JPH05278628A - 車両用電動油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

車両用電動油圧パワーステアリング装置

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Publication number
JPH05278628A
JPH05278628A JP8410292A JP8410292A JPH05278628A JP H05278628 A JPH05278628 A JP H05278628A JP 8410292 A JP8410292 A JP 8410292A JP 8410292 A JP8410292 A JP 8410292A JP H05278628 A JPH05278628 A JP H05278628A
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JP
Japan
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steering
pressure
hydraulic pump
electric hydraulic
pressure switch
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Application number
JP8410292A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiko Harayoshi
光彦 原良
Takeshi Takeo
剛 竹尾
Tadao Tanaka
忠夫 田中
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、簡便な圧力スイッチを用いた、非
操舵と操舵の判別制御で、所定のパワーステ機能を発揮
させることを最も主要な特徴とする。 【構成】ステアリング機構1をアシストするピストン機
構12の室31a,31bに「操舵」か「非操舵」かを
検知する圧力スイッチ39を設け、操舵感を満足する吐
出流量が設定された第1回路部37を設け、圧力スイッ
チ39を作動させない圧力で定めた低吐出流量が設定さ
れた第2回路部37を設け、かつ操舵時は第1回路部3
7の設定で電動油圧ポンプ22を運転、非操舵時は第2
回路部37の設定で電動油圧ポンプ22を運転させる回
路部37を設けた。これにより、各室31a,31bの
圧力上昇を圧力スイッチ39で検知して「非操舵」か
「操舵」かであるかを判別し、この判別により適正なハ
ンドル力を得るとともに、圧力スイッチ39が作動する
までの間で中立時における手応え感を得るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば自動車の前輪
を操舵するために用いられる車両用電動油圧パワーステ
アリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車(車両)では、軽い操作で操舵す
るために油圧式のパワーステアリング装置を装備するこ
とが行われている。こうしたパワーステアリング装置に
は、一般に走行用エンジンを駆動源としたオイルポンプ
を用いた構造が採用されている。
【0003】具体的には、ハンドルの操作にしたがって
前輪(操舵輪)を左右に操舵するステアリング機構に、
上記エンジン駆動式のオイルポンプ、ロータリバルブ
(給排バルブ)、パワーシリンダ装置(ピストン機構)
を流路に介して接続して構成される油圧回路が用いら
れ、ハンドルの回転で変位するロータリバルブによって
得られる油圧をパワーシリンダ装置へ供給することによ
り、必要なアシスト力を発生させることが行われてい
る。ところが、ロータリバルブの変位だけでは、適切に
ハンドル力をコントロールできない。
【0004】そこで、従来の走行用エンジンを駆動源と
したパワーステアリング装置では、油圧回路に操舵反力
を可変する反力機構と、この反力機構を制御するコント
ロールバルブとを設けて、アシスト力を可変可能とし、
これを自動車の車速を検知するセンサ、ハンドル角を検
知するセンサを使い制御して、適切な操舵特性を得るよ
うにしている。例えば据切りおよび低速走行域の操舵時
はアシスト力を適切に大きくしてハンドル力を軽く、中
高速走行域の操舵時は逆にアシスト力を適切に小さくし
てハンドル力を重たくするようにしている。
【0005】ところが、こうしたエンジン式のパワース
テアリング装置は、確かに適切なハンドル力をコントロ
ールできるものの、反力機構およびコントロールバルブ
を付加しなければならない都合上、かなり構造的に複雑
になる問題がある。しかも、走行用エンジンに対する負
担(負荷)も大きく、自動車の燃費性能を損なう要因と
もなっている。
【0006】そこで、近時、走行用のエンジンでなく、
自動車に搭載のバッテリならびにオルタネータを電力源
として作動する電動機を駆動源とした電動油圧ポンプを
用いて、エンジン式のような反力機構、コントロールバ
ルブなどを用いず、電動油圧ポンプの吐出性能を制御す
ることだけで、上記エンジン式と同様に、適切にハンド
ル力をコントロールするようにしたパワーステアリング
装置、いわゆる電動油圧パワーステアリング装置が提案
されている。
【0007】具体的には、車速を検知する車速センサ、
ハンドル角を検知する舵角センサを使い、走行状態を判
断し、この走行状態に応じたハンドル力を発生させるよ
うに電動油圧ポンプの運転を制御することが行われてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この電動油
圧パワーステアリング装置は、舵角センサの検知によ
り、「非操舵」と「操舵」とを判別し、この判別結果に
より、所定に電動油圧ポンプを運転させている。ところ
が、こうした舵角センサを用いて、「非操舵」と「操
舵」とを判別する構造は、電動油圧パワーステアリング
装置の制御系が複雑になる傾向にある。すなわち、舵角
センサは、ハンドル操作が行われ、その操作量で所定の
距離(舵角)進むとパルスを発生する構造である。
【0009】そのため、「非操舵」か「操舵」かを判別
させるためには、しきい値を設定、さらにこのしきい値
と舵角との比較から「非操舵」と「操舵」を判別する回
路部が必要となり、どうしても制御系が複雑になりやす
い。この点は電動油圧パワーステアリング装置を複雑に
する原因となるので、同装置の簡素化が叫ばれている昨
今、この点の改善が要望されている。
【0010】この発明は、このような事情に着目してな
されたもので、その目的とするところは、簡便な圧力ス
イッチを用いた、簡単な「非操舵」と「操舵」の判別制
御で、所定のパワーステ機能を発揮させることができる
車両用電動油圧パワーステアリング装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明の車両用電動油圧パワーステアリング装置
は、ハンドルの操作にしたがって操舵輪を操舵方向に操
舵するステアリング機構を設け、電動機を駆動源として
駆動される電動油圧ポンプを設け、往復動可能なピスト
ンの両側に圧力受室を有してなり、前記ピストンの変位
にしたがって、前記ステアリング機構を操舵方向にアシ
ストするピストン機構を設け、前記電動油圧ポンプと前
記ピストン機構の各圧力受室とを、前記ステアリング機
構の操舵に応じて給・排動する給排バルブを介して接続
してなり、前記ステアリング機構の操舵にしたがったア
シスト力を各圧力受室に発生させるための油圧回路を設
け、前記ステアリング機構の各圧力受室に、同圧力受室
内の圧力変化によるオンオフから、前記ステアリング機
構が操舵時か非操舵時かであるかを検知する圧力スイッ
チを設け、操舵感を満足するアシスト力を発生する前記
電動油圧ポンプの吐出流量が設定された第1の設定手段
を設け、前記圧力スイッチを作動させない圧力で定め
た、前記電動油圧ポンプの低吐出流量が設定された第2
の設定手段を設け、前記圧力スイッチのオンオフに応
じ、操舵時は前記第1の設定手段の設定にしたがって前
記電動油圧ポンプを運転させ、非操舵時は前記第2の設
定手段の設定にしたがって前記電動油圧ポンプを運転さ
せる手段を設けたことにある。
【0012】
【作用】この発明の車両用電動油圧パワーステアリング
装置によると、非操舵時は、電動油圧ポンプから、「第
2の設定手段で設定された低吐出流量」の油がピストン
機構の各圧力受室へ導入された状態となる。
【0013】このとき、車両はハンドルを操作していな
い直進走行状態であるから、ピストン機構のピストンは
変位しておらず、しかも、このピストン両側の圧力受室
に導入されている油の吐出流量は圧力スイッチを作動さ
せない圧力で定めた低吐出流量であるから、圧力スイッ
チは作動しない、つまりオフとなったままである。この
非操舵状態(中立)が継続する限り、各圧力受室の圧力
は低いままの状態が続く。そして、この状態によって、
ハンドルに手応え感を与えていく。
【0014】一方、この状態から、操舵輪を操舵すべ
く、ハンドルを操作すると、その操作にしたがいピスト
ン機構のピストンが操舵方向に変位していく。これによ
り、操舵方向に有る、圧力受室内の圧力が次第に立上が
る(上昇)。この圧力受室の内部が、圧力スイッチを作
動させる圧力まで上昇すると、同圧力室に設けた圧力ス
イッチがオンする。この圧力スイッチの作動により、上
記「非操舵」から「操舵」したことが判別される。する
と、今度は、第1の設定手段に設定した吐出流量にした
がって、電動油圧ポンプの作動が制御されていく。
【0015】ここで、第1の設定手段には「操舵感を満
足するアシスト力を発生する吐出流量」が設定されてい
るから、操舵時は、操舵感を満足するアシスト力を発生
する流量の油が、電動油圧ポンプからピストン機構の圧
力受室へ供給される。これにより、ステアリング機構は
操舵方向に対してアシストされていき、適切なハンドル
力に制御する。またハンドルを中立に戻せば、圧力受室
内の圧力は低くなって圧力スイッチが復帰するから、上
記した「非操舵」の状態に戻る。
【0016】以上のことから、舵角センサを用いずに、
圧力スイッチのオンオフという簡素な素子で、適正なハ
ンドル力が得られる上、圧力スイッチが作動するまでの
間を利用して、中立時における手応え感が得られる。つ
まり、勘便な圧力スイッチを用いて、所定のパワーステ
機能を発揮させることができる。
【0017】
【実施例】以下、この発明を図1ないし図4に示す一実
施例にもとづいて説明する。
【0018】図1は、例えばこの発明を適用した自動車
(車両)の電動油圧パワーステアリング装置の概略の図
を示し、図中1aはステアリング機構1を構成する例え
ばラック&ピニオン式のステアリングギヤである。
【0019】ステアリングギヤ1aは、ケーシング2内
に車幅方向に延びるラック3およびそのラック3と噛合
うピニオンギヤ4を内蔵して構成される。そして、ピニ
オンギヤ4がトーションバー5を介して、ステアリング
ギヤ1aの入力軸6に連結されている。
【0020】またラック3の一方の端部は、ステアリン
グロッド7、タイロッド8、ナックル9を介して、左側
の前輪10に連結されている。同じく他方の端部は、ス
テアリングロッド11、パワーシリンダ装置12(ピス
トン機構に相当)、タイロッド13、ナックル14を介
して、右側の前輪10に連結されている。
【0021】ケーシング2の上部から突出した入力軸6
は、ステアリングジョイント16、例えば二分割式のス
テアリングシャフト17を介して、ハンドル18に連結
されている。これにより、ハンドル18を操作(回転)
すると、この変位がステアリングシャフト17、トーシ
ョンバー5、ピニオンギヤ4、ラック3、ステアリング
ロッド7,11を経て、ナックル9,14に伝わり、左
右の前輪10,10を操作した方向に操舵するようにな
っている。なお、17aはステアリングコラムである。
ステアリングギヤ1aの入力軸6とピニオンギヤ4との
間にはロータリバルブ19(給排バルブ)が設けられて
いる。
【0022】ロータリバルブ19は、周知のようにピニ
オンギヤ4に筒状のアウターバルブ19aを設け、入力
軸6に上記アウターバルブ19aと組合う筒状のインナ
ーバルブ19bを設けてなる。つまり、ロータリバルブ
19はハンドル18からのハンドル力によって、トーシ
ョンバー5が捩じれると、アウターバルブ19aとイン
ナーバルブ19bの間で相対的な変位が発生する構成と
なっている。
【0023】このロータリバルブ19に形成されている
流入ポート部20が、流路21を介して、電動油圧ポン
プ22の吐出部に接続され、同じく流出ポート部23
が、流路24を介して、電動油圧ポンプ22の吸込部に
接続されている。
【0024】すなわち、電動油圧ポンプ22は、例えば
ポンプ部22aに駆動のための電動機22bを直結し、
またポンプ部22aの吸込部にリザーバ22cを接続し
た構造となっていて、ポンプ部22aの吐出ポートに流
路21を接続し、リザーバ22cの吸込ポートに流路2
4を接続してある。
【0025】また電動油圧ポンプ22の電動機22bに
は、自動車に搭載のバッテリおよび同じくオルタネータ
を並列に接続して構成される電源回路(いずれも図示し
ない)に接続されていて、同電源回路からの電力を電力
源として電動油圧ポンプ22を作動させるようにしてあ
る。ロータリバルブ19に形成されている一対の出力ポ
ート部26a,26bは、流路27a,27bを介し
て、上記パワーシリンダ装置12に接続されている。
【0026】すなわち、パワーシリンダ装置12は、ス
テアリングロッド11とつながるピストンロッド28
を、自動車のフレームなどに固定したシリンダ29内に
貫通させ、このピストンロッド11の一部にシリンダ2
9内を左右(車幅方向)に仕切る摺動自在なピストン3
0を設けて構成される。
【0027】このピストン30で仕切られた同ピストン
両側(左右)の室31a,31(圧力受室)が、一対の
入力ポート部32a,32bおよび流路27a,27b
を介して、上記出力ポート部26a,26bに接続して
ある。
【0028】また各室31a,31bには、それぞれパ
ワーステ圧検知用の圧力スイッチ39(本願の圧力スイ
ッチ39に相当するもので、以下、P/S圧力スイッチ
と称す)が設けられている。これらP/S圧力スイッチ
39,39は、例えば室31a,31b内の圧力が低い
ときはオフ、室31a,31b内の圧力が在る値以上に
なるとオンするように設定されていて、二つのP/S圧
力スイッチ39,39から検知される信号により、ステ
アリング機構1が「操舵」時であるか「非操舵」時であ
るかを検知できるようにしてある。
【0029】こうして構成される油圧回路34により、
ハンドル18が中立状態のときには、ロータリバルブ1
9を通じて、電動油圧ポンプ22で発生する油圧を両室
31a,31bへ、ニュートラル圧として供給するよう
にしてある。またハンドル18を操舵したときには、そ
の操舵に応じたロータリバルブ19のアウターバルブ1
9aとインナーバルブ19bとの相対的な変位の給・排
動作にしたがった油圧、すなわち操舵(ハンドル力およ
び操舵方向)に応じた油圧を室31aあるいは室31b
へ供給するようにしてあり、室31a,31bで発生す
る油圧でハンドル力をアシストしながら前輪10,10
を操舵できるようにしている。
【0030】また上記電動油圧ポンプ22の電動機22
bには、駆動回路36を介して、マイクロコンピュータ
およびその周辺回路から構成されたコントロールユニッ
ト37が接続されている。このコントロールユニット3
7には、自動車の車速を検知する車速センサ38、上記
P/S圧力スイッチ39,39が接続されている。そし
て、これら電子機器の接続で構成される回路により、P
/S圧力スイッチ39,39の信号から「非操舵」か
「操舵」かを判別して、操舵時には、従来と同様、所定
のアシスト力をパワーシリンダ装置12に発生させるよ
うにし、非操舵時にはP/S圧力スイッチ39,39を
作動させない吐出流量で電動油圧ポンプ22を作動させ
るようにしている。
【0031】すなわち、コントロールユニット37に
は、P/S圧力スイッチ39,39のいずれかがオンか
否かを判別する機能が設定され、これにて「非操舵」か
「操舵」かを判別するようにしている。
【0032】またコントロールユニット37には、「非
操舵」のとき、車速に関わらず、電動油圧ポンプ22を
最低能力となる回転数で運転、具体的には吐出流量が
「2リットル/分」(P/S圧力スイッチ39,39を
作動させない吐出流量)となるに運転する設定がなされ
ている。
【0033】さらにコントロールユニット37には、
「操舵」のとき、電動油圧ポンプ22を、操舵感を満足
するアシスト力を発生する吐出流量となる回転数で運転
する設定がなされている。具体的には、例えば低速域は
「5リットル/分」の吐出流量が設定され、高速域は
「3リットル/分」の吐出流量が設定され、中速域は車
速に応じて上記両吐出流量間の流量を求めた吐出流量が
設定されている。こうした設定により、操舵時は操舵感
を重視した制御にし、非操舵時は中立感を重視した制御
にしている。図2に示すフローチャートは、こうしたコ
ントロールユニット37内での制御動作を示している。
つぎに、このコントロールユニット37内の制御動作を
フローチャートにしたがって説明する。コントローラユ
ニット37は、自動車のイグニッションキーのスイッチ
のオン信号によって起動する。
【0034】すると、まずステップS1に示されるよう
にオルタネータ(図示しない)のL端子からの信号を読
取る。そして、ステップS2に進み、L端子の出力が
「Hi」か否かを判別する。
【0035】イグニッションキーの操作によって、自動
車のエンジンが正常に起動されると、オルタネータのL
端子からは「Hi」の信号が出力されるので、エンジン
の正常起動に伴い、ステップS3に進む。このステップ
S3にて、車速センサ38から出力される車速Vが読込
まれ、ステップS4に進む。このステップS4におい
て、P/S圧力スイッチ39,39が「オン」の状態か
「オフ」の状態であるのかを判別している。ここで、自
動車は、エンジンの起動後、直進走行(「非操舵」の状
態;ハンドル操作を行っていない走行状態)をしたとす
る。
【0036】この直進走行時は、図4の(a)に示され
るようにパワーシリンダ装置12のピストン30は変位
しないから、パワーシリンダ装置12の各室31a,3
1b内の圧力は、P/S圧力スイッチ39,39が「オ
ン」するまでの圧力値に上昇することはない。つまり、
直進走行の状態中、P/S圧力スイッチ39,39は
「オフ」の状態である。
【0037】したがって、直進走行の状態中、コントロ
ールユニット37は、ステップS4における「オフ」の
判別により、ハンドル18を操作してない状態(非操
舵)であると判断し、ステップS5へ進む。
【0038】すると、コントローラ37は、電動油圧ポ
ンプ22の電動機22bを最低の吐出流量、すなわち
「2リットル/min 」となるように低速で駆動する。こ
の最低吐出流量が、パワーシリンダ装置12の各室31
a,31bへ、ニュートラル圧として加わる。
【0039】こうしたポンプ最低能力運転は、操舵をし
ていない状態が継続する限り行われる。そして、同状態
が続く限り、パワーシリンダ装置12の各室31a,3
1bの圧力は低いままの状態が続く。
【0040】この最低能力運転によって、直進走行時、
ハンドル18に手応え感(中立感)をもたらすようにし
てある(ハンドル18の操作するときの「抵抗」が大と
なることによる)。一方、直進走行している自動車を、
ハンドル18の回動操作により操舵したとする。
【0041】すると、ハンドル18の回動変位がステア
リングシャフト17、ステアリングジョイント16、入
力軸6、トーションバー5を経てピニオンギヤ4に伝達
される。これにより、図4の(b)に示されるようにラ
ック3がハンドル18で操舵した方向へ駆動される。と
同時に、そのラック3の動きに追従して、パワーシリン
ダ装置12のピストン30が同方向へ変位していく。
【0042】このとき、操舵方向にある室31aは、ピ
ストン30の変位にしたがい、操舵方向に在る室31a
が圧縮されるので、同室31a内の圧力は次第に上昇し
ていく。なお、反対側の室31bの圧力は低い状態が続
く。ハンドル操作により、室31aの内部が、P/S圧
力スイッチ39の動作圧まで立上ると、室31aのP/
S圧力スイッチ39が「オン」する。そして、このP/
S圧力スイッチ39が動作するまでの間を利用して、中
立の領域における手応え感(中立感)を発生させてい
る。
【0043】室31aのP/S圧力スイッチ39から
「オン」信号が出力されると、ステップS4において、
ハンドル18が操作された、すなわち「操舵」と判別さ
れ、同ステップS4からステップS6へ進み、最低吐出
流量の低速運転から、操舵感を満足するモードの運転に
移る。
【0044】すなわち、車速Vが「40km/h以下」であ
れば、ステップS7へ進んで、電動油圧ポンプ22の電
動機22bを最大の吐出流量、すなわち「5リットル/
min」となるように高速で駆動する(アシスト力:
大)。
【0045】また車速Vが「80km/h以上」であれば、
ステップS8およびステップS10へ進んで、電動油圧
ポンプ22の電動機22bを中間の吐出流量、すなわち
「3リットル/min 」となるように中速で駆動する(ア
シスト力:小)。
【0046】また車速Vが「40〜80km/h」であれ
ば、ステップS8およびステップS9へ進んで、この中
間車速に応じた吐出流量となるように電動油圧ポンプ2
2の電動機22bを駆動する(アシスト力:中)。こう
した電動油圧ポンプ22の駆動によって、適正なアシス
ト力をパワーシリンダ装置12にもたらすこととなる。
具体的には、つぎのようにしてアシスト力は発生する。
【0047】すなわち、ステアリングギヤ1aのトーシ
ョンバー5は、ハンドル18の回動操作にしたがい、路
面の抵抗分、捩じられる。このトーションバー5の捩じ
りに応じて、ロータリバルブ19のアウター19aとイ
ンナーバルブ19bとは相対変位する。そして、このと
き上記電動油圧ポンプ22から吐出される油が、アウタ
ーバルブ19aとインナーバルブ19bとの回転差にし
たがって、パワーシリンダ装置12の室31a(あるい
は室31b)に供給される。この室31aで発生するア
シスト力により、前輪10,10をハンドル18で操舵
した方向に駆動して、ハンドル力を車速に応じて軽くす
る。つまり、適切なハンドル力に制御することになる。
こうした車速Vに応じた電動油圧ポンプ22の吐出流量
の制御が、操舵されている間、継続する。
【0048】また、操舵したハンドル18を中立状態に
戻せば、広がるパワーシリンダ装置12の室31aの容
積により、室31a内の圧力は低下する。そして、P/
S圧力スイッチ39の動作圧以下まで低下すると、P/
S圧力スイッチ39が復帰(オフ状態)し、先の直線走
行(非操舵)のときの制御に切換わる。このような「非
操舵」、「操舵」時における制御特性を線図化すれば、
図3に示されるような図となる。しかるに、P/S圧力
スイッチ39という簡便な素子を用いて、適正なハンド
ル力を得ることができることがわかる。しかも、P/S
圧力スイッチ39が作動するまでの間を利用して、中立
時における手応え感を得ることができるものである。
【0049】それ故、制御系が複雑になる舵角センサを
用いずに、P/S圧力スイッチ39による簡素な制御系
にて、所定のパワーステ機能を発揮させることができる
こととなり、その分、電動油圧パワーステアリング装置
の簡素化が図れるという効果をもたらすことになる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
簡便な圧力スイッチを用いた、簡単な「非操舵」と「操
舵」の判別制御で、適正なハンドル力を得ることができ
るとともに、中立時における手応え感を得ることができ
るようになる。したがって、簡素な制御系で、所定のパ
ワーステ機能を発揮させることができる。よって、電動
油圧パワーステアリング装置を簡単にすることができ、
同装置の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の電動油圧パワーステアリング装置の
概略的な構成を、制御系と共に示す図。
【図2】同装置の制御を示すフローチャート。
【図3】車速に応じた電動油圧ポンプの吐出流量の特性
を線図化した図。
【図4】(a)は、中立のときにおけるパワーシリンダ
装置の状態を示す図。(b)は、操舵したときにおける
パワーシリンダ装置の状態を示す図。
【符号の説明】
1…ステアリング機構、10…前輪(操舵輪)、12パ
ワーシリンダ装置(ピストン機構)、19…ロータリバ
ルブ(給排バルブ)、22…電動油圧ポンプ、22b…
電動機、22c…リザーバ、30…ピストン、31a,
31b…室(圧力受室)、34…油圧回路、37…コン
トロールユニット、38…車速センサ、39…P/S圧
力スイッチ(圧力スイッチ)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドルの操作にしたがって操舵輪を操舵
    方向に操舵するステアリング機構と、 電動機を駆動源として駆動される電動油圧ポンプと、 往復動可能なピストンの両側に圧力受室を設けてなり、
    前記ピストンの変位にしたがって、前記ステアリング機
    構を操舵方向にアシストするピストン機構と、 前記電動油圧ポンプと前記ピストン機構の各圧力受室と
    を、前記ステアリング機構の操舵に応じて給・排動する
    給排バルブを介して接続してなり、前記ステアリング機
    構の操舵にしたがったアシスト力を各圧力受室に発生さ
    せるための油圧回路と、 前記ステアリング機構の各圧力受室に設けられ、同圧力
    受室内の圧力変化によるオンオフから、前記ステアリン
    グ機構が操舵時か非操舵時かであるかを検知する圧力ス
    イッチと、 操舵感を満足するアシスト力を発生する前記電動油圧ポ
    ンプの吐出流量が設定された第1の設定手段と、 前記圧力スイッチを作動させない圧力で定めた、前記電
    動油圧ポンプの低吐出流量が設定された第2の設定手段
    と、 前記圧力スイッチのオンオフに応じ、操舵時は前記第1
    の設定手段の設定にしたがって前記電動油圧ポンプを運
    転させ、非操舵時は前記第2の設定手段の設定にしたが
    って前記電動油圧ポンプを運転させる手段とを具備した
    ことを特徴する車両用電動油圧パワーステアリング装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05338549A (ja) * 1992-06-12 1993-12-21 Toyoda Mach Works Ltd 動力舵取装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05338549A (ja) * 1992-06-12 1993-12-21 Toyoda Mach Works Ltd 動力舵取装置

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