JP2726139B2 - 酸素原子発生装置 - Google Patents

酸素原子発生装置

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JP2726139B2 JP2113547A JP11354790A JP2726139B2 JP 2726139 B2 JP2726139 B2 JP 2726139B2 JP 2113547 A JP2113547 A JP 2113547A JP 11354790 A JP11354790 A JP 11354790A JP 2726139 B2 JP2726139 B2 JP 2726139B2
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晋一 井上
健一郎 山西
正明 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えば基板上に酸化物薄膜を形成する薄
膜形成装置などにおいて、蒸発材料を効率良く活性反応
させる酸素原子を発生させるのに利用する酸素原子発生
装置に関するものである。
〔従来の技術〕
第5図は例えば特願昭63−118762号明細書に記載され
た、酸素原子発生装置を利用する従来の薄膜形成装置を
模式的に示す構成図であり、図において、1はポンプ1a
により排気される真空槽、2は蒸発材料3であるイット
リウムY,バリウムBa,および銅Cuを充填し加熱するため
のるつぼ、5はるつぼ2に設けられたノズル、4はるつ
ぼ2を加熱するための加熱用フィラメント、6はノズル
5より噴出した蒸発材料3の蒸気が断熱膨張を起こすこ
とにより形成されたクラスタ、7はクラスタ6をイオン
化するための電子を放出するイオン化フィラメント、8
は薄膜を形成するための基板、9はクラスタ・イオンを
加速するための加速電極、10は各蒸発材料3の基板8上
への蒸着速度をモニターするための蒸着速度モニター、
11はオゾンを基板8上へ照射するためのオゾン導入機
構、12は基板8を高温に加熱するための基板加熱機構、
13はクラスタ・イオンビーム(ICB)源、14は高気圧放
電を用いたオゾン発生機構(オゾン発生源)である。
次に動作について説明する。到達真空圧力1×10-5To
rr以下に保たれた真空槽1内に設置され、高融点金属ま
たはグラフアイト等で製作されたるつぼ2内に、各々蒸
発材料3である金属イットリウムY,バリウムBaおよび銅
Cuを入れ、るつぼ2を1000〜2500℃程度に加熱された加
熱用フイラメント4からの輻射熱または放射電子のエネ
ルギーによって、900〜2000℃程度に加熱する。加熱さ
れた蒸発材料3であるイットリウム,バリウム,および
銅は蒸気化し、るつぼ2内で0.1〜10Torr程度の圧力の
蒸気となる。この圧力の蒸気はるつぼ2に設けられたノ
ズル5から基板8の方向に向かって真空槽1内に噴射さ
れる。この時、各蒸発材料3の蒸気は断熱膨張によって
塊状原子集団(クラスタ)6となる。こうしてできた各
蒸発材料のクラスタ6にイオン化フィラメント7から放
出される電子を衝撃することによってクラスタ6の一部
をイオン化する。このイオン化したそれぞれのクラスタ
6は加速電極9によって10kV以下のエネルギーで加速さ
れて、イオン化されていない中性クラスタ6とともに基
板8上に到達する。基板8上に到達し蒸着する各蒸発材
料3の蒸着速度は、各元素毎に設けられた蒸着速度モニ
ター10により計測される。この時、オゾン発生機構14よ
り発生したオゾンは、オゾン導入機構11により基板8上
に直接噴射されるため、基板8の近傍は高濃度のオゾン
雰囲気となる。さらに基板8は基板加熱機構12により15
0〜190℃程度の高温となるため、オゾンは基板8上で酸
素原子と酸素分子に分解する。酸素原子は酸素分子と比
較した場合は言うまでもなくオゾンと比べても反応活性
であり、蒸発材料3であるイットリウム,バリウムおよ
び銅と容易に反応を起こし、基板8上にペロブスカイト
構造を有するYBa2Cu3O7-xの高温超電導薄膜が形成され
る。オゾンを導入した場合の、基板8周辺の圧力は高く
保たれるが、真空槽1内のるつぼ2周辺は3×10-4Torr
以下の低い圧力に保たれている。
また、基板温度が例えば150℃以下と低い場合には、
オゾンが基板8上で酸素分子とオゾンより反応活性な酸
素原子に分解されないので、上記蒸発材料3が酸化反応
しにくくなる。これに対して、オゾンを分解して反応活
性な酸素原子とした後、真空槽1内に導入する、第6図
に示すような酸素原子原子発生装置が提案されている。
これについて説明すると、15はオゾン導入機構11から基
板8上へ噴射されるオゾンを熱分解する分解室、16はこ
の分解室15のまわりに取り付けられ、分解室15を加熱す
る加熱ヒーターであり、これら分解室15および加熱ヒー
ター16により、オゾン導入機構11から噴射されるオゾン
を酸素原子と酸素分子に分解するためのオゾン分解機構
17が構成されている。
次に動作について説明する。
オゾン分解機構17は加熱ヒーター16により150〜800℃
の高温に加熱された分解室15を有している。オゾン導入
機構11より噴射され、分解室15を通過するオゾンは加熱
された分解室15内の壁との衝突、または壁からの輻射に
より加熱され、酸素分子とオゾンよりさらに反応活性な
酸素原子に分解され、基板8上に照射される。これによ
り、基板温度が約150℃以下と低く、蒸気温度では基板
8上においてオゾンが容易に分解されない場合において
も、蒸発材料3であるイットリウム,バリウムおよび銅
は反応活性な酸素原子と反応することができる。これに
より、オゾン導入機構11より導入されるオゾンの量が同
じであっても、オゾン分解機構17を有している場合に
は、より効率よく酸化反応が起こり、基板8上にペロブ
スカイト機構を有するYBa2Cu3O7-xの高温超電導薄膜が
高品質でかつ高速に形成される。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の酸素原子発生装置は以上のように構成されてい
るので、モリブデンなどの金属材料を分解室15に用いれ
ば、分解室15を通過するオゾンあるいはオゾンの分解に
よって一度発生した酸素原子が壁面に衝突する際に、高
温の加熱およびそのオゾンないし酸素原子の高い反応活
性のために、壁材と反応して酸化物を生じ、その結果、
オゾンないし酸素原子を消費して、この酸素原子の発生
率を低下させる。また、この過程で生成する金属酸化物
の蒸気圧が例えば酸化モリブデンのように550℃で10-4T
orrという成膜圧力に匹敵する程度に高ければ、この金
属酸化物が蒸発して、基板8の表面に不純物として堆積
するなどの課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためのもの
で、金属酸化物としての不純物発生がなく、しかも効率
的に酸素原子の発生を実現することができる酸素原子発
生装置を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る酸素原子発生装置はオゾンを熱分解す
るための分解室の全体または表面を酸化物や窒化物で構
成したものである。
〔作用〕
この発明における分解室は全体または表面を酸化物ま
たは窒化物とすることにより、これを化学的に安定に
し、高温下の分解室でも酸素原子に対して反応すること
なく、そのためオゾンの熱分解によって発生する酸素原
子を損失なく放出することを可能にする。また、分解室
の材料の蒸発に伴う基板表面への不純物の堆積を防止す
る。
〔発明の実施例〕
以下、この発明の一実施例を図について説明する。
第1図において、15Aはオゾン導入機構11から基板8
上へ噴射されるオゾンを熱分解する分解室、16はこの分
解室15のまわりに取り付けられ、分解室15Aを加熱する
加熱ヒーターであり、これら分解室15Aおよび加熱ヒー
ター16により、オゾン導入機構11から噴射されるオゾン
を酸素原子と酸素分子に分解するためのオゾン分解機構
17Aが構成されている。また、上記分解室15Aはアルミナ
や石英などの酸化物や窒化物から構成されている。
次に動作について説明する。
まず、分解室15Aを加熱ヒーター16により高温加熱し
ておき、続いて、オゾン導入機構11よりオゾンを分解室
15Aに噴出すると、このオゾンは分解室15A内の壁面との
衝突、または壁からの輻射により加熱されて、オゾンよ
りさらに反応活性な酸素原子に分解され、続いて基板8
上に照射される。この発明ではオゾンや酸素原子が高温
下で上記分解室15Aの壁に衝突した際にも、この分解室1
5A自身が既に酸化状態また窒化状態となっているため、
これ以上の酸化反応は起こらない。このため、その酸素
原子による不純物の発生や酸素原子発生率の低下を防止
でき、高純度が要求される薄膜形成や有機物の分解除去
プロセスに適用可能な、高機能の酸素原子発生装置を実
現することができる。
また、分解室15Aの構造として、壁の表面積を多く
し、オゾンの壁に対する衝突あるいは壁から受ける輻射
熱を多くするため、分解室15A内を第2図(a)に示す
ように壁21で細分したり、第2図(b)に示すようにメ
ッシュ22を張ったりすると、オゾンを分解するのに効果
的である。
さらに、上記実施例ではオゾン分解機構17Aとオゾン
導入機構11とが分離しているものを示したが、第3図に
示すように両者を直接接合してもよく、この場合にはオ
ゾン導入機構11から導入されるオゾンをもれなくオゾン
分解機構17Aへ送りこみ、オゾンを効果的に利用するこ
とができる。
なお、上記実施例では分解室15Aの材料を酸化物とし
たものを中心に説明したが、空気中で1000℃の高温に耐
える窒化ほう素のような耐酸化性に優れた窒化物を分解
室15Aの材料として用いても、酸化反応が起こらないた
め、酸化物の分解室15Aを用いる場合と同様の効果を奏
する。
また、上記分解室15Aはその表面が酸化物ないし窒化
物であればよく、金属製の母材の表面あるいは全面に酸
化処理ないし窒化処理を施したもの、もしくは金属製母
材の表面あるいは全面に酸化物ないし窒化物の膜をつけ
たものでもよい。また、膜と母材の間に1層ないし複数
層の中間層を設けてもよい。このような酸化物ないし窒
化物の膜は分解室15Aに加熱ヒーター16を巻いた状態の
上に膜つけしたものでもよい。さらに分解室15Aの内壁
と外壁の酸化物ないし窒化物材料が異なっていてもかま
わない。
さらに、オゾン導入機構11はオゾン分解機構17Aから
の熱放射ないし熱伝導により温度上昇するため、少なく
ともその表面を分解室15Aと同様に酸化物ないし窒化物
とすることが望ましい。
なお、上記実施例ではオゾン分解機構17Aとして分解
室15Aのまわりに加熱ヒーター16を設置したものを示し
たが、第4図のように少なくとも表面が酸化物ないし窒
化物であるオゾン導入機構11Aのまわりの直接加熱ヒー
ター16を設置してもよい。この場合には、オゾン導入機
構11Aはオゾン分解機構17Aを兼ねることになる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によればオゾンを熱分解する
分解室の全体または表面を酸化物により構成したので、
化学的に安定である酸化物ないし窒化物からなる分解室
によってオゾンを分解することとなり、従って酸素原子
発生効率の低下を防ぐことができ、酸化物薄膜の形成や
有機物の分解を高速に行うことができるものが得られる
効果がある。また、分解室材料の反応生成物の蒸発によ
る不純物の基板表面への堆積を抑えることができること
から、高純度が要求される酸化物薄膜の形成や有機物の
分解除去プロセスに適用することができるものが得られ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による酸素原子発生装置を
示す部分構成図、第2図は第1図における分解室の構成
を示す斜視図、第3図はこの発明の他の実施例を示す酸
素原子発生装置を示す部分構成図、第4図はこの発明の
さらに他の実施例を示す酸素原子発生装置を示す部分構
成図、第5図は従来の薄膜形成装置を示す構成図、第6
図は従来の酸素原子発生装置を示す部分構成図である。 1は真空槽、11はオゾン導入機構、15Aは分解室、17Aは
オゾン分解機構。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オゾン発生源から発生したオゾンを導入す
    るオゾン導入機構と、このオゾン導入機構により導入し
    たオゾンを分解室で熱分解して真空槽内へ放出するオゾ
    ン分解機構とを備えた酸素原子発生装置において、上記
    分解室の全体または表面を酸化物または窒化物により形
    成したことを特徴とする酸素原子発生装置。
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