JP2706032B2 - 位置決め荷重制御装置 - Google Patents

位置決め荷重制御装置

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JP2706032B2
JP2706032B2 JP5110713A JP11071393A JP2706032B2 JP 2706032 B2 JP2706032 B2 JP 2706032B2 JP 5110713 A JP5110713 A JP 5110713A JP 11071393 A JP11071393 A JP 11071393A JP 2706032 B2 JP2706032 B2 JP 2706032B2
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勝美 佐々木
敏文 原
敏之 村松
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東京精密測器株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は位置決め荷重制御装置、
特に位置決め制御と荷重制御とが自動的に切り換わる位
置決め荷重制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気的なフィードバック制御を行って、
位置決め制御と荷重制御の両方を行う位置決め荷重制御
装置が知られている。このような位置決め荷重制御装置
においては、位置決め制御側と荷重制御側とでそれぞれ
閉ループを形成し、位置センサから出力される電気信号
と荷重センサから出力される電気信号とをそれぞれ入力
側に戻し、制御量の値を目標値と比較し、それらを一致
させるように訂正動作が行われる。このため、最終的に
目標の位置と荷重とを得ることができるので非常に便利
であり、幾つかの装置に組み込まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記の位置決
め荷重制御装置は、組み込まれた装置が過酷な状況に置
かれたときに誤動作が生じることがあった。特に荷重計
はシリンダの外部に取り付けられ、シリンダピストンと
運動して動かされるため、破損の可能性が高い。
【0004】本発明は以上のような問題に鑑みてなされ
たものであり、その目的は電気的に荷重制御を行わず、
過酷な状況でも誤動作が生じない位置決め荷重制御装置
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために本発明に係る位置決め荷重制御装置において
は、圧力空気が供給される第一室及び第二室を有するシ
リンダと、被制御体に連結され、前記シリンダ内部を移
動するピストンと、前記ピストンの変位量を検出する変
位検出手段と、圧力空気を供給する空気供給手段から前
記第一室又は第二室へ、そして又は室から外
部へそれぞれ空気を導く流路を有するスリーブ、このス
リーブ内部を移動し前記流路を開閉するスプール、及び
このスプールを駆動する駆動部を備え、前記第一室及び
第二室への空気の供給とこれら室からの空気の排気とを
切り換え制御する空気圧力流量制御弁と、前記スプール
端部に設けられその内圧によって該スプールを反対
方向へ移動させる第一の圧力室、第二の圧力室及び前記
第一室に通ずる流路と前記第一の圧力室そして前記第二
室に通ずる流路と前記第二の圧力室とを導通する二個の
導通路を備え、前記いずれかの圧力室内の圧力が所定の
大きさ以上になると前記駆動部の駆動力に抗して前記ス
プールを反駆動方向へ移動し両圧力室の差圧が前記駆動
部の駆動力と等しくなった状態で前記第一室又は第二室
への空気の供給を停止するサーボ機構と、前記変位検出
手段の出力に応じて前記空気圧力流量制御弁の駆動部の
出力を制御するコントローラと、を備え、前記ピストン
が移動している間は前記変位検出手段の出力に応じて前
記被制御体の位置決め制御を行い、前記ピストンの移動
が停止した場合には、前記サーボ機構の第一又は第二の
圧力室の内圧により前記駆動部の駆動力に抗してスプー
ルを反駆動方向へ移動することにより両圧力室の差圧が
前記駆動部の駆動力と等しくなった状態で前記第一室
は第二室への空気の供給を停止し、前記被制御体の荷重
制御を行うことを特徴とする。
【0006】また、上記の位置決め荷重制御装置におい
ては、前記ピストンが移動している間は前記変位検出手
段の出力に応じて前記被制御体の位置決め制御を行い、
前記ピストンの移動が停止した場合には、前記サーボ機
構の第一又は第二の圧力室の内圧により前記駆動部の駆
動力に抗してスプールを反駆動方向へ移動するととも
に、前記コントローラの制御により前記駆動部でスプー
ルを移動し前記第一室又は第二室へ一時的に過大量の圧
力空気を供給することにより、前記第一室又は第二室
の空気の供給を停止し、前記被制御体の荷重制御を行う
ことを特徴とする。
【0007】
【0008】
【作用】以上のような構成を有する本発明の位置決め荷
重制御装置においては、第一室に圧力空気が供給される
場合には、空気圧力流量制御弁のスプールがスリーブ内
を移動して、空気供給手段から第一室へ空気を導くスリ
ーブ内の流路及び第二室から外部へ空気を導く流路が開
かれる。第一室に圧力空気が供給されると、第二室から
外部へ空気が排気される。そして、この第一室と第二室
の差圧により、ピストンがシリンダ内部を変位し、これ
に伴ってピストンに連結されている被制御体も変位す
る。ピストンの変位は変位検出手段によって検出され、
ピストンの変位から被制御体の変位を検出することがで
きる。
【0009】ここで、被制御体が金属板等に衝突するな
どして被制御体(ピストン)の変位が停止した場合に
は、連続して供給される圧力空気により第一室の内圧が
上昇する。第一室の内圧が上昇すると、この第一室に導
通路を介して接続されている圧力室の内圧も共に上昇す
る。圧力室の内圧が上昇すると、その内圧により、駆動
部の駆動力に抗してスプールが移動して第一室への空気
の供給が停止される。このようにして、被制御体(ピス
トン)の変位が停止した場合には、サーボ機構により第
一室内(圧力室内)の圧力に応じて当該第一室への空気
の供給量が制御される。
【0010】このように、本発明に係る位置決め荷重制
御装置は、被制御体(ピストン)が変位している間は位
置決め制御を行い、被制御体が金属板等に衝突するなど
して被制御体(ピストン)が停止した場合には、自動的
に位置決め制御から荷重制御に移行する。
【0011】ここで、被制御体(ピストン)の変位が停
止した場合には、変位検出手段によってこれが検出され
る。この場合に、コントローラにより、第一室への空気
の供給量が増大するように駆動部が制御されると、迅速
な荷重制御を行うことができるようになる。また、ピス
トンの変位の停止が生じた時に一時的に過大量の空気を
供給するようにすると、位置決め制御から荷重制御への
移行が迅速に行えるようになる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面を参照し
ながら説明する。
【0013】図1は、本発明の実施例に係る位置決め荷
重制御装置を備えたプレス装置の構成を示す図である。
【0014】図1に示されるプレス装置11は、ダイ1
3を有しており、ダイ13の先端部15で金属板等を挟
み込みこれをプレスする。このプレス装置11は、本実
施例において特徴的な位置決め荷重制御装置21を備え
ている。
【0015】この位置決め荷重制御装置21は、シリン
ダ23と、このシリンダ23内部を移動するピストン2
5と、シリンダ23に一定圧力(Ps)の圧力空気を供
給する空気供給装置27と、空気供給装置27から供給
された圧力空気の供給対象を切り換える空気圧力流量制
御弁29と、コントローラ31と、ピストン25の変位
を検出する変位センサ(変位検出手段)33とから構成
されている。ここで、シリンダ23の内部は、ピストン
25のピストン板25aによって第一室23aと第二室
23bとに仕切られている。ピストン25のピストン軸
25bは、プレス装置11のダイ13(被制御体)に連
結されているため、ピストン25の変位によりダイ13
が変位する。従って、ダイ13(被制御体)の変位量
は、ピストン25の変位量によって定まる。
【0016】ピストン25の変位は、第一室23aの内
圧(P)と第二室23bの内圧(P)の差(差圧P
z)によって生じる。この差圧Pzは、絶対値を用い
て、Pz=|P−P|で表すことができる。第一室
23aに圧力空気を供給する場合には、空気圧力流量制
御弁29により、圧力空気の供給先が第一室23aに切
り換えられると同時に第二室23b内の空気が外部に排
気される。これによりピストン25は下方に変位し、実
施例においては、ダイ13が閉じる。逆に、第二室23
bに圧力空気を供給する場合には、圧力空気の供給先が
第二室23bに切り換えられると同時に第一室23a内
の空気が外部に排気される。これによりピストン25は
上方に変位してダイ13が開く。ピストン25の変位量
は、変位センサ33によって検出される。実施例におい
て変位センサ33は、シリンダ23内に検出部33aを
有し、この検出部33aの露出量によりピストン25の
変位量を検出するようになっている。変位センサ33か
ら出力された電気信号はコントローラ31に伝えられ、
コントローラ31はこの電気信号に基づいて空気圧力流
量制御弁29の開閉を制御する。
【0017】このようにして、本実施例においては、コ
ントローラ31で空気圧力流量制御弁29を制御するこ
とにより、圧力空気の供給先の切り換えと当該圧力空気
の供給量の制御を行う。しかしながら、本実施例におい
て採用されている空気圧力流量制御弁29は、コントロ
ーラ31により制御されるだけでなく、それ自身で圧力
空気の供給量の制御を行うサーボ機構を備えている。以
下に、空気圧力流量制御弁29の構造と動作を説明す
る。
【0018】・構造 図2には空気圧力流量制御弁29の断面図が示されてい
る。
【0019】この断面図に示されているように、空気圧
力流量制御弁29においては、円筒形のスリーブ35の
内部に円筒形のスプール37が配置されており、このス
リーブ35の内部をスプール37が移動する。スプール
37の移動は、駆動部39によって駆動されることによ
って行われる。駆動部39は、フォースモータ部41と
スプール定位ばね43とで構成されている。フォースモ
ータ部41にはソレノイドが備えられており、このソレ
ノイドに入力される電流の量に追従して駆動力が発生す
る。そして、フォースモータ部41の駆動力により定位
ばね43が伸縮してスプール37が移動する。そして、
定位ばね43の付勢力とフォースモータ部41の駆動力
とが釣り合ったスプール37は停止する。駆動部39に
電流が入力されなくなると、定位ばね43の付勢力によ
ってスプール37は定位置に戻される。ここで、スリー
ブ35には、圧力空気を流通する流路45a〜45eが
形成されており、スプール37の移動によりこれらの流
路が開閉される。
【0020】・位置決め制御 図3は、図2に示される空気圧力流量制御弁29の動作
を説明する図である。
【0021】空気圧力流量制御弁29では、流路45d
は第一室23aに、流路45aと45は外部に、流路
45bは第二室23bにそれぞれつながっている。流路
45cは空気供給装置27につながっており、この流路
45cから圧力空気が供給される。
【0022】ここで、図3(a)に示されるように、ス
プール37が定位置にあるときには空気供給装置27か
らの圧力空気の通路は遮断されている。従って、圧力空
気は、第一室23a及び第二室23bのいずれにも送ら
れることはなく、第一室23aと第二室23bの間に差
圧が生じることはない。ところが、図3(b)に示され
るように、スプール37が右方向に移動すると、流路4
5cと流路45dがつながり、空気供給装置27から第
一室23aに圧力空気が供給される。これと同時に、ス
プール37が右方向に移動することにより、流路45a
と流路45bもつながることになるので、第二室23b
は外部につながり、第二室23b内の空気は外部に排気
されることになる。従って、この第一室23aと第二室
23bの間の差圧でピストン25が下方に移動する。ピ
ストン25が下方に移動すると、ダイ13が閉じ方向に
移動する。
【0023】これとは逆に、図3(c)に示されるよう
に、スプール37が左方向に移動した場合には、流路4
5bと流路45cとがつながり、第二室23bに圧力空
気が供給されることになる。これと同時に、流路45d
と流路45eもつながるため、第一室23a内の空気は
排気される。この結果、ピストン25は上方に移動し、
ダイ13は開く方向に移動する。
【0024】ここで、この図3で説明したようなスプー
ル37の移動は、駆動部39の駆動力によって行われ
る。駆動部39の駆動力は、コントローラ31の指令に
よりフォースモータ部41に供給される電流とその極性
によって定まる。すなわち、フォースモータ部41に供
給される電流が多ければ、スプール37の移動量が大き
くなり、オリフィスが拡大して圧力空気の供給量が多く
なる。電流の極性は、スプール37の移動方向を決定す
る。そして、フォースモータ部41に電流が供給されな
くなると、スプール定位ばね43の付勢力によってスプ
ール37が定位置に移動され、空気供給装置27からの
圧力空気の供給が遮断される。
【0025】このようにして、スプール37の移動方向
と移動量はコントローラ31によって制御されている
が、コントローラ31の制御は変位センサ33の出力に
基づいてなされる。コントローラ31は、変位センサ3
3の出力によりピストン25の変位量を監視しており、
ピストン25の変位量に応じてスプール37の移動量を
設定し、圧力空気の供給量を制御する。このような位置
決めフィードバック制御は、ピストン25(ダイ13)
が変位している時に行われる。これにより、ダイ13の
開度を常時制御できるので、プレスを行った後のダイ1
3の開き過ぎを防止でき、作業の迅速化等を図ることが
できる。
【0026】なお、この位置決め制御は、ダイ13が閉
じていき、プレスされる金属板と接触してダイ13の変
位が起らなくなる(それ以上ダイ13が動かなくなる)
まで行われる。ダイ13の先端部15が、プレスされる
金属板と接触してダイ13が動かなくなった時には、次
に説明するような荷重制御が行われる。即ち、この荷重
制御は、以下に説明するような空気圧力流量制御弁29
自体が備えているサーボ機構によって行われる。
【0027】・荷重制御 図2に示されているように、スプール37には、第一の
圧力室47aと第二の圧力室47bとが設けられてい
る。この内、第一の圧力室47aは、第一の導通路49
aによって流路45dに接続されている。そして、この
流路45dは第一室23aに接続されているため、結局
第一の圧力室47aは第一室23aに接続されているこ
ととなる。従って、第一の圧力室47aと第一室23a
は、同じ圧力になることになる。一方、第二の圧力室4
7bは、第二の導通路49bによって流路45bに接続
されている。流路45bは第二室23bにつながってい
るため、第二の圧力室47bと第二室23bは同じ圧力
になる。第一の導通路49a及び当該第一の導通路49
aによって第一室23aに接続されている第一の圧力室
47aと、第二の導通路49b及び当該第二の導通路4
9bによって第二室23bに接続されている第二の圧力
室47bとは、それぞれ本実施例のサーボ機構50を構
成している。
【0028】ここで、ダイ13が閉じていき、プレスの
対象となる金属板などに先端部15が接触した場合に
は、ダイ13はそれ以上動かなく(変位しなく)なる。
そして、この状態では、図3に示すような変位制御に代
わって図4に示すような、空気圧力流量制御弁29自体
のサーボ機構によって荷重制御が行われることになる。
【0029】図4に示されるように、実施例において、
初期状態(図4(a))からスプール37が右に移動し
た場合には(図4(b))、第一室23aに圧力空気が
供給される。そして、第一室23aに圧力空気が供給さ
れることによりダイ13が閉じる。そして、ダイ13が
閉じていくと、プレスの対象となる金属板などに先端部
15が接触し、ダイ13はそれ以上動かなく(変位しな
く)なる。そして、この状態で引き続き圧力空気が供給
され続けると、第一室23aの内圧が上昇していく。こ
こで、第一の導通路49aで連結されることにより第一
室23aと第一の圧力室47aとは同圧にされているの
で、第一室23aの内圧が上昇すると、第一の圧力室4
7aの内圧も上昇する。そして、第一の圧力室47aの
内圧が上昇すると、スプール37を左方向へ移動させる
力が生じる。そして、この力が、フォースモータ41の
力に対抗できるようになると、このフォースモータ41
の力に抗してスプール37を左側に移動させるようにな
る。そして、これに伴い流路45cと45dの接続が遮
断され、第一室23aへの圧力空気の供給が停止される
ことになる(図3(c))。このように、プレスの対象
となる金属板などに先端部15が接触してダイ13が動
かなくなった後は、空気圧力流量制御弁29自身のサー
ボ機構により、所定の圧力になった時点で圧力空気の供
給が停止されることになる。このため、先端部15が所
定の圧力で金属板を加圧されたときには、圧力空気の供
給が解かれて荷重動作が終了されることになる。
【0030】このようにして、本実施例に係る位置決め
荷重制御装置を採用した場合には、ダイ13が変位する
状態では変位センサ33の出力に基づいて変位制御が行
われ、ダイ13が閉じていき、プレスの対象となる金属
板などに先端部15が接触してダイ13が動かなくなっ
た場合(金属板を挟み込んだ状態)には、図3に示すよ
うな変位制御に代わって、図4に示すような空気圧力流
量制御弁29自体のサーボ機構によって荷重制御が行わ
れる。
【0031】・空気圧力流量制御弁29の特性 図5は、本実施例において採用されている空気圧力流量
制御弁29の特性を説明する図である。特に、図5
(a)は空気圧力流量制御弁29の圧力特性を示す図で
あり、図5(b)は通常の空気圧サーボ弁の特性を示す
図である。ここで、横軸のPzはサーボ弁の差圧を示し
ており、縦軸のQは空気の供給量を示している。
【0032】図5(b)に示されるように、空気の流速
が音速になるとチョーキングを生じるため、通常の空気
圧サーボ弁では、供給圧力が増加しても空気の流量(空
気の供給量)は変化しない。そして、この状態で最終的
に最大圧力Pmax に収束することになる。
【0033】ところが、本実施例に採用されている空気
圧力流量制御弁29においては、差圧Pz(第一室23
aの内圧)が大きくなると、サーボ機構により供給量が
減少するように設定されているので、図5(a)に示さ
れるような特性を示す。ここで、数本の直線が描かれて
いるのは、フォースモータ41に供給される電流の大き
さにより最大圧力が変化するからである。すなわち、フ
ォースモータ41の駆動力が弱ければ、第一の圧力室4
7aの内圧(=第一室23aの内圧)により押し戻され
る力は弱くて済み、この結果弱い圧力で空気の供給が停
止されてしまうことになる。しかし、フォースモータ4
1の力が強い場合には、第一の圧力室47aの内圧(=
第一室23aの内圧)が大きくなければスプール37を
押し戻すことはできないため、最大の差圧Pmax は大き
くなる。ここで、フィードバックされる圧力をPnにし
たいために、これに対応させてフォースモータ41の駆
動電流IをInに設定した場合には、図5(a)中の一
点鎖線で示されるように供給量は増大していき、最終的
には、QnとPnを結ぶ直線上に乗ることになる。この
ときに収束する圧力はPnであるので、目的が達成され
ることになる。
【0034】ここで、図5(a)を参照して動作を説明
する。図5(a)中、αで示す領域では位置決め制御が
行われており、ほぼ一定の差圧Pznで圧力空気が供給
されていく。これに伴って、ピストン25が変位し、ダ
イ13も閉じていくが、ダイ13の先端部15がプレス
される金属板に当たると(ポイントβ)、ピストン25
は変位しないため第一室23aの体積が増加せず、従っ
て圧力空気の供給量の増加に伴って第一室23aの内圧
が上昇していく(領域γ)。そして、QnとPnを結ぶ
直線にまで第一室23aの内圧(=第一の圧力室47a
の内圧)が上昇していくと、上記したサーボ機構50に
よってサーボ制御され、QnとPnを結ぶ直線の通り
に、圧力の増加に伴って供給量が減少する。
【0035】なお、ここでは第一室23a、第一の導通
路49a及び第一の圧力室47aを用いてサーボ機構5
0の説明をしたが、第二の導通路49b及び第二の圧力
室47bも同様の動作でサーボ制御を行う。
【0036】・コントローラ31による切り換え制御 上記のような位置決め荷重制御装置においては、既に図
4を用いて説明したように、特別な切り替え制御を行わ
なくても自動的に位置決め制御から荷重制御に切り換わ
ることが可能である。
【0037】しかしながら、本実施例においては、ダイ
13が動かなくなったことをコントローラ31が検知す
ると、切り換え動作を迅速に行うために、これに伴って
フォースモータ41を駆動する電流量を増加させる(図
6(a))。すると、スプール37が移動量が大きくな
ってオリフィスが大きくなるので、位置決め制御を行っ
ている時よりも、単位時間あたり多くの量の圧力空気が
供給されて、第一室23aの内圧が高くなる速度が速く
なる。こうなると、これに伴って第一の圧力室47aの
内圧が高くなる速度も速くなるので、サーボ機構によっ
て制御が行われる圧力まで迅速に到達させることができ
る。このようにして、本実施例においては、ダイ13が
これ以上動かなくなったことを検出した時点で、フォー
スモータ41に供給する電流量を増大させることで、迅
速な荷重制御の実行を可能にしている。
【0038】一方、ダイ13が動かなくなった時点で、
図6(a)に示される電流の増大量よりも大きな電流
(過大電流)を一時的にフォースモータ41に供給する
ようにすると、スプール37の移動量が一時的に過大に
なり、切換時点での圧力空気の供給量が一時的に増加
し、切換時の応答性が向上する。このことは図6(c)
に示されており、図6(a)に示されるような制御を行
った場合には、図6(c)中のグラフAのようになり、
図6(b)のような制御を行った場合にはグラフBのよ
うになる。この図6(c)から明らかなように、図6
(b)に示されるような一時的に過大電流を通ずるよう
にすれば、切換時の応答特性が向上するようになる。
【0039】このようにして、本実施例に係る位置決め
荷重制御装置21を採用した場合には、プレス装置11
において、ダイ13が変位する状態では変位センサ33
の出力に基づいて変位制御が行われ、ダイ13が閉じて
いき、プレスの対象となる金属板などに先端部15が接
触してダイ13が動かなくなった場合には、変位制御に
代わって空気圧力流量制御弁29自体のサーボ機構50
による荷重制御が行われる。従って、プレスを行ってい
ない状態では変位制御が行われ、金属板を挟み込みプレ
スを行っている状態では荷重制御が行われる。しかも、
変位制御から荷重制御への移行はスムーズに行われ、荷
重制御は機械的なフィードバックにより行われるため、
放電や火花の発生などにより誤動作を生じることがな
い。
【0040】
【発明の効果】以上のようにして、本発明に係る位置決
め荷重制御装置においては、変位制御から荷重制御への
切り換えをスムーズに行え、電気的なフィードバック制
御を行うことなく荷重制御が行える。このため、過酷な
状況でも誤動作が生じない良好な位置決め荷重制御装置
が実現されている。また、本発明の位置決め荷重制御装
置を備えたプレス装置は、変位制御から荷重制御への切
り換えをスムーズに行え、かつ過酷な状況でも誤動作が
生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例に係る位置決め荷重制
御装置を備えたプレス装置の構成を示す図である。
【図2】本実施例において用いられた空気圧力流量制御
弁29の構成を示す図である。
【図3】位置決め制御を行う場合の空気圧力流量制御弁
29の動作を説明する図である。
【図4】荷重制御を行う場合の空気圧力流量制御弁29
の動作を説明する図である。
【図5】空気圧力流量制御弁29の特性を説明する図で
ある。
【図6】応答特性や切り換え特性を向上させるために採
用される制御動作を説明する図である。
【符号の説明】
11 プレス装置 21 位置決め荷重制御装置 23 シリンダ 23a 第一室 23b 第二室 25 ピストン 25a ピストン板 25b ピストン軸 27 空気供給装置 29 空気圧力流量制御弁 31 コントローラ 33 変位センサ 35 スリーブ 37 スプール 39 駆動装置 41 フォースモータ 43 スプール定位ばね 45a〜45e 流路 47 圧力室 47a 第一の圧力室 47b 第二の圧力室 49 導通路 49a 第一の導通路 49b 第二の導通路 50 サーボ機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−38703(JP,A) 特開 平4−22600(JP,A) 特開 平1−192500(JP,A) 実公 平3−53829(JP,Y2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力空気が供給される第一室及び第二室
    を有するシリンダと、 被制御体に連結され、前記シリンダ内部を移動するピス
    トンと、 前記ピストンの変位量を検出する変位検出手段と、 圧力空気を供給する空気供給手段から前記第一室又は
    二室へ、そして又は室から外部へそれぞれ空
    気を導く流路を有するスリーブ、このスリーブ内部を移
    動し前記流路を開閉するスプール、及びこのスプールを
    駆動する駆動部を備え、前記第一室及び第二室への空気
    の供給とこれら室からの空気の排気とを切り換え制御す
    る空気圧力流量制御弁と、 前記スプールの端部に設けられその内圧によって該ス
    プールを反対方向へ移動させる第一の圧力室、第二の圧
    力室及び前記第一室に通ずる流路と前記第一の圧力室
    して前記第二室に通ずる流路と前記第二の圧力室とを導
    通する二個の導通路を備え、前記いずれかの圧力室内の
    圧力が所定の大きさ以上になると前記駆動部の駆動力に
    抗して前記スプールを反駆動方向へ移動し両圧力室の差
    圧が前記駆動部の駆動力と等しくなった状態で前記第一
    又は第二室への空気の供給を停止するサーボ機構と、 前記変位検出手段の出力に応じて前記空気圧力流量制御
    弁の駆動部の出力を制御するコントローラと、 を備え、 前記ピストンが移動している間は前記変位検出手段の出
    力に応じて前記被制御体の位置決め制御を行い、 前記ピストンの移動が停止した場合には、前記サーボ機
    構の第一又は第二の圧力室の内圧により前記駆動部の駆
    動力に抗してスプールを反駆動方向へ移動することによ
    り両圧力室の差圧が前記駆動部の駆動力と等しくなった
    状態で前記第一室又は第二室への空気の供給を停止し、
    前記被制御体の荷重制御を行うことを特徴とする位置決
    め荷重制御装置。
  2. 【請求項2】 圧力空気が供給される第一室及び第二室
    を有するシリンダと、 被制御体に連結され、前記シリンダ内部を移動するピス
    トンと、 前記ピストンの変位量を検出する変位検出手段と、 圧力空気を供給する空気供給手段から前記第一室又は
    二室へ、そして又は室から外部へそれぞれ空
    気を導く流路を有するスリーブ、このスリーブ内部を移
    動し前記流路を開閉するスプール、及びこのスプールを
    駆動する駆動部を備え、前記第一室及び第二室への空気
    の供給とこれら室からの空気の排気とを切り換え制御す
    る空気圧力流量制御弁と、 前記スプールの端部に設けられその内圧によって該ス
    プールを反対方向へ移動させる第一の圧力室、第二の圧
    力室及び前記第一室に通ずる流路と前記第一の圧力室
    して前記第二室に通ずる流路と前記第二の圧力室とを導
    通する二個の導通路を備え、前記いずれかの圧力室内の
    圧力が所定の大きさ以上になると前記駆動部の駆動力に
    抗して前記スプールを反駆動方向へ移動し両圧力室の差
    圧が前記駆動部の駆動力と等しくなった状態で前記第一
    又は第二室への空気の供給を停止するサーボ機構と、 前記変位検出手段の出力に応じて前記空気圧力流量制御
    弁の駆動部の出力を制御するコントローラと、 を備え、 前記ピストンが移動している間は前記変位検出手段の出
    力に応じて前記被制御体の位置決め制御を行い、 前記ピストンの移動が停止した場合には、前記サーボ機
    構の第一又は第二の圧力室の内圧により前記駆動部の駆
    動力に抗してスプールを反駆動方向へ移動するととも
    に、前記コントローラの制御により前記駆動部でスプー
    ルを移動し前記第一室又は第二室へ一時的に過大量の圧
    力空気を供給することにより、前記第一室又は第二室
    の空気の供給を停止し、前記被制御体の荷重制御を行う
    ことを特徴とする位置決め荷重制御装置。
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