JP2726937B2 - 乾燥食品の製造方法 - Google Patents
乾燥食品の製造方法Info
- Publication number
- JP2726937B2 JP2726937B2 JP1002400A JP240089A JP2726937B2 JP 2726937 B2 JP2726937 B2 JP 2726937B2 JP 1002400 A JP1002400 A JP 1002400A JP 240089 A JP240089 A JP 240089A JP 2726937 B2 JP2726937 B2 JP 2726937B2
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- JP
- Japan
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- lecithin
- enzyme
- present
- phospholipase
- food
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- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
- Noodles (AREA)
- Grain Derivatives (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は乾燥食品の製造方法に関する、詳しくはイン
スタント食品用麺およびその具材等の製造方法に関する
ものである。
スタント食品用麺およびその具材等の製造方法に関する
ものである。
インスタント食品(例えば、カップ麺,スープ,味噌
汁等)は湯を注いで一定時間で調理が終了する手軽さを
長所とした加工食品である。そのために内容物をあらか
じめ何らかの方法を用いて乾燥し、湯を注ぐことによ
り、本来の食感,風味に戻ることが必要となる。
汁等)は湯を注いで一定時間で調理が終了する手軽さを
長所とした加工食品である。そのために内容物をあらか
じめ何らかの方法を用いて乾燥し、湯を注ぐことによ
り、本来の食感,風味に戻ることが必要となる。
本発明の乾燥食品の製造方法は、乾燥によって本来の
食感を損なわず、湯戻りを促進するために食品の風味,
食感を十分に生かすことができる乾燥食品の製造方法と
して有用なものである。
食感を損なわず、湯戻りを促進するために食品の風味,
食感を十分に生かすことができる乾燥食品の製造方法と
して有用なものである。
レシチンをホスホリパーゼAで部分加水分解した酵素
改質レシチンは、親水性が高く、起泡性,耐塩性,耐酸
性に優れた特徴を持つ、非常に重要な乳化剤である。
改質レシチンは、親水性が高く、起泡性,耐塩性,耐酸
性に優れた特徴を持つ、非常に重要な乳化剤である。
食品の乾燥法として常圧下での瞬間乾燥または凍結真
空乾燥によって多孔質による方法あるいはソルビット等
の糖質の添加により、保水性を向上させ、遊離水分を少
なくする方法がある。
空乾燥によって多孔質による方法あるいはソルビット等
の糖質の添加により、保水性を向上させ、遊離水分を少
なくする方法がある。
乾燥食品においては水あるいは湯を加えれば、短時間
で単に吸水して重量が元に戻るだけでは不十分で硬さや
滑らかさ等の食感も乾燥前と同様なことが要求される。
しかし、上記の方法では一部湯戻りが悪く、均一に戻ら
ず、本来の食感を損なうことがある。
で単に吸水して重量が元に戻るだけでは不十分で硬さや
滑らかさ等の食感も乾燥前と同様なことが要求される。
しかし、上記の方法では一部湯戻りが悪く、均一に戻ら
ず、本来の食感を損なうことがある。
かかる欠点を解決すべく、乾燥食品の水との親和性を
高めるということを目的として、鋭意研究を行い、これ
らの機能を有する親水性界面活性剤を見い出した。即
ち、本発明はレシチンをホスホリパーゼAで部分加水分
解した酵素改質レシチンを配合することを特徴とする乾
燥食品である。
高めるということを目的として、鋭意研究を行い、これ
らの機能を有する親水性界面活性剤を見い出した。即
ち、本発明はレシチンをホスホリパーゼAで部分加水分
解した酵素改質レシチンを配合することを特徴とする乾
燥食品である。
本発明における乾燥食品とは、インスタント食品用
麺,ライスおよび野菜,肉,卵,クルトン等の浮き身が
挙げられる。
麺,ライスおよび野菜,肉,卵,クルトン等の浮き身が
挙げられる。
本発明に用いられる酵素改質レシチンは、大豆レシチ
ンや卵黄レシチン等、天然物から抽出分離されたレシチ
ンをホスホリパーゼAで部分加水分解することにより、
親水性が高く起泡力の優れた乳化剤であるリゾレシチン
の含有量を高めたものである。
ンや卵黄レシチン等、天然物から抽出分離されたレシチ
ンをホスホリパーゼAで部分加水分解することにより、
親水性が高く起泡力の優れた乳化剤であるリゾレシチン
の含有量を高めたものである。
酵素改質レシチンに用いられるレシチンとは、ホスフ
ァチジルコリン,ホスファチジルエタノールアミン,ホ
スファチジルセリン,ホスファチジルイノシトール,ホ
スファチジルグリセロール,ホスファチジン酸等のジア
シルグリセロリン脂質を主成分とするものである。通常
医薬品用,食品用,化粧品用等に使用されるレシチン
は、大豆や卵黄等の天然物から得られるものであり、中
性脂質を含むものや脱脂精製したレシチン含有量の高い
ものなどがある。
ァチジルコリン,ホスファチジルエタノールアミン,ホ
スファチジルセリン,ホスファチジルイノシトール,ホ
スファチジルグリセロール,ホスファチジン酸等のジア
シルグリセロリン脂質を主成分とするものである。通常
医薬品用,食品用,化粧品用等に使用されるレシチン
は、大豆や卵黄等の天然物から得られるものであり、中
性脂質を含むものや脱脂精製したレシチン含有量の高い
ものなどがある。
本発明に用いるホスホリパーゼAは、ジアシルグリセ
ロリン脂質の1位または2位の脂肪酸エステル結合を加
水分解する酵素であり、1位を加水分解するホスホリパ
ーゼA1と2位を加水分解するホスホリパーゼA2とがあ
る。ホスホリパーゼAでレシチンを加水分解するとリゾ
レシチン(モノアシルグリセロリン脂質)が生成する。
ホスホリパーゼA活性は動物の殆ど全ての組織に存在
し、また微生物についても存在が知られている。
ロリン脂質の1位または2位の脂肪酸エステル結合を加
水分解する酵素であり、1位を加水分解するホスホリパ
ーゼA1と2位を加水分解するホスホリパーゼA2とがあ
る。ホスホリパーゼAでレシチンを加水分解するとリゾ
レシチン(モノアシルグリセロリン脂質)が生成する。
ホスホリパーゼA活性は動物の殆ど全ての組織に存在
し、また微生物についても存在が知られている。
本発明においては、これら動物組織や微生物から抽出
精製されたホスホリパーゼAを用いるが、酵素中にホス
ホリパーゼA1およびホスホリパーゼA2の2種類共に存在
する場合や、ホスホリパーゼBや、ある種のリパーゼが
存在する場合、生成されたリゾレシチンのアシル基が、
さらに加水分解を受けるので、できる限り精製したもの
を用いるのが望ましい。
精製されたホスホリパーゼAを用いるが、酵素中にホス
ホリパーゼA1およびホスホリパーゼA2の2種類共に存在
する場合や、ホスホリパーゼBや、ある種のリパーゼが
存在する場合、生成されたリゾレシチンのアシル基が、
さらに加水分解を受けるので、できる限り精製したもの
を用いるのが望ましい。
本発明に用いられる酵素改質レシチンは、リゾレシチ
ン以外に酵素分解により生じる脂肪酸,未分解のレシチ
ンおよび原料レシチン由来の中性脂質を含有してもよ
い。しかし、脂肪酸は風味に悪影響を与えるためその含
量はできる限り少ないことが望ましい。
ン以外に酵素分解により生じる脂肪酸,未分解のレシチ
ンおよび原料レシチン由来の中性脂質を含有してもよ
い。しかし、脂肪酸は風味に悪影響を与えるためその含
量はできる限り少ないことが望ましい。
本発明に用いられる酵素改質レシチンは、リゾレシチ
ンとして食品に対して0.01〜2.0%(重量部)添加する
のが好ましい。酵素改質レシチンの添加の方法は加水す
る前に他の粉体原料と混合する、あるいは液体原料に添
加し、混合溶解して用いる。または中間製品に酵素改質
レシチンの分散液を噴霧するなどして添加してもよい。
ンとして食品に対して0.01〜2.0%(重量部)添加する
のが好ましい。酵素改質レシチンの添加の方法は加水す
る前に他の粉体原料と混合する、あるいは液体原料に添
加し、混合溶解して用いる。または中間製品に酵素改質
レシチンの分散液を噴霧するなどして添加してもよい。
本発明に用いられる酵素改質レシチンは非常に親水性
が強く、HLB値が大きい乳化剤であるために、乾燥食品
を短時間で均一に戻すことができると推定される。
が強く、HLB値が大きい乳化剤であるために、乾燥食品
を短時間で均一に戻すことができると推定される。
次に、本発明を実施例によって説明する。
下記の配合にてカップ麺用のスクランブルエッグを作
り、官能検査を行った。乳化剤無添加をコントロール,
酵素改質レシチン[太陽化学(株)製水溶性レシチン
S]及びショ糖脂肪酸エステル(HLB=11)を加水時に
添加し、対比した。
り、官能検査を行った。乳化剤無添加をコントロール,
酵素改質レシチン[太陽化学(株)製水溶性レシチン
S]及びショ糖脂肪酸エステル(HLB=11)を加水時に
添加し、対比した。
使用した酵素改質レシチンは、リゾレシチン含量85モ
ル%,アセトン不溶分(総リン脂質含量)98.5%のもの
である。
ル%,アセトン不溶分(総リン脂質含量)98.5%のもの
である。
<配合> 全卵粉末 40部 澱粉 15部 脱脂粉乳 5部 砂糖 6部 食塩 2部 グルタミン酸ソーダ 0.5部 植物油 5部 ソルビット液 10部 乳化剤 1部 水 16部 (乳化剤無添加の場合は17部) <製法> 万能ミキサーにて10分間練り合わせ、押し出し成型機
により、ミックス100gを約1cmの棒状にし、家庭用電子
レンジにより、1.5kw,40秒で乾燥し、0.5cmの輪切り状
に切断する。さらに80℃,30分間熱風乾燥機により乾燥
を行い水分5%以下にする。評価結果を表−1に示す。
により、ミックス100gを約1cmの棒状にし、家庭用電子
レンジにより、1.5kw,40秒で乾燥し、0.5cmの輪切り状
に切断する。さらに80℃,30分間熱風乾燥機により乾燥
を行い水分5%以下にする。評価結果を表−1に示す。
〔本発明の効果〕 本発明の酵素改質レシチンを添加した乾燥食品は、実
施例の結果から明らかなように、乾燥食品の油戻りを促
進すると共に、均一に戻るために本来の食感を損なうこ
とを防止することができる。よって本発明は、短時間に
元の食品と同様に食べられるという要求を満たす乾燥食
品を製造する方法において有用なものである。
施例の結果から明らかなように、乾燥食品の油戻りを促
進すると共に、均一に戻るために本来の食感を損なうこ
とを防止することができる。よって本発明は、短時間に
元の食品と同様に食べられるという要求を満たす乾燥食
品を製造する方法において有用なものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−78549(JP,A) 特開 昭54−92647(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】レシチンをホスホリパーゼAで部分加水分
解した酵素改質レシチンを配合することを特徴とする乾
燥食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1002400A JP2726937B2 (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | 乾燥食品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1002400A JP2726937B2 (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | 乾燥食品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02182164A JPH02182164A (ja) | 1990-07-16 |
JP2726937B2 true JP2726937B2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=11528193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1002400A Expired - Lifetime JP2726937B2 (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | 乾燥食品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2726937B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4792339B2 (ja) * | 2006-07-04 | 2011-10-12 | ナガセケムテックス株式会社 | 麺類改質剤及び麺類改良用組成物 |
CN108850829A (zh) * | 2018-05-31 | 2018-11-23 | 西北农林科技大学 | 一种方便面油炸改良剂及其乳化液以及乳化液的使用方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5492647A (en) * | 1977-12-27 | 1979-07-23 | Nissin Food Products Ltd | Multiilayered noodle |
JPS6078549A (ja) * | 1983-10-07 | 1985-05-04 | Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd | 活性グルテン |
-
1989
- 1989-01-09 JP JP1002400A patent/JP2726937B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02182164A (ja) | 1990-07-16 |
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Legal Events
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