JP2726286B2 - 摺動焼結材料 - Google Patents

摺動焼結材料

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JP2726286B2 JP63308499A JP30849988A JP2726286B2 JP 2726286 B2 JP2726286 B2 JP 2726286B2 JP 63308499 A JP63308499 A JP 63308499A JP 30849988 A JP30849988 A JP 30849988A JP 2726286 B2 JP2726286 B2 JP 2726286B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性の摺動部品等に使用される摺動焼結
材料に関する。
〔従来の技術〕 一般に、摩擦摺動部品は、摺動部に二硫化モリブデ
ン、黒鉛、窒化硼素等の固体潤滑剤を塗布したり、特開
昭47−15343で示されるように、摺動面にこのような固
体潤滑剤の被覆層を溶射、物理蒸着、化学蒸着、メッキ
等により形成したり、特公昭56−42664や特公昭59−145
37に示されているような固体潤滑剤を添加した焼結体の
応用をしたりして使用されている。
一方、タングステンおよびその合金は耐熱性、耐アー
ク性、熱伝導性、電気伝導性がよいこと、さらには熱膨
張率が小さいことなどから、耐熱部品、半導体基板、接
点材料等として広く用いられている。このようなタング
ステン部品についても他部品との摺動を要する場合が多
く、その摺動特性の改良が望まれている。しかし、タン
グステン部品は高温下で用いられたり、繰り返し熱応力
のかかる状況下で使用されたり、大電流が通電された
り、アークが飛んだりするような厳しい環境で用いられ
るために適当な潤滑方法がないのが現状である。
〔発明が解決しようとする課題〕
タングステン合金製の摺動部品については、固体潤滑
剤を摺動部分に塗布しても、暫くすると固体潤滑剤を補
給しなければならなかった。また、硫化タングステンや
硫化モリブデンを摺動部表面に被覆しても熱応力による
被覆層の剥離や電気抵抗の増大等の理由で使用できな
い。このため固体潤滑剤を合金内部に含有させることが
望ましく、前述の鉄合金の場合のように、固体潤滑剤を
添加した焼結体を作製することが考えられる。しかしこ
の場合、タングステン自体が高融点金属であるので、そ
の焼結温度が高く、したがって添加した固体潤滑剤が焼
結中に分解するか、あるいは添加物が黒鉛や窒化硼素で
ある場合は、タングステンと硬質化合物を形成するもの
と考えられ、このような焼結体を作る試みは行なわれな
かった。
このような経緯において、本発明は、潤滑剤の補給を
要さず、タングステン本来の特性を損なうことのない摺
動焼結材料を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段並びに作用〕
本発明は、硫化モリブデンおよび硫化タングステンの
うちの1種または両方を0.1〜5重量%含有し、残部が
実質的にタングステンからなることを特徴とする摺動焼
結材料である。更に、これに加えて、ニッケル、ニッケ
ル−リン合金およびパラジウムのうち少なくとも1種以
上を5重量%以下含有することによって、焼結時に焼結
体中の上記硫化物の分解を少なくし、摺動特性の優れた
焼結体とすることができる。
タングステン摺動部品本体に自己潤滑的作用を保有さ
せるためには、黒鉛、窒化硼素、二硫化モリブデンある
は二硫化タングステン等の固体潤滑剤を添加することが
考えられる。しかし、黒鉛や窒化硼素を添加すると、炭
化タングステンや二硼化タングステン等の硬質物質が生
成して、本来の潤滑性を失うのみでなく相手材を摩耗さ
せてしまう。
種々実験の結果、タングステン摺動部品に自己潤滑的
作用をさせるためには、タングステン焼結体中に分解温
度が高い硫化モリブデンあるいは硫化タングステンのう
ち一方または双方を含有するようにすればよいことを見
出した。このような構造にすることにより、摺動部分の
表面に潤滑皮膜が形成されて、摺動特性が向上する。そ
の含有のさせ方には、直接これらの硫化物を添加しても
よいが、タングステンあるいはモリブデンまたは双方と
硫黄を添加することによっても可能である。
これらの硫化物の含有量が0.1重量%より少ないと摺
動特性の向上がみられず、また5重量%を超えるとタン
グステン本来の優れた特性である靭性、熱膨張率、熱伝
導度、電気伝導度等が著しく低下するので、含有量とし
ては0.1〜5重量%であることが必要である。
また、タングステンが高融点金属であるため、焼結温
度が高く、その焼結の過程で硫化モリブデンや硫化タン
グステンが分解してしまうので、焼結温度を低くするた
めに、焼結助剤として種々ある中で耐熱性を与え、摩擦
係数を低下させることができるニッケル、ニッケル−リ
ン合金あるいはパラジウムのうち少なくとも1種以上を
添加するのが好適であるという見識を得た。その添加量
としては、5重量%を超えると、タングステンの熱膨張
率、熱伝導度、電気伝導度等を低下させるうえ、硫化モ
リブデンあるいは硫化タングステン、または双方と反応
し摺動特性を低下させることになるので、添加量は5重
量%以下(0を含まず)にすることが必要である。
以下実施例により本発明を詳細に説明する。
〔実施例〕
本発明の摺動焼結材料の代表的なものを次のように作
製し、従来のタングステン材料(市販品)と摺動特性を
中心に諸特性を比較した。
(1)本発明の焼結摺動材料の作製 焼結摺動材料No.1〜No.3の場合 平均粒径1.1μmのタングステン粉末に、二硫化モリ
ブデンあるいは二硫化タングステンを所定量添加して、
ライカイ機にて湿式混合した後、乾燥し、得られた粉末
をホットプレスすることによって各測定に必要な形状の
試料を得た。第1表にこれらの組成を示す。
焼結摺動材料No.4〜No.7の場合 平均粒径1.1μmのタングステン粉末に、所定量の焼
結助剤を以下のようにして添加した。
焼結助剤がニッケルまたはパラジウムの場合、それぞ
れ硝酸ニッケルまたは塩化パラジウムを溶剤に溶かし、
タングステン粉末と混合し乾燥後、水素中で還元するこ
とによって添加した。
ニッケル−リン合金の場合はタングステン粉末に無電
解メッキすることによって添加した。
その他添加の方法として、タングステン粉末に直接混
入し機械的に混合してもよい。
次に、二硫化モリブデンあるいは二硫化タングステン
を所定量計量し、前記の焼結助剤を添加したタングステ
ン粉末とライカイ機にて湿式混合した。そして、乾燥後
得られた粉末をホットプレスした後、水素気流中で1400
℃にて焼結するか、または通電焼結により第1表に示す
組成の各測定に必要 な形状の試料を得た。
なお、比較用として市販のタングステン焼結体(純度
99.99%)を従来の摺動材料として用いた(第1表中のN
o.8)。
(2)材料特性試験 各試料について比重、熱膨張率、熱伝導度、電気伝導
度および摩擦係数の測定を行なった。摩擦係数の測定は
松原式試験機を用い、以下の条件で行なった。
相手材:アルミニウム(純度99.99%) 試料形状:φ22.0mm 荷重:10kg 速度:0.1mm/s 以上の試験結果を第1表に示す。
この結果から、本発明の合金は、従来のタングステン
材料に比べて摩擦係数が小さく、摺動部に潤滑剤を塗布
する必要がなく、摺動特性に優れていることがわかる。
そのうえ、タングステン材料本来の特性が損なわれてい
ないので、摺動部品や各種半導体基板や耐熱構造用材料
として有用である。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、請求項1記載の摺動焼結材料
は摺動部において潤滑剤の補給が要らず、タングステン
本来の特性を損なうことのない摺動焼結材料を提供する
ことができる。
また、請求項2記載の摺動焼結材料は、上記効果に加
えて、焼結助剤の添加による焼結温度の低下により硫化
物の分解が少ないため、更に摩擦係数が小さくなり摺動
特性の向上がみられる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫化モリブデンおよび硫化タングステンの
    うちの1種または両方を0.1〜5重量%含有し、残部が
    実質的にタングステンからなることを特徴とする摺動焼
    結材料。
  2. 【請求項2】硫化モリブデンおよび硫化タングステンの
    うちの1種または両方を0.1〜5重量%と、ニッケル、
    ニッケル−リン合金およびパラジウムのうち少なくとも
    1種以上を5重量%以下含有し、残部が実質的にタング
    ステンからなることを特徴とする摺動焼結材料。
JP63308499A 1988-12-05 1988-12-05 摺動焼結材料 Expired - Lifetime JP2726286B2 (ja)

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JPS5188407A (ja) * 1975-01-24 1976-08-03 Taimaseishudobuzai
JP2568843B2 (ja) * 1987-05-11 1997-01-08 東芝タンガロイ株式会社 ころがり軸受用耐熱性保持器

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