JP2717455B2 - ケーブル線路の防火構造 - Google Patents

ケーブル線路の防火構造

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JP2717455B2
JP2717455B2 JP2341135A JP34113590A JP2717455B2 JP 2717455 B2 JP2717455 B2 JP 2717455B2 JP 2341135 A JP2341135 A JP 2341135A JP 34113590 A JP34113590 A JP 34113590A JP 2717455 B2 JP2717455 B2 JP 2717455B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、工場の構内または洞道内、ビルの内部等に
布設される電力ケーブル、制御用ケーブルまたは、通信
用ケーブル等(以下ケーブルと呼ぶ)の線路の防火構造
に関し、特に、多数本のケーブルがまとめられた状態
で、ケーブルラックに支持されるケーブル線路におい
て、火災等が発生した場合に、ケーブルを介して火災が
拡大することを防止出来るようにする防火構造に関す
る。
(従来の技術) 工場の構内、ビルの内部または洞道内等に布設される
ケーブルの表面は、通常ポリ塩化ビニール、架橋ポリエ
チレン等の可燃性を有する被覆部材により被覆されてい
る。前記ケーブルを、例えば、防火構造を有する壁等を
貫通する状態で布設する場合には、建築基準法等にした
がって防火処理を施し、火災等が発生した場合にも、そ
のケーブルを介して火災が他の区画にまで延焼すること
を防止出来るようにすることが義務づけられている。
同様に、防火構造用の壁でない仕切り用の壁を貫通す
る場合や、工場やビルの内部および洞道内でも、所定の
区間毎にケーブル線路に対して適切な防火手段を設ける
ことが望まれている。
前記ケーブルの防火手段としては、例えば、実公昭55
-20118号公報等に示されるように、防火塗料をケーブル
に被覆するとともに、ケーブルラックの支持部材とケー
ブルとの間に耐火性を有する板部材を設けるようにする
等の手段が用いられている。また、ケーブルダクトの場
合には、特公昭63-62972号公報等に示されるような防火
シールを施すことが提案されている。前記防火シールに
おいては、トラフ内に2枚の耐火性を有する板部材を配
置し、その板部材の間に難燃性を有する液状のシール部
材を注入し、そのシール部材を硬化させることにより、
防火壁をトラフ内に形成するようにしている。
そして、前述したような防火構造を用いることによ
り、ケーブルを布設した建物や洞道内で火災が発生し、
ケーブルが燃焼した場合でも、前記防火処理を行った部
分でケーブルの燃焼を区切り、他の部分にケーブルを介
して、火災が広がることを防止出来るものとされる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前述したように、塗料や二液性常温硬
化型シール材を施工することは、それ等が硬化する間で
の時間を比較的長く必要とするために、1か所当たりの
施工に要する時間が長くなるという問題がある。
また、一般の建物や工場等においては、通信回線を増
加させたり、給電容量を増加させる工事は、常時行なわ
れるものであり、その場合には、既設のケーブルラック
に対して、ケーブルを追加して布設することが常時行な
われている。
しかしながら、前述したようなケーブル線路の防火構
造においては、ケーブルを追加して布設したり、既設の
ケーブルを撤去して、さらに新たなケーブルを布設する
ことが困難であるという問題がある。また、一度防火処
理を行ったケーブル線路では、ケーブルを塗料や二液性
常温硬化型シール材により固定しているために、それを
除去するためには、多くの手間と、時間とを必要とし、
その布設替えの経費等の問題がある。
(発明の目的) 本発明は、上記したような従来のケーブル線路の防火
構造の欠点を解消するもので、防火の性能を良好に発揮
出来るとともに、工事を容易に行うことが出来、さら
に、ケーブルを布設替えの作業を容易に行い得て、防火
用の材料をそのまま使用可能な手段を提供することを目
的としている。
(課題を解決するための手段および作用) 本発明は、ケーブルラック内に複数本のケーブルが収
納布設されたケーブル線路に施す防火処理部に関する。
本発明においては、予め任意の形状に形成され使用時
において所望形状に変形可能とされた複数個のシート包
装防火パテ部材と、接着層を備えた複数本のベルト部材
とを用いて、防火処理を施すべき前記ケーブルラック内
のケーブル間隙およびケーブル群周囲を充填・包囲し、
次いで、防火パテ包囲ケーブル群を囲むケーブルラック
の全周囲を、接着層を備えた防火シートで包囲するとと
もに、複数本のベルト部材により締付固定してなる。
また、本発明において、予め任意の形状に形成され使
用時において所望形状に変形可能とされた複数個のシー
ト包装防火パテ部材と、所望形状に変形可能な複数個の
不燃性ピローブロックと、接着層を備えた複数本のベル
ト部材とを用いて、防火処理を施すべき前記ケーブルラ
ック内のケーブル間隙およびケーブル群周囲を充填・包
囲し、次いで、防火パテ包囲ケーブル群を囲むケーブル
ラックの全周囲を、接着層を備えた防火シートで包囲す
るとともに、複数本のベルト部材により締付固定してい
る。
そして、本発明においては、防火のための各部材を、
それぞれユニットとして形成したものを組合せて、ベル
ト等を用いて固定するのみであるから、ケーブル線路の
防火構造の施工を容易に行うことができるとともに、防
火の性能を良好に発揮させることが出来る。また、本発
明において、ラックに収容されているケーブルの間と周
囲の部分にシート包装の防火パテを充填させるので、防
火部でケーブルの間の隙間を完全に塞ぐことが可能であ
る。そして、ラックの上面等に空間が形成される場合に
は、その空間部に不燃性のピローブロックを配置して、
余分な空間が生じないような処理を行ってから、外側に
別の防火シートを巻き付けて固定するので、2重の防火
シートと防火パテとによりケーブルを火災から保護する
ことができる。
また、本発明の防火構造を適用するケーブルは、ケー
ブルを布設替えしたりする場合でも、既存の防火部材を
そのまま外して、再使用することが出来るので、材料を
無駄にすることがなく、工事期間を短縮することができ
る。
(実施例) 図示された例に従って、本発明のケーブル線路の防火
構造を説明する。
本発明のケーブル線路の防火構造は、第1図(a)お
よび(b)に示されるように、ケーブルラック5に支持
されるケーブル線路に対して適用される。第1図に示さ
れる例において、ケーブルラック5は梯子型の支持部材
として構成されているもので、横部材7を、両側に配置
した側部材6、6の間に所定の間隔で配置し、その横部
材の上にケーブル1……を多数本支持させるようにして
いる。
前記ケーブルラック5に支持されるケーブル1は、電
力供給用のケーブル、通信回線用のケーブル等の任意の
ケーブルを多数本まとめて配置することが出来る。ま
た、前記ケーブルラックは、工場の構内や、ビルの天井
や床下、または、床や天井を貫通する経路として構成さ
れること、または、洞道内でのケーブル等を支持する手
段として用いられる。
本発明においては、ケーブルラック5に支持されるケ
ーブル1に対して、ケーブルの上下の面に対して防火性
能を有するパテ部材30を長さ1の範囲に施工し、その
周囲にケーブルラックをも包み込むようにして防火シー
ト40を長さl2の範囲で巻き、該防火シートを複数本のス
テンレスベルト20、クロスベルト25を用いて固定し、防
火手段を形成している。また、本発明のケーブルを包み
込むように配置される防火シート40と、パテ部材30等
は、任意の巾で施工することが出来る。
前記第1図に示される例では、ケーブル1がケーブル
ラックの巾全体にわたって分布されている状態の場合を
示しているが、ケーブルラック5には、ケーブル1が偏
って支持されている場合がある。その際には、第2図に
示されるように、ケーブルが配置されていないケーブル
ラック内の空間部に、ロックウール等を詰めたピローブ
ロック50を挿入して、ケーブルの周囲に余分な空間が形
成されることを防止するとともに、ケーブル1に対して
パテ部材等を施工する。そして、その周囲を防火シート
40で包み込むようにしてから、複数本のステンレスベル
ト20とクロスベルト25とを用いて、固定保持させるよう
な手段を用いる。そして、前述したようにケーブルに対
して設けられる防火構造は、第3図(c)に示されるよ
うに形成することが出来る。
前述したように構成される本発明のケーブル線路の防
火構造は、第3図(a)ないし(c)に示されるような
順序で施工される。第3図に示される例では、ケーブル
ラック5には太いケーブル1と、細いケーブル1aとがそ
れぞれ多数本ずつ支持されており、それ等の2種類のケ
ーブルのグループの間に、若干の空間部分が設定されて
いる。
前記ケーブルに対して防火構造を形成する際には、ま
ず最初に、ケーブルラック5の横部材7の間の部分に、
下部側のパテ部材の保持用としてのベルト付きシート部
材11を、ベルト部材15を用いて固定する。前記ベルト付
きシートは、第4図において詳細に説明を行うが、所定
の巾に形成した内側シート部材11と、複数本のベルト部
材15とを一体に形成しており、該ベルト部材15を用い
て、ケーブルラック5を締付けるようにして取付けるこ
とにより、ケーブルラック5の下面の空間部に配置され
たパテ部材30を、位置決めおよび保持することが出来
る。
また、前記内側シート部材11を配置した後で、ケーブ
ル1、1aの表面全体に対して、パテ部材30を施工する。
前記パテ部材30は、軟質の防火性能を有する部材により
構成されるもので、ケーブルの表面と、ケーブルの単線
の間の空間部をそれぞれ充填するようにして、パテ部材
を施工する。
前述したようにして、ケーブルの上下の表面に対し
て、パテ部材による防火手段を各々施工した後で、同図
(b)に示されるように、上部の空間部に対して、ロッ
クウールをポリエチレンフィルム等のカバーシートで包
んだピローブロック50を多数取り付け、そのケーブルの
上部に余分な空間が生じないような対策を施す。
前述したようにして、ケーブルラックの上部空間と、
ケーブルの周囲とを防火部材で被覆した状態で、同図
(c)に示されるようにして、防火シート40を被覆す
る。前記防火シート40は、シート部材により構成される
もので、該防火シート40をケーブルラック5とケーブル
1、1a、およびピローブロック50とを包み込むようにし
て被覆し、その周囲に巻き掛けたベルト部材により締付
け固定するようにしている。
したがって、前述したようにして形成される本発明の
ケーブル線路の防火構造は、その断面が第3図(c)に
示されるように、ケーブルの周囲をパテ部材40と内側シ
ート部材11で被覆し、上部空間をピローブロックにより
埋めて、その外側を防火シート40で覆った状態で構成す
る。また、前記本発明の防火手段を構成する各部材は、
パテ部材等もケーブルに対して直接強固に接着されない
状態で配置され、各部材がベルト部材を用いてケーブル
ラックに固定保持されるので、ケーブルを布設替えする
場合でも、既設の防火部材を取外す作用を容易に行うこ
とが出来る。
(防火構造に使用される部材の構成) 前述したような防火構造を形成するための各部材は、
第4図ないし第8図にそれぞれ示されるものが使用され
る。なお、本発明において使用されるパテ部材は、難燃
剤と、有機質バインダー、無機質充填材、難燃性補強繊
維等を混合して作成したものを用いるが、好ましくは、
三菱電線工業株式会社製のDFパテ(商品名)等を用いる
ことが出来る。また、その他に、同様な防火性能を有す
るものであれば、任意の市販の材料を用いることが出来
る。さらに、防火シートやベルト付きシートに設けるシ
ート部材は、含塩素ポリマー、炭素形成剤、発泡剤、難
燃性脱水剤等を混合したものをシート状に形成し、火災
に接すると耐火性に優れた炭化発砲層を形成し、ケーブ
ル被覆材を断熱保護して、延焼を防止出来るようなもの
が用いられ、例えば、三菱電線工業株式会社製のDFシー
ト(商品名)を使用することが出来るが、その他に、同
様な性能を有する任意の市販のシート状材料を用いるこ
とが出来る。
第4図(a)に示されるベルト付きシート10は、内側
シート部材11に対して複数本のベルト部材15……を一体
に設けているもので、前記内側シート部材11は軟質の防
火性能を有するシート部材12により構成され、その巾W
をケーブルラックの側部材の内側の巾にほぼ一致させる
ように構成する。また、前記内側シート部材11に取付け
られるベルト部材15は、一般のベルト等と同様に、一方
の端部にバックル16を設けておき、ベルト部材の他端部
をバックルに挿入して固定出来るような手段を設ける。
さらに、前記内側シート部材11の表面のベルト部材に対
応する位置には、接着剤層13を設けており、該内側シー
ト部材をパテ部材30の下面に取付けた際に、接着剤層13
がパテ部材30に接着されるようになる。
前記ベルト付きシート10に設けられる内側シート部材
11とベルト部材15とは、同図(b)に示されるように配
置されるもので、シート部材12の下面にベルト部材15を
一体に接続し、該シート部材12の表面には、前記接着剤
層13を設けて、その表面に離型紙14を設けている。そし
て、前記ベルト付きシート10を取り付ける際に、離型紙
14を剥離してパテ部材30の下面に配置し、ベルト部材15
を締め付けることによって、接着剤層13を介してシート
部材12がパテ部材30の下面に接着される。
第5図に示される本発明のパテ部材は、前述したよう
な防火性能を有するパテ部材をあらかじめ任意の形状に
成形したものを用いるようにしており、例えば、第5図
(a)に示される丸パテ31のように、任意の直径φで、
長さLの棒状のものとして構成し、パテ部材33の周囲を
カバーシート32によりカバーしたものを用いることが出
来る。同図(b)に示される板状パテ部材35は、厚さt
と巾H、長さLを任意に設定し、板状の成形したパテ部
材37を、カバーシート36でカバーしたものを用いるよう
にしている。
そして、それ等のパテ部材31、35を厚さや直径が異な
るものを多数種類用意しておき、パテ部材を施工する場
所に対応させて、任意のものを選択的に施工し、ケーブ
ルの周囲を覆うようにする。また、前記パテ部材31、35
は、任意に変形が可能な部材として構成されているの
で、それを隙間等に押込むことによって、ケーブルの間
の隙間を充填したり、ケーブルの上部に沿って複雑な曲
線部分に、隙間を形成しないようにして、覆うようにす
ることが出来る。そして、それ等のパテ部材を取り外す
場合でも、パテ部材の表面をカバーシートで覆っている
ので、手を汚したり、ケーブル等を汚すことなしに、用
意に除去が可能であり、そのまま変形して再使用するこ
とが出来る。
第6図に示される例は、本発明の防火シート40の構成
を示している。前記防火シート40は、前述したような難
燃性の材料をシート状に成形したものをシート部材41と
して設け、その表面をフィルム44で覆い、他方の面に接
着剤層42を設け、該接着剤層の表面に離型紙43を配置し
ている。そして、前記防火シート40をロール状に巻いて
おき、ケーブルとケーブルラックをカバーする長さに切
断して使用する。また、前記防火シート40は、接着剤層
42を内側に向けて使用することにより、接着剤層を介し
て他の部材に接着させることが出来るので、防火シート
の内側に配置される防火部材との接続を良好な状態で行
うことが出来る。さらに、前記防火シートは、ケーブル
の布設替えを行う際には、容易に取り外すことが出来、
その後で再使用が可能なものとなっている。
第7図に示されるピローブロック50は、綿状のガラス
繊維やロックウール51を、カバーシート52で覆った枕状
の部材として構成されており、それを任意の形状に変形
して、空間部分に詰めることが出来るようになってい
る。また、前記ピローブロック50は、カバーシート52に
対してピンホールを設けておくことにより、任意に変形
することが可能であり、装着後にロックウールの弾性に
より空間を密に、充填することが出来る。そして、狭い
空間部分に挿入する場合でも、その施工を容易に行うこ
とが出来、カバーシートの内部に収容されるロックウー
ルが、作業員に付着して作業に支障が生じたりすること
がない。
また、第8図に示される例は、本発明に使用されるス
テンレスベルト20とクロスベルト25とを示しているもの
で、ステンレスベルト20は同図(a)および(b)に示
されるように構成される。前記ステンレスベルト20は、
厚さが0.25mm程度のステンレス製の帯状のベルト部材21
の一端部に、一般のベルト部材の場合と同様に、自動ロ
ック手段を設けたバックル22を配置し、他端部をバック
ル22に挿入することにより、容易に固定出来るように構
成している。また、一旦取り付けたベルト部材は、ロッ
クを解除することにより、容易に取外すことが出来るよ
うにされる。
同図(c)に示される例は、本発明のクロスベルト25
を示している。前記クロスベルト25は、難燃製の繊維で
構成されたベルト部材26を用い、その一端部にステンレ
スベルトの場合と同様に、バックル27を設け、該クロス
ベルトの取り付けを容易に行い得るようにしている。
前述したように構成した本発明の防火材料と、その固
定支持部材は、第3図(a)ないし(c)にそれぞれ示
されるような順序にしたがって、ケーブルの周囲に装着
され、ケーブル線路の防火構造を構成することが出来
る。
(発明の防火構造の他の実施例) 第1図に示された本発明の防火部材は、ケーブル区間
を任意に区画して、火災の延焼等を防止するために用い
られるものとして示したが、本発明の防火部材は、工場
やビルの間仕切りの部分でも、使用することが出来る。
第9図に示される例は、簡易耐火壁等の間仕切り8に貫
通孔を設けた場合の防火部材の構成を示している。同図
(a)および(b)に示されるように、間仕切り壁8に
設けた貫通孔9には、ケーブル1の周囲にピローブロッ
ク50を多数押込んで、防火出来るようにするが、それに
加えて、本発明の前記実施例に示されたものと同様な構
成を有する防火部材2を設ける。
前記防火部材2は、第3図に示されるような手順でケ
ーブル1に対して施工され、壁に接するように配置され
る。したがって、前記第9図に示されたようにして、ケ
ーブルに対して設けられる防火部材と、孔をふさぐピロ
ーブロックとは、そのケーブルの布設替えを行う際に
は、容易に取外すことが出来るとともに、ケーブルを追
加した後で、同じ部材を用いて、防火部材を再び構築す
ることが出来る。なお、前記壁に接して配置される防火
部材は、壁の一方の側のみに設けることが出来るが、必
要に応じて、壁の両側の位置にそれぞれ配置することも
可能である。
第10図および第11図に示される本発明の他の実施例
は、ケーブル線路が垂直に配置されている場合の防火部
材について示している。
ケーブルの垂直線路に防火部材を施工する場合には、
第10図(a)、(b)に示されるように、比較的長い防
火区間に形成することが必要とされる。したがって、本
発明の実施例では、防火部材2aを非常に長い区間Lに亘
って形成し、ケーブル1を防火シート40で覆い、その防
火部材の中央部に所定の巾1でパテ部材30を配置する
とともに、下部に巾の狭い区間l3の範囲でパテ部材30a
を配置している。
また、前記パテ部材30を設ける中央部分と、パテ部材
30aを設ける最下部の部分とは、それぞれ第3図に示さ
れたような工程を経て、防火部材を形成するが、その他
の部分は、防火シート40の端部を重ねるようにして、ケ
ーブルとケーブルラックの周囲に巻きつける手段を用い
ることが出来る。そして、前記防火シートの周囲を所定
の間隔でクロスベルト25やステンレスベルト20、配置
し、それ等のベルト部材を締付け固定することにより、
ケーブルと一体の防火部材2aを構築することが出来る。
また、ケーブルラックの内部に余裕空間が存在する場
合には、第11図のように、その余裕空間部にピローブロ
ック50を挿入して、空気が流通することを防止し、内部
に空気が流通しないような処理を行ってから、防火シー
トを被覆する手段を用いるが、前記ピローブロックを用
いることは、第2図の場合と同様にして行われる。
したがって、垂直方向に布設されたケーブル線路の場
合でも、比較的長く防火部材を設定することにより、ケ
ーブルの延焼を防ぎ、防火区画を容易に設定することが
出来る。
(発明の効果) 本発明のケーブル線路の防火構造は、上記したような
構成を有するものであり、防火のための各部材を、それ
ぞれユニットとして形成したものを組合せて、ベルト等
を用いて固定するのみであるから、ケーブル線路の防火
構造の施工を容易に行うことができるとともに、防火の
性能を良好に発揮させることが出来る。また、本発明に
おいて、ラックに収容されているケーブルの間と周囲の
部分にシート包装の防火パテを充填させるので、防火部
でケーブルの間の隙間を塞ぐことが可能である。また、
前記防火パテは、シートにより包装し、変形が容易なも
のを用いているので、ケーブル間に詰め込むことや、ケ
ーブル周囲を覆う際に容易に変形が可能であるから、ケ
ーブルの周囲に隙間が形成されることはなく、ケーブル
にパテが直接付着することもない。
そして、ラックの上面等に空間が形成される場合に
は、その空間部に不燃性のピローブロックを配置して、
余分な空間が生じないような処理を行ってから、外側に
別の防火シートを巻き付けて固定するので、2重の防火
シートと防火パテとによりケーブルを火災から保護する
ことができる。また、本発明の防火構造において、防火
シートとベルトとを一体に構成したユニットとして構成
しているものであるから、ケーブルラックに巻き付けて
固定する作業を容易に行うことができ、工事を容易に行
うことができる。さらに、ケーブルを取換えたり増線す
る際にも、既存の防火部材をそのまま外して、再使用す
ることができ、材料を無駄にすることがない。前記効果
に加えて、本発明の防火手段を構成する各部材は、パテ
部材等もケーブルに対して直接接着されない状態で配置
され、各部材がベルト部材を用いてケーブルラックに固
定保持されるので、ケーブルを取換え等を行う場合で
も、既設の防火部材を取外す作用を容易に行うことが出
来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の防火部材の構成を示すもので、同図
(a)は一部を切り欠いた平面図、(b)はその側面
図、第2図は本発明の他の実施例の平面図、第3図
(a)ないし(c)はそれぞれ本発明の防火部材の施工
を順を追って示す説明図、第4図(a)はベルト付きシ
ートの平面図、同図(b)はその側面図、第5図(a)
は丸パテ部材の斜視図、同図(b)は板状パテ部材の斜
視図、第6図は本発明の防火シートの説明図、第7図は
ピローブロックの説明図、第8図(a)はステンレスベ
ルトの平面図、同図(b)はその側面図、同図(c)は
クロスベルトの平面図、第9図(a)は本発明の防火部
材を壁に近接した位置に設ける場合の説明図、同図
(b)はその斜視図、第10図(a)はケーブル線路を垂
直に配置したものに対する防火部材の取り付け状態を示
す正面図、同図(b)はその側面図であり、第11図はケ
ーブルラックに余裕空間のある場合の防火部材の取り付
け状態を示す正面図である。 図中の符号 1……ケーブル、2……防火部材、5……ケーブルラッ
ク、10……ベルト付きシート、11……内側シート部材、
12……シート部材、13……接着剤層、15……ベルト部
材、16……バックル、20……ステンレスベルト、25……
クロスベルト、30……パテ部材、31……丸パテ部材、35
……板状パテ部材、40……防火シート、41……シート部
材、42……接着剤層、50……ピローブロック、51……ロ
ックウール。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−147293(JP,A) 特開 昭54−57694(JP,A) 特開 昭56−141711(JP,A) 特開 昭62−110420(JP,A) 特開 昭62−118708(JP,A) 特開 昭62−296712(JP,A) 特開 昭62−100117(JP,A) 実開 昭64−34815(JP,U) 実開 昭63−172226(JP,U) 実開 昭63−77424(JP,U) 実開 昭62−152631(JP,U) 実開 昭52−124494(JP,U) 実開 昭57−203617(JP,U) 実開 昭58−174922(JP,U) 実開 昭60−162925(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーブルラック内に複数本のケーブルが収
    納布設されたケーブル線路に施す防火処理部であって、 予め任意の形状に形成され使用時において所望形状に変
    形可能とされた複数個のシート包装防火パテ部材と、接
    着層を備えた複数本のベルト部材とを用いて、防火処理
    を施すべき前記ケーブルラック内のケーブル間隙および
    ケーブル群周囲を充填・包囲し、 次いで、防火パテ包囲ケーブル群を囲むケーブルラック
    の全周囲を、接着層を備えた防火シートで包囲するとと
    もに、複数本のベルト部材により締付固定してなること
    を特徴とするケーブル線路の防火構造。
  2. 【請求項2】ケーブルラック内に複数本のケーブルが収
    納布設されたケーブル線路に施す防火処理部であって、 予め任意の形状に形成され使用時において所望形状に変
    形可能とされた複数個のシート包装防火パテ部材と、 所望形状に変形可能な複数個の不燃性ピローブロック
    と、 接着層を備えた複数本のベルト部材とを用いて、防火処
    理を施すべき前記ケーブルラック内のケーブル間隙およ
    びケーブル群周囲を充填・包囲し、 次いで、防火パテ包囲ケーブル群を囲むケーブルラック
    の全周囲を、接着層を備えた防火シートで包囲するとと
    もに、複数本のベルト部材により締付固定してなること
    を特徴とするケーブル線路の防火構造。
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