JP2727396C - - Google Patents

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JP2727396C
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ethylene
copolymer resin
acrylic copolymer
film
acrylic
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、高周波ウエルダー加工用のエチレン−アクリル系共重合樹脂フィル
ムに関し、詳しくは、スリップ性及びブロッキング防止性に優れる高周波ウエル
ダー加工用のエチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムに関する。 【0002】 【従来の技術】 従来、カードケース、バインダーや手帳の表装、袋物等の素材としては、軟質
塩化ビニル系樹脂フィルムが広く使用されてきた。この軟質塩化ビニル系樹脂フ
ィルムは、塩化ビニル系樹脂に、可塑剤、安定剤等の各種添加剤を添加した塩化
ビニル系樹脂組成物を、カレンダー法や押出法等によりフィルム化したものであ
る。 上記の軟質塩化ビニル系樹脂フィルムは、透明性、柔軟性に優れ、且つ高周波
ウエルダー加工性に優れるという利点を有するものである。 【0003】 一方、軟質塩化ビニル系樹脂フィルムと同様に、透明性、柔軟性に優れ、且つ 高周波ウエルダー加工性に優れるフィルムとして、エチレン−アクリル系共重合
樹脂製のフィルムが、軟質塩化ビニル系樹脂フィルムの代替品として近年注目さ
れつつある。 【0004】 ところが、上記のエチレン−アクリル系共重合樹脂製のフィルムは、スリップ
性に劣り、フィルム同志が密着してしまう、いわゆるブロッキングが発生しやす
いという欠点を有するものであり、そのままではカードケース等の素材としては
適さないものであった。 また、上記の欠点を解決するために、塩化ビニル系樹脂に配合するような滑剤
を添加すると、スリップ性、ブロッキング防止性は改善されるものの、高周波ウ
エルダー加工が不可能となる(高周波ウエルダー加工しても、フィルム同志が充
分な接着強度で融着しない)という問題が生じ、スリップ性に優れ、かつ高周波
ウエルダー加工が可能なエチレン−アクリル系共重合樹脂製のフィルムを得るこ
とはできなかった。 【0005】 本発明者は、上記の欠点を解消するために鋭意研究した結果、特定のエチレン
−アクリル系共重合樹脂に、特定の融点を有するアマイド系滑剤を、特定量添加
することにより、スリップ性やブロッキング防止性に優れ、且つ高周波ウエルダ
ー加工性に優れるエチレン−アクリル系共重合樹脂製のフィルムが得られること
を見出し、本発明を完成するに至った。 【0006】 【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するためになされた本発明の高周波ウエルダー加工用エチレ
ン−アクリル系共重合樹脂フィルムは、エチレン−メチルメタクリレート共重合
樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合樹脂から選ばれる一種以上を主体とするエチレン−アクリル系共重合樹
脂100重量部に対し、融点が40〜120℃のアマイド系滑剤を0.01〜1
.0重量部添加したエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物からなることを特徴
とするものである。 【0007】 本発明におけるエチレン−アクリル系共重合樹脂とは、エチレン−メチルメタ
クリレート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−
エチルアクリレート共重合樹脂またはこれらの混合物、あるいはこれらのエチレ
ン−アクリル系共重合樹脂を主体とする他のオレフィン系樹脂、例えば、高密度
ポリエチレン、中低密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレン、結晶性エチ
レン−プロピレンブロック共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、上記
以外のエチレン−アクリル系共重合樹脂、結晶性ポリプロピレン、ランダムポリ
プロピレン、ブロックポリプロピレン、プロピレン−酢酸ビニル共重合樹脂、プ
ロピレン−エチルアクリレート共重合樹脂、ポリブテン、ポリ−3−メチルブテ
ン、ポリ−4−メチルペンテン等とのブレンド物が使用できる。 また、上記のエチレン−アクリル系共重合樹脂は、単独で使用しても良いし、
異なる二種以上のものを混合して使用しても良い。 【0008】 本発明に使用されるエチレン−アクリル系共重合樹脂として特に好適なのは、
エチレン成分が85〜70重量%で、アクリル系成分(アクリル酸エステルまた
はメタクリル酸エステル)が15〜30重量%であるエチレン−アクリル系共重
合樹脂である。 全樹脂分中のアクリル系成分の含有量が少なすぎると、高周波ウエルダー加工
性に劣り、逆に多すぎるとフィルムの成形性が悪化し、かつフィルムのブロッキ
ングが激しくなる。 【0009】 本発明に使用できるアマイド系滑剤は、融点が40〜120℃、好ましくは4
0〜100℃のものであれば特に限定はされないが、化5に示す一般式で表され
るモノアマイド、化6に示す一般式で表される置換アマイド、化7に示す一般式
で表されるビスアマイド、化8に示す一般式で表されるアルキルウレア等が好適
に使用できる。 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 これらのアマイド系滑剤は、単独で用いても、二種以上を併用しても良い。 【0010】 アマイド系滑剤の添加量としては、エチレン−アクリル系共重合樹脂100重
量部に対し、0.01〜1.0重量部である。 アマイド系滑剤の添加量が0.01重量部未満であると、スリップ性付与効果 及びブロッキング防止効果が十分に発現せず、また、添加量が1.0重量部を超
えると、高周波ウエルダー加工性が損なわれるのみでなく、アマイド系滑剤が移
行し、フィルム自体の透明性が損なわれるという問題が生じる。 【0011】 本発明の高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムを
得るための上記のエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物には、上記のアマイド
系滑剤の他に、必要に応じて、界面活性剤等の帯電防止剤、シリカ等の無機充填
剤、顔料等の着色剤などの各種添加剤を添加することもできる。 このときの各種添加剤の種類や添加量は、エチレン−アクリル系樹脂に添加可
能なものを、通常量添加すれば良い。 また、高周波ウエルダー加工性を阻害しない範囲で、他の滑剤を併用すること
も、本発明から除外されるものではない。 【0012】 【作用】 本発明の高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムは
、40〜120℃の融点を有するアマイド系滑剤を、エチレン−メチルメタクリ
レート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合樹脂から選ばれる一種以上を主体とするエチレン−アクリ
ル系共重合樹脂100重量部に対し、0.01〜1.0重量部添加した樹脂組成
物からなるので、優れたブロッキング防止効果及びスリップ性を発現すると共に
、高周波ウエルダー加工によりフィルム同志を融着した際の接着強度にも優れる
ものである。 【0013】 【実施例】 以下、具体的な実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。 【0014】 実施例1〜7、比較例1〜4 表1に示す配合のエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物から、Tダイ押出機
を用いて厚さ0.2mmのフィルムを調整した。 得られたフィルムについて、下記の方法で高周波ウエルダー加工性及びブロッ
キング防止性を試験した。結果を表1に示す。 <試験方法> ・高周波ウエルダー加工性 得られたエチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムを30日間室温にて静置し
た後、高周波ウエルダー加工を行い、テンシロンによる接着強度測定を行なった
(試料幅は2cm、CHSは200mm/分)。 ・ブロッキング防止性 得られたエチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムを20cm×20cmに切
断し、サンプルフィルムを二枚調製した。得られたサンプルフィルムを重ね合わ
せ、1000gの荷重をかけて、室温にて24時間放置した後、2枚のサンプル
フィルムを剥がすときの触感によって、ブロッキング防止性を評価した。 【0015】 【表1】 【0016】 実施例8〜12、比較例5 表2に示す配合のエチレン−アクリル系共重合樹脂組成物から、Tダイ押出機
を用いて厚さ0.2mmのフィルムを調整し、得られたフィルムにっいて、実施
例1と同様にして高周波ウエルダー加工性及びブロッキング防止性を試験した。
結果を表2に示す。 【0017】 【表2】 【0018】 【発明の効果】 本発明の高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルムは
、透明性、柔軟性、高周波ウエルダー加工性に優れるというエチレン−アクリル
系共重合樹脂の特性を損なうことなく、ブロッキング防止性、スリップ性を改善
することができたので、上記フィルムを高周波ウエルダー加工して得られるカー
ドケース、バインダーや手帳の表装、袋物等の素材として好適に使用することが
できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン−メチ
    ルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂から選ば
    れる一種以上を主体とするエチレン−アクリル系共重合樹脂100重量部に対し
    、融点が40〜120℃のアマイド系滑剤を0.01〜1.0重量部添加したエ
    チレン−アクリル系共重合樹脂組成物からなる、高周波ウエルダ−加工用エチレ
    ン−アクリル系共重合樹脂フィルム。 【請求項2】 エチレン−アクリル系共重合樹脂が、エチレン成分85〜70
    重量%、アクリル系成分15〜30重量%からなる共重合樹脂である請求項1記
    載の高周波ウエルダー加工用エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルム。 【請求項3】 アマイド系滑剤が、化1〜化4に示す一般式で表される化合物
    から選ばれる一種以上である請求項1または2に記載の高周波ウエルダー加工用
    エチレン−アクリル系共重合樹脂フィルム。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】

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