JP2724302B2 - ガレージのパネル受具の取付構造 - Google Patents

ガレージのパネル受具の取付構造

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靖之 淡路
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガレージのパネ
ル受具の取付構造に関するものである。さらに詳しく
は、この発明は、屋根パネルの取付けに使用されるパネ
ル受具を雨樋にビスを用いることなく簡便かつ容易に取
付固定することができ、ガレージのコスト低減を図るこ
とのできる、新しいガレージのパネル受具の取付構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、住宅等の車庫まわりには、車
体を風雨や強い日射などから保護するために、図4の<
a>及び<b>の正面図及び側面図に示したようなガレ
ージが、しばしば設置されてきている。この図4<a>
<b>に示したガレージにおいては、複数の柱(1)が
所定間隔で立設され、この柱(1)の各々に梁(2)が
所定勾配で接合されている。また、梁(2)間には枠材
(3)が架設され、その長さ方向に屋根パネル(4)が
連設されている。これらの柱(1)、梁(2)、及び枠
材(3)には、通常、アルミニウム押出材が用いられ、
屋根パネル(4)には、アクリル樹脂が用いられてい
る。
【0003】また、この図4<a><b>に示したガレ
ージは、片流れタイプであるが、これを対称配置して相
互を接合することにより合掌タイプを形成することがで
きる。このようなガレージにおいては、屋根パネル
(4)の取付けに関して、図5に示したような取付構造
が採用されてもいる。
【0004】この図5に示した屋根パネルの取付構造に
おいては、梁(2)の上端部及び下端部にそれぞれ前枠
(5)及び雨樋(6)が架設され、これらの前枠(5)
及び雨樋(6)の間に屋根パネル(4)が連設されるよ
うにしている。具体的には、雨樋(6)の前枠対向部位
にパネル受具(7)が、1枚の屋根パネル当たり2本ず
つ設置され、屋根パネル(4)の前端部を前枠(5)に
差し込み、後端部をそのパネル受具(7)に差し込むこ
とにより、屋根パネル(4)を取り付けることができる
ようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この図
5に示した屋根パネルの取付構造には改善されるべき課
題が残されているのが実情であった。すなわち、図5に
示した屋根パネルの取付構造においては、屋根パネル
(4)の後端部を固定するパネル受具(7)は、雨樋
(6)に設置されるが、これまでに知られているパネル
受具(7)は、図6の断面図及び図7の平面図に示した
ように、雨樋(6)の前枠(5)に対向する前端(8)
の上縁部にビス(9)によって取り付けられるものが一
般的であった。
【0006】このため、パネル受具(7)を設置する雨
樋前端(8)の上縁部にはビス止め固定用の穴開け加工
を施さなければならず、しかもパネル受具(4)の固着
具としてビス(9)が必要となっていた。ガレージのコ
スト低減を図るためには、このようなビス止め固定は簡
略化されることが望ましい。また同時に、パネル受具
(7)の固定作業はビス止めを伴うものであり、使用さ
れるビス(9)は、通常、1本のパネル受具当たり2本
となっており、7枚の屋根パネル(4)が設置される標
準タイプのガレージでは、合計で28本(2本(ビス)
×2枚(パネル受具)×7枚(屋根パネル)=28本)
のビス(9)を締め付けなければならず、パネル受具
(7)の固定作業は、手間の掛かる面倒なものとなって
いた。
【0007】この発明は、以上の通りの事情に鑑みてな
されたものであり、従来のガレージにおけるパネル受具
の取付けについての上記欠点を解消し、パネル受具を雨
樋にビスを用いることなく簡便かつ容易に取付固定する
ことができ、ガレージのコスト低減を図ることのできる
ガレージのパネル受具の取付構造を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、所定間隔で立設される複数の柱
の各々に梁が所定勾配で接合され、この梁の上端部及び
下端部にそれぞれ前枠及び雨樋が架設されるとともに、
屋根パネルが、その前端部を前枠に差し込み、後端部を
雨樋に付設されるパネル受具に差し込むことにより取り
付けられて、前枠及び雨樋間に連設されるガレージにお
いて、パネル受具は、雨樋への固定片と、屋根パネル後
端部の差込みが可能とされ、屋根パネル後端部をその上
面より押さえる係止片とを備え、雨樋は、その長さ方向
に沿って前枠対向部に形成された係合溝を備え、この係
合溝にパネル受具の固定片を挿入した後に、固定片の両
端近傍において雨樋をかしめることにより、パネル受具
を雨樋に取付固定することを特徴とするガレージのパネ
ル受具の取付構造を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って実施例をも示
しつつ、この発明のガレージのパネル受具の取付構造に
ついてさらに詳しく説明する。
【0010】
【実施例】図1は、この発明のガレージのパネル受具の
取付構造の一実施例を示した要部斜視図である。たとえ
ばこの図1に示した例においては、実線円内を図中に拡
大して示したように、パネル受具(10)は、屋根パネ
ル(4)の後端部を上面より押さえ付け可能とした係止
片(11)と、雨樋(6)への固定片(12)とを備え
ており、これらの係止片(11)及び固定片(12)
が、断面略L字型の形状を有するアーム(13)により
連結された構成を有している。係止片(11)は、アー
ム(13)の上端から略水平方向に延びており、屋根パ
ネル(4)の後端部の下側領域への差込みを可能として
いる。一方、固定片(12)は、アーム(13)の下端
部において上下方向に起立して延びている。
【0011】このようなパネル受具(10)は、たとえ
ば適宜な金属又は合金から形成される金具とすることが
できる。この場合、金具は、一体物として押出し等の成
形法により作成しても、あるいは、個々の部位を別体と
して形成し、その相互を接合して作成することも可能で
ある。使用する材料及び作成方法には特に制限はない。
【0012】一方、雨樋(6)には、前枠対向部に相当
する前端(8)の上縁部に係合溝(14)が、雨樋
(6)の長さ方向に沿って形成されている。そして、こ
の図1に示したパネル受具(10)の取付構造において
は、図2の<a>及び<b>の要部正面図及び要部断面
図にも示したように、雨樋(6)の係合溝(14)にパ
ネル受具(10)の固定片(12)を挿入した後に、こ
の固定片(12)の両端近傍において雨樋(6)をかし
めることで、パネル受具(10)を雨樋(6)に取付固
定することができる。取付け後の状態を示したのが、図
3の<a><b>及び<c>の断面図、側面図、及び平
面図である。
【0013】以上から明らかにされるように、図1に例
示したパネル受具の取付構造においては、パネル受具
(10)の取付けにビスを一切使用しない。このため、
図6及び図7に示したような従来の取付構造における種
々の問題が解消される。すなわち、ビスの不使用により
その分のコスト低減が図れ、同時に、雨樋(6)にビス
止めのための穴開け加工を施す必要がなく、加工コスト
の低減にも寄与する。雨樋(6)には、係合溝(14)
を形成するだけでよく、この係合溝(14)は、たとえ
ば、雨樋(6)の作成に際して同時に形成することが可
能であり、穴開け加工のような後加工を必要としない。
【0014】しかも、パネル受具(10)は、固定片
(12)の係合溝(14)への挿入と、固定片(12)
の両端近傍における雨樋(6)のかしめとによって、雨
樋(6)に取付固定されるため、従来のビス止めに比
べ、作業性は極めて良好であり、簡便かつ容易となる。
このようなパネル受具(10)の雨樋(6)への取付固
定は、たとえばガレージを生産する工場において予め行
うことができ、この場合には、施工現場でパネル受具
(10)の取付作業を行う必要がない。ガレージの施工
が簡便かつ容易となり、省施工化が推進される。工場か
らは、図3に示した状態において出荷することができ
る。
【0015】なお、屋根パネル(4)の設置は、従来と
同様に、その前端部を前枠(5)に差し込み、後端部を
そのパネル受具(10)に差し込むことにより行うこと
ができる。もちろんこの発明は、以上の例によって限定
されるものではない。ガレージの細部の構成及び構造等
の細部については様々な態様が可能であることは言うま
でもない。
【0016】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、パネル受具をビスを用いずに雨樋に取付固定する
ことができ、パネル受具の取付固定作業は簡便かつ容易
となる。また、ビス不使用に伴い、部材費用及び加工費
用を抑えることができ、ガレージのコスト低減が図られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のガレージのパネル受具の取付構造の
一実施例を示した要部斜視図である。
【図2】<a>及び<b>は、各々、図1に示した取付
構造の要部を拡大して示した正面図及び断面図である。
【図3】<a><b>及び<c>は、各々、パネル受具
の取付け状態を示した断面図、側面図、及び平面図であ
る。
【図4】<a>及び<b>は、各々、ガレージの一例を
示した正面図及び側面図である。
【図5】屋根パネルの取付構造を示した斜視図である。
【図6】従来のパネル受具の取付構造を示した断面図で
ある。
【図7】図6に示した取付構造の平面図である。
【符号の説明】
1 柱 2 梁 3 枠材 4 屋根パネル 5 前枠 6 雨樋 8 前端 10 パネル受具 11 係止片 12 固定片 13 アーム 14 係合溝

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定間隔で立設される複数の柱の各々に
    梁が所定勾配で接合され、この梁の上端部及び下端部に
    それぞれ前枠及び雨樋が架設されるとともに、屋根パネ
    ルが、その前端部を前枠に差し込み、後端部を雨樋に付
    設されるパネル受具に差し込むことにより取り付けられ
    て、前枠及び雨樋間に連設されるガレージにおいて、パ
    ネル受具は、雨樋への固定片と、屋根パネル後端部の差
    込みが可能とされ、屋根パネル後端部をその上面より押
    さえる係止片とを備え、雨樋は、その長さ方向に沿って
    前枠対向部に形成された係合溝を備え、この係合溝にパ
    ネル受具の固定片を挿入した後に、固定片の両端近傍に
    おいて雨樋をかしめることにより、パネル受具を雨樋に
    取付固定することを特徴とするガレージのパネル受具の
    取付構造。
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