JP2717054B2 - 厚膜サーミスタおよび厚膜サーミスタ用の組成物 - Google Patents

厚膜サーミスタおよび厚膜サーミスタ用の組成物

Info

Publication number
JP2717054B2
JP2717054B2 JP5241609A JP24160993A JP2717054B2 JP 2717054 B2 JP2717054 B2 JP 2717054B2 JP 5241609 A JP5241609 A JP 5241609A JP 24160993 A JP24160993 A JP 24160993A JP 2717054 B2 JP2717054 B2 JP 2717054B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thick film
thick
film thermistor
component
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5241609A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0799101A (ja
Inventor
敏 守谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koa Corp
Original Assignee
Koa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koa Corp filed Critical Koa Corp
Priority to JP5241609A priority Critical patent/JP2717054B2/ja
Publication of JPH0799101A publication Critical patent/JPH0799101A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2717054B2 publication Critical patent/JP2717054B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Adjustable Resistors (AREA)
  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は厚膜サーミスタおよび厚
膜サーミスタ用の組成物に関し、例えば、絶縁基板上に
印刷形成される厚膜サーミスタおよびその厚膜サーミス
タ用の組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、厚膜サーミスタの組成として、サ
ーミスタ特性を有するMn,Co,Fe,Niなどの金属酸化物
と、導電材料としてのRuO2と、ガラス粉末とを混合した
厚膜サーミスタ用材料が知られている。そして、この材
料を、絶縁基板上に形成された第1の電極の一部に重ね
合わせるように印刷し、さらにその上に第2の電極を重
ね合わせて形成したサンドイッチ状の厚膜サーミスタが
製品化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
おいては、次のような問題点があった。すなわち、上記
従来例においては、焼成時に有機ビヒクル成分の熱分解
によって発生するCO2と、サーミスタ特性を有するMn,C
o,Fe,Niなどの金属酸化物および電極材料に使用するAg
またはAg/Pdの酸化還元反応によるO2の発生により、サ
ーミスタ厚膜にピンホールやボイド(空孔)が発生し
た。このため、第2の電極を重ね合わせて焼成する際
に、このピンホールやボイドを介して、第2の電極と第
1の電極とがショートして製品歩留りを低下させたり、
メッキ時や使用中にボイド内部に水分が侵入して、特性
を劣化させるなどの問題があった。
【0004】このピンホールやボイドの発生を抑えるた
めに、ガラスを高軟化点のものに変えることが考えられ
る。この方法によれば、ガス(CO2やO2)を抜いた後に
ガラスを軟化させることができるので、ピンホールやボ
イドの発生を抑えることができるが、従来のシート抵抗
値4kΩ,B定数3,900Kだったものが、高軟化点ガラスを
用いると1.6MΩ,5,000Kと非常に高くなってしまい、設
計変更を余儀なくされたり、従来と同等の特性が得られ
ない問題があった。
【0005】本発明は上述した問題を解決するためのも
のであり、厚膜サーミスタの焼成時におけるピンホール
やボイドの発生を抑えることができる厚膜サーミスタ用
の組成物と、その組成物により製造した従来とほぼ同じ
特性の厚膜サーミスタとを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成する一手段として、以下の構成を備える。本発明に
かかる厚膜サーミスタ用の組成物は、サーミスタ特性を
有する金属酸化物を少なくとも二種類混合し加熱焼成し
て得た第一の成分と、導電性物質である第二の成分と、
少なくともMgとSiそれぞれの酸化物を混合し加熱焼成し
て得た第三の成分と、絶縁物である第四の成分とを含む
ことを特徴とする。
【0007】また、本発明にかかる厚膜サーミスタは、
所定サイズの絶縁基板の一方の面に形成した第一の電極
と、前記厚膜サーミスタ用の組成物により前記第一の電
極に重畳するように形成した厚膜と、前記厚膜に重畳す
るように形成した第二の電極とを有することを特徴とす
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明にかかる一実施例の厚膜サーミ
スタおよびその厚膜サーミスタ用の組成物の製造方法を
図面を参照して詳細に説明する。
【0009】まず、厚膜サーミスタの組成について説明
するが、下記においては重量百分率を[wt%]と記す。な
お、以下の説明で示す組成比や混合比は一例であり、本
発明はこれに限定されるものではなく、製造する厚膜サ
ーミスタの特性や仕様に応じて決定されるものである。
【0010】まず、Mn3O4,Co3O4をモル比1:1で混合して
加熱焼成することにより固相反応させて得た金属酸化物
粉末39[wt%]と、導電性物質としてRuO2粉末6[wt%]と、M
gOとSiO2をモル比2:1で混合して1,000℃で2時間加熱焼
成することにより固相反応させて得た酸化物粉末10[wt
%]と、ホウケイ酸鉛ガラス粉末45[wt%]とを、秤量し自
動混合機またはボールミルによって混合する。なお、金
属酸化物粉末は、サーミスタ特性を有するMn,Co,Fe,Ni
などの酸化物を、目的とする特性に応じて混合したもの
であればよい。
【0011】さらに、有機ビヒクルとして、例えば7[wt
%]のエチルセルロースを含むブチルカルビトールを、前
記混合物の35[wt%]になるように加えて、三本ロールな
どで充分に混合することによって厚膜サーミスタ用ペー
ストにする。次に、厚膜サーミスタの形成について図1
と図2を参照して説明する。なお、図1は厚膜サーミス
タの一例を示す正面図、図2は図1のA-A矢視断面図で
ある。また、以下の説明で示す面積や厚さなどの値は一
例であり、本発明はこれに限定されるものではなく、製
造する厚膜サーミスタの特性や仕様に応じて決定される
ものである。
【0012】1は絶縁基板で、例えばアルミナ基板など
である。絶縁基板1の一方の面に、例えばAgまたはAg/P
dなどの導体ペーストを印刷し焼成して、所定サイズの
下側電極2を形成する。続いて、下側電極2の一部に重
畳するように、前述した厚膜サーミスタ用ペーストを印
刷し焼成して、所定サイズの厚膜サーミスタ体3を形成
する。なお、焼成は例えば850℃10分間で行い、焼成後
のサーミスタ膜厚は40μmにする。
【0013】続いて、厚膜サーミスタ体3に一部に重畳
するように、例えばAgまたはAg/Pdなどの導体ペースト
を印刷し焼成して、所定サイズの上側電極4を形成す
る。なお、下側電極2と上側電極4との対向面積は0.25
mm2にする。このようにして得られた厚膜サーミスタの
特性などを説明する。図3は作成した試料の特性測定結
果(シート抵抗値とB定数の代表値)、および、試料の
断面を切断研磨してピンホールやボイドの有無を顕微鏡
観察した結果を示している。
【0014】図3に示すように、組成比タイプ3から7
の試料ではピンホールやボイドの発生がなく、さらに、
組成比タイプ4の試料はシート抵抗値4kΩ,B定数3,980
Kが得られ、従来の厚膜サーミスタの組成とほぼ同等の
特性が得られている。なお、組成比タイプ1の試料(つ
まりMgとSiの混合酸化物を混入しなかったもの)では、
サーミスタ膜の断面積比20から30%にボイドなどが発生
していた。
【0015】従って、組成比タイプ3から7の厚膜サー
ミスタ用ペーストを用いて厚膜サーミスタを製造すれ
ば、サーミスタ厚膜にピンホールやボイドが発生しない
ため、これらに起因する上下電極のショートによる製品
歩留りの低下や、ボイド内への水分侵入による寿命劣化
を防止することができる。さらに、従来とほぼ同等のシ
ート抵抗値やB定数が得られる組成比タイプ4の厚膜サ
ーミスタ用ペーストは、設計変更を必要とせずに、従来
の厚膜サーミスタ用ペーストに置き換えることができ
る。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少なくともMgとSiそれぞれの酸化物を混合し加熱焼成し
て得た第三の成分を含む厚膜サーミスタ用の組成物によ
り、厚膜サーミスタの焼成時におけるピンホールやボイ
ドの発生を抑えることができ、その組成物により厚膜サ
ーミスタを製造すると、従来とほぼ同じ特性の厚膜サー
ミスタとを得ることができる。従って、この組成物を用
いた厚膜サーミスタは次の効果を得ることができる。 (a)厚膜サーミスタ焼成時におけるピンホールやボイド
の発生を抑え、ピンホールやボイドに起因する電極間の
ショートを防いで製品歩留りを向上するとともに、ボイ
ド内への水分侵入による寿命劣化を防止する。 (b)従来とほぼ同等のシート抵抗値やB定数が得られるの
で、大きな設計変更を必要とせず、従来の厚膜サーミス
タ用ペーストに置き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる一実施例の厚膜サーミスタの一
例を示す正面図である。
【図2】図1のA-A矢視断面図である。
【図3】図3は作成した試料の代表的特性などを示す図
である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2,4 電極 3 厚膜サーミスタ体

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーミスタ特性を有する金属酸化物を少
    なくとも二種類混合し加熱焼成して得た第一の成分と、 導電性物質である第二の成分と、 少なくともMgとSiそれぞれの酸化物を混合し加熱焼成し
    て得た第三の成分と、 絶縁物である第四の成分とを含むことを特徴とする厚膜
    サーミスタの組成
  2. 【請求項2】 前記第一の成分はMn,Co,Fe,Niそれぞれ
    の酸化物を少なくとも二種類含むことを特徴とする請求
    項1に記載された厚膜サーミスタの組成
  3. 【請求項3】 前記第二の成分はRuO2であることを特徴
    とする請求項1に記載された厚膜サーミスタの組成
  4. 【請求項4】 前記第四の成分はガラスであることを特
    徴とする請求項1に記載された厚膜サーミスタの組成
  5. 【請求項5】 前記第一の成分を35から39重量%、前記
    第二の成分を6から10重量%、前記第三の成分を10から15
    重量%、前記第四の成分を40から45重量%含むことを特徴
    とする請求項1から請求項4の何れかに記載された厚膜サ
    ーミスタの組成
  6. 【請求項6】 所定サイズの絶縁基板の一方の面に形成
    した第一の電極と、 請求項1から請求項5の何れかに記載された厚膜サーミス
    の組成物により前記第一の電極に重畳するように形
    成した厚膜と、 前記厚膜に重畳するように形成した第二の電極とを有す
    ることを特徴とする厚膜サーミスタ。
JP5241609A 1993-09-28 1993-09-28 厚膜サーミスタおよび厚膜サーミスタ用の組成物 Expired - Fee Related JP2717054B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5241609A JP2717054B2 (ja) 1993-09-28 1993-09-28 厚膜サーミスタおよび厚膜サーミスタ用の組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5241609A JP2717054B2 (ja) 1993-09-28 1993-09-28 厚膜サーミスタおよび厚膜サーミスタ用の組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0799101A JPH0799101A (ja) 1995-04-11
JP2717054B2 true JP2717054B2 (ja) 1998-02-18

Family

ID=17076870

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5241609A Expired - Fee Related JP2717054B2 (ja) 1993-09-28 1993-09-28 厚膜サーミスタおよび厚膜サーミスタ用の組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2717054B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102971808B (zh) * 2010-06-24 2015-11-25 Tdk株式会社 片式热敏电阻及其制造方法
JP6543888B2 (ja) 2013-05-13 2019-07-17 株式会社村田製作所 電子部品
JP2016178437A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 株式会社立山科学デバイステクノロジー 水晶発振器及びその製造方法
JP6590004B2 (ja) * 2018-01-15 2019-10-16 三菱マテリアル株式会社 サーミスタ素子及びその製造方法
CN113582668B (zh) * 2021-08-24 2022-12-09 中科传感(佛山)科技有限公司 一种锰镍钴基耐高温柔性热敏器件的全印刷制备方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH047803A (ja) * 1990-04-25 1992-01-13 Koa Corp 厚膜サーミスタ組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0799101A (ja) 1995-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4695403A (en) Thick film conductor composition
JP2005235754A (ja) 導電性材料及びその製造方法、抵抗体ペースト、抵抗体、電子部品
JPH10224004A (ja) 厚膜抵抗体ペースト
JP2717054B2 (ja) 厚膜サーミスタおよび厚膜サーミスタ用の組成物
JPH02249203A (ja) 抵抗材料、その製造方法およびそれを用いた抵抗ペースト
JP3120703B2 (ja) 導電性ペースト及び積層セラミック電子部品
US5562972A (en) Conductive paste and semiconductor ceramic components using the same
US4684543A (en) Starting mixture for an insulating composition comprising a lead glass, silk-screening ink comprising such a mixture, and the use of said ink for the protection of hybrid microcircuits on ceramic substrates
JP2005209744A (ja) 厚膜抵抗体ペースト及び厚膜抵抗体、電子部品
JP2005244115A (ja) 抵抗体ペースト、抵抗体及び電子部品
US6190790B1 (en) Resistor material, resistive paste and resistor using the resistor material, and multi-layered ceramic substrate
CN100590754C (zh) 电阻体膏剂、电阻体、及使用了所述电阻体的电路基板
JPH11135303A (ja) 厚膜サーミスタ組成物
JP3567774B2 (ja) 抵抗材料、これを用いた抵抗ペーストおよび抵抗体、ならびにセラミック多層基板
US6355188B1 (en) Resistive material, and resistive paste and resistor comprising the material
JP3538700B2 (ja) 抵抗材料、これを用いた抵抗ペーストおよび抵抗体、ならびにセラミック多層基板
JP2644017B2 (ja) 抵抗ペースト
JP3399187B2 (ja) セラミック電子部品及び積層セラミックコンデンサ
JPH0654726B2 (ja) 厚膜抵抗体形成用組成物
JPH0850806A (ja) 厚膜導体用組成物
JPH051963B2 (ja)
JP2005209738A (ja) 厚膜抵抗体及びその製造方法
JPH0562516A (ja) 導電性ペースト
JP2006261250A (ja) 抵抗体ペースト、抵抗体及び電子部品
JPH07336021A (ja) 厚膜配線用基板、および、その製造方法、ならびに、厚膜配線形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19971007

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071107

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081107

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081107

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091107

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101107

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101107

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111107

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121107

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees