JP2719185B2 - 折曲げ溶接複合装置 - Google Patents

折曲げ溶接複合装置

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JP2719185B2
JP2719185B2 JP1091927A JP9192789A JP2719185B2 JP 2719185 B2 JP2719185 B2 JP 2719185B2 JP 1091927 A JP1091927 A JP 1091927A JP 9192789 A JP9192789 A JP 9192789A JP 2719185 B2 JP2719185 B2 JP 2719185B2
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正 平田
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、ワークに折曲げ加工と溶接加工を行う折
曲げ溶接複合装置に関する。
(従来の技術) 従来、板材のワークから例えば箱型形状などの立体的
なワークを加工する場合には、板材のワークをまずパン
チプレスのごとき切断加工装置で所望の形状に切断加工
を行なう。切断加工された所望形状のワークは次の工程
であるプレスブレーキのごとき折曲げ加工装置まで搬送
され、折曲げ加工装置で所望の曲げラインに折曲げられ
る。次いで、所望の曲げ形状に折曲げられたワークは次
の工程である溶接装置まで搬送され、溶接装置でワーク
における所定の溶接部に溶接加工が行なわれて最終の製
品形状のワークが出来上っている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上述した従来の板材のワークから箱型形状
などの立体的なワークを加工するまでには、ワークを切
断加工装置、折曲げ加工装置、溶接装置へ順次搬送しな
ければならず、かつ各加工装置で加工する場合、再度ワ
ークを所定位置に再位置決めしなければならない。その
ため、最終形状のワークが仕上るまでには、搬送、再位
置決めなどの余分な手間と時間を要するという問題があ
った。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 前述のごとき、従来の問題点を解決するために、本発
明においては、ワークを支持するボトムダイを設け、こ
のボトムダイと協働してワークを押圧固定するトップダ
イを上下方向へ揺動可能に設け、上記ボトムダイの後方
に曲げ型フレームを上下方向へ揺動可能に設け、この曲
げ型フレームにワークの被折曲げ部に対して折曲げ加工
を行う曲げ金型を左右方向へ延伸して設け、かつ曲げ型
フレームにワークの被溶接部に対して溶接加工を行う溶
接ヘッド前後方向,左右方向,上下方向へ移動可能に設
けてなることを特徴とする。
(作用) 前記の構成により、ワークをボトムダイに支持せし
め、トップダイを下方向へ揺動させることにより、ボト
ムダイとトップダイの協働によりワークを押圧固定する
ことができる。
ワークを押圧固定した後に、曲げ型フレームを上方向
又は下方向へ揺動させる。これによって、曲げ金型を一
体的に上方向又は下方向へ揺動させることができ、ワー
クの被折曲げ部(ボトムダイ及びトップダイに対して後
方向へ突出した部分)を上方向又は下方向へ折曲げるこ
とができる。この時、溶接ヘッドを曲げ型フレームに設
けたことにより、溶接ヘッドは曲げ型フレームと一体的
に上方向又は下方向へ揺動する。
又、ワークの被溶接部の形状に対応して溶接ヘッドを
前後方向,左右方向,上下方向へ移動させつつ、溶接ヘ
ッドによりワークの被溶接部に対して溶接加工を行う。
(実施例) 第1図および第2図を参照するに、本実施例に係る折
曲げ溶接複合装置1は、固定された下部フレーム3の上
方位置に上部フレーム5を上下動可能に備えてなるもの
である。より詳細には、前記下部フレーム3は概略的に
は箱状をなしており、この下部フレーム3の1部を構成
する垂直なフロントプレート7の上部にはボトムダイ9
が適宜に支承されている。このボトムダイ9は折曲げ加
工すべきワークWを支持するものでX軸方向(第1図に
おいて左右方向)に延伸して設けられている。
第2図より理解されるように、前記上部フレーム5
は、Y軸方向(第2図において左右方向)に延伸した複
数のアームプレート11をX軸方向に適宜に離隔配置して
構成してある。この各アームプレート11の前端部は、X
軸方向に延伸した板押えプレート13に一体的に固定され
ており、また各アームプレート11の後端下部はX軸方向
に延伸した連結板15に一体的に固定されている。
前記下部フレーム3に対して上部フレーム5を上下動
可能に支承するために、前記連結板15の適数箇所(本実
施例においては左右両側部および中央部)には、揺動ブ
ラケット17が設けられている。この揺動ブラケット17
は、前記下部フレーム3の上部に立設した概略クレビス
状の軸承ブラケット19に枢軸21を介して揺動自在に支承
されている。
折曲げ加工すべきワークWを前記ボトムダイ9上に押
圧固定するために、前記上部フレーム5の板押えプレー
ト13の下部にはトップダイホルダ23を介してトップダイ
25が設けられている。より詳細には、トップダイ25は第
1図に示されているように、薄板よりなる選択自在な複
数の選択トップダイ25Sと、選択トップダイ25Sの両側方
に位置する複数のブロックトップダイ25Bなどよりなる
ものであって、ワークWの幅に対応して長さを適宜に調
節自在に構成されている。
なお、前記選択トップダイ25Sやブロックトップダイ2
5Bの数を選択してトップダイ25の長さを調節するための
構成は、本実施例においては重要でなく、また必要によ
っては公知の機構を採用することも可能であるので、そ
の詳細については説明を詳細する。
上記構成により、前記枢軸21を中心にして上部フレー
ム5を上下に揺動することにより、ボトムダイ9とトッ
プダイ25との間にワークWが挾圧固定され、また固定が
解放されることとなる。
前記上部フレーム5を上下動するために、上部フレー
ム5には昇降作動装置27が設けられている。より詳細に
は、第2図に示されているように、上部フレーム5にお
ける前記アームプレート11の対向面にはそれぞれ支持プ
レート29が取付けられており、各支持プレート29の間に
は、昇降作動装置27の1例としての流体圧シリンダ31が
それぞれ配置してある。この流体圧シリンダ31の両側に
はそれぞれトラニオン33が設けられており、トラニオン
33は各支持プレート29に取付けた軸承35に支承されてい
る。すなわち各流体圧シリンダ31は、上部フレーム5に
揺動自在に支承されているものである。
前記流体圧シリンダ31から下方向に突出したピストン
ロッド37は、支柱39の上端部と螺合連結されている。こ
の支柱39の下端部は、前記下部フレーム3の上部に取付
けた軸承41にピストン43を介して枢支されている。
上記構成により、流体圧シリンダ31を適宜に作動する
ことにより、上部フレーム5が上下方向へ揺動される。
したがって、上部フレーム5を下降せしめることによ
り、ボトムダイ9上に載置位置決めされたワークWはト
ップダイ25によってボトムダイ9へ挾圧固定されること
となる。また上部フレーム5を上昇せしめることによ
り、ワークWの挾圧固定が解放されることとなる。
前記ボトムダイ9とトップダイ25とによって挾圧固定
されたワークWを例えば上方向へ折曲げるために、曲げ
金型45が設けられている。より詳細には、曲げ金型45は
ボトムダイ9とほぼ同長にX軸方向へ延伸して設けられ
ており、かつ曲げ金型45はボトムダイ9,トップダイ25の
後方位置に配置された曲げ型ホルダ47に設けられてい
る。
この曲げ型ホルダ47はX軸方向に延伸しており、この
曲げ型ホルダ47の左右両端部付近および中央部付近が上
下方向に揺動自在な曲げ型フレーム49の前端部に支承さ
れている。より詳細には第2図より理解されるように、
曲げ型フレーム49は左右一対の揺動板よりなるものであ
って、この曲げ型フレーム49の後端部は、前記枢軸21と
ほぼ同一の高さ位置において前記軸承ブラケット19に回
動自在に支承された偏心軸51の偏心部51Eに回動自在に
支承されている。したがって、曲げ型フレーム49は偏心
軸51の偏心部51Eを中心として上下方向へ揺動自在とな
る。
前記曲げ型フレーム49を上下方向に揺動せしめて、曲
げ金型45によってワークWの折曲げを行うために、曲げ
型フレーム49には曲げ駆動装置53が設けられている。よ
り詳細には、この曲げ駆動装置53は、本実施例において
は流体圧シリンダ55よりなるものである。この流体圧シ
リンダ55はトラニオン57を介して曲げ型フレーム49に揺
動自在に支承されている。
上記構成により、流体圧シリンダ55の作動によって曲
げ型フレーム49を上下に揺動することができる。したが
って、ボトムダイ9とトップダイ25との間に挾圧固定さ
れたワークWを、曲げ金型45によって例えば上方向へ折
曲げることができる。
上述のごとくワークWを例えば上方向へ折曲げると
き、曲げ型フレーム49の揺動中心を板厚に応じて、また
折曲げの方向性に応じて上下に変更すべく、前記偏心軸
51を回動する回動駆動装置59が設けられている。より詳
細には、第1図に示されているように、前記上部フレー
ム3の一側部には例えばパルスモータ,サーボモータの
ごとき正逆回転可能なモータ61が装着してあると共に、
モータ61と連動する減速装置63が装着してある。この減
速装置63の出力軸が前記偏心軸51と連結されている。
したがって、モータ61の回転を適宜に制御することに
より、偏心軸51が適宜に回転されることとなる。すなわ
ち偏心軸51を適宜に回動することにより、偏心軸51の偏
心部51Eの中心は、第2図において上下左右方向に変移
することとなる。したがって、ワークWの板厚および折
曲げ方向に応じて曲げ型フレーム49の揺動中心を第2図
において上下左右に調節できることとなる。また曲げ型
フレーム49をY軸方向へ大きく移動せしめることができ
る。
第1図および第3図を参照するに、折曲げ溶接複合装
置1の左側にはレーザ発振器電源65が離隔して配置され
ている。
また、前記曲げ型ホルダ47には溶接ヘッドとしてのレ
ーザ加工ヘッド67が移動可能に設けられている。より詳
細には、第3図および第4図に示されているように、曲
げ型ホルダ47の前面にはX軸方向へ延伸した支持フレー
ム69が一体的に設けられており、この支持フレームの上
下部にはX軸方向(左右方向)へ平行に延伸したX軸直
線ガイド71が設けられている。また支持フレーム69には
X軸方向へ延伸したX軸ラック73が設けられている。
このX軸ラック73には第4図に示すごとくX軸ピニオ
ン75が噛合されており、このX軸ピニオン75は前記X軸
直線ガイド71でX軸方向へ移動自在なX軸移動体77に取
付けられたX軸モータ79の出力軸に装着されている。
上記構成により、X軸モータ79を駆動せしめると、出
力軸を介してX軸ピニオン75が回転する。X軸ピニオン
75はX軸ラック73に噛合されているから、X軸移動体77
はX軸直線ガイド71に案内されてX軸方向(左右方向)
へ移動されることになる。
前記X軸移動体77には第3図に示すごとく、レーザ発
振器本体81が設けられており、このレーザ発振器81には
ケーブルベア83を介して、前記レーザ発振器65からX軸
方向へ延伸せて設けられたレーザビームカバー85に接続
されている。
前記X軸移動体77の左側には第3図に示すごとく、下
方へ向けて第1Z軸円筒体87が取付けられており、この第
1Z軸円筒体87の一端87AにはX軸ベンドミラー89が内装
されている。さらに、第1Z軸円筒体87の下端にはY軸円
筒体91が一体化されている。このY軸円筒体91の一端に
はY軸ベンドミラー93が内装されている。
上記構成により、レーザ発振器電源65をONにすると、
レーザビームカバー85,ケーブベア83を介してレザ発振
器本体81でレーザビームが発振され、X軸ベンドミラー
89,Y軸ベンドミラー93で折曲げられて第4図において右
方へ照射される。
前記Y軸円筒体91には第4図に示されているように、
Y軸モータ95が取付けられており、このY軸モータ95の
出力軸にはY軸ピニオン97が嵌着されている。また、Y
軸円筒体91内にはY軸方向(前後方向)へ移動自在なY
軸移動体99が設けられており、このY軸移動体99の一端
部にはY軸方向(前後方向)へ延伸したY軸ラック101
が設けられている。このY軸ラトック101には前記Y軸
ピニオン97が噛合されている。
上記構成により、Y軸モータ95を駆動させると、出力
軸を介してY軸ピニオン97が回転される。Y軸ピニオン
97にはY軸ラック101が噛合されているから、Y軸ピニ
オン97が回転されるとY軸移動体99がY軸円筒体91内で
Y軸方向(前後方向)へ移動されることになる。
前記Y軸移動体99の一端(上下方向、第4図において
右端)にはZ軸方向(第4図において上下方向)の上方
へ延伸した第2Z軸円筒体103が取付けられている。この
第2Z軸円筒体103の下端内にはZ軸ベンドミラー105が内
装されている。
第2Z軸円筒体103にはZ軸モータ107が設けられてお
り、このZ軸モータ107の出力軸にはZ軸ピニオン109が
嵌着されている。また、Z軸円筒体103内にはZ軸方向
へ延伸したZ軸移動体111が設けられており、このZ軸
移動体111の一側部にはZ軸方向(上下方向)へ延伸し
たZ軸ラック113が設けられている。
上記構成により、Z軸モータ107を駆動させると、出
力軸を介してZ軸ピニオン109が回転される。Z軸ピニ
オン109にはZ軸ラック113が噛合されているから、Z軸
移動体111が第2Z軸円筒体103に対してZ軸方向(上下方
向)へ移動されることになる。
前記Z軸移動体111の先端には溶接ヘッドとしてのレ
ーザ加工ヘッド67が設けられている。より詳細には、第
4図,第5図および第6図に示されているように、Z軸
移動体111の先端にはレーザ加工ヘッド67の一部を構成
しているA軸回転体115の下端が装着されている。A軸
回転体115の下部にはモータベース117が設けられてお
り、このモータベース117にはサーボモータのごときA
軸モータ119が設けられている。このA軸モータ119の出
力軸にはA軸ピニオン121が取付けられており、このA
軸ピニオン121にはA軸ギヤ123が噛合されている。
上記構成により、A軸モータ119を駆動させると、A
軸ピニオン121が回転される。A軸ピニオン121にはA軸
ギヤ123が噛合されているから、A軸ピニオン121が回転
すると、A軸ギヤ123を介してA軸回転体115が第6図に
おいて矢印で示したごとくA軸方向へ回転されることに
なる。
前記A軸回転体115内には第6図に示されているよう
にA軸固定体125が設けられており、A軸固定体125の軸
心にZ軸方向へ延伸した中空円筒体127が設けられてい
る。この中空円筒体127の上部にはB軸回転体129が設け
られている。
A軸回転体115の第5図において左側上部にはサーボ
モータのごときB軸モータ131が設けられており、この
B軸モータ131の出力軸にはB軸ピニオン133が取付けら
れている。一方、前記B軸回転体129にはB軸ギヤ135が
設けられている。このB軸ギヤ135には前記B軸ピニオ
ン133が噛合されている。また、B軸回転体129の上部に
は第6図に示されているようにA軸ベンドミラー137が
設けられている。
上記構成により、B軸モータ131を駆動させると、B
軸ピニオン133が回転される。B軸ピニオン133にはB軸
ギヤ135が噛合されているから、B軸ピニオン133が回転
すると、B軸ギヤ135を介してB軸回転体129が第6図に
矢印で示したごとくB軸方向に回転されることになる。
前記B軸回転体129には第5図および第6図に示され
ているように、C軸移動体139が設けられており、C軸
移動体139の上部にはノズルホルダ141を介してノズル14
3が装着されている。前記C軸移動体139にはB軸ベンド
ミラー145が内蔵されている。また、前記ノズルホルダ1
41には集光レンズ147が内蔵されている。
前記C軸移動体139の下部にはサーボモータのごとき
C軸モータ149が設けられており、C軸モータ149の出力
軸にはC軸ピニオン151が取付けられている。一方、前
記B軸回転体129の下部にはZ軸方向へ延伸したC軸ラ
ック153が設けられており、このC軸ラック153には前記
C軸ピニオン151が噛合されている。前記C軸移動体139
には第5図に示されているようにC軸直線ガイド155が
設けられている。
上記構成により、C軸モータ149を駆動させると、C
軸ピニオ151が回転する。C軸ピニオン151には前記C軸
ラック153が噛合されているから、C軸ピニオン151が回
転すると、C軸ラック153を介してC軸移動体139がC軸
直線ガイド155に案内されて第6図に示した矢印のごと
くC軸方向へ移動されることになる。
前記ノズルホルダ141の下部には、例えば静電容量型
のギャップセンサ157が一体的に取付けられている。し
たがって、前記C軸移動体139がC軸方向へ移動される
ことにより、ギャップセンサ157もC軸方向へ移動され
ることになる。
前記C軸モータ149にはC軸モータ本体159が取付けら
れていると共にC軸ポテンションメータ161が取付けら
れていて、前記ギャップセンサ157でギャップを検出し
た際のギャップ量がC軸ポテンションメータ161で検出
されることになる。なお、さらに具体的な詳細はすでに
公知であるため説明を省略する。
前記C軸モータ149の側面には第5図に示されている
ように、ほぼU字形状のブラケット163を介して詳細を
後述するワークWの溶接部間のクリアランスを検出する
ため、クリアランス用センサとしてのCCDカメラ165が取
付けられている。なお、CCDカメラ165でワークWの溶接
部のクリアランスを検出する際は図示省略してあるが、
CCDカメラ165の近傍に光源体が設けられている。
上記構成により、C軸移動体139の先端に取付けられ
たノズル143はX軸,Y軸およびZ軸方向に移動されると
共に、A軸およびB軸方向へ回転され、さらにC軸方向
へ移動されることとなる。
また、レーザビーム発振器本体81で発振されたレーザ
ビームLBは、X軸ベンドミラー89,Y軸ベンドミラー93,Z
軸ベンドミラー105,A軸ベンドミラー137およびB軸ベン
ドミラー145で順次反射されて集光レンズ147で集光され
る。この集光レンズ147で集光されたレーザビームLBで
ノズル143からワークWの溶接部に照射されて熱溶融に
よるレーザ溶接が行われることになる。
第4図においてワークWに曲げ金型45で折曲げ加工を
行ってワークWに当接した状態あるいはワークWから離
れた状態でワークWの溶接部WSにレーザ溶接を行う動作
を説明すると、まずボトムダイ9上にワークWを載置
し、ボトムダイ9に対してトップダイ25を下降しワーク
Wを挾持持し、さらに曲げ金型45で例えば上方へ折曲げ
る。
ワークを折曲げて曲げ金型45をワークWに当接した状
態あるいはワークWから離した状態でワークWにおける
溶接部(突合せ部)WSに、ノズル143の先端を待機位置
から、X軸,Y軸,Z軸方向へ移動せしめて近づける。さら
に、ノズル143の先端をA軸,B軸方向へ回転せしめワー
クWの溶接部WSに対し例えば垂直方向へ位置姿勢を取る
と共に、ノズル143をC軸方向へ移動せしめてノズル143
の先端がワークWを溶接部WSに対するギャップをギヤセ
ンサ157で検出し所定のギャップ量に位置決めする。
次にCCDカメラ165でワークWの溶接部WSにおける互い
のワークWのクリアランスが所定の範囲内に入っている
かどうかを検出し、このクリアランスが所定の範囲内に
入っていれば、ノズル143の先端から溶接部WSにレーザ
ビームLBを照射すると共に、溶接ラインへノズル143を
移動せしめることによって、所定の熱溶融による溶接が
行われる。
このように、折曲げ溶接複合装置1でワークWに折曲
げ加工を行い、その場でワークWの溶接部WSにレーザ加
工ヘッド67で熱溶融による溶接を短時間で確実に、しか
も正確に行うことができる。したがって、折曲げ工程か
ら溶接工程までワークWを搬送することなく、折曲げた
所で特殊な治具を用いることなく溶接ができ、しかもフ
レキジブルな折曲げと溶接による生産の対応ができる。
さらに、溶接時におけるワークWの溶接部WS間のクリ
アランスを常時クリアランス用センサとしてのCCDカメ
ラ165で監視しており、適正なクリアランスで溶接を行
っているから、正確な溶接ができると共に溶接不漁が少
なくなる。
レーザ加工ヘッド67は曲げ金型45と干渉しないように
移動可能となっているから、ワークWの折曲げならびに
溶接がスムーズに行うことができると共に、レーザ加工
ヘッド67は曲げ型ホルダー47側から移動可能となってい
るため、レーザビームLBは折曲げ時の振動に何等支障を
きたさない。
なお、この発明は前述した実施例に限定されることな
く、適宜の変更を行うことにより、その他の態様で実施
し得るものである。例えば本実施例では曲げ金型45を1
つ用いてワークWを上方向へ折曲げる例で説明したが、
第7図に示したごとく、曲げ金型45を曲げ型ホルダ47の
上下に設け、かつレーザ加工ヘッド67を曲げ型ホルダ47
の上下方向におけるほぼ中央部に設けて上下の曲げ金型
45内に納めて上方向および下方向へ折曲げるようにする
ことも可能である。
さらに、本実施例ではレーザ加工ヘッド67を溶接ヘッ
ドとして用いているが、レーザ加工のレーザビーム条件
を変えることにより、レーザ切断を行うことも可能で、
この場合には折曲げ加工した状態で必要な個所の切断加
工を行うことも対応可能である。
本実施例の発明の構成をまとめると以下のようにな
る。
即ち、ワークWを支持するボトムダイ9を設け、この
ボトムダイ9と協働してワークWを押圧固定するトップ
ダイ25を上下方向へ揺動可能に設け、上記ボトムダイ9
の後方に曲げ型フレーム49を上下方向へ揺動可能に設
け、この曲げ型フレーム49にワークWの被折曲げ部(ト
ップダイ25及びボトムダイ9に対して後方向へ突出した
部分)に対して折曲げ加工を行う曲げ金型45を左右方向
へ延伸して設け、かつ曲げ型フレーム49にワークWの被
溶接部に対して溶接加工を行う溶接ヘッド(レーザ加工
ヘッド)67を前後方向,左右方向,上下方向へ移動可能
に設けてなることを特徴とする。
本実施例の作用をまとめると以下のようになる。
即ち、ワークWをボトムダイ9に支持せしめ、トップ
ダイ25を下方向へ揺動させることにより、ボトムダイ9
とトップダイ25の協働によりワークWを押圧固定する。
ワークWを押圧固定した後に、曲げ型フレーム49を上
方向又は下方向へ揺動させる。これによって、曲げ金型
45を曲げ型フレーム49と一体的に上方向又は下方向へ揺
動させることができ、ワークWの被折曲げ部(ボトムダ
イ9及びトップダイ25に対して後方向へ突出した部分)
を上方向又は下方向へ折曲げることができる。この時、
溶接ヘッド67が曲げ型フレーム47に設けてあるため、溶
接ヘッド67は曲げ型フレーム49と一体的に上方向又は下
方向へ揺動する。
又、ワークWの被溶接部の形状に対応して溶接ヘッド
67を前後方向,左右方向,上下方向へ移動させつつ、溶
接ヘッド67によりワークWの被溶接部に対して溶接加工
を行う。
従って、本実施例の発明によれば、1台の折曲げ溶接
複合装置1により、ワークWの被折曲げ部に対して折曲
げ加工を行うことができると共に、ワークWの被溶接部
に対して溶接加工を行うことができるため、折曲げ加工
工程から溶接加工工程へ移行する際の時間の短縮化を図
って、作業能率向上の効果を奏する。
又、溶接ヘッド67は曲げ型フレーム49に設けてあるた
め、曲げ型フレーム49を上方向又は下方向へ揺動させる
と、溶接ヘッド67も上方向又は下方向へ揺動するため、
溶接ヘッド67が左右方向へ延伸した曲げ金型45と干渉す
ることがない。
更に、溶接ヘッド67が曲げ型フレーム49に対して前後
方向,左右方向,上下方向へ移動可能であるため、ワー
クの被溶接部の形状が種々であっても、適切な溶接加工
を行うことができ、溶接範囲の拡大を図ることができ
る。
[発明の効果] 以上のごとき、本発明によれば、1台の折曲げ溶接複
合装置により、ワークの被折曲げ部に対して折曲げ加工
を行うことができると共にワークの被溶接部に対して溶
接加工を行うことができるため、折曲げ加工工程から溶
接加工工程へ移行する際の時間の短縮化を図って、作業
能率向上の効果を奏する。
又、溶接ヘッドが曲げ型フレームに設けてあるため、
曲げ型フレームが上方向又は下方向へ揺動すると、溶接
ヘッドが一体的に上方向又は下方向へ揺動し、溶接ヘッ
ドと左右方向へ延伸した曲げ金型が干渉することはな
い。
更に、溶接ヘッドが曲げ型フレームに対して前後方
向,左右方向,上下方向へ移動可能であるため、ワーク
の被溶接部の形状が種々であっても、適切な溶接加工を
行うことができ、溶接範囲の拡大を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る折曲げ溶接複合装置の一実施例
を示す正面図、第2図は第1図におけるII−IIに沿った
断面図、第3図は第2図におけるIII−III線に沿った断
面図、第4図は第2図におけるVI矢視部の拡大詳細図、
第5図は第4図におけるV矢視部の拡大図、第6図は第
5図におけるIV矢視の一部断面図、第7図は第4図に代
る他の実施例を示す説明図である。 1……折曲げ溶接複合装置、3……下部フレーム 5……上部フレーム、9……ボトムダイ 13……板押えプレート、25……トップダイ 45……曲げ金型、47……曲げ型ホルダ 49……曲げ型フレーム 67……レーザ加工ヘッド(溶接ヘッド)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−186222(JP,A) 実開 昭59−194381(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークを支持するボトムダイを設け、この
    ボトムダイと協働してワークを押圧固定するトップダイ
    を上下方向へ揺動可能に設け、上記ボトムダイの後方に
    曲げ型フレームを上下方向へ揺動可能に設け、この曲げ
    型フレームにワークの被折曲げ部に対して折曲げ加工を
    行う曲げ金型を左右方向へ延伸して設け、かつ曲げ型フ
    レームにワークの被溶接部に対して溶接加工を行う溶接
    ヘッドを前後方向,左右方向,上下方向へ移動可能に設
    けてなることを特徴とする折曲げ溶接複合装置。
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