JP2729262B2 - 車両用無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両用無段変速機の変速制御装置

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JP2729262B2
JP2729262B2 JP13270686A JP13270686A JP2729262B2 JP 2729262 B2 JP2729262 B2 JP 2729262B2 JP 13270686 A JP13270686 A JP 13270686A JP 13270686 A JP13270686 A JP 13270686A JP 2729262 B2 JP2729262 B2 JP 2729262B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は、スロットル開度、車速等の変速制御情報に
基づいて無段変速機を動作させて変速動作を行う車両用
無段変速機の変速制御装置に関する。 〔従来の技術〕 車両用無段変速機としてトロイダル形無段変速機等を
適用した場合には、従来例えば本出願人が先に出願した
特開昭61-55448号及び特開昭61−82064号で提案したも
のがある。 前者は、スロットル開度検出値,車速検出値等の変速
制御情報により変速動作量変換テーブルを参照して目標
変速動作量を選定し、この目標変速動作量の大きさを変
速動作量判定手段によって判定し、その判定結果が、目
標変速動作量が動作量設定値以上であるときに、修正手
段で目標変速動作量を動作量設定値又はこれに応じた変
速動作量に修正して、目標変速動作量を複数段階に分割
することにより変速ショックを防止すると共に、キック
ダウン,原点復帰等の迅速な応答を必要とする場合の応
答性を向上するようにしている。 また、後者は、スロットル開度検出値,車速検出値等
の変速制御情報により変速位置変換テーブルを参照して
変速動作量を選定し、この変速動作量の大きさを変速動
作量判定手段によって判定し、その判定結果に基づいて
駆動速度選択手段で無段変速機の変速用駆動モータの駆
動速度を選択し、この選択された駆動速度で駆動モータ
を制御することにより、駆動モータを変速動作量の少な
い通常変速時には低速度で、変速動作量の大きい急加
速,キックダウン時には高速度で駆動して、エンジン回
転数変動及びトルク変動と応答性との相反する特性を調
和させて、最適な走行感覚を確保するるようにしてい
る。この場合、駆動速度選択手段での無段変速機の駆動
モータの駆動速度の選択は、実質的に低速、中速、高速
の3段階である。 ところで、無段変速機の変速制御としては、変速ショ
ックを生ずることなく、しかも応答性を高めることが望
まれており、このためには、前記両者を効率良く組み合
わせて無段変速機を制御することが最適である。 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、上記従来の車両用無段変速機の変速制
御装置の双方を単に組み合わせた場合には、以下に述べ
るような問題点がある。 (1) 例えば緩発進時、低スロットル開度、低車速で
の加速時にエンジン回転数を低く抑えるため、早く増速
側に変速する必要があるが、変速動作量選定手段で選定
される目標変速動作量が大きな値となり、これに対する
駆動速度選択手段での駆動速度選択値が3段階に限定さ
れているので不足気味となって応答性が低下し、エンジ
ン回転の吹き上がり現象が生じる。 (2) 急加速状態のように高スロットル開度での加速
時には、エンジン回転数を高くするために遅く変速させ
る必要があるが、変速動作量選定手段で選定される目標
変速動作量が小さくなり、これに対する駆動速度選択手
段での駆動速度選択値が早すぎるため、変速ショックを
生じる。 (3) 中スロットル開度以上で且つ中車速以上の加速
状態では、変速動作量選定手段で選定される目標変速動
作量が動作量設定値により大きい場合に分割動作される
が、その分割動作の際に駆動速度選択手段での駆動速度
選択値が早目となるので、変速ショックを生じる。 本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであ
り、無段変速機の変速速度を超低速から高速まで連続的
に変化可能とすることにより、低スロットル開度、低車
速状態での加速時にはより早い変速を可能とし、且つ高
スロットル開度、高車速状態での加速時にはより遅い変
速を可能として、円滑で応答性のよい変速動作を行うこ
とができる車両用無段変速機の変速制御装置を提供する
ことを目的としている。 〔課題を解決するための手段〕 上記問題点を解決するために、本発明は、スロットル
開度、車速等を検出する変速制御情報検出手段からの変
速制御情報に基づいて無段変速機を制御して変速動作を
行う車両用無段変速機の変速制御装置において、前記変
速制御情報に基づいて変速制御情報/変速動作量変換テ
ーブルを参照して総変速量を選定する変速動作量選定手
段と、前記変速動作量選定手段で選定された総変速量に
基づいてこれと双曲線関係となる変速時間を選定すると
共に、前記選定された変速時間に応じて変速速度を算出
する変速速度算出手段と、前記変速制御情報及び前記総
変速量に基づいて低スロットル開度,低車速の加速状態
でステップ量を大きな値に選定し、他の状態ではステッ
プ量を小さな値に選定するステップ量選定手段と、前記
変速速度算出手段で算出した変速速度及び前記ステップ
量選定手段で選定したステップ量に基づいて前記無段変
速機を制御する変速制御手段とを備えたことを特徴とす
る。 〔作用〕 本発明は第1図に示すように、変速速度算出手段24
で、変速制御情報検出手段40からの変速制御情報に基づ
いて低車速時には短く、中,高車速時には長くなる非線
形の変速時間を選定し、この選定された変速時間に基づ
いて変速制御手段26は、例えば無段変速機Tの変速用モ
ータを駆動する駆動速度を算出する。したがって、低ス
ロットル開度、低車速状態の加速時に総変速量に応じた
高変速速度を選択し、逆に中スロットル開度以上、中車
速以上の走行状態の加速時には、総変速量に応じた低変
速速度を選択することによって、変速用モータを極力連
続動作させる。 また、ステップ量選定手段25で、変速制御情報及び変
速動作量選定手段23からの変速動作量に基づき、低スロ
ットル開度、低車速走行状態の加速時に大きなステップ
量を選定することにより、この走行状態の応答性を向上
させ、且つ低スロットル開度、低車速走行状態の加速時
以外の走行状態で、総変速量が大きいときには、変速シ
ョックを生じない程度の所定のステップ量設定値を選択
してステップ動作することにより、キックダウン,変速
原点復帰時の迅速な応答性を必要とする変速動作に対す
る応答性を向上させる。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 第2図乃至第8図は本発明の一実施例を示す図であ
る。 第2図において、TF無段変速機としてのトロイダル形
無段変速機、Cは制御装置であり、トロイダル形無段変
速機Tは、ハウジング1内に入力ディスク2及び出力デ
ィスク3が同軸的に対向して回転自在に保持されてい
る。入力ディスク2及び出力ディスク3は互いに同一形
状を有し線対称的に配置され、それらの対向面が協働し
て軸方向断面でみて半円形となるようにトロイダル面に
形成されている。そして、入力ディスク2及び出力ディ
スク3のトロイダル面で形成されるトロイダルキャビテ
ィ内に一対のパワーローラ4,5が傾転自在に配設され、
これらが両ディスク2,3に転接されている。この場合、
パワーローラ4,5は、トラニオン6,7に回転可能に保持さ
れ、且つ入力ディスク2及び出力ディスク3のトロイダ
ル面の中心となるピボット軸Oを中心として傾転自在に
支承されている。 そして、入力ディスク2及び出力ディスク3とパワー
ローラ4,5と接触面にはトラクション係数の大きい粘性
材が介在され、入力ディスク2に入力される回転力をパ
ワーローラ4,5を介して出力ディスク3に伝達し、その
伝達比(変速比)の変更がトラニオン6,7をピボット軸
O−O方向に微小距離移動させてパワーローラ4,5の傾
転角θを変更することによって行われる。この場合のト
ラニオン6,7の移動は、トラニオン6,7の両端に夫々設け
た油圧シリンダ9a〜9dと、これら油圧シリンダ9a〜9dへ
の油圧供給を制御するスプール制御弁10と、トラニオン
6に一体に形成されたプリセスカム11とによって構成さ
れる移動機構によって制御される。 スプール制御弁10は、流体供給管10aが接続された入
側ポート、分配管10b及び10cが接続された出側ポート及
び流体排出管10dが接続された排出ポートを有する弁体1
0eと、この弁本体10e内に上下方向に摺動自在のスプー
ル10fとを有し、弁本体10eが、無段変速機Tのハウジン
グ1に外側面に植設された支柱10gに復帰スプリング10b
で上方に付勢されて、支柱と並行なネジ等の伝達手段13
を回転させることにより上下方向に摺動可能に配設され
ている。また、スプール10fは、プリセスカム11のカム
面に係合ローラ10iを介して係合され、トラニオン6の
回動に応じて上下動される。そして、トラニオン6、プ
リセスカム11及びスプール10fで機械的フィードバック
手段を構成している。 さらに、分配管10cは、油圧シリンダ9a及び9dに、分
配管10bは油圧シリンダ9b及び9cに夫々接続されてい
る。そして、スプール制御弁10が、その弁本体10eをパ
ルスモータ(ステップモータ)12に回転力を直線方向駆
動力に変換する伝達手段13を介して連結され、パルスモ
ータ12の回転に応じて弁本体10eを復帰スプリング10hの
弾性力に抗して上下動させることにより制御される。 なお、14は出力ディスク3の回転数を検出して、車速
に対応した検出信号Vを出力する例えばタコジェネレー
タで構成される車速検出器である。また、15はスロット
ル開度に応じた検出信号Uを出力する例えばポテンショ
メータで構成されるスロットル開度検出器、16は制動状
態を検出して検出信号Bを出力するブレーキスイッチ、
17はパワフルモード、エコノミーモード等を選択してモ
ード信号Mを出力するモード選択スイッチ、18はシフト
機構でのシフト位置を検出してシフト信号Sを出力する
シフト位置検出器、19Aはプリセスカム11に近接配置さ
れたパワーローラ4の増速側限界位置を検出して検出信
号ALを出力する増速側限界検出器、19Dは同様にプリセ
スカム11に近接配置されたパワーローラ4の制御原点
(減速側限界位置)を検出して検出信号BLを出力する制
御原点検出器である。ここで、ブレーキスイッチ16はブ
レーキペダル(図示せず)に関連して取付けられ、ブレ
ーキペダルを踏込まない非制動状態では例えば論理値
“0"、ブレーキペダルを踏込んだ制動状態では論理値
“1"の制動検出信号Bを出力する。 制御装置Cは、少なくとも変速比選定の基準となる変
速制御情報としてのアナログ信号の検出信号V及びUが
供給される入力増幅器22と、変速動作量選定手段23と、
この変速動作量選定手段23で選定された変速動作量に基
づいて変速時間を選定し、この選定した変速時間に応じ
た変速速度を算出する変速速度算出手段24と、変速制御
情報に基づいて低スロットル開度,低車速の加速時に大
きな値のステップ量を選定し、他の状態では小さなステ
ップ量を選定するステップ量選定手段25と、変速速度算
出手段24で算出した変速速度及びステップ量選定手段25
で選定したステップ量に基づいてトロイダル形無断変速
機Tのパルスモータ12を駆動制御する変速制御手段26と
を備えている。 制御装置Cの具体的構成は第3図に示すように、入力
増幅器22と、変速動作量選定手段23、変速速度算出手段
24、ステップ量選定手段25及び変速制御手段26を構成す
るマイクロコンピュータ(MPU)29と、パルスモータ12
を駆動するパルス分配回路30とから構成されている。 入力増幅器22には、変速比選定の基準となるスロット
ル開度検出器15からのスロットル開度検出信号U及びト
ロイダル形無段変速機Tの車速検出器14の検出信号Vが
変速制御情報として供給され、これらを増幅して信号OA
を出力する。 マイクロコンピュータ29は、例えばインタフェース回
路31、演算処理装置(CPU)32及び記憶装置33を少なく
とも有して構成され、インタフェース回路31に供給され
る入力信号に基づき所定の演算処理を実行して、キック
ダウン状態及び原点復帰時期でなる迅速応答状態、即ち
最大減速位置に復帰する目標変速位置が選定された状態
を常時監視し、これらのキックダウン状態及び迅速応答
状態となったときに、その状態に応じた変速速度を算出
し、この変速速度をもってトロイダル形無段変速機Tの
変速制御を行う。そして、キックダウン状態及び迅速応
答状態以外の状態においては、低スロットル開度、低車
速走行状態の加速時に大きな値の総変速量LTをステップ
量(分割動作量)STとして選定し、変速動作量選定手段
23で選定した総変速量LTと予め設定した小さな値のステ
ップ量設定値Lsとを比較して、総変速量LTがステップ量
設定値Lsを越えているときには、総変速量LTに代えてス
テップ量選定値Lsをステップ量STとして選択する。ま
た、変速動作量選定手段23で選定した総変速量LTとスロ
ットル開度検出値Uとに基づき双曲線関係となる変速時
間t(=U/LT)を算出し、低車速時には短い変速時間
を、中車速以上では長い変速時間をそれぞれ選定し、こ
れに基づき変速速度を算出する。そして、ステップ量ST
と変速速度tとに基づいてトロイダル形無段変速機Tの
パルスモータ12を制御する駆動制御信号CSを出力する。 インタフェース回路31はA/D変換及びD/A変換の機能を
有し、その入力側にブレーキスイッチ16からの制動検出
信号B、モード選択スイッチ17からの選択信号M、シフ
ト位置検出器18からのシフト位置検出信号S、入力増幅
器22の出力信号OA、パワーローラ4,5の増速側眼界を検
出する増速側限界検出器19Aの検出信号AL及び制御原点
(減速側限界位置)を検出する制御原点検出器19Dの検
出信号BLが供給され、且つ駆動制御信号CSを出力してパ
ルスモータ12を駆動するパルス分配回路30が接続されて
いる。 演算処理装置32は、インタフェース回路31に供給され
る入力信号に基づき予め記憶装置33に記憶された所定の
処理プログラムに従って演算処理を実行し、最終的にト
ロイダル形無段変速機Tのトラニオン6,7を駆動するパ
ルスモータ12の駆動制御信号CSをパルス分配回路30に出
力する。記憶装置33は演算処理装置32の演算処理に必要
な処理プログラムを記憶していると共に、演算処理装置
32の処理過程で必要とする各種定数及び後述する変速制
御情報/変速動作量変換テーブルを記憶しており、ま
た、演算処理装置32の処理過程での処理結果を逐次記憶
する。記憶装置33内の33aは動作パルス数を記憶する動
作パルスカウンタである。 次に、演算処理装置32の処理手順を第4図について説
明する。 電源を投入すると第4図に示すメインルーチンが実行
されるが、まず初期化を行い(ステップS1)、次いで入
力増幅器22からの各検出信号U,V、シフト位置検出信号
S及び制動検出信号B等を変速制御情報として読み込む
(ステップS2)。そして、変速制御情報に基づき所定の
変速比に制御する変速動作量を算出するために、記憶装
置33に予め記憶されている所定の変速制御情報/変速動
作量変換テーブルを選択し、且つ選択された変換テーブ
ルを参照して目標変速位置Lnを算出する(ステップS
3)。ここで、変速制御情報/変速動作量変換テーブル
は、スロットル開度検出値U及び車速検出値Vを変数と
して変速量(変速位置)を選択するように構成されてい
る。次いで、目標変速位置Lnと記憶装置33の現在位置記
憶領域に記憶されている現在変速位置Ppとを減算して、
総変速量LTを算出する(ステップS4)。 総変速量LT=目標変速位置Ln−現在変速位置Pp ……(1) 次に、上記ステップS4で算出した総変速量LTが零であ
るか否かを判定する(ステップS5)。このとき、総変速
量LTが零であるときにはステップS2に戻り、総変速量LT
が零以外の値であるときにはステップS3で算出した目標
変速位置Lnが前回の処理における目標変速位置と等しい
か否かを判定する(ステップS6)。目標変速位置Lnが前
回の変速位置と等しい場合には後述するステップS9に移
行し、そうでないときにはステップS7に移行する。この
ステップS7では、ステップS2で読み込んだスロットル開
度検出値UとステップS4で算出した総変速量LTとに基づ
き、t=C/LTの演算を行って変速時間tを算出する。こ
こで、Cはスロットル開度検出値Uに応じて選択される
定数であり、スロットル開度Uが30%,60%,100%に反
比例した3種類の定数、例えばそれぞれ定数3.33、1.6
7、1.00が選定されており、第5図に示すように、総変
速量LTと変速時間tとの関係はスロットル開度Uをパラ
メータとした双曲線特性となる。したがって、変速時間
tは総変速量LTが大きい程徐々に時間を短くし、総変速
量LTが小さくなる程急激に長くなるように総変速量LTに
応じて無段階に算出されるので、低車速時で総変速量LT
が大きい場合には、変速時間tを短くして追従遅れのな
いようにし、また中,高車速では車速の変化量ΔVが小
さく総変速量LTも小さくなるので、長い変速時間tを算
出してできるだけパルスモータ12を連続的に駆動し、変
速ショックを抑制する。さらに、スロットル開度Uが大
きい程車速の変化量ΔVが大きいので、同一変速量に対
してはスロットル開度Uが大きい程変速時間tを短くし
て、変速動作に対する応答性を向上させる。 その後、上記ステップS7で算出した変速時間tの逆数
(=1/t)をとることによって、パルスモータ12の回転
速度(変速速度)を算出して(ステップS8)ステップ量
STを計算する(ステップS9)。通常状態では、総変速量
LTが予め設定された数パルス程度のステップ量設定値Ls
以上であるか否かを判定し、LT≧LSであるときには下記
(2)式の如くステップ量設定値Lsをステップ量STと
し、LT<Lsであるときには下記(3)式の如く総変速量
LTをそのままステップ量STとして選定し、且つ低スロッ
トル開度,低車速状態の加速時であるか否かを判断し
て、その状態であるときには、総変速量LTをステップ量
STとして選定する。 総変速量LT≧ステップ量設定値LsのときLs=ST ……(2) 総変速量LT<ステップ量設定値LsのときLT=ST ……(3) 次に、パルスモータ12の現在変速位置Ppを記憶装置33
から読出し、これに前記ステップ量STを加算して変速目
標位置Poを算出し、これを記憶装置33の目標位置記憶領
域に記憶し(ステップS10)、ステップ量STに基づきパ
ルスモータ12の動作パルス数を算出し、これを記憶装置
33の所定記憶領域に一時記憶し、且つ記憶装置33の所定
記憶領域に形成した動作パルスカウンタ33aに動作パル
ス数をロードし、次いでパルス分配回路30内の分配カウ
ンタをリセットする(ステップS11)。 次いで、ブレーキスイッチ16からの制動検出信号Bを
読込み、これが論理値“1"であるか否かによって制動状
態であるか否かを判定する(ステップS12)。その判定
結果が制動状態でないときには直接ステップS14に移行
し、制動状態であるときにはステップS13に移行して、
前記ステップS10で算出したパルスモータ12の変速目標
位置が増速側であるか否かを判定する。このとき、パル
スモータ12の動作量が増速側であるときには前記ステッ
プS2に戻り、パルスモータ12の動作量が減速側であると
きにはステップS14に移行する。このステップS14では、
前記ステップS11で算出した動作パルスをパルス分配回
路30に出力して、パルスモータ12の駆動を開始させる。
次いで、トラニオン6,7の動作方向を判定し(ステップS
15)、これが増速方向であるときには増速側限界位置検
出器19Aからの検出信号ALを読込み、これが論理値“1"
であるか否かを判定することにより、パワーローラ4,5
が増速側の限界位置に達したか否かを判定する(ステッ
プS16)。そして、限界位置に達成する以前であるとき
には、前記動作パルスカウンタ33aを“1"だけカウント
ダウンし、且つ動作パルスカウンタ33aの計数値が零で
あるか否かを判定することによりパルスモータ12の動作
が完了したか否かを判定する(ステップS17)。このと
き、パルスモータ12の動作が未完了であるときには前記
ステップS15に戻り、前記ステップS8で選定された変速
速度となるように次の駆動制御信号CSを出力し、パルス
モータ12の動作が完了したときには現在変速位置を更新
してからステップS2に戻る(ステップS18)。 また、ステップS15の判定結果がトラニオン6,7が減速
方向に動作させるものであるときには、ステップS19に
移行して制御原点検出器19Dの検出信号BLを読込み、ト
ラニオン6,7が減速側の限界位置に達する以前であると
きには前記ステップS17に移行し、限界位置に達した時
にはパルスモータ12を非常停止(ステップS20)させて
からステップS18に移行する。さらに、ステップS16の判
定結果が限界位置に達したものであるときには、前記ス
テップS20に移行する。 ここで、ステップS2〜S6の処理が変速動作量選定手段
23に対応し、ステップS7及びS8の処理が変速速度算出手
段24に対応し、ステップS9の処理がステップ量選定手段
25に対応し、ステップS10〜S20の処理が変速制御手段26
に対応している。 次に、上記実施例の具体的動作について説明する。
今、車両が停止状態にあり、イグニションスイッチがオ
フ状態であるものとすると、この状態では制御装置Cの
演算処理装置32で第4図の処理が実行されず、トロイダ
ル形無段変速機Tは制御原点(減速側限界位置)に保持
されている。 この停車状態でイグニションスイッチをオン状態に切
り換えると、演算処理装置32で第4図の処理が実行さ
れ、まず初期化が行われるが(ステップS1)、このとき
シフト機構がニュートラルレンジ“N"にシフトされてお
り、そのことを表すシフト位置検出信号Sがシフト位置
検出器18から出力されている。この状態ではエンジンが
アイドリング状態にあり、且つクラッチがオフ状態で無
段変速機Tの入力ディスク2にエンジン回転力が伝達さ
れておらず、制御装置Cの演算処理装置32では、第4図
の処理においてシフト“N"であり、当然ながら車速は零
である。ステップS2においては各検出信号U,V、シフト
位置検出信号S及び制動検出信号B等を変速制御情報と
して読込むが、上記検出信号Vが車速に相当しているの
で、ステップS2で目標値を零とし、その後ステップS3〜
S5を経てステップS2に戻り、無段変速機Tは最大減速位
置に保持される。 この状態から、ドライブレンジ“D"を選択すると共
に、アクセルペダルを読み込み且つクラッチを半クラッ
チ状態として車両を通常の緩発進状態とすると、先ずシ
フト位置検出信号Sと、モード選択信号Mと、アクセル
ペダルの踏み込みによるスロットル開度の検出信号U
と、無段変速機Tの出力ディスク3の回転数検出信号V
とを読込み、これらを変速制御情報として記憶装置33の
所定記憶領域に一時記憶する(ステップS2)。 次いで、記憶装置33に記憶された変速制御情報に基づ
き所定の変速制御情報/変速動作量変換テーブルを選択
し、且つ選択した変換テーブルを参照してトラニオン6,
7を移動させてパワーローラ4,5の傾転角θを制御する目
標変速位置Lnを算出する(ステップS3)。このときは車
両が緩発進状態であるので、低スロットル開度,低車速
状態の加速時となり、変速制御情報/変速動作量変換テ
ーブルを参照して選定した目標変速位置Lnの値は大きな
値となる。そして、総変速量LT(=Ln−Pp)を算出する
(ステップS4)。この総変速量LTも目標変速位置Lnが大
きな値となることにより、大きな値となる。本例ではア
クセルペダルを踏み込んで加速状態にあるので、ステッ
プS5,S6を経てステップS7に移行し、車両が緩発進状態
であるのでハイギヤードな制御を必要とし、早くオーバ
ドライブに変速する必要があり、総変速量LTが大きな値
となるので、第5図に示すように、ミリセカンドオーダ
の短い変速時間tが選定され、且つステップS8で選定さ
れた変速時間tの逆数を演算して早い変速速度Vtを算出
し、これを記憶装置33の変速速度記憶領域に記憶する。 次いで、ステップS9で低スロットル開度,低車速状態
の加速時であるので、前記ステップS4で算出した大きな
値の総変速量LTをステップ量STとして選択する。そし
て、ステップ量STと現在変速位置Ppとの和から変速目標
位置Poを算出し、これを一旦記憶装置33の所定記憶領域
に目標位置情報として記憶すると共に、前記ステップ量
STに基づきパルスモータ12に出力するパルス数を算出
し、これを記憶装置33内の動作パルスカウンタ33aにプ
リセットすると共に、パルス分配回路30内のカウンタを
リセットする(ステップS10,S11)。 次いで、ブレーキペダルが踏み込まれている制動状態
か否かを判定するが(ステップS12)、本例は発進状態
であり、ブレーキペダルが踏み込まれておらず非制動状
態であるので、ステップS14に移行してパルスモータ12
を動作させるように駆動制御信号CSをパルス分配回路30
に出力する。そして、パワーローラ4,5の傾転方向、即
ち無段変速機Tが増速側であるが減速側であるかを判定
し(ステップS15)、本例は増速側であるので、増速側
限界位置に達したか否かを判定し(ステップS16)、増
速側限界位置以前であるので、ステップS17に移行して
動作パルスカウンタ33aを“1"だけカウントダウンして
からパルスモータ12の動作が終了か否かを、動作パルス
カウンタ33aの計数内容が零であるか否かを判定するこ
とにより判定する。本例では動作パネルカウンタ33aが
セットされたばかりであるので、前記ステップS15に戻
り、パルスモータ12の駆動速度が前記ステップS8で算出
された変速速度Vtに一致するように上記動作を繰り返
す。その結果、短いパルス間隔でパルスモータ12が駆動
されるので、パルスモータ12の回転速度が早くなる。 そして、動作パルスカウンタ33aの計数値が零となる
と、ステップS17でパルスモータ12の動作が終了したも
のと判断してステップS18に移行し、変速目標位置Poを
現在変速位置Ppとして更新してからステップS2に戻る。 このように、パルスモータ12が駆動制御信号CSによっ
て所定量回動されると、その回動に応じてスプール制御
弁10が復帰スプリング10hに抗して下降され、その移動
に応じて流体供給管10aと分配管10bとが連通され、これ
により油圧シリンダ9b及び9cに作動油が供給されてトラ
ニオン6,7が所定量それぞれ上下に移動する。このトラ
ニオン6,7の移動により、パワーローラ4,5が増速側に傾
転を開始する。このパワーローラ4,5の傾転に伴いトラ
ニオン6,7も回動するので、プリセスカム11が回動して
制御弁ローラ10iが下降し、これに応じてスプール10fが
下降する。そして、パワーローラ4,5が所定傾転角θ位
置に回動すると、スプール10fによって分配管10b及び10
cと流体供給管10aとが遮断状態となり、トラニオン6,7
の移動が停止される。しかしながら、トラニオン6,7の
移動位置は中立位置よりずれた位置となるので、パワー
ローラ4,5はさらに増速方向に傾転することになり、こ
の状態となるとスプール10fがさらに下降するので、流
体供給管10aと分配管10cとが連通して油圧シリンダ9a及
び9dに作動流体が供給されることになり、トラニオン6,
7がそれぞれ前と逆に上下動する。そして、トラニオン
6,7が所定中立位置に復帰するとパワーローラ4,5の傾転
が停止され、結局トラニオン6、プリセスカム11及びス
プール10fで機械的フィードバック手段が形成されてい
るので、パワーローラ4,5の傾転角θが弁本体10eで選択
された動作位置に応じて制御される。 したがって、緩発進時には、総変速量LTが大きく、且
つ変速速度が早いので、第6図の実線図示のように、エ
ンジン回転数Neを低回転数に維持したままハイギヤード
な変速を行うことができる。因に、従来例においては、
第6図の点線図示のようにパワーローラ4,5の傾転動作
が線型となり、変速速度が遅くなるので、エンジン回転
数Neが一時的に増加して吹き上がり現象を生じることに
なるが、本発明ではその吹き上がり現象を抑制して良好
な緩発進状態を確保することができる。 また、スロットル開度を大きくして車両を急発進させ
る場合には、ローギャードな制御でエンジンを高回転ま
で回す必要があるので、そのときの車速とスロットル開
度とに応じて比較的小さな値の目標変速位置Lnが選定さ
れ(ステップS3)、総変速量LTも小さくなるので、総変
速量LTに応じた長い変速時間tが算出されてパルスモー
タ12を低速度で駆動する変速速度Vtを算出し(ステップ
S8)、これを記憶装置33の変速速度記憶領域に記憶し、
ステップS10以降の変速制御処理において、パルスモー
タ12を駆動する駆動制御信号CSのパルス間隔が前記緩発
進状態に比較して長くなり、比較的遅い変速動作を行
う。 さらに、前記発進状態から比較的高速の巡行走行状態
に移行すると、そのときの目標変速位置Lnの値は比較的
小さくなり総変速量LTも小さくなるので、ステップS8で
パルスモータ12を総変速量LTに応じた低速度で駆動する
変速速度Vtを算出し、これを変速速度記憶領域に前回の
処理で記憶されている変速速度に代えて更新記憶する。 そして、ステップS9で総変速量LTが所定のステップ量
設定値Ls以上であるか否かを判定し、LT≧Lsであるとき
にはステップ量設定値Lsをステップ量STとして選択し、
LT<Lsであるときには総変速量LTをステップ量STとして
選択し、何れの場合にもステップ量STをステップ量設定
値Ls以下に抑えることにより、ステップS2〜S20の処理
時間を短くする。 この発進状態から比較的高速の状態に移行するときに
は、目標変速位置Ln、総変速量LTが小さくなるため、比
較的緩慢な変速動作即ちパルスモータ12がほぼ連続的に
低速駆動されて、パワーローラ4,5を所定量傾転させ
る。したがって、この場合は、加減速操作に対する応答
性を多少犠牲にしてエンジン回転数変動及びトルク変動
を抑制して乗心地を確保する。 このように、トロイダル形無段変速機Tの変速動作
を、ステップ量を演算しながら行うことにより連続的な
ステップ動作とするので、キックダウン,原点復帰等に
対する応答を迅速に行うことができる。ここで、トロイ
ダル形無段変速機Tの変速動作(パワーローラ4,5の傾
転動作)は、第7図の実線図示のように、一つの変速動
作とこれに続く変速動作との間のパルスモータ12の駆動
停止時間が無視し得る程度に極めて僅かとなる連続的な
分割動作となり、変速ショックを感じることはなく、良
好な変速動作を行うことができる。因に、従来例におい
ては、一回の処理の終了時に遅延時間を設けていたの
で、第7図の点線図示の如く変速動作が階段状となり、
パルスモータ12の駆動状態と停止状態とが明瞭に区別で
きるので、変速ショックを生じ乗心地が低下するが、本
発明においてはほぼ連続的に変速動作を行うので、良好
な乗心地を確保することができる。 また、前記巡行走行状態からアクセルペダルの踏み込
みを解除すると共に、ブレーキペダルを踏み込んで制動
状態に移行すると、これに応じてブレーキスイッチ16の
制動検出信号Bが論理値“1"となるので、ステップS12
からステップS13に移行し、そのときのステップS8で算
出したパルスモータ12の動作量が増速側であるときに
は、ステップS13〜S20の変速制御処理を行うことなく直
接ステップS2に戻る。 このように、車両が走行中にブレーキペダルを踏み込
んで制動状態に移行すると、パルスモータ12の増速側へ
の駆動が禁止される。したがって、今第8図の符号aで
示すように、無段変速機Tのパワーローラ4,5がそれぞ
れ入力ディスク2及び出力ディスク3の中間位置に転接
している自動変速機のほぼ3速に対応する変速位置にあ
るものとすると、ブレーキペダルの踏み込みによって、
増速側への変動動作が禁止されることにより、実線図示
のように変速比が固定された状態となり、このためエン
ジンブレーキが作用することとなって、これとブレーキ
の作動によって車速が低下し、これに応じてエンジン回
転数が減少する。 一方、前記制動状態にあって変速比が固定されている
状態にある、第8図の符号cど示す時点でブレーキペダ
ルの踏み込みを解除すると共に、アクセルペダルを再度
踏み込んで緩加速状態に移行すると、スロットル開度が
大きくなるので、その加速状態に応じてステップS3で算
出される目標変速位置Lnが小さくなり、ステップS8で算
出されるパルスモータ12の動作量が緩和速状態のため減
速側となり、しかもブレーキスイッチ16の制動検出信号
Bが論理値“0"となるので、ステップS12からステップS
14に移行して、パルスモータ12を減速側に駆動し、パワ
ーローラ4,5を減速側に傾転させる。減速側に変速した
ため、車両の駆動トルクが大きくなり、加速状態に移行
し、その後車速の増加と共にパワーローラ4,5を増速側
に傾転させる。 この制動状態から加速状態に移行する際にはスロット
ル開度が大きくなり、その加速状態に応じてステップS3
で算出させる目標変速位置Lnが小さくなり、ステップS8
で算出されるパルスモータ12の動作量が減速側となる。
即ち、パワーローラ4,5の増速側への傾転が禁止されて
いるので、加速状態に移行するためのキックダウン量が
少なくなり、この分応答性を向上させることができる。 また、ドライブレンジ“D"を選択している状態で、ア
クセルペダルを踏み込んで急加速を行うキックダウン状
態とすると、ステップS3でキックダウン時の目標変速位
置Lnが選定され、さらに、ステップS8で高速のキックダ
ウン速度が選択されるので、ステップS9以降の変速制御
処理において、パルスモータ12が高速回転されて目標変
速位置Lnへの変速動作を迅速に行うことができる。この
とき、巡行走行状態では、前述したようにステップS9で
パルスモータ12の動作量となる数パルス程度のステップ
量設定値Ls以下のステップ量STが選択されているので、
ステップS2〜S20の処理が短時間で実行されており、キ
ックダウン状態に対する応答性を向上させることができ
る。 同様に、ブレーキペダルを踏み込んで車両を走行状態
から停止状態に移行させる際に原点復帰状態となったと
きにも、前記キックダウン状態と同様にステップS3で最
大減速位置に復帰する目標変速位置Lnが選定され、且つ
ステップS8で高速の原点復帰速度が選定されるので、ス
テップS10以降の変速制御処理においてパルスモータ12
が最大減速位置側に高速駆動され、トロイダル形無段変
速機Tのパワーローラ4,5が制御原点位置に達すると、
最大減速位置検出器19Dから論理値“1"の検出信号BLが
出力されるので、ステップS19からステップS20に移行し
てパルスモータ12を非常停止させてからステップS18に
移行して、制御原点位置を現在変速位置Ppに更新してか
らステップS2に戻る。 なお、上記実施例においては、トロイダル形無段変速
機Tのパワーローラ4,5の傾転をスプール弁及びパルー
スモータを利用して行う場合について説明したが、パル
スモータに代えて直流モータを適用することもでき、こ
の場合は、直流モータの回転速度をタコジェネレータ等
の速度検出器で検出し、これと回転速度指令値とを比較
して回転速度を動作量に応じて制御するようにすればよ
く、さらに、スプール弁に代えてネジを適用し、これを
パルスモータ又は直流モータで回転駆動してトラニオン
6,7を移動させるようにしてもよい。 さらに、スプール弁及びパルスモータに代えて、トロ
イダル形無段変速機Tの油圧シリンダ9a〜9dに対する作
動流体を制御する方向切換弁を設けると共に、トラニオ
ン6,7の回動位置を検出する傾転角検出器を設け、この
傾転角検出器の検出信号に基づき制御装置Cで方向切換
弁をクローズドループ制御するようにしてもよい。 またさらに、上記実施例においては、本発明をトロイ
ダル形無段変速機に適用した場合について説明したがこ
れに限定されるものではなく、一対のプーリ間に張設し
たベルトの転接位置を変更することにより、変速比を無
段階に制御可能な無段変速機等の他の無段変速機の変速
比制御にも本発明を適用し得る。要は、記憶装置に記憶
した変換テーブルを参照して変速動作量を算出して変速
比を制御する形式のものであれば、本発明を適用し得る
ものである。 〔発明の効果〕 以上のように本発明によれば、スロットル開度、車速
等を検出する変速制御情報検出手段からの変速制御情報
に基づき無段変速機を制御して変速動作を行う車両用無
段変速機の変速制御装置において、前記変速制御情報に
基づき変速制御情報/変速動作量変換テーブルを参照し
て総変速量を選定する変速動作量選定手段と、前記変速
動作量選定手段で選定された総変速量に基づきこれと双
曲線関係となる変速時間を選定し、且つ選定された変速
時間に応じて変速速度を算出する変速速度算出手段と、
前記変速制御情報及び前記総変速量に基づき低スロット
ル開度,低車速の加速状態で、前記無段変速機の変速用
モータのステップ量を大きな値に選定し、他の状態では
前記ステップ量を小さな値に選定するステップ量選定手
段と、前記変速速度算出手段で算出した変速速度及びス
テップ量選定手段で選定したステップ量に基づき前記無
段変速機を制御する変速制御手段とを備えた構成とした
ので、無段変速機の変速速度の可変範囲を広くとること
ができると共に、変速動作を連続的に行うことができ、
変速応答性を向上させることが可能となり、変速ショッ
クを低減させて走行惑覚を向上させることができる効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の概要を示す基本構成図、第2図は本発
明の一実施例を示す概略構成図、第3図は本発明に適用
し得る制御装置の一例を示すブロック図、第4図は制御
装置の処理手順を示すフローチャート、第5図は本発明
に適用し得る記憶テーブルの内容を示すグラフ、第6図
及び第7図はそれぞれ本発明の動作の説明に供する低ス
ロットル開度時の変速特性及び高スロットル開度時の変
速特性を示すグラフ、第8図は本発明の動作の説明に供
する変速位置をパラメータとして車速とエンジン回転数
との関係を示すグラフである。 1……ハウジング、2……入力ディスク、8……出力デ
ィスク、4,5……パワーローラ、6,7……トラニオン、T
……トロイダル形無段変速機、C……制御装置、10……
スプール制御弁、12……パルスモータ、14……車速検出
器、15……スロットル開度検出器、18……シフト位置検
出器、22……入力増幅器、23……変速動作量選定手段、
24……変速速度算出手段、25……ステップ量選定手段、
26……変速制御手段、29……マイクロコンピュータ、30
……パルス分配回路、31……インタフェース回路、32…
…演算処理装置、33……記憶装置。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.スロットル開度、車速等を検出する変速制御情報検
    出手段からの変速制御情報に基づいて無段変速機を制御
    して変速動作を行う車両用無段変速機の変速制御装置に
    おいて、前記変速制御情報に基づいて変速制御情報/変
    速動作量変換テーブルを参照して総変速量を選定する変
    速動作量選定手段と、前記変速動作量選定手段で選定さ
    れた総変速量に基づいてこれと双曲線関係となる変速時
    間を選定すると共に、前記選定された変速時間に応じて
    変速速度を算出する変速速度算出手段と、前記変速制御
    情報及び前記総変速量に基づいて低スロットル開度,低
    車速の加速状態で、前記無段変速機の変速用モータのス
    テップ量を大きな値に選定し、他の状態では前記ステッ
    プ量を小さな値に選定するステップ量選定手段と、前記
    変速速度算出手段で算出した変速速度及び前記ステップ
    量選定手段で選定したステップ量に基づいて前記無段変
    速機を制御する変速制御手段とを備えたことを特徴とす
    る車両用無段変速機の変速制御装置。 2.前記無段変速機がトロイダル形無段変速機である特
    許請求の範囲第1項に記載の車両用無段変速機の変速制
    御装置。 3.前記変速速度算出手段がスロットル開度検出値に応
    じて前記双曲線特性を変更するように構成されている特
    許請求の範囲第1項又は第2項に記載の車両用無段変速
    機の変速制御装置。
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