JP2724807B2 - パチンコ遊技機における回転ドラムの組込装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、表面に複数種類の図柄
を描出した回転ドラムを列設し、特定の入賞口に入賞し
たときに前記回転ドラムを回転させ、この回転ドラムの
停止時における回転ドラムの図柄の組合せにより当たり
を決定するパチンコ遊技機における回転ドラムの組込装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来における回転ドラムを使用した回転
電動役物装置としては、例えば、特公昭５７−１２６３
１号公報に開示されたものがある。この装置は、１つの
モータによって回転する回転軸に３個の回転ドラムをを
取付け、該各回転ドラムに取付けられたラチェット歯車
を各回転ドラムに設けたソレノイドの先端爪状部で引っ
かけることにより、各回転ドラムを各別に停止させるも
のである。そして、モータはケースの一側に取付けら
れ、該モータによって回転する回転軸は、前記ケースの
左右側に軸支されているものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した従
来における回転電動役物装置にあっては、１個のモータ
と３個のソレノイドによって回転ドラムの制御を行なっ
ているために、個々の回転ドラムの回転速度を自在に変
化させることができず、また、定められた図柄の位置で
停止させることもできないという問題があった。

【０００４】そこで、本出願人はステッピングモータを
用い、各回転ドラムの内側にモータを取付け、各別に前
記モータを制御し回転ドラムの停止位置を制御して、コ
ンパクトに、かつ、確実なる回転ドラムの制御を行なえ
る回転電動役物を開発した。

【０００５】そこで、問題となったのが、パチンコ遊技
機の裏側の狭い空間に収めるには、回転電動役物装置を
コンパクトに作り上げなくてはならず、そのため、コン
パクトななケースに如何にして支持板に取付たモータと
回転ドラムを一定間隔をもって固定し、なおかつ、正確
に簡単に組み立てることができるかということであっ
た。

【０００６】本発明は前記した問題点を解決せんとする
もので、その目的とするところは、ケースに形成したガ
イド溝にモータを取付けた支持板を挿入することによ
り、回転ドラムをケースに取付けできるので、回転ドラ
ムの間隔が一定になると共に取付けが簡単に行なえるパ
チンコ遊技機における回転ドラムの組込装置を提供せん
とするにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明のパチンコ遊技機
における回転ドラムの組込装置は前記した目的を達成せ
んとするもので、その手段は、表面に複数種類の図柄を
抽出した回転ドラムと、該回転ドラムを回転軸に固定し
たモータと、該モータが取付けられた支持板と、該支持
板の上下における前後をガイドするガイド溝が形成され
たケースとを具備し、該ケースのガイド溝に前記支持板
を挿入することにより、該支持板における少なくとも上
下の前後部分が位置決め固定されるものである。

【０００８】

【作 用】前記した如く構成した本発明のパチンコ遊技
機における回転ドラムの組込装置は、ケースに形成され
たガイド溝に対してモータが取付けられた支持板を挿入
することにより、各支持板は一定間隔を隔てて取付けで
き、また、回転ドラムの一部をケースから露出させるこ
とにより、立体感が得られるものである。

【０００９】

【実施例】次に、本発明の一実施例を図面と共に説明す
る。第４図はパチンコ遊技機全体の正面図であり、この
パチンコ遊技機は、その遊技板２上に図柄表示部を有す
る本発明に係る回転電動役物装置１、ドラム始動口３
ａ，３ｂ、拡大入賞口４、チュウリップ役物５ａ，５
ｂ、センター役物６、および入賞口７ａ，７ｂが配置さ
れている。

【００１０】打球がドラム始動口３ａあるいは３ｂに入
賞すると、回転電動役物装置１は後述する図柄が表示さ
れた回転ドラムが回転され、この回転ドラムが停止した
時に、回転ドラムに描出されている同一の当たり図柄の
内の何れかの位置で停止すると、すなわち、横一列ある
いは斜め一列の５通りになると、当たりと判断されて拡
大入賞口４が一定時間で、かつ、一定回数開放され、玉
の払出しが行なわれるものである。

【００１１】第１図、第２図において、１０は前記遊技
盤２の回転電動役物装置１に図柄を表示するための半透
明な複数種類の図柄１１を、周面の複数個所に等間隔で
描出した回転ドラムである。

【００１２】この回転ドラム１０には、前記図柄１１を
描出した円周面の一側の１個所には、光線を反射する反
射面、光線を吸収する黒色の光線吸収面、光線を透過す
る透明面あるいは磁気センサを動作させるマグネット等
の基準点であるセンサ読取部１２が設けられている。

【００１３】そして、回転ドラム１０はステッピングモ
ータ１３（以下、単にモータという）の軸に固定されて
いて、モータ１３にパルスが供給されて回転することに
より回転され、モータ１３へのパルスの供給が停止され
ると、停止されたその位置で停止するものである。

【００１４】このモータ１３は支持板１４に取付けら
れ、この支持板１４にはランプハウス１５がプリント基
板１６を介して取付けられている。このランプハウス１
５には３つのランプ収容室１７ａ，１７ｂ，１７ｃが形
成され、このランプ収容室１７ａ，１７ｂ，１７ｃが回
転ドラム１０の内側に位置するように取付けられてい
る。なお、各ランプ収容室１７ａ，１７ｂ，１７ｃは回
転ドラムに抽出されている各１つの図柄と対応してい
る。

【００１５】このランプハウス１５のランプ収容室１７
ａ，１７ｂ，１７ｃは仕切り壁２３ａ，２３ｂ，２３
ｃ，２３ｃによって仕切られており、各ランプ収容室１
７ａ，１７ｂ，１７ｃ内の明かりが、他のランプ収容室
１７ｂ，１７ｃ，１７ａに洩れないようになっている。

【００１６】前記プリント基板１６には、各ランプ収容
室１７ａ，１７ｂ，１７ｃと対向する位置に凹部１８ａ
を設けた円形のランプ挿入孔１８が設けられている。そ
して、このランプ挿入孔１８に挿入されるランプ１９の
基体２０の側面には、相対向する位置に鍵状の突起２０
ａが設けられている。

【００１７】従って、突起２０ａを凹部１８ａの位置に
合わせた状態で、基体２０を挿入孔１８に挿入し、該基
体２０を水平に回転させることにより、ランプ１９はラ
ンプ収容室１７ａ，１７ｂ，１７ｃ内に位置してプリン
ト基板１６に取付けられる。

【００１８】前記基体２０には、ランプ１９のリード線
１９ａが一面に露出しており、前記のようにして基体２
０をプリント基板１６に取付けことにより、リード線１
９ａはプリント基板１６の導電箔１６ａに接続されて、
ランプ１９は電源回路に接続され点灯可能となる。

【００１９】このような回転ドラム１０の支持板１４を
取付けるためのケース２１には、該ケース２１の上下の
内面に、前後方向のガイド溝２２ａと支持窪み２２ｂが
３列設けられている。

【００２０】従って、支持板１４をケース２１に取付け
るには、前記支持窪み２２ｂに支持板１４の前縁を挿入
し、また、ガイド溝２２ａに支持板１４の後縁に形成さ
れた突起１４ａを挿入することにより、ケース２１に３
枚の支持板１４を並列状態で取付けることができる。こ
のように回転ドラム１０をケース２１に組み込むことに
より、３個の回転ドラム１０のそれぞれの図柄１１が、
ケース２１の前面の開口部から透視できるようになる。

【００２１】さらに、ケース２１の表面には図示しない
カバーが取付けられ、このカバーによって支持板１４の
ケース２１からの抜けは防止されると共に、このカバー
の背面には前記３個の回転ドラム１０のセンサ読取部１
２に対向する３個所に検知孔が設けられ、各検知孔には
センサ読取部１２が光線の反射、吸収、透過を行うもの
である時にはフォトカプラが、マグネットの時には磁気
センサが取付けられ、センサ読取部１２の通過を検知す
るようになっている。

【００２２】このように構成した本発明の回転電動役物
装置１は、ケース２１の前面の開口部側を遊技盤２に形
成した孔に一致させて取付けることによって、各回転ド
ラム１０の図柄１１が遊技盤２の前面に現れるものであ
る。

【００２３】また、ランプ１９が断線した場合には、遊
技盤２の裏面側において、ケース２１のガイド溝２２ａ
および支持窪み２２ｂから支持板１４を抜き取り、支持
板１４に取付けられているプリント基板１６を露出させ
て、基体２０を回転し突条２０ａを凹部１８ａに一致さ
せることにより、ランプ１９をプリント基板１６から抜
き取ることができる。そして、新しいランプ１９をプリ
ント基板１６に取付けることで、断線したランプ１９を
交換できるものである。

【００２４】このパチンコ遊技機においては、前記した
ように遊技盤２のドラム始動口３ａ若しくは３ｂに入賞
すると、モータ１３に予めプログラムされた数のパルス
が送出されて該モータ１３は回転する。そして、パルス
の送出が中止されると、モータ１３はセンサ読取部１２
を基準として送出されたパルス数だけ通過した位置で停
止し、この時の回転ドラム１０の図柄１１の並び具合、
すなわち、横１列、あるいは斜めに同一図柄１１が並ぶ
のを、当たりとするものである。

【００２５】

【発明の効果】本発明は前記したように、図柄を表面に
抽出した複数個の回転ドラムを各別のモータの回転軸に
取付け、このモータを固定した支持板をケースに形成さ
れたガイド溝に挿入することで、回転ドラムの一部を露
出した状態で前記ケース内に一定間隔で固定できるの
で、組立作業が非常に早く簡単にできると共に、各回転
ドラムの間隔を正確に一定に保てる等の効果を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】ケースから支持板を抜いた状態の斜視図であ
る。

【図２】支持板をケースに挿入した状態の斜視図であ
る。

【図３】ランプをプリント基板から抜いた状態の斜視図
である。

【図４】本発明の回転電動役物装置をパチンコ遊技機に
取付けた状態の正面図である。

【符号の説明】

２ 回転電動役物装置 １０ 回転ドラム １３ モータ １４ 支持板 ２１ ケース ２２ａ ガイド溝 ２２ｂ 支持窪み

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面に複数種類の図柄を抽出した回転ド
   ラムと、該回転ドラムを回転軸に固定したモータと、該
   モータが取付けられた支持板と、該支持板における上下
   の前後をガイドするガイド溝が形成されたケースとを具
   備し、該ケースのガイド溝に前記支持板を挿入すること
   により、該支持板における少なくとも上下の前後部分が
   位置決め固定されるパチンコ遊技機における回転ドラム
   の組込装置。
2. 【請求項２】 前記支持板を前記ケースに組み込んだ状
   態において、前記回転ドラムの一部がケースより露出し
   ていることを特徴とする請求項１記載のパチンコ遊技機
   における回転ドラムの組込装置。