JP2725787B2 - フォトクロミック組成物 - Google Patents

フォトクロミック組成物

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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なフォトクロミック組成物に関するも
のであり、更に詳しくは、各種の記録材料あるいは調光
材料として有用なフォトクロミック組成物に関するもの
である。
〔従来の技術〕
従来、種々のフォトクロミック性有機化合物が知られ
ているが、発色作用の繰り返し特性すなわち発色作用の
耐久性が比較的良好なものとしてスピロオキサジン化合
物が知られており、例えば特公昭45−28892号公報、特
公昭49−48631号公報、特開昭55−36284号公報、特開昭
60−53586号公報、特開昭61−53288号公報、特開昭61−
263982号公報に1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリン
−2,3′−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジ
ン〕およびその誘導体が開示されている。
しかしながら、従来のスピロオキサジン化合物よりな
るフォトクロミック化合物は、そのままでは発色作用が
不十分であり、特に室温以上の温度における発色作用が
低いという問題点があった。
このような事情を背景として、スピロオキサジン化合
物の発色作用を高めるためにフェノール系化合物を添加
することが特開昭62−22885号公報、特開昭62−151802
号公報および特開昭62−155283号公報に開示されてい
る。
しかしながら、スピロオキサジン化合物にフェノール
系化合物を添加すると、当該フェノール系化合物自体の
耐候性が低いためにスピロオキサジン化合物の耐候性が
低下するようになる。また、フォトクロミック性を有す
る重合体を直接的に製造するためには、単量体にスピロ
オキサジン化合物を添加して重合する方法が好適である
が、フェノール系化合物が重合禁止作用を有するため、
単量体にフェノール系化合物を添加して重合を行うこと
が困難であるという制約があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は以上の問題点を解決し、発色作用の耐久性が
良好なスピロオキサジン化合物により、高い発色濃度が
得られて優れたフォトクロミック特性が得られ、また重
合処理を伴う場合にも好適に使用し得るフォトクロミッ
ク組成物を提供することを目的とする。
〔問題点を解決する手段〕
本発明のフォトクロミック組成物は、下記一般式
(I)で表わされるスピロオキサジン化合物と、ふっ素
含有アルコールとを含有してなることを特徴とする。
一般式(I) (式中、R1およびR2は各々アルキル基、アリル基、また
は置換された若しくは無置換のアリールアルキル基を示
し、環Aおよび環Bは各々置換された若しくは無置換の
ベンゼン環、ナフタレン環または複素環を示す。) 以下、本発明について具体的に説明する。
本発明においては、上記一般式(I)で表わされるス
ピロオキサジン化合物をフォトクロミック化合物として
用いる。このようなスピロオキサジン化合物の具体例と
しては、既述の1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリン
−2,3′−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジ
ン〕のほか、 5−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリン−
2,3′−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジ
ン〕、 1,3,3,5−テトラメチルスピロ〔インドリン−2,3′−
(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、 5−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリン
−2,3′−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジ
ン〕、 1−ベンジル−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,
3′−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジ
ン〕、 1−エチル−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3′
−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、 1−イソプロピル−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン
−2,3′−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジ
ン〕、 1−(2−フェノキシエチル)−3,3−ジメチルスピロ
〔インドリン−2,3′−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,
4)オキサジン〕、 1,3−ジメチル−3−エチルスピロ〔インドリン−2,3′
−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、 9′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インド
リン−2,3′−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキ
サジン〕、 8′−ヒドロキシ−1,3−ジメチル−3−エチルスピロ
〔インドリン−2,3′−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,
4)オキサジン〕、 1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3H)
−ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、 1−イソプロピル−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン
−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾオ
キサジン〕、 1,3−ジメチル−3−エチルスピロ〔インドリン−2,3′
−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジ
ン〕、 5−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリン−
2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾオキ
サジン〕、 1,3,3,5−テトラメチルスピロ〔インドリン−2,3′−
(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジ
ン〕、 9′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インド
リン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)ベン
ゾオキサジン〕、 9′−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリ
ン−2,3′−(3H)−ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾ
オキサジン〕、 その他を挙げることができる。
以上のスピロオキサジン化合物と共に本発明のフォト
クロミック組成物の成分とされるふっ素含有アルコール
の具体例としては、2,2,2−トリフルオロエチルアルコ
ール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロピルアルコ
ール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブチルアル
コール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル
アルコール、2−(n−パーフルオロヘキシル)エチル
アルコール、2−(n−パーフルオロオクチル)エチル
アルコール、ペンタフルオロフェノール、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
その他を挙げることができる。これらのふっ素含有アル
コールのうち、特に1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2
−プロピルアルコールが好ましい。
本発明のフォトクロミック組成物は、上記スピロオキ
サジン化合物とふっ素含有アルコールとを共通の固形媒
体中に共存させることにより、フォトクロミック作用を
有する物体として、具現化される。
ここに、固形媒体は、上記スピロオキサジン化合物と
ふっ素含有アルコールとを共存させる目的のみを充足す
るバインダーであってもよいし、単独で固有の機能を有
する物品を構成する樹脂、例えば光学材料を構成する樹
脂であってもよい。
前記バインダーとしては、ポリオール(アリルカーボ
ネート)、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリビニル
アルコール、ポリ酢酸ビニル、ウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンテ
レフタレートのようなポリエステル、ポリビニルブチラ
ール、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、その他の樹脂を挙げることができる。
また、光学材料を構成する樹脂としては、従来そのよ
うなものとして知られている種々の樹脂を挙げることが
できる。
このような樹脂よりなる固形媒体におけるスピロオキ
サジン化合物およびふっ素含有アルコールの割合は特に
限定されるものではないが、固形媒体の100重量部に対
して前記スピロオキサジン化合物は0.1〜100重量部、好
ましくは0.5〜50重量部の範囲で使用され、またふっ素
含有アルコールは0.1〜100重量部、好ましくは0.5〜50
重量部の範囲で使用される。
以上のように、スピロオキサジン化合物とふっ素含有
アルコールとを含有してなる本発明のフォトクロミック
組成物は、通常のフォトクロミック物質と同様にして利
用することができる。従って例えば次のような方法を利
用して実用に供することができる。
上記スピロオキサジン化合物とふっ素含有アルコール
とをバインダーに混合して得られる混合物を材料とし、
これを例えば流延法若しくは溶融法などの手段により、
フィルム状、板状、その他の所望の形態に成形する方
法。
この方法によれば、それ自体がフォトクロミック作用
を有する固体物品を製作することができる。
上記スピロオキサジン化合物とふっ素含有アルコール
とをバインダーと共に適当な共通の溶剤に溶解し、得ら
れる溶液を塗布液として、例えば各種の光学材料よりな
る基体に塗布し、その後当該溶剤を除去することによ
り、前記基体上にフォトクロミック層を形成する方法。
この方法によれば、フォトクロミック層を有するレン
ズなどの光学材料を製造することができる。
上記の方法における溶液をキャスティングする方
法。
この方法によれば、フォトクロミック性フィルムを好
適に形成することができる。
上記またはの方法において、溶剤の代わりに適当
な分散媒を用い、上記スピロオキサジン化合物とふっ素
含有アルコールとをバインダーと共に当該分散媒に分散
させて分散液を得、これを用いる方法。
上記からまでの方法において、バインダーの一部
または全部の代わりに、重合してバインダーとなる重合
性単量体を用い、形成されるフォトクロミック性物品、
層またはフィルムなどを更に重合処理する方法。
この方法によれば、フォトクロミック作用を有する重
合体よりなる物品、層またはフィルムなどを得ることが
できる。従って、例えば重合して光学材料を与える単量
体組成物に上記スピロオキサジン化合物とふっ素含有ア
ルコールとを添加し、これを注型重合用容器内に充填し
て重合処理することにより、直接的にフォトクロミック
作用を有するレンズなどの光学材料を製造することがで
きる。この場合においては、ふっ素含有アルコールはフ
ェノール系化合物のように重合反応を阻害することがな
く、従って円滑に所期のフォトクロミック性重合体を得
ることができる。
以上のような方法の実施においては、更に酸化防止
剤、紫外線吸収剤、その他の添加剤を添加することも可
能である。
〔発明の効果〕
本発明のフォトクロミック組成物は、ふっ素含有アル
コールがスピロオキサジン化合物と共存しているため、
当該スピロオキサジン化合物の発色状態が安定化して高
い発色濃度が得られ、しかも使用するスピロオキサジン
化合物は発色作用の耐久性が良好なものであるので、優
れたフォトクロミック特性を実現することができる。ま
た、ふっ素含有アルコールは、フェノール系化合物のよ
うに重合反応を阻害することがないため、重合処理を伴
う方法にも支障なく利用することができる。従って、本
発明のフォトクロミック組成物は、このような特性を利
用して、各種のディスプレイ、メモリー、調光レンズ、
調光フィルター、光量計などの光学機器用の光学材料、
その他に好適に利用することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明が
これらによって限定されるものではない。
実施例1 1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3
H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕20重量部
と、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピルアル
コール5.0重量部とを、ポリメチルメタクリレート8.0重
量部と共にアセトン50重量部に溶解して塗布液を得た。
この塗布液をスライドガラスの表面に塗布し、塗布面
の粘着性が失われるまで室温でアセトンを蒸発させ、そ
の後50℃で30分間乾燥を行い、厚さ20ミクロンのフォト
クロミック性フィルムを作製した。
このフィルムはやや青みを帯びており、このフィルム
に紫外線を照射すると発色し、これによる波長615nmの
光線の透過率の変化は、紫外線照射前には90%であり、
紫外線照射時間が5分間を経過したときには70%と大幅
に低下した。その後、当該フィルムを暗所に置いたとこ
ろ、前記光線の透過率は元の状態に戻った。
比較例1 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピルアルコ
ール5.0重量部を添加しないこと以外は、実施例1と全
く同様にして厚さ20ミクロンのフォトクロミック性フィ
ルムを作製した。
このフィルムに紫外線を照射すると発色したが、これ
による波長610nmの光線の透過率の変化は、紫外線照射
前には92%であり、紫外線照射時間が5分間を経過した
ときにも78%に低下するに止まった。
実施例2 5−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリン
−2,3′−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジ
ン〕4.0重量部と、3,3,3−トリフルオロエチルアルコー
ル8.5重量部とを、エポキシ樹脂前駆体「エポニックス
#1100クリヤー」(大日本塗料(株)製)60重量部と共
にメチルエチルケトン100重量部に溶解して塗布液を得
た。
この塗布液を浸漬法によってスライドガラスの表面に
塗布し、塗布面の粘着性が失われるまで40℃でメチルエ
チルケトンを蒸発させ、その後80℃で16時間硬化させ、
厚さ10ミクロンのフォトクロミック性フィルムを作製し
た。
このフィルムはやや青みを帯びており、このフィルム
に紫外線を照射すると発色し、これによる波長615nmの
光線の透過率の変化は、紫外線照射前には88%であり、
紫外線照射時間が5分間を経過したときには69%と大幅
に低下した。その後、当該フィルムを暗所に置いたとこ
ろ、前記光線の透過率は元の状態に戻った。
比較例2 3,3,3−トリフルオロエチルアルコール8.5重量部を添
加しないこと以外は、実施例2と全く同様にして厚さ10
ミクロンのフォトクロミック性フィルムを作製した。
このフィルムに紫外線を照射すると発色したが、これ
による波長610nmの光線の透過率の変化は、紫外線照射
前には90%であり、紫外線照射時間が5分間を経過した
ときにも77%に低下するに止まった。
実施例3 9′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔イン
ドリン−2,3′−(3H)−ナフト(2,1−b)(1,4)オ
キサジン〕4.0重量部と、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ
−1−ブチルアルコール12.0重量部とを、ウレタン樹脂
前駆体「オレスターNP2000」(三井東圧化学(株)製)
22重量部と、「オレスターQ−602」(三井東圧化学
(株)製)11重量部と共に酢酸エチル60重量部とメチル
イソブチルケトン40重量部との混合溶剤に溶解して塗布
液を得た。
この塗布液を、ジエチレングリコールビスアリルカー
ボネートよりなるレンズの表面に浸漬法によって塗布
し、40℃で20時間、更に60℃で16時間加熱硬化させ、厚
さ15ミクロンのフォトクロミック層を有するレンズを作
製した。
このレンズは若干青みを帯びており、このレンズに紫
外線を照射すると発色し、これによる波長615nmの光線
の透過率の変化は、紫外線照射前には86%であり、紫外
線照射時間が5分間を経過したときには67%と大幅に低
下した。その後、当該レンズを暗所に置いたところ、前
記光線の透過率は元の状態に戻った。
比較例3 2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1−ブチルアルコー
ル12.0重量部を添加しないこと以外は、実施例3と全く
同様にして厚さ15ミクロンのフォトクロミック層を有す
るレンズを作製した。
このレンズに紫外線を照射すると発色したが、これに
よる波長612nmの光線の透過率の変化は、紫外線照射前
には89%であり、紫外線照射時間が5分間を経過したと
きにも75%に低下するに止まった。
実施例4 2−ヒドロキシエチルメタクリレート26.97重量部
と、イソホロンジイソシアナート23.03重量部と、2−
エチルヘキシルメタクリレート50重量部とに、酸化防止
剤として2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール5重
量部と、ウレタン化触媒であるジラウリン酸−n−ブチ
ルスズ0.05重量部とを添加して、60℃で3時間ウレタン
化反応を行った。
このようにして得られたウレタン単量体組成物に、1,
3,3,5−テトラメチルスピロ〔インドリン−2,3′−(3
H)−ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕1
重量部と、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピ
ルアルコール10.0重量部とを添加して混合した後、重合
開始剤としてtert−ブチルパーオキシピバレート1重量
部を添加し、フォトクロミック組成物を含有する単量体
組成物溶液を得た。
この単量体組成物溶液をレンズ製作用のガラスモール
ド中に注入し、50℃で10時間、60℃で5時間、80℃で2
時間、100℃で1時間と徐々に重合温度を上げて重合を
行い、中心厚さが1.3mmのフォトクロミック性を有する
レンズを製作した。
このレンズは若干青緑色を帯びており、このレンズに
紫外線を照射すると発色し、これによる波長605nmの光
線の透過率の変化は、紫外線照射前には76%であり、紫
外線照射時間が5分間を経過したときには27%と大幅に
低下した。その後、当該レンズを暗所に置いたところ、
前記光線の透過率は元の状態に戻った。
比較例4 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピルアルコ
ール10.0重量部を添加しないこと以外は、実施例4と全
く同様にしてフォトクロミック特性を有するレンズを製
作した。
このレンズに紫外線を照射すると発色したが、これに
よる波長605nmの光線の透過率の変化は、紫外線照射前
には85%であり、紫外線照射時間が5分間を経過したと
きにも53%に低下するに止まった。
比較例5 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピルアルコ
ール10.0重量部の代わりにビスフェノールA 10.0重量部
を用いたこと以外は、実施例4と全く同様にしてフォト
クロミック特性を有するレンズを製作した。
このレンズはやや青緑色の透明なものであったが、そ
の表面は粘着性を帯びており、十分に重合されていない
ものであった。そして、このレンズに紫外線を照射する
と発色したが、これによる波長605nmの光線の透過率の
変化は、紫外線照射前には77%であり、紫外線照射時間
が5分間を経過したときにも38%に低下するに止まっ
た。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表わされるスピロオキ
    サジン化合物と、ふっ素含有アルコールとを含有してな
    ることを特徴とするフォトクロミック組成物。 一般式(I) (式中、R1およびR2は各々アルキル基、アリル基、また
    は置換された若しくは無置換のアリールアルキル基を示
    し、環Aおよび環Bは各々置換された若しくは無置換の
    ベンゼン環、ナフタレン環または複素環を示す。)
  2. 【請求項2】ふっ素含有アルコールが、1,1,1,3,3,3−
    ヘキサフルオロ−2−プロピルアルコールである請求項
    1に記載のフォトクロミック組成物。
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