JP2721711B2 - プリンタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、バーコード等をラベル等の基材にプリント
するためのプリンタに関する。

従来の技術 バーコードは現在、商品、サンプル、及び書類の簡単
な確認及び追跡のために広く使用されている。

従来のバーコードプリンタは通常、そのプリントユニ
ットに、熱転写プリントヘッドを使用している。これは
該ラベルのロールのラベル構成部分上に直接プリント可
能であるか、あるいは熱転写リボンを経てラベル上にプ
リント可能である。熱転写リボンが使用されているとこ
ろでは、これはバーコードプリンタのプリントステーシ
ョンを経て、ラベルのロールから出てくるラベルストリ
ップと同時に移動する。その結果、熱転写リボンはバー
コードプリンタ内部あるいはこれに密接して同調する必
要のあるかさばった物品であり、通常はカセットとして
パックされ、更に転写リボンに含まれているインクのか
なりの量が浪費される。

従来のバーコード熱転写プリンタに関するその他の困
難は、その電気的要求、特に、プリントヘッドの寿命を
減少させる、ハイピーク電流の必要性である。本発明
は、標準のプリント技術及びパワー供給システムに改良
を加えることにより、これら問題を除去し、あるいは改
良することを追求する。

問題点を解決するための手段 本発明の１つの視点に従えば、ハウジングを備え、プ
リントユニットと、前記プリントユニットにバーコード
マークがプリントれるべき基材を給送する装置と、前記
プリントユニットに熱転写リボンを給送する装置と、前
記プリンタを作動させる電力を供給する装置とを備えた
プリンタにおいて、前記プリンタが前記プリントユニッ
ト内で、前記基材と前記熱転写リボンとが独立に移動可
能な装置を備えてなるプリンタが提供される。

本発明に従ったプリンタは、固定式プリンタ、携帯用
プリンタ、あるいは手持ちプリンタとして使用されるよ
うな構造及び構成とされる。

前記基材及び熱転写リボンは、プリントユニット内部
を相互に独立に移動可能なため、例えば、一回のプリン
トを行った後に、リボンを移動するのに、従来の熱転写
リボンのように、そのプリントにおいて使用した部分
（領域）を移動させて、次のプリントでは、それまで全
く使用されていない部分をプリントユニットに進めてプ
リントを行うのではなく、それよりも少ない量だけ移動
させることにより、先のプリントで使用した部分を再度
使用することが可能となり、当該リボンを有効に利用す
ることができる。リボンの移動の方法は、上記に限ら
ず、例えば、数回のプリントに伴って、従来のものと同
様に所定量だけ移動し、その後、その移動量の何割かを
巻き戻して使用することも可能である。

従来の熱転写リボンは、バーコードマークがプリント
されるべき基材の方向と同じ方向、あるいはこれと反対
の方向に移動するように構成されている。しかしながら
本発明の一つの特徴によれば、熱転写リボンが、基材の
直線的経路に対して、その周りにらせん状に設定された
経路に沿って移動するようにされる。従来のプリンタに
おいては、熱転写リボンを基材に対して斜めに横切るよ
うに設定することにより、基材に比較して幅狭のリボン
の使用を可能にしたものがあるが、その場合には基材の
両側にリボン用のリールを設定しなければならないのに
対して、らせん状経路に沿って移動するようにすること
によって、リールを基材の一方の側に設定できるので、
当該プリンタを小型化することができる。

本発明の更にその他の視点に従えば、手持ちプリンタ
があり、これは、ハウジングと、プリントユニットと、
前記プリントユニットに基材を供給する装置と、前記プ
リンタを作動させる電力を供給する装置とを備えたプリ
ンタにおいて、該プリンタが電源あるいは補助電源とし
て電力を発生する装置を含む。

携帯用プリンタ、特に手持ちプリンタについては、プ
リンタの消費電力をできるだけ減少させる必要はかなり
重要である。本発明のある視点は、この特別な問題に向
けられている。

本発明に従ったプリンタは、電源あるいは補助電源と
して、ダイナモを含む。該ダイナモは基材を前進させる
ために、機械的巻き上げ機構を駆動するトリガを手動操
作することにより駆動される。

電源の供給を円滑にするために、及び次のプリント操
作との間の電力の損失を除去するために、前記ダイナモ
により発生した電力を、キャパシタあるいはその他の電
気的エネルギー貯蔵装置により蓄電することが好まし
い。代替的方法として、ダイナモにより発生した電力
は、前記プリンタに電力を供給する、１つ以上の充電式
バッテリを充電するために使用可能である。

実施例 第１図は本発明に従った携帯用プリンタを示してい
る。該プリンタは、プリントユニット209にリンクされ
たデータ入力コンソール208を備えている。コンソール2
08上には、グラフィックディスプレイ210とジョイステ
ィック211とが配置されている。

該プリントユニット209は、第２図に描かれた方式で
構成されているけれども、これに限定されているわけで
はない。第２図においては、プリントユニット209はハ
ウジング内に配置されている。ラベル供給ロール57はプ
リントヘッド27へ、ラベルストリップ54を給送する。ス
テッパモータ212は回転出力軸213を有し、これがローラ
214を駆動する。従動ローラ215,216,217,及び218がロー
ラ214により駆動される。この連続ローラ（214〜218）
は、そのアームの１つが220に旋回可能に取り付けられ
たＹ字形の取り付け機構により支持されている。ピボッ
ト220の周囲で時計方向に回転して、ローラ214が回転出
力軸213と接触し、同様に（ローラ218の作用により）ラ
ベルストリップ54をプリントヘッド27と接触、あるいは
接触しそうなところまで移送する。ラベルロール54の、
プリントヘッド27へのコースは、キャプスタン220及び2
21により案内される。熱転写リボン223を含むカセット2
22はプリントヘッド27の近辺に配置されている。プリン
トヘッド27を離れた後、基材54は排出スロット204へ向
けて移動する。このスロットのすぐ上流に、ラベル裏打
ちロールがローラ224を超えて通過し、取り上げスプー
ル225へ巻かれる。プリントされたラベル56は同時にス
ロット204から発行される。

第２図に示されているように、カセット222はプリン
トヘッド27の周囲に対称的に嵌合している。そのため、
カセット222は、それが適当なタイプのものであれば、
（オーディオカセットのように）反転式とすることがで
きる。プリントヘッド27はダイレクトプリントヘッドと
しても、つまりリボン223を使用せずに使用可能であ
り、従って、プリントヘッドの作動パラメータを調節す
るために回路226が備えられている。回路226はカセット
スプール227の作動をも制御し、それにより、プリント
ヘッド27の付近で基材54とリボン223が独立に移動する
ことを可能とする。

次の第３図を参照すると、第１図及び第２図に示した
ものと異る実施例に係るプリントユニットが図式的に示
されている。プリントヘッド50が、スプール52及び53の
間に給送される昇華式熱転写リボン51と接触している。
プリントされるべきラベルストリップ54は、小さな隙間
55によりプリントヘッド51と間隔を置いている、リボン
51とプリントヘッド50とを通過して移動する。プリント
ヘッド50の加熱素子からの熱は、リボン51にあるインク
を昇華して、これが隙間55を渡り、ストリップ54にある
ラベル上に凝縮する。この隙間55は、ストリップ54のテ
ープ51との間の移動の同期を不要とする。

第４図は、直線的ラベルストリップの経路に対して、
熱転写テープ51が、２つの回転部61、及び62を有するら
せんコースに沿って移動される構成を示している。ラベ
ルストリップ54はかくて回転部61及び62の中を通過する
（この回転部は全体的に平らなものとされる。）このよ
うな転写テープの移動は、通常のもののようにラベルス
トリップと協調した直線移動のために必要とされる熱転
写リボンよりも狭い幅のリボンの使用を可能とし、比較
的に速い速度での移動を可能にする。狭いリボンの方が
好ましいこともある。なぜなら、カセット内部でのリボ
ンの案内が容易になるからである。

第５図及び第６図を参照すると、（ラベルロールスト
リップから供給されるラベル上にバーコードをプリント
するのに適当なラベルマシンのような）手持ちプリンタ
が示されており、該プリンタは、20で示されたダイナモ
を備えている。ダイナモはロータ21とステータ22とを備
えている。ロータ21は、手動トリガ200に連結されたギ
アトレーン23により駆動され（第4a図）、トリガは、プ
リンタのプリントヘッド27を含むプリントユニットへ
と、プリントされていないラベルのロールストリップを
前進させるのにも役立つ。トリガ200を引くと、ギアト
レーン23のホイールが回転し、次にこれがロータ21を回
転させ、それによりリード24及び25に電気出力を発生さ
せる。これらリードは、26に図式的に示されているパワ
ー制御回路に連結され、これが次に、キャパシタ28及び
ダイオード29を経てプリンタのプリントヘッド27にリン
クされている。該パワー制御回路26はキャパシタ28を完
全充電状態に維持するのに使用され、それにより、プリ
ントヘッド27に使用可能なパワー供給が一定になるよう
に維持している。

発明の効果 本発明に係るプリンタは、上記の如きものであり、熱
転写リボンをラベルストリップ等の基材と独立して移動
可能にしたので、当該リボンを有効に使うことができ
る。また、リボンの移動経路を直線的な基材の経路に対
してそれを取り巻くようにらせん状にした場合には、従
来の装置に見られたように、リボンの経路を基材に対し
て斜めに横断するように設定した場合に比べて、斜めに
したことによって得られる効果、例えば基材に比べて幅
の狭いリボンの使用が可能である等の利点を有しつつ、
当該プリンタの全体的サイズを小さくすることができ
る。また、電力供給を、基材を前進させるためのトリガ
によって駆動されるダイナモによって行うようにするこ
とにより、小型でかつ容量のある電源を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本願発明の基礎的構成を有するプリンタの斜
視図； 第２図は、同プリンタの断面図； 第３図は、本発明に係る昇華式熱転写プリンタの概要を
示す図； 第４図は、基材に対してらせん状に設定された熱転写リ
ボンの経路を示す図； 第５図は、本発明に係る手持ち式プリンタの斜視図； 第６図は、第５図のプリンタに使用されるダイナモ及び
それに関係するエレメントの概要図である。 20……ダイナモ： 27,209……プリントユニット； 51,223……熱転写リボン； 54……基材（実施例におけるラベルストリップ）； 57……基材を供給する装置（実施例におけるラベル供給
ロール）； 200……トリガ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アラン・ジョン・ハリー イギリス国ハートフォードシャー州エス ジー８・６ビーエイ，ロイストン，メル ボーン，ザ・ローンズ ２ (72)発明者 ポール・ロバート・ネイラー イギリス国ロンドン エヌ４，フィンス バリー・パーク，クィーンズ・ドライ ブ・クローズ 82ビー (72)発明者 フレート・アデルマン ドイツ連邦共和国 6930 エーベルバ ハ・アム・ネッカー，ペスタロッツィー シュトラーセ ７ (72)発明者 ペーター・フランツェン ドイツ連邦共和国 6932 ヒルッシュホ ルン・アム・ネッカー，エアシェイマ ー・シュトラーセ ９ (72)発明者 ユエルゲン・ショーン ドイツ連邦共和国 9630 エーベルバ ハ・アム・ネッカー，タネンハルデ ６ (56)参考文献 特開 昭54−88416（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−212287（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−151474（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−102973（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−261438（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−285834（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−201686（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−34800（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−131577（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−111748（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭62−154856（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−151066（ＪＰ，Ｕ)

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ハウジングと、プリントユニットと、バー
   コード等のプリントされるべき基材をプリントユニット
   に給送する装置と、前記プリントユニットに熱転写リボ
   ンを給送する装置と、前記プリンタを作動させる電力を
   供給する装置とを備えたプリンタにおいて、前記プリン
   タが前記プリントユニット内で、前記基材と前記熱転写
   リボンとが独立に移動可能なるようにする駆動装置を備
   えているプリンタにおいて、 前記リボンが、前記基材の直線的移動経路に対して、そ
   の周りにらせん状に設定された経路に沿って移動するよ
   うに構成されていることを特徴とするプリンタ。
2. 【請求項２】ハウジングと、プリントユニットと、バー
   コードマーク等がプリントされるべき基材を前記プリン
   トユニットに給送する装置と、前記プリントユニットに
   熱転写リボンを給送する装置と、プリントを作動させる
   電力を提供する装置とを備えたプリンタにおいて、該プ
   リンタが前記プリントユニット内部で前記基材と前記熱
   転写リボンとを独立に移動させる装置を含み、前記熱転
   写リボンが昇華式熱転写リボンとされ、前記電力を供給
   する装置が、前記基材を前進させるためのトリガの動き
   によって駆動されるダイナモを有することを特徴とする
   プリンタ。