JP2727529B2 - メッキ密着性に優れた高耐蝕性アルミメッキCr含有鋼板の製造方法 - Google Patents
メッキ密着性に優れた高耐蝕性アルミメッキCr含有鋼板の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、メッキ密着性の優れた高耐蝕性アルミメッ
キCr含有鋼板の製造方法に関するものである。
キCr含有鋼板の製造方法に関するものである。
従来の技術 加工用冷延鋼板にアルミメッキを施したアルミメッキ
鋼板は、高温域で耐熱性・耐酸化性に優れ、常温では耐
蝕性に優れていることから、防火壁建築材料、エキゾー
ストパイプやマフラー等の排気系自動車用部品材料、ス
トーブやパン焼き器等の家庭用器具・耐熱部品材料等巾
広い分野に亘って使用されている。
鋼板は、高温域で耐熱性・耐酸化性に優れ、常温では耐
蝕性に優れていることから、防火壁建築材料、エキゾー
ストパイプやマフラー等の排気系自動車用部品材料、ス
トーブやパン焼き器等の家庭用器具・耐熱部品材料等巾
広い分野に亘って使用されている。
さらに高い500℃以上の温度で強度と共に耐熱性と耐
酸化性に優れ、北米等諸国で実施されている凍結防止用
岩塩散布に対する塩害耐蝕性にも優れた、アルミメッキ
Cr含有鋼板が開発されている。
酸化性に優れ、北米等諸国で実施されている凍結防止用
岩塩散布に対する塩害耐蝕性にも優れた、アルミメッキ
Cr含有鋼板が開発されている。
例えば特開昭60−262950号公報のように「鋼板の加工
性を付与するために、Tiと耐蝕性の向上を図るCrを含有
する鋼板のCr酸化物の生成を防止してメッキ濡れ性を向
上するNiメッキを施した溶融アルミメッキ鋼板」、また
は特開昭61−147865号公報や特開昭61−147866号公報の
ように「Cr含有鋼板に、Si−Ni−Al系溶融メッキを施し
た耐高温酸化性、耐高温ガス腐食性及び耐塩害腐食性に
優れた、溶融アルミメッキ鋼板」等、多くの種類のアル
ミメッキCr含有鋼板が開発され、その鋼板の諸特性は優
れたものである。
性を付与するために、Tiと耐蝕性の向上を図るCrを含有
する鋼板のCr酸化物の生成を防止してメッキ濡れ性を向
上するNiメッキを施した溶融アルミメッキ鋼板」、また
は特開昭61−147865号公報や特開昭61−147866号公報の
ように「Cr含有鋼板に、Si−Ni−Al系溶融メッキを施し
た耐高温酸化性、耐高温ガス腐食性及び耐塩害腐食性に
優れた、溶融アルミメッキ鋼板」等、多くの種類のアル
ミメッキCr含有鋼板が開発され、その鋼板の諸特性は優
れたものである。
発明が解決しようとする課題 ところが最近、自動車排気系材料は、車体防錆の表面
錆5年−孔明き10年の対応に呼応して、より長寿命化が
要求され、また家電材料や建築材料の高機能化材料への
要求と共に長期間耐蝕性を保証したアルミメッキ鋼板が
要求されている。
錆5年−孔明き10年の対応に呼応して、より長寿命化が
要求され、また家電材料や建築材料の高機能化材料への
要求と共に長期間耐蝕性を保証したアルミメッキ鋼板が
要求されている。
しかしながら、このような要求に対して未だ満足すべ
き溶融メッキCr含有鋼板が提供されていない。これには
2つの問題があった。
き溶融メッキCr含有鋼板が提供されていない。これには
2つの問題があった。
その1つが溶融アルミメッキ鋼板に発生する不メッキ
である。これはCr含有鋼板に溶融アルミメッキを施す場
合、加熱炉内で鋼板表面にCr系の難還元性酸化皮膜が生
成し、メッキ濡れ性を著しく低下させる為である。
である。これはCr含有鋼板に溶融アルミメッキを施す場
合、加熱炉内で鋼板表面にCr系の難還元性酸化皮膜が生
成し、メッキ濡れ性を著しく低下させる為である。
もう1つの問題は、メッキ密着性である。鋼板中のCr
含有量が10%程度以上になると、通常のアルミメッキ鋼
板のようなAl−Fe−Si系合金層が生成されにくくなり、
加工時にメッキ層ガ剥離するという問題があった。
含有量が10%程度以上になると、通常のアルミメッキ鋼
板のようなAl−Fe−Si系合金層が生成されにくくなり、
加工時にメッキ層ガ剥離するという問題があった。
このような問題から、今日までメッキ密着性の良好な
溶融アルミメッキCr含有鋼板の製造は極めて困難とされ
ていた。本発明はこのような課題を解決するものであ
る。
溶融アルミメッキCr含有鋼板の製造は極めて困難とされ
ていた。本発明はこのような課題を解決するものであ
る。
課題を解決するための手段 本発明者らは、このような問題から、メッキ密着性の
優れたアルミメッキCr含有鋼板を安定して製造すること
を目的に多くの実験を試みた結果、Cr含有鋼板を事前に
脱脂・焼鈍・酸洗・研磨した後、空気比が0.9〜1.5の酸
化性または弱酸化性雰囲気中で、400℃〜590℃に加熱し
て、鋼中のFeを選択的に酸化させ、続いて還元性雰囲気
炉で700℃〜950℃に加熱しながら還元し、その後アルミ
メッキすることにより、メッキされる鋼板の表面に健全
な合金層が均一に生成される界面に改質され、アルミメ
ッキ層のメッキ密着性が飛躍的に向上することを見出し
た。本発明はこの知見に基づいて構成したものである。
その要旨は、 Crを10〜25%含有する焼鈍された鋼板を、加熱バーナ
ーの空気比が0.9〜1.5の酸化性又は弱酸化性雰囲気中
で、400〜590℃に加熱して、鋼板表面にFeを主体とした
酸化膜を生成させ、その後還元性雰囲気炉において700
〜950℃で表面を還元した後、冷却しながら、連続溶融
アルミメッキするメッキ密着性の優れた高耐蝕性アルミ
メッキCr含有鋼板の製造方法である。
優れたアルミメッキCr含有鋼板を安定して製造すること
を目的に多くの実験を試みた結果、Cr含有鋼板を事前に
脱脂・焼鈍・酸洗・研磨した後、空気比が0.9〜1.5の酸
化性または弱酸化性雰囲気中で、400℃〜590℃に加熱し
て、鋼中のFeを選択的に酸化させ、続いて還元性雰囲気
炉で700℃〜950℃に加熱しながら還元し、その後アルミ
メッキすることにより、メッキされる鋼板の表面に健全
な合金層が均一に生成される界面に改質され、アルミメ
ッキ層のメッキ密着性が飛躍的に向上することを見出し
た。本発明はこの知見に基づいて構成したものである。
その要旨は、 Crを10〜25%含有する焼鈍された鋼板を、加熱バーナ
ーの空気比が0.9〜1.5の酸化性又は弱酸化性雰囲気中
で、400〜590℃に加熱して、鋼板表面にFeを主体とした
酸化膜を生成させ、その後還元性雰囲気炉において700
〜950℃で表面を還元した後、冷却しながら、連続溶融
アルミメッキするメッキ密着性の優れた高耐蝕性アルミ
メッキCr含有鋼板の製造方法である。
作用 以下、本発明について詳細に説明する。
転炉、電気炉など通常の溶解炉で溶製された溶鋼を、
造塊または連続鋳造を経て製造された鋼片を、さらに熱
間圧延と冷間圧延を経てCr:10〜25%を含有するCr含有
焼鈍鋼板を製造する。
造塊または連続鋳造を経て製造された鋼片を、さらに熱
間圧延と冷間圧延を経てCr:10〜25%を含有するCr含有
焼鈍鋼板を製造する。
Crは鋼中に含有されて鋼板自体の耐蝕性を向上させる
だけでなく、アルミメッキ後は自動車排ガス凝縮液中の
腐食環境下では、メッキされたアルミニウムの犠牲防食
作用を発揮させる有効な成分である。しかしながら10%
未満の少ないCr含有量では、そのような効果を得るには
不十分で、また25%を越える過剰な含有量は耐熱性、耐
蝕性の効果が過飽和となり、鋼板の加工性も劣化し、各
種の用途の製品に使用することができない。
だけでなく、アルミメッキ後は自動車排ガス凝縮液中の
腐食環境下では、メッキされたアルミニウムの犠牲防食
作用を発揮させる有効な成分である。しかしながら10%
未満の少ないCr含有量では、そのような効果を得るには
不十分で、また25%を越える過剰な含有量は耐熱性、耐
蝕性の効果が過飽和となり、鋼板の加工性も劣化し、各
種の用途の製品に使用することができない。
またCr含有量が10%以下の低い鋼板は再結晶温度が普
通炭素鋼の場合と大差がないため、連続溶融メッキライ
ンのインライン焼鈍が容易であるが、Cr含有量が10%以
上になると、再結晶温度が900℃以上になり加工性を改
善するための焼鈍は、高温度でかつ長時間加熱となる。
このように高温度で焼鈍することは加熱炉の損耗を著し
く速める。またインラインで長時間加熱することは、ラ
イン速度を低速にすることから溶着溶融アルミメッキ金
属が凝固する際にタレ模様となり、外観性を著しく損う
問題がある。したがって本発明においては、10〜25%の
Crを含有し、冷間圧延後、予め再結晶温度以上で焼鈍さ
れた鋼板を使用する。
通炭素鋼の場合と大差がないため、連続溶融メッキライ
ンのインライン焼鈍が容易であるが、Cr含有量が10%以
上になると、再結晶温度が900℃以上になり加工性を改
善するための焼鈍は、高温度でかつ長時間加熱となる。
このように高温度で焼鈍することは加熱炉の損耗を著し
く速める。またインラインで長時間加熱することは、ラ
イン速度を低速にすることから溶着溶融アルミメッキ金
属が凝固する際にタレ模様となり、外観性を著しく損う
問題がある。したがって本発明においては、10〜25%の
Crを含有し、冷間圧延後、予め再結晶温度以上で焼鈍さ
れた鋼板を使用する。
また本発明で使用する焼鈍鋼板は、さらに耐蝕性を向
上させるため、Niを1〜15%含有させてもよい。またT
i、Nb、Moなど強化元素、加工性向上元素の少量を含有
させてもよい。
上させるため、Niを1〜15%含有させてもよい。またT
i、Nb、Moなど強化元素、加工性向上元素の少量を含有
させてもよい。
このようにして製造されたCr含有焼鈍鋼板は、脱脂し
表面清浄化処理後、必要によっては、NiプレメッキやFe
プレメッキを施した後、加熱バーナーの空気比0.9〜1.5
の酸化性または弱酸化性雰囲気で鋼板の温度が400℃〜5
90℃になるように加熱する。この加熱は、鋼板またはNi
等プレメッキ表面のアルミメッキ金属との密着性を改善
するものである。
表面清浄化処理後、必要によっては、NiプレメッキやFe
プレメッキを施した後、加熱バーナーの空気比0.9〜1.5
の酸化性または弱酸化性雰囲気で鋼板の温度が400℃〜5
90℃になるように加熱する。この加熱は、鋼板またはNi
等プレメッキ表面のアルミメッキ金属との密着性を改善
するものである。
本発明が対象とする鋼板は、Cr含有量が高いので、板
温が高くなるとCrが表面に濃化しやすく、アルミメッキ
した場合、加工性に優れたFe−Al−Si系合金が生成しに
くく、普通鋼のアルミメッキ鋼板に比べ著しく密着性が
低下する。そこで加熱バーナーの空気比を0.9〜1.5に
し、Fe系の酸化膜を生成しやすくし、かつ板温を590℃
以下にしてCr系の酸化膜の生成を極力防止する。
温が高くなるとCrが表面に濃化しやすく、アルミメッキ
した場合、加工性に優れたFe−Al−Si系合金が生成しに
くく、普通鋼のアルミメッキ鋼板に比べ著しく密着性が
低下する。そこで加熱バーナーの空気比を0.9〜1.5に
し、Fe系の酸化膜を生成しやすくし、かつ板温を590℃
以下にしてCr系の酸化膜の生成を極力防止する。
第1図は、加熱前の焼鈍板と酸化性雰囲気炉で加熱バ
ーナーの空気比1.0で450℃に加熱し、そのまま冷却し炉
内から取り出した加熱後の焼鈍板のサンプルをグロー放
電発光分光分析(GDS)にて分析した結果の一例を示
す。縦軸は各元素の強度で、横軸はスパッタリング深さ
である。
ーナーの空気比1.0で450℃に加熱し、そのまま冷却し炉
内から取り出した加熱後の焼鈍板のサンプルをグロー放
電発光分光分析(GDS)にて分析した結果の一例を示
す。縦軸は各元素の強度で、横軸はスパッタリング深さ
である。
この結果加熱前の焼鈍板の最表面にはCrの酸化膜が確
認されるが、450℃に加熱すると、酸化膜自体の厚みは
増えるが、表層のCrの強度が小さくなり、Fe系の酸化膜
が生成していることがわかる。
認されるが、450℃に加熱すると、酸化膜自体の厚みは
増えるが、表層のCrの強度が小さくなり、Fe系の酸化膜
が生成していることがわかる。
このようにして生成したFe系の酸化膜は還元炉にて容
易に還元され、鋼板表面が活性化され、アルミメッキし
た場合の合金層が均一に生成し、良好な密着性を確保で
きる。
易に還元され、鋼板表面が活性化され、アルミメッキし
た場合の合金層が均一に生成し、良好な密着性を確保で
きる。
このような効果は所定の空気比と板温により得られる
ものであって、0.9未満の空気比では、鉄系酸化膜を緻
密に生成させるには、「O」量が不足しているため、鉄
系酸化膜が緻密に生成する前に鋼中Crの酸化も起こり、
Cr系酸化膜を生成するため、不メッキが発生し易くな
る。逆に、1.5を越える高空気比では、加熱バーナーが
安定して燃焼出来なくなり、連続操業が困難となる。
ものであって、0.9未満の空気比では、鉄系酸化膜を緻
密に生成させるには、「O」量が不足しているため、鉄
系酸化膜が緻密に生成する前に鋼中Crの酸化も起こり、
Cr系酸化膜を生成するため、不メッキが発生し易くな
る。逆に、1.5を越える高空気比では、加熱バーナーが
安定して燃焼出来なくなり、連続操業が困難となる。
また板温が590℃を越えるとCrの表面濃化が始まり、
表面にCr酸化膜が生成し、この酸化膜を透過し、Fe系の
酸化膜ができる。この酸化膜は還元性雰囲気炉にて、最
表層のFe系の酸化膜のみ還元されるので、メッキ濡れ性
は確保できるが、Cr系の酸化膜が還元されないので、こ
れがバリヤー層となって、合金層の発達が阻害され、良
好なメッキ密着性をより安定的に確保することが困難と
なる。すなわち上記のような空気比と加熱温度の調和の
とれた範囲で加熱することにより、易還元性のFe系酸化
膜を緻密に生成し、Crの濃化と酸化を極力抑制した界面
になっている。
表面にCr酸化膜が生成し、この酸化膜を透過し、Fe系の
酸化膜ができる。この酸化膜は還元性雰囲気炉にて、最
表層のFe系の酸化膜のみ還元されるので、メッキ濡れ性
は確保できるが、Cr系の酸化膜が還元されないので、こ
れがバリヤー層となって、合金層の発達が阻害され、良
好なメッキ密着性をより安定的に確保することが困難と
なる。すなわち上記のような空気比と加熱温度の調和の
とれた範囲で加熱することにより、易還元性のFe系酸化
膜を緻密に生成し、Crの濃化と酸化を極力抑制した界面
になっている。
このようにして鋼板表面にFeの酸化膜を生成したCr含
有鋼板は、還元性雰囲気炉で、700℃以上950℃以下に昇
温して、鋼板表面に生成したFe系酸化膜を還元し、表面
を活性化する。この場合、板温が700℃未満の低い温度
では、冷却帯で板が冷え過ぎ、アルミ浴浸入時の板温が
確保できず、メッキ濡れ性が悪くなり、外観不良を引き
起こす。
有鋼板は、還元性雰囲気炉で、700℃以上950℃以下に昇
温して、鋼板表面に生成したFe系酸化膜を還元し、表面
を活性化する。この場合、板温が700℃未満の低い温度
では、冷却帯で板が冷え過ぎ、アルミ浴浸入時の板温が
確保できず、メッキ濡れ性が悪くなり、外観不良を引き
起こす。
逆に950℃を超えると材質劣化の危険性が生じる。
しかして上記の熱処理を受けたCr含有鋼板は、ただち
に冷却を開始しながら溶融アルミメッキ浴を通過して所
定のメッキ付着量に調整されて製品化される。この場合
の冷却速度は冷却中に生成るクロムカーバイトの析出を
防止するために速い程好ましく、またはアルミメッキ浴
についても、アルミ、アルミシリコン合金など各種のア
ルミ系メッキ浴が使用される。しかして製造されたアル
ミメッキCr含有鋼板は、メッキ密着性の優れた鋼板とな
る。
に冷却を開始しながら溶融アルミメッキ浴を通過して所
定のメッキ付着量に調整されて製品化される。この場合
の冷却速度は冷却中に生成るクロムカーバイトの析出を
防止するために速い程好ましく、またはアルミメッキ浴
についても、アルミ、アルミシリコン合金など各種のア
ルミ系メッキ浴が使用される。しかして製造されたアル
ミメッキCr含有鋼板は、メッキ密着性の優れた鋼板とな
る。
第2図の写真は、本発明の条件(酸化または弱酸化性
雰囲気炉で加熱バーナーの空気比1.0で板温450℃に加熱
し、還元雰囲気炉にて800℃まで加熱後、冷却しながら
溶融アルミメッキ実施)で製造した場合と、第2図
(2)は比較用に本発明から逸脱した条件(酸化または
弱酸化性雰囲気炉の加熱バーナーの空気比1.0で板温700
℃に加熱し、還元雰囲気炉にて850℃まで加熱後、冷却
しながら溶融アルミメッキ実施)で製造したアルミメッ
キ鋼板の断面を顕微鏡にて見た写真を一例として示す。
これによると、本発明の条件で製造したアルミメッキCr
含有鋼板第2図(1)は合金層2が健全に生成している
が、本発明から逸脱した比較材第2図(2)は殆ど合金
層2が生成していない。
雰囲気炉で加熱バーナーの空気比1.0で板温450℃に加熱
し、還元雰囲気炉にて800℃まで加熱後、冷却しながら
溶融アルミメッキ実施)で製造した場合と、第2図
(2)は比較用に本発明から逸脱した条件(酸化または
弱酸化性雰囲気炉の加熱バーナーの空気比1.0で板温700
℃に加熱し、還元雰囲気炉にて850℃まで加熱後、冷却
しながら溶融アルミメッキ実施)で製造したアルミメッ
キ鋼板の断面を顕微鏡にて見た写真を一例として示す。
これによると、本発明の条件で製造したアルミメッキCr
含有鋼板第2図(1)は合金層2が健全に生成している
が、本発明から逸脱した比較材第2図(2)は殆ど合金
層2が生成していない。
この為良好な密着性が得られないものと思われる。な
お、1はメッキ層、2は合金層、3は地金である。
お、1はメッキ層、2は合金層、3は地金である。
実施例 次に本発明の実施例について説明する。
第1表は各種成分含有量の異なるCr含有焼鈍板を、温
度、空気比を変化させて、溶融アルミメッキした時のメ
ッキ特性を示した実験結果である。
度、空気比を変化させて、溶融アルミメッキした時のメ
ッキ特性を示した実験結果である。
その結果、本発明法でアルミメッキしたCr含有鋼板
は、メッキ密着性が優れており、本発明から逸脱した比
較材は良好なメッキ密着性を得ることができなかった。
は、メッキ密着性が優れており、本発明から逸脱した比
較材は良好なメッキ密着性を得ることができなかった。
第1図はCr含有鋼板の焼鈍板と該焼鈍板を弱酸化性雰囲
気中の温度450℃に加熱した時のグロー放電発光分光分
析結果を示した図、第2図(1)、(2)はアルミメッ
キCr含有鋼板の本発明材と比較材の断面を示す金属組織
の顕微鏡写真(400倍)である。 1……メッキ層、2……合金層、3……地金。
気中の温度450℃に加熱した時のグロー放電発光分光分
析結果を示した図、第2図(1)、(2)はアルミメッ
キCr含有鋼板の本発明材と比較材の断面を示す金属組織
の顕微鏡写真(400倍)である。 1……メッキ層、2……合金層、3……地金。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 征順 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式會社八幡製鐵所内 (72)発明者 大森 隆之 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式會社八幡製鐵所内 (72)発明者 麻川 健一 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式會社八幡製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭62−274060(JP,A) 特開 昭55−122865(JP,A) 特公 昭56−49989(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】Crを10〜25%含有する焼鈍された鋼板を、
加熱バーナーの空気比が0.9〜1.5の酸化性又は弱酸化性
雰囲気中で、400〜590℃に加熱して、鋼板表面にFeを主
体とした酸化膜を生成させ、その後還元性雰囲気炉にお
いて700〜950℃で表面を還元した後、冷却しながら、連
続溶融アルミメッキすることを特徴とするメッキ密着性
の優れた高耐蝕性アルミメッキCr含有鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1249007A JP2727529B2 (ja) | 1989-09-27 | 1989-09-27 | メッキ密着性に優れた高耐蝕性アルミメッキCr含有鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1249007A JP2727529B2 (ja) | 1989-09-27 | 1989-09-27 | メッキ密着性に優れた高耐蝕性アルミメッキCr含有鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03111546A JPH03111546A (ja) | 1991-05-13 |
JP2727529B2 true JP2727529B2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=17186625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1249007A Expired - Lifetime JP2727529B2 (ja) | 1989-09-27 | 1989-09-27 | メッキ密着性に優れた高耐蝕性アルミメッキCr含有鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2727529B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5175026A (en) * | 1991-07-16 | 1992-12-29 | Wheeling-Nisshin, Inc. | Method for hot-dip coating chromium-bearing steel |
JPH06173784A (ja) * | 1992-12-09 | 1994-06-21 | Mitsubishi Electric Corp | 排気ガス再循環制御バルブ装置 |
KR100447598B1 (ko) * | 2001-12-21 | 2004-09-07 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 선도금에 의한 용융알루미늄 도금 스텐레스강판의 제조방법 |
KR100988491B1 (ko) * | 2008-06-26 | 2010-10-20 | 포스코강판 주식회사 | 용융 알루미늄 도금 스테인레스 강판의 제조방법 |
KR100988490B1 (ko) * | 2008-06-26 | 2010-10-20 | 포스코강판 주식회사 | 용융 알루미늄-아연 도금 스테인레스 강판의 제조방법 |
DE102010037254B4 (de) | 2010-08-31 | 2012-05-24 | Thyssenkrupp Steel Europe Ag | Verfahren zum Schmelztauchbeschichten eines Stahlflachprodukts |
DE102012101018B3 (de) | 2012-02-08 | 2013-03-14 | Thyssenkrupp Nirosta Gmbh | Verfahren zum Schmelztauchbeschichten eines Stahlflachprodukts |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5649989A (en) * | 1979-09-29 | 1981-05-06 | Hitachi Ltd | Nuclear reactor operation method |
-
1989
- 1989-09-27 JP JP1249007A patent/JP2727529B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03111546A (ja) | 1991-05-13 |
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