JP2722476B2 - 自動変速機のライン圧制御装置 - Google Patents

自動変速機のライン圧制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動変速機のライン圧制御装置、特に変速中
にライン圧を適正に制御するための装置に関するもので
ある。
(従来の技術) 自動変速機は変速歯車機構の各種摩擦要素(クラッチ
やブレーキ等)をライン圧により選択的に油圧作動させ
て所定変速段を選択し、作動する摩擦要素を変更するこ
とにより他の変速段への変速を行う。
このためライン圧が高過ぎると、摩擦要素の過渡的締
結容量が過大となって大きな変速ショックを生じ、ライ
ン圧が低過ぎると、摩擦要素の過渡的締結容量が過小と
なって摩擦要素の滑りにともなう寿命低下を招く。従っ
て、ライン圧は適正に制御する必要があり、従来は例え
ば1987年3月 日産自動車(株)発行「オートマチック
トランスミッション RE4R01A型整備要領書」(A261C0
7)に記載の如く、変速中と非変速中とで異なる夫々の
テーブルデータから、エンジンスロットル開度を基にラ
イン圧制御ソレノイドの駆動デューティを決定してライ
ン圧を制御していた。
しかし、かかる従来のライン圧制御装置にあっては、
ライン圧制御ソレノイドに製品のバラツキがあったり、
特性の経時変化を生じた時、或いは摩擦要素に製品のバ
ラツキがあったり、摩擦材の経時変化を生じた時、これ
らに対処できず、前者の場合同じソレノイド駆動デュー
ティでもライン圧が適正値からずれ、後者の場合ライン
圧が狙い通りに制御されても摩擦要素に対し適切な値で
なかったりし、いずれにしてもライン圧の過不足によっ
て大きな変速ショックや摩擦要素の寿命低下を免れな
い。
ところで例えば第10図に示す如く、エンジンスロット
ル開度の減少により前記文献の自動変速機が瞬時t1にシ
フトソレノイドをONからOFFして第1速から第2速へア
ップシフト変速する場合を見ると、ライン圧が低い場合
は、これを元圧とする2速選択圧が実線で示すように上
昇して対応する摩擦要素を締結進行させ、変速歯車機構
の入出力回転数比NT/NO(NT:入力回転数、NO:出力回転
数)で表わされるギヤ比が第1速相当値から実線で示す
如く第2速相当値に変化し、変速機出力トルクを実線の
如くに変化させるのに対し、ライン圧が高い場合点線で
示す如き動作波形となる。従ってギヤ比NT/NOが変化し
ている時間、つまりイナーシャフェーズ時間Tから、ラ
イン圧が前記のバラツキや経時変化を加味した適正値か
否かを判断することができる。本出願人はこの観点か
ら、先に特願昭62−327452号にて、先に述べた自動変速
機の変速歯車機構の入力回転数および出力回転数を、入
力回転センサおよび出力回転センサがそれぞれ検出し、
それらのセンサからの信号に基づき、イナーシャフェー
ズ時間計測手段が、前記入出力回転数間の比で表される
ギヤ比が変化している時間を計測し、ライン圧調整手段
が、前記イナーシャフェーズ時間が目標値となるよう前
記変速中のライン圧を制御するライン圧制御装置を提案
しており、かかる装置によれば、絶えず自動変速機の実
情に即したライン圧制御を行い得て、ライン圧の過不足
による、大きな変速ショックの発生や摩擦要素の寿命低
下を避けることができる。
(発明が解決しようとする課題) しかして、本願発明者らは、上記装置についてさらに
研究を重ねるうちに次のような改良点を見出した。
すなわち、例えば第10図に示すアップシフト変速を行
う場合にライン圧が極端に低い状態では、選択圧の上昇
部分、いわゆる棚の部分が図中鎖線で示すように全体に
低過ぎて摩擦要素の締結が遅れ、棚の部分が終了した時
点で選択圧が急激に上昇するため摩擦要素が急激に締結
されるので、棚外れ変速となって変速ショックが極端に
大きくなってしまうことがある。
しかしながら上記装置にあっては、かかる棚外れ変速
が生ずるような低いライン圧の場合であってもイナーシ
ャフェーズ時間は短いことからライン圧をさらに低下さ
せるような学習制御を行ってしまい、この結果変速中の
ライン圧が不適正に制御されてしまう可能性があった。
この発明は、かかる改良点の解消を有利に行った装置
を提供するものである。
(課題を解決するための手段) この発明の自動変速機のライン圧制御装置は、第1図
に示す如く、変速歯車機構の各種摩擦要素を変速中のラ
イン圧により選択的に油圧作動させて所定変速段を選択
し、作動する摩擦要素の変更により他の変速段への変速
を行うようにした自動変速機の、前記変速歯車機構の入
力回転数および出力回転数を入力回転センサおよび出力
回転センサがそれぞれ検出し、それらのセンサからの信
号に基づき、イナーシャフェーズ時間計測手段が、前記
入出力回転数間の比で表されるギヤ比が変化している時
間であるイナーシャフェーズ時間を計測し、ライン圧調
整手段が、前記変速中のライン圧を補正量データに基づ
き調整するとともに、計測された前記イナーシャフェー
ズ時間に基づき次回の変速でのイナーシャフェーズ時間
が所定目標値となるよう前記補正量データを補正する、
自動変速機のライン圧制御装置において、 前記摩擦要素の変更の指示から前記ギヤ比の変化の終
了までの時間である総変速時間を計測して出力する総変
速時間計測手段と、 計測された前記総変速時間が所定基準値を越える場合
に、前記ライン圧調整手段の、計測された前記イナーシ
ャフェーズ時間に基づく前記補正量データの補正を規制
する補正可否判別手段と、 を設けたことを特徴とするものである。
(作 用) かかる装置にあっては、変速歯車機構は、変速中のラ
イン圧により各種摩擦要素を選択的に油圧作動されて所
定変速段を選択し、この変速段で供給動力を増減速して
出力するとともに、油圧作動される摩擦要素の変更によ
り他の変速段へ変速される。
この変速の間、入力回転センサ及び出力回転センサは
それぞれ、変速歯車機構の入力回転数および出力回転数
を検出しており、イナーシャフェーズ時間計測手段は、
これら両センサからの信号に基づき変速歯車機構の入出
力回転数間の比で表されるギヤ比が変化している時間で
あるイナーシャフェーズ時間を計測する。そしてライン
圧調整手段は、変速中のライン圧を補正量データに基づ
き調整するとともに、今回の変速で計測されたイナーシ
ャフェーズ時間に基づき次回の変速でのイナーシャフェ
ーズ時間が所定目標値となるようその補正量データを補
正することで、ライン圧を学習制御する。
一方、総変速時間計測手段は、摩擦要素の変更の指示
からギヤ比の変化の終了までの時間である総変速時間を
計測して出力し、補正可否判別手段は、今回の変速で計
測された総変速時間が所定基準値を越える場合に、ライ
ン圧調整手段の、今回の変速で計測されたイナーシャフ
ェーズ時間に基づく補正量データの補正を規制する。
従ってこの装置によれば、自動変速機のライン圧制御
要素に製品のバラツキがあったり特性の経時変化を生じ
たりしても、あるいは摩擦要素に製品のバラツキがあっ
たり摩擦材の経時変化を生じたりしても、イナーシャフ
ェーズ時間に基づく補正量データの補正によって、これ
ら自動変速機の個体差や経時変化を加味したライン圧の
学習制御を行うので、変速中のライン圧の過不足による
大きな変速ショックの発生や摩擦要素の寿命低下を回避
することができる。
しかもこの装置によれば、変速指示からギヤ比の変化
開始までの時間とイナーシャフェーズ時間とを合わせた
総変速時間を、補正可否判別手段による補正量データの
補正可否判断の対象とし、ライン圧の低過ぎにより総変
速時間が所定基準値を越えていてさらにライン圧が低下
すると棚外れ変速が生ずる可能性がある状態で変速が行
われた場合には、補正可否判別手段が、ライン圧調整手
段による、その変速で計測されたイナーシャフェーズ時
間に基づく補正量データの補正を規制するので、棚外れ
変速によりライン圧が低過ぎるにもかかわらずイナーシ
ャフェーズ時間が短くなってライン圧をさらに低めるよ
うに補正量データを補正してしまうというような事態を
回避でき、従って変速中のライン圧の学習制御を常に適
切に行い得て、棚外れ変速による大きな変速ショックの
発生を防止することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。
第2図は本発明ライン圧制御装置の一実施例の装置を
内蔵した自動車のパワートレーン制御系を示し、1は電
子制御燃料噴射エンジン、2は自動変速機、3はディフ
ァレンシャルギヤ、4は駆動車輪である。
エンジン1はエンジン制御用コンピュータ5を具え、
このコンピュータには、エンジン回転数NEを検出するエ
ンジン回転センサ6からの信号、車速Vを検出する車速
センサ7からの信号、エンジンスロットル開度THを検出
するスロットルセンサ8からの信号、及びエンジン吸入
空気量Qを検出する吸入空気量センサ9からの信号等を
入力する。コンピュータ5はこれら入力情報を基に燃料
噴射パルス幅Tpを決定してこれをエンジン1に指令した
り、図示しないが点火時期制御信号をエンジン1に供給
する。エンジン1は燃料噴射パルス幅TPに応じた量の燃
料を供給され、この燃料をエンジンの回転に調時して燃
焼させることにより運転する。
また自動変速機2はトルクコンバータ10及び変速歯車
機構11をタンデムに具え、トルクコンバータ10を経てエ
ンジン動力を入力軸12に入力する。軸12への変速機入力
回転は変速歯車機構11の選択変速段に応じ増減速されて
出力軸13に至り、この出力軸よりディファレンシャルギ
ヤ3を経て駆動車輪4に達して自動車を走行させること
ができる。
ここで、変速歯車機構11は入力軸12から出力軸13への
伝動経路(変速段)を決定するクラッチやブレーキ等の
各種摩擦要素(図示せず)を内蔵し、これら各種摩擦要
素をライン圧PLにより選択的に油圧作動されて所定変速
段を選択すると共に、作動される摩擦要素の変更により
他の変速段への変速を行うものとする。
この変速制御のためにここでは変速制御用コンピュー
タ14およびコントロールバルブ15を設ける。コンピュー
タ14はコントロールバルブ15内の変速制御用シフトソレ
ノイド15a,15bを選択的にONし、これらシフトソレノイ
ドのON,OFFの組合せにより対応した変速段が選択される
よう各種摩擦要素へ選択的にライン圧PLを供給して変速
制御を司どる。変速制御用コンピュータ14はその他にコ
ントロールバルブ15内のライン圧制御用デューティソレ
ノイド16を駆動デューティDによりデューティ制御して
コントロールバルブ15内のライン圧PL(デューティDの
増大につれライン圧上昇)を本発明の狙い通りに制御す
るものとする。上記変速制御及びライン圧制御のためコ
ンピュータ14には車速センサ7からの信号、スロットル
センサ8からの信号を夫々入力する他、軸12の回転数NT
を検出する入力回転センサ17からの信号及び軸13の回転
数NOを検出する出力回転センサ18からの信号を入力す
る。
コンピュータ14は第3図乃至第5図の制御プログラム
を実行してライン圧制御及び変速制御を行う。
先ず定時割込みにより繰返し実行される第3図のライ
ン圧制御プログラムを説明すると、ステップ20では後述
のフラッグFLAG1が1か否かにより変速中か否かをチェ
ックする。この結果非変速中ならステップ21で、第6図
に実線Aで示す如き非変速用のテーブルデータからスロ
ットル開度THに対応したライン圧制御ソレノイド駆動デ
ューティDをテーブルルックアップし、その後ステップ
22でこの駆動デューティDをソレノイド16に出力して、
ライン圧PLを非変速用の通常値に制御する。
一方上記チェックの結果変速中の場合はステップ23
で、変速段、アップシフト・ダウンシフト等の変速の種
類毎にことなる。第6図に点線Bで示す如き変速用のテ
ーブルデータからスロットル開度THに対応したライン圧
制御ソレノイド駆動デューティDをテーブルルックアッ
プし、次でステップ24において、その変速が、ライン圧
の過大によって特に変速ショックが生じ易いアップシフ
ト変速であるか否かをチェックし、この結果アップシフ
ト変速でない場合は、この例の装置では、ステップ22で
駆動デューティDをそのままソレノイド16に出力する。
一方、アップシフト変速の場合は、ステップ25で、後述
する学習制御により変速の種類毎にRAM内にデータとし
てメモリしてある例えば第7図の如きライン圧制御ソレ
ノイド駆動デューティ補正量のデータからスロットル開
度THに対応したライン圧制御ソレノイド駆動デューティ
補正量ΔDを読出す。そしてその後はステップ26でD+
ΔDをソレノイド16に出力してライン圧PLを変速用の値
に制御する。
次にこれも定時割込みにより繰返し実行される第4図
の変速制御及びライン圧制御ソレノイド駆動デューティ
補正量制御を説明すると、先ずステップ30でFLAG1が1
か否かを、つまり変速中か否かをチェックし、非変速中
なら、ステップ31で、予め定めた通常の変速パターンを
基に車速V及びスロットル開度THの組合せに対応した要
求変速段を決定し、次のステップ32でこの要求変速段が
現在の選択変速段と違うか否かにより変速すべきか否か
をチェックする。そしてこの結果変速すべきであれば、
ステップ33で、変速中を示すようにFLAG1=1にする
他、ソレノイド15a,15bのON,OFFを切換えて上記要求変
速段への変速を実行させる。なお、これにより変速中に
なると、次回の制御ではステップ31〜33をスキップす
る。
ステップ34では、総変速時間を計測するタイマT1をイ
ンクリメント(歩進)させ、次のステップ35ではイナー
シャフェーズ中か否かをチェックする。このチェックに
当っては、変速歯車機構11の入出力回転数比NT/NOで表
わされるギヤ比が変速前の変速段に対応したギヤ比から
変速後の変速段に対応したギヤ比に向け変化している間
をイナーシャフェーズ中と判別する。そして、ここでは
イナーシャフェーズ中ステップ36でタイマT2をインクリ
メント(歩進)させ、イナーシャフェーズ後ステップ36
をスキップすることによりタイマT2でイナーシャフェー
ズ時間を計測する。
次のステップ37ではイナーシャフェーズが終了したか
(変速終了か)否かをチェックして、終了していなけれ
ばプログラムをそのまま終え、終了していればステップ
38でフラッグFLAG1を変速終了に対応させて0にリセッ
トすると共に、第7図に示すRAM内のデータを修正する
学習制御を実行させるためのフラッグFLAG2を1にセッ
トする。
このようにして変速を終了し、その後変速を行わなけ
れば、制御はステップ30〜32を経てステップ39に進む
が、上記通りFLAG2=1にされているためステップ40が
選択されて以下の学習制御により第7図に示すライン圧
制御ソレノイド駆動デューティ補正量ΔDの前回データ
を修正して更新する。
このステップ40は第5図に示す如きサブプログラムで
あり、ここでは先ずステップ50で、タイマT1の値である
総変速時間が基準値T1S(例えば1500msec)を越えてい
るか否かをチェックする。これは、変速時のライン圧制
御ソレノイド駆動デューティD+ΔD%に対するタイマ
T1,T2の計測時間は第8図に示す如きものであって、ラ
イン圧制御ソレノイド駆動デューティが、T1>T1Sを示
す領域で例えばαのように極端に小さい時は、ライン圧
が極端に低いため、第10図中鎖線で示すような棚外れ変
速となって第9図中αで示すように変速ショックが極端
に大きくなり(第9図中β,γは夫々ソレノイド駆動デ
ューティが第8図中同符号で示す値の時の動作波形)、
この棚外れ変速の場合にも、上記のようにタイマT2、つ
まりイナーシャフェーズ時間は短いので、そのままでは
ライン圧制御ソレノイド駆動デューティD+ΔD%が高
過ぎるものと見なして後述の如くライン圧制御ソレノイ
ド駆動デューティ補正量ΔDを減ずる補正を行い、ライ
ン圧がさらに低下してしまうからであり、これを避ける
ため、上記ステップ50のチェックの結果T1>T1Sと判別
した場合には、上記補正量ΔDの修正を行わずそのまま
このサブプログラムを終えてステップ41へ戻る。
T1≦T1S領域では、上記の懸念がないので、ステップ5
1でタイマT2の計測時間、つまりイナーシャフェーズ時
間をチェックする。このイナーシャフェーズ時間T2が、
変速ショック防止上及び摩擦要素の寿命低下防止上好ま
しいライン圧に対応した目標値(変速の種類及びスロッ
トル開度毎に異なる)T2Sに一致している時は第7図の
補正量ΔDのRAM内のデータを変更せず、そのまま次の
変速中のライン圧制御に用いる。しかして、T2>T2S
はライン圧が低過ぎて摩擦要素の滑りにともなう寿命低
下を生ずるから、ステップ52の実行により、その変速の
種類に対応する第7図の補正量ΔDのRAM内のデータを
0.2%増大して次の変速中のライン圧制御に用いる。従
って、次のライン圧制御時にはライン圧制御ソレノイド
駆動デューティD+ΔDが前回より0.2%増大されてラ
イン圧をその分上昇させることができ、ライン圧を適正
値に近付けて摩擦要素の寿命低下を回避することができ
る。逆に、T2<T2Sの時はライン圧が高過ぎて摩擦要素
の締結容量過大にともなう大きな変速ショックを生ずる
から、ステップ53の実行により第7図の補正量ΔDのRA
M内のデータを0.2%減じて次の変速中のライン圧制御に
用いる。従って、次のライン圧制御時にはライン圧ソレ
ノイド駆動デューティD+ΔDが前回より0.2%減小さ
れてライン圧をその分低下させることができ、ライン圧
を適正値に近付けて大きな変速ショックを防止すること
ができる。
そしてその後は、ステップ41へ戻り、FLAG2を0にリ
セットするとともに、タイマT1,T2の値を0にリセット
して次回の計測を待機する。
かかる作用の繰返し(学習制御)によりライン圧ソレ
ノイド駆動デューティ補正量ΔDは変速中のライン圧ソ
レノイド駆動デューティD+ΔDを、自動変速機の個体
差や経時変化に関係なく、ライン圧が適正値(イナーシ
ャフェーズ時間T2が目標値T2S)となるような値に修正
し続け、変速中のライン圧をいかなる状況変化のもとで
も摩擦要素の寿命低下や大きな変速ショックを生じない
適正値に制御することができる。
しかもこの例の装置によれば、総変速時間T1が基準値
T1Sを越える場合には、棚外れ変速が生じた可能性があ
るとして、その総変速時間T1となった変速時のイナーシ
ャフェーズ時間T2に基づくライン圧制御ソレノイド駆動
デューティ補正量ΔDの増減を行わないので、変速中の
ライン圧の制御を常に適正ならしめることができる。
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の
例に限定されるものでなく、例えば、アップシフトのみ
でなくダウンシフト変速の場合にも学習制御を行うとと
もにその学習制御の可否を判別するようにしても良い。
(発明の効果) かくしてこの発明のライン圧制御装置によれば、変速
指示からギヤ比の変化開始までの時間とイナーシャフェ
ーズ時間とを合わせた総変速時間を、補正可否判別手段
による補正量データの補正可否判断の対象とし、ライン
圧の低過ぎにより総変速時間が所定基準値を越えていて
さらにライン圧が低下すると棚外れ変速が生ずる可能性
がある状態で変速が行われた場合には、補正可否判別手
段が、ライン圧調整手段による、その変速で計測された
イナーシャフェーズ時間に基づく補正量データの補正を
規制するので、棚外れ変速によりライン圧が低過ぎるに
もかかわらずイナーシャフェーズ時間が短くなってライ
ン圧をさらに低めるように補正量データを補正してしま
うというような事態を回避でき、従って変速中のライン
圧の学習制御を常に適切に行い得て、棚外れ変速による
大きな変速ショックの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明ライン圧制御装置の概念図、 第2図は本発明装置の一実施例を示す自動車パワートレ
ーンの制御システム図、 第3図乃至第5図は同例における変速制御用コンピュー
タのライン圧制御及び変速制御プログラムを示すフロー
チャート、 第6図はライン圧制御ソレノイド駆動デューティの特性
図、 第7図は同デューティの補正量に関する或る一瞬のRAM
内のデータを例示する線図、 第8図は変速中のライン圧制御ソレノイド駆動デューテ
ィに対するタイマ計測時間の関係線図、 第9図は第8図中α,β,γで示すソレノイド駆動デュ
ーティの時の変速動作タイムチャート、 第10図は変速中におけるイナーシャフェーズの発生状況
を示す変速動作タイムチャートである。 1……電子制御燃料噴射エンジン 2……自動変速機 3……ディファレンシャルギヤ 4……駆動車輪 5……エンジン制御用コンピュータ 6……エンジン回転センサ 7……車速センサ、8……スロットルセンサ 9……吸入空気量センサ 10……トルクコンバータ 11……変速歯車機構 14……変速制御用コンピュータ 15……コントロールバルブ 15a,15b……変速制御用シフトソレノイド 16……ライン圧制御用デューティソレノイド 17……入力回転センサ 18……出力回転センサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速歯車機構の各種摩擦要素を変速中のラ
    イン圧により選択的に油圧作動させて所定変速段を選択
    し、作動する摩擦要素の変更により他の変速段への変速
    を行うようにした自動変速機の、前記変速歯車機構の入
    力回転数および出力回転数を入力回転センサおよび出力
    回転センサがそれぞれ検出し、それらのセンサからの信
    号に基づき、イナーシャフェーズ時間計測手段が、前記
    入出力回転数間の比で表されるギヤ比が変化している時
    間であるイナーシャフェーズ時間を計測し、ライン圧調
    整手段が、前記変速中のライン圧を補正量データに基づ
    き調整するとともに、計測された前記イナーシャフェー
    ズ時間に基づき次回の変速でのイナーシャフェーズ時間
    が所定目標値となるよう前記補正量データを補正する、
    自動変速機のライン圧制御装置において、 前記摩擦要素の変更の指示から前記ギヤ比の変化の終了
    までの時間である総変速時間を計測して出力する総変速
    時間計測手段と、 計測された前記総変速時間が所定基準値を越える場合
    に、前記ライン圧調整手段の、計測された前記イナーシ
    ャフェーズ時間に基づく前記補正量データの補正を規制
    する補正可否判別手段と、 を設けたことを特徴とする、自動変速機のライン圧制御
    装置。
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