JP2708277B2 - 圧延ままで鍛造性に優れるチタン合金熱延線棒材の製造方法 - Google Patents

圧延ままで鍛造性に優れるチタン合金熱延線棒材の製造方法

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JP2708277B2
JP2708277B2 JP3002754A JP275491A JP2708277B2 JP 2708277 B2 JP2708277 B2 JP 2708277B2 JP 3002754 A JP3002754 A JP 3002754A JP 275491 A JP275491 A JP 275491A JP 2708277 B2 JP2708277 B2 JP 2708277B2
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淳之 宮本
龍彦 草道
博明 石尾
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B3/00Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals
    • B21B3/003Rolling non-ferrous metals immediately subsequent to continuous casting, i.e. in-line rolling

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍛造性に優れるチタン
合金素材を経済的に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、チタン合金素材の製造は、真空溶
解炉により複数回リメルトして直径が500〜1500mmの大
径鋳塊を得、この大径鋳塊を加熱して分塊加工し粗大な
鋳造組織をある程度微細化させたビレットとした後、こ
のビレットを再度加熱して仕上げの熱間圧延を行って所
望形状のチタン合金素材としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の製造
方法では、分塊加工して得たビレットを再加熱して仕上
熱間圧延を行うため、材料表面には厚い酸化層と多くの
欠陥が生成しており、圧延のまま鍛造素材として使用す
ると、鍛造の際に表面層から亀裂が発生し目的形状に成
形できない。そこで、予め機械加工等の方法により表面
層を除去することが行われている。
【0004】しかし、チタン合金そのものが難切削材で
あり酸化層はさらに切削性が悪いため、機械加工コスト
は極めて高いものとなっている。また機械加工により材
料歩留りが低下することもコスト上昇につながってい
る。
【0005】一方近年、チタンの溶解原料として、スポ
ンジチタンの他に上記機械加工により発生する切削屑を
主体とするスクラップ材の量が増加しており、このスク
ラップ材は、難切削材としてのチタンの切削加工に近年
特にWC(タングステンカーバイト)系の超硬チップ等
が使用されるため、必然的に超硬チップの破片等が混入
することとなる。
【0006】従って、溶解も、これら不純物の除去のた
めに、上記従来の方法では益々リメルトの必要性が生じ
コスト上昇につながっている。
【0007】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、表面層の除去をすることな
く圧延ままで鍛造性に優れたチタン合金素材を経済的に
製造する方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の、圧延ままで鍛造性に優れるチタン合金
熱延線棒材の製造方法は、チタン原料をプラズマハース
溶解炉により1回のみの溶解、鋳造にてチタン合金鋳片
とし、この鋳片を分塊圧延せずしかも1回のみの加熱で
且つ60%以上の熱間圧延を施して線棒材とするものであ
る。
【0009】そして、上記プラズマハース溶解炉により
溶解、鋳造されるチタン合金鋳片としては、その横断面
積が35000mm2以下の円形または矩形であることが好まし
い。
【0010】
【作用】スクラップを原料として、上述したWC等の不
純物を除去して清浄なチタン合金鋳片を得るためには、
例えば図1に示すようなプラズマハース溶解炉を使う必
要がある。この炉では、2本(3本以上でも可)のトー
チ1を用いて、先ずハース2中でスクラップを主とする
原料を溶解して不純物を除去後、鋳型3に溶湯を注入
し、鋳型下部より鋳片4を引き抜きながら所望の鋳片4
とする。
【0011】一方、鋳片を連続鋳造するタイプの炉とし
て高周波溶解炉が知られているが、この炉の場合、原料
を直接鋳型内の鋳片上部で溶解する方式で、上記プラズ
マハース溶解炉の如きハースが無いために、上記不純物
を除去することができない。
【0012】また、ハースを利用して溶解する方法はプ
ラズマ溶解法の他に電子ビーム溶解法があるが、電子ビ
ーム溶解法では、Alなどのチタン合金の重要な成分が蒸
発してしまい目的とする合金組成とすることは技術的に
困難を伴う。これは、電子ビーム溶解がきわめて高真空
中で行われるためと考えられる。これに対して、プラズ
マ溶解法は、不活性ガス中で行うため合金成分の蒸発は
なく精密な合金組成の制御ができる。
【0013】本発明でプラズマ溶解法により溶解回数を
1回とした理由は、スクラップ、スホンジチタン、合金
原料などの種々の溶解原料を使用して溶解しても均一組
成の鋳片が得られることが調査の結果明らかになったた
めで従来のように2回以上の溶解を特に行う必要がない
ことが分かったからである。また、このように溶解回数
を少なくすることは生産性が向上し経済的にも有利であ
る。
【0014】一般に溶解する度に雰囲気中の不純物ガス
成分が溶湯中に吸収され鋳片中の酸素、窒素などの濃度
上昇は避けられない。これらの不純物ガス成分は材料の
延性、靱性を劣化させる問題がある。しかし溶解回数が
必要最少限の1回ですめば、不純物ガス量は抑制され機
械的性質の良好な材質が得られる。チタン合金スクラッ
プの中で占める割合の多い切削屑は表面積が大きく表面
に吸着した不純物ガス成分が多いため、切削屑を溶解原
料とした場合、鋳片中の酸素、窒素の濃度が高くなる傾
向がある。従って、切削屑を溶解原料に使用する場合、
雰囲気中から入る酸素量はできるだけ抑制しなければな
らないことからも溶解回数を1回にすることは重要であ
る。
【0015】勿論、プラズマハース溶解炉を用いてチタ
ン原料を溶解、鋳造する手法は公知である。しかし、従
来は航空機等の高級材料向けに、このプラズマハース溶
解炉により得たチタン合金鋳片を、さらにリメルトして
鋳片とする方式で使用され、本発明の如き、1回の溶解
のみで且つ分塊圧延無しで直接熱間圧延する技術思想で
使用するものではない。
【0016】鋳片の熱間圧延を1回に限定した理由は、
その後さらに加熱および圧延を行った素材は、表面層を
除去せずに圧延ままの状態で鍛造すると表面割れが生
じ、目的の形状に成形することができなくなるからであ
る。この理由としては、加熱および圧延を繰り返すこと
により表面の脆い酸化層の厚さが増加するため、また最
初の熱間圧延で生じた表面の微小な疵の内部が次の加熱
時に酸化され脆くなり引き続く圧延で亀裂が進展し割れ
に発達するためと考えられる。
【0017】また、熱間圧延時の加工量を60%以上とし
たのは、加工量が60%未満では、鋳片の凝固組織の微細
化が不十分で鍛造した場合に内部割れを生じることが明
らかになったためである。
【0018】また、鋳片は、その横断面積が35000mm2
下の小径であることが好ましく、その理由は、横断面積
が35000mm2を超える鋳片では、60%以上の加工量で熱間
圧延を行うと割れを生じるものがあるためである。この
割れを生じる原因は、鋳片の径が大きくなるに伴い鋳造
時の鋳片の冷却速度が遅くなり、鋳造組織において凝固
時に生成するβ粒が粗大化するとともに、β粒の粒内や
粒界に析出するα相も粗大化し、特に鋳片の横断面積が
35000mm2を超えるレベルで、β粒あるいはα相のサイズ
が熱間圧延中に割れの起点になる大きさに達するためと
推論される。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0020】(実施例1)切削屑を主とするチタン原料
を用い、代表的なチタン合金であるTi− 6Al−4Vの、表
1に示す直径の鋳片をプラズマハース溶解炉により鋳造
した。
【0021】次に、表1に示す直径の鋳片を、1回また
は2回の加熱および圧延を行い直径50mmの最終形状の棒
材に加工した。この時の加熱温度は1050℃とした。また
この時の減面率を表1に示す。そしてさらに得られた棒
材を長さ 100mmに切断した後900℃に加熱してカウンタ
ーブローハンマーにより直径 112mm×長さ20mmに据込み
を行った。これら熱間圧延状況および据込み状況を合わ
せて表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、 No.1と2は鋳
片の直径が 300mm、 No.3と4は 250mmでいずれも断面
積が35000mm2を超えており鋳塊組織が粗く、 No.2と4
は1回で圧延した場合で圧延中に割れが発生し圧延でき
なかったが、 No.1と3の場合のように2回に分けて圧
延した場合には圧延中に割れを発生することなく圧延で
きた。しかし2回の加熱および圧延を繰り返したため据
込みでは割れが発生した。また、 No.5は、 No.1と3
の場合と同様に、2回の加熱および圧延を繰り返したた
め据込みで割れが発生した。また、 No.9は、熱間圧延
時の減面率が49%と低いために組織の微細化が不十分で
据込みでは割れが発生した。これに対しNo.6〜8は本
発明例であって、1回の熱間圧延で直径50mmの最終形状
の棒材に加工ができ、しかもこの圧延ままの状態で据込
みを行っても割れを生じることはなかった。
【0024】(実施例2)スクラップ、スポンジチタン
および合金元素添加原料からなるTi− 6Al−4V用の溶解
原料を準備し、この溶解原料を用いてプラズマハース溶
解炉により1回の溶解鋳造にて直径 150mmの鋳片を製造
した。また比較のため、前記溶解原料を用い真空アーク
溶解炉により2回の溶解鋳造にて直径 800mmの鋳塊を製
造した。
【0025】上記により得られた鋳片および鋳塊のAl,
V(バナジウム)および O(酸素)の組成を調査した。
各成分の最大値と最小値を表2に示す。また代表的な材
料規格である航空機用材料規格(AMS4928)を併
せて示す。
【表2】
【0026】表2より明らかなように、Alおよび Vの量
は、本発明法により得られた鋳片および比較法により得
られた鋳塊共ほぼ同じであり、充分にAMS規格を満た
すものであったが、 Oの量は、本発明法により得られた
鋳片および比較法により得られた鋳塊共AMS規格を満
たすものの、本発明法により得られた鋳片の方が比較法
により得られた鋳塊よりも低く、またAMS規格の0.20
wt%以下に対して充分低い値であった。
【0027】
【発明の効果】上述したように、本発明の製造方法によ
れば、表面層の除去をする必要がなく、品質および生産
性を向上させ極めて経済的に圧延ままで鍛造性に優れる
チタン合金熱延線棒材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に適用されるプラズマハース溶解炉
の概念図である。
【符号の説明】
1 トーチ 2 ハース 3 鋳型 4 鋳片

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン原料をプラズマハース溶解炉によ
    り1回のみの溶解、鋳造にてチタン合金鋳片とし、この
    鋳片を分塊圧延せずしかも1回のみの加熱で且つ60%以
    上の熱間圧延を施して線棒材とすることを特徴とする圧
    延ままで鍛造性に優れるチタン合金熱延線棒材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 チタン合金鋳片が、横断面積35000mm2
    下の円形または矩形である請求項1に記載の圧延ままで
    鍛造性に優れるチタン合金熱延線棒材の製造方法。
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