JP2708585B2 - 光記録媒体および光記録装置 - Google Patents

光記録媒体および光記録装置

Info

Publication number
JP2708585B2
JP2708585B2 JP1331314A JP33131489A JP2708585B2 JP 2708585 B2 JP2708585 B2 JP 2708585B2 JP 1331314 A JP1331314 A JP 1331314A JP 33131489 A JP33131489 A JP 33131489A JP 2708585 B2 JP2708585 B2 JP 2708585B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
erasing
film
light
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1331314A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03194737A (ja
Inventor
博志 野上
正治 石垣
伸弘 徳宿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP1331314A priority Critical patent/JP2708585B2/ja
Publication of JPH03194737A publication Critical patent/JPH03194737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2708585B2 publication Critical patent/JP2708585B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、記録膜に特定の光が照射されて、情報の記
録再生が行われる追記型または書き換え型の光記録媒
体、および、情報の記録、消去または再生を行う光記録
装置に関する。
〔従来の技術〕
情報の記録再生を行うことができる光記録媒体として
は、追記型のもので穴あけ記録、相変化記録、バブルフ
ォーミング、書き換え型のもので光磁気記録、相変化記
録などがある。
このうち、例えば、書き換え型の相変化光ディスクと
しては、特公昭47−26897号公報に記載されたものがあ
る。
この相変化光ディスクは、記録膜の相状態の変化に伴
う、光学的特性(反射率)の変化を利用して、情報の記
録・消去を行なうものである。記録膜の相状態はレーザ
光の照射による記録膜の加熱冷却過程により決定され
る。
また、その他の前記各種光記録媒体も、レーザ光の照
射により記録膜の状態を変化させて、情報の記録を行っ
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術では、光記録媒体の再記録・消去防止に
ついては配慮されていなかった。すなわち、従来の光記
録媒体ではレーザ照射装置の誤動作により、不要な情報
を記録したり、必要な情報を消去してしまう可能性があ
るという問題を拘えていた。
本発明の目的は、係る問題を鑑み、再記録・消去防止
機能をする光記録媒体および光記録装置を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するための手段として、本願は、以下
の発明を提供する。
記録膜に特定の光が照射されて、情報の記録再生が行
われる光記録媒体にかかる発明は、再生の際に照射され
る光に対する反射量をほぼ一定に維持しつつ、記録また
は消去の際に照射される光に対する前記記録膜の吸収量
を変化させる光吸収量変化手段を有することを特徴とす
るものである。
ここで、前記光吸収量変化手段は、情報の記録、消去
または再生の際に照射される光と異なる波長の光によっ
て、記録または消去の際に照射される光に対する前記記
録膜の吸収量を変化させるものでもよい。
また、前記光吸収量変化手段は、記録または消去の際
に照射される光に対する前記記録膜の吸収量を不可逆的
に変化させるものでもよい。
前記光吸収量変化手段は、記録または消去の際に照射
される光に対する前記記録膜の吸収量を可逆的に変化さ
せるものでもよい。
前記記録膜の吸収量を変化させる光は、太陽光であっ
てもよい。
特定の光を照射して、光記録媒体に情報を記録する光
記録装置にかかる発明は、前記特定の光の波長と異なる
波長の光を前記光ディスクに照射する光照射手段を有す
ることを特徴とするものである。
なお、前記光記録媒体は、記録側に特定の光が照射さ
れると、情報の記録再生が行われる追記型または書き換
え型の光記録媒体のことで、これがカードであるかディ
スクであるかは問わない。
〔作 用〕
光記録媒体に情報が記録された後、光量変化手段によ
り、記録または消去の際に照射される光に対する記録膜
の吸収量を変化させる。
この状態の光記録媒体に対して、誤って、不要な情報
の記録や、記録されている必要な情報の消去などの操作
をしたとする。
この操作により、前記光記録媒体には、記録または消
去用の光が照射されるが、記録または消去用の光に対す
る記録膜の吸収量が変わっているので、消去または再記
録されない。
なお、光吸収変化手段が記録膜の吸収量を不可逆的に
変化させるものでは、重要な情報などを半永久的に記録
しておきたいときなどに有効である。
また、光吸収変化手段が記録膜の吸収量を可逆的に変
化させるものでは、重要な情報であるが、後日、書き換
える可能性のあるときに有効である。
記録膜の吸収量を変化させる光が太陽光であるもので
は、特別な装置を用いることなく、再記録・消去を防止
することができる。
以下に、図面により本発明の作用を説明する。
第1図は、本発明で用いる相変化光ディスク4の構成
断面図である。PC(ポリカーボネイト)基板1上に膜厚
約35nmのSb−Se−Bi系の相変化記録膜2、その上に膜厚
約50nmのシアニン系色素の再記録・消去防止膜3が形成
されている。光吸収量変化手段は、再記録・消去防止膜
3により形成されている。ここで対象とするシアニン系
色素は、記録・消去及び再生用のレーザ波長では光学的
特性変化を生じないが、太陽光線の照射などにより、そ
の屈折率が変化する。
ここで、再記録・消去防止膜3の屈折率を初期のある
値からある値へ変化させることを、再記録消去防止処理
と呼ぶ。この屈折率変化を生じさせることが再記録・消
去防止となることを以下に説明する。
第2図は記録膜が、情報が記録されていない結晶(複
素屈折率N=3.0−i4.0)状態の場合における、再記録
・消去防止膜3の屈折率nと相変化光ディスク4の反射
率、吸収率との関係を示したものである。
いま、第2図において、再記録・消去防止膜3の屈折
率が太陽光の照射により初期値n=5からn=3に変化
した場合を考える。この場合、反射率はほぼ一定であ
る。このことは、再記録・消去防止膜3の屈折率変化に
より結晶(消去)レベルの変動のないことを示してお
り、フォーカス制御、トラッキング制御が再記録・消去
防止膜3の屈折率変化の前後で影響を受けないことを示
している。
一方、記録膜の吸収率は約40%から約25%まで減少
し、再記録・消去防止膜3の屈折率変化により約63%の
吸収率減衰を生じることがわかる。従って、再記録・消
去防止膜3が初期状態での、光ディスク5の記録レーザ
パワーしきい値が、例えば10mWであるとすると、再記録
・消去膜3の屈折率変化後のそれは約16mWとなる。すな
わち、再記録・消去防止膜3の屈折率変化後は、16mW未
満の記録レーザが誤って照射されても、光ディスクには
記録されないのである。
第3図は記録膜2が、情報が記録されている非晶質
(N=2.9−0.6i)の場合における、再記録消去防止膜
3の屈折率nと相変化光ディスク4の反射率、吸収率と
の関係を示したものである。
第3図において、再記録・消去防止膜3の屈折率が太
陽光の照射により、n=5からn=3に変化した場合、
第2図と同様に、反射率はほぼ一定である。従って、消
去部分の反射率変化も無いことから、再記録・消去防止
膜3の屈折率変化による記録変調度の変化はほとんどな
いことがわかる。
さらに、再記録・消去防止膜3の屈折率変化の前後
で、記録膜吸収率が約25%から約7%に減少している。
従って、再記録・消去防止膜3が初期状態での消去パワ
ーを例えば6mWとすると、再記録消去防止膜3の屈折率
変化後のそれは約21mWになる。すなわち、再記録・消去
防止膜3の屈折率変化後は、記録(非晶質)部分を消去
するのに約21mWものレーザパワーを必要とするわけであ
る。
上記の如く、再記録・消去防止膜3の屈折率変化前後
で反射率の変化はほとんどなく、記録膜のレーザ光吸収
率のみ小さくなる光ディスク構造とすることで、再生機
能を損なうこと無く、再記録…消去防止が可能となる。
このような再記録・消去防止膜3には、シアニン系色
素などの有機材料の他、カルコゲン化物などの相変化記
録材料をも使用することができる。
以下に、再記録・消去防止膜カルコゲン化物などの相
変化記録材料を使用した場合について説明する。
第4図は本発明で使用する相変化光ディスク4′の構
成断面図である。第4図において、基板1′(例えばガ
ラス)の上に相変化記録膜2′(例えばIn−Sb−Te系,3
0nm)、その上に断熱膜5(例えばSiO2,200nm)が形成
され、さらにその上に相変化記録膜2′とは異なる相変
化材料の再記録・消去防止膜3′(例えばSb−Se)が形
成されている。
記録・消去・再生には、再記録・消去防止膜3′の吸
収率がほとんど0となるレーザ波長λを用い、記録膜
以外がレーザ光で直接的に発熱しないようにする。逆
に、再記録・消去防止処理には記録膜2′の吸収率がほ
とんど0となるレーザ波長λを用い、再記録・消去防
止膜3′以外がレーザ光で直接的に発熱しないようにす
る。
再記録・消去防止膜3′はレーザ波長λの光の吸収
・発熱により、その波長λにおける屈折率がn1からn2
に転移するものとする。
再記録・消去防止膜3′の屈折率変化n1⇒n2で、記録
膜2′が結晶状態なら結晶状態のままの反射率を、非晶
質状態なら非晶質状態のまま反射率をほぼ維持し、なお
かつ、記録膜2′の波長λにおける吸収率のみが減少
するようにディスク構成を設定することにより、前述と
同様の再記録・消去防止効果がレーザ波長λにおいて
得られる。
なお、第4図に示される光ディスク4′の再記録消去
防止膜3′はレーザ光吸収による発熱でその光学定数を
変化させる。従って、レーザ波長λにより記録膜2′
で生じた熱が再記録・消去防止膜3′へ直接影響しない
よう、また逆に、レーザ波長λにより再記録・消去防
止膜3′に生じた熱が記録膜2′へ直接影響しないよ
う、断熱膜5が設けられている。
また、再記録・消去防止膜3′に屈折率変化が可逆
(n1⇔n2)な相変化材料を用いることにより、光ディス
クの任意のトラック・セクターを再記録・消去禁止にし
たり、その解除をすることが可能となる。
〔実施例〕
以下に、本発明を図を用いて詳細に説明する。
<実施例1> 第1図は、本発明の相変化光ディスクの第1の実施例
を示す構成断面図である。第1図において、1は幅0.5
μm、深さ70nm、ピッチ1.5μmのトラッキング制御用
案内溝を有する円形(直径130cm)のPC基板である。こ
の基板1上に、Sb−Se−Biの記録膜2をスパッタリング
にて約35nmの厚さに形成するこの記録膜2上にインドレ
ニン系シアニン色素の再記録・消去防止膜3をスピンコ
ート法にて約50nmの厚さに形成する。光吸収量変化手段
を形成するこの再記録・消去防止膜3は、太陽光の照射
により、光学的性質が、不可逆的に変化する。
第5図は第1図に記載した光ディスク4に情報を記
録、消去または再生する光ヘッド11を示すブロック図で
ある。第5図において、記録、消去時には、半導体レー
ザ6から出射されたレーザ光7はビームスプリッタ8を
通過後、対物レンズ9により光ディスク4の記録面上で
ビーム径約1μmに集光される。
また、再生時には記録、消去時より低いレーザ光7が
照射され、光ディスク4によって反射された光7′が対
物レンズ9とビームスプリッタ8を介してフォトダイオ
ード10に入射する。フォトダイオード10はこの入射光を
検出し、その検出信号が再生信号として出力される。
光ディスク4の記録膜2を初期結晶化させた後、光デ
ィスク4を回転させ、光ヘッド11を用い記録パワーPwと
C/N(搬送波レベルとランダム雑音の平均レベルとの
比)との関係を設定した(線速度υ=7m/s,搬送波周波
数f=3MHz)。測定結果を第6図に(a)として示す。
この結果に示されるように、約10mWから記録後のC/Nが
大きくなり、約14mWでC/Nは飽和する。
また、記録信号(記録パワーPw=14mW,搬送波周波数
f=3MHz)を連続レーザ照射により消去した場合の消去
パワーPeを消去比との関係を測定した。この結果を第7
図に(a)として示す。消去パワーPe=6mWから消去さ
れはじめ、Pe=8mWで約−28dBの消去比を達成してい
る。
この光ディスク4の再記録・消去防止膜に約12時間太
陽光線を照射し、再記録・消去防止膜の状態を変化させ
た後、上記と同様の記録・消去実験を行なった。
再記録・消去防止処理後の記録パワーPwと再生信号C/
Nとの関係を第6図に(b)として示す。第6図の
(a)と(b)との比較から、再記録・消去防止処理前
には14mWで十分記録可能であった光ディスク4が、その
処理後には同一パワーではまったく記録不可能となって
いることがわかる。
また、再記録・消去防止処理後の未記録部分のフォト
ダイオードの出力レベルは、その処理前のレベルはほぼ
同一であった。さらに、再記録・消去防止前に記録され
た信号のC/Nは、その処理後においてもほぼ同一で劣化
はなかった。
そこで、この記録信号について、消去パワーPeと消去
比との関係を測定し、結果を第7図に(b)として示
す。第7図の(a)と(b)との比較から、再記録消去
防止処理前には消去可能であったレーザパワーPe=8mW
では、その処理後においては全く消去不可能であるばか
りか、約20mW未満のそれでもほとんど消去不可能である
ことがわかる。
上記の如く、光ディスク4を用いると、再記録消去防
止処理前では記録・消去が可能であったレーザパワーで
は、その処理後において、再生機能は同様に保ちつつ
も、記録・消去が不可能となっている。これは、作用で
述べたように、再記録・消去防止膜3の光学定数が、そ
の処理前後で、反射率を一定としたまま、記録膜の吸収
率を減衰させる方向に変化しているためである。
なお、再記録・消去防止処理は光ディスク4の全面に
行なう必要はなく、所要の部分のみの処理を行なえば良
い。たとえば、光ディスク4の半径45mmより外周部分の
み再記録・消去防止処理を行なう場合の実施例を第8図
を用いて説明する。第8図に示されるように、半径45mm
の円形黒板12で、光ディスク4の再記録・消去防止処理
を施さない部分を覆い、その後太陽光線13を照射する。
これにより、半径45mm以内の部分は記録・消去が可能の
まま保存される。ただし、半径45mm付近の部分は光の回
折の影響で再記録・消去防止処理の不完全な領域が生じ
る。
また、この処理領域の形状は同心円状のみならず、所
要のトラック・セクターに対応する扇状でも可能である
ことは言うまでもない。
<実施例2> 本発明の相変化光ディスクの第2の実施例を説明す
る。本実施例では、再記録・消去防止膜3として、実施
例1に示されたシアニン系色素有機膜にかわり、カルコ
ゲン化物相変化材料を用いている。さらに、実施例1に
記載したトラッキング制御用の溝を有する基板1を用い
ずに、トラッキング用のビットを有する基板を用いたも
のである。
まず、本実施例の光ディスク4′について第4図、第
9図を用いて説明する。第9図は本実施例で用いる光デ
ィスク4′の基板表面を一部拡大して示した平面図であ
る。本実施例の光ディスク4′はピットを検出すること
によってトラッキング制御を行う方式に対応させたもの
である。第9図において、14はウォブルピット、15はク
ロックピット、16は仮想トラック中心、17は情報記録エ
リアである。
第4図が本実施例の光ディスク4′の構成断面図であ
る。第4図において、直径130cmの円形ガラス基板1′
上にIn−Te−Sbの記録膜2′を約30nmの厚さに成膜し、
この記録膜2′の上にSiO2の断熱膜5を厚さ約200nmに
形成する。この断熱膜5上にSb−Seの再記録・消去防止
膜3′を厚さ約100nmにスパッタリングにて形成し、片
面光ディスクとする。
第10図に、本実施例の光ディスク4′に情報を記録・
消去或いは再生し、更に、再記録・消去防止処理を行な
い、或いは解除する光ディスク装置の構成ブロック図を
示す。
第10図において、18は光ディスク4′に情報を記録・
消去または再生する信号用ヘッドである。信号用光ヘッ
ト18の構成は第5図に示されるものと同様であるが、レ
ーザ波長はλ=830nmである。また、19は光ディスク
4′に再記録・消去防止処理あるいは処理の解除を行な
う再記録・消去防止用光ヘッドである。再記録・消去防
止用光ヘッド19の構成も第5図に示されるものと同様で
あるが、レーザ波長はλ=633nmである。
光ディスク4′を200℃のベーク炉に約10分間入れて
記録膜2′及び再記録・消去防止膜3′の両者を初期結
晶化させた後、光ディスク装置の信号用光ヘッド18を用
い、実施例1と同様の再生信号C/Nの記録パワーPw依存
性を測定した。測定の結果、記録パワーPeが約11mWでC/
N=20dB,約13mWでC/N=35dBであった。
また、記録信号(記録パワーPw=13mW)を連続レーザ
照射により消去した場合の、消去比の消去パワーPe依存
性についても実施例1同様の測定した。その結果、消去
パワーPe=7mWで消去率約−6dB,約10mWで消去率−24dB
であった。
つぎに、再記録・消去防止用光ヘッド19を用い、光デ
ィスク4′の未記録部分と記録(記録パワーPw=13mW)
部分に波長λ=633nm、18mWのレーザ光を照射し、再
記録・消去防止処理を行なった。再記録・消去防止処理
を施された記録部分の信号用光ヘッド18による再生信号
C/Nは約33dBで、この処理による信号劣化は小さかっ
た。続いて、この記録部分に対し、信号用光ヘッド18に
よる消去を行なったが、Pe=15mW以下では全く消去でき
なかった。
一方、再記録・消去防止処理された未記録部分を信号
用ヘッド18で記録してみたが、記録パワーPw=13mWでは
記録できず、18mWでC/N約20dBを得るに過ぎなかった。
上記の如く、光ディスク4′において、再記録消去防
止処理前では記録・消去が可能であったレーザパワーで
は、その処理後において、再生C/Nはほぼ保ちつつも、
記録・消去が不可能となっている。これは、作用で述べ
たように、再記録・消去防止膜3′が結晶状態から非晶
質状態に変化し、このため波長λにおける再記録・消
去防止膜3′の光学定数が記録膜2′の吸収率を減衰さ
せる方向に変化しているためである。
再び、再記録・消去防止用光ヘッド19を用い、光ディ
スク4′の再記録・消去防止処理された記録部分、未記
録部分に波長λ=633nm、12mWのレーザ光を照射し、
再記録・消去防止解除処理を行なった。記録部分に対
し、信号用光ヘッド18による消去を行なったところ、再
記録・消去防止処理前とほぼ等しく、消去パワーPe=10
mWで消去比22dBが得られた。
また、再記録・消去防止解除処理を施した未記録部分
を信号用ヘッド18で記録してみたところ、記録パワーPw
=13mWで再生信号C/N約32dBが得られた。
このように、再記録・消去防止解除部分が再記録・消
去防止処理を施さない全くの初期部分とほぼ同様の記録
・消去特性が得られるのは、再記録消去防止処理により
再記録・消去防止のため非晶質化されていた再記録・消
去防止膜3′がもとの結晶状態に戻ったためと考えられ
る。
なお、上記実施例1から2における効果は、基板の大
きさや光ディスクがトラッキング制御用に案内溝を有す
るか、ピットを有するかにはかかわらない。もちろん、
ディスク構成は第1図、第4図に示した構成に限るもの
ではなく、基板と記録膜との間に誘電体膜の存在するも
のでも良い。
また、相変化記録膜については、上記のSb−Se−Bi
系、In−Sb−Te系に限るものではなく、Sb,Ge,Zn,Snな
ど元素単体と、TeやSeの化合物からなるSb−Te,Ge−Sb
−Te,Sb−Se,Te−Se−Sb,Te−Sb−Sn,Ge−Sb−Se,Sb−S
e−Zn,Sb−Se−Snなどが使用できる。
また、実施例2の再記録・消去防止膜3′は作用で記
載した条件を満足すれば、上記相変化材料から選択する
ことができる。
また、実施例2の断熱膜5はSiO2に限るものではな
く、Si3N4,AlN,SiO,Ta2O,ZnS,LiNbO3,TaNbO3などの誘電
体が使用できる。
また、上記技術は、消去可能相変化光ディスクのみな
らず、特定の光の照射により、情報を追記できるものや
書き換えることができるものであればよく、追記型穴あ
け記録光ディスク、追記型相変化光ディスク、バブルフ
ォーミング、光磁気ディスクや、カードなどにも適用で
きることは、言うまでもない。
〔発明の効果〕
本発明によれば、光吸収量変化手段により、情報の再
記録・消去をできなくすることができるので、装置の誤
操作等による不要な情報の記録や、必要な情報の消去を
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第4図は本発明の光ディスクの実施例の断面
図、第2図、第3図、第6図、第7図は本発明の光ディ
スクの一実施例の特性図、第5図は光ディスクに記録・
消去・再生するための光ヘッドの構成図、第9図は光デ
ィスクの基板表面の一部拡大図、第10図は本発明の光デ
ィスクの再記録消去防止及び記録・消去・再生を行なう
装置のブロック構成図、第8図は本発明の光ディスクの
再記録・消去防止処理に関する使用方法を説明する斜視
図である。 1……基板 2……記録膜 3……再記録・消去防止膜 4……光ディスク 5……断熱膜 12……円形黒板 18……信号用光ヘッド 19……再記録・消去防止用光ヘッド

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録膜に特定の光が照射されて、情報の記
    録再生が行われる光記録媒体であって、 該光記録媒体の記録状態および消去状態における再生の
    際に照射される光に対するそれぞれの反射量をほぼ一定
    に維持しつつ、記録または消去の際に照射される光に対
    する前記記録膜の吸収量を変化させる光吸収量変化手段
    を有することを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】前記光吸収量変化手段は、情報の記録、消
    去または再生の際に照射される光と異なる波長の光によ
    って、記録または消去の際に照射される光に対する前記
    記録膜の吸収量を変化させることを特徴とする請求項1
    記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】前記光吸収量変化手段は、記録または消去
    の際に照射される光に対する前記記録膜の吸収量を不可
    逆的に変化させることを特徴とする請求項1または2記
    載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】前記光吸収量変化手段は、記録または消去
    の際に照射される光に対する前記記録膜の吸収量を可逆
    的に変化させることを特徴とする請求項1または2記載
    の光記録媒体。
  5. 【請求項5】前記記録膜の吸収量を変化させる光は、太
    陽光であることを特徴とする請求項2記載の光記録媒
    体。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかの項に記載の光
    記録媒体に、第1の光を照射して情報を記録する光記録
    装置であって、 前記第1の光の波長と異なる波長を有する第2の光を前
    記光記録媒体に照射する光照射手段を有することを特徴
    とする光記録装置。
JP1331314A 1989-12-22 1989-12-22 光記録媒体および光記録装置 Expired - Lifetime JP2708585B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1331314A JP2708585B2 (ja) 1989-12-22 1989-12-22 光記録媒体および光記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1331314A JP2708585B2 (ja) 1989-12-22 1989-12-22 光記録媒体および光記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03194737A JPH03194737A (ja) 1991-08-26
JP2708585B2 true JP2708585B2 (ja) 1998-02-04

Family

ID=18242299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1331314A Expired - Lifetime JP2708585B2 (ja) 1989-12-22 1989-12-22 光記録媒体および光記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2708585B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03194737A (ja) 1991-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0626679B1 (en) Optical information read/write device
KR100506553B1 (ko) 광정보 기록매체, 그 기록 및 재생방법, 및 광정보 기록 및 재생장치
KR0160363B1 (ko) 위상 변화형 광 디스크
US5276670A (en) Phase change optical disk and method for using the same
US5249175A (en) Optical information recording medium and information recording and reproducing method therefor
KR910003039B1 (ko) 정보의 기록 재생 방법
JP3076412B2 (ja) 光学的情報記録媒体および光学的情報記録再生方法
JPH05159360A (ja) 相変化型光ディスク
US7813258B2 (en) Optical information recording medium and optical information reproducing method
US5381395A (en) Information detection of a phase-change type optical recording medium by shifting the phase of a reference light
JP2003006941A (ja) 光記録媒体の評価方法
JP2708585B2 (ja) 光記録媒体および光記録装置
JP3356488B2 (ja) 光記録媒体の記録方法および製造方法
JP2661293B2 (ja) 光学的情報記録媒体
JPH04134643A (ja) 光学的情報記録媒体及び光学的記録・消去方法
US6692809B2 (en) Optical recording medium
KR20040105241A (ko) 광기록 매체
JP3156418B2 (ja) 光学情報記録媒体及び光学情報記録再生方法
JPH02128330A (ja) 光記録媒体
JP2639174B2 (ja) 光記録媒体
JPS63155439A (ja) 情報記録媒体
JPH07262612A (ja) 相変化形光情報記録媒体
JP3094740B2 (ja) 光学的情報記録媒体およびその記録再生方法
JPH0793810A (ja) 光ディスク
JPH07109654B2 (ja) 光学的情報記録媒体およびその情報記録再生方法