例においては、比較的大型のリニアガ
イド装置に適用した場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、軽量型のミニアチュアリングガ
イド装置にも適用することができる外、リニアボールベ
アリングにも適用することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、転動体転動路
と転動体戻り路との間を連結する方向転換路における転
動体の公転半径Rと転動体の直径Daとの比R/Daを、摩擦
力の最大値と最小値との差が極小又はその近傍となる値
に選定するようにした構成としたので、方向転換路を通
過する転動体の摩擦変動幅を小さくして円滑な転動を確
保することができ、しかも材質の変更等による摩擦係数
の変化に影響されることがなく、設計の自由度を向上さ
せることができる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を一部を切除して示す正面
図、第2図は第1図のII−II線断面図、第3図は方向転
換路におけるボールの力釣り合い関係の説明に供する説
明図、第4図は比R/Daと摩擦力変動係数A(θ)及び循
環摩擦力変動幅との関係を示す特性線図、第5図(a)
〜(c)はそれぞれ比R/Daに対する摩擦力変動状況を実
測した波形図である。 1は案内レール、2はスライダ、3は案内レールのボー
ル転動溝、4はスライダのボール転動溝(転動体転動
路)、5はボール戻り通路(転動体戻り通路)、6はス
ライダ本体、8は方向転換路、9a,9bはエンドキャッ
プ、B,B1〜B5はボール(転動体)である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対移動する一対の部材の一方に、他方の
    部材に形成された転動体転動路に対向する転動体転動路
    を形成すると共に、該転動体転動路と平行な転動体戻り
    通路を形成し、前記転動体転動路と転動体戻り通路とを
    それぞれの端末において連通させる半円弧状の転動体方
    向転換路を設け、前記転動体転動路、転動体戻り通路及
    び転動体方向転換路に多数の転動体を転動自在に挿入し
    た相対移動装置において、前記転動体方向転換路は、転
    動体中心の軌道公転半径Rと転動体直径Daとの比R/Daの
    値が転動体の循環に伴って発生する摩擦力の変動幅をほ
    ぼ極小値とするように選定されていることを特徴とする
    転動体を使用した相対移動装置。
  2. 【請求項2】前記相対移動部材が、案内レールとこれに
    遊嵌されたスライダとで構成され、前記スライダに転動
    体転動路、転動体戻り通路及び転動体方向転換路が形成
    されている請求項(1)記載の転動体を使用した相対移
    動装置。
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