JP2717016B2 - 半導体レーザおよびその製造方法 - Google Patents
半導体レーザおよびその製造方法Info
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- JP2717016B2 JP2717016B2 JP2068577A JP6857790A JP2717016B2 JP 2717016 B2 JP2717016 B2 JP 2717016B2 JP 2068577 A JP2068577 A JP 2068577A JP 6857790 A JP6857790 A JP 6857790A JP 2717016 B2 JP2717016 B2 JP 2717016B2
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- H01S5/2036—Broad area lasers
Landscapes
- Semiconductor Lasers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は半導体レーザおよびその製造方法に係り、
特に、MBE装置で製造されるAlGaAs系半導体レーザおよ
びその製造方法に関する。
特に、MBE装置で製造されるAlGaAs系半導体レーザおよ
びその製造方法に関する。
<従来の技術> 近年において、半導体レーザをMBE法で製造する方法
が提案されているが、2回のMBE成長工程を必要とする
構造の半導体レーザは、従来次のような方法で製造され
ている。
が提案されているが、2回のMBE成長工程を必要とする
構造の半導体レーザは、従来次のような方法で製造され
ている。
まず、一回目のMBE成長工程で第一の成長層を形成し
た後、ホトエッチング工程にて第一の上部クラッド層ま
で達する深さで、かつ所定の幅のストライプ溝を形成す
る。このホトエッチング工程を行ったことに伴い、前記
エッチングした部分(第一の上部クラッド層の表面)に
酸化物等の不純物が直接付着するから、この不純物を所
定の方法にて蒸発させる。しかる後、二回目のMBE成長
工程で第二の成長層を積層させる。
た後、ホトエッチング工程にて第一の上部クラッド層ま
で達する深さで、かつ所定の幅のストライプ溝を形成す
る。このホトエッチング工程を行ったことに伴い、前記
エッチングした部分(第一の上部クラッド層の表面)に
酸化物等の不純物が直接付着するから、この不純物を所
定の方法にて蒸発させる。しかる後、二回目のMBE成長
工程で第二の成長層を積層させる。
しかし、上記の方法によると、前記不純物を蒸発させ
る工程において、第一の上部クラッド層のAl組成が0.4
以上の場合、前記酸化物等の不純物は蒸発されにくくな
るため、第二の成長工程にて形成される第二の成長層の
積層状態が劣化し、この部分を電流が流れなくなるとい
う問題を生じる。
る工程において、第一の上部クラッド層のAl組成が0.4
以上の場合、前記酸化物等の不純物は蒸発されにくくな
るため、第二の成長工程にて形成される第二の成長層の
積層状態が劣化し、この部分を電流が流れなくなるとい
う問題を生じる。
一方、前記第一の上部クラッド層のAl組成を0.4以下
にすれば第二の成長層の積層状態は比較的良いが、光閉
じ込め効率が低下するという問題が生じる。
にすれば第二の成長層の積層状態は比較的良いが、光閉
じ込め効率が低下するという問題が生じる。
この問題に対応する方法として、第一の上部クラッド
層が露出しないようにN型GaAs層からなる光吸収層を少
し残してストライプ溝を形成し、サーマルクリーニング
工程にて、前記少し残した光吸収層と不純物とを除去
し、第二の成長工程にて第二の成長層を積層する方法が
特公平1−37871に提案されており、以下にその従来例
の半導体レーザの製造方法を第4図(a)乃至(d)を
用いて説明する。
層が露出しないようにN型GaAs層からなる光吸収層を少
し残してストライプ溝を形成し、サーマルクリーニング
工程にて、前記少し残した光吸収層と不純物とを除去
し、第二の成長工程にて第二の成長層を積層する方法が
特公平1−37871に提案されており、以下にその従来例
の半導体レーザの製造方法を第4図(a)乃至(d)を
用いて説明する。
第4図(a)におけるN型GaAs基板101上にN型AlGaA
sクラッド層102と、アンドープのAlGaAs活性層103と、
P型AlGaAsクラッド層104と、N型GaAs光吸収層105と、
N型AlGaAs蒸発防止層106とで構成する第1の成長層をM
BE成長法にて積層する。
sクラッド層102と、アンドープのAlGaAs活性層103と、
P型AlGaAsクラッド層104と、N型GaAs光吸収層105と、
N型AlGaAs蒸発防止層106とで構成する第1の成長層をM
BE成長法にて積層する。
次に、第4図(b)に示すように、ストライプ溝が形
成されるべき部分以外のN型AlGaAs蒸発防止層106上に
ホトレジスト120を塗布する。このホトレジスト120をマ
スクとして光吸収層105が適宜に残るように、蒸発防止
層106と光吸収層105とをそれぞれ選択エッチングしてス
トライプ溝400を形成する(ホトエッチング工程)。
成されるべき部分以外のN型AlGaAs蒸発防止層106上に
ホトレジスト120を塗布する。このホトレジスト120をマ
スクとして光吸収層105が適宜に残るように、蒸発防止
層106と光吸収層105とをそれぞれ選択エッチングしてス
トライプ溝400を形成する(ホトエッチング工程)。
上記ホトレジスト120を除去した後、第4図(c)に
示すように砒素分子線401を当てながら約740℃に加熱す
る。このまま約20分間行うことにより、表面に付着して
いる酸化物などの不純物と、溝400内に残された光吸収
層105とを蒸発させる(サーマルクリーニング工程)。
示すように砒素分子線401を当てながら約740℃に加熱す
る。このまま約20分間行うことにより、表面に付着して
いる酸化物などの不純物と、溝400内に残された光吸収
層105とを蒸発させる(サーマルクリーニング工程)。
その後、温度を600℃にして、第4図(d)に示すよ
うにP型AlGaAsクラッド層108とP型GaAsキャップ層109
をMBE成長法にて積層する(第二の成長工程)。
うにP型AlGaAsクラッド層108とP型GaAsキャップ層109
をMBE成長法にて積層する(第二の成長工程)。
以下、通常の半導体レーザの製造方法と同様にP型電
極110とN型電極111とを形成する。
極110とN型電極111とを形成する。
上述の方法によると、ホトエッチング工程時において
第一の上部クラッド層に付着した不純物をサーマルクリ
ーニング工程により除去することができ、第一の上部ク
ラッド層および光吸収層の表面は清浄である。その結
果、第一の上部クラッド層のAl組成の値に関係なく第二
の成長層の積層状態を良好にすることができる。
第一の上部クラッド層に付着した不純物をサーマルクリ
ーニング工程により除去することができ、第一の上部ク
ラッド層および光吸収層の表面は清浄である。その結
果、第一の上部クラッド層のAl組成の値に関係なく第二
の成長層の積層状態を良好にすることができる。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、ストライプ溝の幅をレーザ発振の横モ
ード制御をする際に適当な5μmに設定した場合、上記
従来技術の製造方法により作成すると、N型GaAs光吸収
層105とN型AlGaAs蒸発防止層106の層厚の和は0.4μm
程度が限界である。
ード制御をする際に適当な5μmに設定した場合、上記
従来技術の製造方法により作成すると、N型GaAs光吸収
層105とN型AlGaAs蒸発防止層106の層厚の和は0.4μm
程度が限界である。
このN型の2つの層は電流阻止層の働きをし、ストラ
イプ溝への電流閉じ込めの働きをするが、この程度の厚
さの場合、その働きは光出力5mW程度の低出力が限界で
ある。光ディスクやレーザプリンタ等に使用する際に必
要な30mW以上の高光出力を得ようとすると駆動電力が大
きくなり、PNP接合のうちN型層が薄いため電流が阻止
されずターンオンがおこる。
イプ溝への電流閉じ込めの働きをするが、この程度の厚
さの場合、その働きは光出力5mW程度の低出力が限界で
ある。光ディスクやレーザプリンタ等に使用する際に必
要な30mW以上の高光出力を得ようとすると駆動電力が大
きくなり、PNP接合のうちN型層が薄いため電流が阻止
されずターンオンがおこる。
この問題を解決する一つの方法としてN型GaAs光吸収
層105とN型AlGaAs蒸発防止層106のN型ドープ、例えば
Siのドープ量を増加させることが考えられるが、Siのド
ープ量の増加は熱拡散による高抵抗層の発生や非発光再
結合の要因となるためドープ層は5×1018cm-3が限界で
ある。
層105とN型AlGaAs蒸発防止層106のN型ドープ、例えば
Siのドープ量を増加させることが考えられるが、Siのド
ープ量の増加は熱拡散による高抵抗層の発生や非発光再
結合の要因となるためドープ層は5×1018cm-3が限界で
ある。
従って、高出力を得るためには上記2つのN型層の層
厚を厚くして、電流をストライプへ充分に閉じ込める必
要がある。しかし、上述したように、この製造方法では
光吸収層105と蒸発防止層106とを厚くして深いストライ
プ溝を形成することは困難である。その理由を第5図に
従って説明する。
厚を厚くして、電流をストライプへ充分に閉じ込める必
要がある。しかし、上述したように、この製造方法では
光吸収層105と蒸発防止層106とを厚くして深いストライ
プ溝を形成することは困難である。その理由を第5図に
従って説明する。
第5図は第4図(c)のサーマルクリーニング工程の
前のストライプ溝の図である。もし、光吸収層105と蒸
発防止層106の層厚の和を0.4μm以上とすると照射して
いる砒素分子線にやや指向性があるため、ストライプ溝
の両側の底の領域500に砒素圧の低い分布が発生する。
この分布は光吸収層105と蒸発防止層106の層圧の和が厚
いほど強く発生する傾向にある。
前のストライプ溝の図である。もし、光吸収層105と蒸
発防止層106の層厚の和を0.4μm以上とすると照射して
いる砒素分子線にやや指向性があるため、ストライプ溝
の両側の底の領域500に砒素圧の低い分布が発生する。
この分布は光吸収層105と蒸発防止層106の層圧の和が厚
いほど強く発生する傾向にある。
この分布の発生により領域500の砒素圧は減少し、前
記残された光吸収層105が局部的にサーマルクリーニン
グ工程により再蒸発を起こす。しかも、このGaAs層の再
蒸発は、充分にAs分子線が照射されないとGaAs層のAsだ
けが蒸発し、Gaのドロップレットが発生することにな
る。このGaのドロップレットは高温のため溶解してお
り、従って、下層のP型AlGaAsクラッド層104をも溶解
してしまう。
記残された光吸収層105が局部的にサーマルクリーニン
グ工程により再蒸発を起こす。しかも、このGaAs層の再
蒸発は、充分にAs分子線が照射されないとGaAs層のAsだ
けが蒸発し、Gaのドロップレットが発生することにな
る。このGaのドロップレットは高温のため溶解してお
り、従って、下層のP型AlGaAsクラッド層104をも溶解
してしまう。
実験ではストライプ溝を幅5μmとした場合、GaAsの
再蒸発速度を0.5μm/hrとすると深さが0.4μm以上でこ
の現象が発生した。つまり、この方法で製造するとN型
GaAs吸収層とN型AlGaAs蒸発防止層の和は、0.4μmが
限界である。
再蒸発速度を0.5μm/hrとすると深さが0.4μm以上でこ
の現象が発生した。つまり、この方法で製造するとN型
GaAs吸収層とN型AlGaAs蒸発防止層の和は、0.4μmが
限界である。
また、光吸収層と蒸発防止層との層厚の和を0.4μm
とし、ストライプ溝の幅を5μm、深さを0.4μmとし
て製造したレーザ素子はCWで光出力25mW以上ですべての
素子がターンオンしてしまった。
とし、ストライプ溝の幅を5μm、深さを0.4μmとし
て製造したレーザ素子はCWで光出力25mW以上ですべての
素子がターンオンしてしまった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、P型AlGaAsク
ラッド層のAl組成の値に関係無く第二の成長層の積層状
態を良好にすると共に、光吸収層と蒸発防止層とからな
る電流狭窄層が厚く、高出力においても安定な光出力が
得られる半導体レーザおよびその製造方法を提供するこ
とを目的としている。
ラッド層のAl組成の値に関係無く第二の成長層の積層状
態を良好にすると共に、光吸収層と蒸発防止層とからな
る電流狭窄層が厚く、高出力においても安定な光出力が
得られる半導体レーザおよびその製造方法を提供するこ
とを目的としている。
<課題を解決するための手段> 前記目的を達成するために、本発明による半導体レー
ザは、GaAsからなる半導体基板上にAlGaAsからなる下部
クラッド層と、AlGaAsからなる活性層と、第一のAlGaAs
からなる上部クラッド層と、GaAsからなる光吸収層と、
AlGaAsからなるサーマルクリーニング用の蒸発防止層と
を積層し、前記光吸収層および前記蒸発防止層にストラ
イプ溝を形成し、この上に第二のAlGaAs上部クラッド層
とGaAsキャップ層を積層した半導体レーザにおいて、前
記光吸収層の層厚を0.1μm以上、0.4μm以下とし、前
記光吸収層と前記蒸発防止層の層厚の和を0.4μm以
上、1.5μm以下としたことを特徴とする。
ザは、GaAsからなる半導体基板上にAlGaAsからなる下部
クラッド層と、AlGaAsからなる活性層と、第一のAlGaAs
からなる上部クラッド層と、GaAsからなる光吸収層と、
AlGaAsからなるサーマルクリーニング用の蒸発防止層と
を積層し、前記光吸収層および前記蒸発防止層にストラ
イプ溝を形成し、この上に第二のAlGaAs上部クラッド層
とGaAsキャップ層を積層した半導体レーザにおいて、前
記光吸収層の層厚を0.1μm以上、0.4μm以下とし、前
記光吸収層と前記蒸発防止層の層厚の和を0.4μm以
上、1.5μm以下としたことを特徴とする。
また、請求項1記載の半導体レーザにおいて、光吸収
層のストライプ幅よりも蒸発防止層のストライプ幅の方
が広く形成されたことを特徴とする。
層のストライプ幅よりも蒸発防止層のストライプ幅の方
が広く形成されたことを特徴とする。
また、製造方法としては、MBE装置でもって製造され
るAlGaAs系半導体レーザの製造方法において、GaAsから
なる半導体基板上にAlGaAsからなる下部クラッド層と、
AlGaAsからなる活性層と、第一のAlGaAsからなる上部ク
ラッド層と、GaAsからなる光吸収層と、AlGaAsからなる
蒸発防止層とを順次積層する第一の成長工程と、前記光
吸収層の底部の一部を残すような深さで、且つ光吸収層
のストライプ幅よりも前記蒸発防止層のストライプ幅の
方が大きいストライプ溝を階段状に形成する工程と、前
記ストライプ溝が形成された半導体基板を再度成長室内
に導入し、前記半導体基板を加熱しながら前記半導体基
板を砒素でもって衝撃しつつ、前記ストライプ溝が形成
された半導体基板の表面に付着した不純物および前記残
された光吸収層を蒸発させるサーマルクリーニング工程
と、前記不純物および残された光吸収層の蒸発させた半
導体基板表面に第二の上部クラッド層とキャップ層とを
順次積層する第二の成長工程とを有することを特徴とす
る。
るAlGaAs系半導体レーザの製造方法において、GaAsから
なる半導体基板上にAlGaAsからなる下部クラッド層と、
AlGaAsからなる活性層と、第一のAlGaAsからなる上部ク
ラッド層と、GaAsからなる光吸収層と、AlGaAsからなる
蒸発防止層とを順次積層する第一の成長工程と、前記光
吸収層の底部の一部を残すような深さで、且つ光吸収層
のストライプ幅よりも前記蒸発防止層のストライプ幅の
方が大きいストライプ溝を階段状に形成する工程と、前
記ストライプ溝が形成された半導体基板を再度成長室内
に導入し、前記半導体基板を加熱しながら前記半導体基
板を砒素でもって衝撃しつつ、前記ストライプ溝が形成
された半導体基板の表面に付着した不純物および前記残
された光吸収層を蒸発させるサーマルクリーニング工程
と、前記不純物および残された光吸収層の蒸発させた半
導体基板表面に第二の上部クラッド層とキャップ層とを
順次積層する第二の成長工程とを有することを特徴とす
る。
<作用> 本発明によると、電流阻止層である光吸収層と蒸発防
止層の層厚の和を厚くすることによってストライプ溝へ
の電流閉じ込めの働きが充分に行われ、高出力で発振さ
せても安定な半導体レーザが得られる。
止層の層厚の和を厚くすることによってストライプ溝へ
の電流閉じ込めの働きが充分に行われ、高出力で発振さ
せても安定な半導体レーザが得られる。
また、本発明によると、ホトエッチング工程におい
て、光吸収層を適宜残すような深さでエッチングする
際、光吸収層の幅よりも蒸発防止層の幅のほうか大きい
ストライプ溝を形成することにより、サーマルクリーニ
ング工程時に光吸収層と蒸発防止層の層厚の和が大きい
場合にもAs圧の高低分布や光吸収層の局部的な再蒸発が
発生しないので、P型AlGaAsクラッド層を溶解するGaの
ドロップレットが発生しない。
て、光吸収層を適宜残すような深さでエッチングする
際、光吸収層の幅よりも蒸発防止層の幅のほうか大きい
ストライプ溝を形成することにより、サーマルクリーニ
ング工程時に光吸収層と蒸発防止層の層厚の和が大きい
場合にもAs圧の高低分布や光吸収層の局部的な再蒸発が
発生しないので、P型AlGaAsクラッド層を溶解するGaの
ドロップレットが発生しない。
よって、P型AlGaAsクラッド層のAl組成の値に関係な
く、第二の成長層の積層状態を良好とするとともに光吸
収層と蒸発防止層からなる電流狭窄層を厚くすることが
できる。
く、第二の成長層の積層状態を良好とするとともに光吸
収層と蒸発防止層からなる電流狭窄層を厚くすることが
できる。
<実施例> 以下、本発明の実施例の製造工程を第1図(a)乃至
(d)に従って説明する。
(d)に従って説明する。
第1図(a)に示すようにN型GaAs基板101の上にN
型AlGaAsクラッド層102、AlGaAs活性層103、P型AlGaAs
クラッド層104、N型GaAs光吸収層105、N型AlGaAs蒸発
防止層106、N型GaAs保護層107をMBE成長法により順次
積層する。ここで光吸収層105の層厚は0.1μm以上、0.
4μm以下、蒸発防止層の層厚は0.1μm以上、1.1μm
以下である。
型AlGaAsクラッド層102、AlGaAs活性層103、P型AlGaAs
クラッド層104、N型GaAs光吸収層105、N型AlGaAs蒸発
防止層106、N型GaAs保護層107をMBE成長法により順次
積層する。ここで光吸収層105の層厚は0.1μm以上、0.
4μm以下、蒸発防止層の層厚は0.1μm以上、1.1μm
以下である。
次に、第1図(b)に示すようにホトレジスト120を
N型保護層107の上に塗布した後、ホトリソグラフィに
より3μm幅のストライプ溝をN型GaAs光吸収層105の
上面まで形成する。この時このままRIEによりホトレジ
スト120と、N型GaAs保護層107と、N型AlGaAs蒸発防止
層106と、N型GaAs光吸収層105とをエッチングして、N
型AlGaAs光吸収層105だけを0.1〜0.2μm程度残すよう
にするか、あるいはホトリソグラフィによりホトレジス
ト120を5μm幅に広げて再度エッチングを行い、N型G
aAs光吸収層105だけを0.1〜0.2μm程度残すようにす
る。
N型保護層107の上に塗布した後、ホトリソグラフィに
より3μm幅のストライプ溝をN型GaAs光吸収層105の
上面まで形成する。この時このままRIEによりホトレジ
スト120と、N型GaAs保護層107と、N型AlGaAs蒸発防止
層106と、N型GaAs光吸収層105とをエッチングして、N
型AlGaAs光吸収層105だけを0.1〜0.2μm程度残すよう
にするか、あるいはホトリソグラフィによりホトレジス
ト120を5μm幅に広げて再度エッチングを行い、N型G
aAs光吸収層105だけを0.1〜0.2μm程度残すようにす
る。
その時のストライプ溝の形状は、第1図(c)に示し
たように、N型GaAs光吸収層105のストライプ幅よりも
N型AlGaAs蒸発防止層106およびN型GaAs保護層107のス
トライプ幅の方を広くしている。
たように、N型GaAs光吸収層105のストライプ幅よりも
N型AlGaAs蒸発防止層106およびN型GaAs保護層107のス
トライプ幅の方を広くしている。
次に、ホトレジスト120を除去し、(第1図
(d))、MBE装置内でAs分子線を当てながら、約750℃
で加熱する。このまま約30分間行うことにより表面に付
着している酸化物などの不純物と残されたN型GaAs光吸
収層105、およびN型GaAs保護層107をサーマルクリーニ
ング工程で蒸発させる(第1図(e))。
(d))、MBE装置内でAs分子線を当てながら、約750℃
で加熱する。このまま約30分間行うことにより表面に付
着している酸化物などの不純物と残されたN型GaAs光吸
収層105、およびN型GaAs保護層107をサーマルクリーニ
ング工程で蒸発させる(第1図(e))。
その後、温度を約600℃にしてP型AlGaAsクラッド層10
8、P型GaAsキャップ層109をMBE成長法により積層し、
以下、通常の半導体レーザの製造方法と同様にP型電極
110とN型電極111とを形成する(第1図(f))。
8、P型GaAsキャップ層109をMBE成長法により積層し、
以下、通常の半導体レーザの製造方法と同様にP型電極
110とN型電極111とを形成する(第1図(f))。
さて、そのようにして半導体レーザ素子を作成する
と、第1図(f)に示すようにN型GaAs光吸収層105と
N型AlGaAs蒸発防止層106の層厚の和を1.5μm程度まで
厚くしても第5図に示すような局部的な再蒸発が発生せ
ず高い信頼性の半導体レーザを得ることができる。
と、第1図(f)に示すようにN型GaAs光吸収層105と
N型AlGaAs蒸発防止層106の層厚の和を1.5μm程度まで
厚くしても第5図に示すような局部的な再蒸発が発生せ
ず高い信頼性の半導体レーザを得ることができる。
第2図は本実施例でのサーマルクリーニング工程前の
ストライプ溝を示す図であり、光吸収層のストライプ幅
より蒸発防止層のストライプ幅を大きくしてあるので、
溝の両側の底部にあたる部分201、202は共にAsビームが
充分照射され、N型GaAs光吸収層105がストライプ内で
蒸発するまで第5図に示すような分布は発生しなかっ
た。
ストライプ溝を示す図であり、光吸収層のストライプ幅
より蒸発防止層のストライプ幅を大きくしてあるので、
溝の両側の底部にあたる部分201、202は共にAsビームが
充分照射され、N型GaAs光吸収層105がストライプ内で
蒸発するまで第5図に示すような分布は発生しなかっ
た。
従って、この製造方法により作製した場合、N型GaAs
光吸収層とN型GaAs蒸発防止層との層厚の和を0.4μm
より大きくすることができるため50mW以上の高出力を発
振させてもターンオンすることなく高い信頼性が得られ
た。
光吸収層とN型GaAs蒸発防止層との層厚の和を0.4μm
より大きくすることができるため50mW以上の高出力を発
振させてもターンオンすることなく高い信頼性が得られ
た。
実際には、ストライプ溝を5μm、N型GaAs光吸収層
105の層厚は0.3μm、N型AlGaAs蒸発防止層106の層厚
は0.4μmで合計の層厚を0.7μmとした素子で、室温連
続発振で最大200mWの光出力が基本横モードで得られ、
信頼性においても50℃、100mW動作で5000hr以上の信頼
性が得られた。
105の層厚は0.3μm、N型AlGaAs蒸発防止層106の層厚
は0.4μmで合計の層厚を0.7μmとした素子で、室温連
続発振で最大200mWの光出力が基本横モードで得られ、
信頼性においても50℃、100mW動作で5000hr以上の信頼
性が得られた。
<実施例2> 本発明を適用した他の実施例を第3図に示すがN型Ga
As光吸収層105のストライプ幅とN型AlGaAs蒸発防止層1
06のストライプ幅とを変えただけの構造であり、図中、
点線で示した部分301の高さは、サーマルクリーニング
行程を行う時間の長さにより制御することができる。こ
の場合では第1図(f)の構造よりも光出力はやや少な
くなるが、キャリアの閉じ込め幅と光の閉じ込め幅とが
変化するためもどり光に強い低雑音レーザとして非常に
有効であった。
As光吸収層105のストライプ幅とN型AlGaAs蒸発防止層1
06のストライプ幅とを変えただけの構造であり、図中、
点線で示した部分301の高さは、サーマルクリーニング
行程を行う時間の長さにより制御することができる。こ
の場合では第1図(f)の構造よりも光出力はやや少な
くなるが、キャリアの閉じ込め幅と光の閉じ込め幅とが
変化するためもどり光に強い低雑音レーザとして非常に
有効であった。
尚、上述した実施例1及び2において、AlGaAs層から
なる各層のAl組成比は適宜に変更できることは言うまで
もない。
なる各層のAl組成比は適宜に変更できることは言うまで
もない。
また、クラッド層をGRIN−SCH構造、SCH構造にしても
同様の効果が期待でき、活性層に超格子構造を用いても
効果があることは言うまでもない。
同様の効果が期待でき、活性層に超格子構造を用いても
効果があることは言うまでもない。
<発明の効果> 電流阻止層である光吸収層と蒸発防止層との層厚の和
を0.4μm以上とすることにより高出力で発振させても
安定な半導体レーザが得られた。
を0.4μm以上とすることにより高出力で発振させても
安定な半導体レーザが得られた。
また、本発明の製造方法によると、ホトエッチング工
程において、光吸収層を適宜残すような深さでエッチン
グする際、光吸収層のストライプ幅よりも蒸発防止層と
保護層のストライプ幅のほうが大きいストライプ溝を形
成することにより、サーマルクリーニング工程時に光吸
収層と蒸発防止層の層厚の和が大きい場合にもAs圧の分
布の高低が発生せず光吸収層の局部的な再蒸発が起こら
ず、またP型AlGaAsクラッド層のAl組成の値に関係な
く、第2の成長層の積層状態を良好とするとともに光吸
収層と蒸発防止層からなる電流狭窄層を厚くでき、高出
力においても安定な光出力を得られる半導体レーザを製
造できる。
程において、光吸収層を適宜残すような深さでエッチン
グする際、光吸収層のストライプ幅よりも蒸発防止層と
保護層のストライプ幅のほうが大きいストライプ溝を形
成することにより、サーマルクリーニング工程時に光吸
収層と蒸発防止層の層厚の和が大きい場合にもAs圧の分
布の高低が発生せず光吸収層の局部的な再蒸発が起こら
ず、またP型AlGaAsクラッド層のAl組成の値に関係な
く、第2の成長層の積層状態を良好とするとともに光吸
収層と蒸発防止層からなる電流狭窄層を厚くでき、高出
力においても安定な光出力を得られる半導体レーザを製
造できる。
第1図(a)乃至(f)は、この発明に係る半導体レー
ザの一実施例及び製造工程における形成状態を示した説
明図、第2図はこの発明に係る半導体レーザの製造工程
のうち特にサーマルクリーニング工程前の状態を示した
説明図、第3図はこの発明に係る半導体レーザの他の実
施例を示した概略断面図、第4図(a)乃至(d)は従
来の半導体レーザの各製造工程における形成状態を示し
た説明図、第5図は従来の半導体レーザの製造工程のう
ち特にサーマルクリーニング工程における状態を示した
説明図である。 101……N型GaAs基板 102……N型AlGaAsクラッド層 103……アンドープAlGaAs活性層 104……P型AlGaAsクラッド層 105……N型GaAs光吸収層 106……N型AlGaAs蒸発防止層 107……N型GaAs保護層 108……P型AlGaAsクラッド層 109……N型GaAsキャップ層 110……P型電極 111……N型電極 120……ホトレジスト
ザの一実施例及び製造工程における形成状態を示した説
明図、第2図はこの発明に係る半導体レーザの製造工程
のうち特にサーマルクリーニング工程前の状態を示した
説明図、第3図はこの発明に係る半導体レーザの他の実
施例を示した概略断面図、第4図(a)乃至(d)は従
来の半導体レーザの各製造工程における形成状態を示し
た説明図、第5図は従来の半導体レーザの製造工程のう
ち特にサーマルクリーニング工程における状態を示した
説明図である。 101……N型GaAs基板 102……N型AlGaAsクラッド層 103……アンドープAlGaAs活性層 104……P型AlGaAsクラッド層 105……N型GaAs光吸収層 106……N型AlGaAs蒸発防止層 107……N型GaAs保護層 108……P型AlGaAsクラッド層 109……N型GaAsキャップ層 110……P型電極 111……N型電極 120……ホトレジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 雅文 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 須山 尚宏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 松井 完益 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−194685(JP,A) 特開 昭61−42987(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】GaAsからなる半導体基板上にAlGaAsからな
る下部クラッド層と、AlGaAsからなる活性層と、第一の
AlGaAsからなる上部クラッド層と、GaAsからなる光吸収
層と、AlGaAsからなるサーマルクリーニング用の蒸発防
止層とを積層し、前記光吸収層および前記蒸発防止層に
ストライプ溝を形成し、この上に第二のAlGaAs上部クラ
ッド層とGaAsキャップ層を積層した半導体レーザにおい
て、 前記光吸収層の層厚を0.1μm以上、0.4μm以下とし、
前記光吸収層と前記蒸発防止層の層厚の和を0.4μm以
上、1.5μm以下としたことを特徴とする半導体レー
ザ。 - 【請求項2】請求項1記載の半導体レーザにおいて、光
吸収層のストライプ幅よりも蒸発防止層のストライプ幅
の方が広く形成されたことを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項3】MBE装置でもって製造されるAlGaAs系半導
体レーザの製造方法において、 GaAsからなる半導体基板上にAlGaAsからなる下部クラッ
ド層と、AlGaAsからなる活性層と、第一のAlGaAsからな
る上部クラッド層と、GaAsからなる光吸収層と、AlGaAs
からなる蒸発防止層とを順次積層する第一の成長工程
と、 前記光吸収層の底部の一部を残すような深さで、且つ光
吸収層のストライプ幅よりも前記蒸発防止層のストライ
プ幅の方が大きいストライプ溝を階段状に形成する工程
と、 前記ストライプ溝が形成された半導体基板を再度成長室
内に導入し、前記半導体基板を加熱しながら前記半導体
基板を砒素でもって衝撃しつつ、前記ストライプ溝が形
成された半導体基板の表面に付着した不純物および前記
残された光吸収層を蒸発させるサーマルクリーニング工
程と、 前記不純物および残された光吸収層の蒸発させた半導体
基板の表面に第二の上部クラッド層とキャップ層とを順
次積層する第二の成長工程とを有することを特徴とする
半導体レーザの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2068577A JP2717016B2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | 半導体レーザおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2068577A JP2717016B2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | 半導体レーザおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03268471A JPH03268471A (ja) | 1991-11-29 |
JP2717016B2 true JP2717016B2 (ja) | 1998-02-18 |
Family
ID=13377771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2068577A Expired - Fee Related JP2717016B2 (ja) | 1990-03-19 | 1990-03-19 | 半導体レーザおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2717016B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS603181A (ja) * | 1983-06-21 | 1985-01-09 | Toshiba Corp | 半導体レ−ザ装置 |
JPS6142987A (ja) * | 1984-08-06 | 1986-03-01 | Rohm Co Ltd | 半導体レ−ザの製造方法 |
JPS61119090A (ja) * | 1984-11-14 | 1986-06-06 | Rohm Co Ltd | 半導体レ−ザの製造方法 |
JPS61164291A (ja) * | 1985-01-16 | 1986-07-24 | Rohm Co Ltd | 半導体レ−ザの製造方法 |
JPH01319987A (ja) * | 1988-06-20 | 1989-12-26 | Sanyo Electric Co Ltd | 半導体レーザの製造方法 |
JPH02194685A (ja) * | 1989-01-24 | 1990-08-01 | Rohm Co Ltd | 半導体レーザの製造方法 |
-
1990
- 1990-03-19 JP JP2068577A patent/JP2717016B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03268471A (ja) | 1991-11-29 |
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