JP2723164B2 - 中空部材の複合メッキ方法 - Google Patents
中空部材の複合メッキ方法Info
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Description
メッキ液を流通させて中空部材の内面に複合メッキを施
すに際し、密着性の高い複合メッキを得るための方法に
関する。
ダの内周面の耐磨耗性を向上させるため、例えばシリン
ダの筒内に硫酸ニッケル液に炭化珪素の微粒子を分散さ
せた複合メッキ液を流通させ、シリンダ内面にニッケル
と炭化珪素を共析させて耐磨耗性を向上させるような方
法が知られている。そして、このような方法では、一般
にシリンダ内部に隙間をもたせて電極を挿入し、シリン
ダ側を母材電極に接続するとともに筒内の隙間に複合メ
ッキ液を導入することで、中空部材内面にニッケルと炭
化珪素を共析させるようにしている。
複合メッキにおいては、金属相であるニッケルマトリク
ス中に炭化珪素の微粒子が包み込まれるような状態でシ
リンダ内周面に共析し、主としてニッケルが母材と密着
し、炭化珪素の微粒子が耐磨耗性を向上させる。しか
し、このような炭化珪素の微粒子が当初から多く共析す
ると母材との密着性が低下するという問題があった。こ
のため、当初はニッケルを主体に析出させて母材との密
着性を高め、その後、表面側に微粒子を多く共析させて
耐磨耗性を向上させることが望ましかった。
め、本発明は中空部材の筒内に隙間をもって挿入電極を
遊挿し、この筒内の隙間に向けて液送管から送られる複
合メッキ液を流通させるとともに、中空部材に母材電極
を接続して中空部材の内周面に複合メッキを施すように
した複合メッキ方法において、挿入電極と中空部材内周
面の間の電流密度を当初は低く、所定時間経過後に高く
するようにした。
合メッキ液中に気体を供給して気泡を発生させるように
した。
出するニッケルイオンの単位時間当たりの移動量が低下
してメッキ速度が遅くなる。このため、ニッケルイオン
に取り込まれて共析する微粒子が少なくなり、母材表面
に金属相主体の薄いメッキ層が形成されて密着性が高ま
る。そして、所定時間経過後に電流密度を上げて処理時
間の短縮化を図る。
ば、気泡が通過する際に微粒子が周りに押し除けられる
ようになって内周面側に押込まれ、共析量が増加するた
め、電流密度を上げるとほぼ同時に液中に気体を供給し
て気泡を発生させる。
について添付した図面に基づき説明する。図1は複合メ
ッキ液の流速とメッキ処理時間、及び該流速と微粒子の
分散度の関係図、図2は複合メッキ装置の要部の縦断面
図である。
うな装置1の治具台2上に載置されるシリンダブロック
Wのシリンダ内面に複合メッキを施す際に適用され、こ
の装置1は、シリンダブロックWの上面を押え付ける押
え治具3と、上方からシリンダ内に隙間sをもって遊挿
される挿入電極4と、この隙間sに複合メッキ液を導入
する液送管5を備えている。
の内部には、夫々メッキ液を流通させることの出来る流
通孔2a、3aが設けられ、下方の治具台2の流通孔2
aは液送管5とシリンダのメッキ液導入部Waを連通せ
しめるように構成され、上方の押え治具3の流通孔3a
はシリンダのメッキ液導出部Wbと戻し管6を連通せし
めるように構成されている。
複合メッキ液槽、及び圧送ポンプ等が設けられており、
また途中には複合メッキ液中にエアを供給するエア供給
管7が接続されている。そしてこのエアによって複合メ
ッキ液中に気泡bを形成する。尚、この複合メッキ液は
水1リットル当たりに硫酸ニッケル400g、ホウ酸3
5g、サッカリンナトリウム2.5gを加えて硬度調整
したPH=4のものを用い、炭化珪素の微粒子60gを
懸濁させたものである。
開口部が設けられているため、かかる開口部を各シール
部材8、8で覆うようにしている。
せるための気泡分散部材10を設け、この気泡分散部材
10の円周方向に沿って設けた流通孔11を、前記隙間
sの下方に臨ませている。
シリンダブロックWの隙間s内に向けて圧送するととも
に、挿入電極4とシリンダブロックW間に電流を流すこ
とによって、シリンダ内面に複合メッキを施す。
した混合メッキ液は戻し管6を経てメッキ液槽に戻され
る。
の析出割合を多くし、充分な密着性が得られた時点から
炭化珪素(Sic)を多く共析させるようにしている。
として、メッキ時の電流密度を当初は低く、その後高く
変化させる。
9.345、比重が8.85、電気化学当量が0.30
14(mg/クーロン)のニッケル(Ni)の電着係数
は、1A/dm2通電析出量が0.206(μ/min)であ
り、陰極電流効率を100%とし、Sic共析によるみ
かけ上の効率アップを無視すると、図3に示すように、
横軸に示す電流密度(A/dm2)を下げれば、縦軸に示す
メッキ速度(μ/min)も比例して下がり、電流密度(A
/dm2)を高めればメッキ速度(μ/min)も上がることが
判る。
下がれば、ニッケルイオンに取り込まれて共析する炭化
珪素(Sic)の微粒子の含有率が減少することにな
る。
30秒程度の間は電流密度を14A/dm2とし、その後、
28A/dm2に上げて処理する。
ケル(Ni)を主体とした薄いメッキ層を形成して、母
材との密着性を高めることが出来、また、その後電流密
度を高めることで処理時間を短縮させることが出来る。
c)の共析量は、約2〜5wt%程度である。
以降の微粒子の共析を促進させるため、電流密度を上げ
るとほぼ同時にエア供給管7からメッキ液中にエアを供
給し気泡bを発生させるようにしている。
と、気泡bは周囲の微粒子を押し除けるように上昇し、
この押し除けられた微粒子はシリンダ内面に近接して共
析効果が高まる。
に、電流密度を高める時点である1分30秒後から9.
5l/min程度供給する。
て約22分で処理が完了する。
は、当初電流密度を低くしておき、所定時間経過後高め
るようにしたため、母材との密着性を高めるとともに処
理時間を短縮させることが出来る。電流密度を高めると
ほぼ同時に複合メッキ液中に気泡を混入させることで、
密着性を低下させることなく微粒子の共析量を増やすこ
とが出来る。加えて、液送管にエア供給管を接続するこ
とで、流動中のメッキ液にエアを吹込んで気泡を発生さ
せ、この気泡を下流側の気泡分散部材で均一に分散した
後に中空部材の内周面に臨ませる様にしたので、気泡を
中空部材内周面に集中的に且つ均一に臨ませることがで
き、適量のエア供給を図ることができる。
を示す説明図
Claims (1)
- 【請求項1】 中空部材の筒内に隙間をもって挿入電極
を遊挿し、この筒内の隙間に向けて液送管から送られる
複合メッキ液を流通させるとともに、中空部材に母材電
極を接続し、前記挿入電極と中空部材内周面の間の電流
密度を当初は低く、所定時間経過後に高くし、電流密度
を高めるとほぼ同時に複合メッキ液中に気体を供給して
気泡を発生させて中空部材の内周面に複合メッキを施す
ようにした複合メッキ方法において、前記液送管にエア供給管を接続することで、流動中のメ
ッキ液にエアを吹込んで気泡を発生させ、この気泡を下
流側の気泡分散部材で均一に分散した後に中空部材の内
周面に臨ませることを特徴とした 中空部材の複合メッキ
方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5348606A JP2723164B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 中空部材の複合メッキ方法 |
US08/364,237 US5540829A (en) | 1993-12-27 | 1994-12-27 | Composite plating method for hollow member |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5348606A JP2723164B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 中空部材の複合メッキ方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07188989A JPH07188989A (ja) | 1995-07-25 |
JP2723164B2 true JP2723164B2 (ja) | 1998-03-09 |
Family
ID=18398143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5348606A Expired - Fee Related JP2723164B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 中空部材の複合メッキ方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2723164B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5293636A (en) * | 1976-02-02 | 1977-08-06 | Suzuki Motor Co | Method of composite plating inner surfaces of cylinder |
JPS52109439A (en) * | 1976-03-10 | 1977-09-13 | Suzuki Motor Co | Composite plating method |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5348606A patent/JP2723164B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07188989A (ja) | 1995-07-25 |
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