JP2722887B2 - 車両用パワーステアリング装置 - Google Patents

車両用パワーステアリング装置

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JP2722887B2
JP2722887B2 JP3233200A JP23320091A JP2722887B2 JP 2722887 B2 JP2722887 B2 JP 2722887B2 JP 3233200 A JP3233200 A JP 3233200A JP 23320091 A JP23320091 A JP 23320091A JP 2722887 B2 JP2722887 B2 JP 2722887B2
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光彦 原良
洋一 山本
政義 西森
剛 竹尾
忠夫 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば自動車の前輪
を操舵するのに用いられる車両用パワーステアリング装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車(車両)では、軽い操作で操舵を
するために油圧式のパワーステアリング装置を装備する
ことが行われている。
【0003】こうしたパワーステアリング装置では、ハ
ンドルからの操舵操作にしたがって前輪(操舵輪)を左
右に操舵するステアリング機構に、オイルポンプ,ロー
タリバルブ,パワーシリンダ装置,各部品をつなぐ流路
から構成される油圧のアシスト系(油圧アシスト機構)
を設けて、ハンドルの回転で変位するロータリバルブに
よって得られる油圧をパワーシリンダ装置へ供給して、
アシスト力を発生させることが行なわれている。しか
し、ロータリバルブの変位だけでは、適切にハンドル力
をコントロールできない。
【0004】そこで、従来のパワーステアリング装置で
は、アシスト系に反力を可変する反力機構とこの反力機
構を制御するコントロールバルブ(いづれもコントロー
ル手段)を設けてアシスト力を可変可能とし、これを、
自動車の車速を検知するセンサ,ハンドル角を検知する
センサを使い制御して、適切な操舵特性を得るようにし
ている。例えば据切り及び低速走行域の操舵時はアシス
ト力を適切に大きくしてハンドル力を軽く、中高速走行
域の操舵時は逆に適切に小さくしてハンドル力を重たく
するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車の操
舵に際し、車速,ハンドル角の条件が同じでも、ハンド
ルをゆっくり操作するときや逆に素早く操作したりする
ことがある。
【0006】ハンドルをゆっくり操作するときは、ハン
ドルを操作する力が小さいときで、反対にハンドルを素
早く操作するときは、ハンドルを操作する力が大きいと
きである。ここで、操安性上、運転者にとっては、ハン
ドルをゆっくり操作するときは軽い方、ハンドルをすば
やく操作するときは重い方がよい。
【0007】ところが、上記のような自動車のパワース
テアリング装置によると、アシスト力は、ハンドルをゆ
っくり操作するときも、素早く操作するときも、車速,
ハンドル角で定められた値で決まる一定の力である。こ
のため、最適なハンドル力が得られないという不具合が
ある。
【0008】しかも、最適なハンドル力が得られないば
かりでなく、ハンドル戻し操作時、ハンドルが急激に戻
されることがある。
【0009】この発明は、このような事情に着目してな
されたもので、その目的とするところは、最適なハンド
ル力が得られるとともに、ハンドル戻し操作時、ハンド
ルが急激に戻されることを防止して、操舵フィーリング
を向上させることができる車両用パワーステアリング装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の車両用パワーステアリング装置は、
ハンドルの操作に従って操舵輪を操舵するステアリング
機構と、同ステアリング機構に設けられ、上記操舵輪の
操舵をアシストするためのアシスト機構と、同アシスト
機構を制御するアシスト機構制御手段とを備えた車両用
パワーステアリング装置において、上記ハンドルの操舵
角速度を検知するハンドル角速度検知手段と、上記ハン
ドルの切り込み操作又はこの切り込み操作からの戻し操
作かを判定する操舵状態判定手段と、上記ハンドル角速
度検知手段の出力値に基づいて上記ハンドルのアシスト
力を設定するアシスト力設定手段と、上記アシスト力設
定手段により設定されたアシスト力を、上記操作状態判
定手段の出力値に基づいてハンドル切り込み操作時とハ
ンドル戻し操作時とで別々に補正し且つ上記ハンドル戻
し操作時におけるアシスト力が上記ハンドル切り込み操
作時のアシスト力より小さくなるように補正するアシス
ト力補正手段と、同アシスト力補正手段により補正され
たアシスト力に応じて上記アシスト機構制御手段を作動
させる手段と、上記ハンドル角速度検知手段の最大出力
値を検出するハンドル角速度最大値検出手段とを備え、
上記操舵状態判定手段が、上記ハンドルの切り込み操作
途中又はこの切り込み操作からの戻し操作途中であると
判定されているときは、上記ハンドル角速度の最大値検
出手段により検出されたハンドル角速度最大値を保持す
るとともにアシスト力の増大方向への変更を制限する
とにある。請求項2に記載の車両用パワーステアリング
装置は、上記操舵状態判定手段が、上記ハンドルの切り
込み、戻し、切り込みの繰り返しを操舵一周期と判定
し、この操舵一周期が判定されたときは、アシスト力の
増大方向への変更を許容することにある。
【0011】
【作用】請求項1に記載の車両パワーステアリング装置
によると、ハンドル角速度検知手段に基づいて設定され
たアシスト力が、切り込み操作時、この切り込み操作か
らのハンドル戻し操作時とで別々に補正される。このと
きのハンドル戻し操作時におけるアシスト力が、該切り
込み操作時のアシスト力より小さく補正される。そし
て、この補正されたハンドル切り込み時、この切り込み
操作からのハンドル戻し時のアシスト力に応じてアシス
ト機構制御手段が作動されて、操舵輪をアシストするア
シスト機構を制御するので、最適なハンドル力が得られ
る。と同時にハンドル戻し操作時、ハンドルが急激に戻
されることが抑制されるしかも、ハンドルの切り込み
操作途中又はこの切り込み操作からの戻し操作途中は、
ハンドル角速度の最大値検出手段により検出されたハン
ドル角速度最大値を保持する上、アシスト力が増大する
方向への変更が制限されるので、ハンドル角速度が変動
してもアシスト力は安定され、良好な操舵フィーリング
が確保されるようになる。請求項2に記載のパワーステ
アリング装置によると、ハンドルの切り込み、戻し、切
り込みを繰り返しても、前回の操舵周期におけるアシス
ト力の制御の影響で、今回の操舵周期におけるアシスト
力が過度に抑制されることがないので、良好なアシスト
性能が確保されるようになる。
【0012】そして、この設定値にしたがいコントロ−
ル手段が作動して、油圧アシスト機構をハンドル角速度
に対応したアシスト力に設定していく。具体的には、ハ
ンドルをゆっくり操作するときは大きなアシスト力(ハ
ンドル:軽)、ハンドルをすばやく操作するときは小さ
なアシスト力(ハンドル:重)となる。こうした制御が
ハンドルの切り込み時毎に行なわれる。したがって、ハ
ンドルの切り込み時毎に最適なハンドル力が得られ、操
舵フィーリングを向上させることができる。
【0013】
【実施例】以下、この発明を図1ないし図6に示す一実
施例にもとづいて説明する。
【0014】図2は自動車の左右前輪(操舵輪)を操舵
するパワ−ステアリング装置の構成を示し、2はステア
リング機構1を構成する例えばラック&ピニオン式のス
テアリングギヤである。
【0015】このステアリングギヤ2は、例えばケーシ
ング3にラック4,ピニオン5を内蔵した構造となって
いる。このラック4の一方の端部がステアリングロッド
6、タイロッド、ナックルを介して、自動車の一方の前
輪(いずれも図示しない)に連結されている。また他方
の端部は、ステアリングロッド6、パワーシリンダ装置
7、タイロッド、ナックル(いづれも図示せず)を介し
て、自動車の他方の前輪8(操舵輪)に連結されてい
る。
【0016】ステアリングギヤ2のピニオン5には、ト
ーションバー9の下端部が連結されている。このトーシ
ョンバー9の上端部は、ステアリングギヤ2の上部に設
けたバルブユニット10を貫通して、インプットシャフ
ト11およびステアリングシャフト12に連結されてい
る。またステアリングシャフト12の端部はハンドル1
3に連結されていて、ハンドル13から回転変位を入力
すると、ステアリングシャフト12、トーションバー
9、ピニオン5、ラック4、ステアリングロッド6を介
して、前輪8,8(一方しか図示せず)が舵角するよう
になっている。
【0017】バルブユニット10には、ケーシング3の
上部にトーションバー9を囲むようにハウジング14を
据付け、このハウジング14の内部に下側から反力機構
15(アシスト機構制御手段)、ロータリバルブ16を
設けた構造が用いられている。
【0018】ロータリバルブ16は、周知のようにハウ
ジング14の内面に筒状のアウターバルブ17を設け、
インプットシャフト11にアウターバルブ17と組み合
う筒状のインナーバルブ18を設けてなる。つまり、ロ
ータリバルブ16は、ハンドル13からのハンドル力に
よって、トーションッバー9が捩じれると、アウターバ
ルブ17とインナーバルブ18との間で相対的な変位が
発生する構成となる。
【0019】このアウターバルブ17に形成されている
流入ポート17aがハウジング3に設けた流入口体19
に連通し、インナーバルブ18に形成されている流出ポ
ート18aがハウジング3に設けた流出口体20に連通
している。またアウターバルブ17に形成されている出
力ポートは、ハウジング3に設けた一対の出力ポート部
21,22に連通している。この出力ポート部21,2
2が上記パワーシリンダ装置7に接続されている。
【0020】すなわち、パワーシリンダ装置7は、シリ
ンダ23を貫通するようにピストンロッド24を摺動自
在に設け、このピストンロッド24の一部にシリンダ2
3を長手方向両側(左右)に仕切るようにピストン25
を設けて構成される。このピストン25で仕切られた左
右の室25a,25bと連通する一対の入力ポート2
6,27が、流路28,29を介して上記出力ポート部
21,22に接続してある。
【0021】そして、流入口体19と流出口体20との
間に、自動車のエンジン(図示しない)で駆動されるリ
リーフバルブ付のオイルポンプ40、オイルリザーバ4
2が流路43を介して接続されている。この油圧回路に
より、ロータリバルブ16のアウターバルブ17とイン
ナバルブ18とにおける相対的な変位にしたがい、ロー
タリバルブ16からハンドル力および操舵方向に応じた
油圧をパワーシリンダ装置7の室25a,25bに供給
できるようにしている。つまり、ハンドル力を油圧でア
シストしながら、前輪8、8を操舵できるようにしてあ
る。なお、オイルポンプ40にはポンプ回転数に応じて
ロータリバルブ16への吐出流量が変化する特性のポン
プを用いている。
【0022】また反力機構15は、インナーバルブ18
の下端部、すなわちインプットシャフト11の下端部を
下方へ延長してなる被押付部分30を有している。この
被押付部分30の外周面には、図3に示されるように4
つの凹部31が等間隔で形成されている。また被押付部
分30の周囲のハウジング14内の部分には、各凹部3
1の位置と対向する部位にそれぞれ反力プランジャ32
を移動自在に内装したホルダ33が設けられている。各
反力プランジャ32の先端部には凹部31と係合する凸
部34が設けられている。また各反力プランジャ32の
後方にはチャンバ35が形成されている。各チャンバ3
5は、ハウジング14に設けた流入口39に環状の流路
36を介して連通していて、同流入口39からの油圧の
供給により、各反力プランジャ32で被押付部分30を
挟み付けるごとく押し付けるようにしている。つまり、
各チャンバ35の油圧が高くなるにしたがい、インプッ
トシャフト11を強く押付ける構成となっている。これ
にて、ハンドル13に手応え感(反力)を発生させるよ
うにしてある。なお、37はホルダ33に設けた、上記
流路36と流出口体20とをインナーバルブ18の内部
の空間を介して連通するためのリターン路、38は同リ
ターン路37に設けたオリフィスである。
【0023】一方、図2に示されるように上記オイルポ
ンプ40とオイルリザーバ42との間には、反力機構1
5の供給圧を制御するプレッシャコントールバルブ41
アシスト機構制御手段:以下、PCV41と称す)が
設けられている。PCV41は、バルブハウジング45
の内部に形成した筒状のシリンダ空間46にスプール弁
体47を摺動自在に設けて構成される。このスプール弁
体47の下端部は、バルブハウジング45の下部に据付
けたソレノイド48のプランジャ49に連結されてい
て、ソレノイド48の励磁制御にしたがい、スプール弁
体47の全体を上方向に変位できる構造してある。な
お、スプール弁体47はシリンダ空間46の上端部に設
けたスプリング50により戻る。
【0024】スプール弁体47の上段側の外周面と下段
側の外周面とには、帯状の環状溝51,52が形成され
ている。またスプール弁体47の内部には、環状溝51
と環状溝52とを連通するための斜めに貫通する貫通路
53が形成されている。そして、環状溝51とその周辺
の外周面部分にて、バルブハウジング45に設けた流入
ポート54との連通状態を可変できるようにしてある。
この流入ポート54が、オイルポンプ40につながる流
路43に連通している。また環状溝52は、バルブハウ
ジング45に設けた出力ポート55と常に連通するよう
にしてある。この出力ポート55が、上記反力機構15
の流入口39に流路56を介して接続されている。
【0025】環状溝51と流入口39との設定は、プラ
ンジャ49の軸力が最も大きいとき(プランジャ49が
最も上方へ突き出た状態;例えばMaxの電流値1.0
A)、流入口39を遮断(閉)する状態に定め、プラン
ジャ49の軸力が小さく(電流値が小)なるにしたがっ
て(プランジャ49が下がる)、連通するとともに、そ
のときの連通面積を増大するようにしてある。これによ
り、ソレノイド48励磁していくに従って、ハンドル
13に発生させる手応え感(反力)を低下させるように
してある。なお、操舵アシスト力はこれに反比例して増
加することになる。またスプール弁体47の内部にはド
レーンのための同軸心部分を貫通するドレーン路57が
形成されていて、このドレーン路57がバルブハウジン
グ45に設けた流出ポート58を介して、オイルリザー
バ42につながる流路43に連通している。このように
して構成される油圧回路によって、前輪8,8の操舵を
アシストするアシスト系44(アシスト機構)をコント
ロール系と共に構成している。
【0026】またソレノイド48には、マイクロコンピ
ュータおよびその周辺回路から構成されるコントロール
ユニット60が設けられている。さらにこのコントロー
ルユニット60には、自動車の車速を検知する車速セン
サ61、ハンドル13の操舵角を検知するハンドル角検
知手段としてのハンドル角センサ62、ハンドル13の
操舵角速度を検知するハンドル角速度検知手段としての
ハンドル角速度センサ63、手応えをノーマルモードと
スポーツモードとに切換えるモード切換スイッチ64が
設けられ、反力プランジャ49に作用する油圧を制御す
る制御系を構成している。
【0027】そして、この制御系の回路を用いて、切り
込み時と戻し時のハンドル力の差を小さくさせるととも
に、ハンドル力を切り込み毎にハンドル角速度に応じて
変えている。このコントロールユニット60には、つぎ
のような機能を有している。
【0028】すなわち、コントロールユニット60に
は、図4に示されるような車速に応じた基準電流Aをモ
ード別(ノーマル,スポーツ)に分けた車速マップ、図
5に示されるようなハンドル角速度に応じた操舵状態の
係数(ソレノイド48の制御電流値を求めるために必要
な値)を求めるための実線で示す操舵速度マップが設定
されている。
【0029】このコントロールユニット60は、ハンド
ル角センサ62,ハンドル角速度センサ63の出力から
操舵か中立状態かを判断する機能、「ハンドル角とハン
ドル角速度とを掛けた値」の正負から切り込み時か戻し
時かを判断する機能(操舵状態判定手段)、モード切換
スイッチ64のオンオフからノーマルモードかスポーツ
モードかを判断する機能を有する。
【0030】またコントロールユニット60は、図4の
マップから車速に応じた基準電流Aを読取り、図5に示
すマップから係数Kθを読み取り、これら基準電流A、
係数Kθを用い、所定の数式「A×KθM(メモリした
係数Kθ)×KM」にしたがい、車速および操舵状態に
応じた適切なアシスト力を得る制御電流を算出する機能
を有している(アシスト力設定手段)
【0031】ここで、上記数式には、予め切り込み時と
戻し時とで異なる係数KMが与えられている。具体的に
は、コントロールユニット60を構成するマイクロコン
ピュータには、切り込み時の制御電流の算出に用いる切
り込み係数として「1.0」が設定され、戻し時の制御
電流の算出に用いる戻し係数として例えば20%小さく
した「0.8」が設定されていて、これら設定値の差異
から戻し時は、切り込み時よりもアシスト力を小さくし
ている(アシスト力補正手段)なお、図5は、係数K
θにこの係数KMを乗算した値として示してある。
【0032】またコントロールユニット60には、切り
込み時のハンドル角速度のピークの値をハンドル角速度
センサ63から検出し、この検出値から読み取られる係
数Kθにしたがって、制御(駆動)電流を算出する機能
を有している。これにて、切り込み毎、ハンドル力をハ
ンドル角速度に応じて変化させるようにしている。また
コントロールユニット60には、ハンドル13の切り込
み操作途中又はこの切り込み操作からの戻し操作途中で
あるときには、検出されたハンドル角速度のピーク値
(最大値)を保持するとともにアシスト力の増大方向へ
の変更を制限する機能を有していて、操作途中のときに
はアシスト力が変動しないようにしてある。 さらにコン
トロールユニット60には、ハンドル13の切り込み、
戻し、切り込みの繰り返しを操舵一周期と判定し、この
操舵一周期が判定されたときは、アシスト力の増大方向
への変更を許容する機能も有していて、今回、操舵周期
で切り込みになっても前回のアシスト力の制御の影響を
受けないようにしてある。図1のフローチャートは、こ
うしたコントロールユニット60内での制御動作を示し
ている。つぎに、このコントロールユニット60内の制
御動作をフローチャートにしたがって説明する。
【0033】コントロールユニット60は、自動車のイ
グニッションキースイッチのオン信号により起動する。
すると、まずステップS1においてイニシャルセットが
なされ、ハンドル13が切り込まれたことを示す切り込
みフラグFLFが「0」、ハンドル13が戻ったことを
示す戻しフラグFLRが「0」、メモリKθ値KθMが
「1.0」、切り込み/戻しの係数KMが「1.0」、
カウンタCNTが「0」、切り込みから戻しに変ったこ
とを示すチェンジフラグCHFが「1」に設定される。
【0034】その後、ステップS2ないしS4におい
て、車速センサ61から検出される車速V、ハンドル角
センサ63から検出されるハンドル13のハンドル角θ
H、ハンドル角速度センサ63から検出されるハンドル
13のハンドル角速度θhが読み込まれる。
【0035】ステップS5に進むと、ハンドル角θHが
「5deg」より大きいか否か判別される。さらにステ
ップS6において、ハンドル角速度θhが「30deg
/s」より大きいか否かが判別される。これらによっ
て、現在の自動車の直進走行状態(操舵中立付近)なの
か操舵した状態なのかが判別される。
【0036】すなわち、図6の左側部分の領域αで示す
ように自動車が直進走行状態にあるときは、操舵状態が
中立付近(絶対値θH>5deg,絶対値θh>30d
eg/s)と判別される。
【0037】直進走行状態であるとすると、ステップS
7およびステップS8を経てステップS9に進み、モー
ド切換スイッチ64のオンオフから現在の自動車の操舵
モードが、通常走行に適した「ノーマルモード」なのか
スポーツ走行に適した「スポーツモード」なのかが判別
される。
【0038】このときに「ノーマルモード」と判別され
ると、ステップS10に進む。このステップS10にお
いて、図4の「車速ー制御電流」のマップで示されるノ
ーマルモードの線図から、現在の自動車の車速に対応し
た制御電流値Aを読み取る。これにより、基準となる駆
動電流が求められる。ステップS11において、演算式
「A×KθM×KM」にしたがって、補正した制御電流
値Aが求められる。
【0039】ついで、ステップS12において、求めた
制御電流値Aの電流をソレノイド48に供給する。具体
的には、小さい車速の場合、ソレノイド48にはプラン
ジャ49の軸力が最も大きい、1.0A(Max)の駆
動電流が供給される。これにより、ソレノイド48のプ
ランジャ49は最も上方へ突き出て、流入口54を遮断
する位置にPCV41のスプール弁体47を保持させ
る。つまり、反力機構15の各チャンバー35には、オ
イルポンプ40の吐出圧は作用しない。この結果、反力
プランジャ32をインプットシャフト11の被押付部分
30に押付ける力はなく、操舵の中立時はこの状態が継
続する。
【0040】大きな車速の場合では、1.0A以下の駆
動電流が供給され、電流差分、プラジャン49は下降し
た位置で保持され、流入口54を開き、現在のオイルポ
ンプ40の吐出圧が反力機構15の各チャンバー35に
供給される。
【0041】つまり、車速が大きい場合、オイルポンプ
40の吐出圧により、インプットシャフト11の被押付
部分30を反力プランジャ32で押付けて、ハンドル1
3を適度な重さにする。
【0042】またステップS9において、「スポーツモ
ード」と判別されると、ステップ13に進み、図4の
「車速−制御電流」のマップで示されるスポーツモード
の線図から、現在の自動車の車速に対応した制御電流値
Aを読み取る。
【0043】この制御電流値Aを基準として、ステップ
S11およびステップS12のときと同様、補正した制
御電流値Aを求めて、反力機構15の反力プランジャ3
2を制御する。このようなステップの繰り返しにより、
あらゆる条件下における直進走行状態のハンドル力を適
切に制御していく。つぎに、こうした直進走行状態か
ら、ハンドル13を例えば左側へ切り込み自動車が旋回
状態になるとする。
【0044】すると、ステップS5のハンドル角が5e
gより大きいか否かの判別、ステップS6のハンドル角
速度が30deg/sより大きいか否かの判別の少なく
とも一方の判別によって、ハンドル13を切ったと判別
され、各ステップS5,S6からステップS14に進
み、「θH×θh」が「0」より大きいか否か、すなわ
ち現在の操舵状態が切り込みなのか戻しなのかが判別さ
れる。ここで、ハンドル13が図6の領域βのように切
り込んでいるとすると、ステップS14は上記演算によ
って「0」より大きな値(正)となる。
【0045】つまり、ステップS20に進み、このステ
ップS20において、この切り込みの前に戻しがあった
か否かの判別がなされる。すなわち、これは戻しフラグ
FLRが「1」にセットされているか否かで判別され
る。
【0046】最初の切り込みは、それの前に戻しはな
い、すなわち戻しフラグFLRは「0」にリセットされ
ているので、ステップS21〜S23に進み、チェンジ
フラグCHFを「0」にリセット、切り込みフラグFL
Fを「1」にセット、切り込み係数KMを「1.0」に
設定する。すると、図5の「操舵速度マップ」の実線で
示す線図がそのまま切り込み側の線図として設定され
る。これにより、切り込み前に戻しが行なわれていない
ときの、切り込みの設定がなされる。
【0047】続いて、ステップS24において、図5の
「操舵速度のマップ」で示される実線で示す切り込み側
のマップから、読み込んだハンドル角速度θhの絶対値
に対応した係数Kθを読み取る。これにより、ハンドル
角速度θhの操舵状態に応じた係数Kθが求まる。つぎ
に、ステップS25においてチェンジフラグCHFが
「1」か否かが判別される。ここで、この切り込みは、
戻した後の切り込みでない。すなわちステップS21に
おいてチェンジフラグCHFは「0」にセットされてい
る。
【0048】よって、ステップS26に進む。このステ
ップS26において、操舵速度のマップから読み取った
係数Kθが、メモリされている係数値KθM(係数KM
の最大値)より小さいか同じかを判別する(ハンドル角
速度最大値検出手段)
【0049】ここで、ハンドル角速度は、図6にも示さ
れるように切り込みの最初は小さく、次第に大きくなっ
てピークに達する挙動を示す。この挙動において、「3
0deg/s以上」は「Kθ≦KθM」が成立する。す
ると、ステップS27に進み、KθMをステップ24で
読み取ったKθに更新(ピークホールド)した後、ステ
ップS9へ進む。ステップS9〜ステップS13におい
て、先に述べた処理が行なわれる。
【0050】すなわち、「ノーマル」あるいは「スポー
ツ」のモードのマップから、現在の車速に応じた制御電
流値Aを読取り、演算式「A×KθM×KM」にしたが
い補正した制御電流値Aを算出して、ソレノイド48を
駆動する。
【0051】ここで、図5に示すように実線(切り込み
側)の線図で設定される係数Kθは、ハンドル角速度θ
hが小さい領域において値が大きく、ハンドル角速度θ
hが大きい領域において小さく、中間の領域においては
変動する中間値であり、この領域からKθMより小さな
値が読み取られており、算出される制御電流Aは上記直
進走行状態のときよりも、少ない制御電流Aとなる。
【0052】このことは、電流差分、プランジャ49は
下降した位置で保持され、このプランジャ49の下降に
したがって開く流入口54を通じて、現在のオイルポン
プ40の吐出圧が各チャンバー35に供給される。
【0053】つまり、インプットシャフト11の被押付
部分30は反力プランジャ32で押付けられ、操舵中に
おけるハンドル力をハンドル角速度で判断した運転状況
に応じて適度な重さ(=適切なアシスト力)にする。こ
のようなステップの繰り返しにより、図6のβ領域のハ
ンドル13を切っている時間の間、その時間の経過と共
に刻々とハンドル力を適切に制御する。
【0054】また、図6の領域γのように切り込みを終
え、直ちにその切り込んだハンドル13を戻すと、ステ
ップS5,S6からステップS14に進むが、このステ
ップS14で算出される値は「0」より小さい値(負)
となる。
【0055】つまり、戻し側と判別され、ステップS3
0に進む。このステップS30において、この戻しの前
に切り込みがあったか否かの判別がなされる。すなわ
ち、これは切り込みフラグFLFが「1」にセットされ
ているか否かで判別される。ここで、先の切り込みの
際、上記ステップS22において、切り込みフラグFL
Fが「1」にセットされているから、この戻しは切り込
み後の戻しである。
【0056】よって、ステップS61、ステップS62
に進み、切り込みフラグFLFを「0」にリセットし、
チェンジフラグCHFを「1」にセットする。これによ
り、切り込み後の戻しをリセットする。
【0057】ついで、ステップS34に進み、戻しフラ
グFLRを「1」にした後、ステップS35に進み、戻
し係数KMを「0.8」に設定する。これにより、「操
舵速度のマップ」は、図5の破線で示す、先に述べた実
線の切り込み側より20%低い線図として設定される。
【0058】そして、ステップS24において、この破
線で示す「操舵速度のマップ」の戻し側の線図から、ハ
ンドル角速度θhの絶対値に対応した係数Kθを読み取
り、ステップS25においてチェンジフラグCHFが
「1」か否かが判別される。
【0059】このとき、ステップS62においてチェン
ジフラグCHFは「1」にセットされているから、ステ
ップS50に進み、チェンジフラグCHFが1回として
カウントされる。ついで、ステップS51において、カ
ウントが「2」か否かが判別される。ここのカウント
は、切り込み、戻し、切り込みを繰り返す操舵周期を判
別する。カウンタのカウントは「1回」であるから、ス
テップS26へと進む。
【0060】ステップS26において、先の切り込みの
ときと同じく、操舵速度のマップから読み取った係数K
θが、メモリされている係数値KθM(係数KMの最大
値)より小さいか同じかを判別する。
【0061】ここで、ハンドル角速度は、図6にも示さ
れるように戻しの最初は小さく、次第に大きくなってピ
ークに達する挙動を示す。この挙動において、「30d
eg/s以上」は「Kθ≦KθM」が成立する。つま
り、ステップS27に進み、KθMをステップ24で読
み取ったKθに更新(ピークホールド)した後、ステッ
プS9へ進む。ついで、ステップS9〜ステップS13
に進み、先に述べた処理が行なわれる。
【0062】すなわち、「ノーマル」あるいは「スポー
ツ」のモードのマップから、現在の車速に応じた制御電
流値Aを読取り、演算式「A×KθM×KM」にしたが
い補正した制御電流値Aを算出して、ソレノイド48を
駆動する。
【0063】ここで、図5に示すように戻り側の破線の
線図で設定されるKθは、ハンドル角速度θhが小さい
領域において値が大きく、ハンドル角速度θhが大きい
領域において小さく、中間の領域においては変動する中
間値で、かつ切り込みのときより20%小さな値なの
で、ステップS11で算出される制御電流Aは、こうし
た値によって、先の切り込み時のときに算出した制御電
流Aよりも、「20%」少ない制御電流Aが算出され
る。
【0064】すると、プランジャ49は、切り込み時の
ときの位置よりも下降した位置で保持され、このプラン
ジャ49の下降にしたがって開く流入口54を通じて、
現在のオイルポンプ40の吐出圧が各チャンバー35に
供給される。これにより、インプットシャフト11の被
押付部分30は、切り込み時のよりも強く反力プランジ
ャ32で押付けられる。ここで、この当初のハンドル1
3の戻しの処理に続いて、戻し動作が継続されると、上
記ステップS30における判別がかわる。
【0065】すなわち、上記ステップS61において切
り込みフラグFLFが「0」にリセットされているの
で、切り込み後に行なわれるハンドル13の戻し動作以
後の戻しについては、ステップS30により、現在の戻
しはその前に切り込みが行なわれていないものであると
判別される。そして、ステップS33に進んで、チェン
ジフラグCHFが「0」にリセットされる。これによっ
て、この戻しは切り込みから代わったものではないもの
であると設定される。
【0066】ついで、上記した当初の戻し(切り込みの
後の戻し)と同じく、ステップS34において戻しフラ
グが「1」にセット、ステップS35において戻し係数
KMを「0.8」に設定、ステップS24において「操
舵速度のマップ」の破線で示される戻し側の線図からハ
ンドル角速度θhの絶対値に対応した係数Kθを読み取
った後、ステップS25に進む。ステップS25におい
ては、チェンジフラグCHFが「1」か否かが判別され
る。
【0067】ここで、上記ステップS33においてチェ
ンジフラグCHFが「0」にリセットされているから、
ステップS26に進み、それ以降、上記当初の戻し(切
り込み後の戻し)のときと同じ処理が繰り返される。こ
のようなステップの繰り返しにより、図6のγ領域のハ
ンドル13を戻している時間の間、その時間の経過と共
に刻々とハンドル力を適切に制御する。一方、戻しを終
えたハンドル13を、続いて右側に切り込み、旋回状態
にすると、ステップS14からステップS20に進む。
【0068】この場合、戻しの後の切り込みを示すフラ
グがセット、すなわち上記ステップS34において戻し
フラグFLRが「1」にセットされているから、ステッ
プS20の判別により、ステップS40〜S41に進
み、戻しフラグFLRが「0」にリセット、チェンジフ
ラグCHFが「1」にセットされる。これにより、戻し
後の切り込みをリセットする。つぎに、ステップS2
2,ステップS23へと進み、切り込みフラグFLFが
「1」にセットされ、切り込み係数KMが「1.0」に
設定される。
【0069】続いて、ステップS24において、図5の
「操舵速度のマップ」の実線で示される切り込み側の線
図から、ハンドル角速度θhの絶対値に対応した係数K
θを読み取る。これにより、現在のハンドル角速度θh
の操舵状態に応じた係数Kθが求まる。つぎに、ステッ
プS25においてチェンジフラグCHFが「1」か否か
が判別される。
【0070】この場合、上記ステップS41においてチ
ェンジフラグCHFが「1」にセットされているから、
ステップS50に進み、チェンジフラグCHFがカウン
トされる。ステップS51において、カウントが「2」
か否かが判別される。
【0071】ここで、ステップS50は戻し時と切り込
み時との双方のチェンジフラグCHFをそれぞれカウン
トしたので、回数は「2」となる。ここでのカウント
「2」は、切り込み、戻し、切り込みを一つの操舵とし
た操舵一周期を示す。これにより、ステップS53に進
み、このステップS53においてカウンタが「0」にリ
セットされた後、ステップS27に進む。このステップ
S27において、KθMをステップ24で読み取ったK
θに更新した後、ステップS9〜S13へ進む。
【0072】ここでは、Kθが、どのような大きな値、
すなわちKθMより大きな値でも、更新するようにし
て、以後の基準となるKθM値を設定する(操舵一周期
毎にKθMのキャンセル)。ステップS9以降は、先の
切り込み時と同じく、走行状況に応じた制御電流Aが算
出されて、ソレノイド48が駆動される。このハンドル
13の当初の切り込みに続いて、切り込み動作が継続さ
れると、上記ステップS20における判別がかわる。
【0073】すなわち、上記ステップS40において戻
しフラグFLRが「0」にリセットされているので、当
初のハンドル13の切り込み動作以降の切り込みについ
ては、ステップS20において現在の切り込みはその前
に戻りが行なわれていないものであると判別する。すな
わち、ステップS21に進んで、チェンジフラグCHF
が「0」にリセットされる。これによって、この切り込
みは戻しから代わったものではないと設定される。
【0074】ついで、上記当初の切り込み(戻しの後の
切り込み)と同じく、ステップS22において切り込み
フラグが「1」にセット、ステップS23において切り
込み係数KMが「1.0」に設定され、ステップS24
において「操舵速度のマップ」の実線で示される切り込
み側の線図からハンドル角速度θhの絶対値に対応した
係数Kθを読み取った後、ステップS25に進む。
【0075】ここで、ステップS21においてチェンジ
フラグCHFが「0」にリセットされているから、ステ
ップS26に進み、それ以降は上記当初の切り込み(戻
しの後の切り込み)と同じ処理が繰り返される。このよ
うなステップの繰り返しにより、ハンドル13を切って
いる時間の間、その時間の経過と共に刻々とハンドル力
を適切に制御する。
【0076】また、この切り込んだハンドル13を戻す
と、先に述べた戻しの処理が行なわれ、ハンドル13を
戻している時間の間、その時間の経過と共に刻々とハン
ドル力を適切に制御する。
【0077】以上述べたような切り込み時毎にハンドル
力をハンドル角速度に応じて変える制御によると、例え
ば車速、さらには横G(自動車)が大きいときに、ゆっ
くりハンドルを操作するときでも、車速、さらには横G
(自動車)が小さくて、素早くハンドルを操作するとき
でも、その操舵状態に対応したハンドル力を得ることが
できる。具体的には、前者のようなときはハンドル力は
軽く(アシスト力:大)なり、後者のようなときはハン
ドル力は重く(アシスト力:小)なる。それ故、ハンド
ルの切り込み時毎に最適なハンドル力を得られる。しか
も、ハンドル戻し操作時のアシスト力は、ハンドル切り
込み時のアシスト力よりも小さいので、ハンドルが急激
に戻されることはない。したがって、操舵フィーリング
を向上させることができる。しかも、切り込み操作途中
又はこの切り込み操作からの戻し操作途中は、アシスト
力が変動しないので、良好な操舵フィーリングが確保で
きる。 そのうえ、ハンドル13の切り込み、戻し、切り
込みの繰り返しを操舵一周期とし、この操舵一周期が判
定されたときには、アシスト力の増大方向への変更を許
容するようにしたので、今回の操舵周期におけるアシス
ト力が、前回の操舵周期におけるアシスト力の制御の影
響を受けることはなく、良好なアシスト性能が確保でき
る。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、ハンドルの切り込み時、この切り込み操作
からの戻し操作毎に最適なハンドル力が得られるととも
に、ハンドル戻し操作時のアシスト力は、ハンドル切り
込み時のアシスト力よりも小さいので、ハンドルが急激
に戻されることはない。したがって、操舵フィーリング
を向上させることができる。しかも、ハンドルの切り込
み操作途中又はこの切り込み操作からの戻し操作途中
は、アシスト力の変動はないので、良好な操舵フィーリ
ングが確保できる。請求項2に記載の発明によれば、
らに前回の操舵周期におけるアシスト力の制御の影響
で、今回の操舵周期におけるアシスト力が過度に抑制さ
れることがないので、良好なアシスト性能が確保できる
といった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のパワーステアリング装置
の操舵制御を示すフローチャート。
【図2】この発明の一実施例のパワーステアリング装置
の構成を示す図。
【図3】図2中、A−A線に沿う反力機構の断面図。
【図4】車速とソレノイドの基準制御電流との線図。
【図5】ハンドル角速度と操舵状況に応じた係数との線
図。
【図6】直進走行状態からスラローム走行状態のときの
ハンドル角の変化と、そのハンドル角にしたがって変化
するハンドル角速度,Kθ値,ソレノイドの駆動電流を
示す線図。
【符号の説明】
1…ステアリング機構、2…ステアリングギヤ、7…パ
ワーシリンダ装置、8…前輪(操舵輪)、9…トーショ
ンバー、10…バルブユニット、11…インプットシャ
フト、13…ハンドル、15…反力機構、16…ロータ
リバルブ、30…被押付部分、32…反力プランジャ、
40…オイルポンプ、41…プレッシャコントロールバ
ルブ、42…オイルリザーバ、44…アシスト系、47
…スプール弁体、48…ソレノイド、49…プランジ
ャ、60…コントロールユニット、61…車速センサ、
62…ハンドル角速度センサ、63…ハンドル角セン
サ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹尾 剛 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 田中 忠夫 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−64671(JP,A) 特開 平3−112778(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドルの操作に従って操舵輪を操舵す
    るステアリング機構と、 同ステアリング機構に設けられ、上記操舵輪の操舵をア
    シストするためのアシスト機構と、 同アシスト機構を制御するアシスト機構制御手段とを備
    えた車両用パワーステアリング装置において、 上記ハンドルの操舵角速度を検知するハンドル角速度検
    知手段と、 上記ハンドルの切り込み操作又はこの切り込み操作から
    の戻し操作かを判定する操舵状態判定手段と、 上記ハンドル角速度検知手段の出力値に基づいて上記ハ
    ンドルのアシスト力を設定するアシスト力設定手段と、 上記アシスト力設定手段により設定されたアシスト力
    を、上記操作状態判定手段の出力値に基づいてハンドル
    切り込み操作時とハンドル戻し操作時とで別々に補正し
    且つ上記ハンドル戻し操作時におけるアシスト力が上記
    ハンドル切り込み操作時のアシスト力より小さくなるよ
    うに補正するアシスト力補正手段と、 同アシスト力補正手段により補正されたアシスト力に応
    じて上記アシスト機構制御手段を作動させる手段と、 上記ハンドル角速度検知手段の最大出力値を検出するハ
    ンドル角速度最大値検出手段とを備え、 上記操舵状態判定手段が、上記ハンドルの切り込み操作
    途中又はこの切り込み操作からの戻し操作途中であると
    判定されているときは、上記ハンドル角速度の最大値検
    出手段により検出されたハンドル角速度最大値を保持す
    るとともにアシスト力の増大方向への変更を制限する
    とを特徴とする車両用パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用パワーステアリ
    ング装置において、 上記操舵状態判定手段が、上記ハンドルの切り込み、戻
    し、切り込みの繰り返しを操舵一周期と判定し、この操
    舵一周期が判定されたときは、アシスト力の増 大方向へ
    の変更を許容する ことを特徴とする車両用パワーステア
    リング装置。
JP3233200A 1991-09-12 1991-09-12 車両用パワーステアリング装置 Expired - Lifetime JP2722887B2 (ja)

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Families Citing this family (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3983324B2 (ja) * 1997-01-09 2007-09-26 富士重工業株式会社 車両の走行レーン逸脱防止装置
JP6969685B2 (ja) * 2018-08-03 2021-11-24 日産自動車株式会社 運転支援方法及び運転支援装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0737235B2 (ja) * 1985-09-13 1995-04-26 豊田工機株式会社 動力舵取装置
JP2777420B2 (ja) * 1989-09-27 1998-07-16 豊田工機株式会社 動力舵取装置の制御装置

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