JP2720834B2 - 音響通信装置 - Google Patents

音響通信装置

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JP2720834B2
JP2720834B2 JP7157062A JP15706295A JP2720834B2 JP 2720834 B2 JP2720834 B2 JP 2720834B2 JP 7157062 A JP7157062 A JP 7157062A JP 15706295 A JP15706295 A JP 15706295A JP 2720834 B2 JP2720834 B2 JP 2720834B2
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を用いて通信を
行う音響通信装置に関し、特に水中のように反射波の干
渉が生ずる環境下における通信を行う超音波を用いた音
響通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水中に配置された観測ステーションや水
中移動体と水上の観測船や母船との間で通信を行う場
合、超音波を用いた音響通信装置が用いられている。
【0003】従来、この種の水中における通信を目的と
する超音波を用いた音響通信装置は、通信を行う両者の
相対位置が移動しても相互の送受波器のビーム範囲内に
存在するように、それぞれの送受波器のビーム幅を広く
している。このため、送受波器が広範囲からのノイズを
入力してしまうため通信品質の劣化を招来していた。ま
た、通信内容を秘密にしたい場合にも不都合であった。
【0004】そこで、このような問題を回避するため、
ビームの指向範囲を狭めた狭ビームを用いて、ビームパ
ターンを互いの指向方向に向けて通信を行う音響通信装
置が提案されている。
【0005】水中に配置された観測ステーションと水上
の観測船との間の通信を例として説明すると、まず、観
測船がGPS(Global Positioning
System)等の航法装置を用いて観測ステーショ
ンに近い位置に移動する。そして、観測船から観測ステ
ーションが存在すると考えられるいくつかの方向にセン
サーデータ要求コマンドを超音波信号として送波する。
【0006】観測ステーションは、センサーデータ要求
コマンドの超音波信号を受波すると、まず、当該信号の
送波された方向を算出する。そして、観測結果であるセ
ンサーデータをFSK(Frequensy Shif
t Keying)信号やPSK(Phase Shi
ft Keying)信号に変換し、算出した観測船の
方向に向けて送波する。
【0007】観測船は、センサーデータの超音波信号を
受波すると、当該信号の送波された方向を算出する。こ
れ以後の通信は、算出された観測ステーションの方向に
向けて行うこととなる。また、受波した超音波信号は、
復調してセンサーデータとして取得する。この種の技術
としては、例えば特許公開公報、平3−245625号
に開示された技術がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の音響通信装置は、直接受信する信号と水面等で反射さ
れた反射波の信号との干渉により発生するデータエラー
を低減するため、超音波信号の送受波器のサイドローブ
を十分に抑え、かつ指向性ビームを可能な限り幅の狭い
ものにする必要がある。このため、観測船や観測ステー
ションに搭載する通信用のハードウェアの規模が大きく
なるという欠点があった。
【0009】また、十分に幅の狭い指向性ビームを用い
るため、観測船と観測ステーションの指向性ビームを相
互に正確に向かい合わせることが困難であるという欠点
があった。
【0010】本発明は、上記従来の欠点を解消し、反射
波を原因とするデータエラーを低減し、かつ指向性ビー
ムの方向の決定が容易な音響通信装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決す
るため、本発明は、電気信号を超音波信号に変換して送
波し、受波した超音波信号を電気信号に変換する送受波
手段を備える音響通信装置において、受波した受信信号
のうち他の音響通信装置から送波された後1回以上の反
射を経て受波した反射波による受信信号の受信レベルを
低減する反射波低減手段を備える。
【0012】また、他の態様では、前記反射波低減手段
が、受波した信号のうち既知の周波数およびパルス幅の
信号を解析して前記他の超音波通信装置から直接受波し
た直接波の入射時刻と反射波の入射時刻との間の遅延時
間および前記反射波の入射角を算出する手段と、前記算
出した反射波の遅延時間と入射角とに基づいて受信信号
のうち反射波による受信信号を区別して低減する手段と
を備える構成としている。
【0013】また、他の態様では、指向性を備えた指向
性ビームと無指向性の無指向ビームとからなる受波ビー
ムを形成する手段をさらに備え、前記反射波低減手段
が、受波した信号のうち既知の周波数およびパルス幅の
信号を解析して前記他の超音波通信装置から直接受波し
た直接波の入射時刻と反射波の入射時刻との間の遅延時
間および前記反射波の入射角を算出する手段と、前記無
指向ビームにて受信した受信信号から前記指向性ビーム
にて受信した受信信号を減算して該受信信号中の反射波
成分を抽出する手段と、前記算出した反射波の遅延時間
と入射角とに基づいて前記抽出された反射波成分の受信
レベルを算出し前記受信信号から減算する手段とを備え
る構成としている。
【0014】上記目的を達成する他の音響通信装置で
は、電気信号を超音波信号に変換して送波する送波手段
を備えた第1のユニットと該第1のユニットから送波し
た超音波信号を受波し電気信号に変換する受波手段を備
えた第2のユニットとからなる音響通信装置において、
前記第1のユニットが、あらかじめ設定された周波数お
よびパルス幅の試験信号を送信する試験信号送信手段
と、目的のデータを送信するデータ送信手段とを備え、
前記第2のユニットが、受波した受信信号のうち前記第
1のユニットから送波された後1回以上の反射を経て受
波した反射波による受信信号の受信レベルを低減する反
射波低減手段と、該反射波低減手段によって反射波を低
減された受信信号から前記目的のデータを取得するデー
タ取得手段とを備え、前記反射波低減手段が、前記第1
のユニットから送信された試験信号を解析して前記第1
のユニットから直接受波した直接波の入射時刻と反射波
の入射時刻との間の遅延時間および前記反射波の入射角
を算出する手段と、前記算出した反射波の遅延時間と入
射角とに基づいて前記第1のユニットから送信されたデ
ータの受信信号のうち反射波による受信信号を区別して
低減する手段とを備える。
【0015】また、他の態様では、前記第2のユニット
が、指向性を備えた指向性ビームと無指向性の無指向ビ
ームとからなる受波ビームを形成する手段をさらに備
え、前記反射波低減手段が、前記無指向ビームにて受信
した受信信号から前記指向性ビームにて受信した受信信
号を減算して前記データの受信信号中の反射波成分を抽
出する手段と、前記算出した反射波の遅延時間と入射角
とに基づいて前記抽出されたデータの受信信号における
反射波成分の受信レベルを算出し前記データの受信信号
から減算する手段とを備える構成としている。
【0016】
【作 用】本発明によれば、反射波低減手段が、既知の
周波数およびパルス幅の信号を用いて反射波の受波の遅
延時間と入射角とを算出し、これに基づいて受信信号か
ら反射波成分の受信レベルを低減することができる。ま
た、無指向ビームと指向性ビームとの受信信号を比較す
ることにより受信信号の中から反射波成分を容易に抽出
することができる。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の1実施例による音響通信
装置の構成を示すブロック図である。なお、本実施例で
は、図2に示す様に、音響通信装置を海底等の水中に配
置された観測ステーションと海上の観測船とに搭載し、
観測ステーションによる観測データ(センサーデータ)
を観測船に送信する場合を例として説明する。
【0018】図示のように、本実施例の音響通信装置
は、観測船に搭載されたデータの受信を主目的とする音
響通信装置10と、観測ステーションに搭載されたデー
タの送信を主目的とする音響通信装置20とからなる。
【0019】観測船に搭載された音響通信装置10は、
超音波信号を送信および受信するNチャンネル送受波器
アレイ11と、観測ステーションから送られたセンサー
データを受信するためのNチャンネルプリアンプ12、
整相器13、受信した超音波信号が送信された方向を算
出するビーム方向演算器14、反射波の受信レベルを低
減する反射波低減回路15、および復調器16と、観測
ステーションにセンサーデータの送信を要求するセンサ
ーデータ要求コマンドを送信するための整相器17およ
びNチャンネルパワーアンプ18とを備える。
【0020】Nチャンネル送受波器アレイ11は、超音
波信号の送受を行う送受波器を配列して構成され、電気
信号を超音波信号にして送波したり、超音波信号を受波
して電気信号に変換したりする。チャンネル数Nの値
は、一般的に4(2×2)、9(3×3)、16(4×
4)、25(5×5)等である。幅の狭いシャープなビ
ームを得るためには大きな値をとることとなるが、本実
施例では、従来のビームパターンを互いの指向方向に向
けて通信を行う技術において必要とされるようなシャー
プなビームは必要ない。したがって、チャンネル数の値
も比較的小さい値であってもよい。
【0021】Nチャンネルプリアンプ12は、Nチャン
ネル送受波器アレイ11で受波した受信信号を前置増幅
する。整相器13は、一定の指向性を有する狭ビームと
無指向ビームとからなる受波ビームを形成する。そし
て、Nチャンネルプリアンプ12で増幅した受信信号の
うち、当該超音波信号の送波元の方向を指向する狭ビー
ムで受波した信号(狭ビーム受信信号101)を抽出す
る。ビーム方向演算器14は、Nチャンネルプリアンプ
12、整相器13を介して入力した受信信号に基づいて
当該超音波信号が送信された方向を算出する。なお、観
測船と観測ステーションとの相対位置は常に変化するの
で、整相器13およびビーム方向演算器14による狭ビ
ーム受信信号101のフィードバックと狭ビーム方向の
設定は随時行う。
【0022】反射波低減回路15は、Nチャンネルプリ
アンプ12で増幅された受信信号(無指向ビーム受信信
号102)と整相器13にて抽出された狭ビーム受信信
号101とを入力し、受信信号のうち、観測ステーショ
ンの音響通信装置20から直接受波した直接波による受
信信号と海面等で反射した後受波した反射波による受信
信号とを区別し、反射波による受信信号を低減する。反
射波による受信信号の低減の動作については後述する。
【0023】復調器16は、反射波低減回路15によっ
て反射波を低減された信号を復調する。これによって観
測ステーションにおける観測結果であるセンサーデータ
を取得することができる。
【0024】整相器17は、一定の指向性を有する送波
ビーム(狭ビーム)を形成し、観測ステーションにセン
サーデータの送信を要求するセンサーデータ要求コマン
ドを送信するためのビームフォーミングを行う。なお、
整相器17によるビームフォーミングの方向は、整相器
13およびビーム方向演算器14による受波ビームの狭
ビーム方向の設定をフィードバックして制御する。Nチ
ャンネルパワーアンプ18は、整相器17でビームフォ
ーミングしたセンサーデータ要求コマンドの信号を電力
増幅してNチャンネル送受波器アレイ11に送る。
【0025】観測ステーションに搭載された音響通信装
置20は、超音波信号を送信および受信するNチャンネ
ル送受波器アレイ21と、観測船から送られたセンサー
データ要求コマンドを受信するためのNチャンネルプリ
アンプ22、整相器23、および受信した超音波信号が
送信された方向を算出するビーム方向演算器24と、観
測船にセンサーデータを送信するための変調器25、整
相器26、およびNチャンネルパワーアンプ27と、観
測船の音響通信装置10における反射波の低減を実行す
るために用いる反射波トレーニング信号を発生する反射
波トレーニング信号発生回路28とを備える。
【0026】Nチャンネル送受波器アレイ21、Nチャ
ンネルプリアンプ22、整相器23、ビーム方向演算器
24、整相器26、およびNチャンネルパワーアンプ2
7は、それぞれ音響通信装置10のNチャンネル送受波
器アレイ11、Nチャンネルプリアンプ12、整相器1
3、ビーム方向演算器14、整相器17、およびNチャ
ンネルパワーアンプ18と同様である。
【0027】変調器25は、センサーデータをFSK
(Frequency ShiftKeying)信号
またはPSK(Phase Shift Keyin
g)信号に変調する。変調されたセンサーデータの信号
は、整相器26でビームフォーミングされ、Nチャンネ
ルパワーアンプ27で電力増幅されてNチャンネル送受
波器アレイ21に送られる。
【0028】反射波トレーニング信号発生回路17は、
観測船の音響通信装置10の反射波低減回路15による
反射波の低減を実行するために用いる反射波トレーニン
グ信号を発生する。反射波トレーニング信号は、あらか
じめ設定された周波数およびパルス幅のパルス波であ
る。この反射波トレーニング信号は、センサーデータと
同様に整相器26およびNチャンネルパワーアンプ27
を介してNチャンネル送受波器アレイ21に送られる。
【0029】ここで、音響通信装置10の反射波低減回
路15による反射波を低減する動作について説明する。
音響通信装置20から反射波トレーニング信号が送波さ
れ、音響通信装置10で受波すると、該反射波トレーニ
ング信号は、Nチャンネルプリアンプ12から無指向ビ
ーム受信信号102として、整相器13から狭ビーム受
信信号101として反射波低減回路15に入力される。
【0030】反射波低減回路15は、まず、入力した反
射波トレーニング信号の受信信号を解析して直接波の受
波から反射波の受波までの遅延時間を算出する。反射波
は直接波よりも長い距離を経てNチャンネル送受波器ア
レイ11に受波されるため、図4に示すように、一定の
時間だけ遅れて受波される。反射波トレーニング信号
は、周波数およびパルス幅があらかじめ設定されている
ため、反射波の遅延時間Tdを容易に算出することがで
きる。
【0031】次に、無指向ビームにて受波する反射波の
受信レベルの値Rmと狭ビームにて受波する反射波の受
信レベルの値Rm,nと狭ビームの指向性関数Dn
(θ)との関係、 Rm,n=Rm×Dn(θ) から反射波の入射角θを算出する。
【0032】次に、音響通信装置20からセンサーデー
タの超音波信号が送波され、音響通信装置10で受波す
ると、該センサーデータの受信信号は、Nチャンネルプ
リアンプ12から無指向ビーム受信信号102として、
整相器13から狭ビーム受信信号101として反射波低
減回路15に入力される。
【0033】反射波低減回路15は、まず、入力したセ
ンサーデータの受信信号のうち、無指向ビームの受信信
号Rl(t)から狭ビームの受信信号Rl,n(t)を
減算する。図5に示すように、無指向ビームと狭ビーム
とでそれぞれ受信したセンサーデータの信号は、直接波
同士、反射波同士ではいずれも位相が一致している。ま
た、直接波の受信信号では、無指向ビーム受信信号の受
信レベルと狭ビーム受信信号の受信レベルとは原理的に
同一であるのに対し、反射波の受信信号では、狭ビーム
の指向性関数Dn(θ)によって、受信レベルが異な
る。したがって、無指向ビームの受信信号Rl(t)か
ら狭ビームの受信信号Rl,n(t)を減算すれば、図
6に示すように、受信信号の反射波の成分のみを抽出す
ることができる。
【0034】次に、反射波低減回路15は、抽出した受
信信号の反射波成分を参照して、受信開始時刻tから遅
延時間Tdだけ経過した後における狭ビーム受信信号R
l,n(t+Td)の反射波成分の受信レベルRm,n
(t+Td)を推定する。当該反射波成分の受信レベル
Rm,n(t+Td)は、 Rm,n(t+Td)={Rl(t+Td)−Rl,n
(t+Td)}×Dn(θ)/{1−Dn(θ)} で算出できる。
【0035】そして、反射波低減回路15は、狭ビーム
受信信号Rl,n(t)から反射波成分の推定値Rm,
n(t+Td)を減算することによって、反射波の受信
レベルの低減を行う。
【0036】次に、図3のタイムチャートを参照して本
実施例の動作について説明する。まず、観測船がGBS
(Global Positioning Syste
m)等の航法装置を用いて観測ステーションの付近の海
上に移動する。そして、観測ステーションにセンサーデ
ータの送信を要求するセンサーデータ要求コマンドを生
成して、音響通信装置10の整相器17、Nチャンネル
パワーアンプ18を介してNチャンネル送受波器アレイ
11に送り、観測ステーションが存在すると考えられる
いくつかの方向にセンサーデータ要求コマンドの超音波
信号を送波する。
【0037】観測ステーションは、音響通信装置20の
Nチャンネル送受波器アレイ21でセンサーデータ要求
コマンドの超音波信号を受波すると、当該信号をNチャ
ンネルプリアンプ22で増幅し、整相器23およびビー
ム方向演算器24によって当該超音波信号の送波元であ
る観測船の音響通信装置10のNチャンネル送受波器ア
レイ11の方向を算出する。そして、算出された音響通
信装置10の方向に基づいて整相器26を調整し、ビー
ムフォーミングを制御する。
【0038】次に、観測ステーションは、反射波トレー
ニング信号発生回路28で反射波トレーニング信号を発
生し、整相器26、Nチャンネルパワーアンプ27を介
してNチャンネル送受波器アレイ21に送り、音響通信
装置10に向けて送波する。そして、所定の時間をおい
た後、センサーデータを変調器25でFSK信号または
PSK信号に変換し、整相器26、Nチャンネルパワー
アンプ27を介してNチャンネル送受波器アレイ21か
ら音響通信装置10に向けて送波する。
【0039】観測船は、音響通信装置10のNチャンネ
ル送受波器アレイ11で反射波トレーニング信号を受波
すると、Nチャンネルプリアンプ12、整相器13を介
して反射波低減回路15に受信信号を入力し、反射波の
遅延時間と入射角とを算出する。次に、Nチャンネル送
受波器アレイ11でセンサーデータの超音波信号を受波
すると、Nチャンネルプリアンプ12、整相器13を介
して反射波低減回路15に受信信号を入力し、反射波を
低減した後、復調器16で受信信号を復調してセンサー
データを取得する。
【0040】以上好ましい実施例をあげて本発明を説明
したが、本発明は必ずしも上記実施例に限定されるもの
ではない。例えば、本実施例では、音響通信装置をデー
タの送信を主目的とする音響通信装置とデータの受信を
主目的とする音響通信装置とに分けて説明したが、各音
響通信装置において、データの送信および受信を相互に
行うようにしてもよい。この場合、いずれの音響通信装
置にも、送信するデータを変調する変調器と、反射波ト
レーニング信号を生成する反射波トレーニング信号発生
回路と、受信信号から反射波の信号を低減する反射波低
減回路と、受信信号を復調する復調器とを備えることと
なる。
【0041】さらに、本発明の音響通信装置は、本実施
例のように2個の音響通信装置間における所定のデータ
の送受信のみならず、3個以上の音響通信装置間での通
話等の目的で利用できるのは言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の音響通信
装置は、反射波の受波の遅延時間と入射角とを算出し、
これに基づいて受信信号から反射波成分の受信レベルを
低減することができるため、指向性ビーム(狭ビーム)
の幅が比較的広くても反射波の干渉等の影響によるデー
タエラーの発生が少ない。したがって、十分に狭い幅の
指向性ビームを形成するために観測船や観測ステーショ
ン等に搭載する通信用のハードウェアの規模が大きくな
ってしまうことを回避することができる。
【0043】また、比較的幅の広い指向性ビームを用い
ることができるため、観測船と観測ステーションの指向
性ビームをあまり正確に向かい合わせる必要がなく、指
向性ビームの方向の設定が容易である。
【0044】さらに、無指向ビームと指向性ビームとの
受信信号を比較することにより受信信号の中から反射波
成分を容易に抽出することができるため、受信信号中の
反射波の受信レベルの低減を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例による音響通信装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】 本実施例による通信状態を示す概略図であ
る。
【図3】 本実施例の動作を示すタイムチャートであ
る。
【図4】 本実施例における反射波トレーニング信号の
送信信号と受信信号との関係を示すチャートである。
【図5】 本実施例における送信データと受信データと
の関係を示すチャートである。
【図6】 本実施例における受信データのうち反射波に
よる受信データと受信データから反射波による受信デー
タを低減した状態と取得したデータとの関係を示すチャ
ートである。
【符号の説明】
10、20 音響通信装置 11、21 Nチャンネル送受波器アレイ 12、22 Nチャンネルプリアンプ 13、17、23、26 整相器 14、24 ビーム方向演算器 15 反射波低減回路 16 復調器 18、27 Nチャンネルパワーアンプ 25 変調器 28 反射波トレーニング信号発生回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気信号を超音波信号に変換して送波
    し、受波した超音波信号を電気信号に変換する送受波手
    段を備える音響通信装置において、 受波した受信信号のうち他の音響通信装置から送波され
    た後1回以上の反射を経て受波した反射波による受信信
    号の受信レベルを低減する反射波低減手段を備え、前記反射波低減手段が、 受波した信号のうち既知の周波数およびパルス幅の信号
    を解析することにより前記他の超音波通信装置から直接
    受波した直接波の入射時刻と反射波の入射時刻との間の
    遅延時間および前記反射波の入射角を算出する手段と、 前記算出した反射波の遅延時間と入射角とに基づいて受
    信信号のうち反射波による受信信号を区別して低減する
    手段と を備える ことを特徴とする音響通信装置。
  2. 【請求項2】 指向性を備えた指向性ビームと無指向性
    の無指向ビームとからなる受波ビームを形成する手段を
    さらに備え、 前記反射波低減手段が、 受波した信号のうち既知の周波数およびパルス幅の信号
    を解析することにより前記他の超音波通信装置から直接
    受波した直接波の入射時刻と反射波の入射時刻との間の
    遅延時間および前記反射波の入射角を算出する手段と、 前記無指向ビームにて受信した受信信号から前記指向性
    ビームにて受信した受信信号を減算することにより該受
    信信号中の反射波成分を抽出する手段と、 前記算出した反射波の遅延時間と入射角とに基づいて前
    記抽出された反射波成分の受信レベルを算出し前記受信
    信号から減算する手段とを備えることを特徴とする請求
    項1に記載の音響通信装置。
  3. 【請求項3】 電気信号を超音波信号に変換して送波す
    る送波手段を備えた第1のユニットと該第1のユニット
    から送波した超音波信号を受波し電気信号に変換する受
    波手段を備えた第2のユニットとからなる音響通信装置
    において、 前記第1のユニットが、あらかじめ設定された周波数お
    よびパルス幅の試験信号を送信する試験信号送信手段
    と、目的のデータを送信するデータ送信手段とを備え、 前記第2のユニットが、受波した受信信号のうち前記第
    1のユニットから送波された後1回以上の反射を経て受
    波した反射波による受信信号の受信レベルを低減する反
    射波低減手段と、該反射波低減手段によって反射波を低
    減された受信信号から前記目的のデータを取得するデー
    タ取得手段とを備え、 前記反射波低減手段が、 前記第1のユニットから送信された試験信号を解析して
    前記第1のユニットから直接受波した直接波の入射時刻
    と反射波の入射時刻との間の遅延時間および前記反射波
    の入射角を算出する手段と、 前記算出した反射波の遅延時間と入射角とに基づいて前
    記第1のユニットから送信されたデータの受信信号のう
    ち反射波による受信信号を区別して低減する手段とを備
    えることを特徴とする音響通信装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のユニットが、指向性を備えた
    指向性ビームと無指向性の無指向ビームとからなる受波
    ビームを形成する手段をさらに備え、 前記反射波低減手段が、 前記無指向ビームにて受信した受信信号から前記指向性
    ビームにて受信した受信信号を減算して前記データの受
    信信号中の反射波成分を抽出する手段と、 前記算出した反射波の遅延時間と入射角とに基づいて前
    記抽出されたデータの受信信号における反射波成分の受
    信レベルを算出し前記データの受信信号から減算する手
    段とを備えることを特徴とする請求項3に記載の音響通
    信装置。
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