JP2003138214A - ジェル状ニス及びジェル状塗料 - Google Patents

ジェル状ニス及びジェル状塗料

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JP2003138214A
JP2003138214A JP2001332892A JP2001332892A JP2003138214A JP 2003138214 A JP2003138214 A JP 2003138214A JP 2001332892 A JP2001332892 A JP 2001332892A JP 2001332892 A JP2001332892 A JP 2001332892A JP 2003138214 A JP2003138214 A JP 2003138214A
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varnish
gel
solvent
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JP2001332892A
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Takao Kitamura
孝雄 北村
Hiromasa Sugimoto
博昌 杉本
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Asahipen Corp
Original Assignee
Asahipen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布した際に垂れ、にじみが出にくく、ムラ
になりにくいジェル状ニス及びジェル状塗料を提供する
ことにある。 【解決手段】 合成樹脂及び/又は油脂と、溶剤と増粘
剤を必須成分として含有してなるジェル状ニス及びジェ
ル状塗料であって、前記溶剤が沸点が200〜400℃
の高沸点溶剤を含み、ニス又は塗料の全量に占める高沸
点溶剤の重量が10〜80%であることを特徴とするジ
ェル状ニス及びジェル状塗料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジェル状ニス及びジ
ェル状塗料に関し、さらに詳しくは、塗布した際に垂
れ、にじみが出にくく、ムラになりにくいジェル状ニス
及びジェル状塗料に関する。なお、この明細書において
ジェル状ニスにはニス及びステインを含むものとする。
尚、TI値とはJIS K5400 4.5.3.で定
められた特性値のことである。Thixotropy
indexの略であるこのTI値は液体の粘性特性を数
値化したもので、この数値が大きくなればチクソトロピ
ーが大きいことを示している。また、チクソトロピー
(以下、チクソ性と略す)とは温度が一定の時、かき混
ぜたり振り動かすとゾル状となり、これを放置するとゲ
ル状(ジェル状)に戻る性質を言う。
【0002】
【従来の技術】ニスは、その耐久性の良さから、家具な
どの木を汚れなどから保護するために用いられる。また
人を引きつける色、透明度、輝きなどの視覚的効果も持
っている。ニスはその使用においても、比較的簡単に塗
れて容易に乾かす事ができるため、家庭でも手軽に取り
扱えるので広く使用されている。一方、塗料は上記ニス
の利点に加え塗布目的物の保護として耐候性、防水、さ
び止めなどの目的で使用されると同時に塗布目的物に色
彩、光沢を与え、2種類以上の塗料を使用することによ
り模様を描くことが出来るなど、塗布目的物に美粧を施
すことも出来る。
【0003】従来のニス及び塗料は液体で、その塗布方
法としてはハケ塗り又はスプレー塗装が一般的である。
また、木部への着色方法としてはステインで着色後、そ
の上からクリヤーニスを塗布する方法又は着色ニス(顔
料によって半透明に着色されたニス)及び塗料を塗布す
る方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来のニス及び塗料には、以下に述べるような
問題点があった。ステインで着色後、その上からクリヤ
ーニスを塗布する方法では、2種類以上の塗料が必要で
あり、一般にステインは低粘度で木部への浸透性が良い
ので木目は鮮明となるが、ステインを木に垂らした場
合、その後、まんべんなく塗布しても垂らした部分だけ
が濃くなってしまう欠点があった。また、テープでマス
キングをして塗布した場合、マスキングの端からにじん
できれいに仕上がらないという欠点があった。
【0005】また、着色ニス及び塗料を使用した場合、
塗料が1種類ですむという利点があるが、ハケ塗りした
場合、膜厚が均一にならず、ハケ目が生じて色ムラや塗
りムラが出来やすかった。スプレー塗装の場合は、着色
ニス及び塗料スプレーの製造の段階で噴射状態の霧を細
かくするためにニス及び塗料の粘度を低くしているの
で、塗布面にニス及び塗料が噴射された時、垂れやす
く、マスキング部はにじみやすくなり、均一にきれいに
塗布するには熟練が必要であった。加えてスプレー塗装
の場合は塗料が飛び散るため、塗布する部分以外を広範
囲にマスキングする必要があった。
【0006】一般のニス及び塗料を擦り込むように布で
塗布した場合、ニス及び塗料には蒸発速度の速い溶剤が
用いられているので、乾燥が速すぎてきれいにニス及び
塗料を延ばすことが出来ず、チクソ性があまり高くない
(TI値<3)ので、粘度が高い場合に拭き取るのに大
きな力が必要となり、拭き取りにくかった。また、粘度
が低いとマスキングテープからのにじみを生じやすく、
また誤って垂らしたり、木目に逆らって塗布した場合に
ムラになりやすかった。
【0007】上記したような従来のニス及び塗料に対す
る垂れ、にじみ、ムラ、使用の不便さといったような欠
点が改善された新しいニス及び塗料の創出が望まれてい
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであって、本発明のうち請求項
1に係る発明は、原料が合成樹脂及び/又は油脂と、溶
剤と増粘剤を必須成分として含有してなるジェル状ニス
及びジェル状塗料であって、前記溶剤が沸点が200〜
400℃の高沸点溶剤を含み、ニス又は塗料の全量に占
める高沸点溶剤の重量が10〜80%であることを特徴
とするジェル状ニス及びジェル状塗料に関し、請求項2
に係る発明は、前記増粘剤のニス又は塗料の全量に占め
る重量が0.5〜20%であることを特徴とする請求項
1に記載のジェル状ニス及びジェル状塗料に関し、請求
項3に係る発明は、TI値が4.0よりも大きいことを
特徴とする請求項1又は2に記載のジェル状ニス及びジ
ェル状塗料に関し、請求項4に係る発明は、未塗装木部
にハケで塗布又は布で擦り込んで塗り、布などを用いて
余分なニスを拭き取りながら均一に塗り延ばして仕上げ
ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
ジェル状ニスに関し、請求項5に係る発明は、未塗装木
部にハケで塗布又は布で擦り込んで塗り、布などを用い
て塗料を延ばし擦り込み、平滑面として仕上げることを
特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のジェル状
塗料に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係るニス及び塗料は、原
料が合成樹脂及び/又は油脂と、溶剤と増粘剤を必須成
分としてなるジェル状ニス及びジェル状塗料であって、
前記溶剤が沸点が200〜400℃の高沸点溶剤からな
り、ニス又は塗料の全量に占める高沸点溶剤の重量が1
0〜80%であることを特徴とするジェル状ニス及びジ
ェル状塗料である。また、溶剤については後述するよう
に上記高沸点溶剤と沸点が200℃未満の溶剤とを併用
することもできる。また、着色剤である顔料を添加する
ことも可能で、添加しない場合は透明となる。
【0010】本発明において用いられる合成樹脂として
は特に限定はされないが、アルキッド樹脂(例えば、ベ
ッコゾールP470−70(商品名,大日本インキ株式
会社製))、ウレタン化油(例えば、バーノックM−5
201(商品名,大日本インキ株式会社製))、ポリエ
ステルポリオール(例えば、デスモフェン800(商品
名,住友バイエル株式会社製))、アクリル樹脂、非水
エマルジョン樹脂(例えば、アクリディックA−138
0(商品名,大日本インキ株式会社製))、湿気硬化型
ウレタン(例えば、タケネートM−630N(商品名,
三井武田ケミカル株式会社製))、2液性ウレタン樹
脂、2液性エポキシ樹脂等が挙げられる。また、添加量
としてはニスの場合は固形分で10〜60重量%、より
好ましくは20〜50重量%である。塗料の場合は5〜
50重量%、より好ましくは10〜50重量%である。
【0011】また上記合成樹脂に代えて油脂を用いるこ
ともでき、油脂としては特に限定はされないが、亜麻仁
油、大豆油、桐油等が挙げられる。添加量としては10
〜60重量%、より好ましくは20〜50重量%であ
る。
【0012】さらに乾燥性や光沢を調整するために上記
合成樹脂と上記油脂を任意の割合で混合しても良い。そ
の場合の上記合成樹脂と上記油脂の混合物の添加量とし
ては10〜60重量%、より好ましくは20〜50重量
%である。
【0013】ジェル状ステインとする場合には、上記合
成樹脂及び/又は油脂を1〜50重量%、より好ましく
は5〜30重量%添加する。
【0014】本発明において用いられる溶剤は、上記し
たように沸点が200〜400℃の高沸点溶剤のみ、も
しくは該高沸点溶剤と沸点が200℃未満の溶剤の混合
物とされる。高沸点溶剤を単独で使用する場合には、そ
の配合量はニス又は塗料の全量に対して10〜80重量
%、より好ましくは15〜60重量%とされる。高沸点
溶剤と沸点が200℃未満の溶剤を併用する場合には、
ニス又は塗料の全量に対する配合量は、高沸点溶剤が1
0〜50重量%、沸点が200℃未満の溶剤が5〜50
重量%となるようにすることが好ましい。また、上記し
たいずれの場合も溶剤はニス又は塗料の全量に対して1
0〜80重量%、より好ましくは30〜70重量%にな
るように調整される。その理由としてはニス又は塗料を
木に塗布して拭き取りを行うまでの時間を長くとれるよ
うにするためである。
【0015】また、高沸点溶剤としては特に限定されな
いが、b.p.(沸点)234〜277℃のソルベッソ20
0(商品名,エクソン株式会社製)、b.p.277〜35
3℃のIPソルベント2835(商品名,出光石油化学
株式会社製)、b.p.215〜252℃のシェルゾールT
M(商品名,シェルジャパン株式会社製)、b.p.245
〜283.5℃のナフテゾールH(商品名,日本石油化
学株式会社製)、b.p.246.7℃のブチルカルビトー
ルアセテート、b.p.200〜209℃のテトラリン、b.
p.230.4℃のジエチレングリコールモノブチルエー
テル、b.p.215℃のイソホロン等が挙げられる。沸点
が200℃未満の溶剤としてはb.p.73〜140℃のI
Pソルベント1016(商品名,出光石油化学株式会社
製)、b.p.156〜174℃のペガゾールR−100
(商品名,モービル石油株式会社製)、b.p.153.5
〜177℃のスワゾール310(商品名,丸善石油株式
会社製)、b.p.144℃のキシレン、b.p.82.5℃の
イソプロピルアルコール、b.p.124.5℃の酢酸ブチ
ル、b.p.117℃のメチルイソブチルケトン、b.p.12
0.1℃のプロピレングリコールモノメチルエーテル等
が挙げられる。
【0016】次に増粘剤としては特に限定されないが、
酸化ポリエチレンワックス(例えば、ディスパロン42
00−10X(商品名,楠本化成株式会社製))、高級
脂肪酸アマイド(例えば、ディスパロン6900−10
X(商品名,楠本化成株式会社製))、シリカ(例え
ば、アエロジル200(商品名,デグサ株式会社
製))、有機ベントナイト、ひまし油系誘導体、脂肪酸
アマイドワックス、Cが6以上の長鎖脂肪酸エステル、
有機セピオライト、有機系スクメタイト等が挙げられ
る。また、添加量としては固形分で0.5〜20重量
%、より好ましくは0.8〜10重量%である。
【0017】ニスや塗料を着色する場合に、使用される
着色剤としては、特に限定されないが、無機顔料として
は、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、アルミ顔
料、パール顔料などが挙げられ、有機顔料としては、ア
ゾ系顔料、ナフトール系顔料、フタロシアニン、キナク
リドン、ジオキサジン等が挙げられる。また、体質顔料
を配合しても良く、着色顔料と体質顔料との併用や体質
顔料のみでの使用も可能である。体質顔料としては炭酸
カルシウムやクレー等が挙げられる。
【0018】着色剤の添加量としては、ニスの場合、0
〜25重量%を添加し、より好ましくはカーボンブラッ
クを除く無機系顔料の場合は5〜20重量%、カーボン
ブラック及び有機系顔料の場合は0.1〜8重量%であ
る。また、添加量が0%の場合は透明なニスが得られ
る。また塗料の場合の添加量は、1〜40重量%を添加
し、より好ましくはカーボンブラックを除く無機系顔料
の場合は5〜30重量%、カーボンブラック及び有機系
顔料の場合は1〜15重量%である。なお、ジェル状ス
テインとする場合には、前記ニスの着色剤である無機顔
料、有機顔料、体質顔料等に加えて塩基性染料、酸性染
料、直接染料等の染料をシンナーなどの溶剤に溶解した
ものを配合しても良い。
【0019】上記原料を任意の割合で調合した本発明の
ジェル状ニスは、未塗装木部にハケで塗布又は布で擦り
込んで塗り、布などを用いて余分なニス及び塗料を拭き
取りながら均一に塗り延ばして仕上げ、本発明のジェル
状塗料は、未塗装木部にハケで塗布又は布で擦り込んで
塗り、布などを用いて塗料を延ばし擦り込み、平滑面と
して仕上げる。また、ジェル状ステインの場合は未塗装
木部にハケで塗布又は布で擦り込んで塗り、布などを用
いてステインを延ばし擦り込んだ後、その上からクリヤ
ーニスを塗り仕上げる。
【0020】以下この発明の実施例を記載することによ
り、この発明の効果をより明確なものとする。まず、ニ
スについての実施例を記載する。
【0021】
【実施例】(実施例1)合成樹脂として、ベッコゾール
P470−70(商品名,大日本インキ株式会社製アル
キッド樹脂(樹脂固形分70%))51.3重量%、顔
料としてカーボンブラック0.1重量%、溶剤としてス
ワゾール310(商品名,丸善石油株式会社製)6.2
重量%、ソルベッソ200(商品名,エクソン化学株式
会社製高沸点溶剤)28.0重量%、増粘剤としてディ
スパロン4200−10X(商品名,楠本化成株式会社
製酸化ポリエチレン(固形分10%、キシレン90
%))13.0重量%、添加剤としてナフテン酸コバル
ト(固形分8%)0.4重量%、オクチル酸ジルコニウ
ム(固形分12%)0.2重量%、ナフテン酸カルシウ
ム(固形分8%)0.6重量%、メチルエチルケトンオ
キシム0.2重量%を使用し、これらを分散して調合
し、実施例1の試料とした。
【0022】(実施例2)合成樹脂としてバーノックM
−5201(商品名,大日本インキ株式会社製ウレタン
化油(樹脂固形分50%))55.0重量%、顔料とし
て酸化チタン9.5重量%、溶剤としてスワゾール31
0(商品名,丸善石油株式会社製)4.7重量%、ナフ
テゾールH(商品名,日本石油化学株式会社製高沸点溶
剤)15.0重量%、増粘剤としてディスパロン690
0−10X(商品名,楠本化成株式会社製高級脂肪酸ア
マイド(固形分10%、キシレン90%))15.0重
量%、添加剤としてナフテン酸コバルト(固形分8%)
0.2重量%、オクチル酸ジルコニウム(固形分12
%)0.3重量%、ナフテン酸カルシウム(固形分8
%)0.2重量%、メチルエチルケトンオキシム0.1
重量%を使用し、これらを分散して調合し、実施例2の
試料とした。
【0023】(実施例3)2液性ウレタンの実施例とし
て、合成樹脂としてデスモフェン800(商品名,住友
バイエル株式会社製ポリエステルポリオール(樹脂固形
分100%))25.0重量%、顔料として酸化鉄3.
0重量%、溶剤としてキシレン4.0重量%、酢酸ブチ
ル10.0重量%、ソルベッソ200(商品名,エクソ
ン化学株式会社製高沸点溶剤)25.0重量%、ブチル
カルビトールアセテート10.0重量%、増粘剤として
アエロジル200(商品名,デグサ株式会社製シリカ
(固形分100%))7.0重量%を使用し、これらを
分散して調合し、主剤とした。塗装直前に硬化剤として
スミジュールL−75(商品名,住友バイエル株式会社
製イソシアネートプレポリマー(樹脂固形分75%、酢
酸エチル25%))16.0重量%を加えて調合し、実
施例3の試料とした。
【0024】(比較例1)合成樹脂としてベッコゾール
P470−70(商品名,大日本インキ株式会社製アル
キッド樹脂(樹脂固形分70%))64.3重量%、顔
料としてカーボンブラック0.1重量%、溶剤としてス
ワゾール310(商品名,丸善石油株式会社製)6.2
重量%、ソルベッソ200(商品名,エクソン化学株式
会社製高沸点溶剤)28.0重量%、添加剤としてナフ
テン酸コバルト(固形分8%)0.4重量%、オクチル
酸ジルコニウム(固形分12%)0.2重量%、ナフテ
ン酸カルシウム(固形分8%)0.6重量%、メチルエ
チルケトンオキシム0.2重量%を使用し、これらを分
散して調合し、比較例1の試料とした。
【0025】(比較例2)合成樹脂としてバーノックM
−5201(商品名,大日本インキ株式会社製ウレタン
化油(樹脂固形分50%))55.0重量%、顔料とし
て酸化チタン9.5重量%、溶剤としてスワゾール31
0(商品名,丸善石油株式会社製)4.7重量%、キシ
レン15.0重量%、増粘剤としてディスパロン690
0−10X(商品名,楠本化成株式会社製高級脂肪酸ア
マイド(固形分10%、キシレン90%))15.0重
量%、添加剤としてナフテン酸コバルト(固形分8%)
0.2重量%、オクチル酸ジルコニウム(固形分12
%)0.3重量%、ナフテン酸カルシウム(固形分8
%)0.2重量%、メチルエチルケトンオキシム0.1
重量%を使用し、これらを分散して調合し、比較例2の
試料とした。
【0026】(比較例3)2液性ウレタンの比較例とし
て、合成樹脂としてデスモフェン800(商品名,住友
バイエル株式会社製ポリエステルポリオール(樹脂固形
分100%))25.0重量%、顔料として酸化鉄3.
0重量%、溶剤としてキシレン25.0重量%、酢酸ブ
チル22.0重量%、ブチルカルビトールアセテート
5.0重量%、増粘剤としてディスパロン6900−1
0X(商品名,楠本化成株式会社製高級脂肪酸アマイド
(固形分10%、キシレン90%))4.0重量%を使
用し、これらを分散して調合し、主剤とした。塗装直前
に硬化剤としてスミジュールL−75(商品名,住友バ
イエル株式会社製イソシアネートプレポリマー(樹脂固
形分75%、酢酸エチル25%))16.0重量%を加
えて調合し、比較例3の試料とした。
【0027】実施例1、2及び3、比較例1、2及び3
として調製したニスのサンプルの調合比率を表1に示
す。
【表1】 表1からも判るように、実施例1は増粘剤を添加したの
に対し、比較例1には増粘剤を添加していない。実施例
2は沸点が200〜400℃の高沸点溶剤を10%以上
配合したのに対し、比較例2は沸点が200℃未満の溶
剤のみを使用している。実施例3と比較例3は共に高沸
点溶剤と増粘剤を使用しているが、実施例3は高沸点溶
剤を35%、増粘剤を7%添加しているのに対し、比較
例3は高沸点溶剤の割合が10%未満、増粘剤の割合が
固形分で0.5%未満である。
【0028】上記実施例として調製したサンプルはいず
れもジェル状であり、比較例として調製したサンプルは
比較例1及び3は液状、比較例2はジェル状になった。
【0029】上記調製した試料のTI値を測定し、次に
未塗装木部表面へハケで塗布し、布を用いて余分なニス
を拭き取りながら均一に塗り延ばして仕上げ、拭き取り
作業性、ニスのにじみ性、仕上がり外観、ニスの安定性
の4つの項目について評価した。実施例3及び比較例3
は2液性ウレタンなので塗料の安定性については硬化剤
であるスミジュールL−75を入れる前の主剤にて評価
を行った。その結果を表2に示す。
【表2】 実施例1と比較例1を比較した場合、TI値が実施例1
では6.2で比較例1が2.0であり、実施例1のチク
ソ性が高いことがわかる。ニスをジェル状とすることに
より、ニスのにじみもなく、仕上がりの外観においても
塗面が美しく仕上がったことがわかる。実施例2と比較
例2を比較した場合、TI値はほぼ同じであるが、拭き
取り作業性、仕上がり外観において実施例2の方が評価
が高い。この結果から高沸点溶剤を10%以上使用する
ことにより拭き取り作業性に優れ、仕上がり外観におい
ても美しい塗面を得るジェル状ニスとなることがわかっ
た。実施例3と比較例3を比較した場合、TI値が実施
例3では6.7で比較例3が2.8であり、実施例1と
比較例1の比較結果と同様にTI値に大きな差がみられ
た。また、他の項目においても実施例3の方が比較例3
よりも高い評価を得ている。この結果から、高沸点溶剤
と増粘剤を併用し、且つ高沸点溶剤を10%以上、増粘
剤を固形分で0.5%以上で配合すれば優れたジェル状
ニスとなることがわかった。
【0030】次に塗料についての実施例を記載する。 (実施例4)合成樹脂として、ベッコゾールP470−
70(商品名,大日本インキ株式会社製アルキッド樹脂
(樹脂固形分70%))35.0重量%、顔料としてカ
ーボンブラック2.0重量%、炭酸カルシウム8.0重
量%、溶剤としてスワゾール310(商品名,丸善石油
株式会社製)12.6重量%、ソルベッソ200(商品
名,エクソン化学株式会社製高沸点溶剤)28.0重量
%、増粘剤としてディスパロン4200−10X(商品
名,楠本化成株式会社製酸化ポリエチレン(固形分10
%、キシレン90%))13.0重量%、添加剤として
ナフテン酸コバルト(固形分8%)0.4重量%、オク
チル酸ジルコニウム(固形分12%)0.2重量%、ナ
フテン酸カルシウム(固形分8%)0.6重量%、メチ
ルエチルケトンオキシム0.2重量%を使用し、これら
を分散して調合し、実施例4の試料とした。
【0031】(実施例5)合成樹脂としてバーノックM
−5201(商品名,大日本インキ株式会社製ウレタン
化油(樹脂固形分50%))45.0重量%、顔料とし
て酸化チタン18.5重量%、溶剤としてスワゾール3
10(商品名,丸善石油株式会社製)5.7重量%、ソ
ルベッソ200(商品名,エクソン化学株式会社製高沸
点溶剤)5.0重量%、ナフテゾールH(商品名,日本
石油化学株式会社製高沸点溶剤)10.0重量%、増粘
剤としてディスパロン6900−10X(商品名,楠本
化成株式会社製高級脂肪酸アマイド(固形分10%、キ
シレン90%))15.0重量%、添加剤としてナフテ
ン酸コバルト(固形分8%)0.2重量%、オクチル酸
ジルコニウム(固形分12%)0.3重量%、ナフテン
酸カルシウム(固形分8%)0.2重量%、メチルエチ
ルケトンオキシム0.1重量%を使用し、これらを分散
して調合し、実施例5の試料とした。
【0032】(実施例6)2液性ウレタンの実施例とし
て、合成樹脂としてデスモフェン800(商品名,住友
バイエル株式会社製ポリエステルポリオール(樹脂固形
分100%))20.0重量%、顔料として酸化鉄8.
0重量%、溶剤としてキシレン4.0重量%、酢酸ブチ
ル10.0重量%、ソルベッソ200(商品名,エクソ
ン化学株式会社製高沸点溶剤)25.0重量%、ブチル
カルビトールアセテート10.0重量%、増粘剤として
アエロジル200(商品名,デグサ株式会社製シリカ
(固形分100%))7.0重量%を使用し、これらを
分散して調合し、主剤とした。塗装直前に硬化剤として
スミジュールL−75(商品名,住友バイエル株式会社
製イソシアネートプレポリマー(樹脂固形分75%、酢
酸エチル25%))16.0重量%を加えて調合し、実
施例6の試料とした。
【0033】(比較例4)合成樹脂としてベッコゾール
P470−70(商品名,大日本インキ株式会社製アル
キッド樹脂(樹脂固形分70%))45.0重量%、顔
料としてカーボンブラック2.0重量%、炭酸カルシウ
ム11.0重量%、溶剤としてスワゾール310(商品
名,丸善石油株式会社製)12.6重量%、ソルベッソ
200(商品名,エクソン化学株式会社製高沸点溶剤)
28.0重量%、添加剤としてナフテン酸コバルト(固
形分8%)0.4重量%、オクチル酸ジルコニウム(固
形分12%)0.2重量%、ナフテン酸カルシウム(固
形分8%)0.6重量%、メチルエチルケトンオキシム
0.2重量%を使用し、これらを分散して調合し、比較
例4の試料とした。
【0034】(比較例5)合成樹脂としてバーノックM
−5201(商品名,大日本インキ株式会社製ウレタン
化油(樹脂固形分50%))45.0重量%、顔料とし
て酸化チタン18.5重量%、溶剤としてスワゾール3
10(商品名,丸善石油株式会社製)5.7重量%、キ
シレン15.0重量%、増粘剤としてディスパロン69
00−10X(商品名,楠本化成株式会社製高級脂肪酸
アマイド(固形分10%、キシレン90%))15.0
重量%、添加剤としてナフテン酸コバルト(固形分8
%)0.2重量%、オクチル酸ジルコニウム(固形分1
2%)0.3重量%、ナフテン酸カルシウム(固形分8
%)0.2重量%、メチルエチルケトンオキシム0.1
重量%を使用し、これらを分散して調合し、比較例5の
試料とした。
【0035】(比較例6)2液性ウレタンの比較例とし
て、合成樹脂としてデスモフェン800(商品名,住友
バイエル株式会社製ポリエステルポリオール(樹脂固形
分100%))20.0重量%、顔料として酸化鉄8.
0重量%、溶剤としてキシレン25.0重量%、酢酸ブ
チル22.0重量%、ブチルカルビトールアセテート
5.0重量%、増粘剤としてディスパロン6900−1
0X(商品名,楠本化成株式会社製高級脂肪酸アマイド
(固形分10%、キシレン90%))4.0重量%を使
用し、これらを分散して調合し、主剤とした。塗装直前
に硬化剤としてスミジュールL−75(商品名,住友バ
イエル株式会社製イソシアネートプレポリマー(樹脂固
形分75%、酢酸エチル25%))16.0重量%を加
えて調合し、比較例6の試料とした。
【0036】実施例4、5及び6、比較例4、5及び6
として調製した塗料のサンプルの調合比率を表3に示
す。
【表3】 表3からも判るように、実施例4は増粘剤を添加したの
に対し、比較例4には増粘剤を添加していない。実施例
5は沸点が200〜400℃の高沸点溶剤を10%以上
配合したのに対し、比較例5は沸点が200℃未満の溶
剤のみを使用している。実施例6と比較例6は共に高沸
点溶剤と増粘剤を使用しているが、実施例6は高沸点溶
剤を35%、増粘剤を7%添加しているのに対し、比較
例6は高沸点溶剤の割合が10%未満、増粘剤の割合が
固形分で0.5%未満である。
【0037】上記実施例として調製したサンプルはいず
れもジェル状であり、比較例として調製したサンプルは
比較例4及び6は液状、比較例5はジェル状になった。
【0038】上記調製した試料のTI値を測定し、次に
未塗装木部表面へハケで塗布し、布を用いて塗料を延ば
し擦り込んで仕上げ、拭き取り作業性、塗料のにじみ
性、仕上がり外観、塗料の安定性の4つの項目について
評価した。実施例6及び比較例6は2液性ウレタンなの
で塗料の安定性については硬化剤であるスミジュールL
−75を入れる前の主剤にて評価を行った。その結果を
表4に示す。
【表4】 実施例4と比較例4を比較した場合、TI値が実施例4
では6.5で比較例4が2.2であり、実施例4のチク
ソ性が高いことがわかる。塗料をジェル状とすることに
より、塗料のにじみもなく、仕上がりの外観においても
塗面が美しく仕上がったことがわかる。実施例5と比較
例5を比較した場合、TI値はほぼ同じであるが、拭き
取り作業性、仕上がり外観において実施例5の方が評価
が高い。この結果から高沸点溶剤を10%以上使用する
ことにより拭き取り作業性に優れ、仕上がり外観におい
ても美しい塗面を得るジェル状塗料となることがわかっ
た。実施例6と比較例6を比較した場合、TI値が実施
例6では6.8で比較例6が3.2であり、実施例6の
チクソ性が高いことがわかる。また、他の項目において
も実施例6の方が比較例6よりも高い評価を得ている。
この結果から、高沸点溶剤と増粘剤を併用し、且つ高沸
点溶剤を10%以上、増粘剤を固形分で0.5%以上で
配合すれば優れたジェル状塗料となることがわかった。
【0039】次に合成樹脂の代りとして油脂を用いたニ
ス及び塗料についての実施例を記載する。 (実施例7)油脂として、亜麻仁油40.0重量%、桐
油5.0重量%、顔料として酸化チタン15.0重量
%、溶剤としてソルベッソ200(商品名,エクソン化
学株式会社製高沸点溶剤)29.6重量%、増粘剤とし
てディスパロン4200−10X(商品名,楠本化成株
式会社製酸化ポリエチレン(固形分10%、キシレン9
0%))5.0重量%、アエロジル200(商品名,デ
グサ株式会社製シリカ(固形分100%))4.0重量
%、添加剤としてナフテン酸コバルト(固形分8%)
0.4重量%、オクチル酸ジルコニウム(固形分12
%)0.2重量%、ナフテン酸カルシウム(固形分8
%)0.6重量%、メチルエチルケトンオキシム0.2
重量%を使用し、これらを分散して調合し、油脂を用い
たニスの実施例7の試料とした。
【0040】(実施例8)油脂として亜麻仁油36.0
重量%、顔料として酸化チタン25.0重量%、溶剤と
してIPソルベント2835(商品名,出光石油化学株
式会社製)25.0重量%、増粘剤としてディスパロン
6900−10X(商品名,楠本化成株式会社製高級脂
肪酸アマイド(固形分10%、キシレン90%))9.
2重量%、アエロジル200(商品名,デグサ株式会社
製シリカ(固形分100%))3.4重量%、添加剤と
してナフテン酸コバルト(固形分8%)0.4重量%、
オクチル酸ジルコニウム(固形分12%)0.2重量
%、ナフテン酸カルシウム(固形分8%)0.6重量
%、メチルエチルケトンオキシム0.2重量%を使用
し、これらを分散して調合し、油脂を用いた塗料の実施
例8の試料とした。
【0041】(比較例7)油脂として亜麻仁油40.0
重量%、桐油5.0重量%、顔料として酸化チタン1
5.0重量%、溶剤としてキシレン29.6重量%、増
粘剤としてディスパロン4200−10X(商品名,楠
本化成株式会社製酸化ポリエチレン(固形分10%、キ
シレン90%))5.0重量%、アエロジル200(商
品名,デグサ株式会社製シリカ(固形分100%))
4.0重量%、添加剤としてナフテン酸コバルト(固形
分8%)0.4重量%、オクチル酸ジルコニウム(固形
分12%)0.2重量%、ナフテン酸カルシウム(固形
分8%)0.6重量%、メチルエチルケトンオキシム
0.2重量%を使用し、これらを分散して調合し、油脂
を用いたニスの比較例7の試料とした。
【0042】(比較例8)油脂として亜麻仁油45.0
重量%、桐油5.0重量%、顔料として酸化チタン1
9.0重量%、溶剤としてソルベッソ200(商品名,
エクソン化学株式会社製高沸点溶剤)29.6重量%、
添加剤としてナフテン酸コバルト(固形分8%)0.4
重量%、オクチル酸ジルコニウム(固形分12%)0.
2重量%、ナフテン酸カルシウム(固形分8%)0.6
重量%、メチルエチルケトンオキシム0.2重量%を使
用し、これらを分散して調合し、油脂を用いたニスの比
較例8の試料とした。
【0043】(比較例9)油脂として亜麻仁油36.0
重量%、顔料として酸化チタン25.0重量%、溶剤と
してキシレン25.0重量%、増粘剤としてディスパロ
ン6900−10X(商品名,楠本化成株式会社製高級
脂肪酸アマイド(固形分10%、キシレン90%))
9.2重量%、アエロジル200(商品名,デグサ株式
会社製シリカ(固形分100%))3.4重量%、添加
剤としてナフテン酸コバルト(固形分8%)0.4重量
%、オクチル酸ジルコニウム(固形分12%)0.2重
量%、ナフテン酸カルシウム(固形分8%)0.6重量
%、メチルエチルケトンオキシム0.2重量%を使用
し、これらを分散して調合し、油脂を用いた塗料の比較
例9の試料とした。
【0044】(比較例10)油脂として亜麻仁油44.
0重量%、顔料として酸化チタン29.2重量%、溶剤
としてIPソルベント2835(商品名,出光石油化学
株式会社製)25.0重量%、添加剤としてナフテン酸
コバルト(固形分8%)0.5重量%、オクチル酸ジル
コニウム(固形分12%)0.3重量%、ナフテン酸カ
ルシウム(固形分8%)0.7重量%、メチルエチルケ
トンオキシム0.3重量%を使用し、これらを分散して
調合し、油脂を用いた塗料の比較例10の試料とした。
【0045】実施例7及び8、比較例7、8、9及び1
0として調製した合成樹脂の代りとして油脂を用いたニ
ス及び塗料のサンプルの調合比率を表5に示す。
【表5】 表5からも判るように、実施例7及び8は溶剤に沸点が
200〜400℃の高沸点溶剤を10%以上添加し、且
つ増粘剤を添加している。それに対し、比較例7及び9
は200℃未満の溶剤のみを使用している。また、比較
例8及び10は高沸点溶剤を10%以上添加しているが
増粘剤を添加していない。
【0046】上記実施例として調製したサンプルはいず
れもジェル状であり、比較例として調製したサンプルは
比較例7及び9はジェル状、比較例8及び10は液状に
なった。
【0047】上記調製した試料のTI値を測定し、次に
未塗装木部表面へハケで塗布し、ニスの場合は布を用い
て余分なニスを拭き取りながら均一に塗り延ばして仕上
げ、塗料の場合は布を用いて塗料を延ばし擦り込んで仕
上げた。評価方法として拭き取り作業性、ニス又は塗料
のにじみ性、仕上がり外観、ニス又は塗料の安定性の4
つの項目について評価した。その結果を表6に示す。
【表6】 実施例7と比較例7を比較した場合、TI値はほぼ同じ
で4.0よりも大きいが、拭き取り作業性において実施
例7の方が優れていることがわかる。また仕上がりの外
観においても実施例7の評価が高い。この結果から溶剤
を高沸点溶剤を10%以上使用することにより塗装作業
性、仕上がり外観において優れたジェル状ニスとなるこ
とがわかった。実施例7と比較例8を比較した場合、T
I値が実施例7では6.2で比較例8が2.0であり、
実施例7のチクソ性が高いことがわかる。また、にじみ
性において実施例7は比較例8に比べて高い評価を得て
おり、増粘剤を添加しニスをジェル状とすることによ
り、ニスのにじみもなく、仕上がりの外観においても美
しく仕上がったことがわかる。塗料においても実施例8
と比較例9を比較した場合、TI値はほぼ同じで4.0
よりも大きいが、拭き取り作業性において実施例8の方
が優れていることがわかる。また仕上がりの外観におい
ても実施例8の評価が高い。この結果から溶剤を高沸点
溶剤を10%以上使用することにより塗装作業性、仕上
がり外観において優れたジェル状塗料となることがわか
った。実施例8と比較例10を比較した場合、TI値が
実施例8では6.8で比較例10が2.2であり、実施
例8のチクソ性が高いことがわかる。また、にじみ性に
おいて実施例8は比較例10に比べて高い評価を得てお
り、増粘剤を添加し塗料をジェル状とすることにより、
塗料のにじみもなく、仕上がり外観においても美しく仕
上がったことがわかる。
【0048】表2、4及び6の試験結果から、増粘剤を
必須成分として配合し、沸点が200〜400℃の高沸
点溶剤を全量の10〜80重量%となるように添加する
ことにより、従来のニス及び塗料に対する欠点が解決さ
れ、垂れ、にじみが出にくく、塗装作業性が良くムラに
なりにくい仕上がりの良い塗面を得ることができるジェ
ル状ニス及びジェル状塗料を得ることが明らかにされ
た。また、本発明のジェル状ニスは塗布方法が未塗装木
部にハケで塗布又は布で擦り込んで塗り、布などで余分
なニスを拭き取りながら均一に塗り延ばして仕上げる手
法を用い、本発明のジェル状塗料は、未塗装木部にハケ
で塗布又は布で擦り込んで塗り、布などを用いて塗料を
延ばし擦り込み、平滑面として仕上げる手法を用いるた
め、木目にニス及び塗料が確実に入り込み、木目が鮮明
となり、塗膜が均一になり塗りムラが生じにくくなる。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に係る発
明は、合成樹脂及び/又は油脂と、溶剤と増粘剤を必須
成分として含有してなるジェル状ニス及びジェル状塗料
であって、前記溶剤が沸点が200〜400℃の高沸点
溶剤を含み、ニス又は塗料の全量に占める高沸点溶剤の
重量が10〜80%であることを特徴とするジェル状ニ
ス及びジェル状塗料であるので、塗装作業性が良くムラ
になりにくい、仕上がり外観の良いニス及び塗料を得る
ことができる。
【0050】請求項2に係る発明は、前記増粘剤のニス
又は塗料の全量に占める重量が0.5〜20%であるこ
とを特徴とする請求項1に記載のジェル状ニス及びジェ
ル状塗料であるので、垂れ、にじみが出にくく、塗装作
業性に優れたニス及び塗料を得ることができる。
【0051】請求項3に係る発明は、TI値が4.0よ
りも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のジ
ェル状ニス及びジェル状塗料であるので、木に対する浸
透性が低く、ニス及び塗料を垂らした部分だけ濃くなる
こともないので、さらに仕上がりの美しい塗面を得るこ
とができる。
【0052】請求項4に係る発明は、未塗装木部にハケ
で塗布又は布で擦り込んで塗り、布などを用いて余分な
ニスを拭き取りながら均一に塗り延ばして仕上げること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のジェル
状ニスであり、請求項5に係る発明は、未塗装木部にハ
ケで塗布又は布で擦り込んで塗り、布などを用いて塗料
を延ばし擦り込み、平滑面として仕上げることを特徴と
する請求項1乃至3のいずれかに記載のジェル状塗料で
あるので、木目にニス及び塗料が確実に入り込み、木目
が鮮明となり、塗膜が均一になり塗りムラが生じにく
く、仕上がりの外観が美しくなる。また、ジェル状ニス
及びジェル状塗料を布などで塗り延ばすので、スプレー
塗装のように使用に際し熟練を必要とすることもなく、
簡単に使用することが出来る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂及び/又は油脂と、溶剤と増粘
    剤を必須成分として含有してなるジェル状ニス及びジェ
    ル状塗料であって、前記溶剤が沸点が200〜400℃
    の高沸点溶剤を含み、ニス又は塗料の全量に占める高沸
    点溶剤の重量が10〜80%であることを特徴とするジ
    ェル状ニス及びジェル状塗料。
  2. 【請求項2】 前記増粘剤のニス又は塗料の全量に占め
    る重量が0.5〜20%であることを特徴とする請求項
    1に記載のジェル状ニス及びジェル状塗料。
  3. 【請求項3】 TI値が4.0よりも大きいことを特徴
    とする請求項1又は2に記載のジェル状ニス及びジェル
    状塗料。
  4. 【請求項4】 未塗装木部にハケで塗布又は布で擦り込
    んで塗り、布などを用いて余分なニスを拭き取りながら
    均一に塗り延ばして仕上げることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載のジェル状ニス。
  5. 【請求項5】 未塗装木部にハケで塗布又は布で擦り込
    んで塗り、布などを用いて塗料を延ばし擦り込み、平滑
    面として仕上げることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載のジェル状塗料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011254103A (ja) * 2006-06-30 2011-12-15 Asahi Glass Co Ltd プリント配線板の製造方法
WO2017002885A1 (ja) * 2015-07-01 2017-01-05 日本ペイントホールディングス株式会社 表層剥離可能な複合塗膜、複合塗膜を形成するための塗料組成物および方法
JP2017014503A (ja) * 2015-07-01 2017-01-19 日本ペイントホールディングス株式会社 表層剥離可能な複合塗膜、複合塗膜を形成するための塗料組成物および方法

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