JP2719910B2 - プレス加工性にすぐれた軟質熱延鋼板の製造方法 - Google Patents

プレス加工性にすぐれた軟質熱延鋼板の製造方法

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JP2719910B2 JP61221032A JP22103286A JP2719910B2 JP 2719910 B2 JP2719910 B2 JP 2719910B2 JP 61221032 A JP61221032 A JP 61221032A JP 22103286 A JP22103286 A JP 22103286A JP 2719910 B2 JP2719910 B2 JP 2719910B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、プレス加工性にすぐれた軟質熱延鋼板の製
造方法に関する。 従来の技術 従来、熱延鋼板は、プレス加工用途には、主として板
厚2.0mm以上のものが用いられているが、近年、鋼板加
工製品の製造費用を低減するために、従来は冷延鋼板が
用いられてきた板厚1.0〜2.0mmの鋼板にも、熱延鋼板が
用いられるに至つている。更に、近年においては、板厚
を問わず、熱延鋼板に強加工を施す用途も増えてきてい
る。 このような鋼板の製造に際しては、板厚が薄いことに
よる圧延中の鋼板温度の低下や、C量及びMn量の低減に
よる軟質化に起因する鋼板のAr3変態点の上昇によつ
て、熱間圧延仕上温度をAr3変態点以上に確保すること
が困難であるので、2相域圧延による混粒組織を生じ
て、材質劣化を招きやすい。そこで、スラブ加熱温度を
高めることにより、熱延仕上温度をAr3変態点以上に確
保することが一般的に行なわれているが、しかし、この
場合、高温のスラブの圧延によつて、仕上前段のロール
の摩耗に起因して、スケール疵が発生したり、或いは過
剰加熱によつて、エネルギー原単位の悪化や生産性の低
下を来す。 発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、従来の軟質熱延鋼板における上記した
問題を解決するために鋭意研究した結果、所定のB/N重
量比の下にB及びNを所定量添加してなる鋼片のC及び
Mn量によつて規定される加工とほぼ同時に変態が始まる
Ar3変態点をT(℃)とするとき、鋼片の仕上最終前ス
タンドの出側温度をT(℃)から(T+30)℃の範囲と
するによつて、低温にてスケール疵の発生なしに、プレ
ス加工性にすぐれた軟質熱延鋼板を得ることができるこ
とを見出して、本発明に至つたものである。従つて、本
発明は、プレス加工性にすぐれた軟質熱延鋼板の製造方
法を提供することを目的とする。 問題点を解決するための手段 本発明によるプレス加工性にすぐれた軟質熱延鋼板の
製造方法は、重量%で C 0.002〜0.08%、 Mn 0.05〜080%、 S 0.020%以下、 sol Al 0.005〜0.10%、 B 0.0015〜0.0045%、 N 0.001〜0.003%を含み、且つ、 B/N重量比が1.0以上であつて、 残部鉄及び不可避的不純物よりなるスラブを熱間圧延す
るに際して、加工とほぼ同時に変態が始まるAr3変態点
を890−540C−70Mn(但し、元素記号は当該元素の鋼中
の添加量(重量%)を示す。)で規定される温度T
(℃)とするとき、鋼片の仕上最終前スタンドの出側温
度をT(℃)から(T+30)℃の範囲とすることを特徴
とする。 先ず、本発明において用いる鋼片の化学成分を限定す
る理由を説明する。 本発明においては、C量は少量であるほど、鋼板が軟
質化するので、プレス成形性に有利であるが、製鋼時の
脱炭処理に経済的に自ずから限界があるので、C量の下
限を0.002%とする。他方、0.08%を越えて過多に添加
するときは、鋼板が硬質化し、目的とするすぐれたプレ
ス加工性を得ることができないので、C量の上限を0.08
%とする。 Mnも、得られる熱延鋼板がすぐれたプレス成形性を有
するように、0.80%以下の範囲で添加される。添加量が
過多であるときは、強度が過度に大きくなつて、成形性
に劣ることとなるからである。他方、Mnは、鋼中に遊離
するSを固定し、熱間脆性を防止する効果を有し、この
効果を有効に得るために、0.05%以上を添加する。 Sは、これが過多に含有されるときは、熱間脆性が起
こるおそれあるので、0.02%をその上限とする。 Alは、Nを固定して、鋼板に耐時効性を付与するため
に、少なくとも0.005%を添加することが必要である。
しかし、0.10%を越えて過多に添加するときは、鋼を硬
質化し、また、製造費用を高くするので、添加量の上限
は0.10%とする。 更に、本発明においては、鋼はB及びNを所定のB/N
重量比の下で含有する。 Nは、その含有量が0.003%を越える場合は、固溶N
量又はAlN量が増大して強度の上昇を招くので、本発明
においては、上限量を0.003%とする。下限量は、製造
設備の脱ガス能力にも依存するが、通常、0.001%であ
る。 Bは、本発明において、最も重要な元素である。B
は、鋼のオーステナイト中に固溶し、フエライトの核生
成を抑制する効果を有するとみられ、かかる効果の結果
として、通常のAlキルド鋼に比べて、熱延鋼板のフエラ
イト粒が大きくなるので、本発明によれば、軟質で且つ
高延性を有する熱延鋼板を得ることができ。従つて、B
の添加量が余りに少ないときは、熱間圧延時にフエライ
ト核の生成を抑制するのに十分な量の固溶Bを確保する
ことができないので、上記効果を得るためには、本発明
においては、少なくとも0.0015%を添加する必要があ
る。しかし、過多に添加するときは、鋼片表面に割れが
発生するおそれがあり、また、製造費用を高めるので、
添加量の上限は0.0045%とする。 更に、Bは、上記したようにフエライト核の生成を抑
制することから、鋼のAr3変態点を低下させる効果を有
するものとみられ、この効果は、特に、本発明に従つ
て、B/N重量比を1.0以上とし、BをNに対して過剰に添
加することによつて、顕著に発現させることができる。
更に、このAr3変態点の低下効果に関連して、本発明に
従つて、鋼板の圧延温度を熱間圧延の最終前スタンドの
圧延温度にて管理することによつて、鋼板の混粒組織の
発生の防止や、スケール疵の発生防止を有効に行なうこ
とができる。 上記をより詳細に説明する。熱延鋼板の製造におい
て、一般に、鋼板の混粒組織は、熱間圧延最終スタンド
直前にフエライトが析出しているときに発生するものと
みられる。即ち、上記フエライトが最終スタンドで圧下
され、その後の冷却過程で歪粒成長を起こし、オーステ
ナイト域で圧延され変態したフエライト粒との間に粒径
差を生じる結果として、混粒組織となるのであろう。 従来、熱延仕上温度の管理は、最終スタンドの出側で
行なわれている。この方法では、前述した仕上スタンド
以前のフエライト析出温度を直接管理していないので、
混粒組織の発生と仕上温度との対応がつきにくい。ま
た、板厚が1.4mm以下の薄鋼板では、仕上スタンド中の
温度低下が大きいため、混粒発生防止のために仕上温度
を過度に高くすれば、通常板厚の同一仕上温度での熱延
鋼板に比べて、仕上スタンド前段での圧延温度が高くな
りすぎて、ロール摩耗によるスケール疵が発生する。 しかしながら、本発明によれば、Bの添加によつて、
加工とほぼ同時に変態が始まるAr3点変態点T(℃)を
低下させると共に、鋼片の仕上最終前スタンドの出側温
度を上記T(℃)から(T+30)℃の範囲として、最終
スタンド直前でのフエライトの析出を防止することによ
つて、スケール疵の発生をも防止しつつ、混粒組織の発
生を確実に防止することができ、かくして、低温で且つ
精度よく、プレス成形性にすぐれる軟質熱延鋼板を製造
することができる。 更に、本発明によれば、Ar3変態点直上での圧延も可
能であり、この場合、特に、C0.01%以下の鋼板の整細
粒化によるプレス加工性の向上にも有効である。 発明の効果 以上のように、本発明によれば、軟質熱延鋼板の製造
において、鋼にB/N重量比の規制の下にB及びNの所定
量を含有させると共に、その鋼の加工とほぼ同時に変態
が始まるAr3変態点T(℃)とするとき、その鋼片の仕
上最終前スタンドの出側温度を上記T(℃)から(T+
30)℃の範囲とすることによつて、表面の混粒組織の発
生を防止しつつ、しかも、スケール疵の発生を防止しつ
つ、低温にて安定して、プレス加工性にすぐれた軟質熱
延鋼板を得ることができる。 特に、本発明の方法によれば、熱間圧延中の鋼板温度
の低下の大きい板厚1.4mm以下の鋼板の製造において、
適正な鋼片の加熱によつて加熱エネルギー原単位の低減
或いはスケール疵の発生防止を図ることができる。ま
た、本発明による熱延鋼板は、酸洗の後、溶融亜鉛メツ
キを施す溶融亜鉛メツキ鋼板としてもすぐれた特性を有
する。 実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。 実施例1 第1表に示す本発明による化学成分を有する鋼G〜J
を溶製、鋳造し、加工熱シミユレータによつて圧延温度
を変えて熱間圧延し、Ar3変態点を調べた。鋼Gは、C
及びMn量を低減して軟質化を図つたものである。本発明
によれば、圧延温度とAr3変態点との関係は、いずれの
鋼についても、定性的には同じである。即ち、化学成分
の異なる鋼a及びbについて、第1図に模式的に示すよ
うに、圧延温度が高い場合は、Ar3変態点は圧延温度に
よらず、ほぼ一定であるが、圧延温度が低くなると、加
工によつて変態が促進されるために、Ar3変態点は上昇
する。更に、圧延温度が低い領域においては、加工とほ
ぼ同時に変態が始まる。 そこで、本発明によれば、混粒組織の発生を防止する
ためには、最終前スタンドでの圧延を上記加工と同時に
変態が始まるAr3変態点T(℃)から(T+30)℃の範
囲で行なわれる。 本発明によれば、上記加工と同時に変態が始まるAr3
変態点Tに及ぼすC及びMn量の影響を重回帰解析によつ
て求めて、 T=890−540C−70Mn (但し、元素記号は当該元素の鋼中の添加量(重量%)
を示す。) が得られる。 次に、上記鋼のうち、G(T=868℃)及びI(T=8
43℃)を常法によつて熱間圧延し、650℃で巻取つた
後、冷却した。第2表に各鋼についての熱間圧延条件、
引張特性値、表面層の混粒組織の厚み及びスケール疵程
度を示す。鋼Gは板厚2.6mmであり、鋼I1〜4は、板厚
1.2〜1.8mmの薄鋼板である。 鋼Gは、本発明に従って、最終前スタンド圧延温度を
T(℃)からT+30(℃)の範囲内として圧延したの
で、混粒組織及びスケール疵の発生がない。鋼I1と3
は、同一の仕上温度(830℃)で圧延されているが、鋼I
1では、最終前スタンドの圧延温度をT(℃)からT+3
0(℃)の範囲内としたので、混粒組織及びスケール疵
の発生がない。しかし、鋼I3では最終前スタンドの圧延
温度が本発明で規定する温度Tよりも低いために、混粒
組織が生じている。同様に、鋼I2と4も、同一の仕上温
度(850℃)で圧延されているが、鋼I2では、最終前ス
タンドの圧延温度をT(℃)からT+30(℃)の範囲内
としたので、混粒組織及びスケール疵の発生がない。し
かし、鋼I4では最終前スタンドの圧延温度がT+30
(℃)を越えているので、軽度のスケール疵が発生して
いる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、鋼片の圧延温度とAr3変態点との関係を示す
グラフである。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.重量%で C 0.002〜0.08%、 Mn 0.05〜080%、 S 0.020%以下、 sol Al 0.005〜0.10%、 B 0.0015〜0.0045%、 N 0.001〜0.003%を含み、且つ、 B/N重量比が1.0以上であつて、 残部鉄及び不可避的不純物よりなるスラブを熱間圧延す
    るに際して、加工とほぼ同時に変態が始まるAr3変態点
    を890−540C−70Mn(但し、元素記号は当該元素の鋼中
    の添加量(重量%)を示す。)で規定される温度T
    (℃)とするとき、鋼片の仕上最終前スタンドの出側温
    度をT(℃)から(T+30)℃の範囲とすることを特徴
    とするプレス加工性にすぐれた軟質熱延鋼板の製造方
    法。
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JPS6077927A (ja) * 1983-10-03 1985-05-02 Nippon Steel Corp 深絞り性の優れた低炭素熱延鋼板の製造方法

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