JP2708554B2 - ローパワー湿度センサ - Google Patents

ローパワー湿度センサ

Info

Publication number
JP2708554B2
JP2708554B2 JP16430189A JP16430189A JP2708554B2 JP 2708554 B2 JP2708554 B2 JP 2708554B2 JP 16430189 A JP16430189 A JP 16430189A JP 16430189 A JP16430189 A JP 16430189A JP 2708554 B2 JP2708554 B2 JP 2708554B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
humidity sensor
circuit
humidity
change
capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP16430189A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0328751A (ja
Inventor
士郎 中川
泰佐 土門
健裕 今井
敦子 土田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP16430189A priority Critical patent/JP2708554B2/ja
Publication of JPH0328751A publication Critical patent/JPH0328751A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2708554B2 publication Critical patent/JP2708554B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ローパワー湿度センサに関し、更に詳しく
いえば、各種の電子機器等において湿度を検出する際に
利用されるものであり、特に、湿度センサの低消費電力
化、小型化を実現し、かつ低湿度側での出力のリニアリ
ティを改善したローパワー湿度センサに関する。
〔従来の技術〕
従来、例えば複写機、プリンタ等の紙を取り扱う装
置、あるいはその他の湿度検出が必要な装置などにおい
ては、各種の湿度センサが用いられていた。
前記湿度センサにおける湿度センサ素子として、水分
子の吸着によりインピーダンスの変化することを利用し
た湿度センサ素子が知られている。
このようなインピーダンス変化型湿度センサ素子に
は、セラミック湿度素子や、高分子系センサ素子があ
る。
また、インピーダンス変化素子を更に分けると、抵抗
変化(R変化)を利用したもの、静電容量変化(C変
化)を利用したもの、インピーダンス変化(Z変化)を
利用したもの、の3つに分けられる。
そして、静電容量変化型湿度センサ素子(高分子系セ
ンサ素子)は、湿度の増大にともなって静電容量がほぼ
同じ比率で減少する。
また、抵抗変化型湿度センサ素子は、低湿度側では高
抵抗であり、湿度の増加にともなってその抵抗値が指数
関数的に減少すると共に、温度変化にともなって非直線
的な変化をする。
更に、インピーダンス変化型湿度センサ素子は、低湿
度側では高インピーダンスで、湿度の変化によりあまり
変化しないが、高湿度側においてインピーダンスが急激
に減少する(非直線的な変化)と共に、温度変化にとも
なって非直線的な変化をする特性を有する。
上記のインピーダンス変化型湿度センサ素子を用いた
湿度センサとしては、次のようなものが知られていた。
第8図は、従来の電圧検出方式による湿度センサを示
した図、第9図は、従来の位相比較方式による湿度セン
サを示した図である。
図において、OSCは発振器、Roは抵抗、HSはインピー
ダンス変化型の湿度センサ素子、Dはダイオード、Coは
コンデンサ、OUTは出力端子、PDは位相比較器を示す。
第8図に示した電圧検出方式では、発振器OSCの交流
出力電圧が抵抗Roと湿度センサ素子HSの直列回路に印加
する。
これにより、湿度センサ素子HSに電流が流れる。この
時、湿度の変化に応じて湿度センサ素子HSのインピーダ
ンスが変化する。
したがって、湿度センサ素子HSに流れる電流は、湿度
の変化にともなって変化することになり、コンデンサCo
の端子電圧を出力端子OUTに取り出せば、湿度の検出が
できる。
また、第9図に示した位相比較方式の湿度センサにお
いては、湿度センサ素子HSが等価的に抵抗Rsとコンデン
サCsとの並列回路になっており、これらRs及びCsが湿度
の変化にともなって変化することによる電流位相の変化
を検出して湿度の検出を行うものである。
すなわち、湿度センサ素子HSの湿度変化にともなうイ
ンピーダンスの変化を、位相信号に変換し、位相比較器
PDにおいて位相比較を行って湿度信号を得るものであ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来のものにおいては、次のような欠点があっ
た。
(1) インピーダンス変化型の湿度センサにおいて
は、インピーダンスの変化がリニアでないため、リニア
ライズ回路が複雑かつ高価となる。
(2) インピーダンス変化型湿度センサにおいては、
温度特性がリニアでないため、温度補正が複雑かつ高価
となる。
(3) セラミック湿度センサ素子では、インピーダン
スが高いため、低湿度側で不安定になりやすい。
(4) 電圧検出方式の湿度センサ(第6図参照)で
は、インピーダンス変化を電圧変化に変換する際、振幅
一定の交流電圧を得るために回路が複雑かつ高価とな
る。
(5) セラミック湿度センサ素子等は、直流電圧を印
加すると、素子劣化があるため、交流駆動をしなければ
ならず、そのために回路が複雑かつ高価となる。
(6) 回路が複雑になると、電力消費も増大し、発熱
の影響がある。
このため、温度補正が困難であり、高価で大型の湿度
センサとなる。
本発明は、このような従来の欠点を解消し、インピー
ダンス変化型の湿度センサを低消費電力化し、小型で安
価なものにすると共に、温度変化に対しても安定で、特
に、低湿度側における出力のリニアリティを改善するこ
とにより、広範囲の湿度変化に対してリニアな特性を有
する湿度センサが得られるようにすることを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明は次のようにした
ものである。
(1) 湿度の変化を周波数の変化に変換して、湿度信
号を取り出す湿度センサとするために、発振器と、湿度
センサ素子回路とから成る湿度−周波数変換回路を設け
る。
そして、C−MOSゲートICによって構成した同相ゲー
トと逆相ゲートとの直列回路の両端にゲート保護用の抵
抗と、時定数回路を構成する抵抗との直列回路を接続
し、 前記同相ゲートと逆相ゲートの接続点と、前記2つの
抵抗の接続点との間にコンデンサを接続して上記発振器
を構成する。
また、上記湿度センサ素子回路を、インピーダンス変
化型(抵抗変化型を含む)の湿度センサ素子(セラミッ
ク素子、あるいは高分子系素子)と、ローパスフィルタ
と、直流分阻止用のコンデンサとの直列回路で構成し、 前記湿度センサ素子回路を、時定数回路を構成する上
記抵抗と並列に接続する。
このような構成により、湿度変化を周波数の変化とし
て出力信号を取り出し、湿度の検出を行うことにより、
ローパワー(低消費電力化)の湿度センサを得る。
(2) このようなローパワー湿度センサにおいて、湿
度−周波数変換回路の出力側に、周波数−電圧変換回路
を設け、電圧信号として湿度信号を取り出す。
前記周波数−電圧変換回路としては、コンデンサと抵
抗から成る微分回路を用いる。
そして、微分回路のコンデンサとして、例えばセラミ
ックコンデンサのように、温度上昇により、容量が小さ
くなる特性のものを用いる。
すなわち、温度変化にともなうインピーダンスの変化
が、湿度センサ素子と、微分回路のコンデンサとで逆の
変化をするように選定する。
このようにすると、湿度センサ素子の温度変化にとも
なう周波数の変化を、微分回路のコンデンサにより補償
できる。
(3) 上記(2)のローパワー湿度センサにおいて、
周波数−電圧変換回路の出力側に、出力電圧をリニアラ
イズするための非直線素子から成るリニアライズ回路を
接続する。
(4) 上記(3)のローパワー湿度センサにおいて、
リニアライズ回路に、動作点を任意に設定するためのバ
イアス電源を接続し、広範囲にわたるリニアライズを容
易にできるように構成する。
〔作用〕 上記のように構成したので、次のような作用がある。
上記(1)のように構成すると、湿度の変化により湿
度センサ素子のインピーダンスが変化するが、このイン
ピーダンスの変化は、発振回路の時定数の変化となり、
発振出力が変化する。
この場合、湿度が高くなると、湿度センサ素子のイン
ピーダンス(等価抵抗分)が小さくなり、発振周波数が
高くなる。
この周波数の変化を、例えば電圧の変化に変換すれ
ば、湿度の検出できることになる。
また、発振回路には、C−MOSゲートICで構成したゲ
ートを使用しているため、消費電力が極めて少なくな
り、ローパワーの湿度センサが得られる。
上記(2)のように構成すると、周波数信号を電圧信
号に変換して湿度検出ができるだけでなく、同一の回路
において、湿度センサ素子の温度補償ができるものであ
る。
上記(3)及び(4)のように構成すると、出力電圧
がリニアライズされ、低湿度側から高湿度側にわたる広
範囲の湿度変化に対して、リニアな出力電圧特性とな
る。
したがって、温度補償が十分にされ、しかもリニアな
特性で、ローパワー、かつ小型の湿度センサが得られ
る。
そして、本発明では、湿度センサ素子回路の湿度セン
サ素子と直列に、ローパスフィルタを接続したので、こ
の回路の伝達量を、動作周波数に対して減少させ、湿度
センサ素子の抵抗成分のみが有効に作用する。
これにより、特に低湿度側における出力のリニアリテ
ィが改善できる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を第1図乃至第5図を参照しな
がら説明する。
第1図は湿度センサの湿度−周波数変換回路を示した
図である。
図において、1は湿度−周波数変換回路、6は発振
器、7は湿度センサ素子回路、LPFはローパスフィル
タ、R1〜R3は抵抗、C1、C2、C5はコンデンサ、HS
はインピーダンス変化型(抵抗変化型を含む)湿度セン
サ素子(セラミック湿度センサ素子)8及び9は、C−
MOSゲートICで作られたゲートを示す。
湿度変化を周波数の変化に変換するには、図示の発振
器6に湿度センサ素子回路7を接続し、全体として、湿
度変化に応じて発振周波数f0を変化させる発振器とし
て動作させる。
そのために、発振器6として図示のものを用いる。す
なわち、同相ゲート8と逆相ゲート9との直列回路の両
端に、抵抗R1とR2との直列回路を接続し、前記ゲート
8及び9の接続点と、前記抵抗R1とR2の接続点間にコ
ンデンサC1を接続して発振器6を構成する。
この発振器6において、抵抗R1は、同相ゲート8に
高電圧が印加するのを防止するために設けたゲート保護
用の抵抗である。
抵抗R2とコンデンサC1とは、発振周波数f0を決定
するCR時定数用のものである。
ゲート8及び9は上記のように、C−MOSゲートICで
構成されており、図示しない電源に接続されている。こ
のような構成の発振器6は次のような原理で発振をす
る。
先ず、電源投入時は、コンデンサC1の電荷はないか
ら、a点はローレベルの「0」であり、b点はハイレベ
ルの「1」である。
このため、c点はb点と同じ「1」であるから、c→
d→aの方向で電源が流れコンデンサC1が所定の時定
数(C12で決定される)で充電を開始する。したがっ
て、d点の電位は上昇し、所定の電圧に達すると、e点
がハイレベルの「1」となる。
e点が「1」になると、a点も「1」となりb点が
「0」となる。この変化によりコンデンサC1は、上記
の場合とは逆方向に充電され、d点の電位が下がる。
d点が所定値まで下がると、e点が「0」となり、a
点が「0」、b点が「1」となり、以後、同様な動作を
繰り返し発振が継続する。
このような発振の周波数は、時定数C12によって決
まり、ほぼ矩形波の発振出力が取り出せる。
上記発振器6を構成する抵抗R2と並列に接続された
湿度センサ素子回路7は、湿度センサ素子HSと、該湿度
センサ素子HSに直列接続され、抵抗R3とコンデンサC5
から成るローパスフィルタLPFと、直流分阻止用のコン
デンサC2で構成する。
上記抵抗R3とコンデンサC5で構成されたローパスフ
ィルタLPFは、湿度センサ素子HSを含む経路の電圧量
を、動作周波数に対して減少させ、湿度センサ素子HSの
抵抗成分のみが有効になるようにするものである。そし
て、湿度センサ素子HSをセラミック湿度センサ素子で構
成した場合、直流駆動すると素子劣化があるため、コン
デンサC2により直流分が湿度センサ素子HSに印加しな
いようにしている。
また、上記湿度センサ素子HSは、等価的に抵抗Rsとコ
ンデンサCsとの並列回路となっている。
そして、抵抗Rsは、低湿度側で極めて高く、Csは極め
て小さいが、高湿度になると、Rsは指数関数的に減少
し、Csは逆に急激な増加をする。
このような湿度センサ素子HSにおける等価的なRs及び
Csの変化の高湿度側のリニアリティを補償するために、
湿度センサ素子HSと直列に抵抗R3を接続する。
今、湿度センサ素子HSの等価抵抗Rsと、抵抗R2及び
3を含めた前合成抵抗をR0とすると、発振器6の発振
周波数f0は、時定数τ=C10によって決定され、 となる。
この式でC1を一定とすれば、 となり、湿度の変化によってR0が変化することになる
から結局、湿度の変化に応じた周波数の発振出力が取り
出せることになり、湿度−周波数変換ができるものであ
る。
なお、上記の例では、湿度センサ素子HSと直列接続し
た抵抗R3は、ローパスフィルタ(LPF)を構成する抵抗
であるが、この抵抗R3は、湿度センサ素子の高湿度側
の補償用抵抗を兼用している。
第2図は、上記実施例における湿度センサ素子HSの説
明図である。
(イ)に示した湿度センサHSの等価回路は、(ロ)に
示すように、抵抗RsとコンデンサCsとの並列回路で構成
されており、前記抵抗RsとコンデンサCsは湿度の変化に
対して複雑な変化をする。
(ハ)は、上記コンデンサCsの実施例を示した図であ
る。コンデンサCsは、低湿度側においてはその等価容量
が小さく、あまり変化しないが、高湿度側では等価容量
の指数関数的に大きくなる特性を有する。
(ニ)は、抵抗Rsの実測例であり、低湿度側ではRsが
大きいが、湿度の増加と共に、その抵抗値は指数関数的
に減少する特性を有する。
(ホ)は上記抵抗RsとコンデンサCsとを合成した等価
インピーダンスZsの実測例であり、低湿度側では高イン
ピーダンスであるが、湿度変化に対してインピーダンス
Zsはあまり変化しない。
しかし、高湿度側になると、インピーダンスZsは所定
の割合で減少する特性を有する。
ところで、上記のような特性を有する湿度センサ素子
を、そのまま湿度−周波数変換回路1の湿度センサ素子
回路7に用いると、リニアな湿度信号が得られない。
等価容量であるコンデンサCsは高湿時に急激に大きく
なり、出力にリニアリティを劣化させる原因となる。こ
れを補償するために、湿度センサ素子HSと直列に抵抗を
接続する必要がある。第1図の例ではローパスフィルタ
の抵抗R3が前記のような高湿度側での補償用抵抗を兼
ねている。
このように、湿度センサ素子HSと直列に抵抗を接続す
れば高湿時のリニアリティは改善できるが、コンデンサ
Csが存在することにより、低湿度側でのリニアリティも
劣化する。
抵抗Rsは、(ニ)に示したように、低湿度側でも大き
な変化をするが、インピーダンスZsはコンデンサCsの影
響で低湿度側であまり変化しない。このため、湿度が低
くなるに従って出力のリニアリティが悪くなるからこれ
を補償する必要がある。
コンデンサCsの影響を小さくするには、第1図に示し
た発振器の発振周波数を下げることが考えられる。しか
し、発振周波数を下げると、湿度−周波数変換回路1の
出力側に設けるローパスフィルタの時定数を大きくしな
ければならず、湿度センサが大型化する。
また、前記ローパスフィルタを構成する抵抗を大きく
すると、後段に接続する回路の入力インピーダンスを上
げなければならない。
更に、中、高湿度側でのリニアリティ確保のため、最
適な周波数(〜1KHz)が存在し、低湿度側でのリニアリ
ティとのバランス上、やたらに周波数を下げることは出
来ない。
そこで、第1図に示したように、湿度センサ素子HSと
直列に、抵抗R3とコンデンサC5とから成るローパスフ
ィルタ(LPF)を接続し、湿度センサ素子HSを含む経路
の伝達量を、動作周波数に対して減少させ、湿度センサ
素子HSの抵抗成分のみが有効になるようにする。
このようにすれば、湿度センサの出力におけるリニア
リティは、低湿、中湿、高湿の全ての領域で十分良好な
ものとなる。
第3図は、湿度センサの湿度−周波数−電圧変換回路
を示した図であり、第1図と同符号は同一のものを示
す。
図において、C3はコンデンサ、R4は抵抗、2は周波
数−電圧変換回路を示す。周波数−電圧変換回路2は、
コンデンサC3と抵抗R4から成る微分回路で構成され、
コンデンサC3としては、セラミックコンデンサ、ある
いはセラミックコンデンサと同等の温度特性、すなわ
ち、温度の上昇にともなって容量が小さくなる特性のコ
ンデンサを用いる。
湿度−周波数変換回路1については上記のとおりであ
り、ほぼ矩形波で、湿度変化に応じた周波数f0の発振
出力を出す。
この矩形波出力は、コンデンサC3と抵抗R4から成る
微分回路で微分され、出力電圧v0を得る。
ところで、セラミック湿度センサ素子のようなインピ
ーダンス変化型(抵抗変化型を含む)湿度センサ素子HS
は、温度が上昇すると、インピーダンスが小さくなる。
この変化により、発振周波数f0が大きくなるから、
仮りにコンデンサC3と抵抗R4が温度変化で変わらない
とすれば、微分回路の出力電圧v0は増大することにな
る。
しかし、上記のように、コンデンサC3は温度が高く
なると、その容量が小さくなるものを使用する。
このため、発振周波数f0が大きくなった場合、コン
デンサC3の容量が小さくなり、微分される幅が狭くな
る。
したがって、出力電圧v0は増大することなく、湿度
センサ素子HSの温度変化による変化分を補正する。
すなわち、微分回路のコンデンサC3を、温度上昇に
より容量の小さくなるセラミックコンデンサ等を用いる
ことにより、インピーダンス変化型の湿度センサ素子に
対する温度補償ができることになる。
第4図は、リニアライズ回路を付加した湿度センサの
1例を示した図であり、第1図〜第3図と同符号は同一
のものを示す。
図において、1は湿度−周波数変換回路、2は周波数
−電圧変換回路、3は波形整形回路、4はローパスフィ
ルタ、5はリニアライズ回路を示す。
また、R6は抵抗、Dはダイオードを示す。リニアラ
イズ回路5は、図示のように、抵抗R6とダイオードD
との直列回路を出力側に設けたものである。
このリニアライズ回路5は、湿度−周波数変換回路の
発振周波数f0が、上記合成抵抗R0に対して、 の関係で変化する(非直線的変化)ことにより、湿度セ
ンサの出力電圧が非直線的な変化をするのを補正して、
リニアリティを改善するためのものである。
すなわち、湿度−周波数変換回路1の出力周波数f0
は、湿度の変化にともなって非直線的に変化(湿度の増
加により指数関数的に減少)するが、この非直線的な変
化と、ダイオードの電圧に対する電流の変化が前記非直
線的な変化と逆の関係で変化することに着目して補正を
行うものである。
上記f0は、湿度が低湿度側から高湿度側に移ると非
直線的に大きくなりその結果、出力端子OUTの出力電圧
はf0の変化に応じて大きくなる。
この時、ダイオードDに印加する電圧が小さければ電
流はあまり流れないが、電圧が増加すると、急激に電流
が増大し、この変化がf0の非直線的な変化と逆の関係
で非直線的な変化をする。
このため、ダイオードDの端子間電圧の変化が上記f
0の変化を補正し、出力端子OUTの電圧は、リニアライズ
され、低湿度側から高湿度側にわたる全湿度変化領域で
リニアリティの良い特性が得られる。なお、リニアライ
ズ回路は、ダイオードでなくとも、他の非直線素子を用
いてもよい。
第5図は、第4図に示したリニアライズ回路に、バイ
アス電源を付加した湿度センサの1例を示した図であ
り、第1図乃至第4図と同符号は同一のものを示す。
図において、1は湿度−周波数変換回路、2は周波数
−電圧変換回路、3は波形整形回路、4はローパスフィ
ルタ、5はリニアライズ回路、OUTは出力端子を示す。
また、HSは湿度センサ素子、R1〜R7は抵抗、C1
5はコンデンサ、Dはダイオード、TBはバイアス電源
端子、8〜10はC−MOSゲート回路を示す。
この例では、リニアライズ回路5において、ダイオー
ドDと抵抗R6との接続点に抵抗R7を接続し、端子TB
にバイス電源を接続する。
端子TBに印加する電圧を変化させると、ダイオード
Dに印加する電圧が変化し、流れる電流が変化する。
これを利用して、リニアライズすべき動作点を可変と
するものであり、容易にリニアライズができるものであ
る。
したがって、湿度センサ素子HSを変えた場合に、リニ
アライズの動作点を任意に、且つ容易に設定できる。
第6図は、上記実施例における実測例を示した図であ
り、横軸は相対湿度〔RH%〕、縦軸はセンサ出力〔V〕
を示す。
図示のように、低湿度側、特に相対湿度が50%以下に
なると、ローパスフィルタを接続しない時は、急激にセ
ンサ出力のリニアリティが悪くなる。
しかし、本発明のように、湿度センサ素子と直列に、
ローパスフィルタを接続すると、センサ素子のリニアリ
ティが改善されることが明らかである。
第7図は、本発明における湿度センサ素子回路の変形
例を示した図である。
本発明の湿度センサ素子回路は、上記の実施例の他
に、例えば第7図(イ)に示したように、湿度センサ素
子HSの両側に、該湿度センサ素子HSと直列に接続された
2つのローパスフィルタLPF1及びLPF2を設けてもよい。
この例では、LPF1は抵抗R8とコンデンサC6とから成
り、LPF2は抵抗R3とコンデンサC5とから成る。
この場合、抵抗R3とR8は、湿度センサ素子HSの高湿
時における出力のリアニリティ改善用抵抗と兼用でき
る。
また、第7図(ロ)は、湿度センサ素子HSの高湿度側
における出力のリニアリティ改善用抵抗R3とは別に、
低湿度側における出力のリニアリティを改善するための
ローパスフィルタ(LPF)を設けたものである。
このローパスフィルタ(LPF)は、抵抗R8とコンデン
サC5で構成される。この場合、抵抗R3とR8とが直列
接続されているので、この合成抵抗を考慮して高湿時の
補償をする必要がある。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば次のような効果
がある。
(1) 湿度−周波数変換回路に、C−MOSゲートICを
用い、本発明のような構成にしたので、消費電力が極め
て少なくなり、また、回路構成も簡単で安価な湿度セン
サとなる。
(2) 周波数−電圧変換回路により、特別な回路を設
けなくても、湿度センサ素子の温度補償が簡単にでき
る。
(3) 簡単な回路により、特に低湿度側における出力
電圧のリニアリティを補正でき、広範囲の湿度変化にわ
たって十分にリニアな湿度信号を取り出せる。
(4) 回路に流れる電流が極めて少なくなり、例えば
100μA以下にできるため、回路の発熱が極めて少なく
できる。
また、回路構成が簡単で小型化できるため、湿度セン
サ素子と、信号処理回路とを一体化できる。
(5) 上記(4)の理由により、温度特性の補正が有
効に働き、良好な特性の湿度信号が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は、本発明の実施例を示した図であ
り、 第1図は湿度センサの湿度−周波数変換回路を示した
図、 第2図は湿度センサ素子の説明図、 第3図は湿度センサの湿度−周波数−電圧変換回路を示
した図、 第4図はリニアライズ回路を付加した湿度センサの回路
図、 第5図はバイアス可変のリニアライズ回路を付加した湿
度センサの回路図、 第6図は上記実施例の実測例を示した図、 第7図は湿度センサ素子回路の変形例を示した図、 第8図は従来の電圧検出方式による湿度センサを示した
図、 第9図は従来の位相比較方式による湿度センサを示した
図である。 1……湿度−周波数変換回路 2……周波数−電圧変換回路 3……波形整形回路 4……ローパスフィルタ 5……リニアライズ回路 6……発振器 7……湿度センサ素子回路 8……正相ゲート 9……逆相ゲート HS……湿度センサ素子 LPF……ローパスフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土田 敦子 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−298849(JP,A) 特開 平2−45747(JP,A) 特開 平1−210858(JP,A) 実開 平2−47559(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発振器(6)と、 前記発振器(6)に接続された湿度センサ素子回路
    (7)とから成り、 湿度の変化を周波数の変化に変換する湿度−周波数変換
    回路(1)を設け、 前記湿度−周波数変換回路(1)の出力信号を用いて湿
    度の検出を行う湿度センサにおいて、 同相ゲート(8)と逆相ゲート(9)との直列回路の両
    端に、 ゲート保護用の抵抗(R1)と、時定数回路を構成する
    抵抗(R2)との直列回路を接続し、 前記ゲート(8)及び(9)の接続点と、前記抵抗(R
    1)及び(R2)との接続点との間にコンデンサ(C1
    を接続して上記発振器(6)を構成し、 前記湿度センサ素子回路(7)を、 インピーダンス変化型(抵抗変化型を含む)の湿度セン
    サ素子(HS)と、 ローパスフィルタ(LPF)と、直流分阻止用のコンデン
    サ(C2)との直列回路で構成し、 前記湿度センサ素子回路(7)を、前記時定数回路を構
    成する抵抗(R2)と並列に接続したことを特徴とする
    ローパワー湿度センサ。
  2. 【請求項2】請求項(1)に記載のローパワー湿度セン
    サにおいて、 湿度−周波数変換回路(1)の出力側に、 コンデンサ(C3)と抵抗(R4)から成る微分回路で構
    成した周波数−電圧変換回路(2)を設け、これにより
    周波数信号を電圧信号に変換すると共に、前記微分回路
    のコンデンサ(C3)として、 温度上昇により容量の小さくなるコンデンサを用い、 湿度センサ素子(HS)の温度変化にともなう周波数の変
    化を、前記コンデンサ(C3)で補償することを特徴と
    するローパワー湿度センサ。
  3. 【請求項3】請求項(2)に記載のローパワー湿度セン
    サにおいて、 周波数−電圧変換回路(2)の出力側に、 出力電圧をリニアライズするための非直線素子から成る
    リニアライズ回路(5)を接続したことを特徴とするロ
    ーパワー湿度センサ。
  4. 【請求項4】請求項(3)に記載のローパワー湿度セン
    サにおいて、 リニアライズ回路(5)に、動作点を任意に設定するた
    めのバイアス電源を接続したことを特徴とするローパワ
    ー湿度センサ。
JP16430189A 1989-06-27 1989-06-27 ローパワー湿度センサ Expired - Lifetime JP2708554B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16430189A JP2708554B2 (ja) 1989-06-27 1989-06-27 ローパワー湿度センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16430189A JP2708554B2 (ja) 1989-06-27 1989-06-27 ローパワー湿度センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0328751A JPH0328751A (ja) 1991-02-06
JP2708554B2 true JP2708554B2 (ja) 1998-02-04

Family

ID=15790521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16430189A Expired - Lifetime JP2708554B2 (ja) 1989-06-27 1989-06-27 ローパワー湿度センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2708554B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0328751A (ja) 1991-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0552751U (ja) 湿度センサ
JP2586495B2 (ja) 高周波検出回路
JP2708554B2 (ja) ローパワー湿度センサ
US4603308A (en) Temperature stable oscillator
JP3067010B2 (ja) 絶対湿度センサ
JP3551893B2 (ja) 電荷型センサ用増幅回路
US6725166B1 (en) Flow pickup circuit
JPH0776761B2 (ja) ローパワー湿度センサ
JPH07229866A (ja) 湿度センサ
JP4540301B2 (ja) 放射線モニタ
JP2561023B2 (ja) 高周波信号レベル検出回路および高周波信号レベル検出方法
JPS61137012A (ja) 回転情報出力装置
JPS6344731Y2 (ja)
KR910009926B1 (ko) 홀소자를 이용한 평균전력 검출회로
JP2680807B2 (ja) ダイオード検波出力用増幅回路
JPH0634681Y2 (ja) 湿度センサ
JPH0259935B2 (ja)
JPS5830321Y2 (ja) 検波回路
JPH0212732Y2 (ja)
JPH02298848A (ja) 広範囲湿度センサ
JPH0663998B2 (ja) 湿度センサ
JPH0425771A (ja) 容量検出回路
JPH11237254A (ja) 抵抗ブリッジ型センサの温度補償回路
JPH0663997B2 (ja) 湿度センサ
JPH0543611U (ja) 高周波発振回路

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071017

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081017

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081017

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091017

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091017