JP2727725B2 - 車両用空調器のコンプレッサ制御装置 - Google Patents

車両用空調器のコンプレッサ制御装置

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JP2727725B2
JP2727725B2 JP6056990A JP6056990A JP2727725B2 JP 2727725 B2 JP2727725 B2 JP 2727725B2 JP 6056990 A JP6056990 A JP 6056990A JP 6056990 A JP6056990 A JP 6056990A JP 2727725 B2 JP2727725 B2 JP 2727725B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車両用空調器のコンプレッサ制御装置に係
り、特に内燃機関を備えた車両に搭載されている空調器
のコンプレッサを、車両が加速状態のときに所定期間停
止させるコンプレッサ制御装置に関する。
〔従来の技術〕
車両の車室内を快適な状態にするために、車室内空気
の温度や湿度を調整する空調器は、従来より種々のもの
が知られているが、クーラと呼ばれているものは一般に
コンプレッサ,コンデンサ(凝縮器),レシーバ及びド
ライヤ,エクスパンションバルブ,エバポレータなどで
構成され、これらの機器はパイプで接続され、またこれ
らの中に冷媒が封入されている。冷媒は上記エバポレー
タで気化するときに熱を奪い、これによりガス状となっ
て上記のコンフレッサにより圧縮されて高温,高圧とさ
れてから、コンデンサへ吐出される。
このような構成の空調器は、内燃機関の回転により駆
動されるため、空調器の作動は内燃機関の負荷となる。
従って、内燃機関の運転状態に応じて、空調器のコンプ
レッサを制御する必要があり、車両の加速時には加速性
能の低下を防止するために、加速開始時より所定期間コ
ンプレッサを停止する制御が行なわれている。
この加速時のコンプレッサ停止制御を行なう装置に
は、従来より車体の加速を検出した際の空調器のコンプ
レッサ停止期間を外気温によって可変とし、外気温が高
いときは停止期間を短くし、外気温が低いときには長く
し、これにより加速性能と空調器の冷房フィーリングの
両立を図るものが提案されている(特開昭61−295121号
公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかるに、上記の従来装置では、使用燃料の性状(特
に蒸留特性)を空調器のコンプレッサ停止期間に考慮し
ておらず、使用燃料の性状と上記停止期間との関係によ
っては、加速性能が悪化したり、冷房フィーリングが悪
化している。
すなわち、このことについて更に詳細に説明するに、
燃料には例えば100℃のときにその燃料の50%以上が蒸
発するか否かを基準にして、大部分が50%程度蒸留する
沸点成分からなる通常の燃料以外に、50%以上蒸発する
ような低沸点分が多い軽質燃料と、50%未満しか蒸発し
ない高沸点分が多い重質燃料とがある。従って、蒸発す
ることなく液状で吸気管壁面等に付着して流れる燃料分
は重質燃料の方が軽質燃料よりも多く、このことから吸
気ポート内壁面に液状燃料が付着する付着量は、前記し
たように軽質燃料よりも液状で流れる燃料分の多い重質
燃料の方が多くなる。
一方、機関の燃焼室には、燃料噴射弁からの燃料と上
記の吸気ポート内壁面に付着した燃料の一部が入ること
になるが、燃焼室に供給される燃料量はこれら燃料量か
ら吸気ポート内壁面に付着する燃料量が減算された値と
なる。
しかし、前記した吸気ポート内壁面に付着する燃料量
は不安定で、また、前記したように重質燃料の方が多く
なることから、特に、重質燃料使用時には燃焼室内に供
給される燃料量が定常的に一定にならず、各サイクル毎
にばらつき、結果として空燃比のサイクル毎の変動が大
きくなる。このため、前記した加速時のコンプレッサ停
止制御を行なう場合、停止期間を通常の燃料使用時に最
適な値に設定していても、重質燃料使用時は燃料の壁面
付着量が多いために、上記停止期間経過後コンプレッサ
を作動開始した時に燃焼変動が大きく、加速性能が悪化
する。
そこで、加速時のコンプレッサ停止期間を重質燃料使
用時に適合するよう長めに設定すると、重質燃料以外の
非重質燃料使用時には燃焼変動が比較的小さく、加速性
能がそれほど損われないにも拘らず長期間,空調器が作
動しないこととなり、冷房フィーリングが悪化する。
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、重質燃料
使用時に非重質燃料使用時に比べて、加速時における空
調器のコンプレッサ停止期間を長く設定することによ
り、重質燃料使用時の加速性能の悪化を防止すると共
に、非重量燃料使用時は冷房フィーリングの悪化を防止
する車両用空調器のコンプレッサ制御装置を提供するこ
とを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本発明の原理構成図を示す。同図中、10は内
燃機関,11は車両空調器のコンプレッサで、車両用空調
器のコンプレッサ11は車両の内燃機関10を駆動源とし、
車両の加速開始時より所定機関,制御手段12によりその
作動が停止される。このような車両空調器のコンプレッ
サ制御装置において、本発明は燃料タンク13内の燃料14
の蒸発しにくさを検出する燃料性状検出手段15と、制御
手段12における上記所定期間を可変設定するコンプレッ
サ停止期間可変手段16とを具備するようにしたものであ
る。
上記のコンプレッサ停止期間可変手段16は、燃料性状
検出手段15からの検出信号に基づき、重質燃料使用時は
非重質燃料使用時に比べて制御手段12における所定期間
(加速時のコンプレッサ停止期間)を長く設定する。
〔作用〕
内燃機関10の加速時に車両用空調器のコンプレッサ11
を制御手段12により停止させる所定期間を、コンプレッ
サ停止期間可変手段16により、重質燃料使用時は非重質
燃料使用時に比べて長い値に設定するようにしている。
このため、重質燃料使用時は加速時に上記所定期間経過
後、車両用空調器のコンプレッサ11の停止解除を行なっ
て作動を開始した時は、従来に比べて長期間経過してい
るから吸気ポート壁面に付着した液状燃料がより多く燃
焼して燃焼変動が小さくなっている。
他方、非重質燃料使用時は重質燃料使用時に比べて燃
焼変動が小さいから、重質燃料使用時に比べて短期間で
車両用空調器のコンプレッサ11の停止解除がなされる。
〔実施例〕
第2図は本発明の一実施例の構成図を示す。同図中、
第1図と同一構成部分には同一符号を付してある。本実
施例は内燃機関10として4気筒4サイクル火花点火内燃
機関(エンジン)に適用した例で、後述するマイクロコ
ンピュータ21によって制御される。
第2図において、エアクリーナ22の下流側にはスロッ
トルバルブ23を介してサージタンク24が設けられてい
る。エアクリーナ22の近傍には吸気温を検出する吸気温
センサ25が取付けられ、またスロットルバルブ23には、
スロットルバルブ23が全閉状態でオンとなるアイドルス
イッチ26が取付けられている。また、サージタンク24に
はダイヤフラム式の圧力センサ27が取付けられている。
また、スロットルバルブ23を迂回し、かつ、スロット
ルバルブ23の上流側と下流側とを連通するバイパス通路
28が設けられ、そのバイパス通路28の途中にソレノイド
によって開弁度が制御されるアイドル・スピード・コン
トロール・バルブ(ISCV)29が取付けられている。この
ISCV29に流れる電流をデューティ比制御して開弁度を制
御し、これによりバイパス通路28に流れる空気量を調節
することにより、アイドリング回転数が目標回転数に制
御される。
サージタンク24はインテークマニホルド30及び吸気ポ
ート31を介してエンジン32(前記内燃機関10に相当す
る)の燃焼室33に連通されている。インテークマニホル
ド30内に一部が突出するような各気筒毎に燃料噴射弁52
が配設されており、この燃料噴射弁52でインテークマニ
ホルド30を通る空気流中に燃料14が噴射される。
燃焼室33は排気ポート34及びエキゾーストマニホルド
35を介して触媒装置36に連通されている。また、37は点
火プラグ、一部が燃焼室33に突出するように設けられて
いる。また、38はピストンで、図中、上下方向に往復運
動する。
イグナイタ39は高電圧を発生し、この高電圧をディス
トリビュータ40により各気筒の点火プラグ37へ分配供給
する。回転角センサ41はディストリビュータ40のシャフ
トの回転を検出して例えば30゜CA毎にエンジン回転信号
をマイクロコンピュータ21へ出力する。
また、42は水温センサで、エンジンブロック43を貫通
して一部がウォータジャケット内に突出するように設け
られ、エンジン冷却水の水温を検出して水温センサ信号
を出力する。更に、酸素濃度検出センサ(O2センサ)53
は、その一部がエキゾーストマニホルド35を貫通突出す
るように配置され、触媒装置36に入る前の排気ガス中の
酸素濃度を検出する。
また、燃料タンク13の下部には燃料温センサ44が設け
られており、これにより燃料14の温度が測定される。燃
料タンク13の上部にはベーパ通路45が設けられ、そのベ
ーパ通路45はベーパ流量計46を介してキャニスタ47に連
通されている。
燃料タンク13で発生したベーパはベーパ流量計46によ
りその流量が測定された後、キャニスタ47に流れ込む。
このベーパ流量計46はベーパの流量に応動して回転部48
が取付けられ、その回転部48にはシグナルロータ(図示
せず)が取付けられている。
また、49はベーパ流量センサで、ベーパ流量計46のハ
ウジニング部に設けられており、回転部48のシグナルロ
ータがベーパ流量センサ49を横切った時に高電圧とな
り、離れると低電圧となる(すなわち、回転部48の1回
転毎に1回高電圧となる)ベーパ流量検出信号を発生し
てマイクロコンピュータ21へ送出する。このベーパ流量
センサ49及びマイクロコンピュータ21により前記した燃
料性状検出手段15が構成される。
他方、キャニスタ47に吸着されたベーパは、パージ通
路50を介してインテークマニホルド30に吸入される。パ
ージ通路50にはオリフィス(図示せず)が設けられてい
るため、インテークマニホルド30の負圧が燃料タンク17
に直接かかることはない。このパージ通路50の途中に設
けられたパージコントロールバルブ51は、マイクロコン
ピュータ21からソレノイドに流れる電流を調整すること
により開弁度が調整され、パージ通路50を流れるパージ
流量を調節する。
また、54はエアコンスイッチ(A/Cスイッチ)で、そ
のオン/オフ情報をマイクロコンピュータ21へ通知す
る。車両用空調器(エアコン)のコンプレッサ11はA/C
スイッチ54がオンのときに、マイクロコンピュータ21の
制御信号によって駆動制御される。
このような構成の本実施例の各部の動作を制御するマ
イクロコンピュータ21は第3図に示す如くハードウェア
構成とされている。同図中、第2図と同一構成部分には
同一符号を付し、その説明を省略する。第3図におい
て、マイクロコンピュータ21は中央処理装置(CPU)60,
処理プログラムを格納したリード・オンリ・メモリ(RO
M)61,作業領域として使用されるランダム・アクセス・
メモリ(RAM)62,エンジン停止後もデータを保持するバ
ックアップRAM63,CPU60へそのマスタークロックを供給
するクロック発生器64を有し、これらを双方向のバスラ
イン65を介して互いに接続すると共に、入出力ポート6
6,入力ポート67,出力ポート68〜72に夫々接続した構成
とされている。
また、マイクロコンピュータ21はフィルタ73及びバッ
ファ74を直列に介して取り出した圧力センサ27からの圧
力検出信号と、バッファ75を介して取り出した吸気温セ
ンサ25からの吸気温検出信号と、バッファ76を介して取
り出した水温センサ42からの水温センサ信号(THW)
と、バッファ77を介して取り出した燃料温センサ44から
の燃料温検出信号と、バッファ80を介して取り出したO2
センサ53の出力信号とをマルチプレクサ78へ供給する構
成とされている。
これにより、マルチプレクサ78の各入力検出信号はCP
U60の制御の下に順次マルチプレクサ78より選択出力さ
れた後、A/D変換器79でディジタル信号に変換され、バ
スライン65を介してRAM62に記憶される。
また、マイクロコンピュータ21は波形整形回路82によ
り回転角センサ41及びベーパ流量センサ49からの各検出
信号を波形整形した信号と、バッファ(図示せず)を経
たアイドルスイッチ26及びA/Cスイッチ54の各出力信号
とを夫々入力ポート67に供給する。
更に、マイクロコンピュータ21は駆動回路83〜87を有
しており、出力ポート68からの信号を駆動回路83を介し
てイグナイタ39へ供給し、出力ポート69からの信号をダ
ウンカウンタを備えた駆動回路84を介して燃料噴射弁52
へ供給し、出力ポート70からの信号を駆動回路85を介し
てISCV29へ供給し、出力ポート71の出力信号を駆動回路
86を介してパージコントロールバルブ51へ供給し、その
出力ポート72の出力信号を駆動回路87を介してコンプレ
ッサ11へ供給する構成とされている。
かかるハードウェア構成のマイクロコンピュータ21
は、前記した制御手段12及びコンプレッサ停止期間可変
手段16をソフトウェア処理動作により実現する。
次に、マイクロコンピュータ21による処理動作につい
て説明するに、まず燃料性状検出動作について第4図と
共に説明する。
第4図は燃料性状検出のための演算ルーチンを示し、
これはメインルーチンの一部である。同図中、ステップ
91で流量計測時間CVAが4msルーチンでカウントアップさ
れ(図示せず)、所定値(ここでは10秒とする)以上に
なったか否かを判定し、10秒以内のときは本ルーチンは
終了し、10秒過ぎたときは次のステップ92で流量計測時
間CVAがゼロにリセットされる。従って、ステップ92〜9
6は10秒に1回の割合で処理実行される。
一方、マイクロコンピュータ21は前記したベーパ流量
センサ49の出力検出信号が低電圧から高電圧へ変化した
時にのみ(すなわち、回転部48が1回転する毎に)起動
される外部割込みルーチンでカウントアップされるベー
パ流量カウンタ(図示せず)を有し、このカウント値NV
Aが、上記ステップ92の次のステップ93で変数NVA10にセ
ットされた後、次のステップ94でゼロにリセットされ
る。従って、変数NVA10の値は、10秒間当りのベーパ流
量計46の回転部48の回転数を示すこととなり、ベーパ流
量に比例した値を示している。
次にステップ95で燃料温センサ44により燃料14の温度
を検出して得られた燃料温検出信号THFに基づいて、燃
料温補正係数KVAが算出される。すなわち、蒸留特性が
同一の燃料であっても、燃料温が低いときはベーパ発生
量は高温のときよりも少なくなる。このため、燃料温に
よるベーパ発生量の違いを補正するべく、燃料温が低く
なるほど燃料温補正係数KVAの値が大になるように設定
される。
次にマイクロコンピュータ21はステップ96でNVA10*K
VAなる演算式による演算を行ない、単位時間当りの燃料
ベーパ量NVA10Tを算出した後ステップ97でその値NVA10T
に基づいて燃料性状係数KFを算出した後RAM62に格納す
る。この燃料性状係数KFは、10秒間のベーパ流量を燃料
温補正係数KVAで補正した値であり、第5図に示す如
く、燃料性状係数KFがKF2より大きいときは高沸点分が
少ない軽質燃料であり、KFがKF1より小さいときは高沸
点分が多い重質燃料であることがわかる。また、燃料性
状係数KFが、通常時のKF0を含むKF2>KF>KF1の範囲内
の値のときは、軽質でも重質でもない燃料とみることが
できる。
なお、本実施例ではベーパ流量の単位計測時間を10秒
としているので、走行中の燃料性状の変化も分る。
次にマイクロコンピュータ21によるコンプレッサ停止
期間可変手段16を実現するための処理動作について第5
図及び第6図と共に説明する。
第6図はコンプレッサ停止期間を定める基準値CACT0
を算出するサブルーチンで、この基準値CACT0を燃料性
状に応じて可変すことにより、コンプレッサ停止期間を
可変するようにしたものである。第6図に示すサブルー
チンが起動されると、まずCPU60が前記第4図の燃料性
状検出ルーチンで算出した燃料性状係数KFをステップ10
1で前記したRAM62から読み取る。
続いてステップ102において使用燃料14が重質燃料か
否かの判定を行なう。ステップ102の判定は前記燃料性
状係数KFが第5図に示したKF0よりも小なる所定値KF1
下であるか否かの大小比較であり、KF≦KF1のときは重
質燃料であると判定し、KF>KF1のときは重質燃料でな
いと判定する。重質燃料と判定されたときはステップ10
3へ進み基準値CACT0を最大値(例えば6秒に相当する
値)に設定する。
ステップ102で重質燃料でないと判定されたときは、
ステップ104へ進み使用燃料14が軽質燃料か否かの判定
を行なう。この判定は前記燃料性状係数KFが第5図に示
したKF0よりも大なる所定値KF2以上であるか否かの大小
比較であり、KF≧KF2のときは軽質燃料であると判定
し、KF<KF2のときは軽質燃料でないと判定する。軽質
燃料であると判定されたときはステップ105へ進み、基
準値CACT0を最小値(例えば2秒に相当する値)に設定
する。
一方、ステップ104で軽質燃料でないと判定されたと
きは、使用燃料14は燃料性状係数KFがKF1<KF<KF2であ
る軽質でも重質でもない通常燃料の場合であり、このと
きはステップ106へ進んで基準値CACT0を最大値と最小値
の中間の値(例えば4秒に相当する値)に設定する。ス
テップ103,105又は106の処理後、このサブルーチンを終
了する(ステップ107)。
次にマイクロコンピュータ21による制御手段12を実現
するための処理動作について第7図乃至第9図と共に説
明する。
第7図に示す空調器制御ルーチンが起動されると、CP
U60はまずステップ201でA/Cスイッチ54がオンか否かを
判定し、オンのときは次のステップ202で車両用空調器
のコンプレッサ11がオン(作動中)か否か判定する。
ステップ202でコンプレッサ11がオフ、すなわち停止
していると判定されたときはステップ203へ進み、回転
角センサ41により得られた機関回転数NEが800rpmより高
いか否かの判定を行ない、800rpmより高いときのみ、コ
ンプレッサ11を作動させる(ステップ204)。
他方、A/Cスイッチ54がオフと判定されたとき(ステ
ップ201)、あるいはA/Cスイッチ54がオンでもコンプレ
ッサ11が停止期間中の機関回転数が800rpm以下の低回転
数時にコンプレッサ11の作動は行なわず、この空調器制
御ルーチンを終了する。低回転数のときにコンプレッサ
11を駆動すると、コンプレッサ11の駆動力のため、内燃
機関に負荷がかかり、エンジンストールするおそれが高
いためである。
ステップ202でコンプレッサ11がオン,すなわち作動
中であると判定されたときは、次にステップ206及び207
で発進加速時か否かの判定が行なわれる。すなわち、ス
テップ206で機関回転数NEが発進加速開始時の相当回転
数である1000rpmより小か否か判定され、1000rpmより低
い回転数のときはステップ207で、圧力センサ27によっ
て得られた吸気管圧力PMの値が発進加速開始時のスロッ
トルバルブ23の開度に応じて設定された値(ここでは66
0mHg)以上か否かを判定される。
吸気管圧力PMが660mHg以上であるときは、機関回転数
NEが低いのに吸気管圧力PMが高いとき、すなわち発進加
速時であり、このときはステップ208へ進んでカウンタ
値CACTをゼロにクリアした後、ステップ209で1秒に相
当する値と比較される。ステップ206で機関回転数NEが1
000rpm以上であると判定されたとき、あるいはステップ
207で吸気管圧力PMが660mmHg未満であると判定されたと
きは、発進加速時ではないから、ステップ208をジャン
プしてステップ209へ進む。
ステップ209で比較されるカウンタ値CACTは、第8図
に示す如く、32ms毎に実行されるルーチンに従って算出
される。第8図において、CACTは前回の値に“1"を加算
され(ステップ301)、その加算後の値CACTが最大値
(ここでは16進数のFF)以下か否か判定し(ステップ30
2)、CACTの値がFF以下ならばこのルーチンを抜け、FF
より大のときはFFにセットする(ステップ303)。
このように、32ms毎に“1"ずつインクリメントしてい
き最大値FFに到るカウンタ値CACTが、第7図のステップ
209で1秒に相当する値に達したか否か、すなわち発進
加速時より1秒経過したか否か判定され、まだ1秒経過
していないときは第7図のステップ210へ進み、前記し
た第6図のCACT0の算出ルーチンに従って基準値CACT0
算出が行なわれる。
続いて、ステップ211へ進みカウンタ値CACTと基準値C
ACT0との大小比較が行なわれる。前記したように、基準
値CACT0は燃料性状に応じて算出された値であるが、最
小値のときでも軽質燃料使用時の2秒に相当する値であ
る。従って、カウンタ値CACTが1秒に達する前の値のと
きは、CACT≦CACT0であるから、ステップ212へ進んでコ
ンプレッサ11の作動が停止される。
また、ステップ209でCACTが1秒に相当する値と判定
されたときは、ステップ213で吸気管圧力PMが46mmHg以
下か否か判定され、460mmHg以下のときはアイドリング
回転数付近からスロットルバルブ23が踏み込まれてから
幾らも経たないうちにスロットルバルブ23が閉鎖され
た、すなわちレーシング状態と判定され、次のステップ
214でカウンタ値CACTを最大値FFにセットした後、ステ
ップ210へ進む。ステップ213でPM>46mHgの判定が行な
われたときは、加速が継続しているときであり、ステッ
プ210へ進む。
更に、ステップ209でカウンタ値CACTが1秒より長い
時間に相当する値と判定されたときは、ステップ210へ
進んで基準値CACT0が算出された後、ステップ211へ進ん
でカウンタ値CACTと基準値CACT0との大小比較が行なわ
れ、カウンタ値CACTが基準値CACT0より大なる値となっ
た時に初めてコンプレッサ11の作動が行なわれる。
なお、第7図において、ステップ205で機関回転数NE
が500rpm未満と判定されたときは、低回転数時にコンプ
レッサ11を駆動するとエンジンストールするおそれが高
いために、ステップ212へ進み、コンプレッサ11を作動
停止する。上記の500rpmはコンプレッサ11を作動から停
止させる判定レベルとなる回転数であり、ステップ203
でのコンプレッサ11を停止から作動させる判定レベルと
なる回転数800rpmと異ならせたのは、ヒステリシスをも
たせることによって、800rpm付近での空調器のコンプレ
ッサ11のオン,オフの繰り返しを防止するためである。
このように、第7図に示す空調器制御ルーチンによれ
ば、発進加速時より丁度1秒経過した時点でレーシング
時の判別処理が行なわれるが、加速時より基準値CACT0
に相当する時間経過するまではコンプレッサ11の作動が
停止され、基準値CACT0に相当する時間経過後にコンプ
レッサ11の作動停止が解除される。
すなわち、加速の開始により、吸気管負圧は第9図
(A)にaで示す如く急激に降下すると同時に、カウン
タ値CACTが同図(B)に示す如くゼロにクリアされ、か
つ、コンプレッサ11が同図(C)に示す如くオフとされ
る。そして、加速後時間が経過するにつれて、機関回転
数は第9図(A)にbで示す如く徐々に上昇していき、
またカウンタ値CACTが同図(B)に示す如く単調増加し
ていき、基準値CACT0を越えたときに、コンプレッサ11
が同図(C)に模式的に示す如く停止が解除されて作動
が開始される。
従って、加速時より基準値CACT0により定まる時間
(=CACT×32ms)はコンプレッサ11の作動が停止される
こととなり、またこのCACT0は前記したように燃料性状
に応じて可変されるから、加速時のコンプレッサ11の作
動停止機関は重質燃料使用時は非重質燃料(軽質燃料,
通常の燃料)使用時に比べて長くされ、従来に比べ燃焼
変動が小さくなった時点で停止解除されるため、重質燃
料使用時の加速性能の悪化を防止できる。
一方、軽質燃料使用時はそれ以外の燃料使用時に比べ
て加速時のコンプレッサ11の作動停止期間が短くされる
が、軽質燃料使用時は燃焼変動がもともと少ないから、
短時間で作動停止が解除されても問題はなく、これによ
り冷房フィーリングの悪化を防止することができる。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、例えば燃料性状検出手段15は運転変化に対する燃焼
状態変化の応答速度の相違により検出する手段(特開昭
63−66436号公報)、吸入空気と燃料との混合前後の温
度差に基づいて使用燃料の性状を検出する手段(実開昭
62−59740号、実開昭62−59742号公報)、燃料の比重を
検出する手段(特開昭62−147036号公報)、燃料温度と
燃料タンク内の圧力の上昇時間から求めた燃料の蒸発の
し易さ(リード・ベーパ・プレッシャ:RVP)により燃料
性状を検出する手段(実開昭62−116144号公報)、燃料
タンク内の圧力を検出する手段などの公知の燃料性状検
出手段を用いてもよい。また、本発明が適用される空調
器は暖房用のものでもよい。
〔発明の効果〕
上述の如く、本発明によれば、重質燃料使用時は非重
質燃料使用時に比べて加速時の空調器のコンプレッサ駆
動停止期間を長く設定して、従来に比べて燃焼変動が小
さくなってから停止解除をしているため、従来に比べて
加速性能の悪化を防止することができ、一方、非重質燃
料使用時は重質燃料使用時に比べて短期間で上記コンプ
レッサの停止解除を行なうため、冷房フィーリングの悪
化を防止することができる等の特長を有するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理構成図、第2図は本発明の一実施
例の構成図、第3図は第2図中のマイクロコンピュータ
のハードウェア構成を示す図、第4図は燃料性状係数の
演算ルーチンを示すフローチャート、第5図は燃料性状
係数と燃料性状との関係を示す図、第6図は本発明の要
部をなす基準値算出ルーチンの一実施例を示すフローチ
ャート、第7図は空調器制御ルーチンを示すフローチャ
ート、第8図は第7図のカウンタ値算出ルーチンを示す
フローチャート、第9図は第7図の動作説明用タイムチ
ャートである。 10……内燃機関、11……車両用空調器のコンプレッサ、
12……制御手段、13……燃料タンク、14……燃料、15…
…燃料性状検出手段、16……コンプレッサ停止期間可変
手段、21……マイクロコンピュータ、49……ベーパ流量
センサ、54……エアコンスイッチ(A/Cスイッチ)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の内燃機関を駆動源とした車両用空調
    器のコンプレッサを、該内燃機関が加速状態にあると
    き、加速開始時より所定期間停止させる制御手段を備え
    た車両用空調器のコンプレッサ制御装置において、 燃料タンク内の燃料の蒸発しにくさを検出する燃料性状
    検出手段と、 該燃料性状検出手段からの検出信号に基づき、重量燃料
    使用時は非重質燃料使用時に比べて前記制御手段におけ
    る前記所定期間を長く設定するコンプレッサ停止期間可
    変手段と、 を具備したことを特徴とする車両用空調器のコンプレッ
    サ制御装置。
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