JP2728302B2 - 写真フイルム包装体 - Google Patents

写真フイルム包装体

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JP2728302B2 JP1248498A JP24849889A JP2728302B2 JP 2728302 B2 JP2728302 B2 JP 2728302B2 JP 1248498 A JP1248498 A JP 1248498A JP 24849889 A JP24849889 A JP 24849889A JP 2728302 B2 JP2728302 B2 JP 2728302B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はハロゲン化銀写真感光材料(写真フィルム)
を内蔵したカートリッジに関するものである。さらに詳
しくは凝似ズームカメラに適した、バック層を有するロ
ール状のハロゲン化銀写真感光材料を内蔵した、カメラ
内での姿勢制御手段を有するカートリッジに関するもの
である。
(従来技術) 近年、ハロゲン化銀カラーネガ感光材料を中心とする
ハロゲン化銀写真感光材料の粒状性、鮮鋭度、色再現性
の改良と、ズームレンズまたは二焦点レンズを装備した
カメラの普及が相俟ってますますバラエティーに富んだ
高画質な写真が得られるようになった。
しかし、ズームレンズまたは二焦点レンズを装備した
カメラにおいては、望遠側の焦点距離を伸ばすとカメラ
が大型化し携帯性が悪くなり、逆にカメラの小型化を優
先すると十分な望遠効果を持たないカメラとなる欠点を
有していた。
上記問題を解決する手段として、米国特許第3490844
号、同4583831号及び同4650304号などに、最近のカラー
ネガフィルムの性能の進歩に着目して、いわゆる凝似ズ
ームの手法についての提案がなされている。凝似ズーム
の手法は、撮影段階に何らかの手法でフィルム又はカー
トリッジに入力したレンズの焦点距離の情報をプリント
の段階で検出して、ネガフィルムの画面の一部を引伸
し、結果的に望遠効果を付与しようとするものである。
従来提案された凝似ズームの手法は、現在主流の135フ
ォーマットのカラーネガロールフィルムを前提としたも
のである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら現在主流の135フォーマットのカラーネ
ガロールフィルムを使って、上記凝似ズームの手法を実
施すると画質特に鮮鋭度が不十分であることが判明し
た。凝似ズームは、単なる大サイズのプリントと異り、
大サイズプリントの一部を切り取り小サイズのプリント
とすることに対応する。小サイズプリントの鑑賞距離は
大サイズプリントの場合より小さい。従って、凝似ズー
ムで作った小サイズプリントにおいては、鮮鋭度がきわ
めて重要である。
凝似ズームによる望遠写真プリントは、110フォーマ
ットのような小フォーマットのフィルムから作ったプリ
ントに対応する。しかし、110フォーマットにおいて
は、カメラにフィルムの平面性を確保するための圧板が
ないこと、フィルムの平面性をそこなうシャ光紙がフィ
ルムの背面に存在することなどがプリントの鮮鋭度の律
速となっていた。ところが提案されている凝似ズームシ
ステムにおいては、上記のプリントの鮮鋭度をそこなう
因子がないので、撮影用感光材料の鮮鋭度がきわめて大
切となることが判明した。
本発明者が種々の検討を重ねた結果、撮影時の湿度が
変化するとフィルムのカール状態が変化しカメラの露光
ステージにおけるフィルムの位置がピント面から外れ、
特に凝似ズーム手法で望遠効果を付与したプリントにお
いて鮮鋭度の低下が顕著になることが判明した。さらに
数十年間におよぶ使用実績をもつ135フォーマット用の
カートリッジ(パトローネ)との組み合せで上記の鮮鋭
度の低下が一層顕著になることが判明した。
135フォーマット用のカートリッジの胴体部は第1図
に示すように円筒形であり、さらにフィルム出口(ポー
ト部分)の長さにバラツキがあり、さらにポート部分か
らはみ出したテレンプの部分でカメラ内カートリッジ姿
勢が決定されることがあるので、カートリッジをカメラ
に装填したときにカメラ内でのカートリッジの姿勢を一
義的に制御できない。このために135カートリッジと一
般的なDXコードによるフィルムの感度などを検出する機
能を有するカメラの組合せでは、カートリッジのフィル
ム出口とカメラの露光ステージを含む平面とをカートリ
ッジをカメラに装填したときに常に実質的に同一平面に
保つことができずしかも一度装填されると以後非平面の
状態のままで写真撮影が行なわれる。カートリッジのフ
ィルム出口がカメラの露光ステージの面から大きく外れ
ると、特にフィルム出口付近のフィルムがたわんだ状態
でカメラにセットされる。たわんだフィルムがカメラの
露光ステージに送り込まれると、湿度が変化したときの
露光ステージにおけるフィルムのカール状態の変化が促
進されフィルムの平面性の劣化が大きくなることが判っ
た。特に凝似ズームプリントシステムにおいては、引伸
し倍率が大きくなるので、上記の如きフィルムの平面性
の不良は重大な欠陥となる。従ってカメラの露光ステー
ジにおけるフィルム平面性を安定に保持する技術の確立
は、凝似ズームプリントシステムで得られるプリントの
高画質化のための新たな課題であることが見出された。
さらに凝似ズームプリントシステムで引伸し倍率が大
きくなることに起因する重大な問題としてフィルムのキ
ズがあることが判った。数多くの調査の結果フィルムの
背面のキズは、プリント上で白く抜けてしまうので非常
に目立ちかつ頻度も全体のキズの50%以上に及ぶことが
明らかとなった。従ってフィルムの背面のキズの改良
は、凝似ズームプリントシステムで得られるプリントの
高画質化のための新たな別の課題であることが見出され
た。
以上のことから本発明の第1の目的は、鮮鋭度のすぐ
れたプリントが得られる、ハロゲン化銀写真感光材料と
これを収納したカートリッジを含む写真フィルム包装体
を提供するこである。
本発明の第2の目的は、凝似ズームプリントシステム
に適した写真フィルム包装体を提供することである。
本発明の第3の目的は、凝似ズームプリントシステム
に適した、ハロゲン化銀カラーネガ写真感光材料を収納
した包装体を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明の前記諸目的は、写真フィルムをロール状に巻
き回すスプール軸と、写真フィルムを出し入れするフィ
ルム出口を有し、前記スプール軸を軸線回りに回転自在
に収納するカートリッジとを有する写真フィルム包装体
において、前記カートリッジは、カメラに装填されたと
きに、前記フィルム出口をカメラ内の露光ステージを含
む平面内に保ち、かつ、写真フィルムの出し入れ方向が
カメラ内のフィルム出口からの写真フィルムの出し入れ
方向が露光ステージを含む平面と平行になるように姿勢
制御する手段を有し、かつ前記写真フィルムは、総膜厚
が30μm以下の感光層を透過支持体の片側に有し、残る
片側には該感光層の総膜厚の15%以上(好ましくは20%
以上)、70%以下の膜厚を有し、親水性ポリマーを含有
するバック層を有することを特徴とする写真フィルム包
装体によって達成された。
すなわち、カメラに装填したときのカートリッジの姿
勢を上記の如く一義的に制御しかつ感光材料に上記の如
きバック層を設けることによって、特に凝似ズームプリ
ントの鮮鋭度を向上させかつフィルムのキズに起因する
プリント品質の劣化を防止することが判った。
以下、本発明の写真フィルム包装体について詳述す
る。
本発明の写真フィルム包装体におけるカートリッジ
は、第1図に模式的に示すように、カメラに装填された
ときに、フィルム出口(3)をカメラの露光ステージ
(12)を含む平面(A)内に保ち、かつ写真フィルムの
出し入れ方向(B)がカメラ内の写真フィルム巻き取り
方向(C)と平行になるように姿勢制御する手段を有す
る。
上記姿勢制御手段を設けることにより、カメラ内にて
カートリッジを装填し、カートリッジのフィルム出口か
ら、露光ステージをへだてて他方の側にあるカメラ内の
フィルム巻取手段まで写真フィルム(2)を装填した場
合に、該写真フィルムの平面性、とくにカートリッジの
フィルム出口付近におけるフィルムの平面性を保つこと
ができる。「フィルム出口(3)をカメラの露光ステー
ジ(12)を含む平面(A)内に保つ」とは、カートリッ
ジのフィルム出口付近で写真フィルム(2)がたわんだ
状態になるのが排除されればよい。また、フィルム出口
(3)とカメラの露光ステージ(12)とが必ずしも接し
ている必要はない。
カートリッジが、カメラ装填時に、上記平面性を保つ
よう一義的に姿勢制御されるためには、基本的にはカメ
ラ内のカートリッジ装填室(13)においてカートリッジ
がそのスプール軸(4)を中心に回転運動できないよう
に設定すればよい。具体的には、カートリッジが上記平
面性を保つようにカメラと係合する手段を設けるのがよ
い。さらに、より良好な係合関係に得るにはカートリッ
ジの外形の寸法の精度を向上させることが好ましい。特
にポート部分の長さの寸法の精度を向上させることが好
ましい。
上記の如きカートリッジの姿勢制御を設定するための
具体的手段、換言すればカートリッジとカメラとの係合
手段として、例えば以下のものが挙げられる。
第1に、カートリッジのスプール軸に垂直な面の形状
(フィルム出口部を除く)を非円形にしてカメラのカー
トリッジ装填室と係合させることができる。
上記非円形とすべきスプール軸に垂直な面は、カート
リッジの胴体部(断面)及び側縁部(端面)のいずれか
であればよいが、側縁部のみ又は胴体部及び側縁部の両
方であることが好ましい。
側縁部が非円形である例として、カートリッジの胴体
部の断面積(S1)より側縁部の断面積(S2)を大きくす
ることによってカメラ内におけるカートリッジの姿勢制
御を行なうこともできる。しかし側縁部の断面積(S2
が大きすぎるとカメラの小型化にとって好ましくないた
め、S2/S1比は一般に1.2以下、好ましくは1.1以下、特
に好ましくは1.05以下である。
具体的には、第5−1図及び第5−2図に示すよう
な、非円形部(21)を有する側縁部及び円形状の断面を
有する胴体部(22)から成るカートリッジ(1)を挙げ
ることができる。上記非円形部(21)及び好ましくは胴
体部(22)は、カメラのカートリッジ装填室(13)に設
けられたバネ(32,33)により、姿勢制御されるようカ
メラに係合されることが好ましい。
胴体部が非円形である例として、第2図に示すように
カートリッジの胴体の少なくとも一つの側面を平面状に
することが挙げられる。上記平面状とは、本発明にいう
姿勢制御を行なうに足りる平面性を該カートリッジの側
面が有すればよく、ある程度曲面性をもっていてもよ
い。また、かかるカートリッジの平面は、カメラ内のカ
ートリッジ装填室の特定の面と一致させて、実質的に接
触させることが好ましい。ここで、実質的に接触とは本
発明にいう姿勢制御を行なうに足る接触を意味し、必ず
しも完全な接触をいわない。
カートリッジとカメラの係合手段として、第2に、カ
ートリッジを本発明にいう姿勢制御できるようにカメラ
内のカートリッジ装填室に保持できる少なくとも1つの
接合部分をカートリッジとカメラに設けることが挙げら
れる。
かかる接合部分の設置場所、設置数及び形状は、本発
明に従うカートリッジの姿勢制御が達成されれば、いか
なるものであってもよい。
例えば、該接合手段として、いわゆる突起とそれに嵌
合するくぼみをカメラとカートリッジにそれぞれ設ける
方法を挙げることができる。
例えば、第3図に示すように、カートリッジの胴体の
側縁部(6)に凸形の突起(8)を設けて、カメラのカ
ートリッジ装填室に設けたくぼみを係合させることがで
きる。かかる係合手段は、カートリッジの両端面に設け
るのが好ましい。
あるいは、第4図に示すように、カートリッジの胴体
の側面(5)に直線状の突起(9)を設けて、カメラの
カートリッジ装填室に設けた該突起と嵌合する直線状の
くぼみと係合させることができる。
また、第5−1図に示すように、カートリッジのフィ
ルム出口に突起(27)を設け、カメラの露光ステージに
設けたくぼみ(26)と係合させることができる。かかる
突起は、フィルム出口(3)のいずれに設けられてもよ
く、例えばフィルム出口に沿って直線状に設けたり、フ
ィルム出口中央部に1か所設けたりすることができる。
上記において、それぞれ突起がカメラ側に設けられ、
それに嵌合するくぼみがカートリッジに設けられていて
もよい。また、突起とくぼみは本発明に従う姿勢制御に
達成するに十分な嵌合関係であればよい。
更なる接合手段として、カメラとカートリッジの双方
に少なくとも一組の突起部分を設けて該突起部分の接合
により、カートリッジをカメラ内のカートリッジ装填室
に保持する方法が挙げられる。
例えば第5−1図及び第5−2図に示すように、カー
トリッジの突起(23)とカメラ内の突起(34)、カート
リッジの突起(24)とカメラ内の突起(35)によりそれ
ぞれカートリッジをカメラ内のカートリッジ装填室に保
持することができる。上記保持手段は場合によりいずれ
か一方であれば足りる。また、カートリッジの突起(2
4)とカメラ内の突起(35)による保持手段は、カート
リッジの両端面に設けることもできる。
上記の如き本発明に従いカートリッジを姿勢制御する
ための係合手段は、上記のうちのいずれか1つがあれば
足りるが2つ以上を組合わせて用いてもよい(第3図、
第4図及び第5−1図参照)。
さらに、上記の姿勢制御をよりよく設定するために、
カートリッジの外形の寸法精度を±0.5mm以下とするの
が好ましく、±0.3mm以下とするのがさらに好ましい。
また姿勢制御をさらによりよく行うために、ポート部分
の長さの寸法精度を±0.3mm以下とするのが好ましく、
±0.2mm以下とするのがさらに好ましく±0.1mmとするの
が特に好ましい。
この精度を確保するために、カートリッジの材料とし
て樹脂を用いて成形するのが好ましい。
本発明に用いるプラスチック材料は、炭素・炭素二重
結合をもつオレフィンの付加重合、小員環化合物の開環
重合、2種以上の多官能化合物間の重縮合(縮合重
合)、重付加、及びフェノール誘導体、尿素誘導体、メ
ラミン誘導体とアルデヒドを持つ化合物との付加縮合な
どの方法を用いて製造することができる。
プラスチックス材料の原料は、炭素・炭素二重結合を
もつオレフィンとして、例えば、スチレン、α−メチル
スチレン、ブタジエン、メタクリル酸メチル、アクリル
酸ブチル、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、ビニルピリジン、N−ビニルカルバゾール、N−
ビニルピロリドン、シアン化ビニリデン、エチレン、プ
ロピレンなどが代表的なものとして挙げられる。又、小
員環化合物として、例えば、エチレンオキシド、プロピ
レンオキシド、グリシドール、3,3−ビスクロロメチル
オキセタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、
トリオキサン、ε−カプロラクタム、β−プロピオラク
トン、エチレンイミン、テトラメチルシロキサンなどが
代表的なものとして挙げられる。
又、多官能化合物として例えば、テレフタル酸、アジ
ピン酸、グルタル酸などのカルボン酸類、トルエンジイ
ソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネートなどのイソシアネート類、
エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリ
ンなどのアルコール類、ヘキサメチレンジアミン、テト
ラメチレンジアミン、パラフェニレンジアミンなどのア
ミン類、エポキシ類などが代表的なものとして挙げられ
る。又、フェノール誘導体、尿素誘導体、メラミン誘導
体としては例えばフェノール、クレゾール、メトキシフ
ェノール、クロロフェノール、尿素、メラミンなどが代
表的なものとして挙げられる。さらにアルデヒドを持つ
化合物としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、オクタナール、ドデカナール、ベンズアルデヒドな
どが代表的なものとして挙げられる。これらの原料は、
目標とする性能に応じて、1種のみならず2種類以上を
使用してもかまわない。
これらの原料を用いてプラスチック材料を製造する場
合には、触媒や溶媒を使用する場合がある。
触媒としては、(1−フェニルエチル)アゾジフェニ
ルメタン、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレー
ト、2,2′−アゾビス(2−メチルプロパン)、ベンゾ
イルペルオキサイド、シクロヘキサノンペルオキサイ
ド、過硫酸カリウムなどのラジカル重合触媒、硫酸、ト
ルエンスルホン酸、トリフロロ硫酸、過塩素酸、トリフ
ルオロホウ素、4塩化スズなどのカチオン重合触媒、n
−ブチルリチウム、ナトリウム/ナフタレン、9−フル
オレニルリチウム、フェニルマグネシウムブロマイドな
どのアニオン重合触媒、トリエチルアルミニウム/テト
ラクロロチタン系のチーグラーナッタ(ziegler−Natt
a)系触媒、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、カリ
ウム金属などを用いる。
溶媒としては、重合を阻害しない限り特に制約はない
が、ヘキサン、デカリン、ベンゼン、トルエン、シクロ
ヘキサン、クロロホルム、アセトン、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフランなど
が一例として挙げられる。
本発明のプラスチックスの成形には、必要に応じて可
塑剤をプラスチックスに混合する。可塑剤としては、例
えば、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェ
ート、ジブチルフタレート、ジエチルセバケート、メチ
ルアミルケトン、ニトロベンゼン、γ−バレロラクト
ン、ジ−n−オクチルサクシネート、ブロモナフタレ
ン、ブチルパルミネートなどが代表的なものである。
本発明に用いるプラスチックス材料の具体例を以下に
挙げるが、これらに限定されるものではない。
P−1 ポリスチレン P−2 ポリエチレン P−3 ポリプロピレン P−4 ポリモノクロロトリフルオロエチレン P−5 塩化ビニリデン樹脂 P−6 塩化ビニル樹脂 P−7 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 P−8 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共
重合樹脂 P−9 メチルメタアクリル樹脂 P−10 ビニルホルマール樹脂 P−11 ビニルブチラール樹脂 P−12 ポリエチレンフタレート P−13 テフロン P−14 ナイロン P−15 フェノール樹脂 P−16 メラミン樹脂 本発明に特に好ましいプラスチックス材料はポリスチ
レン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどである。
通常カートリッジは、シャ光性を付与するためにカー
ボンブラックや顔料などを練り込んだプラスチックを使
って製作される。
シャ光性を付与するには、プラスチック材料に対して
1.0〜0.8重量%好ましくは、0.2〜0.5重量%のカーボン
ブラックや顔料を使用する。
特願昭63−57785、同−63−183344、US−4832275、US
4846418、US4848693、US4834306、US4445768、US442394
3などに記載されたカートリッジの外形を本発明に従っ
て改造して、位置決め機能を付与して本発明に使用でき
る。
次に本発明に係る写真フィルムについて詳述する。
本発明の写真フィルムの感光層の総膜厚は30μm以
下、好ましくは25μm以下、さらに好ましくは21μm以
下、12μm以上である。感光層の総膜厚には、ベースに
接するアンチハレーション層、最上層の保護層、その他
の中間層も含まれる。写真フィルムの感光層の総膜厚が
大きすぎると、カメラの露光ステーションにおける感光
材料の平面性の湿度依存性が強くなり好ましくない。
また感光総の総膜厚を薄くしすぎると、感光層の耐傷
性が劣化するので好ましくない。感光層の総膜厚は、感
光材料の断面の顕微鏡写真または膜厚計を使って容易に
測定できる。
本発明の写真フィルムのバック層は、感光層の総膜厚
の15%以上70%以下、好ましくは20%以上70%以下、さ
らに好ましくは25%以上60%以下である。
広い湿度の範囲で、カメラ内の露光ステージにおける
適正なカール状態を保つには、バック層を感光層より薄
く保つ必要がある。感光層に対しバック層が厚くなりす
ぎると湿度が低いときにフィルムが圧板より浮きレンズ
側へ飛び出しピント不良になるので好ましくない。また
感光層に対しバック層が薄すぎると湿度が高いときにフ
ィルムが圧板より浮きレンズ側へ飛び出しピント不良に
なるので好ましくない。
本発明のバック層に使用される親水性ポリマーとして
下記のものを例示できるがこれに限定されるものではな
い。ゼラチン、コロイド状アルブミン、カゼイン、カル
ボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ
などのセルロース誘導体、寒天、アルギン酸ソーダ、デ
ンプン誘導体、デキストランなどの糖誘導体、合成親水
性ポリマーたとえばポリビニルアルコール、ポリN−ビ
ニルピロリドン、ポリアクリル酸共重合体、ポリアクリ
ルアミドまたはこれらの誘導体、部分加水分解物、ゼラ
チン誘導体などを使用できる。特にゼラチンが好まし
い。
ここで使われるゼラチンとしては、製造過程におい
て、ゼラチン抽出前にアルカリ浴に浸漬されるいわゆる
石灰処理ゼラチン、酸浴に浸漬される酸処理ゼラチンお
よびその両方の処理を経た二重浸漬ゼラチン、酵素処理
ゼラチンのいずれでもよい。
写真フィルムのバック層の効果は透過性の支持体(ベ
ース)の厚みが薄くなったときに顕著になる。カートリ
ッジを小型にし、カメラを薄くするにはベースを薄くす
るのは大切である。本発明の感光材料のベースの厚み
は、20μm〜150μ、好ましくは50μ〜100μ、より好ま
しくは60μ〜90μである。
本バック層は1層以上の層より成る。バック層と支持
体との間の接着力を強固にせしめるために少なくとも1
層に高沸点有機溶剤を含有せしめることが好ましい。
高沸点有機溶剤としては当業界でよく知られているも
のはいづれも用いることが出来る。
たとえばフタール酸アルキルエステル(ジブチルフタ
レート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタ
レートなど)、リン酸エステル(ジフェニルフオスフエ
ート、トリフエニルフオスフニート、トリクレジルフオ
スフエート、ジオクチルブチルフオスフエート、トリオ
クチルホスフエート、トリヘキシルホスフエート、トリ
シクロヘキシルホスフエートなど)クエン酸エステル
(たとえばアセチルクエン酸トリブチル)、安息香酸エ
ステル(たとえば安息香酸オクチル)、アルキルアミド
(たとえばジエチルラウリルアミド)、脂肪酸エステル
類(たとえばジブトキシエチルサクシネート、ジオクチ
ルアゼレート)、トリメシン酸エステル類(たとえばト
リメシン酸トリブチル)など、を挙げることが出来る。
本発明に於る高沸点有機溶剤の使用量は1平方メート
ル当り0.01〜0.40g、特に0.05〜0.30gであることが好ま
しい。
本発明のバック層には、さらに必要により界面活性
剤、帯電防止剤、硬膜剤、すべり剤、マット剤染料等を
含有せしめることが出来る。
バック層の層の数は2層以上とするのが好ましい。支
持体に近い層に高沸点有機溶剤を含有させると支持体と
の接着方向上に効果的である。高沸点有機溶剤とゼラチ
ンの比率は0.1〜0.7が好ましい。(Wt比)または支持体
から遠い層にマット剤、易滑剤などを添加するのはバッ
ク面と表面の接着防止、スベリ性の付与に効果的であ
る。
対傷性付与には、支持体から遠い層のオイル/ゼラチ
ン比を支持体に近い層より下げるのが効果的である。
本発明のバック層で用いられる帯電防止剤としては、
特に制限はなく、たとえばアニオン性高分子電解質とし
てはカルボン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む
高分子で例えば特開昭48−22017号、特公昭46−24159
号、特開昭51−30725号、特開昭51−129216号、特開昭5
5−95942号に記載されているような高分子である。カチ
オン性高分子としては例えば特開昭49−121523号、特開
昭48−91165号、特公昭49、24582号に記載されているよ
うなものがある。またイオン性界面活性剤もアニオン性
とカチオン性とがあり、例えば特開昭49−85826号、特
開昭49−33630号、US2,992,108号、US3,206,312、特開
昭48−87826号、特公昭49−11567号、特公昭49−11568
号、特開昭55−70837号などに記載されているような化
合物を挙げることができる。
さらに特開昭62−215949に記載されている含フッ素化
合物、第4級窒素を有する化合物を併用することもでき
る。
さらに本発明のバック層の帯電防止剤として好ましい
ものは、ZnO、TiO3、SnO2、Al2O3、In2O3、SiO2、MgO、
BaO、MoO3の中から選ばれた少くとも1種の結晶性の金
属酸化物あるいはこれらの複合酸化物の微粒子である。
本発明に使用される導電性の結晶性酸化物又はその複
合酸化物の微粒子はその体積抵抗率が107Ωcm以下、よ
り好ましくは105Ωcm以下である。またその粒子サイズ
は0.01〜0.7μ、特に0.02〜0.5μですることが望まし
い。
本発明に使用される導電性の結晶性金属酸化物あるい
は複合酸化物の微粒子の製造方法については特開昭56−
143430号及び同60−258541号の明細書に詳細に記載され
ている。第1に金属酸化物微粒子を焼成により作製し、
導電性を向上させる異種原子の存在下で熱処理する方
法、第2に焼成により金属酸化物微粒子を製造するとき
に導電性を向上せる為の異種原子を共存させる方法、第
3に焼成により金属微粒子を製造する際に雰囲気中の酸
素濃度を下げて、酸素欠陥を導入する方法等が容易であ
る。異種原子を含む例としてはZnOに対してAl、In等、T
iO2に対してはNb、Ta等、SnO2に対してSb、Nb、ハロゲ
ン元素等が挙げられる。異種原子の添加量は0.01〜30mo
l%の範囲が好ましいが0.1〜10mol%であれば特に好ま
しい。
凝似ズームプリントでは有効ネガ面積が小さくプリン
ト時の拡大率が高いのでネガに付着したゴミによるプリ
ント品質の劣化が、通常のプリントより大きくなる。処
理後のネガの帯電が十分抑制されているとゴミの付着が
減少するので好ましい。従って処理液中に流出しない帯
電防止剤を本発明のバック層が含有するのは好ましい。
ポリマー化された帯電防止剤、水難溶性の無機化合物
などが上記の目的に有効である。又本発明のバック層に
二酸化ケイ素、酸化マグネシウム、二酸化チタン、炭酸
カルシウムのような無機化合物の微粒子やポリメチルメ
タクリレート、セルロースアセテートプロピオネート、
フッ素樹脂などの有機化合物の微粒子を含有させ、ロー
ル状態で保存したときに感光層とバック層の接着を防止
するのは好ましい。好ましいサイズは1μ〜10μである
バック層のマット剤量を感光層のマット剤量より多くす
るのは、特に凝似ズームプリントのシャープネス劣化を
防止するのに有効である。好ましくは、バック層と感光
層のマット剤量の比率を1.2:1以上、より好ましくは2:1
以上とする。
本発明の感光材料に適用する可撓性支持体として有用
なものは、例えば、セルロースエステル(特にセルロー
ストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロー
スプロピオネート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチ
レート)、ポリアミド(米国特許第2,856,385号、2,84
8,439号、英国特許第542,509号)ポリカーボネート(ベ
ルギー特許第593,040号〜593,047号、英国特許第853,58
7号、米国特許第3,023,101号、西独特許第1,060,710
号、1,062,544号、仏国特許第1,259,156号)、ポリエス
テル(特公昭48−40414号、英国特許第789,317号、特願
昭63−71308号)(特にポリエチレンテレフタレート、
ポリ−1、4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン1,2−ジフエノキシエタン−4,4′−ジ
カルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート金属スルホネートを有する芳香族
ジカルボン酸を共重合成分とする共重合ポリエステル、
金属スルホネートを有する芳香族ジカルボン酸と脂肪族
ジカルボン酸を共重合成分とする共重合ポリエステ
ル)、ポリスチレン(英国特許第991,702号)、ポリプ
ロピレン(英国特許第964,780号、BP第921,635号)、ポ
リエチレン(仏国特許第1,264,407号)、ポリメチルペ
ンテン、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポ
リアリレート、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族ポリ
アミド、芳香族ポリアミドイミド、ポリフェニレンオキ
サイド(英国特許第1,250,206号)、ポリフェニレンサ
ルファィド等の半合成又は合成ポリマーからなるフィル
ムが上げられる。
これら支持体は柔軟性付与等の目的で可塑剤を添加使
用される事もある。特にセルロースエステルではトリフ
ェニルフォスフェート、ビフェニルフォスフェート、ジ
メチルエチルフェスフェート等の可塑剤含有物が通常で
ある。支持体の厚みは、100μ以下の場合が本発明の目
的に好ましく、90μ〜50μの場合がさらに好ましく80μ
〜60μの場合が特に好ましい。
支持体強度は、破断強度4kg/mm2以上、初期弾性率150
kg/mm2以上、曲げ弾性率150kg/mm2以上のものが好まし
い。
これら支持体ポリマーの分子量は、1万以上のものが
使用可能であるが通常は2万〜80万のものが使用され
る。
これらのポリマーを支持体に使用する場合、支持体が
いずれも疎水性の表面を有するため、これら支持体上に
ゼラチンが主である保護コロイドからなる写真層(たと
えば感光性ハロゲン化銀乳剤層、中間層、フィルター層
など)を強固に接着させる事は非常に困難である。この
様な難点を克服するために試みられた従来技術としては (1)薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処
理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プ
ラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処
理、などの表面活性化処理をしたのち、直接写真乳剤を
塗布して接着力を得る方法と、 (2)一旦これらの表面処理をした後、あるいは表面処
理なしで下塗層を設けたこの上に写真乳剤層を塗布する
方法との二方法がある。(例えば米国特許第2,693,241
号、2,764,520号、2,864,755号、3,462,335号、3,475,1
93号、3,143,421号、3,501,301号、3,460,944号、3,67
4,531号、英国特許第788,365号、804,005号、891,469
号、日本特許特公昭48−431、特公昭51−446等)。これ
らの表面処理は、いずれも、本来は疎水性であった支持
体表面に多少共、極性基を作らせる事、表面の架橋密度
を増加させることなどによるものと思われ、その結果と
して下塗液中に含有される成分の極性基との親和力が増
加すること、ないし接着表面の堅牢度が増加すること等
が考えられる。又下塗層の構造としても種々の工夫が行
われており、第1層として支持体によく接着する層(以
下、下塗第1層と略す)を設け、その上に第2層として
写真層とよく接着する親水性の樹脂層(以下、下塗第2
層と略す)を塗布する所謂重層法と、疎水性基と親水性
基との両方を含有する樹脂層を一層のみ塗布する単層法
とがある。
(1)の表面処理のうち、コロナ放電処理はもっとも
ポピュラーであり従来知られているいずれの方法、例え
ば特公昭48−5043号、特公昭47−51905号、特開昭47−2
8067号、特開昭49−83767号、特開昭51−41770号、特開
昭51−131576号等に開示された方法によりたっせいする
ことができる。放電周波数は50Hz〜5000KHz好ましくは5
KHz〜数100KHzが適当である。放電周波数が小さすぎる
と、安定な放電が得られずかつ被処理物にピンホールが
生じ好ましくない。又周波数が高過ぎるとインピーダン
スマッチングのための特別な装置が必要となり、装置の
価格が大となり好ましくない。被処理物の処理強度に関
しては、通常のポリエステル、ポリオレフィン等のプラ
スチックフィルムの濡れ性改良の為には、0.001KVA分/m
2〜5KVA分/m2、好ましくは0.01KVA/m2〜1KVA/m2が適当
である。電極と誘電体ロールのギャップクリアランスは
0.5mm〜2.5mm好ましくは1.0mm〜2.0mmが適当である。多
くの場合もっとも効果的な表面処理であるグロー放電処
理は、従来知られているいずれの方法 例えば、特公昭35−7578号、同36−10336号、同45−2
2004号、同45−22005号、同45−24040号、同46−43480
号、米国特許3,057,792号、同3,057,795号、同3,179,48
2号、同3,288,638号、3,309,299号、,同3,424,735号、
3,462,335号、同3,475,307号、同3,761,299号、米国特
許997,093号、特開昭53−129262号等を用いることがで
きる。
グロー放電処理条件は、一般に圧力は0.005〜20Torr,
好ましくは0.02〜2Torrが適当である。圧力が低すぎる
と表面処理効果が低下し、また圧力が高すぎると過大電
流が流れ、スパークがおこりやすく、危険でもあるし、
被処理物を破壊する恐れもある。放電は、真空タンク中
で1対以上の空間を置いて配置された金属板或いは金属
棒間に高電圧を印加することにより生じる。この電圧
は、雰囲気気体の組成、圧力により色々な値を取り得る
ものであるが、通常上記圧力範囲内では、500〜5000Vの
間で安定な定常グロー放電がおきる。接着性を向上せし
めるのに特に好適な電圧範囲は、2000〜4000Vである。
又、放電周波数として、従来技術に見られるように、
直流から数1000MHz、好ましくは50Hz〜20KHzが適当であ
る。
放電処理強度に関しては、所望の接着性能が得られる
ことから0.01KVA分/m2〜5KVA分/m2好ましくは0.15KVA分
/m2〜1KVA分/m2が適当である。
次に(2)の下塗法であるが これらの方法はいずれもよく研究されており、重層法
における下塗第一層では、例えば塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、ブタジエン、メタクリル酸、アクリル酸、イタ
コン酸、無水マレンイン酸などの中から選ばれた単量体
を出発原料とする共重合体を始めとして、ポリエチレン
イミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼラチン、ニトロセ
ルロースなど数多くのポリマーについて、下塗第二層で
は主にゼラチンについてその特性が検討されてきた。
単層法においては多くは支持体と下塗ポリマーの界面
混合を利用する事によって良好な接着性を達成している
ケースが多く、セルロース誘導体支持体に対しよく用い
られる。
セルロース誘導体に対しては表面処理の効果が少な
く、メチレンクロライド/ケトン/アルコール混合系有
機溶剤に分散したゼラチン液を単層塗布し、支持体の膨
潤、ゼラチンの拡散を利用した界面混合を用いて下塗層
を付与するのが最も用いられる方法である。
ゼラチン硬化剤としてはクロム塩(クロム明ばんな
ど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グルタールア
ルデヒドなど)イソシアネート類、活性ハロゲン化合物
(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリアジンな
ど)、エピクロルヒドリン樹脂などを挙げることができ
る。
これら下塗液には、必要に応じて各種の添加剤を含有
させることができる。例えば界面活性剤、帯電防止剤、
アンチハレーション剤、着色用染料、顔料、塗布助剤、
カブリ防止剤等である。本発明の下塗液を使用する場合
には、レゾルシン、抱水クロラール、クロロフェノール
などの如きエッチング剤を下塗液中に含有させることも
できる。
本発明の下びき層にはSiO2、TiO2、の如き無機物微粒
子又はポリメチルメタクリレート共重合微粒子(1〜10
μm)をマット剤として含有することができる。
(塗布法) 本発明にかかわる下塗液は、一般によく知られた塗布
方法、例えばデイップコート法、エアーナイフコート
法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバ
ーコート法、グラビヤコート法、或いは米国特許第2,68
1,294号明細書に記載のホッパーを使用するエクストル
ージョンコート法等により塗布することができる。必要
に応じて、米国特許第2,761,791号、同3,508,947号、同
2,941,898号、及び同3,526,528号明細書、原崎勇次著
「コーテイング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)な
どに記載された方法により2層以上の層を同時に塗布す
ることができる。
本発明の写真フィルムは、支持体上に青感色性層、緑
感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層の少なくと
も1層が設けられていればよく、ハロゲン化銀乳剤層お
よび非感光性層の層数および層順に特に制限はない。典
型的な例としては、支持体上に実質的に感色性は同じで
あるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成
る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感
光材料であり、該感光性層は青色光、緑色光、および赤
色光の何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多
層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に
単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、
緑感色性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的
に応じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層
中に異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとりえ
る。
上記、ハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最下
層には各種の中間層等の非感光性層を設けてもよい。
該中間層には、特開昭61−43748号、同59−113438
号、同59−113440号、同61−20037号、同61−20038号明
細書に記載されるようなカプラー、DIR化合物等が含ま
れていてもよく、通常用いられるように混色防止剤を含
んでいてもよい。
各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤層
は、西独特許第1,121,470号あるいは英国特許第923,045
号に記載されるように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2
層構成を好ましく用いることができる。通常は、支持体
に向かって順次感光度が低くなる様に配列するのが好ま
しく、また各ハロゲン乳剤層の間には非感光性層が設け
られていてもよい。また、特開昭57−112751号、同62−
200350号、同62−206541号、同62−206543号等に記載さ
れているように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支
持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。
具体例として支持体から最も遠い側から、低感度青感
光性層、(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感度緑感
光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL)/高感度赤感光
性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、またはBH/B
L/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に
設置することができる。
また特公昭55−34932号公報に記載されているよう
に、支持体から最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RL
の順に配列することもできる。また特開昭56−25738
号、同62−63936号明細書に記載されているように、支
持体から最も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に
配列することもできる。
また特公昭49−15495号公報に記載されているように
上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中層をそ
れよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層を中層
よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配置し、
支持体に向かって感光度が順次低められた感光度の異な
る3層から構成される配列が挙げられる。このような感
光度の異なる3層から構成される場合でも、特開昭59−
202464号明細書に記載されているように、同一感色性層
中において支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感
度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。
上記のように、それぞれの感光材料の目的に応じて種
々の層構成・配列を選択することができる。
本発明に用いられる写真フィルムの写真乳剤層に含有
される好ましいハロゲン化銀は約30モル%以下のヨウ化
銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もしくはヨウ塩臭
化銀である。特に好ましいのは約2モル%から約25モル
%までのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化
銀である。
写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、
十四面体のような規則的な結晶を有するもの、球状、板
状のような変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの
結晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの複合形でもよ
い。
ハロゲン化銀の粒径は、約0.2ミクロン以下の微粒子
でも投影面積直径が約0ミクロンに至るまでの大サイズ
粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよい。
本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、例えば
リサーチ・ディスクロージャー(RD)No.17643(1978年
12月)、22〜23頁、“I.乳剤製造(Emulsion preparati
on and types)”、および同No.18716(1979年11月)、
648頁、グラフキデ著「写真の物理と化学」,ポールモ
ンテル社刊(P.Glafkides,Chemicet Phisique Photogra
phique,Paul Montel,1967)、ダフィン著「写真乳剤化
学」、フォーカルプレス社刊(G.F.Duffin,Photographi
c Emulsion Chemistry(Focal Press,1966)):ゼリク
マンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス
社刊(V.L.Zelikman et al.,Making and Coating Photo
graphic Emulsion,Focal Press,1964)などに記載され
た方法を用いて調製することができる。
米国特許第3,574,628号、同3,655,394号および英国特
許第1,413,748号などに記載された単分散乳剤も好まし
い。
また、アスペクト比が約5以上であるような平板状粒
子も本発明に使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フ
ォトグラフィック・サイエンス・アンドエンジニアリン
グ(Gutoff,Photographic Science and Engineerin
g)、第14巻248〜257頁(1970年);米国特許第4,434,2
26号、同4,414,310号、同4,433,048号、同4,439,520号
および英国特許第2,112,157号などに記載の方法により
簡単に調製することができる。
結晶構造は一様なものでも、内部と外部とが異質なハ
ロゲン組成からなるものでもよく、層状構造をなしてい
てもよい、また、エピタキシャル接合によって組成の異
なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、また例えば
ロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接
合されていてもよい。
また種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。
ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化学熱成およ
び分光増感を行ったものを使用する。このような工程で
使用される添加剤はリサーチ・ディスクロージャーNo.1
7643および同No.18716に記載されており、その当該箇所
を後掲の表にまとめた。
本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記の2つ
のリサーチ・ディスクロージャーに記載されており、下
記の表に関連する記載箇所を示した。
また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を
防止するために、米国特許4,411,987号や同第4,435,503
号に記載されたホルムアルデヒドガスと反応して、固定
化できる化合物を感光材料に添加することが好ましい。
本発明には種々のカラーカプラーを使用することがで
き、その具体例は前出のリサーチ・ディスクロージャー
(RD)No.17643、VII−C〜Gに記載された特許に記載
されている。
イエローカプラーとしては、例えば米国特許第3,933,
501号、同第4,022,620号、同第4,326,024号、同第4,40
1,752号、同第4,248,961号、特公昭58−10739号、英国
特許第1,425,020号、同第1,476,760号、米国特許第3,97
3,968号、同第4,314,023号、同第4,511,649号、欧州特
許第249,473A号、等に記載のものが好ましい。
マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン系及びピラ
ゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特許第4,310,
619号、同第4,351,897号、欧州特許第73,636号、米国特
許第3,061,432号、同第3,725,064号、リサーチ・ディス
クロージャーNo.24220(1984年6月)、特開昭60−3355
2号、リサーチ・ディスクロージャーNo.24230(1984年
6月)、特開昭60−43659号、同61−72238号、同60−35
730号、同55−118034号、同60−185951号、米国特許第
4,500,630号、同第4,540,654号、同第4,556,630号、WO
(PCT)88/04795号等に記載のものが特に好ましい。
シアンカプラーとしては、フェノール系及びナフトー
ル系カプラーが挙げられ、米国特許第4,052,212号、同
第4,146,396号、同第4,228,233号、同第4,296,200号、
同第2,369,929号、同第2,801,171号、同第2,772,162
号、同第2,895,826号、同第3,772,002号、第3,758,308
号、同第4,334,011号、同第4,327,173号、西独特許公開
第3,329,729号、欧州特許第121,365A号、同第249,453A
号、米国特許第3,446,622号、同第4,333,999号、同第4,
753,871号、同第4,451,559号、同第4,427,767号、同第
4,690,889号、同第4,254,212号、同第4,296,199号、特
開昭61−42658号等に記載のものが好ましい。
発色色素の不要吸収を補正するためのカラード・カプ
ラーは、リサーチ・ディスクロージャーNo.17643のVII
−G項、米国特許第4,163,670号、特公昭57−39413号、
米国特許第4,004,929号、同第4,138,258号、英国特許第
1,146,368号に記載のものが好ましい。
発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、
米国特許第4,366,237号、英国特許第2,125,570号、欧州
特許第96,570号、西独特許(公開)第3,234,533号に記
載のものが好ましい。
ポリマー化された色素形成カプラーの典型例は、米国
特許第3,451,820号、同第4,080,211号、同第4,367,282
号、同第4,409,320号、同第4,576,910号、英国特許2,10
2,173号等に記載されている。
現像時に画像状に造核剤もしくは現色促進剤を放出す
るカプラーとしては、英国特許第2,097,140号、同第2,1
31,188号、特開昭59−157638号、同59−170840号に記載
のものが好ましい。
その他、本発明の感光材料に用いることのできるカプ
ラーとしては、米国特許第4,130,427号等に記載の競争
カプラー、米国特許第4,283,472号、同第4,338,393号、
同4,310,618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−1
85950号、特開昭62−24252号等に記載のDIRレドックス
化合物放出カプラー、DIRカプラー放出カプラー、DIRカ
プラー放出レドックス化合物もしくはDIRレドックス放
出レドックス化合物、欧州特許第173,302A号に記載の離
脱後復色する色素を放出するカプラー、R.D.11449、同2
4241号、特開昭61−201247号等に記載の漂白促進剤放出
カプラー、米国特許第4,554,477号等に記載のリガンド
放出カプラー、特開昭63−75747号に記載のロイコ色素
を放出するカプラー等が挙げられる。
本発明に使用するカプラーは、種々の公知分散方法に
より感光材料に導入できる。
水中油滴分散法に用いられる高沸点溶媒の例は米国特
許第2,322,027号などに記載されている。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。
実施例1 1)カラーネガフィルムの作成 両側に下塗りを施した厚さ90μの三酢酸セルロースフ
ィルム支持体上の片側に下記組成のバック層を塗設し、
さらにもう一方の側に下記組成の感光層を塗設し、第6
図に示す層構成のカラーネガフィルムAを作成した。
(バック層組成) 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示す。
第16層(第1バック層) ゼラチン 4.20 EX−14 2.40 第17層(第2バック層) ゼラチン 0.80 第18層(第3バック層) ゼラチン 1.79 ポリメチルアクリレート粒子 (直径 約 1.5μm) 0.30 各層には上記の成分の他に、ゼラチン硬化剤や界面活
性剤を添加した。 (膜厚8μ) (感光層組成) 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.18 ゼラチン 1.40 第2層(中間層) 2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン 0.18 EX−1 0.07 EX−3 0.02 EX−12 0.002 U−1 0.06 U−2 0.08 U−3 0.10 HBS−1 0.10 HBS−2 0.02 ゼラチン 1.04 第3層(第1赤感乳剤層) 乳剤A 銀 0.25 乳剤B 銀 0.25 増感色素I 6.9×10-5 増感色素II 1.8×10-5 増感色素III 3.1×10-4 EX−2 0.335 EX−10 0.020 U−1 0.07 U−2 0.05 U−3 0.07 HBS−1 0.060 ゼラチン 0.87 第4層(第2赤感乳剤層) 乳剤G 銀 1.0 増感色素I 5.1×10-5 増感色素II 1.4×10-5 増感色素III 2.3×10-4 EX−2 0.400 EX−3 0.050 EX−10 0.015 U−1 0.07 U−2 0.05 U−3 0.07 ゼラチン 1.30 第5層(第3赤感乳剤層) 乳剤D 銀 1.60 増感色素I 5.4×10-5 増感色素II 1.4×10-5 増感色素III 2.4×10-4 EX−3 0.010 EX−4 0.080 EX−2 0.097 HBS−1 0.22 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.63 第6層(中間層) EX−5 0.040 HBS−1 0.020 ゼラチン 0.80 第7層(第1緑感乳剤層) 乳剤A 銀 0.15 乳剤B 銀 0.15 増感色素V 3.0×10-5 増感色素VI 1.0×10-4 増感色素VII 3.8×10-4 EX−6 0.260 EX−1 0.021 EX−7 0.030 EX−8 0.025 HBS−1 0.100 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.63 第8層(第2緑感乳剤層) 乳剤C 銀 0.45 増感色素V 2.1×10-5 増感色素VI 7.0×10-5 増感色素VII 2.6×10-4 EX−6 0.094 EX−8 0.018 EX−7 0.026 HBS−1 0.160 HBS−3 0.008 ゼラチン 0.50 第9層(第3緑感乳剤層) 乳剤E 銀 1.2 増感色素V 3.5×10-5 増感色素VI 8.0×10-5 増感色素VII 3.0×10-4 EX−13 0.015 EX−11 0.100 EX−1 0.025 HBS−1 0.25 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.54 第10層(イエローフイルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.05 EX−5 0.08 HBS−1 0.03 ゼラチン 0.95 第11層(第1青感乳剤層) 乳剤A 銀 0.08 乳剤B 銀 0.07 乳剤F 銀 0.07 増感色素VIII 3.5×10-4 EX−9 0.721 EX−8 0.042 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.10 第12層(第2青感乳剤層) 乳剤G 銀 0.45 増感色素VIII 2.1×10-4 EX−9 0.154 EX−10 0.007 HBS−1 0.05 ゼラチン 0.78 第13層(第3青感乳剤層) 乳剤H 銀 0.77 増感色素VIII 2.2×10-4 EX−9 0.20 HBS−1 0.07 ゼラチン 0.69 第14層(第1保護層) 乳剤I 銀 0.20 U−4 0.11 U−5 0.17 HBS−1 0.05 ゼラチン 1.00 第15層(第2保護層) ポリメチルアクリレート粒子 (直径 約1.5μm) 0.54 S−1 0.20 ゼラチン 1.20 各層には上記の成分の他に、ゼラチン硬化剤H−1や
界面活性剤を添加した。(膜厚21μ) カラーネガフィルムAにおいてバック層の総膜厚が8/
3μmとなるように各層均等に塗布量を変化させてカラ
ーネガフィルムBを作成した。
さらに片側に下塗りを施した厚さ90μの三酢酸セルロ
ースフィルム支持体上に上記の感光層を塗設し、バック
層のないカラーネガフィルムCを作成した。
2)カラーネガフィルムの加工 カラーネガフィルムA、B、Cを135フォーマットの
ロールフィルムに裁断し、各々図1、図5−2に示すカ
ートリッジに巻き込み6種類の撮影材料を作成した。
3)カメラの改造 非プレワインド方式としさらに図5−2のカートリッ
ジを装填できるようにフィルムの装填室を改造したカメ
ラと非プレワインド方式とした通常のカメラ各1台を用
意した。(フジズームカルディア800) 4)撮影 2駒づつ撮影して2駒目の写真を評価用とした。撮影
条件を下表に示す。
表3 (I)前の撮影終了後直ちに2駒連続撮影 (II)前の撮影終了後25℃70%の雰囲気で24時間経過後
1駒撮影し、25℃70%の雰囲気で15分間経過後2駒目を
撮影した。
撮影は、暗いくもりの明るさに設置した一定の人工光
源のもとで行った。3mの距離で人物を撮影した。
(5)現像 CN−16処理でネガを現像した。
(6)プリント 通常のLサイズプリントと有効ネガ面積が1/4になる
ようにトリミングしたLサイズプリントを撮影して、画
像のシャープさを評価した。
撮影条件(II)における鮮鋭度の差は凝似ズームプリ
ントにおいてより明確に認められた。表3、表4の結果
を以下に整理する。
(1)撮影条件(I)では、バック層の効果、カートリ
ッジの差は認められなかった。
(2)撮影条件(II)では、バック層とカートリッジの
効果が認められ、本発明のバック層とカートリッジの組
合せで鮮鋭度がすぐれることが判明した。
(3)バック層/感光層比の高い撮影材料の方が鮮鋭度
がすぐれていることが判明した。(撮影条件(II)、10
1VS102 104VS105)一般のユーザーは、一気に一本のフ
ィルムを撮影することは稀である。従って鮮鋭度の高い
プリントを約束する撮影材料101、102はきわめて有用で
ある。
実施例2 支持体の組成を三酢酸セルロースから平均分子量4万
の厚み80μのポリエチレンテレフタレートに変更した以
外は撮影材料101〜106と全く同様に作成したものを撮影
材料201/206とした。これらの撮影材料を実施例1と全
く同様に比較した。
ポリエチレンテレフタレートを使用した場合も、撮影
条件(II)において本発明の撮影材料201、202から得た
プリントの鮮鋭度はすぐれていた。
実施例3 実施例2においてポリエチレンテレフタレートの厚み
を90μ、120μとした以外は実施例2と全く同様にして
撮影材料301〜304を作成した。これらの撮影材料を実施
例1の撮影条件(II)で撮影し、凝似ズームプリントを
作成し鮮鋭度を評価した。
本発明の効果はベースの厚みの薄い方が顕著に認めら
れることが判明した。
この結果は本発明のバック層とカートリッジを組み合
せることによって、凝似ズームプリントを行う場合にも
ベースの厚みを減少させることが可能となり、カートリ
ッジを小型化できることを示すもので、本発明の意義深
さを示すものである。
実施例4 実施例1の支持体の組成をポリエチレンテレフタレー
トから、平均分子量1万を持つ変成ポリエチレンテレフ
タレート(モル比がエチレングリコール:テレフタル
酸:アジピン酸:リジウムスルフオネーテイドイソフタ
ル酸=1:1:0.08:0.06)や平均分子量4万を持つポリカ
ーボネートに変更して実施例1と同様のテストをした結
果、同様の効果が得られた。
(発明の効果) 本発明によれば、鮮鋭度の優れたプリントが得られる
写真フィルム包装体を得ることができる。かかる写真フ
ィルム包装体は、特に凝似ズームプリントシステムに好
適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を説明するための現在の135フォーマ
ットのカートリッジを有する写真フィルム包装体及びカ
メラを示す斜視図である。 第2図〜第4図はそれぞれ本発明に従う写真フィルム包
装体を示す斜視図である。 第5−1図及び第5−2図は、本発明に従う写真フィル
ム包装体とカメラとの係合関係を示す図である。 第6図は、本発明の写真フイルムの層構成を示す説明図
である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】写真フィルムをロール状に巻回すスプール
    軸と、写真フィルムを出し入れするフィルム出口とを有
    し、前記スプール軸を軸線回りに回転自在に収納するカ
    ートリッジとを有する写真フィルム包装体において、 前記カートリッジは、カメラに装填されたときに、前記
    フィルム出口をカメラ内の露光ステージを含む平面内に
    保ち、かつフィルム出口からの写真フィルムの出し入れ
    方向が露光ステージを含む平面となるように姿勢制御す
    るカートリッジとカメラとの係合手段を有し、かつ前記
    写真フィルムは、総膜厚が30μm以下の感光層を透過支
    持体の片側に有し、残る片側には該感光層の総膜厚の15
    %以上、70%以下の膜厚を有し、親水性ポリマーを含有
    するバック層を有することを特徴とする写真フィルム包
    装体。
  2. 【請求項2】写真フィルムをロール状に巻回すスプール
    軸と、写真フィルムを出し入れするフィルム出口とを有
    し、前記スプール軸を軸線回りに回転自在に収納するカ
    ートリッジとを有する写真フィルム包装体において、 前記カートリッジは、カメラに装填されたときに、前記
    フィルム出口をカメラ内の露光ステージを含む平面内に
    保ち、かつフィルム出口からの写真フィルムの出し入れ
    方向が露光ステージを含む平面となるように姿勢制御す
    るカートリッジとカメラとの係合手段を有し、かつ前記
    写真フィルムは、総膜厚が30μm以下の感光層を透過支
    持体の片側に有し、残る片側には該感光層の総膜厚の20
    %以上、70%以下の膜厚を有し、親水性ポリマーを含有
    するバック層を有することを特徴とする写真フィルム包
    装体。
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