JP3797002B2 - 印刷装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は印刷装置に関し、特に、印刷中に所定の処理を行なうために印刷を中断し、所定の処理の後に中断した印刷を再開するときの記録紙の搬送を制御する印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、テープ状の記録紙に文字列を印刷して種々の物品に貼付けるラベルを作成するテーププリンタが存在する。
【0003】
このテーププリンタは、被印刷媒体としてのテープを収容したカセットが装着されるカセット装着部を備え、そのカセット装着部には、テープに印刷を行なうサーマルヘッド、このサーマルヘッドとの間でテープを挟んでこれを搬送するプラテンローラ、印刷されたテープを切断するカッタなどが配設される。
【0004】
従来のテーププリンタでは、テープを収容したカセットをカセット収容部に着脱することから、サーマルヘッドとプラテンローラのいずれか一方が他に対して移動可能に構成されている。
【0005】
例えば、プラテンローラをサーマルヘッドに対して移動するタイプのものでは、サーマルヘッドを装置の機枠に固定して設け、プラテンローラを移動手段によりサーマルヘッドに圧接する印刷位置とサーマルヘッドから開離する非印刷位置に移動可能に構成している。また、このプリンタでは、駆動用のモータで発生した回転駆動力が、伝達ギア列、太陽ギア、遊星ギアの順に伝達されて、この遊星ギアと同一軸に設けられるプラテンローラが回転駆動される。
【0006】
ところで、テーププリンタでは、印刷途中で所定の処理を行なうために印刷を中断する場合がある。例えば、印刷する文字列の前部に設定した余白を確保のためにテープを切断処理する場合、印刷途中でサーマルヘッドの温度が上昇し過ぎてしまい適切な印刷制御を行なうためにはサーマルヘッドの冷却が必要な場合、あるいは印刷中に印刷データの展開処理を行なう場合等である。
【0007】
印刷を中断する場合には、所定の処理の間にテープにズレが生じるのを防ぐため、プラテンローラを印刷位置に保持した状態でサーマルヘッド及びプラテンローラの駆動用モータの駆動を停止する。そして、所定の処理が終了すれば、サーマルヘッド及びプラテンローラの駆動用モータを制御して印刷が再開される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
プラテンローラをサーマルヘッドに対して移動可能とし、上述のようなプラテンローラの駆動手段を備えたテーププリンタでは、印刷の中断時にテープが送られて印刷抜けが生じ、印刷の再開時にテープの送り量が少なくなって印刷詰まりが生じる問題がある。
【0009】
図12はテーププリンタの印刷機構を示す。
【0010】
図12において、20は装置内に固定して設けたサーマルヘッド、25aは装置内に固定して設けた固定支持部材、27は固定支持部材25aに軸28を中心として回動可能に設けた可動支持部材、21は可動支持部材27に軸支されてサーマルヘッド20に対して印刷位置と非印刷位置に移動可能なプラテンローラ、58lは可動支持部材27に軸28によって取付けられた太陽ギア、58mはプラテンローラ21と同一軸21aに設けられた遊星ギアである。太陽ギア58lは図示しないギア列を介してステップモータにより回転駆動される。また、プラテンローラ21は図示しない付勢バネによってサーマルヘッド20に押圧される。
【0011】
印刷時に、ステップモータが正転駆動されて、太陽ギア58l及び遊星ギア58mが図示の矢印方向に回転されると、プラテンローラ21も遊星ギア58mと同一方向に回転されて印刷媒体としてのテープ12を図12の右側の下流側に向けて搬送する。
【0012】
印刷時には、付勢バネによってプラテンローラ21からサーマルヘッド20に対して押圧力が生じ、また、プラテンローラ21は遊星ギア58mと同軸であるため、遊星ギア58mとともに太陽ギア58lの回りを矢印Aの方向に回転しようとし、これによってもプラテンローラ21からサーマルヘッド20への押圧力が生じる。
【0013】
これらの押圧力を受けて、ゴム材からなるプラテンローラ21はサーマルヘッド20との当接部分がいく分潰れるように弾性変形を受ける。
【0014】
印刷途中で、プラテンローラ21を印刷位置に保持したままで、サーマルヘッド20及びプラテンローラ21の駆動が停止されて印刷が中断されると、サーマルヘッド20への押圧力は、プラテンローラ21が駆動されているときに比べて遊星ギア58mの公転運動がなくなる分だけ小さくなり、その減少分だけ弾性変形を受けたプラテンローラ21のサーマルヘッド20との当接部が復元し、プラテンローラ21は図12の上方に移動する。このとき、プラテンローラ21には遊星ギア58mが同軸に設けられ、遊星ギア58mはプラテンローラ21の移動に伴なって停止している太陽ギア58lに噛み合ってその回りを回転するため、プラテンローラ21は遊星ギア58mとともに矢印Bの方向に若干回転しながら移動する。そして、プラテンローラ21の回転によりテープ12が不必要に下流側に送られて印刷抜けが生じる。
【0015】
一方、プラテンローラ21が印刷位置に保持された状態で印刷が再開されると、遊星ギア58mが太陽ギア58lの回りを公転することによって発生する押圧力によりプラテンローラ21のサーマルヘッド20への当接部分が所定量の変形を受けた後に正規のテープ送りが行なわれる。この正規のテープ送りまでに遅れが生じることにより印刷詰まりが生じる。
【0016】
本発明の目的は、印刷途中で所定の処理のために印刷を中断し、あるいはその印刷を再開したときの印刷品質を向上させる印刷装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に係る印刷装置は、装置内に固定して設けられたサーマルヘッドを有する印刷手段と、前記サーマルヘッドに当接する印刷位置と前記サーマルヘッドから開離した非印刷位置に移動可能に設けられた弾性材からなるプラテンローラと、正転又は逆転駆動される駆動モータと、前記駆動モータで発生した駆動力を伝達する伝達ギア、この伝達ギアに噛合する太陽ギア及び前記プラテンローラと同一軸に設けられた前記太陽ギアの遊星ギアとを有する駆動伝達手段とを備え、前記駆動モータを正転駆動することによって前記駆動伝達手段の前記伝達ギア及び前記太陽ギアを介して前記遊星ギアに駆動力を伝達して前記プラテンローラから前記サーマルヘッドに押圧を加えつつ前記プラテンローラを回転駆動して記録紙を搬送する一方、前記印刷手段により記録紙に印刷を行なうように構成した印刷装置であって、印刷途中で所定の処理を行なうために、前記プラテンロローラを前記印刷位置に保持した状態で、前記印刷手段の印刷動作及び前記駆動モータの正転駆動を中断するとともに、前記駆動モータの正転駆動時に前記プラテンローラから前記サーマルヘッドに加えられる押圧によって前記プラテンローラの前記サーマルヘッドとの当接部に生じた弾性変形が前記駆動モータの正転駆動の中断により復元する際に、その復元によって前記プラテンローラが前記太陽ギアの軸を中心に回転する方向と同方向に略同角度だけ前記太陽ギアを回転させるべく、前記駆動モータを逆転駆動する印刷中断手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
また、請求項2に係る印刷装置は、前記請求項1に係る印刷装置において、前記所定の処理の後に、前記駆動モータが正転駆動されることで前記プラテンローラの前記サーマルヘッドとの当接部に生じる弾性変形によって前記プラテンローラが前記太陽ギアの軸を中心に回転する方向と同方向に所定の角度だけ前記太陽ギアを回転させるべく、前記駆動モータを正転駆動した後に、前記印刷手段の印刷動作を再開させる印刷再開制御手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
また、請求項3に係る印刷装置は、前記請求項1又は請求項2に係る印刷装置において、前記駆動モータはステップモータで構成されることを特徴とする。
【0020】
請求項1に係る印刷装置においては、印刷途中で所定の処理を行なうために、プラテンローラを前記印刷位置に保持した状態で、前記印刷手段の印刷動作及び前記駆動モータの正転駆動を中断すると、印刷時に遊星ギアが太陽ギアの回りを公転することによって生じていたプラテンローラのサーマルヘッドへの押圧力がなくなり、その分だけプラテンローラのサーマルヘッドとの当接部に生じていた弾性変形が復元する際に、プラテンローラは太陽ギアの軸を中心に回転しようとするが、その回転方向と同方向に略同角度だけ前記太陽ギアを回転させるべく駆動モータを逆転駆動することで、プラテンローラは回転を伴なうことなく、所定の変形量分が復元される。従って、不必要な紙送りが生じることがなく、印刷抜けが生じることがない。
【0021】
また、請求項2に係る印刷装置においては、前記所定の処理の後に、前記プラテンローラを前記印刷位置に保持した状態で、前記駆動モータの駆動が中断された状態から前記駆動モータが正転駆動されることで前記プラテンローラの前記サーマルヘッドとの当接部に生じる弾性変形によって前記プラテンローラが前記太陽ギアの軸を中心に回転する方向と同方向に所定の角度だけ前記太陽ギアを回転させるべく、前記駆動モータを正転駆動した後に、前記印刷手段の印刷動作を再開させるため、駆動開始時の駆動モータの駆動力が、太陽ギアの回りを遊星ギアが回転することによって生じるプラテンローラのサーマルヘッドとの当接部の変形に吸収された後に、印刷手段の印刷動作が再開されることになり、印刷手段の印刷動作の再開とともに正常な紙送りを行なうことができて印刷再開時に印刷詰まりが生じることを防止できる。
【0022】
さらに、請求項3に係る印刷装置においては、プラテンローラの駆動モータをステップモータで構成することで、太陽ギアの回転角度の制御を容易に行なうことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
図1は本発明のテーププリンタの実施形態に係わるテーププリンタの外観の構成を示す斜視図である。また、図2は印刷機構の斜視図であり、図3は図2のA−A線断面図である。
【0025】
図1に示すように、装置本体1の上面には、キー入力部2、液晶表示部3及び開閉自在の蓋4が設けられる。また、蓋4でカバーされる装置本体1の内部には、テープカセット10が着脱可能に装着されるカセット収納部5が設けられている。
【0026】
キー入力部2には、アルファベット、数字、かな文字等を入力する文字入力キー、入力された文字を編集するための漢字変換キー、無変換キー、液晶表示部3上に表示されるカーソルを移動させるカーソルキー、編集された文書データを登録する登録キー、登録された文書データを読み出すための読出しキー、各種入力データや選択データの確定、所定機能の開始の指示等を行なうときに操作される実行キー、文書データの印刷を実行するための印刷キー、装置の電源をON・OFFするための電源キー等が備えられる。
【0027】
6は印刷されたテープ12が装置本体1の外部に排出されるテープ排出口である。
【0028】
カセット蓋4は、その後端部に取付部7が設けられ、この取付部7の下端部が装置本体1の背面に回動可能に取り付けられた構造になっている。また蓋4の先端部の下面には、蓋4を閉じた際に、装置本体1側に係脱可能に係止されるフック部8が設けられている。フック部8は、装置本体1の上面に設けられたプッシュ釦9の押圧操作により装置本体1側との係止が解除される構造になっている。
【0029】
カセット収納部5内に装着されるテープカセット10は、図1に示すように、カセットケース11を備え、このカセットケース11内には、被印刷媒体としてのテープ12が巻かれたテープ供給リール13、インクリボン14が巻かれたリボン供給リール15、およびインクリボン14を巻き取るリボン巻取リール16が設けられている。この状態では、テープ供給リール13から繰り出された被印刷テープ12と、リボン供給リール15から繰り出されたインクリボン14とが、カセットケース11の一側部に設けられた切欠凹部17内で重なり合った状態で移動可能に配置されている。なお、テープ12の印刷面の裏面には、その長手方向に沿ってカラー印刷において印刷合わせに用いるマークが一定ピッチで付されている。またインクリボン14は、カラーインクテープであり、所定長さのイエロー、マゼンタ、シアンのカラーインクが繰り返し設けられている。
【0030】
装置本体1内のカセット収納部5内には、図1および図2に示すように、印刷ヘッド20、プラテンローラ21、テープ巻取軸22、およびリボン巻取軸23が起立した状態で配置される。カセットケース11のテープ供給リール13にテープ巻取軸22が挿入し、リボン巻取リール16にリボン巻取軸23が挿入し、カセットケース11の切欠凹部17に印刷ヘッド20が挿入することにより、互いに重なり合った被印刷テープ12とインクリボン14とが印刷ヘッド20とプラテンローラ21との間に配置されて、テープカセット10が装着される。印刷された被印刷テープ12は装置本体1のテープ排出口6から外部に排出され、また使用済のインクリボン14はカセットケース11内のリボン巻取リール16に巻き取られる。
【0031】
サーマルヘッド20には、多数の発熱素子が上下方向に配列形成され、これら各発熱素子が印刷情報に応じて適宜発熱駆動されるものであり、図2および図3に示すように、装置本体1内のシャーシ25上に下端部が固定されて立設された保護部材26内に固定され、これによりシャーシ25上に起立した状態で配置されている。なお、シャーシ25および保護部材26は、ステンレスなどの硬質材料からなる機械的強度の高いものであり、必要な個所が適宜屈曲形成された構造になっている。
【0032】
プラテンローラ21は、シリコンゴムなどの弾性材料からなり、図2及び図3に示すように、その中心に設けられた軸21aが上下に突出し、この突出した軸21aの上下端部がコ字状の可動支持部材27に回転自在に取り付けられている。この可動支持部材27は支持軸28に回動可能に取り付けられており、この支持軸28は、その下端部がシャーシ25上に固定されて立設されているとともに、その上端部が支持部材27の上方に位置するシャーシ25の上部取付部(シャーシ25の一部)25aに固定され、これにより上下端部がシャーシ25に対して固定されている。また、プラテンローラ21は、可動支持部材27の背面がシャーシ25に設けられたコイルバネ29によってサーマルヘッド20に向けて付勢され、この状態で後述するカム部材30の回転に応じて可動支持部材27が支持軸28を中心に回動することにより、サーマルヘッド20に圧接・離間する構造になっている。
【0033】
支持軸28の上端部が固定されたシャーシ25の上部取付部25a上には、図2及び図3に示すように、連結部材31が設けられている。この連結部材31は、ステンレスなどの硬質材料からなる平板部32の一端部が軸ピン33によってシャーシ25の上部取付部25aに切り起された取付片34に回動可能に取り付けられ、平板部32の他端部に係合孔32aが設けられ、この係合孔32aがサーマルヘッド20の保護部材26上に一体に形成された係止突起35に係脱可能に係合する。これにより片持支持されたサーマルヘッド20とプラテンローラ21との各上端部間を連結してプラテンローラ21を介して印刷ヘッド20が押圧されたときに、その上端部が傾かないようにする。
【0034】
また、この連結部材31は、軸ピン33に取り付けられたトーションバネ36によって平板部32がほぼ垂直に起立するように付勢され、このトーションバネ36のバネ力によって平板部32が起立する際に、蓋4を押し上げて開く構造になっている。なお、平板部32の上面には、係合孔32aの上部を覆うとともに蓋4の内面に接触する合成樹脂製のカバー37が取り付けられている。また、サーマルヘッド20の保護部材26の上端面には、平板部32の衝撃を緩和する合成樹脂製の緩衝部材(図示せず)が配置されていることが望ましい。
【0035】
一方、サーマルヘッド20およびプラテンローラ21の近傍におけるテープ排出口6側には、図2に示すように、被印刷テープ12を切断するカッタ装置40が設けられている。このカッタ装置40は、シャーシ25に下端部が固定されて被印刷テープ12の通路縁にほぼ垂直に起立した固定刃41と、この固定刃41の下端部にカシメピン42aによって回転可能に取り付けられた可動刃42とからなり、可動刃42の下部から後方に延出されたカッタアーム部43がカム部材30の回転に応じて上下方向に回動することにより、可動刃42が固定刃41に対し接近離間する方向に回動して、印刷された被印刷テープ12を切断する構造になっている。
【0036】
カム部材30は、プラテンローラ21およびカッタ装置40の動作を制御するものであり、図4に示すように円柱状に形成され、図3に示すようにプラテンローラ21の後方に位置する個所のシャーシ25上に立設された固定軸44に回転可能に取り付けられている。このカム部材30の上端面には、図4に示すように、プラテンローラ21をサーマルヘッド20に接離させるための渦巻状の第1カム溝45が形成されており、またカム部材30の外周面には、カッタ装置40の可動刃42を回動させるための螺旋状の第2カム溝50が形成されている。
【0037】
第1カム溝45は、外周縁から固定軸44に向けて湾曲状に形成された第1の溝部46と、これに連続して固定軸44を中心とする円に沿って形成されたほぼ半円弧状の第2の溝部47とからなり、可動支持部材27の背面から突出したアーム部48の先端部に設けられた連結ピン49が移動可能に係合されている。この第1カム溝45は、連結ピン49が第1の溝部46内の外周縁P1に位置した状態が、プラテンローラ21をサーマルヘッド20から離間させた非印刷位置であり、連結ピン49が第1の溝部46の端部にあるP2に位置したときが、プラテンローラ21がサーマルヘッド20に圧接する印刷位置である。また連結ピン49がP2から第2の溝部47内をP3まで移動する際には、非駆動溝部47が固定軸44を中心に回転移動するだけで、連結ピン49は静止状態を保ち、アーム部48は移動せずに、プラテンローラ21がサーマルヘッド20に圧接した状態を維持する。
【0038】
また、第2カム溝50は、カム部材30の下端縁に沿ってほぼ半環状に形成された第1の溝部51と、この第1の溝部51に連結して螺旋状に上端側に延びる第2の溝部52とからなり、図2に示すように、可動刃42のカッタアーム部43の先端部に設けられた連結ピン53が移動可能に係合されている。
【0039】
前記連結ピン49が第1カム溝45内のP2からP3に移動する間に連結ピン53が第2の溝部52内を下部側から上部側に向けて移動して、カッタアーム部43を上方に向けて回動させ、可動刃42を固定刃41に接近させて被印刷テープ12を切断する。連結ピン53が第2の溝部52内を上部側から下部側に向けて移動すれば、カッタアーム部43を下方に向けて回動させ、可動刃42を固定刃41から離間させる。なお、前記P1〜P3の位置の検出はカム部材30の下部に設けられるギヤ56fの下面に設けたマークをセンサで検出することにより行なう。
【0040】
このカム部材30を駆動してプラテンローラ21をサーマルヘッド20に対して移動させるプラテン移動機構は、図5に示すように、DCモータ55と、このDCモータ55の出力軸に設けられたねじ状の軸歯車56aと、この軸歯車56aに噛み合って回転する大径の第1中間歯車56bと、この第1中間歯車56bに一体に設けられた小径の第1中間歯車56cと、この小径の第1中間歯車56cに噛み合って回転する大径の第2中間歯車56dと、この大径の第2中間歯車56dに一体に設けられた小径の第2中間歯車56eと、この小径の第2中間歯車56eに噛み合って回転するカム従動歯車56fとからなっている。
【0041】
印刷時にDCモータ55が正転駆動されると、前記プラテン移動機構のギア列56a〜56fを介してカム部材30が図6の矢印方向に回転されて可動支持部材27に設けたアーム部48のピン49がカム部材30の第1カム溝45のP1の初期位置からP2の位置まで移動する。この間にプラテンローラ21はサーマルヘッド20から開離した非印刷位置からサーマルヘッド20に圧接する印刷位置に移動する。これにより印刷可能な状態となる。図6はその状態を示す。印刷が終了して、図6において、さらにDCモータ55が正転駆動されれば、カム部材30が同方向回転されて可動支持部材27に設けたアーム部48のピン49がカム部材30の第1カム溝45のP3の位置まで移動する。この間は、プラテンローラ21は印刷位置に保持されており、カム部材30の第2カム溝50に係合するカッタ装置40の可動刃42が固定刃41に対して回動してテープ12がプラテンローラ21とサーマルヘッド20の間に保持固定された状態で切断が行なわれる。
【0042】
また、テープ12の切断が終了すると、DCモータ55が逆転駆動されて前記プラテン移動機構のギア列56a〜56fを介してカム部材30が図7の矢印方向に回転されることにより、可動支持部材27に設けたアーム部48のピン49がカム部材30の第1カム溝45のP3の位置からP2を経てP1の初期位置まで移動する。これによりプラテンローラ21はサーマルヘッド20から開離した非印刷位置となる。この状態で、カセット収納部5からテープカセット10を取り出して交換したりする作業が可能になる。
【0043】
図5に戻って、印刷時にプラテンローラ21、テープ巻取軸22及びリボン巻取軸23を駆動する、プラテン駆動機構、リボン巻取駆動機構及びテープ巻取駆動機構について説明する。
【0044】
プラテン駆動機構は、シャーシ25上に設けられたステップモータ57と、このステップモータ57の回転を減速してプラテンローラ21に伝達するギア58a〜58mからなるプラテン駆動用の伝達ギア列から構成される。
【0045】
ここで、前記ギア58lは太陽ギアとして可動支持部材の軸28に軸支され、ギア58mはギア58lに噛み合う遊星ギアであり、プラテンローラ21の軸21aと同軸に軸支される。
【0046】
また、リボン巻取駆動機構は、前記プラテン駆動用の伝達ギア列から分岐してリボン巻取軸23と同軸に設けたギア58nに至るリボン巻取駆動用の伝達ギア列(一部の図示を省略する)によって構成される。このプラテン駆動用の伝達ギア列から分岐後のリボン巻取駆動用の伝達ギア列には、クラッチギア(図示せず)が介在され、ステップモータ57の逆転駆動に伴なうリボン巻取りと逆方向の回転は、リボン巻取軸23には伝達されないよう構成される。
【0047】
また、テープ巻取駆動機構は、テープ巻戻しモータ59と、テープ巻取軸22を駆動するギア列60a〜60dによって構成される。テープ巻取軸22はギア60dに固定される。
【0048】
次に、図8はテーププリンタの電子回路の構成を示すブロック図である。
【0049】
このテーププリンタの電子回路には、CPUからなる制御部70が備えられ、制御部70は、キー入力部2からのキー操作信号に応じてROM71に予め記憶されているシステムプログラムを起動させ、RAM72をワークメモリとして回路各部の動作を制御するもので、この制御部70には、前記キー入力部2、ROM71、RAM72が接続される他、表示のためのフォントのパターンデータを記憶する表示用キャラクタジェネレータ73、印刷のためのフォントのパターンデータを記憶する印刷用キャラクタジェネレータ74が接続される。
【0050】
また、制御部70には、さらに、サーマルヘッド20を印刷データに応じて発熱駆動するヘッド駆動回路75、カム部材30を駆動するためのDCモータ55のモータ駆動回路76、プラテンローラ21及びリボン巻取軸23を駆動するステップモータ57のモータ駆動回路77、テープ巻取軸22を駆動するためのテープ巻戻しモータ59のモータ駆動回路78が接続され、また、入力された文字データを表示部3に表示させるための表示駆動回路79が接続される。また、制御部70には、各種のセンサ80a〜80gも接続される。このセンサには、テープの幅検出用のもの80a、テープの裏面に長手方向に沿って一定ピッチで設けられたマークを検出するもの80b、前記カム部材30の回転角度を検出するもの80c〜80e、インクリボンの色インクの頭出しをするもの80f等である。また、サーマルヘッド20の近傍には温度センサ80gも設けられる。
【0051】
なお、前記RAM72には、キー入力された文字データを記憶する入力データメモリ、入力データについて設定される文字サイズ、文字間隔、余白の長さ等の書式データを記憶する書式データメモリ、入力されたデータが対応するパターンデータに展開されて記憶される印刷データメモリ、表示部3に表示されるパターンデータが記憶される表示データメモリの各領域が確保され、その他処理に必要なデータを一時的に記憶するレジスタが設けられる。
【0052】
なお、前記書式データとしての余白は印字する文字列の前後に設定されるもので、余白の長さをMとし、サーマルヘッド20とカッタ40の距離をLとすると、印字が開始されてからL−Mの距離だけテープ上に印字が行なわれたときに、印字を中断してテープ12を切断すれば、印字する文字列の前にMの余白を確保することができる。
【0053】
次に、このテーププリンタの印刷処理について説明する。
【0054】
図9及び図10は印刷処理のフローチャートを示す。
【0055】
印刷すべきデータがキー入力部2から入力されるとともに、文字サイズや余白の長さ等の書式が設定され、キー入力部2の印刷キーが操作されると、図9及び図10に示す印刷処理が開始される。
【0056】
まず、電子回路における所定のイニシャル処理が実行される一方でDCモータ55が正転駆動されてプラテンローラ21がサーマルヘッド20に圧接する印刷位置に移動される(ステップS1、S2)。
【0057】
次に、キー入力部2から入力された文字データに対応するパターンデータが印刷用のキャラクタジェネレータ74から読み出されてRAM72の印刷データメモリに展開される(ステップS3)。この場合は、カラー印刷であり、例えば、最初にイエローインクにより印刷するための印刷データが展開されることになる。この展開される印刷データのデータ量が多いときには、印刷が指定された全てのデータが一度にRAM72に展開できないことがある。そのときには、複数回に分けて展開することになる。
【0058】
印刷データが展開されると、この印刷データが1ラインずつサーマルヘッド20に転送されて印刷が行なわれる。同時にステップモータ57が正転駆動されてテープ12の搬送が行なわれる(ステップS4)。この印刷時には設定された余白に応じてテープ先端の切断処理を行なうステップモータ57の駆動ステップ数がカウントされる(ステップS5)。
【0059】
また、印刷中にサーマルヘッド20の近傍に設けたサーミスタからなる温度センサ80gで検出される温度情報に基づいてサーマルヘッド20の温度が所定値T以上か否か監視される(ステップS6)。
【0060】
サーマルヘッド20の温度が所定温度を超えていなければ、テープ12の搬送量がステップモータ57の駆動ステップの計数値に基づいて判断され(ステップS7)、テープ搬送量がヘッド・カッタ間距離Lと設定余白長さMの差に相当する長さに達せず、またサーマルヘッド20が所定の温度以下であれば、1ラインずつの印刷が継続される(ステップS7、S4、S5、S6)。
【0061】
テープ搬送量がL−Mに相当する長さに達すると、言い換えると、印刷開始からテープ12上にL−Mの長さだけ印刷が進行したところで(ステップS7)、サーマルヘッド20の駆動を中断するとともに、ステップモータ57の正転駆動を中断することにより印刷を中断して(ステップS8)、テープ先端に余白を確保するためにテープ12の先端切断処理が行なわれる(ステップS10)。このテープ切断処理は、前述の図4及び図5で説明したように、連結ピン49が第1カム溝45のP2からP3に移動しP2に戻るように、センサによるカム部材30の回転角度(位置)の情報に基づいて、プラテンローラ21が印刷位置にある状態で、DCモータ55を正転駆動しまた逆転駆動することにより行なうものである。
【0062】
本発明では、この印刷途中のテープ12の先端部の切断処理の際に、テープの搬送手段に関して所定の処理を行なうものである。
【0063】
すなわち、ステップS8でのステップモータ57の正転駆動の中断に続いてステップモータ57を所定のステップ数(X)だけ、逆転駆動するものである。言い換えると、ステップモータ57を正転駆動から逆転駆動に切り換えるものである(ステップS9)。
【0064】
そして、ステップS10でのテープ切断処理が終われば、ステップモータ57を所定のステップ数(Y)だけ正転駆動した後に(ステップS11)、1ラインずつの印刷を再開するものである(図10に移って、ステップS16)。
【0065】
これらのステップS9及びステップS11の処理について、後に詳しく述べる。
【0066】
図9において、テープ切断処理(ステップS10)より以前の印刷途中で、サーマルヘッド20の温度が所定温度Tを超えたことが検出されると(ステップS6のNo)、サーマルヘッド20が放熱して所定の温度以下に下がるまで(ステップS14)、印刷を中断し(ステップS12)、その中断時及び再開時に前記ステップS9、S11と全く同様な所定の処理を行なう(ステップS13、S15)。サーマルヘッド20が蓄熱によって温度が上昇し過ぎると、その制御が困難になって印刷品位が低下するため、印刷中のサーマルヘッド20の温度を監視し所定の温度を超えたときに印刷を中断して冷却するものである。
【0067】
図10に進んで、テープ先端の切断処理の後に1ラインの印刷が再開される(ステップS16)。この印刷中には、ステップS6と同様にサーマルヘッド20の温度が監視され(ステップS17)、RAM72の印刷データメモリに展開された印刷データの印刷終了が判断される(ステップS18)。
【0068】
展開された印刷データの印刷が終了していなければ、その印刷データの印刷が終了するまで印刷が続けられ(ステップS18、ステップS16)、その間にサーマルヘッド20の温度が所定値以上に上昇すれば(ステップS17)、前記ステップS12〜S15と同様にサーマルヘッド20の自然放熱の前後に所定の印刷中断及び印刷再開の処理を行なう(ステップS19〜S22)。
【0069】
そして、RAM72に展開した印刷データの印刷が終了したと判断され(ステップS18)、さらに1色の印刷が終了したと判断されると(ステップS23)、全ての色の印刷が終了していなければ(ステップS24)、次の色の印刷を行なうべくDCモータ55を逆転駆動してプラテンローラ21を非印刷位置に移動させた状態で(ステップS25)、テープ巻戻しモータ59を逆転駆動してテープ12を印刷時のテープ送り量と同量だけ巻き戻してテープ12上の印刷開始位置をサーマルヘッド20に対応させる(ステップS26)。テープ12の送り量及び巻戻し量は、テープ12の裏面に長手方向に一定間隔で予め付されたマークをセンサで検出してその数を計数することにより測定する。
【0070】
テープ12が印刷開始位置に巻き戻されると、DCモータ55を正転駆動してプラテンローラ21を印刷位置に移動させる(ステップS27)。
【0071】
そして、次のインク色(例えば、マゼンタ)の印刷データをRAM72に展開する(ステップS28)。この展開された印刷データは前に印刷したインク色(例えば、イエロー)の印刷データと同様にステップS16以下の処理経路で印刷される。このようにして、ステップS16〜S28の処理を繰り返し、3色のインク色の印刷データの印刷終了が判断されると(ステップS24のYes)、テープ12はその印刷部分の後に設定された余白を確保可能な距離だけテープ排出口6から装置外に排出され(ステップS29)、カッタ装置40によって切断されて(ステップS30)、印刷処理を終了する。
【0072】
また、複数の各インク色の印刷データをRAM72の印刷データメモリに一度に展開できない場合がある。このような場合には、その印刷データを複数回に分割して展開することになる。ステップS18でRAM72に展開した印刷データの印刷終了が判断され、ステップS23でそのインク色についての印刷データの印刷終了が判断されない場合には、そのインク色についての印刷データはまだ残っているので、その続きの印刷データの展開処理を行なう(ステップS33)。この展開処理の間は印刷は中断し(ステップS31)、続きの印刷データの展開が終了すれば印刷を再開する。そして、これらの印刷中断・再開時にはステップS9、S11、S13、S15、S20、S22と同様な処理を行なう(ステップS32、S34)。ステップS33での続きの印刷データの展開、ステップS16での続きの印刷データの印刷処理は、ステップS23での特定のインク色の印刷終了の判断まで繰り返される。
【0073】
次に図11によって、図9及び図10における、印刷中断時の特定の処理(ステップS9、S13、S20、S32)、印刷再開時の特定の処理(ステップS11、S15、S22、S34)について説明する。
【0074】
図11において、印刷時にステップモータ57が正転駆動されているときは、太陽ギア58l、遊星ギア58m、プラテンローラ21は夫々矢印A1、A2、A3の方向に回転し、遊星ギア58m及びプラテンローラ21は矢印A0の方向に回転しようとして、これが押圧力となってサーマルヘッド20に加わる。なお、サーマルヘッド20にはコイルバネ29による押圧力がプラテンロール21を介して加わっている。この状態では、前記押圧力によってゴム材からなるプラテンローラ21のサーマルヘッド20との当接部分は潰れて変形を生じている。
【0075】
そこで、印刷中断時にステップモータ57の正転駆動が停止されると、遊星ギア58m及びプラテンローラ21が矢印A0の方向に回転しようとして発生するサーマルヘッド20に対する押圧力がなくなり、その押圧力の減少分だけプラテンローラ21の前記サーマルヘッド20との当接部分が復元しプラテンローラ21は図11の矢印B0で示す方向に移動する。すなわち、印刷時にはプラテンローラ21(遊星ギア58m)の中心は太陽ギア58lの中心C1を中心とする円弧Q上のC2の点にあるが、印刷中断とともに太陽ギア58lの中心C1に対してθの角度回転して円弧Q上のC3の点に移動することになる。本発明では、印刷中断時にステップモータ57を正転駆動から逆転駆動に切り換えてXステップ分逆転駆動して太陽ギア58lをプラテンローラ21(遊星ギア58m)の太陽ギア58lの軸を中心とする回転方向(移動方向)B0と同一方向B1に、プラテンローラ21(遊星ギア58m)の回転角度θと略同角度だけ逆回転させるものである(ステップS9、S13、S20、S32)。
【0076】
従来の印刷装置では、印刷中断時に、単にステップモータの正転駆動を停止するものであった。その場合には、図11において、太陽ギア58lは停止されているので、プラテンローラ21がB0の方向に移動する際に遊星ギア58mがA2の方向に回転しこれに伴ってプラテンローラ21もA3の方向に回転してテープ12を不用意に搬送してしまう。本発明では、太陽ギア58lの回転を前記のように制御することで、前記従来装置とは逆に太陽ギア58lを回転させることで、遊星ギア58mはその軸21aを中心に回転することがなく、これと同軸に設けられるプラテンローラ21も同様に回転することなくその中心を移動させるので、不用意なテープの送りを防いで印字抜けを防ぐことができる。
【0077】
また、印刷の再開時には、ステップモータ57をYステップだけ正転駆動して太陽ギア58lを図11のA1の方向にに所定の角度だけ回転させた後に、サーマルヘッド20を駆動して印刷を開始する。太陽ギア58lの前記所定の回転角度は、遊星ギア58mの公転によってプラテンローラ21のサーマルヘッド20との当接部が定常の印刷時での変形量あるいはそれに近い変形量などの所定の変形量に達する値に決められる。少なくとも図11の角度θである。
【0078】
これにより、プラテンローラ21の正転駆動が始まると、押圧力が発生し、まずプラテンローラ21のサーマルヘッド20との当接部分が弾性変形されてからテープの送りが行われるので、ステップモータ57の前記Yステップの正転駆動制御によって、印刷開始時にサーマルヘッド20の駆動にテープの送りが追従できずに生じる印刷詰まりの発生を防止することができる。
【0079】
なお、前記Xステップ及びYステップのステップモータ57の駆動ステップ数は、太陽ギア58l及び遊星ギア58mを含むプラテンローラ21の駆動機構、プラテンローラ21の硬度やサイズ、コイルバネ29の加圧力などによって決まるもので、印刷装置の種類に応じて適切な値に決めることができる。
【0080】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、印刷途中で所定の処理を行なうために、プラテンローラを印刷位置に保持した状態で、印刷手段の印刷動作及び駆動モータの正転駆動を中断すると、印刷時に遊星ギアの公転により生じていたプラテンローラのサーマルヘッドへの押圧力がなくなり、その分だけプラテンローラのサーマルヘッドとの当接部に生じていた弾性変形が復元する際に、プラテンローラは太陽ギアの軸を中心に回転しようとするが、その回転方向と同方向に略同角度だけ前記太陽ギアを回転させるべく、駆動モータを逆転駆動することで、プラテンローラは回転を伴なうことなく、所定の変形量分が復元されるようになる。従って、不必要な紙送りが生じることがなく、印刷抜けを防止することできる。
【0081】
また、前記所定の処理の後に、前記プラテンローラを前記印刷位置に保持した状態で、前記駆動モータの駆動が中断された状態から前記駆動モータが正転駆動されることで前記プラテンローラの前記サーマルヘッドとの当接部に生じる弾性変形によって前記プラテンローラが前記太陽ギアの軸を中心に回転する方向と同方向に略同角度だけ前記太陽ギアを回転させるべく、前記駆動モータを正転駆動した後に、前記印刷手段の印刷動作を再開させるので、印刷手段の印刷動作の再開とともに正常な紙送りを行なうことができ、印刷再開時に生じる印刷詰まりを防止することができる。
【0082】
よって、本発明によれば、印刷途中で所定の処理のために印刷を中断し,あるいはその印刷を再開したときの印刷品質を向上できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテーププリンタの実施形態に係わるテーププリンタの外観の構成を示す斜視図。
【図2】印刷機構の斜視図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】カム部材の斜視図。
【図5】ヘッド移動機構、プラテン駆動機構及びテープ巻取り機構の平面図。
【図6】サーマルヘッドとプラテンローラとの印刷状態における関係図。
【図7】サーマルヘッドとプラテンローラとの非印刷状態における関係図。
【図8】テーププリンタの電子回路の構成を示すブロック図。
【図9】テーププリンタの印刷処理(その1)のフローチャート。
【図10】テーププリンタの印刷処理(その2)のフローチャート
【図11】印刷時及び印刷中断時のプラテンローラ及びその駆動機構の説明図。
【図12】印刷機構の説明図。
【符号の説明】
1 …装置本体、
5 …カセット収納部、
6 …テープ排出口、
10 …テープカセット、
11 …カセットケース、
12 …テープ、
13 …テープ供給リール、
14 …インクリボン、
15 …リボン供給リール、
16 …リボン巻取リール、
20 …サーマルヘッド、
21 …プラテンローラ、
22 …テープ巻取軸、
23 …リボン巻取軸、
25 …シャーシ、
25a…シャーシ上部取付部、
27 …プラテンローラの可動支持部材、
28 …可動支持部材支持軸、
29 …コイルバネ、
30 …カム部材、
31 …シャーシ上部取付部〜印刷ヘッド間連結部材、
32a…係合孔、
35 …係止突起、
40 …カッタ装置、
41 …固定刃、
42 …可動刃、
43 …カッタアーム部、
44 …カム部材固定軸、
45 …第1カム溝、
48 …可動支持部材アーム部、
49 …アーム部連結ピン、
50 …第2カム溝、
53 …カッタアーム部連結ピン、
55 …ヘッド移動モータ(DCモータ)、
56a…ヘッド移動モータ軸歯車、
56b〜56e…ヘッド移動用中間歯車、
56f…カム従動歯車、
57 …ステップモータ、
58a〜58m…プラテン駆動用伝達ギア列、
58l…太陽ギア、
58m…遊星ギア、
59 …テープ巻戻しモータ、
60a〜60d…テープ巻取駆動用伝達ギア列、
70 …制御部(CPU)、
71 …ROM、
72 …RAM、
74 …印刷用キャラクタジェネレータ、
75 …ヘッド駆動回路、
76 …ヘッド移動モータ駆動回路、
77 …ステップモータ駆動回路、
78 …テープ巻戻しモータ駆動回路、
80b…テープ搬送マーク検出センサ、
80c〜80e…カム部材回転角度検出センサ、
80f…インク頭出しセンサ、
80g…ヘッド温度センサ。
Claims (3)
- 装置内に固定して設けられたサーマルヘッドを有する印刷手段と、
前記サーマルヘッドに当接する印刷位置と前記サーマルヘッドから開離した非印刷位置に移動可能に設けられた弾性材からなるプラテンローラと、
正転又は逆転駆動される駆動モータと、
前記駆動モータで発生した駆動力を伝達する伝達ギア、この伝達ギアに噛合する太陽ギア及び前記プラテンローラと同一軸に設けられた前記太陽ギアの遊星ギアとを有する駆動伝達手段とを備え、
前記プラテンローラが前記印刷位置に移動した状態で、前記駆動モータを正転駆動することによって前記駆動伝達手段の前記伝達ギア及び前記太陽ギアを介して前記遊星ギアに駆動力を伝達して前記プラテンローラから前記サーマルヘッドに押圧を加えつつ前記プラテンローラを回転駆動して記録紙を搬送する一方、前記印刷手段により記録紙に印刷を行なうように構成した印刷装置であって、
印刷途中で所定の処理を行なうために、前記プラテンローラを前記印刷位置に保持した状態で、前記印刷手段の印刷動作及び前記駆動モータの正転駆動を中断するとともに、前記駆動モータの正転駆動時に前記プラテンローラから前記サーマルヘッドに加えられる押圧によって前記プラテンローラの前記サーマルヘッドとの当接部に生じた弾性変形が前記駆動モータの正転駆動の中断により復元する際に、その復元によって前記プラテンローラが前記太陽ギアの軸を中心に回転する方向と同方向に略同角度だけ前記太陽ギアを回転させるべく、前記駆動モータを逆転駆動する印刷中断手段を備えたことを特徴とする印刷装置。 - 前記所定の処理の後に、前記駆動モータが正転駆動されることで前記プラテンローラの前記サーマルヘッドとの当接部に生じる弾性変形によって前記プラテンローラが前記太陽ギアの軸を中心に回転する方向と同方向に所定の角度だけ前記太陽ギアを回転させるべく、前記駆動モータを正転駆動した後に、前記印刷手段の印刷動作を再開させる印刷再開制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
- 前記駆動モータはステップモータで構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の印刷装置。
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