JP2706216B2 - 擁壁用ブロック及び擁壁の構築構造 - Google Patents
擁壁用ブロック及び擁壁の構築構造Info
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Description
壁の構築構造に関するものである。
擁壁構造として、土中に打設したにフーチング基礎にT
型の擁壁用ブロックを所定の高さ積層したものが構築さ
れている。このT型の擁壁用ブロックにおいては前壁の
背面に突出された控え壁に複数の鉄筋挿入用孔が設けら
れ、この控え壁を上下段のブロックで重合させながら相
互に連通した鉄筋挿入孔にフーチング基礎より突出した
アンカー鉄筋を挿入し、中間部や上部位置においてはア
ンカー鉄筋に連結された連結鉄筋を挿入し、同時にセメ
ントモルタルまたはコンクリートの様な充填材を充填し
て上下段に積層した複数の擁壁用ブロックをフーチング
基礎に一体的に連結させながら所定高さに擁壁用ブロッ
クを積層した擁壁構造が構築されている。
に作用する土圧は上部位置から下部位置になるに従って
増大するため、最下部域における擁壁用ブロックの形状
が大形で断面性能に優れたブロックが必要であるが、既
存の擁壁においては、大形の擁壁用ブロックを積層した
場合に、そのブロック内における鉄筋挿入孔に問題があ
って断面性能が低く、そのために構築高さも概そ十メー
トル以下であり、十メートル以上の高い擁壁を構築でき
ない欠点がある。
は、セメントモルタル等充填材の硬化収縮による滑動を
防止するための構成になっていないため、積層した擁壁
用ブロックに外力が作用した場合に鉄筋挿入孔内で硬化
したセメントモルタルが鉄筋挿入孔内で滑動して十分な
耐力を得ることができない。更に、上下段に積層した擁
壁用ブロックの接合部においても、鉄筋挿入孔に挿入さ
れた鉄筋が片寄りして充填されたモルタルやコンクリー
トの鉄筋に対する「かぶり」が薄く、硬化した充填材の
ブロックに対する付着力も弱体化してブロックの上下段
接合部も弱体で安定性に欠ける等の問題があった。
たものであり、その目的は、断面性能に優れて構造理論
上の諸条件を満足しながら現在における擁壁の限界高さ
以上に構築でき、鉄筋挿入孔内で硬化したセメントモル
タルやコンクリート等の充填材の滑動がなく、ブロック
の上下接合部の「かぶり」も充分確保でき、基礎と一体
化した剛体として形成できる擁壁ブロック及び擁壁の構
築構造を提供することにある。
めに、本発明は、前壁14と、この前壁14の背面側に
突出形成された控え壁16とを備え、前記控え壁16に
は、主に仕切り壁21によって区分され、上下面に連通
する様に開孔されて配置された鉄筋挿入孔22が突出方
向に複数個形成され、前記複数の鉄筋挿入孔22のうち
で、控え壁16側から前壁14側へ向かって作用する外
力によって生ずる曲げ応力の中立面N−Nと見込まれる
位置より前壁14寄り側の鉄筋挿入孔22は、その上縁
側から下縁側に向けて孔径が拡大された下広がり状のテ
ーパ孔24又は孔径が均一なストレート孔から成り、前
記中立面N−Nから後部にある控え壁16内の各鉄筋挿
入孔22は、その下縁側から上縁側に向けて孔径が拡大
された上広がり状のテーパ孔26から成ることを特徴と
して成る擁壁用ブロックAから構成される。
挿入孔22の上下端面側には、同孔よりラッパ状に拡径
されたテーパ面28が設けられて成ることとしてもよ
い。
4の背面側に突出形成された控え壁16と、この控え壁
16の上下面に連通する様に開孔されて同控え壁16の
突出方向に配置された複数の鉄筋挿入孔22とを有した
複数の擁壁用ブロックAを備え、前記複数の鉄筋挿入孔
22のうちで、控え壁16側から前壁14側へ向かって
作用する外力によって生ずる曲げ応力の中立面N−Nと
見込まれる位置より前壁14寄り側の鉄筋挿入孔22
は、その上縁側から下縁側に向けて孔径が拡大された下
広がり状のテーパ孔24又は孔径が均一なストレート孔
から成り、前記中立面N−Nから後部にある控え壁16
内の各鉄筋挿入孔22は、その下縁側から上縁側に向け
て孔径が拡大された上広がり状のテーパ孔26から成
り、鉄筋コンクリート・フーチング基礎12の上面に、
各鉄筋挿入孔22が相互に連通する様に擁壁用ブロック
Aを複数段に積層構築させ、前記鉄筋コンクリート・フ
ーチング基礎12より突出されたアンカー鉄筋18及び
フーチング基礎12上面に載設された各擁壁用ブロック
Aを連結する連結鉄筋20とを、前記連通した鉄筋挿入
孔22内に連結挿通させて充填材Mを充填して擁壁用ブ
ロックAを一体的に連結させて成る擁壁の構築構造10
から構成される。
壁16の突出方向の長さが異なる複数種類の擁壁用ブロ
ックを含み、前記鉄筋コンクリート・フーチング基礎1
2の上面に、控え壁の長さが長い擁壁用ブロックA1を
載設し、その上面へ逐次控え壁の長さが短い擁壁用ブロ
ックA2、A3、A4を控え壁側から見て階段状に積層
させて成ることとしてもよい。
基礎12は、前趾部32と、この前趾部32の後部側に
接続され、前部から後部へ向け斜め下がりに傾斜した傾
斜面を有した後趾部34と、基礎の底面側に突設された
滑り止め突起36とを備え、前記前趾部32には、その
爪先部に段落し基礎38が設けられ、前記後趾部34の
傾斜面に擁壁用ブロックを、擁壁構築現場の切土の法面
勾配Kに類似した築造勾配で積み上げ、前記後趾部34
の踵版上から、前記積み上げた擁壁用ブロックの背面側
に裏込めコンクリート40を打設して成ることとしても
よい。
おいては、鉄筋コンクリート・フーチング基礎の上面に
大型擁壁用ブロックを積層させ、連通した各各鉄筋挿入
孔内にアンカー鉄筋や連結鉄筋を挿通させた後で充填材
を充填硬化させて擁壁の下層部を構築し、この上面に2
次大型擁壁用ブロックを同様に積層して擁壁の中層部を
構築する。更に、前記2次大型擁壁用ブロックの上面に
中型擁壁用ブロックを積層して上層部を、その上面に小
型擁壁用ブロックを積層して最上部を構築するものであ
る。
には、連通した下広がり状のテーパ孔の鉄筋挿入孔内の
硬化した充填材で、台錐状に多段連接された鉄筋コンク
リート柱がフーチング基礎と一体的に形成され、また、
控え壁の突出端部側には、連通した上広がり状のテーパ
孔の鉄筋挿入孔内の硬化した充填材で、逆台錐状に多段
連接された鉄筋コンクリート柱が一体的に形成されるこ
ととなる。これにより、擁壁の控え壁側に大きな土圧が
加わり、この擁壁の前壁側には下方へ向け圧縮力が、控
え壁の端部側には上方へ向け引張力が作用しても、前記
擁壁内に形成された鉄筋コンクリート柱が滑動すること
なく圧縮力や引張力に耐えながら、擁壁全体として一つ
の剛体を形成でき、従来よりも更に高い擁壁を構築でき
ることとなる。
づき詳細に説明する。図1、図2には、本発明の実施例
に係る擁壁用ブロックAを用いて構築した擁壁(擁壁の
構築構造)10が示されている。図より明らかな様に、
前記擁壁10は、鉄筋コンクリート・フーチング基礎1
2の上面に大型擁壁用ブロックA1が3段に積層形成さ
れ、これによって前記擁壁10の下層部が形成されてい
る。この大型擁壁用ブロックA1は後述する前壁14の
背面側に控え壁16が突出形成されている。
には、控え壁16の長さが短く形成された後述する2次
大型擁壁用ブロックA2が3段に積層形成され、前記擁
壁10の中層部を形成している。また、この2次大型擁
壁用ブロックA2の上面に、控え壁16の長さが更に短
く形成された後述する中型擁壁用ブロックA3が3段に
積層され、前記擁壁10の上層部が構築されている。更
に、この上層部の上面に控え部16の長さが更に短く形
成された後述する小型擁壁用ブロックA4が3段に積層
されて擁壁10の最上層部が構築されている。
2と大型擁壁用ブロックA1とが鉄筋コンクリート・フ
ーチング基礎12に突出されたアンカー鉄筋18で、ま
た各大型擁壁用ブロックA1、2次大型擁壁用ブロック
A2、中型擁壁用ブロックA3、小型擁壁用ブロックA
4は相互に連結鉄筋20で一体的に連結構築され、これ
により擁壁10は鉄筋コンクリート・フーチング基礎1
2と各擁壁用ブロックAとが一体的に連結されて強度に
優れた剛体として作用しながら擁壁10の背面からの土
圧に抵抗できることとなる。
数は上記実施例に限定されることなく、擁壁10の高さ
によって任意の段数に積上げるものである。本発明に係
る前記各擁壁用ブロックAは、その前壁14や控え壁1
6の内部に鉄筋を配筋しないで成型されたコンクリート
ブロックや前壁14や控え壁16の内部に主鉄筋や配力
筋を配筋して成型された鉄筋コンクリートブロックを含
むものである。特に、主鉄筋や配力筋を配筋して成型さ
れた鉄筋コンクリートブロックから成る擁壁用ブロック
Aで擁壁構築構造10を構築することにより、強度や断
面性能に優れた擁壁となる。
係る擁壁用ブロックAが示されている。図より明らかな
様に、この擁壁用ブロックAは、鉄筋コンクリートでも
って、横長の矩形状に形成された前壁14と、この前壁
14の背面側の両端寄り位置に突出形成された控え壁1
6、16とを備えている。前記控え壁16、16には、
主に仕切り壁21で区分され、かつ上下面に連通する様
に開孔されて配置された鉄筋挿入孔22が突出方向に複
数個形成されている。
視矩形状で3個または2個の鉄筋挿入孔22が開孔さ
れ、その形状もブロックの控え壁16の長さが短くなる
に従って順次縮径されている。しかし、前記鉄筋挿入孔
22は、必ずしも上記形状に限定されることなく、円
形、楕円形、多角形等の形状であってもよい。また、前
記鉄筋挿入孔22は、主に仕切り壁21によって区分形
成されるが、必ずしもこれに限定されることはない。こ
の複数の鉄筋挿入孔22内に、アンカー鉄筋18やこの
アンカー鉄筋18に連結した連結鉄筋20を挿入し、か
つセメントモルタルやコンクリートの様な充填材を充填
するものである。
のうちで、控え壁16側から前壁14側へ向け押す力に
よる曲げ応力の中立面N−Nと見込まれる位置より前壁
14寄り側に設けられた鉄筋挿入孔は、その上縁側から
下縁側へ向けて孔径が拡大された下広がり状のテーパ孔
24から成る。また、前記中立面N−Nから控え壁16
の突出端部側に設けられた鉄筋挿入孔は、その下縁側か
ら上縁側へ向けて孔径が拡径された下広がり状のテーパ
孔26から成る。
壁も一種のT型梁であるが、この場合、前壁の最寄り位
置へ配置される鉄筋の応力はここでは無視されされるの
で、分類上では単鉄筋T型梁として取扱うことができ
る。従って、控え壁16の後端側から前壁14の方向へ
土圧等の外力Pが作用するとき、曲げ応力は図15のよ
うに生じ、圧縮縁(前面側の縁)より中立面N−Nまで
の距離Xは“数1”によって与えられる。
積 b:前壁幅 t:前壁の厚さ d:前壁の前面より引張り鉄筋の中心までの距離 を示す。
の位置は、控え壁16の略前壁14寄り位置となる。し
かし、控え壁の突出長さがきわめて長く、控え壁後端部
のAS がきわめて大きい場合には、控え壁の突出長さの
幾分中間部寄りとなることもあり、また、控え壁の突出
長さが短い場合には、X<tとなって前壁内に位置する
こともある。
す力Pで正の曲げ応力を受けた場合には、図16の応力
図に示す様に、前記単鉄筋T型梁27には、中立面N−
Nを中心として前壁14側には圧縮力が、控え壁16の
突出端部側には引張力が加わることとなる。
型梁と考えれば、同擁壁用ブロックAの背面側よりの土
圧による押す力Pが加わった場合に、控え壁16に開孔
された複数の鉄筋挿入孔22のうちで、前壁14寄りの
下広がり状のテーパ孔24には圧縮力が、控え壁16の
突出端部側となる他の上広がり状のテーパ孔26には引
張力が作用することとなる。
Aを鉄筋コンクリート・フーチング基礎12の上面に複
数個積層し、上下段で相互に連通した鉄筋挿入孔22内
に鉄筋コンクリート・フーチング基礎12からアンカー
鉄筋18と、このアンカー鉄筋18に連結された連結鉄
筋20とを連結挿通してセメントモルタル或はコンクリ
ート等の充填材Mを充填硬化させて構築した擁壁10が
示されている。
Aの前記中立面N−Nより前壁14寄り側において、前
記連通した下広がり状のテーパ孔24から成る鉄筋挿入
孔22内の硬化した充填材Mで、台錐状に多段連設され
た鉄筋コンクリート柱H1がフーチング基礎12と一体
に形成されている。また、前記中立面N−Nより控え壁
16の突出端部側において、前記連通した上広がり状の
テーパ孔26から成る鉄筋挿入孔22内の硬化した充填
材Mで、逆台錐状に多段連設された鉄筋コンクリート柱
H2がフーチング基礎12と一体的に形成されている。
土圧が加わり、曲げ応力が生じると、前壁14側には下
向きの圧縮力が作用するが、前記下広がり状のテーパ孔
24内の台錐状に多段連設された鉄筋コンクリート柱H
1が、圧縮力に抗するもので、台錐状に多段連設された
鉄筋コンクリート柱H1の鉄筋挿入孔22に対する摩擦
抵抗が大となって滑動することなく、圧縮力に耐えなが
ら擁壁の破壊を防止できる。また、前記矢印Pの押圧状
態において、控え壁16の突出端部側には、上向きの引
張力が作用するが、前記上広がり状のテーパ孔26内の
逆台錐が多段連設された鉄筋コンクリート柱H2が、引
張力に抗しながら滑動することなく、引張力に耐えるこ
とができ、前記擁壁10は、剛体としての条件を十分満
足できる擁壁構築構造となる。
擁壁用ブロクAの前記控え壁16に開孔された各鉄筋挿
入孔22の上下端面側には、同孔よりラッパ状に拡径さ
れたテーパ面28、28が設けられている。これによ
り、図17に示す様に、各擁壁用ブロックAの上下接合
面において、鉄筋挿入孔22の下端側のテーパ面28
と、鉄筋挿入孔22の上端側のテーパ面28とが相互に
密着接合し、この密着接合したテーパ孔28、28内で
充填物Mが硬化して断面略菱形の周縁突起30となる。
これにより、前記連通した鉄筋挿入孔22内に形成され
た鉄筋コンクリート柱H1、H2はブロック内での滑動
を防止でき、更に、鉄筋挿入孔22の接合面における充
填物Mの充填容量が増加し、いわゆるアンカー鉄筋18
や連結鉄筋20を適正な「かぶり」で被覆して対応する
構築物強度の補強ができることとなる。
おいて、前壁14寄り側に一つの下広がり状のテーパ孔
24を有しているが、控え壁16の長さが長い場合には
前記中立面N−Nは、控え壁16の中間寄りとなること
もあるが、この場合は、下広がり状のテーパ孔24の後
部を広くし、その分だけ最寄りのテーパ孔の孔径を狭く
する。また、擁壁用ブロックAは実施例の様に大型擁壁
用ブロックに限定されることなく、それ自体単体として
上記した顕著な作用効果を有することからその上面側に
積層使用される中型、或は、小型等の擁壁用ブロックと
して使用しても良い。
造10について説明する。図1、図2に示す様に、前記
擁壁の構築構造10は、前壁14と、この前壁14の背
面側に突出形成された控え壁16を備えた大型擁壁用ブ
ロックA1を鉄筋コンクリート・フーチング基礎12上
面に略3段程度(段数は制限されない)積上げ配設して
擁壁の構築構造10の下層部を構築する。この積層した
大型擁壁用ブロックA1の上面に、この大型擁壁用ブロ
ックA1よりも控え壁16の背面側突出長さが短く形成
された2次大型擁壁用ブロックA2、中型擁壁用ブロッ
クA3、小型擁壁用ブロックA4等の擁壁用ブロックを
各々複数個ずつ積層構築するものである。
0の下層部に配置する大型擁壁用ブロックA1が示され
ている。この大型擁壁用ブロックA1は、横長矩形状の
前壁14と、この前壁14の背面側の両端寄り位置に突
出形成された控え壁16、16と、を備え、この各控え
壁16には、その上下面に連通開孔され、同控え壁16
の突出方向へ平面視略矩形状の3個の鉄筋挿入孔22が
配置されている。
に示す様に、ブロックの中立面N−Nより前壁14寄り
側の鉄筋挿入孔22は、上縁側から下縁側に向け拡大さ
れた下広がり状のテーパ孔24から成り、前記中立面N
−Nから控え壁16の突出端部側となる中間位置や端部
位置の2個の鉄筋挿入孔22は、下縁側から上縁側に向
け拡径された上広がり状のテーパ孔26から成る。ま
た、前記各鉄筋挿入孔22の上下端面には、ラッパ状に
拡径されたテーパ面28、28が設けられている。
2の上面に大型擁壁用ブロックA1を複数段に積層し、
相互に連通した鉄筋挿入用孔22内にフーチング基礎1
2より突出したアンカー鉄筋18を挿通し、更にアンカ
ー鉄筋18に連結鉄筋20を連結して相互に連通した鉄
筋挿入孔22内にセメントモルタル又はコンクリートの
様な充填材Mを充填硬化させる。
A1の上面に積層して擁壁の構築構造10の中層部を構
築するための2次大型擁壁用ブロックA2が示されてい
る。この2次大型擁壁用ブロックA2は、横長矩形状の
前壁14と、この前壁14の背面側の両端寄り位置に突
出固定された控え壁16、16と、を備えている。この
各控え壁16は、前記大型擁壁用ブロックA1の控え壁
に比べ短く形成され、同控え壁16には、その突出方向
へ平面視略矩形状の2個の鉄筋挿入孔22が配置されて
いる。
より前壁14寄りの鉄筋挿入孔22は、下広がり状のテ
ーパ孔24から成り、他の鉄筋挿入孔22は上広がり状
のテーパ孔26から成る。この各鉄筋挿入孔22の上下
端面には、ラッパ状に拡径されたテーパ面28、28が
設けられている。図14に示す様に、前記2次大型擁壁
用ブロックA2の控え壁16の2個の鉄筋挿入孔22
(A2)は、前記大型擁壁用ブロックA1の控え壁16
に開孔された前壁14寄り位置と、中間位置との鉄筋挿
入孔22(A1)に相互に連通する様に設けられてい
る。
面に2次擁壁用ブロックA2を積層し、この2次擁壁用
ブロックA2の各鉄筋挿入孔22内に、前記大型擁壁用
ブロックA1の鉄筋挿入孔22内の連結鉄筋20を継手
部で継ぎ増しながら連結挿通させて充填材Mを充填硬化
させる。
は大型擁壁用ブロックA1に強固に連結される。そし
て、控え壁16の背面側から土圧が作用した場合に、中
立面N−Nより前壁14側の鉄筋挿入孔22内の充填材
Mや連結鉄筋20に圧縮力が、また、中立面N−Nより
控え壁16の突出端部側の鉄筋挿入孔22内の充填材M
や連結鉄筋20に引張力が作用しても、この鉄筋挿入孔
22内の連結鉄筋20や充填材Mが中立面N−Nの前壁
寄り側で抗縮力として、突出端部側では抗張力として作
用しながら擁壁の剛性を向上させ得るものである。
鉄筋挿入孔22は、下広がり状のテーパ孔24として、
中立面N−Nより控え壁16の突出端部側の鉄筋挿入孔
22は、上広がり状のテーパ孔26として形成されてい
るため、土圧が作用した時に、これらの鉄筋挿入孔22
内で硬化した充填材Mが鉄筋挿入孔22内で滑動するこ
ともなく、高耐圧の擁壁構造を構築できることとなる。
0の上層部を構築する中型擁壁用ブロックA3が示され
ている。この中型擁壁用ブロックA3は、前記2次大型
擁壁用ブロックA2と同じ形状の前壁14を有し、この
前壁14の背面側の両端寄り位置に突出長さが短い控え
壁16、16が突出されている。この各控え壁16に
は、2個の鉄筋挿入孔22、22が開孔されている。図
9に示す様に、前記鉄筋挿入孔22のうちで、中立面N
−Nより前壁14寄り側の鉄筋挿入孔22は下広がり状
のテーパ孔24から成り、他の鉄筋挿入孔22は上広が
り状のテーパ孔26から成る。
クA3の控え壁16の2個の鉄筋挿入孔22(A3)
は、前記2次大型擁壁用ブロックA2の控え壁16に開
孔された前壁14寄り位置と、他の鉄筋挿入孔22(A
2)に連通する様に設けられ、更に、図9に示す様に、
中型擁壁用ブロックA3の各鉄筋挿入孔22の上下端面
にはラッパ状に拡径されたテーパ面28、28が設けら
れている。
造10の最上層部を構築する小型擁壁用ブロックA4が
示されている。この小型擁壁用ブロックA4は、前記中
型擁壁用ブロックA3と同じ形状の前壁14を有し、こ
の前壁14の背面側の両端寄り位置に背面側突出長さが
更に短い控え壁16、16が突出されている。
22、22が開孔されている。図14に示す様に、前記
小型擁壁用ブロックA4の控え壁16の2個の鉄筋挿入
孔22(A4)は、前記中型擁壁用ブロックA3の控え
壁16に開孔された前壁14寄り位置の鉄筋挿入孔22
(A3)に共に連通する様に開孔されている。図11に
示す様に、前記小型擁壁用ブロックA4の鉄筋挿入孔2
2のうちで、中立面N−Nより前壁14寄り側の鉄筋挿
入孔22は下広がり状のテーパ孔24から成り、他の鉄
筋挿入孔22は上広がり状のテーパ孔26から成る。更
に、各鉄筋挿入孔22の上下端面にはラッパ状に拡径さ
れたテーパ面28、28が設けられている。
壁用ブロックA2の上面に積層して上層部を構築し、こ
の中型擁壁用ブロックA3の上面に小型擁壁用ブロック
A4を積層し、各上下連通した鉄筋挿入孔22に連結鉄
筋20を挿通して充填材Mを充填硬化させて最上層部を
構築する。
礎である鉄筋コンクリート・フーチング基礎12に大
型、2次大型、中型及び小型のように擁壁用ブロックA
を積層し、上下接合する各ブロックで連通した各鉄筋挿
入孔22内に鉄筋コンクリート・フーチング基礎12に
突出したアンカー筋18及びアンカー筋18に連結した
連結鉄筋20を挿通し、連通した鉄筋挿入孔22内にセ
メントモルタル或はコンクリートの様な充填材Mを充填
硬化させるものである。
て、例えば、図17に示す様に、各擁壁用ブロックAの
中立面N−Nより前壁14寄り側において、前記連通し
た下広がり状のテーパ孔24から成る鉄筋挿入孔22内
で硬化した充填材Mで、台錐状に多段連設された鉄筋コ
ンクリート柱H1が鉄筋コンクリート・フーチング基礎
12と一体に構築される。また、前記中立面N−Nより
控え壁16の突出端部側において、前記連通した上広が
り状のテーパ孔26から成る複数の鉄筋挿入孔22内で
硬化した充填材Mで、逆台錐状に多段連設された鉄筋コ
ンクリート柱H2が鉄筋コンクリート・フーチング基礎
12と一体的に構築される。
から土圧等が加わったとき、その曲げ応力により、前壁
14側に下向きの圧縮力が作用しても、前記下広がり状
のテーパ孔24内の硬化した充填材で台錐状に多段連設
された鉄筋コンクリート柱H1は、圧縮力に抗しながら
滑動することなく耐えることができる。また、前記控え
壁16の突出端部側には、上向きの引張力が作用する
が、前記上広がり状のテーパ孔26内の硬化した充填材
で逆台錐状に多段連設された鉄筋コンクリート柱H2
は、引張力に抗しながら滑動することなく引張力に耐え
ることができ、前記擁壁の構築構造10は、剛体として
の条件を十分満足できる擁壁構築構造となる。
曲げ応力の中立面N−Nより前壁14寄り側の鉄筋挿入
孔22は、下広がり状のテーパ孔24に代えて図示しな
いストレー孔に形成することとしてもよい。このときに
は、上下段で連通した鉄筋挿入孔22内には、ストレー
ト状の鉄筋コンクリート柱が形成され、前壁14側に作
用する圧縮力に耐え得ることとなる。
おいて、鉄筋挿入孔22の下端側のテーパ面28と、鉄
筋挿入孔22の上端側のテーパ面28とが相互に密着接
合し、この密着接合したテーパ面28、28内で充填物
Mが硬化して断面略菱形の周縁突起30が形成される。
これにより、前記連通した鉄筋挿入孔22内に形成され
た鉄筋コンクリート柱H1、H2のブロック内での滑動
を防止でき、更に、鉄筋挿入孔22の接合面における充
填物Mの充填容量が増加し、いわゆるアンカー鉄筋18
や連結鉄筋20を適正な「かぶり」で被覆して対応する
構築物強度の補強ができることとなる。
ンクリート・フーチング基礎12の上面に、控え壁16
の長さが長い大型擁壁用ブロックA1を載設し、その上
面へ逐次控え壁16の長さが短い2次大型擁壁用ブロッ
クA2、中型擁壁用ブロックA3、小型擁壁用ブロック
A3が積層され、これらのブロックの控え壁16は、階
段状に積層構築されている。
6は、上下連通した上広がり状のテーパ孔26から成る
鉄筋挿入孔22内で硬化した充填材が、逆台錐状に多段
連設された鉄筋コンクリート柱H2として鉄筋コンクリ
ート・フーチング基礎12と一体的に形成され、擁壁の
構築構造10の中層部から下層部へと2次曲線的に増大
する土圧に対し十分な耐力を有した剛体となり、現在に
おけるこの種擁壁の限界高さ以上の擁壁を構築できるこ
ととなる。
10が示されている。この擁壁の構築構造10において
は、鉄筋コンクリート・フーチング基礎12の上面に2
次擁壁用ブロックA2で下層部を、中型擁壁用ブロック
A3と小型擁壁用ブロックA4とで中層部を構築し、小
型擁壁用ブロックA5で最上層部を構築している。前記
小型擁壁用ブロックA5は、図12、図13に示す様
に、前壁14と、この前壁14に突設形成された控え壁
16、16を備えている。この控え壁16には、前記小
型擁壁用ブロックA4の前壁14寄りの鉄筋挿入孔22
に連通し、上広がり状のテーパ孔26から成る1個の鉄
筋挿入孔22が開孔されている。前記上広がり状のテー
パ孔26の代わりに孔径が均一なストレート孔から成る
1個の鉄筋挿入孔22を開孔してもよい。更に、前記鉄
筋挿入孔22の上下端面に、ラッパ状に拡径されたテー
パ面28が設けられている。
が低い擁壁の構築に利用するものであるが、先の実施例
と同様に、ブロックの上下段で連通した鉄筋挿入孔22
内にアンカー鉄筋18や連結鉄筋20を挿通して充填材
を充填しながら断面性能に優れた擁壁を構築できること
となる。
の他の実施例が示されている。この擁壁の構築構造10
の鉄筋コンクリート・フーチング基礎12は、前趾部3
2と、この前趾部32の後部側に接続され、前部より後
部へ向け斜め下がりに傾斜した傾斜面を有した後趾部3
4と、基礎の底面側に突設された滑り止め突起36とを
備え、前記前趾部32には、その爪先部に段落し基礎3
8が設けられている。
2においては、前記後趾部34の傾斜面上に、例えば下
段側から前記大型擁壁用ブロックA1、中型擁壁用ブロ
ックA3、小型擁壁用ブロックA5等を複数段ずつ構築
現場の切土の法面勾配Kに沿って積み上げる。そして、
先の実施例と同じく後趾部34の傾斜面より突設したア
ンカー鉄筋及びアンカー鉄筋に連結した連結鉄筋等を各
擁壁用ブロックの上下段で連通した各鉄筋挿入孔22内
に挿入して充填材を充填し、同時に前記後趾部34の踵
版上から前記大型擁壁用ブロックA1の背面側に裏込め
コンクリート40を打設し、前記中型擁壁用ブロックA
3、小型擁壁用ブロックA5等の背面側には栗石、砂
利、クラッシャラン等の裏込め材42を充填して擁壁1
0を構築するものである。尚、図中44は傾斜地盤を示
す。
0は、前記アンカー鉄筋や連結鉄筋で上下段の各擁壁用
ブロックAが鉄筋コンクリート・フーチング基礎12と
一体に連結され、かつ、積み上げた各擁壁用ブロックA
のもたれ力が切土の法面側に加わって土圧に抗すること
となり、このもたれ力によって各擁壁用ブロックを鉛直
方向に構築した擁壁に比べ、遥かに高い擁壁を構築でき
ることに寄与する。実施例において、前記前趾部32の
前後幅は、後趾部34の前後幅より長く形成されてい
る。これにより鉄筋コンクリート・フーチング基礎12
はその横断方向の剛性が大きくなることにより、転倒モ
ーメントに対する抵抗力、すなわち抵抗モーメントが著
しく増加して安定性が高くなる。
基礎12の下面に滑り止め突起36を突設すると共に、
爪先部に段落し基礎38を設けているため、土圧が大き
い箇所での鉄筋基礎コンクリート・フーチング基礎12
の滑りを防止でき、傾斜地においては、特に段落し基礎
の効果は極めて大きい。また、擁壁の高さが低く、土圧
が小さい箇所では、鉄筋コンクリート・フーチング基礎
12の下面に滑り止め突起36を設ける必要はなく、ま
た、大型擁壁用ブロックの背面側の裏込めコンクリート
40を設備する必要もなく、これに代えて栗石、砂利、
クラッシャラン等の裏込め材42を充填し、経費を節約
してもよい。
壁用ブロックによれば、前壁と、このこの前壁の背面側
に突出形成された控え壁とを備え、前記控え壁には、主
に仕切り壁によって区分され、上下面に連通する様に開
孔されて配置された鉄筋挿入孔が突出方向に複数個形成
され、前記複数の鉄筋挿入孔のうちで、控え壁側から前
壁側へ向かって作用する外力によって生じる曲げ応力の
中立面から前壁寄り側の鉄筋挿入孔は、その上縁側から
下縁側に向けて孔径が拡大された下広がり状のテーパ孔
又は孔径が均一なストレート孔であり、前記中立面から
後部にある控え壁内の各鉄筋挿入孔は、その下縁側から
上縁側に向けて孔径が拡大拡径された上広がり状のテー
パ孔であることを特徴として成ることにより、前記擁壁
用ブロックを鉄筋コンクリート・フーチング基礎の上面
に積層し、上下段の擁壁用ブロックで連通した鉄筋挿入
孔にフーチング基礎から突出したアンカー鉄筋や連結鉄
筋を挿通して充填材を充填して擁壁を構築したときに、
鉄筋挿入孔内で硬化した充填材が滑動することなく、擁
壁用ブロックの上下接合部の耐力も強体で、基礎と一体
化した剛体として形成でき、断面性能に優れて構造理論
上の諸条件を満足しながら現在におけるこの種擁壁の限
界高さ以上の高さまで擁壁を構築できる。
孔された各鉄筋挿入孔の上下端面側には、同孔よりラッ
パ状に拡径されたテーパ面が設けられて成ることによ
り、擁壁用ブロックを積層構築したときに、ブロックの
鉄筋挿入孔の接合面における充填物の充填容量が増加
し、いわゆるアンカー鉄筋や連結鉄筋を適正な「かぶ
り」で被覆して対応する構築物強度の補強ができ、ブロ
ックの上下接合部の耐力を増加できる。
れば、前壁と、この前壁の背面側に突出形成された控え
壁と、この控え壁の上下面に連通する様に開孔されて同
控え壁の突出方向に配置された複数の鉄筋挿入孔とを有
した複数の擁壁用ブロックを備え、前記複数の鉄筋挿入
孔のうちで、控え壁側から前壁側へ向かって作用する外
力によって生じる曲げ応力の中立面から前壁寄り側の鉄
筋挿入孔は、その上縁側から下縁側に向けて孔径が拡大
された下広がり状のテーパ孔又は孔径が均一なストレー
ト孔から成り、前記中立面から控え壁の突出端部側の各
鉄筋挿入孔は、その下縁側から上縁側に向けて孔径が拡
大された上広がり状のテーパ孔から成り、鉄筋コンクリ
ート・フーチング基礎の上面に、各鉄筋挿入孔が相互に
連通する様に擁壁用ブロックを複数段に積層構築させ、
前記鉄筋コンクリート・フーチング基礎より突出したア
ンカー鉄筋及びフーチング基礎上面に載設された各擁壁
用ブロックを連結する連結鉄筋とを、前記連通した鉄筋
挿入孔内に連結挿通させて充填材を充填して擁壁用ブロ
ックを一体的に連結させて成ることにより、中立面より
前壁寄りの鉄筋挿入孔内には、下広がり状のテーパ孔内
で硬化した充填材が台錐状に連設された鉄筋コンクリー
ト柱がフーチング基礎に連設形成され、中立面より後部
にある控え壁内の鉄筋挿入孔内には、上広がり状のテー
パ孔内で硬化した充填材が逆台錐状に連設された鉄筋コ
ンクリート柱がフーチング基礎に連設形成され、擁壁の
構築構造に控え壁側から土圧等が加わり、その曲げ応力
により、前壁側に下向きの圧縮力が、また、控え壁の突
出端部側には上向きの引張力が作用しても、前記鉄筋コ
ンクリート柱がブロック内で滑動することなく、圧縮力
や引張力に耐えながら剛体としての条件を十分満足でき
るさせることができので、弾性理論に基ずく弾性設計法
により、経済的で強靱な擁壁を構築できる。
ックは、前記控え壁の突出方向の長さが異なる複数種類
の擁壁用ブロックを含み、前記鉄筋コンクリート・フー
チング基礎の上面に、控え壁の長さが長い擁壁用ブロッ
クを載設し、その上面へ逐次控え壁の長さが短い擁壁用
ブロックを控え壁側から視て階段状に積層させて成るこ
とにより、階段状に積層された控え壁は、上下連通した
上広がり状のテーパ孔から成る鉄筋挿入孔内で硬化した
充填材が、逆台錐状に連設された鉄筋コンクリート柱が
鉄筋コンクリート・フーチング基礎に連設形成され、擁
壁の構築構造の上層部から下層部へと増大する土圧に対
し十分な耐力を有した剛体となり、略十メートルを越え
る擁壁を構築できることとなる。
リート・フーチング基礎は、前趾部と、この前趾部の後
部側に接続され、前部から後部へ向け斜め下がりに傾斜
した傾斜面を有した後趾部と、基礎の底面側に突設され
た滑り止め突起とを備え、前記前趾部には、その爪先部
に段落し基礎が設けられ、前記後趾部の傾斜面に擁壁用
ブロックを、擁壁構築現場の切土の法面勾配に概ね類似
した築造法勾配で積み上げ、かつ後趾部の踵版上から、
積み上げた擁壁用ブロックの背面側に裏込めコンクリー
トを打設してなることにより、鉄筋コンクリート・フー
チング基礎に一体化されて断面性能に優れたより高い擁
壁を構築できることとなる。
である。
ある。
通位置を示した説明図である。
置を示した側面図である。
ある。
孔を示した拡大縦断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 前壁と、この前壁の背面側に突出形成さ
れた控え壁とを備えており、 前記控え壁には、主に仕切り壁によって区分され、上下
面に連通する様に開孔された鉄筋挿入孔が突出方向に複
数個形成され、 前記複数個の鉄筋挿入孔のうちで、控え壁の背面側から
前壁側へ向かって作用する外力によって生ずる曲げ応力
の中立面と見込まれる位置より前壁寄り側の鉄筋挿入孔
は、上縁側から下縁側に向けて孔径が拡大された下広が
り状のテーパ孔又は孔径が均一なストレート孔であり、 前記中立面より後部の控え壁内にある各鉄筋挿入孔は、
その下縁側から上縁側に向けて孔径が拡大された上広が
り状のテーパ孔であることを特徴として成る擁壁用ブロ
ック。 - 【請求項2】 前記控え壁に開孔された各鉄筋挿入孔の
上下端面側には、同孔よりラッパ状に拡径されたテーパ
面が設けられて成る請求項1記載の擁壁用ブロック。 - 【請求項3】 前壁と、この前壁の背面側に突出形成さ
れた控え壁と、この控え壁の上下面に連通する様に開孔
されて同控え壁の突出方向に配置された複数の鉄筋挿入
孔と、を有した複数の擁壁用ブロックを備え、 前記複数の鉄筋挿入孔のうちで、控え壁の背面側から前
壁方向へ作用する外力による曲げ応力の中立面と見込ま
れる位置より前壁寄り側の位置にある鉄筋挿入孔は、そ
の上縁側から下縁側に向けて孔径が拡大された下広がり
状のテーパ孔又は孔径が均一なストレート孔から成り、 前記中立面より後部に位置する控え壁内の各鉄筋挿入孔
は、その下縁側から上縁側に向けて孔径が拡大された上
広がり状のテーパ孔から成り、 鉄筋コンクリート・フーチング基礎の上面に、各鉄筋挿
入孔が相互に連通する様に擁壁用ブロックを複数段に積
み重ねて構築し、 前記鉄筋コンクリート・フーチング基礎より突出したア
ンカー鉄筋及びフーチング基礎の上面に据え付けられた
各擁壁用ブロックを連結する連結鉄筋とを、前記連通し
た鉄筋挿入孔内で連結して充填材を充填し、擁壁用ブロ
ックを一体的に連結させて成る擁壁の構築構造。 - 【請求項4】 前記擁壁用ブロックは、前記控え壁の突
出長さが異なる複数の種類からなる擁壁用ブロックを含
み、 前記鉄筋コンクリート・フーチング基礎の上面に、ま
ず、控え壁の長さが長い擁壁用ブロックを据え付け、そ
の上面側へ逐次、控え壁の長さが短い擁壁用ブロックを
控え壁側から見て階段状となるように積み上げて成る請
求項3記載の擁壁の構築構造。 - 【請求項5】 前記鉄筋コンクリート・フーチング基礎
は、前趾部と、この前趾部の後部側に接続され、前部か
ら後部へ向け斜め下がりに傾斜した傾斜面を有した後趾
部と、基礎の底面側に突設された滑り止め突起とを備
え、前記前趾部には、その爪先部に段落し基礎が設けら
れ、 前記後趾部の傾斜面に擁壁用ブロックを、擁壁構築現場
の切土の法面勾配に類似した築造勾配で積み上げ、 前記後趾部の踵版上から、前記積み上げた擁壁用ブロッ
クの背面側に裏込めコンクリートを打設して成る請求項
3又は4記載の擁壁の構築構造。
Priority Applications (3)
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JP5344434A JP2706216B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-12-16 | 擁壁用ブロック及び擁壁の構築構造 |
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JP28160193 | 1993-10-15 | ||
JP5344434A JP2706216B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-12-16 | 擁壁用ブロック及び擁壁の構築構造 |
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JPH07158088A JPH07158088A (ja) | 1995-06-20 |
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ID=26554250
Family Applications (1)
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JP5344434A Expired - Fee Related JP2706216B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-12-16 | 擁壁用ブロック及び擁壁の構築構造 |
Country Status (3)
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JP (1) | JP2706216B2 (ja) |
GB (1) | GB2283264B (ja) |
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