JP2714185B2 - モジュール形電子機器 - Google Patents

モジュール形電子機器

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JP2714185B2 JP27970489A JP27970489A JP2714185B2 JP 2714185 B2 JP2714185 B2 JP 2714185B2 JP 27970489 A JP27970489 A JP 27970489A JP 27970489 A JP27970489 A JP 27970489A JP 2714185 B2 JP2714185 B2 JP 2714185B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子部品を内蔵するモジュールをマウント
ベースに固定して構成されるモジュール形電子機器に関
する。
〔従来の技術〕 従来、モジュール形の電子機器は、第8図第10図に示
すように、モジュールケース1にプリント基板2を収納
したモジュールをマウントベース6に乗せ、モジュール
ケース1に取り付けた固定ねじ4でマウントベース6に
固定する。
固定された状態ではモジュール側のコネクタ3とマウ
ントベース側コネクタ7がかん合して、各モジュールの
電気的信号をマザーボード5に伝える構造となってい
る。
このようなモジュールの固定方式においては、固定ネ
ジ4はモジュールの正面から締め付けられるようにモジ
ュールケース1の正面からネジ頭が出ている必要があ
る。そのため、軸の長いネジを使い、モジュールケース
の正面のネジ穴に適してモジュールケース全体を締め付
けることが考えられるが、モールド成形品のケースで
は、ネジ締め付けによる応力を支えられるだけの充分な
厚さが要求され、また、ケース全体が歪んでしまう可能
性がある。
そこで、第10図〜第11図に示すようにケースの底部11
にモールド成形で厚い部分を作り、長ネジ4の軸が太く
なる部分4aで、上記ケース肉厚の厚い部分を締め付け
て、モジュールの重量を支える構造となっていた。
そして長ネジの途中に設けた溝4bにEリングをはめ込
み、ネジがケースから抜け落ちるのを防止していた。
また、この種従来例としては特公昭61−26083号公報
に示されるものがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の技術は、外観からではネジの締付状態が分
かりにくく、保守点検の後などに締付のない状態で動作
を開始する可能性が大であった。またねじは常に突出し
ているため、金属部分に人間が手指等を触れ易く、静電
リーク、静電チャージ、故障時の感電等の問題があっ
た。さらにモジュールを固定するねじが、機械加工によ
っては製造されなければならない形状となっており、量
産性が悪く高価となる欠点がある。
さらに、モジュールケースへの取り付けにおいても、
固定ねじをケースのネジ穴に差し込んだ後に治具を用い
てEリングを固定ねじの溝4bにはめ込む作業があり、組
立工数が掛るという欠点もあった。
本発明の目的は、上記従来技術による固定ネジと同等
の性能をもち、固定状況が分り易く安全で、且つ量産性
に優れケースへの組込みが簡単なモールド形電子機器を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、電子部品を収納したモジュ
ールと、上記モジュールを実装するマウントベースと、
上記モジュールをマウントベースに取り付ける固定機構
を備え、上記固定機構は上記モジュールの上記マウント
ベースへの取付け状態で上記電子機器に没入し、常時は
突出する付勢手段を有するものである。
また、組立性を向上させるため、上記モジュールは上
記固定機構の出没部分の側方から装着されるように固定
機構装着用の案内部を有するようにしたものである。さ
らに固定機構を構成するネジ棒として材料を軸方向両側
からプレス圧縮することによって軸太部およびネジ頭部
を成形することで、母材の低減および量産性の向上をは
かったものである。
〔作用〕
モジュールのマウントベースへの取付状態が固定機構
の機器からの出没状態で確認できるため、取付ミスを起
すことがない。また固定機構は出没方向の側方から装着
できるので、装着が容易となる。
本発明による固定ネジの軸太部は、ネジ頭よりまた固
定機構でモジュールのケースを締め付けるとき、その締
付操作部をケースの正面に出すようにすれば、モジュー
ルの正面からの取付け作業がやり易くなる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に従って説明する。
第1図は、上記固定機構としての具体例である締め付
けるための固定ネジの構造図である。
固定ネジ4は、平座金42、バネ座金43、コイルバネ46
(付勢手段)、このコイルバネ46を両側から押える平座
金45,47が組み込まれている。ネジ出し部41は、平座金4
2とバネ座金43を棒材に通してから転造によって形成さ
れる。従って、平座金42と座金43は固定ネジ4から抜け
落ちず、セムスネジとなっている。ネジ頭49及び軸太部
44(段部)は、ネジの素材である棒材の軸方向の両側か
らプレスによる圧縮加工で膨張成型される。
第2図は、電子部品を収納したモジュールと、上記モ
ジュールを実装するマウントベースと、上記モジュール
をマウントベースに取り付ける固定機構を備えた電子機
器の側断面図である。第3図は、上記電子機器の分解斜
視図である。
2は電子部品(図示せず)を搭載したプリント基板、
3は基板2に電気的に固定されたコネクタ、1は上記基
板2が収納されるモジュールケースである。プリント基
板2は第3図に示されるようにケース1にネシ等によっ
て固定収納される。5はマザーボードで、上記コネクタ
3と接続される受け側のコネクタ7を介して各モジュー
ルの基板を電気的に接続する。6は上記マザーボード5
を支持しているマウントベースであり、両側にネジ穴
(ウエルドナット)6aを備えている。
1−1.1−2は上記固定ネジ4をモジュールケース1
の側方から装着するための案内用のリブで、それぞれ案
内用のスリットを有する。1−3は上記ケース1の取り
付け付近に設けられた肉厚部で、ケースと一体成型によ
り形成されて中央に上記固定ネジ挿入用の貫通孔1bを有
する。また、ケース1は上記貫通孔1b、案内用スリット
と一列になって固定ネジを貫通させる貫通孔1aを有す
る。12はプリント基板2と電気的に接続される端子台、
13は機器の動作状態を表示する表示器で共にねじ14等に
よってケース1に固定される。
第2図の下部の取り付け状態ではマウントベース6の
ネジ穴6aにモジュールケース1を貫通した固定ネジ4が
ねじ込まれることにより、上記肉厚部1−3を固定ネジ
の軸太部44がマウントベース6側に押しつけ、モジュー
ルケース1が固定される。ここで、軸太部44は平座金42
とバネ座金43を共に押し付けている。
第2図の下部に示される締め付け状態では、ネジ4の
頭41がモジュールケース1内に入り込んだ(没入)状態
にある。他方、同図の上部に示されるネジ4は締め付け
前の状態で、ネジ頭49がコイルバネ46によって付勢され
てケース1の正面から出ている(突出している)。な
お、ねじ4はケース1から出没出来るような長さに設定
されているものとする。
上記のように、ネジ頭49のケース1からの出没の2状
態によりマウントベース6とモジュールケース1の締め
付け状態が一目で区別出来るようになる。ネジ頭部44へ
モジュールケース1の色と区別出来る色に着色してお
き、上記締め付け状況を更に明瞭に区別出来るようにす
ることも出来る。
第4図〜第7図はケース1への固定ネジ4の組み込み
順序を示している。まず第4図、第5図のように手指等
でネジ4を肉厚部の貫通孔1aに斜めに差し込み、コイル
バネ46を圧縮しながら第4図のようにネジ4を矢印方向
に動かしてケース1のリブ1−1、1−2のスリットに
押し込む。尚、貫通孔1aは斜めに差し込まれるために、
円錐形の孔になっている。上記スリットは第5図に示さ
れるように底の部分が広がる形状のため、ネジ4を一度
差し込めば抜けなくなる。ネジをスリットに差し込んだ
状態は第6図となるが、この位置から手指等を離すとコ
イルバネ46の付勢によって、ネジ4は第7図のようにケ
ースの貫通孔1aから突出し、ネジ4が頭49を出す。この
停止位置は軸太部44がリブ1−1−に当接した状態であ
る。これは第2図の上部に示される締め付け前の状態で
ある。
第9図に固定軸4の製造工程を示す。(a)では素材
から丸棒を切り出す。(b)ではプレス加工によりねじ
頭部44を加工し、同時に軸のねじ部となる下部を細く絞
る。(c)では平座金42とコイルバネ46を軸に挿通す
る。(d)では軸の頭部と下部の両側からプレスにより
圧縮して軸の途中に軸太部44を形成する。軸太部44は上
記のようにして形成されるので圧縮硬化を起こし、機械
的強度が向上するのでケースの締め付けに際し十分な締
め付け力を与えることが出来る。(e)ではねじ頭部と
コイルバネ(平座金47)の間の軸表面に軸と直角な方向
のプレス加工によってコイルバネの上部を押さえるハト
メ部を形成する。(f)ではバネ座金43と平座金42を軸
に通し、その後上記で細く絞った軸の下部に転造加工に
よってねじ部を切り、固定ねじ4が完成する。従来この
種ねじは丸棒から切削加工によって作っていたが、上記
工程によればプレスと転作加工で済むので製造コストが
1/10程度に下げることが出来る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によればモジュールのマ
ウントベースへの取り付け状態が固定ねじのケースへの
出没状態で明確に認識することが出来るので、締め付け
忘れをなくすことが出来る。また、ケースの正面から上
記取り付けを行うことが出来るので、作業が簡単にな
る。更に、固定ねじのケースへの装着が容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の固定ネジの構造図、第2図は同
じくモジュールとマウントベースの固定途中の側断面
図、第3図は同じく分解斜視図、第4図〜第7図はケー
ス1への固定ネジ4の組み込み順序の説明図で、第4図
はネジをケースの一部に挿入した状態図、第5図はスリ
ットの拡大図、第6図はネジをスリットに挿入した状態
の図、第7図はネジのケースへの装着完了図、第8図は
従来例の斜視図、第9図は固定軸の製造工程を示す説明
図、第10図は従来例の固定ネジ構造図、第11図は同じく
モジュールとマウントベースへの固定時の側断面図であ
る。 1:モジュールケース、2:プリント基板、3,7:コネクタ、
4:固定ネジ、5:マザーボード、6:マウントベース、1−
1.1−2:リブ、1−3:肉厚部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平出 君雄 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 株式会社日立製作所習志野工場内 (56)参考文献 実開 昭61−156282(JP,U) 実開 昭52−131(JP,U) 実開 昭61−63890(JP,U) 実開 昭56−26990(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子部品を収納したモジュールと、上記モ
    ジュールを実装するマウントベースと、上記モジュール
    をマウントベースに取り付ける固定機構を備えた電子機
    器において、上記固定機構は上記モジュールの上記マウ
    ントベースへの取付け状態で上記電子機器に没入し、常
    時は突出する付勢手段を有することを特徴とするモジュ
    ール形電子機器。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記固定機構は電子機
    器の正面から出没可能に配置されたことを特徴とするモ
    ジュール形電子機器。
  3. 【請求項3】請求項1において、上記固定機構はネジ部
    と段部と締付操作部からなる固定ネジからなり、上記ネ
    ジがマウントベースに螺合することにより上記段部が上
    記モジュールを上記マウントベースに押し付けると共
    に、上記締付操作部が電子機器に没入することを特徴と
    するモジュール形電子機器。
  4. 【請求項4】請求項1または2において、上記モジュー
    ルは上記固定機構の出没部分の側方から装着されるよう
    に固定機構装着用の案内部を有することを特徴とするモ
    ジュール形電子機器。
  5. 【請求項5】請求項1において、上記付勢手段は上記固
    定機構を常時電子機器から突出させる方向に付勢する弾
    性材であることを特徴とするモジュール形電子機器。
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