JPH095967A - 色素転染用ブランクおよびマトリックスフィルム並びにその露光方法 - Google Patents

色素転染用ブランクおよびマトリックスフィルム並びにその露光方法

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JPH095967A
JPH095967A JP15828196A JP15828196A JPH095967A JP H095967 A JPH095967 A JP H095967A JP 15828196 A JP15828196 A JP 15828196A JP 15828196 A JP15828196 A JP 15828196A JP H095967 A JPH095967 A JP H095967A
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layer
film
matrix film
light
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JP15828196A
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Wayne A Bowman
アーサー ボーマン ウェイン
Charles P Hagmaier
ピーター ハグマイヤー チャールズ
Frank D Manioci
ディーン マニオッチ フランク
Joseph Bogdanovic Michael
ジョセフ ボグダノウィッツェ ミッシェル
W Nelson Roger
ウェイン ネルソン ロジャー
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Eastman Kodak Co
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Eastman Kodak Co
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/22Subtractive cinematographic processes; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/25Dye-imbibition processes; Materials therefor; Preparing or processing such materials

Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電防止特性が改良され、ヘイズが低減した
改良色素転染用ブランク、転染用マトリックスフィルム
およびその露光方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 カチオン性媒染剤を含む色素受容層をそ
の一面上に担持する支持体を含んでなる色素転染用ブラ
ンクであって、前記転染用ブランクが、カチオン性ポリ
マーを実質的に含まない帯電防止層をさらに含んでなる
色素転染用ブランク、転染用マトリックスフィルムおよ
びその露光方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真転染(インビ
ビション)色素転写方法および転染用材料に関する。本
発明は、特に帯電防止特性が改良され、ヘイズが低減さ
れた改良色素転染用ブランク(imbibition printing bl
anks)、改良転染用マトリックスフィルム、および転染
形成におけるこのような材料の使用に関する。
【0002】
【従来の技術】転染色素転写方法はよく知られている。
通常の操作によれば、支持体上の適切な感光層を像様露
光し、像様露光に応じて異るようにコロイド層を硬化
し、次いで像様露光量に反比例して支持体からコロイド
を除去することにより、淡褐色の(tanned)コロ
イドレリーフ画像を形成する。示差コロイド硬化および
除去は、従来、例えば、米国特許第2,837,430
号に記載されているように、ピロガロール硬化性現像剤
を用いて行われる。フルカラープリントについては、再
現すべき画像の青色、緑色および赤色カラー記録に相当
する3種類のレリーフ画像を、カラーネガフィルムを介
して3種類の別々の露光により、別々の青色、緑色およ
び赤色感光性マトリックスフィルム中に形成してもよ
い。得られたコロイドレリーフ画像を次にイエロー、マ
ゼンタおよびシアン色素まで染色し、これらの色素画像
を転染用ブランク受容体フィルムに転写する。このよう
にして、着色物体を忠実に再現する転染カラード色素画
像を得ることができる。転染用ブランクは、典型的に支
持体上に色素受容層を含む。得られた画像を、光投影、
例えば、映画フィルムにより視ようと意図する場合は、
透明フィルム支持体を一般に用いる。
【0003】写真業界では、製造中および使用中に静電
荷の蓄積を防止するために帯電防止保護を施した写真フ
ィルムおよび印画紙を提供する必要性が長年に亘って認
識されてきた。静電荷はハロゲン化銀画像形成写真乳剤
に不規則なカブリパターンを生じさせることがあるの
で、前記の保護を施せば写真要素において有利である。
静電荷の蓄積から生じる問題を防止するために、写真要
素中に帯電防止層(すなわち、導電層)を配備すること
が従来行われている。
【0004】各種広範囲の帯電防止層が写真要素用に知
られている。しかしながら、このような層は、従来、色
素転染用ブランクと共に使用されていない。可視色素画
像は、要素のハロゲン化銀乳剤画像形成層に直接形成さ
れるのではなく、転染要素ブランクに転写されるので、
そして色素受容層を担持する転染要素の裏側は、要素を
巻き上げる際前記の色素受容層と接触するので、転染要
素は、帯電防止保護ニーズに関して別の要件を有する。
静電荷蓄積に依る画像カブリの問題は一般に転染要素に
ついての問題ではないが、このような電荷は、製造スピ
ードおよび処理スピード下でゴミおよびチリを転染要素
表面に引きつけ、その結果、処理された転染用ブランク
中に“ピンホール”を形成し、同時に取扱いおよび運搬
に関する各種の問題を引き起こす。
【0005】米国特許第3,625,694号;第3,
958,995号;および第3,898,088号は、
色素転染用ブランクに用いることができるカチオン性
(塩基性)媒染剤を開示している。このような媒染剤は
アニオン性(酸性)プリント色素と共に使用するのに適
切である。カチオン性媒染剤およびバインダーとしてゼ
ラチンのような親水性コロイドを含んでなる色素受容層
を含有するブランクを用いる場合、ブランクが脆くなる
傾向があり、その結果、転写色素画像のクラッキングお
よび崩壊がおこる。
【0006】製造中および使用中の取扱いの観点からフ
ィルムに可撓性を維持する必要性は明らかである。例え
ば、フィルムはカメラ、プリンター、プロジェクターお
よび処理装置での使用の際、屈曲および湾曲する。フィ
ルムの脆性は、温度および相対温度の両者に影響を受
け、一般に後者が実施上より重要である。約25%以下
の相対湿度では、相対湿度の僅かな変化のみでフィルム
脆性が有意に変化する。可撓性の欠如の故のフィルム不
良は、ストレスの性質次第で各種の異なるタイプのもの
である。
【0007】脆性を低減するために、転染用ブランクお
よび写真要素に可塑剤を包含せしめることが示唆されて
いる。米国特許第2,882,156号および第3,7
09,690号は、媒染剤および可塑剤としてポリマー
ラテックスを含有するブランクを開示している。米国特
許第5,135,835号は、脆性を改良するために、
媒染剤、オイル液滴および40℃以下のガラス転移温度
(Tg)を有するポリマーラテックスを含有する熱現像
性写真要素に関する。
【0008】転染方法では、通常、現像されたマトリッ
クスフィルムおよび得られた転染プリントについて、比
較的鮮鋭な(高コントラストの)“足部”もしくは低ス
ケール域を有するセンシトメトリー濃度対Log露光曲
線形状が得られる。足部域は一般に、D−LogEセン
シトメトリー曲線の直線域もしくは中間スケール域より
下の湾曲域と見做されている。足域のコントラストを低
下させることもしくは足域を“軟調化(softeni
ng)”することがマトリックスフィルムのラチチュー
ドを拡げるために望ましいことが多い。足部のコントラ
ストを制御するために用いる方法の1つは“フラッシン
グ(flashing)”である。フラッシングとは、
センシトメトリー曲線の足域の軟調化を意図して、写真
材料を非選択的に低レベルで露光することである。コン
トラストを制御するための写真材料のフラッシングは周
知操作であるが、転染用マトリックスフィルムは、マト
リックスフィルムの感光層が一般に可視光を吸収する非
感光性材料、例えば、炭素粒子、(ハロゲン化銀とコロ
イド材料と共にコーティングされている)を大きな比率
で有する点で特異である。炭素は、光がマトリックスフ
ィルムを通過する際、光を吸収し、したがってベース
(この方法では、露光は従来ベースを介して行われる)
の方へ露光を集中させる。このタイプの材料の正常なフ
ラッシュ露光は、したがって所望方法で所望程度まで曲
線形状を制御しないであろう。
【0009】過去数年において、十分な固有青色感度を
有する緑色および赤色マトリックスフィルムを、低スケ
ールセンシトメトリーを制御するために、青色光でフラ
ッシュを行っていた。イエロー色素をマトリックスフィ
ルムに添加したが、このことはフラッシュ露光のコント
ラストを低下させる効果を有した。このことにより、緑
色および赤色のマトリックスフィルムについての曲線形
状を良好に制御することができる。しかしながら、青色
マトリックスフィルムは、フラッシュ露光制御のために
イエロー色素を使用できなかったが、これは主な画像露
光もまた、イエロー色素により吸収される青色光で行わ
れるからである。しかしながら、過去数年において、本
来比較的低い足部コントラストを有する比較的粗い(粒
子サイズが大きい)乳剤が使用された。青色マトリック
スフィルム(極めて粗い粒子乳剤)は、足部コントラス
トを制御するために最小青色フラッシュが要求されるの
に十分な低コントラストであった。このように、青色マ
トリックスフィルムは、イエロー色素の存在なしに青色
光でフラッシュした。
【0010】しかしながら、コントラストが本来的に比
較的高い近代の微粒子乳剤を用いて製造する青色マトリ
ックスフィルムについては、青色フラッシュによる足部
コントラストの制御は有効ではない。さらに、過剰のイ
エロー吸収剤色素を含有する、緑色および赤色のマトリ
ックスフィルムを用いる場合は、フィルムが極めて脆性
になり、その結果、色素画像のクラッキングおよび破
壊、並びにフィルムの製造中および使用中の汚れが発生
する傾向がある。以前使用された粗乳剤の低固有コント
ラストは、十分に足部コントラストを制御するために
は、比較的低レベルのイエロー吸収剤色素を緑色および
赤色マトリックスフィルムに必要とするに過ぎなかった
が、緑色および赤色のマトリックスフィルムに用いる近
代の微粒子乳剤はまた、固有コントラストが比較的高
く、足部コントラストを制御するためには、はるかに大
量のイエロー吸収剤色素を必要とする。このことは、フ
ィルム製造における粘着性、脆性およびフィルム破損の
ような物理的課題をもたらすことがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】色素転染材料の加工性
を向上させそして転染プリントの画質を向上させること
は望ましいであろう。したがって、プリント画質に悪影
響を与えることなく製造スピードおよび処理スピードを
高くすることができる、十分な帯電防止特性を有するカ
チオン性媒染剤含有転染要素用ブランクを提供すれば望
ましいであろう。
【0012】さらに、カチオン性媒染剤含有媒染層にポ
リマーラテックスを添加すると、ラテックスと媒染剤間
の非混和性の故に、カチオン性媒染剤含有媒染層が曇る
(ヘーズ、hazy)ことが多い。したがって、カチオ
ン性媒染剤と共に使用するためのポリマー可塑剤であっ
て、ヘーズが増加する結果とはならないポリマー可塑剤
を提供すれば、さらに望ましいであろう。
【0013】フィルム製造中の物性に関する課題、特に
粘着性、脆性およびフィルム破損なしに、青色、緑色お
よび赤色の転染用マトリックスフィルムの各々について
足部コントラスト制御を有効に行い、特に統一した方法
でこのような制御を行えれば望ましいであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】一実施態様において、本
発明は、カチオン性媒染剤を含む色素受容層をその一面
に担持する支持体を含んでなり、そしてさらにカチオン
性ポリマーを実質的に含まない帯電防止層を含んでなる
改良色素転染(インビビションプリント)用ブランクを
提供する。本発明の好ましい実施態様において、帯電防
止層は、色素受容層に対して支持体の反対側上に配備す
る。このような帯電層により帯電防止特性が向上し、プ
リント画質に悪影響を与えることなく製造スピードおよ
び処理スピードを高めることができる。
【0015】本発明のさらなる実施態様においては、色
素受容層がカチオン性媒染剤、親水性コロイドおよび可
塑剤ポリマーを含んでなり、この可塑剤ポリマーが第四
アンモニウム基を有する単位を約2〜20重量%含んで
なる、約30℃より下のガラス転移温度を有するラテッ
クスポリマーである転染用ブランクが提供される。好ま
しい実施態様において、このラテックスポリマーは、約
50〜98重量%のアクリルエステルもしくはメタクリ
ルエステルの単位、0〜48重量%のビニルベンゼン単
位および2〜20重量%の第四アンモニウム基含有単位
から得られるビニル−コ−ポリマー付加生成物を含んで
なる。このようなラテックスを使用すると、ヘーズおよ
び脆性を実質的に有しない色素転染用ブランクが得られ
る。
【0016】本発明の別の実施態様においては、UV
(紫外線)吸収剤色素を、色素転染用マトリックスフィ
ルム中に、好ましくは青色、緑色および赤色のマトリッ
クスフィルムの各々に、紫外域(本発明の目的のために
は、400nm未満と定義される)の光を減衰させるため
に包含せしめる。UV吸収剤の光学特性は、マトリック
スフィルムの主な像様露光を妨害しないことが好まし
い。本発明のこのような実施態様によれば、感可視光性
ハロゲン化銀乳剤含有コロイド層を支持体上に含んでな
るマトリックスフィルムを青色光、緑色光または赤色光
に像様露光することを含む色素転染用マトリックスフィ
ルムの露光方法が開示されており、この感可視光性乳剤
はまたUV光にも感度を有し、画像化マトリックスフィ
ルムの足部コントラストは(i)UV吸収剤をマトリッ
クスフィルムのコロイド層に包含せしめ、(ii)410
nmより上の波長を有する光の実質的非存在下に、UV光
でフィルムマトリックスをフラッシュ露光することによ
り制御し、このUV吸収剤は410nmより上では十分に
低い吸収性を示すので、像様露光の際のマトリックスフ
ィルムの有効写真スピード、または画像化マトリックス
フィルムの中間スケールコントラストを実質的に変化さ
せず、そして画像化マトリックスフィルムの得られた足
部コントラストを減少させるのに十分な程UV光に対し
て高い吸収性示す。本発明の好ましい実施態様によれ
ば、前記のコントラスト制御方法は、転染方法に用いる
べき青色、緑色および赤色のマトリックスフィルムの各
々について行い、ここで各マトリックスは、さらにUV
光に対しても感受性を有する、青感性、緑感性または赤
感性のハロゲン化銀乳剤を含む。
【0017】本発明の別の実施態様によれば、(i)U
V光に対しても感受性を有する感可視光性ハロゲン化銀
乳剤、(ii)可視光吸収性非感光性粒子、(iii) 親水性
コロイド、および(iv)360〜410nmに吸収ピーク
を有するUV吸収剤を含んでなるコロイド層を担持する
支持体を含んでなる、転染法に使用するためのマトリッ
クスフィルムを開示している。本発明によるマトリック
スフィルムの使用により、同様の方法で3種類のマトリ
ックスフィルムのすべての所望の足部コントラストの制
御が達成される。青色マトリックスフィルムは、もはや
別の方法で処理される必要がない。このことは、望まし
い場合には、別個の青色、緑色および赤色の露光レリー
フ画像を形成する際に、青色、緑色および赤色感度を有
する(例えば、パンクロフィルム)同一のマトリックス
フィルムの使用が可能になる。本発明はまた、3種類の
マトリックスフィルムのセンシトメトリーコントラスト
曲線のマッチングのさらなる制御を可能にする。さら
に、好ましいUV吸収剤色素は、緑色および赤色マトリ
ックスフィルムに従来使用されていたイエロー色素が、
青色光を吸収するよりさらに効率的にUV光を吸収する
ので、特定濃度を達成するのにはるかに少い量の色素し
か必要とせず、その結果、マトリックスフィルムの物性
が良好になる。
【0018】本発明のさらなる実施態様では、前記のよ
うに露光したマトリックスフィルム中に形成されたイエ
ロー、マゼンタおよびシアン色素画像を、前記のような
転染用ブランク上に、位置合せプリントすることにより
形成する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の一実施態様の範囲内の色
素転染用ブランクは、カチオン性媒染剤を含有する色素
受容層をその一面上に担持する支持体を含んでなり、さ
らに帯電防止層を含んでなる。好ましい実施態様におい
て、カチオン性媒染剤に加えて、色素画像受容層はまた
親水性コロイドおよび可塑剤ポリマーをも含んでなる。
【0020】カチオン性ポリマーを除けば、写真要素と
共に使用するように従来示唆されていたような、帯電防
止導電性材料の任意のものを、本発明によるプリント要
素の帯電防止層に用いることができる。このような材料
としては、例えば、アニオン性ポリマー、導電性非イオ
ン性ポリマー、および導電性金属含有粒子、例えば、ポ
リマーバインダー中の金属ハロゲン化物または金属酸化
物が挙げられる。カチオン性ポリマーを含む帯電防止性
組成物は、また従来の写真要素、例えば、米国特許第
4,070,189号に開示されている、高度に架橋し
たビニルベンジル第四アンモニウムポリマーと共に使用
するのに適用可能であるが、このような帯電防止材料は
本発明の範囲から除外される。本発明のカチオン性媒染
剤含有転染用ブランク上にプリントすることが意図され
る色素はアニオン性であり、もしバッキングがカチオン
性ポリマー材料、例えば、第四アンモニウムポリマーを
含有するならば、これらの側面が接触する際(例えば、
フィルムが巻き取られた際)、フィルムの前側の色素受
容側から帯電防止バッキングへ転写し、その結果色素ス
テインが生じるであろう。本発明の目的のために、“カ
チオン性ポリマーを実質的に含まない”とは、痕跡もし
くは不純物のレベル以上にカチオン性ポリマーが存在し
ないことを意味する。
【0021】適切な帯電防止材料および層の例として
は、以下が挙げられる:米国特許第3,033,679
号はスチレンとスチリルウンデカン酸のコポリマーのア
ルカリ金属塩からなる帯電防止層を開示している。硬化
ポリビニルアルコールバインダー中の導電性材料とし
て、金属ハロゲン化物、例えば、塩化ナトリウムまたは
塩化カリウムを有するフィルムが、米国特許第3,43
7,484号に記載されている。米国特許第3,52
5,621号では、帯電防止層は、コロイド状シリカお
よび有機帯電防止剤、例えば、アルキルアリールポリエ
ーテルスルホネートのアルカリ金属塩、アリールスルホ
ン酸のアルカリ金属塩、またはポリマー性カルボン酸の
アルカリ金属塩からなる。アニオン性フィルム形成性ポ
リ電解質、コロイド状シリカ、およびポリアルキレンオ
キシドからなる帯電防止層が、米国特許第3,630,
740号に開示されているが、米国特許第3,681,
070号は、帯電防止剤としてスチレンとスチレンスル
ホン酸のコポリマーについて記載している。米国特許第
4,542,095号は、バインダー、非イオン性の表
面活性ポリマー(アルキレンオキシドモノマーを重合せ
しめたポリマー)、およびアルカリ金属塩を含んでなる
帯電防止性組成物について記載している。米国特許第
4,916,011号には、スチレンスルホネート−マ
レイン酸コポリマー、ラテックスバインダー、およびア
ルキル置換三官能性アジリジン架橋剤を含む帯電防止層
が開示されている。ポリマー性ポリアニオン化合物の存
在下で共役ポリマー主鎖と共にポリチオフェンを含む帯
電防止層は、ヨーロッパ特許第554,588号;ヨー
ロッパ特許第553,502号;ヨーロッパ特許第56
4,911号;ドイツ特許第4,138,628号に記
載されている。
【0022】画像形成要素に使用することが従来提案さ
れている各種の導電性金属含有粒子を本発明の導電性帯
電防止層に用いることができる。有用な導電性金属含有
粒子の例としては、供与体ドーピング化金属酸化物、酸
素欠損含有金属酸化物および導電性硝酸塩、炭化物また
はホウ化物が挙げられる。特に有用な粒子の具体例とし
ては、導電性のTiO2 ,SnO2 ,Al2 3 ,Zr
2 ,In2 3 ,ZnO,TiB2 ,ZrB2 ,Nb
3 ,CrB2 ,MoB,Wb,LaB6 ,ZrN,T
iN,TiC,WC,HfN、およびZrCが挙げられ
る。
【0023】金属酸化物、特に、Guestauxの米国特許第
4,203,769号に記載されている五酸化バナジウ
ムは、本発明の色素転染用要素に用いるのに好ましい。
五酸化バナジウムを含有する帯電防止層は、静電気に対
する保護が優れており、それらが優れた透明性を有し、
しかもそれらの性能が湿度変化により有意に影響されな
い点で有利である。金属酸化物材料の使用は、それらの
帯電防止特性が、なお許容可能な帯電防止性能を維持し
ながら、アブレーション保護および/または摩耗特性を
高めるためにセルロース材料層のような保護オーバーコ
ート層の使用を可能にするのでさらに有利である。
【0024】ポリマーバインダーと共に分散された結晶
性金属酸化物の導電性微粒子は、各種の画像形成用途の
ための、光学的に透明な、湿度非感受性の帯電防止層を
調製するのに用いられている。多くの異なる金属酸化
物、例えば、AnO,TiO2,ZrO2 ,Al
2 3 ,SiO2 ,MgO,BaO,MoO3 およびV
2 5が写真要素の帯電防止剤として、または静電写真
要素の導電剤として有用なものであると、米国特許第
4,275,103号;第4,394,441号;第
4,416,963号;第4,418,141号;第
4,431,764号;第4,495,276号;第
4,571,361号;第4,999,276号;およ
び第5,122,445号に開示されている(これらの
開示は引用することにより本明細書中に包含する)。好
ましい金属酸化物は、アンチモンドーピング化スズ酸化
物、アルミニウムドーピング化亜鉛酸化物、およびニオ
ブドーピング化チタン酸化物であり、これらの酸化物
は、必要環境において許容可能な性能特性が得られるこ
とが判明しているからである。
【0025】特に好ましい金属酸化物は、アンチモンド
ーピング化酸化スズおよび五酸化バナジウムであり、こ
れらは静電放電に対して良好な抵抗性を有し、フィルム
の表面から裏面への色素転写に起因する色素ステインを
有しない。色素転染用ブランクの高製造スピードおよび
高処理スピード(例えば、約60m/sより上の運搬ス
ピード)のためには、109 オーム/平方未満の表面抵
抗率が、フィルムの巻出しの際の静電放電およびフィル
ム取扱い中の静電ホコリの蓄積を防止するために、望ま
しい。
【0026】本発明のプリントブランクの帯電防止層に
包含せしめることができる好ましいバインダーとして
は、塩化ビニリデン含有ラテックスおよびポリエステル
イオノマー分散体が挙げられ、これらの層の一体性およ
び支持体への層の接着性を向上させることができる。ポ
リエステルイオノマーとは、少くとも1個のイオン性部
分を含有するポリエステルを意味する。このようなイオ
ン性部分は、ポリマーを水分散性にするように機能す
る。これらのポリマーは、当該技術分野において周知の
ような溶融相重縮合反応において1種以上のジカルボン
酸またはそれらの官能性等価物、例えば、無水物、ジエ
ステルもしくは二酸ハロゲン化物を、1種以上のジオー
ルと反応させることにより製造し、これらは米国特許第
3,018,272号、第3,929,489号、第
4,307,174号および第4,419,437号に
示されている。このクラスのポリマー例としては、例え
ば、Eastman Chemical Company製のEastman A
Qポリエステルイオノマーが挙げられる。
【0027】帯電防止層を保護するために、保護オーバ
ーコートをその上に施してもよい。保護層は帯電防止層
を化学的に隔離し、スクラッチおよび摩耗に対する抵抗
性を与えるように作用することができる。保護オーバー
コート層は、例えば、セルロースエステル、硝酸セルロ
ース、ポリエステル、アクリルおよびメタクリルコポリ
マーおよびホモポリマー、ポリカーボネート、ポリビニ
ルホルマルポリメチルメタクリレート、ポリケイ酸、ポ
リビニルアルコール並びにポリウレタンであってよい。
このような層は、適切な場合には水性コーティングして
も、有機溶剤でコーティングしてもよい。
【0028】帯電防止層またはオーバーコートの化学抵
抗性は、ポリマー架橋剤を、架橋性官能基を有する帯電
防止層またはそれらのオーバーコート中に包含せしめる
ことにより改良することができる。架橋剤、例えば、ア
ジリジン、カルボジイミド、エポキシ等がこの目的に適
している。所望の摩耗性能を付与して、本発明要素の製
造および操作の際、良好な運搬特性を確保するため、適
切な潤滑剤を帯電防止層または保護オーバーコートに包
含せしめてもよい。多くの潤滑剤を使用することがで
き、これらとしては脂肪酸の高級アルコールエステル、
高級脂肪酸カルシウム塩、金属ステアレート、シリコー
ン化合物、パラフィン等が挙げられる。水性分散潤滑剤
が好ましいが、これはこれらを直接水性帯電防止層また
はオーバーコート層に包含することができ、したがって
別個に潤滑層を施こす必要がないからである。カルナバ
ワックスおよびステアレートの水性分散潤滑剤は、摩擦
特性を制御する際、低レベルの潤滑剤で有効であり、か
つ水性オーバーコートポリマー溶液との混和性が優れて
いるので好ましい。
【0029】製造、プリント処理および投影装置での本
発明要素の運搬特性を向上させるために、帯電防止層ま
たはオーバーコートにマット剤を包含せしめてもよい。
このようなマット剤は、またきつく巻いたロール状の要
素の表面と裏面との粘着を防止する助けとなることもあ
る。マット剤は、シリカ、炭酸カルシウム、他の金属酸
化物、ガラススペレス(speres)、粉砕ポリマー
および高溶融点ワックス、並びにポリマーマットビーズ
であってよい。
【0030】帯電防止層は、コーティング性を向上させ
るために塗布助剤を含有してもよく、これらとしては、
アニオン性もしくは非イオン性の塗布助剤、例えば、パ
ラーイソノニルフェノキシグリシドールエーテル、オク
チルフェノキシポリエトキシエタノール、アルキルアリ
ールポリエーテルスルホン酸のナトリウム塩、スルホコ
ハク酸ナトリウムのジオクチルエステルが挙げられ、こ
れらの塗布助剤は、典型的に塗布溶液の総重量に基づい
て0.01〜0.30重量%で用いる。
【0031】本発明による転染用ブランクの色素受容層
に使用するためのカチオン性媒染剤は、好ましくは米国
特許第3,898,088号および第3,958,99
5号に記載されているタイプの第四アンモニウムおよび
ホスホニウム媒染剤である。米国特許第3,958,9
95号の架橋化媒染剤が特に好ましい。このような媒染
剤は一般に以下の式のものである:
【0032】
【化1】
【0033】(有効な色素媒染のためには、式中、A’
は少くとも2個のエチレン系不飽和基を含有する付加重
合性モノマー単位を表し;B’は共重合性α,β−エチ
レン系不飽和モノマーを表し;QはNまたはPであり;
R' ,R''およびR''' は独立して炭素環式またはアル
キル基であり;M- はアニオンであり;aは約0.25
〜5モル%、好ましくは約1〜10モル%であり、bは
約0〜90モル%、好ましくは約0〜60モル%であ
り;cは約10〜99モル%、好ましくは約40〜99
モル%である。) 本明細書全文に亘って、置換可能な水素を含有する基
(例えば、アルキル、アミン、アリール、アルコキシ、
ヘテロサイクリル等)で示される置換基については、特
に断らない限り、非置換形の置換基のみならず、任意の
他の写真有用置換基で置換された形のものをも含むもの
と理解される。写真置換基の典型的例としては、アルキ
ル、アリール、アニリノ、カルボンアミド、スルホンア
ミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シク
ロアルキル、さらにハロゲン、シクロアルケニル、アル
キニル、ヘテロサイクリル、スルホニル、スルフィニ
ル、ホスホニル、アシル、カルバモイル、スルファモイ
ル、シアノ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロサイ
クリルオキシシロキシ、アシルオキシ、カルバモイルオ
キシ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、ス
ルファモイルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、ア
リールオキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニ
ル、アリールオキシカルボニル、ヘテロサイクリルチ
オ、スピロ化合物残基および架橋化炭化水素化合物残基
が挙げられる。通常、置換基は30個未満の、典型的に
20個未満の炭素原子を有するであろう。
【0034】親水性コロイドは、写真分野において一般
に用いられるもののいずれであってもよく、例えば、ゼ
ラチン、コロイド状アルブミン、ポリサッカライド、セ
ルロース誘導体、水溶性ポリマーまたはコポリマーが挙
げられ、これらとしてはポリビニルアルコールおよびそ
れらの誘導体、部分的加水分解ポリ(ビニルアセテート
−コ−ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ポリ(アクリル酸)、ポリ(1−ビニルピロリド
ン)、ポリ(ナトリウムスチレンスルホネート)、ポリ
(2−アクリルアミド−2−メタンスルホン)、ポリア
クリルアミドが挙げられるが、これらに限定されない。
これらのポリマーと疎水性モノマーとのコポリマーもま
た使用できる。ゼラチンは好ましい親水性コロイドであ
る。ゼラチンそれ自身であってもまたは改質ゼラチン、
例えば、アセチル化ゼラチン、フタル化ゼラチン、酸化
ゼラチン等であってよい。ゼラチンは、塩基処理、例え
ば、石灰処理ゼラチンであってもよく、または酸処理、
例えば、酸処理オセインゼラチンであってよい。
【0035】本発明の好ましい実施態様において、転染
用ブランクの色素受容層は、架橋剤で硬化する。各種タ
イプの硬化剤が本発明要素と関連して有用である。特
に、ビス(ビニルスルホニル)メタン、ビス(ビニルス
ルホニル)メチルエーテル、1,2−ビス(ビニルスル
ホニルアセトアミド)エタン、2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−s−トリアジン、トリアクリロイルトリア
ジンおよびピリジニウム、1−(4−モルホリニルカル
ボニル)−4−(2−スルホエチル)−、内部塩が特に
有用である。米国特許第4,418,142号;第4,
618,573号;第4,673,632号;第4,8
63,841号;第4,877,724号;第5,00
9,990号;および第5,236,822号に開示さ
れているような、いわゆる迅速作用硬化剤もまた有用で
ある。
【0036】好ましい実施態様において、本発明の転染
用ブランクの色素受容層は可塑剤ポリマーラテックスを
含む。このようなラテックスポリマーは、好ましくは、
任意の共重合性モノマー、例えば、α,β−エチレン系
不飽和モノマー(2個、3個またはそれ以上の反復単位
を含む)、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、イソブテン、2−メチルペンテン、2−メチルブテ
ン、1,1,4,4−テトラメチルブタジエン、スチレ
ン、α−メチルスチレン;脂肪酸のモノエチレン系不飽
和エステル、例えば、ビニルアセテート、イソプロペニ
ルアセテート、アリルアセテート等;エチレン系不飽和
モノ−もしくはジ−カルボン酸のエステル、例えば、メ
チルメタクリレート、エチルアクリレート、ジエチルメ
チレンマロネート等;モノエチレン系不飽和化合物、例
えば、アクリロニトリル、アリルシアニド、およびジエ
ン、例えば、ブタジエンおよびイソプレンから誘導され
る、水不溶性ビニルコポリマーである。特定のモノマー
単位およびそれらの比率は、当該技術分野でよく知られ
ているように、得られるポリマーについて所望のガラス
転移温度を達成するように選ぶことができる。
【0037】有効な可塑化のために、そしてカチオン性
色素媒染剤と区別するファクターとして、本発明の可塑
剤ポリマーは、約30℃以下、さらに好ましくは約20
℃以下のガラス転移温度を有する。このラテックスポリ
マーは、約2〜20wt%、さらに好ましくは2〜10wt
%の第四アンモニウム基含有単位を含む。このような単
位は好ましくは、第四アンモニウム基が付いた、アクリ
ルエステルもしくはメタクリルエステルまたはアミドで
ある。本発明の好ましいビニルポリマーの残りの80〜
98wt%部分を形成するのに用いることができる、好ま
しいクラスのエチレン系不飽和モノマーとしてはアクリ
ルエステルもしくはメタクリルエステルおよびビニルベ
ンゼンが挙げられる。
【0038】本発明の好ましい実施態様において、第四
アンモニウム基を有する可塑剤ラテックスポリマー単位
は以下の式Iに定義されたとおりであり、本発明の特に
好ましい実施態様において、可塑剤ラテックスは式Iの
ものである。
【0039】
【化2】
【0040】(式中、Aはアクリルもしくはメタクリル
エステルモノマーから誘導される単位を表し;Bはビニ
ルベンゼンモノマーから誘導される単位を表し;R1
Hまたはメチルであり;Lは−C(O)O−,−C
(O)NH−、または芳香族連結基、例えば、フェニル
であり;MはC1 〜C12のアルケニル連結基であって、
直鎖、枝状または環状であってよいものであり;R2
3 およびR4 はC1 〜C6のアルキル基であり;X-
はアニオン性対イオン、例えば、CH3 SO4 - ,Cl
- ,Br- またはI- であり;wは50〜98wt%であ
り;yは0〜48wt%であり;Zは2〜20wt%であ
る。
【0041】本発明の一実施態様によれば、代表的可塑
剤としては以下が挙げられる; PP−1 ポリ(エチルアクリレート−コ−スチレン−
コ−2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチ
ルメタクリレート メトサルフェート)71/19/1
0wt PP−2 ポリ(エチルアクリレート−コ−2−(N,
N,N−トリメチルアンモニウム)エチルメタクリレー
ト メトサルフェート)90/10wt PP−3 ポリ(ブチルアクリレート−コ−スチレン−
コ−2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチ
ルメタクリレート メトサルフェート)71/19/1
0wt PP−4 ポリ(メチルアクリレート−コ−2−(N,
N,N−トリメチルアンモニウム)エチルメタクリレー
ト メトサルフェート)95/5wt PP−5 ポリ(エチルアクリレート−コ−スチレン−
コ−2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチ
ルメタクリレート メトサルフェート)75/20/5
wt PP−6 ポリ(ブチルアクリレート−コ−3−(N,
N,N−トリメチルアンモニウム)プロピルメタクリル
アミド メトサルフェート)90/10wt PP−7 ポリ(ブチルアクリレート−コ−4−ビニル
−N−メチルピリジニウムメチルサルフェート)90/
10wt PP−8 ポリ(ブチルアクリレート−コ−P−N−
(ビニルベンジル)−N,N,N−トリメチルアンモニ
ウムクロライド)90/10wt 可塑剤ポリマーは、以下に述べる代表的な合成例に示す
ように合成するか、または他の周知のビニルポリマー合
成操作を用いて合成してもよい。本発明の好ましい実施
態様による可塑剤ポリマーは、許容可能なヘーズおよび
塗布溶液安定性を得るために、第四アンモニウム基を含
有しなければならない。アニオン基を含む可塑剤ラテッ
クスは、媒染剤層塗布組成物が、アニオン基を含むラテ
ックスを添加した際凝集するので塗布することができな
い。
【0042】本発明の転染用色素転写方法において転染
用ブランクと共に使用するためのマトリックスフィルム
は、典型的に親水性コロイド(典型的にゼラチン)、可
視光吸収性粒子(典型的に炭素)、ハロゲン化銀感光性
乳剤、および満足できる安定性を得るための各種の写真
添加物、並びに適切な製造に必要な塗布助剤を含有する
感光層を担持する支持体を含んでなる。青色、緑色およ
び赤色記録像様露光を記録するための青色、緑色および
赤色の光に対する感度を付与するために、増感色素をマ
トリックスフィルム中に使用してもよい。特定のカラー
記録露光についての感度を最適にするように設計された
別個のマトリックスフィルムを用いてもよく、あるいは
同一の全感受性(pan−sensitive)マトリ
ックスフィルムを、青色、緑色および赤色の露光の各々
について用いてもよい。
【0043】本発明のマトリックスフィルムおよび転染
用ブランク要素に用いるための適切な材料の以下の検討
では、前記から入手可能なResearch Disclosure ,19
94年9月、Item36544(以下、“Research D
isclosure ”と称する)を参考にするであろう。以下に
引用する“節”は、 Research Disclosure,Item3
6544、の節である。
【0044】ハロゲン化銀乳剤およびそれらの製造、並
びに化学増感および分光増感の方法は、第I節および第
III −IV節に記載されている。好ましいマトリックスフ
ィルムハロゲン化銀乳剤はAgBrI立方形乳剤であり
(例えば、1〜6モル%のヨウ化物)、0.5ミクロン
未満、さらに好ましくは0.3ミクロン未満、最も好ま
しくは0.25ミクロン未満の平均立方縁長を有する。
すべてのタイプのハロゲン化銀乳剤は一般にUV光に対
して本来感度を有する。ハロゲン化銀乳剤の本来のUV
感度を用いて、足部コントラストの制御用UVフラッシ
ュを記録するのが好ましい。あるいはまたはさらに、増
感色素および/または他の成分は、UV域での乳剤増感
に寄与してもよい。
【0045】本発明のマトリックスフィルムは、親水性
コロイドまたは前記のような写真分野において一般に用
いられるこのようなコロイドの混合物、好ましくはゼラ
チンを含む。ビヒクルおよびビヒクル関連添加物は第II
節に記載されている。各種の他の添加物、例えば、UV
色素、蛍光増白剤、ルミネセンス色素、カブリ防止剤、
安定剤、光吸収および光散乱の材料、塗布助剤、可塑
剤、潤滑剤、帯電防止剤およびマット剤を、例えば、第
VI〜IX節に記載されているように包含せしめることがで
きる。色素画像の形成剤および改質剤は第X節に記載さ
れている。層および層配列、カラーネガおよびカラーポ
ジの特性、走査促進特性(scan facilitating feature
s)、支持体、露光および処理については第XI〜XX節に
見出すことができる。
【0046】本発明の一実施態様によれば、UV域での
光を減衰するために、色素転染法に用いられる、UV
(紫外線)吸収剤を青色マトリックスフィルム中に、さ
らに好ましくは赤色、緑色および青色のマトリックスフ
ィルムの各々に使用する。フラッシュ露光は、410nm
より上の波長の光が実質的に存在しない状態でUV光を
用いてマトリックスフィルムに対して行われる。従来の
写真フラッシュ技法によれば、フラッシュ露光は像様露
光の前後のいずれに行ってもよい。本発明のマトリック
スフィルムに用いることができる、要求される吸収特性
を有するUV吸収色素は、Besio 等の米国特許第4,8
49,326号(シアノ置換ブタアミン)、Logan の米
国特許第4,839,274号(アセチレン化合物)、
Pruett等の米国特許第5,215,876号(置換スチ
レン)、Nishijima 等のヨーロッパ特許第0 451
813号、Schofield 等のヨーロッパ特許第0 190
003号、Umemoto の米国特許第5,084,375
号(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)、Leppar
d 等のヨーロッパ特許第0 531 258号(トリア
ジン)、Oliverの米国特許第3,723,154号(シ
アノメチルスルホン−誘導メロシアニン)、Sawdeyの米
国特許第2,739,888号、第3,253,921
号および第3,250,617号(チアゾリドン、ベン
ゾトリアゾールおよびチアゾロチアゾール)、Sawdey等
の米国特許第2,739,971号、Hirose等の米国特
許第4,783,394号、Takahashi の米国特許第
5,200,307号、Tanji 等の米国特許第5,11
2,728号、Leppard 等のヨーロッパ特許第0 32
3 408号、Liebe 等のヨーロッパ特許第0 363
820号、Rothのドイツ特許第DD288 249
号、Heller等の米国特許第3,004,896号(トリ
アゾール)、Wahl等の米国特許第3,125,597
号、Weber 等の米国特許第4,045,229号(ヘミ
オキソノール)、Diehl 等のヨーロッパ特許第0 24
6 553号(酸性置換メチンオキソノール)、Lappar
d 等のヨーロッパ特許第0 520 938号、ヨーロ
ッパ特許第0 530 130号(トリアジン)、並び
にLiebe 等のヨーロッパ特許第0 345514号に記
載されているUV吸収剤から選んでよい。UV吸収剤の
具体例を以下に示す。
【0047】
【化3】
【0048】
【化4】
【0049】UV吸収剤は、マトリックスフィルムの得
られたコントラストを低下させるためにUV光フラッシ
ュ露光に対して十分に高い吸収性を示し、そして410
nmより上では十分に低い吸収性を示すのでマトリックス
フィルムの像様露光を有意に妨害しないように、その分
光特性に従って選択する。好ましいUV吸収剤の吸収ス
ペクトルを図1に示すが、図1は、前記のUV吸収色素
UV−1の吸収スペクトルである。
【0050】本発明の好ましい実施態様によれば、UV
フラッシュ露光は、例えば、UV光を透過し、410nm
より上の実質的にすべての可視光を吸収するフィルター
を備えた従来のタングステンもしくはタングステン−ハ
ロゲンランププリンターを用いて行うのが便利である。
このようなフィルターの例としては、HOYA U−3
40フィルターであり、そのスペクトル特性を図2に示
す。このような従来のプリントランプは約360nm以下
のエネルギーを高レベルで与えないので、UV吸収剤
は、好ましくは吸収スペクトルの360〜410nm、さ
らに好ましくは360〜390nmに吸収極大を有する。
当然のことながら、360〜410nmに十分な吸収があ
る限り、吸収極大は360nm未満にあってよいが、しか
し、一般にこの場合は大量のUV吸収剤の使用を必要と
し、好ましくない。しかしながら、360nm以下に有意
のエネルギーを有するプリントランプについては、UV
吸収剤は、360nm以下に相当するピーク吸収を与える
ように選ぶことが有利である。
【0051】マトリックスフィルム感光性コロイド層に
は、有意レベルの光吸収性粒子、典型的に層中に分散し
た炭素粒子がある。本発明の一実施態様によれば、UV
色素もまたコロイド層に分布する。コントラストの制御
レベルは、マトリックスフィルム中のUV色素の濃度に
依存する。濃度が増加するにつれ、フラッシュの露光プ
ロフィルは、マトリックスフィルムのベース(ここで露
光が入射する)に向うにつれ片寄る。センシトメトリー
露光に利用可能な総ハロゲン化銀は、第3図の最上線に
示すように、相対露光量対フィルムベースからの相対距
離に関するグラフ上に一直線として表すことができる。
ベースからの距離が増加するにつれ、より多くの露光が
吸収され、したがって、マトリックスフィルム層の最上
部のハロゲン化銀の大部分は露光を受けない。
【0052】図3の水平軸は、マトリックス材料のベー
スからの相対距離であり、0.0はベースの位置であ
り、1.0はフィルムの最上部である。垂直軸は、ベー
スを通過する露光の相対強度である。5種類のレベルの
UV色素を図3に示す。これらのレベルは、露光に用い
られたスペクトル範囲のUV色素の特定濃度の光学濃度
が1.0,2.0,3.0,4.0および5.0の値に
相当するようなレベルである。色素濃度が増加するにつ
れ、露光量はベースにより近い位置にある。理想的な系
において、フィルターにより得られる実際のセンシトメ
トリーコントラストは、非色素化曲線の積分値(int
egral)に対する図3の色素化曲線の積分値の比に
より低減するフィルトレーションなしの原コントラスト
になるであろう。この技法によれば、UV色素濃度、フ
ィルターおよび光源を適切に選択すれば、転染用マトリ
ックスフィルム中のハロゲン化銀粒子サイズのコントラ
スト制御が可能になる。
【0053】前記の転染用ブランクおよびマトリックス
フィルムは、当該技術分野において知られているよう
な、さらなる特性および層を含有してもよい。このよう
なブランクおよびマトリックスフィルム用の好ましい支
持体は、透明なポリマーフィルム、例えば、硝酸セルロ
ースおよびセルロースエステル(例えば、セルロースト
リアセテートおよびセルロースジアセテート)、ポリカ
ーボネートおよび二塩基性芳香族カルボン酸と二価アル
コールとのポリエステル、例えば、ポリ(エチレンテレ
フタレート)が挙げられる。
【0054】ハロゲン化銀写真乳剤層を本発明の転染用
ブランク中に包含されてもよい。映画フィルムブランク
においては、このような層は、従来の映画サウンドトラ
ック記録、露光および処理の操作によるフィルム用サウ
ンドトラックの記録を可能にするために、当該技術分野
において知られているような支持体および色素受容層の
間に含める。あるいは、サウンドトラックは、転染法の
一部としてブランク受容体上にプリントしてもよい。
【0055】望ましい場合には、本発明の転染用ブラン
クおよびマトリックスフィルムは、塗布された磁性層と
関連づけて用いることができ、この磁性層とは、例え
ば、Research Disclosure ,1992年11月、Ite
m34390(Kenneth MasonPublication, Ltd. Dudle
y House, 12 North Street, Emsworth, Hampshire P010
7DQ, England刊行)に記載されているものである。
【0056】前記のように、像様露光後、このようなマ
トリックスフィルムのコロイド層を典型的に異なるよう
に硬化し、次いで米国特許第2,837,430号に記
載されているようなピロガロール硬化性現像液を用いて
除去する。青色、緑色および赤色のマトリックスフィル
ム中にコロイドレリーフ画像を形成後、マトリックスフ
ィルムをイエローマゼンタおよびシアンの色素で着色
し、次いで色素画像を媒染剤含有受容体フィルムに転写
する。転染方法に用いることができるイエロー、マゼン
タおよびシアンの色素例としては、以下に示すY−1,
Y−2,M−1およびC−1である。
【0057】
【化5】
【0058】本発明の一実施態様の可塑剤ポリマーにつ
いて色素転染用ブランク受容体でのそれらの使用と関連
させて特に記載したが、このような可塑剤は、カチオン
性媒染剤を用いる他の要素、例えば感熱色素転写写真受
容層またはハレーション防止層に用いることもでき、こ
れらの要素では、このような媒染剤と組合わさってヘー
ズを発生させない可塑剤を用いることが望ましい。しか
しながら、本発明の可塑剤は、光投影により視ることが
できるプリント色素画像を含む要素、例えば、色素転染
によりプリントされる映画フィルムにおいて最も有利で
あり、これはこのような態様においてベースを最小化す
ることが最も望ましいからである。可塑剤ポリマーの合成例 75wt%のエチルアクリレート、20wt%のスチレンお
よび5wt%の2−(N,N,N−トリメチルアンモニウ
ム)エチルメタクリレート メトサルフェートの組成を
有するラテックスコポリマーを以下のように調製した:
500mLの添加フラスコに、蒸留脱泡水100mL、Ig
epal CO730 1mL、Ethoguad0/1
2 1mL、エチルアクリレート75g、スチレン20
g、2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチ
ルメタクリレートの80%水溶液6.3g、および2,
2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジ塩
酸塩0.5gを添加した。この混合物を窒素下で撹拌し
た。1Lの反応フラスコに、脱泡蒸留水300mL、Ig
epal CO730 1mL、Ethoguad0/1
2 1mLおよび2,2' −アソビス(2−メチルプロピ
オンアミジン)ジ塩酸塩0.5gを添加した。この反応
フラスコを撹拌しながら80℃浴中に置き、添加フラス
コの内容物を30分間かけて添加した。この内容物を窒
素下80℃で3時間撹拌した。次に冷却器をはずし、フ
ラスコを90℃まで窒素をパージしながら1時間加熱し
て残留モノマーを除去した。次にフラスコを冷却して、
固形分24%の半透明ラテックスを得た。実施例1 塗布(コーテッド)色素転写用ブランク支持体を以下の
ように製造した:支持体1 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、スチレンスルホン酸ナトリウム塩と2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレートのコポリマー(70/3
0wt)(182mg/m2 )、メチルメタクリレート、塩
化ビニリデンおよびイタコン酸(15/83/02wt
%)のポリマーラテックス(60mg/m2)並びにCy
mel 300(メラミン−ホルムアルデヒド樹脂架橋
剤、American Cyanamide Co.製)(18mg/m2 )を含
有する層を塗布し、その(支持体の)表面に、ポリ(ア
クリロニトリル−コ−塩化ビニリデン−コ−アクリル酸
(14/80/6wt%)を含有するゲル下塗り層を塗布
した。支持体2 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、Nalco 1115(Nalco Chemical製
のコロイド状シリカ)(404mg/m2 )、メチルアク
リレート、塩化ビニリデンおよびイタコン酸(15/8
3/02wt)のポリマーラテックス(135mg/m2
を含有する層を塗布し、その表面にゲル下塗り層を塗布
した。支持体3 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、アンチモンドーピング化酸化スズ(370
mg/m2 )およびWitcobond 232(ポリウ
レタン、Witco Corp製)(125mg/m2 )を含有する
層を塗布し、その表面に、ゲル下塗り層を塗布した。支持体4 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、アンチモンドーピング化酸化スズ(226
mg/m2 )およびメチルメタクリレート、塩化ビニリデ
ンとイタコン酸(15/83/02wt)のポリマーラテ
ックス(75mg/m2 )を含有する層を、続いてWit
cobond 232(899mg/m2)を含有する層
を塗布し、次いでその表面にゲル下塗り層を塗布した。支持体5 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、Witcobond 232(899mg/
2 )を含有する層を塗布し、その表面に、ゲル下塗り
層、続いてアンチモンドーピング化二酸化スズ(296
mg/m2 )およびゼラチン(52mg/m2 )を含有する
層を塗布した。支持体6 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、Witcobond 232およびポリア
ニリンイミン(1:1の比)(108mg/m2)を含有
する層、続いてElvacite 2041(ポリメチ
ルメタクリレート、Dupont製)(1076mg/m2 )を
含有する層を塗布し、その表面にゲル下塗り層を塗布し
た。支持体7 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、N−ビニルベンジル−N,N,N−トリメ
チルアンモニウムクロライドおよびエチレングリコール
ジメタクリレート(93/7wt)のポリマー(129mg
/m2 )、並びにアクリロニトリル、塩化ビニリデンお
よびN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート メ
トサルフェート(25.1/73.4/1.5wt)のポ
リマー(194mg/m2 )を含有する層を塗布し、その
表面にゲル下塗り層を塗布した。 支持体8 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、N−ビニルベンジル−N,N,N−トリメ
チルアンモニウムクロライドおよびエチレングリコール
ジメタクリレート(93/7wt)のポリマー(129mg
/m2 )並びにアクリロニトリル,塩化ビニリデンおよ
びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート メト
サルフェート(25.1/73.4/1.5wt)のポリ
マー(194mg/m2 )を含有する層、続いてセルロー
スジアセテートを含有する層(2690mg/m2 )を塗
布した。その表面にゲル下塗り層を塗布した。支持体9 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、五酸化バナジウム(3.2mg/m2 )およ
びEastman AQ55D(ポリエステルイオノマ
ー、Eastman Chemical Co.製)(32mg/m2 )を含有
する層を塗布した。支持体の表面にゲル下塗り層を塗布
した。支持体10 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、五酸化バナジウム(296mg/m2 )、お
よびEastman AQ29D(ポリエステルイオノ
マー、Eastman Chemical Co.製)(3.2mg/m2 )を
含有する層、続いてWitcobond 232(89
9mg/m2 )を含有する層を塗布し、その表面に、当該
技術分野で周知のゲル下塗り層を塗布した。支持体11 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、Elvanol71−30(ポリビニルア
ルコール、Dupont製)(54mg/m2 )、Volan
(メチクリラト・クロミック・クロライド、Dupont製)
(1.9mg/m2)および硝酸カリウム(5.4mg/m
2 )を含有する層を塗布した。支持体の表面にゲル下塗
り層を塗布した。支持体12 5ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持体の
裏面に、五酸化バナジウム(3.2mg/m2 )、並びに
アクリロニトリル、塩化ビニリデンおよびアクリル酸
(15/9/76wt)(2.4mg/m2 )を含有する
層、続いてElvacite 2041(1064mg/
2 )を含有する層を塗布した。支持体の表面にゲル下
塗り層を塗布した。対照支持体 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィルム支持
体の裏面に、Witcobond 232(899mg/
2 )を含有する層を塗布し、その表面にゲル下塗り層
を塗布した。
【0059】色素転染用ブランク試料1〜12および対
照試料を、対応する支持体1〜12および対照支持体を
用いて以下のように製造した。各支持体の表面に、臭ヨ
ウ化銀乳剤(1940mg/m2 Ag)、EDTAナトリ
ウム塩(83.2mg/m2 )、メチルベンゾチアゾリウ
ムクロライド(10.1mg/m2 )、ゼラチン(350
0mg/m2 )およびビスビニルスルホニルメチルエーテ
ル(75.6mg/m2)を含有する層、続いてコポリ
(N−ビニルベンジル−N,N,N−トリメチルアンモ
ニウムクロライド−コ−エチレングリコールジメタクリ
レート)(93/7モル)のポリマー(861mg/
2 )、Olin 10G界面活性剤(97.3mg/m
2 )、硝酸カリウム(39.7mg/m2 )、ゼラチン
(2800mg/m 2 )およびポリマーメタクリレート
メトサルフェート(75/25/5wt)(280mg/m
2 )を含有する層を塗布した。
【0060】前記塗膜のいくつかについて、表面電気抵
抗率および水電極抵抗率を測定した。結果を以下の第I
表に示す。
【0061】
【表1】
【0062】表面電気抵抗率についての望ましい抵抗率
値は約109 未満であり、水電極抵抗率は約109
満、特に約108 オーム/平方未満である。すべての帯
電防止材料が、抵抗率レベルをある程度向上させるが、
試料3,5,9,10および12の金属酸化物含有帯電
防止層が特に好ましい結果を示している。試料1の帯電
防止は写真現象処理処理後に残留せず、したがって好ま
しくないことにも注意されたい。
【0063】巻戻し帯電試験を用いて、製造中または取
扱い中の感光性フィルムロールの巻戻し間隙における
“放電”もしくは“発光(グロー)”の有無を測定し
た。この試験ではフィルムロールを高スピードで巻戻し
た。2種類の異なる材料が分離するという事実に基づい
て大きな分離電荷が存在すれば、巻戻し間隙での電界は
大きいであろう。空気が強電界にもはや耐えられない程
大きくなることがあり、空気破壊が発生し、その結果静
電放電がおこる。このような放電は、転染用ブランク中
にサウンドトラックを記録するために用いることができ
る感光性乳剤に対し、潜在的に有害である。第II表は、
試料7,8,11および12について実施した、前記の
ような巻戻し帯電試験の結果である。
【0064】
【表2】
【0065】ロールの状態で貯蔵した際の、色素転染プ
リントのプリントされた表面からの裏面への色素の再転
写は、特に高湿度および高温では問題になることがあ
る。帯電防止バッキング層がこの再転写においては重要
な役割を演じることがある。色素転写を調べるために、
マゼンタ色素M−1で染色した転染物の表面を、試料1
〜12および対照試料の各々の裏側と接触させた状態で
2枚のガラス板の間に置き、次いでこの集成体を相対湿
度80%、38℃の室に4日間置いた。次に、染色され
ていない転染物の裏側に転写色素が存在するか否かを観
察した。結果を第III 表に示す。
【0066】
【表3】
【0067】試料7におけるように、カチオン性ポリマ
ー材料を含有する帯電防止バッキングは先に示すように
色素の再転写がおこることがある。試料8のように、こ
の帯電防止層をポリマーでオーバーコートするとこの再
転写の問題は解決するが、帯電防止特性は低下する結果
となる。本発明の最も好ましい実施態様によれば、試料
3,5,9,10および12は、望ましい抵抗率が得ら
れ、発光放電がなく、色素の再転写もない。これらの例
はすべて金属酸化物帯電防止剤を含有する。実施例2 色素転染用ブランクを以下のように製造した。
【0068】 成 分 塗布量 頂部層: 媒染剤:コポリ(N−ビニルベンジル− 861mg/m2 N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライド− コ−エチレングリコール ジメタクリレート) 93/7モル比 Olin 10G界面活性剤 97.3mg/m2 KNO3 帯電防止剤 39.7mg/m2 ゼラチン 2799mg/m2 可塑剤ポリマーPP−1 280mg/m2 底部層: EDTAナトリウム塩 83.2mg/m2 メチルベンゾチアゾリウムクロライド 10.1mg/m2 ゼラチン 3498mg/m2 ビスビニルスルホニルメチルエーテル 75.6mg/m2 支持体: 4.7ミルのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム支持体の裏面に、Elvanol 71−30(ポ
リビニルアルコール,Dupont製)(54mg/m2 )、V
olan(メタクリラト・クロミック・クロライド,Du
pont製)(1.9mg/m 2 )および硝酸カリウム(5.
4mg/m2 )を含有する層を塗布した。
【0069】PP−1の代りに可塑剤ポリマー、PP−
2,PP−3およびPP−4および比較の可塑剤ポリマ
ーC−1,C−2およびC−3を同量用いてさらに別の
ブランクを製造した。 C−1 ポリ(メチルアクリレート) C−2 ポリ(エチルアクリレート) C−3 ポリ(エチルアクリレート−コ−スチレン)8
0/20wt 各塗膜のヘーズ(曇り)を、乾燥後、試料を通過した透
過光を測定する、BYK-gardner 製のXL−211 Ha
zegard装置を用いて測定した。結果を以下の第IV
表に示す:
【0070】
【表4】
【0071】前表に実証されるように、本発明の好まし
い実施態様のもの以外の可塑剤ポリマーを、塗布組成物
中の媒染剤の存在下で用いると、乾燥した際ヘーズが発
生する原因となる。この難点は、本発明の好ましい実施
態様の可塑剤ラテックスを用いることにより克服でき
る。実施例3 本発明の好ましい実施態様による可塑剤ラテックスの、
脆性低減における有効性をも実証した。色素転写用ブラ
ンクを、PP−1の代りにPP−5を前記塗布量で、実
施例2に述べたようにして製造した。フィルムを曲げる
ことにより脆性(brittleness )試験を行って、フィル
ムの脆性を定量測定した。ウェッジを用いて、フィルム
破壊が起るまで、開口を徐々に減小させることにより一
様にフィルムループの直径を変化させた。フィルムが破
壊する点でのウェッジの開口はその脆性の目安である。
試験を行う前に、フィルムを15%の相対湿度および2
1℃でコンディショニングした。破壊開始までのウェッ
ジの開口が小さければ小さい程、そのフィルムはより可
撓性がある。
【0072】
【表5】
【0073】第V表は、脆性が低減した許容可能な塗膜
を得るのに、本発明の可塑剤ラテックスが有効であるこ
とを示している。実施例4 青感性マトリックスフィルムに、各種レベルのUV吸収
剤色素UV−1(0.0,135,269および538
mg/m2 )を塗布した。本例の実験では以下のフォーマ
ットを用いた: 成 分 塗布量 頂部層: ゼラチン 883mg/m2 炭 素 323mg/m2 セミカルバジド・HCl 34mg/m2 Triton X−200E(市販の界面活性剤) 12mg/m2 ハロゲン化銀層 ゼラチン 9688mg/m2 炭 素 538mg/m2 増感乳剤(立方形Ir−ドーピング化AgBrI( 3.4モル%のヨウ化物を含む)および0.21立 方形縁長、青色増感色素BSD−1で分光増感) 2422mg/m2 硝酸カリウム 255mg/m2 UV吸収剤色素、UV−1(使用する場合は) 各種量支持体 5ミルの透明ポリエステルフィルム支持体の裏側に、五
酸化バナジウム(3.2mg/m2 )並びにアクリロニト
リル、塩化ビニリデンおよびアクリル酸(15/9/7
6wt)(2.4mg/m2 )を含有する層、続いてElv
acite 2041(1064mg/m2 )を含有する
層を塗布した。支持体の表面にゲル下塗り層を塗布し
た。
【0074】
【化6】
【0075】前記の頂部層を配備して、マトリックスフ
ィルムの塗膜の均一性、処理性、帯電防止性能を向上さ
せたが、本発明のマトリックスフィルムについては必ら
ずしも必要としない。これらのマトリックスフィルム
を、HOYA U−340フィルター(その分光特性を
図2に示す)を備えた従来のタングステンランププリン
ターを有するセンシトメーターを用いて21ステップタ
ブレットを介して露光し、米国特許第2,837,43
0号に記載されているピロガロール硬化性現像液を用い
て処理してレリーフ記録を形成した。マトリックスフィ
ルムについての得られたセンシトメトリー曲線を図4に
示す。図4から明らかなように、マトリックスフィルム
のコントラストは、UV色素濃度が増加するにつれて低
下する。4種類のレベルのUV色素の最適コントラスト
(センシトメトリー曲線のコントラストに合致する最良
直線の傾斜)を図5にプロットした。この範囲では、適
当な色素濃度でのフラッシュ露光について任意のコント
ラストを得ることができ、このことは像様露光と組み合
わさって、得られたレリーフ画像について効果的かつ選
択的な足部コントラストの制御を可能にする。実施例5 UV光を透過させしかも410nmより上の実質的にすべ
ての可視光線を吸収するフィルターを備えた従来のタン
グステンまたはタングステン−ハロゲンランププリンタ
ーで、すべてのUV吸収剤が有効に作用しない。このよ
うなプリンターと共に用いるために選ばれるUV吸収剤
の極大波長は、好ましくは360nmより上(しかしなお
410nmより下)であり、これはタングステンランプが
典型的に360nm以下の最小エネルギーを有するからで
ある。ハロゲン化銀の本来の青色感度はこの360〜4
10nmの波長範囲内で活性である。UV色素の吸収ピー
クが比較的短い(例えば、350nm)ならば、タングス
テンもしくはタングステン−ハロゲンランプがエネルギ
ーを発生し、マトリックスフィルムがそのエネルギーに
感度を有する範囲で光を減衰する能力を有しないであろ
う。
【0076】色素UV−1の代りにUV吸収色素UV−
2およびUV−3の混合物を用いた他は、実施例4を実
質的に反復した。UV吸収剤の比較は図6に示すが、長
波長ピークを有する、図6の右手の吸収スペクトルは、
色素UV−1についてのものであり、一方、短波長ピー
クを有する図6の左手の吸収スペクトルは、色素UV−
2とUV−3の混合物についてのものである。図7は、
実験結果のセンシトメトリーを示す。プロットした3種
類の曲線は、0.0mgのUV色素、269mg/m2 のU
V−1および269mg/m2 のUV−2/UV−3を有
する3種類の同様の青色マトリックスフィルムである。
色素を有しないマトリックスフィルムと、短波長にピー
クを有する吸収色素(UV2−/UV−3)を269mg
/m2 有するマトリックスフィルムは、そのコントラス
トが類似している。このように、短波長にピークを有す
るUV吸収剤は、タングステンランプUVフラッシュと
組み合せた場合、コントラストを低減する作用はなかっ
たが、一方、269mg/m 2 のUV−1を有するマトリ
ックスフィルムは、大きなコントラスト変化を示した。実施例6 以下のフォーマットの赤感性および緑感性のマトリック
スフィルムに、異なるレベルのUV吸収剤色素UV−1
を塗布し、次いで実施例4と同様に露光し、処理した。
【0077】 成 分 塗布量 (赤色マトリックス) (緑色マトリックス)ハロゲン化銀層 ゼラチン 10764mg/m2 9688mg/m2 炭 素 431mg/m2 538mg/m2 増感乳剤 1938mg/m2 1722mg/m2 (立方形Ir−ドーピング (立方形Ir−ドーピング 化AgBrI(3.4モル 化AgBrI(3.4モル %のヨウ化物を含む)およ %のヨウ化物を含む)およ び0.13立方形縁長、赤 び0.09立方形縁長、緑 色増感色素RSD−1で分 色増感色素GSD−1およ 光増感) びGSD−2で分光増感) イエロー色素、YD−1 2368mg/m2 2799mg/m2 UV吸収剤色素UV−1 各種量mg/m2 各種量mg/m2 支持体 5ミルの透明なポリエステルフィルム支持体の裏面に、
五酸化バナジウム(3.2mg/m2 )並びにアクリロニ
トリル、塩化ビニリデンおよびアクリル酸(15/9/
76wt)(2.4mg/m2 )を含有する層、続いてEl
vacite2041(1064mg/m2 )を含有する
層を塗布した。支持体の表面にゲル下塗り層を塗布し
た。
【0078】
【化7】
【0079】これらのマトリックスフィルムは、当該技
術分野で周知の従来の写真塗布添加物をさらに含有し
た。赤色および緑色のマトリックスフィルムについての
同様のコントラスト低下が、実施例1の青色マトリック
スフィルムについて観察されたように、UV吸収剤濃度
に依って観察された。
【図面の簡単な説明】
【図1】好ましいUV吸収色素の吸収スペクトルを表
す。
【図2】HOYA U−340フィルターのスペクトル
特性を表す。
【図3】各種のUV色素光学濃度を有するマトリックス
フィルムについてのMatrix Exposure Profile (マトリ
ックス露光図)を表すグラフである。
【図4】実施例4から得られる、UV光に露光された、
各種レベルのUV吸収剤色素を有するマトリックスフィ
ルムについてのセンシトメトリー曲線を表す。
【図5】図4の曲線の最適コントラスト対UV色素濃度
を表すグラフである。
【図6】実施例5で用いたUV吸収色素の吸収スペクト
ルを表す。
【図7】実施例5から得られる、UV光に露光したマト
リックスフィルムについてセンシトメトリー曲線を表
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 614423 (32)優先日 1996年3月12日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 614413 (32)優先日 1996年3月12日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 614454 (32)優先日 1996年3月12日 (33)優先権主張国 米国(US) (72)発明者 フランク ディーン マニオッチ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14467, ヘンリエッタ,パインナクル ロード 970 (72)発明者 ミッシェル ジョセフ ボグダノウィッツ ェ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14559, スペンサーポート,ギャラップ ロード 889 (72)発明者 ロジャー ウェイン ネルソン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14450, フェアポート,クラークス クロッシング 10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン性媒染剤を含む色素受容層をそ
    の一面上に担持する支持体を含んでなる色素転染用ブラ
    ンクであって、前記転染用ブランクが、カチオン性ポリ
    マーを実質的に含まない帯電防止層をさらに含んでなる
    色素転染用ブランク。
  2. 【請求項2】 前記色素受容層が親水性コロイドおよび
    可塑剤ポリマーをさらに含んでなり、前記可塑剤ポリマ
    ーが、第四アンモニウム基を有する単位を2〜20重量
    %含む、30℃より下のガラス転移温度のラテックスポ
    リマーである請求項1記載の色素転染用ブランク。
  3. 【請求項3】 支持体上に感可視光性ハロゲン化銀乳剤
    含有コロイド層を含むマトリックスフィルムを、青色
    光、緑色光または赤色光に像様露光することを含んでな
    る、色素転染用マトリックスフィルムの露光方法であっ
    て、前記感可視光性乳剤がUV光に対しても感度を有
    し、かつ画像化マトリックスフィルムの足部コントラス
    トを、(i)マトリックスフィルムのコロイド層にUV
    吸収剤を包含せしめ、そして(ii)前記マトリックスフ
    ィルムを、410mmより上の波長の光の実質的不存在下
    で、UV光を用いてフラッシュ露光することにより制御
    し、前記UV吸収剤は、像様露光の際マトリックスフィ
    ルムの有効写真スピードまたは画像化マトリックスフィ
    ルムの中間スケールコントラストを実質的に変化させな
    い程十分に低い吸収性を410mmより上で示し、そして
    画像化マトリックスフィルムの得られた足部コントラス
    トを低下させるのに十分な程高い吸収性を紫外線に対し
    て示すものである露光方法。
  4. 【請求項4】 (i)UV光に対しても感度を有する感
    可視光性ハロゲン化銀乳剤、(ii)可視光吸収性非感光
    性粒子、(iii)親水性コロイドおよび(iv)360〜4
    10nmに吸収ピークを有するUV吸収剤を含むコロイド
    層を担持する支持体を含んでなる転染法に使用するため
    のマトリックスフィルム。
JP15828196A 1995-06-20 1996-06-19 色素転染用ブランクおよびマトリックスフィルム並びにその露光方法 Pending JPH095967A (ja)

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