JP2727396C - - Google Patents
Info
- Publication number
- JP2727396C JP2727396C JP2727396C JP 2727396 C JP2727396 C JP 2727396C JP 2727396 C JP2727396 C JP 2727396C
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ethylene
- copolymer resin
- acrylic copolymer
- film
- acrylic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 52
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 52
- 229920001577 copolymer Polymers 0.000 claims description 43
- 239000000314 lubricant Substances 0.000 claims description 13
- 238000003466 welding Methods 0.000 claims description 13
- 150000001408 amides Chemical class 0.000 claims description 12
- 239000011342 resin composition Substances 0.000 claims description 7
- 238000002844 melting Methods 0.000 claims description 5
- 229920005680 ethylene-methyl methacrylate copolymer Polymers 0.000 claims description 4
- NIXOWILDQLNWCW-UHFFFAOYSA-N acrylic acid group Chemical group C(C=C)(=O)O NIXOWILDQLNWCW-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 3
- 239000005042 ethylene-ethyl acrylate Substances 0.000 claims description 3
- 239000005043 ethylene-methyl acrylate Substances 0.000 claims description 3
- 239000005977 Ethylene Substances 0.000 claims description 2
- VGGSQFUCUMXWEO-UHFFFAOYSA-N ethene Chemical compound C=C VGGSQFUCUMXWEO-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 2
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 claims 1
- 239000002952 polymeric resin Substances 0.000 claims 1
- BZHJMEDXRYGGRV-UHFFFAOYSA-N vinyl chloride Chemical compound ClC=C BZHJMEDXRYGGRV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 7
- -1 for example Polymers 0.000 description 5
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 4
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 3
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 3
- 230000001070 adhesive Effects 0.000 description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 description 3
- 239000004743 Polypropylene Substances 0.000 description 2
- 239000011230 binding agent Substances 0.000 description 2
- 230000000903 blocking Effects 0.000 description 2
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 2
- 229920001155 polypropylene Polymers 0.000 description 2
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- WSSSPWUEQFSQQG-UHFFFAOYSA-N 4-Methyl-1-pentene Chemical compound CC(C)CC=C WSSSPWUEQFSQQG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000004925 Acrylic resin Substances 0.000 description 1
- 229920000178 Acrylic resin Polymers 0.000 description 1
- 206010008415 Chediak-Higashi syndrome Diseases 0.000 description 1
- FTQWRYSLUYAIRQ-UHFFFAOYSA-N N-[(octadecanoylamino)methyl]octadecanamide Chemical compound CCCCCCCCCCCCCCCCCC(=O)NCNC(=O)CCCCCCCCCCCCCCCCC FTQWRYSLUYAIRQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229920001083 Polybutene Polymers 0.000 description 1
- XSQUKJJJFZCRTK-UHFFFAOYSA-N Urea Natural products NC(N)=O XSQUKJJJFZCRTK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- NIXOWILDQLNWCW-UHFFFAOYSA-M acrylate Chemical compound [O-]C(=O)C=C NIXOWILDQLNWCW-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 1
- 150000001336 alkenes Chemical class 0.000 description 1
- 239000002216 antistatic agent Substances 0.000 description 1
- 238000003490 calendering Methods 0.000 description 1
- 239000004202 carbamide Substances 0.000 description 1
- 239000003086 colorant Substances 0.000 description 1
- BXKDSDJJOVIHMX-UHFFFAOYSA-N edrophonium chloride Chemical compound [Cl-].CC[N+](C)(C)C1=CC=CC(O)=C1 BXKDSDJJOVIHMX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000005038 ethylene vinyl acetate Substances 0.000 description 1
- 229920005676 ethylene-propylene block copolymer Polymers 0.000 description 1
- 230000001747 exhibiting Effects 0.000 description 1
- 238000001125 extrusion Methods 0.000 description 1
- 229920001903 high density polyethylene Polymers 0.000 description 1
- 239000004700 high-density polyethylene Substances 0.000 description 1
- 239000011256 inorganic filler Substances 0.000 description 1
- 229910003475 inorganic filler Inorganic materials 0.000 description 1
- 229920000092 linear low density polyethylene Polymers 0.000 description 1
- 239000004707 linear low-density polyethylene Substances 0.000 description 1
- 229920001684 low density polyethylene Polymers 0.000 description 1
- 239000004702 low-density polyethylene Substances 0.000 description 1
- CERQOIWHTDAKMF-UHFFFAOYSA-M methacrylate Chemical compound CC(=C)C([O-])=O CERQOIWHTDAKMF-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 239000000049 pigment Substances 0.000 description 1
- 239000004014 plasticizer Substances 0.000 description 1
- 229920001200 poly(ethylene-vinyl acetate) Polymers 0.000 description 1
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 1
- 239000000377 silicon dioxide Substances 0.000 description 1
- 239000003381 stabilizer Substances 0.000 description 1
- 239000004094 surface-active agent Substances 0.000 description 1
- 238000010998 test method Methods 0.000 description 1
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、高周波ウエルダー加工用のエチレン−アクリル系共重合樹脂フィル
ムに関し、詳しくは、スリップ性及びブロッキング防止性に優れる高周波ウエル
ダー加工用のエチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムに関する。 【0002】 【従来の技術】 従来、カードケース、バインダーや手帳の表装、袋物等の素材としては、軟質
塩化ビニル系樹脂フィルムが広く使用されてきた。この軟質塩化ビニル系樹脂フ
ィルムは、塩化ビニル系樹脂に、可塑剤、安定剤等の各種添加剤を添加した塩化
ビニル系樹脂組成物を、カレンダー法や押出法等によりフィルム化したものであ
る。 上記の軟質塩化ビニル系樹脂フィルムは、透明性、柔軟性に優れ、且つ高周波
ウエルダー加工性に優れるという利点を有するものである。 【0003】 一方、軟質塩化ビニル系樹脂フィルムと同様に、透明性、柔軟性に優れ、且つ 高周波ウエルダー加工性に優れるフィルムとして、エチレン−アクリル系共重合
樹脂製のフィルムが、軟質塩化ビニル系樹脂フィルムの代替品として近年注目さ
れつつある。 【0004】 ところが、上記のエチレン−アクリル系共重合樹脂製のフィルムは、スリップ
性に劣り、フィルム同志が密着してしまう、いわゆるブロッキングが発生しやす
いという欠点を有するものであり、そのままではカードケース等の素材としては
適さないものであった。 また、上記の欠点を解決するために、塩化ビニル系樹脂に配合するような滑剤
を添加すると、スリップ性、ブロッキング防止性は改善されるものの、高周波ウ
エルダー加工が不可能となる(高周波ウエルダー加工しても、フィルム同志が充
分な接着強度で融着しない)という問題が生じ、スリップ性に優れ、かつ高周波
ウエルダー加工が可能なエチレン−アクリル系共重合樹脂製のフィルムを得るこ
とはできなかった。 【0005】 本発明者は、上記の欠点を解消するために鋭意研究した結果、特定のエチレン
−アクリル系共重合樹脂に、特定の融点を有するアマイド系滑剤を、特定量添加
することにより、スリップ性やブロッキング防止性に優れ、且つ高周波ウエルダ
ー加工性に優れるエチレン−アクリル系共重合樹脂製のフィルムが得られること
を見出し、本発明を完成するに至った。 【0006】 【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するためになされた本発明の高周波ウエルダー加工用エチレ
ン−アクリル系共重合樹脂フィルムは、エチレン−メチルメタクリレート共重合
樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合樹脂から選ばれる一種以上を主体とするエチレン−アクリル系共重合樹
脂100重量部に対し、融点が40〜120℃のアマイド系滑剤を0.01〜1
.0重量部添加したエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物からなることを特徴
とするものである。 【0007】 本発明におけるエチレン−アクリル系共重合樹脂とは、エチレン−メチルメタ
クリレート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−
エチルアクリレート共重合樹脂またはこれらの混合物、あるいはこれらのエチレ
ン−アクリル系共重合樹脂を主体とする他のオレフィン系樹脂、例えば、高密度
ポリエチレン、中低密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレン、結晶性エチ
レン−プロピレンブロック共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、上記
以外のエチレン−アクリル系共重合樹脂、結晶性ポリプロピレン、ランダムポリ
プロピレン、ブロックポリプロピレン、プロピレン−酢酸ビニル共重合樹脂、プ
ロピレン−エチルアクリレート共重合樹脂、ポリブテン、ポリ−3−メチルブテ
ン、ポリ−4−メチルペンテン等とのブレンド物が使用できる。 また、上記のエチレン−アクリル系共重合樹脂は、単独で使用しても良いし、
異なる二種以上のものを混合して使用しても良い。 【0008】 本発明に使用されるエチレン−アクリル系共重合樹脂として特に好適なのは、
エチレン成分が85〜70重量%で、アクリル系成分(アクリル酸エステルまた
はメタクリル酸エステル)が15〜30重量%であるエチレン−アクリル系共重
合樹脂である。 全樹脂分中のアクリル系成分の含有量が少なすぎると、高周波ウエルダー加工
性に劣り、逆に多すぎるとフィルムの成形性が悪化し、かつフィルムのブロッキ
ングが激しくなる。 【0009】 本発明に使用できるアマイド系滑剤は、融点が40〜120℃、好ましくは4
0〜100℃のものであれば特に限定はされないが、化5に示す一般式で表され
るモノアマイド、化6に示す一般式で表される置換アマイド、化7に示す一般式
で表されるビスアマイド、化8に示す一般式で表されるアルキルウレア等が好適
に使用できる。 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 これらのアマイド系滑剤は、単独で用いても、二種以上を併用しても良い。 【0010】 アマイド系滑剤の添加量としては、エチレン−アクリル系共重合樹脂100重
量部に対し、0.01〜1.0重量部である。 アマイド系滑剤の添加量が0.01重量部未満であると、スリップ性付与効果 及びブロッキング防止効果が十分に発現せず、また、添加量が1.0重量部を超
えると、高周波ウエルダー加工性が損なわれるのみでなく、アマイド系滑剤が移
行し、フィルム自体の透明性が損なわれるという問題が生じる。 【0011】 本発明の高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムを
得るための上記のエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物には、上記のアマイド
系滑剤の他に、必要に応じて、界面活性剤等の帯電防止剤、シリカ等の無機充填
剤、顔料等の着色剤などの各種添加剤を添加することもできる。 このときの各種添加剤の種類や添加量は、エチレン−アクリル系樹脂に添加可
能なものを、通常量添加すれば良い。 また、高周波ウエルダー加工性を阻害しない範囲で、他の滑剤を併用すること
も、本発明から除外されるものではない。 【0012】 【作用】 本発明の高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムは
、40〜120℃の融点を有するアマイド系滑剤を、エチレン−メチルメタクリ
レート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合樹脂から選ばれる一種以上を主体とするエチレン−アクリ
ル系共重合樹脂100重量部に対し、0.01〜1.0重量部添加した樹脂組成
物からなるので、優れたブロッキング防止効果及びスリップ性を発現すると共に
、高周波ウエルダー加工によりフィルム同志を融着した際の接着強度にも優れる
ものである。 【0013】 【実施例】 以下、具体的な実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。 【0014】 実施例1〜7、比較例1〜4 表1に示す配合のエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物から、Tダイ押出機
を用いて厚さ0.2mmのフィルムを調整した。 得られたフィルムについて、下記の方法で高周波ウエルダー加工性及びブロッ
キング防止性を試験した。結果を表1に示す。 <試験方法> ・高周波ウエルダー加工性 得られたエチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムを30日間室温にて静置し
た後、高周波ウエルダー加工を行い、テンシロンによる接着強度測定を行なった
(試料幅は2cm、CHSは200mm/分)。 ・ブロッキング防止性 得られたエチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムを20cm×20cmに切
断し、サンプルフィルムを二枚調製した。得られたサンプルフィルムを重ね合わ
せ、1000gの荷重をかけて、室温にて24時間放置した後、2枚のサンプル
フィルムを剥がすときの触感によって、ブロッキング防止性を評価した。 【0015】 【表1】 【0016】 実施例8〜12、比較例5 表2に示す配合のエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物から、Tダイ押出機
を用いて厚さ0.2mmのフィルムを調整し、得られたフィルムにっいて、実施
例1と同様にして高周波ウエルダー加工性及びブロッキング防止性を試験した。
結果を表2に示す。 【0017】 【表2】 【0018】 【発明の効果】 本発明の高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムは
、透明性、柔軟性、高周波ウエルダー加工性に優れるというエチレン−アクリル
系共重合樹脂の特性を損なうことなく、ブロッキング防止性、スリップ性を改善
することができたので、上記フィルムを高周波ウエルダー加工して得られるカー
ドケース、バインダーや手帳の表装、袋物等の素材として好適に使用することが
できる。
ムに関し、詳しくは、スリップ性及びブロッキング防止性に優れる高周波ウエル
ダー加工用のエチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムに関する。 【0002】 【従来の技術】 従来、カードケース、バインダーや手帳の表装、袋物等の素材としては、軟質
塩化ビニル系樹脂フィルムが広く使用されてきた。この軟質塩化ビニル系樹脂フ
ィルムは、塩化ビニル系樹脂に、可塑剤、安定剤等の各種添加剤を添加した塩化
ビニル系樹脂組成物を、カレンダー法や押出法等によりフィルム化したものであ
る。 上記の軟質塩化ビニル系樹脂フィルムは、透明性、柔軟性に優れ、且つ高周波
ウエルダー加工性に優れるという利点を有するものである。 【0003】 一方、軟質塩化ビニル系樹脂フィルムと同様に、透明性、柔軟性に優れ、且つ 高周波ウエルダー加工性に優れるフィルムとして、エチレン−アクリル系共重合
樹脂製のフィルムが、軟質塩化ビニル系樹脂フィルムの代替品として近年注目さ
れつつある。 【0004】 ところが、上記のエチレン−アクリル系共重合樹脂製のフィルムは、スリップ
性に劣り、フィルム同志が密着してしまう、いわゆるブロッキングが発生しやす
いという欠点を有するものであり、そのままではカードケース等の素材としては
適さないものであった。 また、上記の欠点を解決するために、塩化ビニル系樹脂に配合するような滑剤
を添加すると、スリップ性、ブロッキング防止性は改善されるものの、高周波ウ
エルダー加工が不可能となる(高周波ウエルダー加工しても、フィルム同志が充
分な接着強度で融着しない)という問題が生じ、スリップ性に優れ、かつ高周波
ウエルダー加工が可能なエチレン−アクリル系共重合樹脂製のフィルムを得るこ
とはできなかった。 【0005】 本発明者は、上記の欠点を解消するために鋭意研究した結果、特定のエチレン
−アクリル系共重合樹脂に、特定の融点を有するアマイド系滑剤を、特定量添加
することにより、スリップ性やブロッキング防止性に優れ、且つ高周波ウエルダ
ー加工性に優れるエチレン−アクリル系共重合樹脂製のフィルムが得られること
を見出し、本発明を完成するに至った。 【0006】 【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するためになされた本発明の高周波ウエルダー加工用エチレ
ン−アクリル系共重合樹脂フィルムは、エチレン−メチルメタクリレート共重合
樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合樹脂から選ばれる一種以上を主体とするエチレン−アクリル系共重合樹
脂100重量部に対し、融点が40〜120℃のアマイド系滑剤を0.01〜1
.0重量部添加したエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物からなることを特徴
とするものである。 【0007】 本発明におけるエチレン−アクリル系共重合樹脂とは、エチレン−メチルメタ
クリレート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−
エチルアクリレート共重合樹脂またはこれらの混合物、あるいはこれらのエチレ
ン−アクリル系共重合樹脂を主体とする他のオレフィン系樹脂、例えば、高密度
ポリエチレン、中低密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレン、結晶性エチ
レン−プロピレンブロック共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、上記
以外のエチレン−アクリル系共重合樹脂、結晶性ポリプロピレン、ランダムポリ
プロピレン、ブロックポリプロピレン、プロピレン−酢酸ビニル共重合樹脂、プ
ロピレン−エチルアクリレート共重合樹脂、ポリブテン、ポリ−3−メチルブテ
ン、ポリ−4−メチルペンテン等とのブレンド物が使用できる。 また、上記のエチレン−アクリル系共重合樹脂は、単独で使用しても良いし、
異なる二種以上のものを混合して使用しても良い。 【0008】 本発明に使用されるエチレン−アクリル系共重合樹脂として特に好適なのは、
エチレン成分が85〜70重量%で、アクリル系成分(アクリル酸エステルまた
はメタクリル酸エステル)が15〜30重量%であるエチレン−アクリル系共重
合樹脂である。 全樹脂分中のアクリル系成分の含有量が少なすぎると、高周波ウエルダー加工
性に劣り、逆に多すぎるとフィルムの成形性が悪化し、かつフィルムのブロッキ
ングが激しくなる。 【0009】 本発明に使用できるアマイド系滑剤は、融点が40〜120℃、好ましくは4
0〜100℃のものであれば特に限定はされないが、化5に示す一般式で表され
るモノアマイド、化6に示す一般式で表される置換アマイド、化7に示す一般式
で表されるビスアマイド、化8に示す一般式で表されるアルキルウレア等が好適
に使用できる。 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 これらのアマイド系滑剤は、単独で用いても、二種以上を併用しても良い。 【0010】 アマイド系滑剤の添加量としては、エチレン−アクリル系共重合樹脂100重
量部に対し、0.01〜1.0重量部である。 アマイド系滑剤の添加量が0.01重量部未満であると、スリップ性付与効果 及びブロッキング防止効果が十分に発現せず、また、添加量が1.0重量部を超
えると、高周波ウエルダー加工性が損なわれるのみでなく、アマイド系滑剤が移
行し、フィルム自体の透明性が損なわれるという問題が生じる。 【0011】 本発明の高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムを
得るための上記のエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物には、上記のアマイド
系滑剤の他に、必要に応じて、界面活性剤等の帯電防止剤、シリカ等の無機充填
剤、顔料等の着色剤などの各種添加剤を添加することもできる。 このときの各種添加剤の種類や添加量は、エチレン−アクリル系樹脂に添加可
能なものを、通常量添加すれば良い。 また、高周波ウエルダー加工性を阻害しない範囲で、他の滑剤を併用すること
も、本発明から除外されるものではない。 【0012】 【作用】 本発明の高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムは
、40〜120℃の融点を有するアマイド系滑剤を、エチレン−メチルメタクリ
レート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合樹脂から選ばれる一種以上を主体とするエチレン−アクリ
ル系共重合樹脂100重量部に対し、0.01〜1.0重量部添加した樹脂組成
物からなるので、優れたブロッキング防止効果及びスリップ性を発現すると共に
、高周波ウエルダー加工によりフィルム同志を融着した際の接着強度にも優れる
ものである。 【0013】 【実施例】 以下、具体的な実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。 【0014】 実施例1〜7、比較例1〜4 表1に示す配合のエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物から、Tダイ押出機
を用いて厚さ0.2mmのフィルムを調整した。 得られたフィルムについて、下記の方法で高周波ウエルダー加工性及びブロッ
キング防止性を試験した。結果を表1に示す。 <試験方法> ・高周波ウエルダー加工性 得られたエチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムを30日間室温にて静置し
た後、高周波ウエルダー加工を行い、テンシロンによる接着強度測定を行なった
(試料幅は2cm、CHSは200mm/分)。 ・ブロッキング防止性 得られたエチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムを20cm×20cmに切
断し、サンプルフィルムを二枚調製した。得られたサンプルフィルムを重ね合わ
せ、1000gの荷重をかけて、室温にて24時間放置した後、2枚のサンプル
フィルムを剥がすときの触感によって、ブロッキング防止性を評価した。 【0015】 【表1】 【0016】 実施例8〜12、比較例5 表2に示す配合のエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物から、Tダイ押出機
を用いて厚さ0.2mmのフィルムを調整し、得られたフィルムにっいて、実施
例1と同様にして高周波ウエルダー加工性及びブロッキング防止性を試験した。
結果を表2に示す。 【0017】 【表2】 【0018】 【発明の効果】 本発明の高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムは
、透明性、柔軟性、高周波ウエルダー加工性に優れるというエチレン−アクリル
系共重合樹脂の特性を損なうことなく、ブロッキング防止性、スリップ性を改善
することができたので、上記フィルムを高周波ウエルダー加工して得られるカー
ドケース、バインダーや手帳の表装、袋物等の素材として好適に使用することが
できる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン−メチ
ルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂から選ば
れる一種以上を主体とするエチレン−アクリル系共重合樹脂100重量部に対し
、融点が40〜120℃のアマイド系滑剤を0.01〜1.0重量部添加したエ
チレン−アクリル系共重合樹脂組成物からなる、高周波ウエルダ−加工用エチレ
ン−アクリル系共重合樹脂フィルム。 【請求項2】 エチレン−アクリル系共重合樹脂が、エチレン成分85〜70
重量%、アクリル系成分15〜30重量%からなる共重合樹脂である請求項1記
載の高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルム。 【請求項3】 アマイド系滑剤が、化1〜化4に示す一般式で表される化合物
から選ばれる一種以上である請求項1または2に記載の高周波ウエルダー加工用
エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルム。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】
Family
ID=
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2298327C (en) | Biodegradable products comprising a vapor phase corrosion inhibitor | |
JPS591553A (ja) | 密着/ストレツチ包装組成物 | |
JPH0892424A (ja) | ポリオレフィンフィルム用マスターバッチ及びポリオレフィンフィルム用組成物 | |
JP3244906B2 (ja) | ポリオレフィン製ゴミ袋 | |
JP2727396B2 (ja) | 高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルム | |
JP2727396C (ja) | ||
JPH08188680A (ja) | テープ基材用の無機質充填ポリエチレン樹脂組成物 | |
JPS62233248A (ja) | 二軸延伸複層フイルム | |
JPS6356259B2 (ja) | ||
JPS647095B2 (ja) | ||
JPH0674348B2 (ja) | 耐候性樹脂組成物 | |
JP2004051831A (ja) | ポリエチレン樹脂組成物およびシュリンクフィルム | |
JP2684723B2 (ja) | 多層収縮フィルム | |
JP2999344B2 (ja) | エチレン系樹脂組成物 | |
JP2988017B2 (ja) | 粘着テープ | |
JP2887708B2 (ja) | ポリプロピレンフィルム | |
JP2597285B2 (ja) | オレフィン樹脂組成物およびフィルム | |
JPH05163394A (ja) | 透明性と柔軟性に優れたポリプロピレン樹脂組成物 | |
JPH02218728A (ja) | 線状ポリエチレン、ポリフェニレンオキシドおよびスチレン樹脂からなる耐衝撃性ブレンドおよびフィルム | |
JP2001146524A (ja) | ポリオレフィン系樹脂フィルム | |
JP2000154286A (ja) | 延伸ポリプロピレンフィルム | |
JP2650622B2 (ja) | ポリプロピレン組成物及びそれよりなるシート | |
JP4329168B2 (ja) | 帯電防止フィルム用ポリエチレン樹脂組成物 | |
JP3424362B2 (ja) | オレフィン系重合体組成物 | |
JPH0693250A (ja) | ラミネート用多層シーラントフィルム |