JP2717900B2 - シーリング工事用プライマー - Google Patents
シーリング工事用プライマーInfo
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- JP2717900B2 JP2717900B2 JP4234392A JP4234392A JP2717900B2 JP 2717900 B2 JP2717900 B2 JP 2717900B2 JP 4234392 A JP4234392 A JP 4234392A JP 4234392 A JP4234392 A JP 4234392A JP 2717900 B2 JP2717900 B2 JP 2717900B2
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- dye
- sealing
- sealing work
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシーリング工事におい
て、シーリング材を目地構成部材(被着体)に接着させ
るためのプライマー施工を確実に行なえるようにシーリ
ング工事用プライマーに関する。
て、シーリング材を目地構成部材(被着体)に接着させ
るためのプライマー施工を確実に行なえるようにシーリ
ング工事用プライマーに関する。
【0002】
【従来の技術】シーリング材を目地構成部材に確実に接
着させるため、シーリング施工を行なう前に、目地構成
部材にプライマーが塗布される。このようなプライマー
は一般に無色透明であり、通常、透明樹脂成分と、該樹
脂成分の溶剤とを含んでいる。そして、このような透明
樹脂成分としては合成ゴム系、アクリル系、ウレタン
系、エポキシ系、シリコーンレジン系、シランまたは変
性シラン系等が用いられ、また、溶媒としては、芳香族
系、エステル系、ケトン系、脂肪族系、アルコール系、
石油系、塩素系等が用いられている。また、顔料により
着色されたプライマーも提供されている。
着させるため、シーリング施工を行なう前に、目地構成
部材にプライマーが塗布される。このようなプライマー
は一般に無色透明であり、通常、透明樹脂成分と、該樹
脂成分の溶剤とを含んでいる。そして、このような透明
樹脂成分としては合成ゴム系、アクリル系、ウレタン
系、エポキシ系、シリコーンレジン系、シランまたは変
性シラン系等が用いられ、また、溶媒としては、芳香族
系、エステル系、ケトン系、脂肪族系、アルコール系、
石油系、塩素系等が用いられている。また、顔料により
着色されたプライマーも提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のプライマーを使用した場合には次のような問
題があった。無色透明のプライマーを用いると、塗布の
有無や塗布むらを確認し難く、プライマー施工の品質を
一定に維持し難い。着色プライマーを用いると、塗布の
有無や塗布むらを確認できるものの、シーリング材充填
部分からプライマーがはみ出した場合、その部分のプラ
イマーの色は半永久的に残り、目地の美観を損ねる。本
発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明
の目的は、塗布の有無や塗布むらを確認でき、しかも、
シーリング材充填部分からプライマーがはみ出した場合
でも目地の美観を損ねることがないシーリング工事用プ
ライマーを提供することにある。
うな従来のプライマーを使用した場合には次のような問
題があった。無色透明のプライマーを用いると、塗布の
有無や塗布むらを確認し難く、プライマー施工の品質を
一定に維持し難い。着色プライマーを用いると、塗布の
有無や塗布むらを確認できるものの、シーリング材充填
部分からプライマーがはみ出した場合、その部分のプラ
イマーの色は半永久的に残り、目地の美観を損ねる。本
発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明
の目的は、塗布の有無や塗布むらを確認でき、しかも、
シーリング材充填部分からプライマーがはみ出した場合
でも目地の美観を損ねることがないシーリング工事用プ
ライマーを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、シーリング工事用プライマーを、太陽光によ
り褪色する着色剤で着色したことを特徴とする。通常用
いられる染料としては、水可溶型(アニオン性、カチオ
ン性)や、油可溶型、分散型等の種類が上げられるが、
本発明で着色剤として用いられる染料は、油可溶型で、
特に、シーリング工事用プライマーの溶剤として多用さ
れている芳香族系、エステル系、ケトン系、脂肪族系の
溶剤に容易に溶ける必要があり、且つ、太陽光により褪
色する性質のものでなければならない。このような着色
剤として、例えば、塩基性染料やナフトール系染料の中
間体が挙げられる。
本発明は、シーリング工事用プライマーを、太陽光によ
り褪色する着色剤で着色したことを特徴とする。通常用
いられる染料としては、水可溶型(アニオン性、カチオ
ン性)や、油可溶型、分散型等の種類が上げられるが、
本発明で着色剤として用いられる染料は、油可溶型で、
特に、シーリング工事用プライマーの溶剤として多用さ
れている芳香族系、エステル系、ケトン系、脂肪族系の
溶剤に容易に溶ける必要があり、且つ、太陽光により褪
色する性質のものでなければならない。このような着色
剤として、例えば、塩基性染料やナフトール系染料の中
間体が挙げられる。
【0005】ナフトール系染料は、染料の中間体で予め
繊維上に染料を吸収させておき、これをジアゾジウム塩
等の冷液中に浸漬することにより、繊維上に不溶性のア
ゾ染料等を生成させ、堅ろうに着色を行なう染料であ
る。このようなナフトール系染料や塩基性染料の中間体
は、太陽光(紫外線)での褪色性が大きい。
繊維上に染料を吸収させておき、これをジアゾジウム塩
等の冷液中に浸漬することにより、繊維上に不溶性のア
ゾ染料等を生成させ、堅ろうに着色を行なう染料であ
る。このようなナフトール系染料や塩基性染料の中間体
は、太陽光(紫外線)での褪色性が大きい。
【0006】本発明によるシーリング工事用プライマー
は着色されているため、塗布の有無や塗布むらを容易に
確認できる。シーリング材充填部分からプライマーがは
み出した場合でも、その部分のプライマーの色は、太陽
光に当たると、或は紫外線ランプを照射すると褪色する
ので、目地の美観を損ねる不具合はない。更に、着色剤
の添加を現場で行なえるので、目地構成部材の色味に応
じてプライマーの着色の濃淡を調整することで、塗布の
有無や塗布むらをより一層容易に確認できるようにな
る。
は着色されているため、塗布の有無や塗布むらを容易に
確認できる。シーリング材充填部分からプライマーがは
み出した場合でも、その部分のプライマーの色は、太陽
光に当たると、或は紫外線ランプを照射すると褪色する
ので、目地の美観を損ねる不具合はない。更に、着色剤
の添加を現場で行なえるので、目地構成部材の色味に応
じてプライマーの着色の濃淡を調整することで、塗布の
有無や塗布むらをより一層容易に確認できるようにな
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係るシーリング工事用プライ
マーの調整方法を具体的に説明する。市販のシーリング
工事用プライマーに褪色性着色剤を添加する。添加量は
使用する着色剤によって異なるが、プライマーの塗布が
確認できる程度に、できるかぎり少量にすることが望ま
しく、具体的には、通常0.01〜2重量%の量であ
る。着色剤は、プライマーに添加し、完全に溶解させ
る。プライマーは、1成分型と2成分型がある。2成分
型の場合は、2つの成分を所定の混合比で混合し十分に
撹拌した後、着色剤を添加し溶解してもよい。この着色
したプライマーは、従来の施工法と同様に、刷毛等を用
いて被着体に塗布する。
マーの調整方法を具体的に説明する。市販のシーリング
工事用プライマーに褪色性着色剤を添加する。添加量は
使用する着色剤によって異なるが、プライマーの塗布が
確認できる程度に、できるかぎり少量にすることが望ま
しく、具体的には、通常0.01〜2重量%の量であ
る。着色剤は、プライマーに添加し、完全に溶解させ
る。プライマーは、1成分型と2成分型がある。2成分
型の場合は、2つの成分を所定の混合比で混合し十分に
撹拌した後、着色剤を添加し溶解してもよい。この着色
したプライマーは、従来の施工法と同様に、刷毛等を用
いて被着体に塗布する。
【0008】実施例1.酢酸エチル溶剤が混合された変
性シリコーン系シーリング材(2成分型)に、褪色染料
(ベーシックオレンジ2の中間体)を0.2重量%添加
したプライマーと、褪色染料を添加しないプライマーと
を、夫々硫酸アルマイト表面処理アルミニウム被着体に
塗布し、JIS A 5758(建築用シーリング材)
6.13引張接着性に準じて行なった、標準状態での引
張試験結果を表1に、また、水浸せき後の引張試験結果
を表2に示す。尚、表1、表2は夫々試験体数3個の平
均値を出したものである。表1、表2から明らかなよう
に、各プライマーの差異により顕著な差は認められなか
った。
性シリコーン系シーリング材(2成分型)に、褪色染料
(ベーシックオレンジ2の中間体)を0.2重量%添加
したプライマーと、褪色染料を添加しないプライマーと
を、夫々硫酸アルマイト表面処理アルミニウム被着体に
塗布し、JIS A 5758(建築用シーリング材)
6.13引張接着性に準じて行なった、標準状態での引
張試験結果を表1に、また、水浸せき後の引張試験結果
を表2に示す。尚、表1、表2は夫々試験体数3個の平
均値を出したものである。表1、表2から明らかなよう
に、各プライマーの差異により顕著な差は認められなか
った。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】実施例2.酢酸エチル溶剤が混合された変
性シリコーン系シーリング材(2成分型)に、褪色染料
(ベーシックオレンジ2の中間体)を0.3重量%添加
したプライマーと、褪色染料を添加しないプライマーと
を、夫々硫酸アルマイト表面処理アルミニウム被着体
に、0.15Kg/m2 の割合で塗布した。そして、塗
布面を45°の角度で空に向け、褪色染料を添加しない
プライマーの塗布面の表面色を基準として、褪色染料を
添加しないプライマーと褪色染料を添加したプライマー
との色差を測定した。この測定結果を表3に示す。表3
から明らかなように、褪色染料を添加したプライマー
は、3日程度でほぼ色が消滅することが確認された。
性シリコーン系シーリング材(2成分型)に、褪色染料
(ベーシックオレンジ2の中間体)を0.3重量%添加
したプライマーと、褪色染料を添加しないプライマーと
を、夫々硫酸アルマイト表面処理アルミニウム被着体
に、0.15Kg/m2 の割合で塗布した。そして、塗
布面を45°の角度で空に向け、褪色染料を添加しない
プライマーの塗布面の表面色を基準として、褪色染料を
添加しないプライマーと褪色染料を添加したプライマー
との色差を測定した。この測定結果を表3に示す。表3
から明らかなように、褪色染料を添加したプライマー
は、3日程度でほぼ色が消滅することが確認された。
【0012】
【表3】
【0013】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、太陽光により褪色する着色剤を用いてシーリング
工事用プライマーを着色したので、施工時にはプライマ
ーを視認することで塗布の有無や塗布むらを確認でき、
また、施工してから所定の時間が経過するとプライマー
の色が消えるから、シーリング材充填部分からプライマ
ーがはみ出した場合でも目地の美観を損ねることがない
シーリング工事用プライマーが得られる。
れば、太陽光により褪色する着色剤を用いてシーリング
工事用プライマーを着色したので、施工時にはプライマ
ーを視認することで塗布の有無や塗布むらを確認でき、
また、施工してから所定の時間が経過するとプライマー
の色が消えるから、シーリング材充填部分からプライマ
ーがはみ出した場合でも目地の美観を損ねることがない
シーリング工事用プライマーが得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 シーリング工事用プライマーを、太陽光
により褪色する着色剤で着色した、 ことを特徴とするシーリング工事用プライマー。 - 【請求項2】 前記着色剤は、シーリング工事用プライ
マーの溶剤に可溶で太陽光により褪色する染料の中間体
である請求項1記載のシーリング工事用プライマー。 - 【請求項3】 前記染料は塩基性染料である請求項2記
載のシーリング工事用プライマー。 - 【請求項4】 前記染料はナフトール系染料である請求
項2記載のシーリング工事用プライマー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4234392A JP2717900B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | シーリング工事用プライマー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4234392A JP2717900B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | シーリング工事用プライマー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05280104A JPH05280104A (ja) | 1993-10-26 |
JP2717900B2 true JP2717900B2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=12633379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4234392A Expired - Fee Related JP2717900B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | シーリング工事用プライマー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2717900B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6016319B2 (ja) * | 2009-02-23 | 2016-10-26 | サンスター技研株式会社 | 退色性プライマー組成物 |
JP5926882B2 (ja) * | 2010-05-18 | 2016-05-25 | 昭和電工建材株式会社 | 吸水調整材 |
JP2012046881A (ja) * | 2010-08-24 | 2012-03-08 | Asahi Kasei Homes Co | パネルの目地構造 |
JP2013023592A (ja) * | 2011-07-21 | 2013-02-04 | Auto Kagaku Kogyo Kk | プライマー組成物、並びに当該プライマー組成物を用いたシーリング材の施工方法および防水材の施工方法 |
-
1992
- 1992-01-30 JP JP4234392A patent/JP2717900B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05280104A (ja) | 1993-10-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |