JP2713054B2 - カラーフィルターの製造方法 - Google Patents

カラーフィルターの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス基板上の画素部
位に設けられ画素毎にその透過光を着色する透明着色層
と、画素間部位に設けられこの部位からの光透過を防止
する遮光層とを備え、例えばカラー液晶表示装置等に適
用されるカラーフィルターに係り、特に、上記画素間部
位に遮光層を高精度で形成できると共にこの遮光層の反
射率が低いカラーフィルターの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種のカラーフィルターとしては、例
えば、図2に示すようにガラス基板aと、このガラス基
板a上の画素部位に設けられ画素毎に透過光を異なる色
(例えば、赤、緑、青の光三原色)に着色するR、G、
Bの透明着色層bと、上記ガラス基板a上の画素間部位
に設けられこの部位からの光透過を防止して表示画像の
コントラスト向上を図る遮光層cとでその主要部が構成
されており、図3に示すような表示装置に組込まれてカ
ラー液晶表示装置等を構成するものである。
【0003】尚、図3中、dは透明電極、eは液晶、f
は図示外のTFTに接続された画素電極、gはガラス基
板を示している。
【0004】ところで、従来のカラーフィルターにおい
ては上記遮光層cをスパッタリング等の手段で製膜され
たクロム薄膜により構成しているが、製膜材料であるク
ロムが高価であること、製膜されたクロム薄膜に傷があ
った場合にこの薄膜を除去してガラス基板を再利用に供
することができない等の欠点があり、かつ、クロムの反
射率が高いため、図3に示すように図示外のバックライ
ト光源からの光が遮光層cで反射してTFTの誤動作を
招いたり、ガラス基板a側からの光が遮光層cで反射さ
れて表示画像が見にくくなる等の欠点があった。
【0005】そこで、近年、上記クロム薄膜に代えて無
電解メッキ法により形成されたニッケル薄膜等で上記遮
光層cを構成する方法が開発されている(特開昭62−
178905号公報、特開平4−90501号公報等参
照)。
【0006】以下、その製造方法の一例を説明すると、
図4(A)に示すようにカーボンブラック等が混入され
た感光性の樹脂ブラック膜h’をガラス基板a上に一様
に塗布し、この樹脂ブラック膜h’に対しパターン露光
と現像処理を施してガラス基板a上の画素間部位に樹脂
ブラック層hをパターン状に形成する(図4B参照)と
共に、S2+(スズ塩)を主成分とする還元性溶液で処理
して樹脂ブラック層h上にこの還元性溶液iを付与し
(センシタイジング処理…図4C参照)、かつ、塩化パ
ラジウムを主成分とする溶液で処理し上記還元性溶液が
付与された樹脂ブラック層h上にメッキ触媒となる金属
パラジウムjを析出させた後(アクチベーティング処理
…図4D参照)、無電解メッキにより上記樹脂ブラック
層h上にニッケル薄膜kを製膜して樹脂ブラック層hと
ニッケル薄膜kとで構成された遮光層cを形成する(図
4E参照)。次いで、遮光層cが形成されたガラス基板
a上の画素部位にR、G、Bの透明着色層bを選択的に
形成して図4(F)に示すようなカラーフィルターを製
造する方法であった。
【0007】そして、上記遮光層cが樹脂ブラック層h
とニッケル薄膜kとで構成されたこのカラーフィルター
においては、遮光層がクロム薄膜で構成された従来のカ
ラーフィルターに較べて遮光層cの反射率が低くなるた
め上述したTFTの誤動作や表示画像が見にくくなる等
の弊害が解消されると共に、クロム薄膜に較べて上記樹
脂ブラック層hはガラス基板aからの除去が可能なた
め、遮光層cに傷等が生じた場合にはこの遮光層cを除
去してガラス基板aの再利用が図れ、かつ材料費が安価
である等の利点を有するものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、無電解メッ
キ法を適用して製造されたこのカラーフィルターにおい
ては上述した利点を有する反面、遮光層がクロム薄膜か
ら成る従来のカラーフィルターに較べて遮光層のパター
ン精度が悪くなる欠点があり、遮光層と上記透明着色層
との重なり部分が多くなって透明着色層の光透過性を著
しく低下させてしまう問題点があった。
【0009】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、無電解メッキ法
の適用に伴う上述した利点を有すると共に、ガラス基板
上の画素間部位へ高精度で遮光層を形成できるカラーフ
ィルターの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような技術的背景の
下、無電解メッキ法における遮光層のパターン精度が悪
くなる原因について本発明者等が鋭意研究を重ねた結
果、上述したセンシタイジング処理の際、S2+(スズ
塩)を主成分とする還元性溶液が樹脂ブラック層以外の
ガラス基板上にも多量に付着しこの付着部位にニッケル
薄膜が析出して上記パターン精度を低下させていること
が判明した。
【0011】本発明はこのような知見に基づきなされて
おり、上記樹脂ブラック層上にのみ還元性溶液を選択的
に付与できる手段を提供し、もって無電解メッキ法にお
ける遮光層のパターン精度向上を図ったものである。
【0012】すなわち請求項1に係る発明は、ガラス基
板と、この基板上の画素部位に設けられ画素毎にその透
過光を着色する透明着色層と、上記基板上の画素間部位
に設けられこの部位からの光透過を防止する遮光層とを
備えるカラーフィルターの製造方法を前提とし、上記ガ
ラス基板の画素間部位にアクリル系の樹脂ブラック層を
パターン状に形成する樹脂層形成工程と、この樹脂ブラ
ック層が形成されたガラス基板に対し樹脂ブラック層側
から一様に紫外線を照射する紫外線照射工程と、水素化
ホウ素ナトリウムを主成分とする還元性溶液又は次亜リ
ン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムを主成分とする還元
性溶液で処理して上記樹脂ブラック層にのみ選択的に還
元性溶液を付与するセンシタイジング工程と、塩化パラ
ジウムを主成分とする溶液で処理し上記還元性溶液が付
与された樹脂ブラック層上にメッキ触媒となる金属パラ
ジウムを析出させるアクチベーティング工程と、無電解
メッキにより上記樹脂ブラック層上に金属薄膜を形成す
る無電解メッキ工程、により上記ガラス基板上の画素間
部位に樹脂ブラック層と金属薄膜とで構成される遮光層
を形成することを特徴とするものであり、他方、請求項
2に係る発明は請求項1に係るカラーフィルターの製造
方法を前提とし、上記金属薄膜が金属ニッケルにより構
成されていることを特徴とするものである。
【0013】これ等請求項1〜2に係る発明において無
電解メッキ法を適用した従来法と大きく相違する点は、
樹脂ブラック層が形成されたガラス基板に対し樹脂ブラ
ック層側から一様に紫外線を照射する工程(紫外線照射
工程)を加えた点と、吸着性が高いS2+(スズ塩)を主
成分とする従来の還元性溶液に代えて水素化ホウ素ナト
リウムを主成分とする還元性溶液又は次亜リン酸ナトリ
ウムと水酸化ナトリウムを主成分とする還元性溶液を適
用した点である。
【0014】すなわち、上記紫外線照射工程により樹脂
ブラック層表面が酸化される等して上記還元性溶液との
親水性が向上すると共に、S2+(スズ塩)を主成分とす
る上記還元性溶液に較べてガラス基板に付着し難い水素
化ホウ素ナトリウムを主成分とする還元性溶液又は次亜
リン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムを主成分とする還
元性溶液を適用したことにより、樹脂ブラック層上にの
み上記還元性溶液を選択的に付与することが可能とな
る。
【0015】そして、次工程のアクチベーティング処理
により供給された塩化パラジウムを主成分とする溶液と
上記還元性溶液とが反応して樹脂ブラック層上にのみメ
ッキ触媒となる金属パラジウムが析出し、次工程の無電
解メッキ処理により上記樹脂ブラック層上にのみ金属薄
膜を形成させることができるため、樹脂ブラック層と金
属薄膜とで構成された遮光層のパターン精度が向上する
ものである。
【0016】尚、金属薄膜を金属ニッケルで構成する請
求項2に係る発明においては、無電解メッキ処理にて金
属ニッケル薄膜を形成した後、この金属ニッケル薄膜表
面を硝酸溶液により化成処理(例えば、室温でHNO3
の50%溶液中に3〜10秒程度浸漬し、かつ、水洗す
る)して黒色化させてもよい。このような化成処理を施
すことにより金属ニッケル薄膜表面の反射率低減が図れ
る利点を有する。
【0017】このような技術的手段において上記樹脂層
形成工程で形成される樹脂ブラック層は、従来と同様
に、アクリル系の樹脂、顔料、分散剤、光重合性モノマ
ー、光重合開始剤、及び、溶媒等で構成されるものであ
る。
【0018】そして、アクリル系の樹脂としては、アク
リル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメ
タクリレート等のアルキルアクリレート又はアルキルメ
タクリレート、環状のアクリレート又はメタクリレー
ト、ヒドロキシエチルアクリレート又はメタクリレート
等の内から3〜5種類程度のモノマーを用いて分子量
5,000〜100,000程度に合成した樹脂が適用
できる。
【0019】上記顔料としては、硫酸バリウム、亜鉛
華、硫酸鉛、酸化チタン、群青、紺青、酸化クロム、カ
ーボンブラック等が適用でき、また、分散剤としては、
界面活性剤、顔料の中間体、染料の中間体、ソルスパー
ス等の広範囲のものが利用できる。
【0020】また、光重合性モノマーとしては、2官
能、3官能、多官能モノマーがあり、2官能モノマーと
して1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレ
ングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト等があり、3官能モノマーとしてトリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネ
ート等があり、又、多官能モノマーとしてジトリメチロ
ールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタ及びヘキサアクリレート等が適用できる。
【0021】一方、光重合開始剤としては、アセトフェ
ノン、ベンゾフェノンベンジルジメチルケタール、ベン
ゾイルパーオキサイド、2−クロロチオキサンソン、ジ
エチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、イ
ミダゾール系化合物等があり、また、溶剤としては、ト
ルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソル
ブアセテート、ジグライム、シクロヘキサン等の適用が
可能である。
【0022】次に、紫外線照射工程において適用される
光源としては、例えば、波長λ=184.9nm、25
3.7nmの低圧水銀ランプ等が挙げられる。
【0023】また、センシタイジング工程において適用
される還元性溶液としては、例えば、濃度5g/リット
ル程度の水素化ホウ素ナトリウムを主成分とする水溶
液、あるいは濃度5g/リットル程度の次亜リン酸ナト
リウムと濃度5g/リットル程度の水酸化ナトリウムを
主成分とする水溶液等が挙げられ、室温条件下において
この水溶液中に上記ガラス基板を3〜10分程度浸漬し
てセンシタイジング処理を行うものである。
【0024】他方、アクチベーティング工程において適
用される処理溶液としては、従来と同様、例えば、濃度
0.3g/リットル程度の塩化パラジウムが溶解された
pH=6〜7の溶液等が利用でき、室温条件下において
この溶液中に3〜10分程度ガラス基板を浸漬し上記還
元性溶液が付与された樹脂ブラック層上にメッキ触媒と
なる金属パラジウムを析出させる。
【0025】尚、無電解メッキ法により上記樹脂ブラッ
ク層上に選択的に析出させる金属薄膜としては、従来法
と同様に、ニッケル、銅、コバルト、スズ、白金、銀、
あるいはこれ等の合金等が挙げられる。
【0026】
【作用】請求項1〜2に係る発明によれば、ガラス基板
の画素間部位にアクリル系の樹脂ブラック層をパターン
状に形成する樹脂層形成工程と、この樹脂ブラック層が
形成されたガラス基板に対し樹脂ブラック層側から一様
に紫外線を照射する紫外線照射工程と、水素化ホウ素ナ
トリウムを主成分とする還元性溶液又は次亜リン酸ナト
リウムと水酸化ナトリウムを主成分とする還元性溶液で
処理して上記樹脂ブラック層にのみ選択的に還元性溶液
を付与するセンシタイジング工程と、塩化パラジウムを
主成分とする溶液で処理し上記還元性溶液が付与された
樹脂ブラック層上にメッキ触媒となる金属パラジウムを
析出させるアクチベーティング工程と、無電解メッキに
より上記樹脂ブラック層上に金属ニッケル等の金属薄膜
を形成する無電解メッキ工程、の各工程を経てガラス基
板上の画素間部位に樹脂ブラック層と金属薄膜とで構成
される遮光層を形成している。
【0027】そして、従来法の製造工程と異なり上記樹
脂ブラック層が形成されたガラス基板に対し樹脂ブラッ
ク層側から一様に紫外線を照射しているため、この照射
された樹脂ブラック層の還元性溶液に対する親水性を向
上させることが可能となり、かつ、S2+(スズ塩)を主
成分とする従来の還元性溶液に較べてガラス基板に付着
し難い水素化ホウ素ナトリウムを主成分とする還元性溶
液又は次亜リン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムを主成
分とする還元性溶液を適用してセンシタイジング処理を
行っているため、上記紫外線の作用と相乗して樹脂ブラ
ック層上にのみ還元性溶液を選択的に付与することが可
能となる。
【0028】従って、アクチベーティング処理により上
記樹脂ブラック層上にのみメッキ触媒となる金属パラジ
ウムを析出させることができるため、無電解メッキ処理
により樹脂ブラック層上にのみ金属薄膜を選択的に析出
させることが可能となる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0030】まず、図1(A)に示すようにガラス基板
1上の画素間部位に従来と同様のアクリル系の感光性樹
脂を用いカーボンブラックが分散された膜厚0.1〜
0.5μmの樹脂ブラック層2をパターン状に形成す
る。
【0031】次に、このガラス基板1全面をアルカリ脱
脂処理し、水洗かつ乾燥した後、ニッポ電気株式会社製
の低圧水銀ランプ(波長λ=184.9nm、253.
7nm,出力120W)により上記樹脂ブラック層2側
から一様に紫外線を照射して樹脂ブラック層2表面を酸
化させた(図1B参照)。尚、この紫外線照射処理によ
り以下に述べる還元性溶液に対する樹脂ブラック層2の
親水性を著しく向上させることができた。
【0032】そして、ガラス基板1を再度水洗した後、
このガラス基板1を室温条件下において濃度5g/リッ
トルの水素化ホウ素ナトリウム水溶液(還元性溶液)中
に3〜10分間浸漬して上記樹脂ブラック層2上にのみ
水素化ホウ素ナトリウム3を付与した(図1C参照)。
尚、この還元性溶液に代えて濃度5g/リットルの次亜
リン酸ナトリウムと濃度5g/リットルの水酸化ナトリ
ウムの水溶液を適用してもよい。
【0033】上記センシタイジング処理を施した後、ガ
ラス基板1を水洗し、かつ、室温条件下において以下に
示すアクチベーティング処理用水溶液(水酸化ナトリウ
ムの水溶液によりそのpH=6〜7に調整されている)
内にこのガラス基板1を3〜10分間浸漬して、水素化
ホウ素ナトリウム3が付与された樹脂ブラック層2上に
のみメッキ触媒となる金属パラジウム4を析出させる
(図1D参照)。
【0034】 [アクチベーティング処理用水溶液] 塩化パラジウム 0.3g/リットル 酒石酸ナトリウム 0.3g/リットル 塩酸 3ミリリットル/リットル 次に、このガラス基板1を再度水洗した後、液温90
℃、pH=4.5に設定された無電解ニッケルメッキ液
(上村工業株式会社製 商品名ニムデンLPX)内に上
記ガラス基板1を21分間浸漬し、上記金属パラジウム
4をメッキ触媒にして樹脂ブラック層2上に膜厚2μm
の金属ニッケル薄膜5を析出させた。
【0035】そして、ガラス基板1を水洗かつ乾燥し、
230℃、1時間の加熱処理(ホストアニール)を施し
た後、室温条件下においてHNO3 の50%溶液中に上
記ガラス基板1を3〜10秒間浸漬し金属ニッケル薄膜
5表面を化成処理して黒色化させると共に水洗処理し
た。
【0036】このような化成処理を施した後、再度、2
30℃、1時間の加熱処理を施し、表面が酸化された金
属ニッケル薄膜5と樹脂ブラック層2とで構成される遮
光層6を形成した(図1E参照)。
【0037】最後に、この遮光層6が形成されたガラス
基板1上の画素部位に、従来と同様の方法によりR、
G、Bの透明着色層7を選択的に形成して図1(F)に
示すようなカラーフィルター8を製造した。
【0038】そして、この実施例に係るカラーフィルタ
ー8においてはガラス基板1上の画素間部位に高精度で
遮光層6が形成されており、遮光層6と透明着色層7と
の重なり部分が従来法で製造されたカラーフィルターと
較べて少なくなるため透明着色層7における光透過性の
改善が図れる。
【0039】また、上記金属ニッケル薄膜5表面が黒色
化されているためその反射率の低減が図れ、更に、化成
処理後の加熱処理により遮光層6の密着性の改善も図れ
ている。
【0040】
【発明の効果】請求項1〜2に係る発明によれば、従来
法の製造工程と異なり樹脂ブラック層が形成されたガラ
ス基板に対し樹脂ブラック層側から一様に紫外線を照射
しているため、この照射された樹脂ブラック層の還元性
溶液に対する親水性を向上させることが可能となり、か
つ、S2+(スズ塩)を主成分とする従来の還元性溶液に
較べてガラス基板に付着し難い水素化ホウ素ナトリウム
を主成分とする還元性溶液又は次亜リン酸ナトリウムと
水酸化ナトリウムを主成分とする還元性溶液を適用して
センシタイジング処理を行っているため、上記紫外線の
作用と相乗して樹脂ブラック層上にのみ還元性溶液を選
択的に付与することが可能となる。
【0041】従って、無電解メッキにより析出された金
属薄膜と樹脂ブラック層とで構成される遮光層について
ガラス基板上の画素間部位に高い精度でこれを形成する
ことができるため遮光層と透明着色層との重なり部分が
低減して透明着色層における光透過性の向上が図れると
共に、クロム薄膜で遮光層が構成される従来のカラーフ
ィルターに較べて遮光層の反射率が低減するためTFT
の誤動作防止や表示画像の改善が図れる効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)〜(F)は実施例に係るカラーフィ
ルターの製造工程の説明図。
【図2】従来例に係るカラーフィルターの構成断面図。
【図3】この種のカラーフィルターが組込まれたカラー
液晶表示装置の構成説明図。
【図4】図4(A)〜(F)は無電解メッキ法が適用さ
れた従来のカラーフィルターの製造工程を示す説明図。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 樹脂ブラック層 3 水素化ホウ素ナトリウム 4 金属パラジウム 5 金属ニッケル薄膜 6 遮光層 7 透明着色層 8 カラーフィルター

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板と、この基板上の画素部位に設
    けられ画素毎にその透過光を着色する透明着色層と、上
    記基板上の画素間部位に設けられこの部位からの光透過
    を防止する遮光層とを備えるカラーフィルターの製造方
    法において、 上記ガラス基板の画素間部位にアクリル系の樹脂ブラッ
    ク層をパターン状に形成する樹脂層形成工程と、 この樹脂ブラック層が形成されたガラス基板に対し樹脂
    ブラック層側から一様に紫外線を照射する紫外線照射工
    程と、 水素化ホウ素ナトリウムを主成分とする還元性溶液又は
    次亜リン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムを主成分とす
    る還元性溶液で処理して上記樹脂ブラック層にのみ選択
    的に還元性溶液を付与するセンシタイジング工程と、 塩化パラジウムを主成分とする溶液で処理し上記還元性
    溶液が付与された樹脂ブラック層上にメッキ触媒となる
    金属パラジウムを析出させるアクチベーティング工程
    と、 無電解メッキにより上記樹脂ブラック層上に金属薄膜を
    形成する無電解メッキ工程、により上記ガラス基板上の
    画素間部位に樹脂ブラック層と金属薄膜とで構成される
    遮光層を形成することを特徴とするカラーフィルターの
    製造方法。
  2. 【請求項2】上記金属薄膜が金属ニッケルにより構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のカラーフィル
    ターの製造方法。
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